JP2013243802A - 電力系統監視制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】監視制御対象機器から得られる設備の状態情報をワイドエリアネットワークを経由して発信する遠隔監視装置と、遠隔監視装置が発信した設備情報からデータベースを作成し、かつワイドエリアネットワークを経由して監視制御対象機器に対して設定する設定データを自分のエリアに保有する常用電力系統監視制御システムと、遠隔監視装置が発信した設備情報からデータベースを作成し、かつ常用電力系統監視制御システムが保有している設定データのバックアップデータを自分のエリアに保有する非常用電力系統監視制御システムとを備えている電力系統監視制御システム。
【選択図】図2
Description
の整備が進んでいる。IPネットワークに接続したシステム間でデータを同期する技術として、例えば特許文献1に記載のものがある。これらの技術を利用すれば本体システムと非常用システムを相互に接続することができる。システム間でデータ連携を行うことで、本体システムで使用している設定データおよび業務データを非常用システムに引き継いで使用することが可能になる。しかし、大容量のデータを同期する場合には、データ伝送に使用するネットワーク帯域が過大になる。また両システムの間でデータの差分を抽出するとそのために行う計算処理はCPU(Central Processing Unit)を長時間占有する。こ
れらの事態が発生すると、システムの応答性はその間低下する。
図1はこの発明による広域バックアップを実現する形態を示す全体構成図である。電力系統監視制御システム100は、常用監視制御システム1、非常用監視制御システム2、遠隔監視装置(IPテレコン装置)4、監視制御対象機器5などから構成されている。常用監視制御システム1は、運用系監視制御サーバ11、待機系監視制御サーバ12、第1
監視制御端末13、第2監視制御端末14などから構成されていて、LAN(Local Area
Network)10で互いに接続されている。非常用監視制御システム2は、非常用監視制御サーバ21、非常用監視制御端末22などから構成されていて、LAN(Local Area Network)20で互いに接続されている。運用系監視制御サーバ11、待機系監視制御サーバ12、非常用監視制御サーバ21、および遠隔監視装置4は広域監視制御IPネットワーク3を介して互いに接続されている。遠隔監視装置4は、運用系監視制御サーバ11、待機系監視制御サーバ12、非常用監視制御サーバ21を相手に1対1通信を行う。監視制御対象機器5の状態情報は、広域監視制御IPネットワーク3を経由して運用系監視制御サーバ11、待機系監視制御サーバ12、非常用監視制御サーバ21に送信される。広域監視制御IPネットワーク3は、電力系統監視制御を対象にして、電力系統設備を相互接続するために構築されているWAN(Wide Area Network)の一つである。
制御業務を行う中で、設定データ112,122および業務データ113,123を日々作成・変更している。設定データ112,122は、電力系統監視制御システム100の業務アプリケーション機能を使用して更新・蓄積される。業務データ113,123は、例えば送電系統を切り替えるために使用する操作手順票などが該当する。設定データ112,122は、例えば運用で注視すべき複数の設備を選択・グルーピングする情報、設備の状態を正常/異常と判断する根拠となる監視上下限値を含む。運用系監視制御サーバ11と待機系監視制御サーバ12は二重系を構成している。運用系で更新した設定データと業務データは即座に待機系に同期しているため、両者の間では常時同一性が維持されている。
ている設定データ112と業務データ113を、非常用監視制御システム2に同期しておく。まず同期対象の設定データ112と業務データ113を、定時刻になると或いは一定時間が過ぎると、サーバ内の別エリアにコピーすることで凍結設定データ114,凍結業務データ115を作成する。次に、広域監視制御IPネットワーク3を介して、凍結設定データ114をバックアップ設定データ214に,凍結業務データ115をバックアップ業務データ215にそれぞれコピーする。非常用監視制御システム2では、代替運用の開始時にそれらを引き継いで利用できるようになるため、設定データ212と業務データ213に手作業でデータを再入力する手間が不要になる。
ム2にコピーするため、ファイル送信処理を動作させることから開始する(S1)。常用監視制御システム1は、設定された時刻になると、或いは、設定時間が経過するたびに、コピー対象ファイルを順次選択し(S2)、非常用監視制御システム2に処理依頼を発送し、対象ファイルの内容を送信する(S3)。非常用監視制御システム2は、処理依頼を受信すると、ファイル受信処理を開始する(S4)。コピー対象ファイルの内容を受信し(S5)、コピー対象ファイルの内容を、受信したデータで置き換える(S6)。完了応答を常用監視制御システム1に送信するとデータ同期処理のワンサイクルが終了する。こ
のサイクルをコピー対象ファイルの全量がコピーされるまで繰り返し行う。
データを引き継いで利用することができる。もちろん、バックアップ設定データ214を設定データ212に、バックアップ業務データ215を業務データ213に、常時同期するようにしてもよい。
した設定データと業務データは非常用監視制御システムに同期する。非常用監視制御システムの代替運用を開始時にそれらを引き継いで利用できるようにすることで、設定データと業務データに手作業でデータを再入力する手間が不要になり、非常用監視制御システムを円滑に運用できる効果が得られる。
実施の形態2では、常用監視制御システム1から非常用監視制御システム2にデータを
コピーする場合に、差分箇所だけを抽出してコピー対象とする。図4を用いて実施の形態2に関わる動作を説明する。コピー元ファイル(データ)は凍結設定データ114および凍結業務データ115である。コピー先ファイル(データ)はバックアップ設定データ214およびバックアップ業務データ215である。コピーには、例えばRSYNCアルゴリズムなどの差分コピーアルゴリズムを使用する。
制御システムにデータをコピーするにあたり差分コピー方式を用いることで、広域監視制御IPネットワークに負担をかけることなく、常用監視制御システム1の設定データおよ
び業務データを非常用監視制御システムに引き継いで利用できるという効果が得られる。
実施の形態3では、データの送信に圧縮方式を用いる。圧縮方式には各種の圧縮方式を採用することが可能である。常用監視制御システムから非常用監視制御システムにデータをコピーする場合に、送信データを圧縮して広域監視制御IPネットワークを伝送する動作を図5を用いて説明する。コピー元のファイル送信処理は所定の方式、例えばGZIPアルゴリズムで圧縮したデータを送信する(S40,S41)。コピー先のファイル受信処理は受信したデータを所定の方式で圧縮解除する(S50,S51,S52)。通信データのヘッダ情報として圧縮方式を示す情報を含めるようにすれば、ファイル受信処理は圧縮方式を自動認識できる。
を非常用監視制御システム2に引き継いで利用できるという効果が得られる。
次に、常用監視制御システムから非常用監視制御システムにデータをコピーする場合に、使用するネットワーク帯域幅を調節する動作を図6を用いて説明する。データ送信処理に、送信時刻と送信済みデータ量を対応付けて記憶する送信帯域管理テーブルを設ける(S61)。送信帯域管理テーブルでは、計測されたデータ量がバイトを単位として表示されている。送信時刻は単位時間の精度で丸めたものを使用する(S60)。例えば単位時間が1秒の場合、秒未満は切り捨てる。送信済みデータ量は、該当する時刻に送信したデータ量とする。送信済みデータ量が閾値(例えば1メガバイト)を超えると同一送信時刻内でもデータの送信を止めるものとする。同一送信時刻内に複数回送信した場合にはその合計値とする(S62〜S67)。
次に常用監視制御システムから非常用監視制御システムにデータをコピーする場合に、データ送信処理およびデータ受信処理の動作するタイミングを調節する動作を図7を用いて説明する。運用系監視制御サーバ11、待機系監視制御サーバ12および非常用監視制御サーバ21は、CPUをタイムシェアしている。データ送信処理およびデータ受信処理は、オペレーティグシステムが提供するCPU使用時間監視機構(Virtual Timer)等を利
用して、CPU使用積算時間が監視時間の逓倍値に達したタイミングで割り込み通知を受けるようにする。例えば監視時間(CPU使用時間通知間隔N)を100ミリ秒とする場合
、100ミリ秒,200ミリ秒,300ミリ秒‥のタイミングで通知を受け取る。データ送信処理お
よびデータ受信処理は、割り込み通知を受けた時点でデータ送受信処理を中断し、スケジュール調整処理を起動する。
設備情報データベース、111 設備状態データベース、112 設定データ、113
業務データ、114 凍結設定データ、115 凍結業務データ、120 設備情報データベース、121 設備状態データベース、122 設定データ、123 業務データ、210 設備情報データベース、211 設備状態データベース、212 設定データ、213 業務データ、214 バックアップ設定データ、215 バックアップ業務データ
Claims (7)
- 監視制御対象機器から得られる設備の状態情報をワイドエリアネットワークを経由して発信する遠隔監視装置と、
前記遠隔監視装置が発信した設備の状態情報からデータベースを作成し、かつ前記ワイドエリアネットワークを経由して前記監視制御対象機器に対して設定する設定データを自分のエリアに保有する常用電力系統監視制御システムと、
前記遠隔監視装置が発信した設備の状態情報からデータベースを作成し、かつ前記常用電力系統監視制御システムが保有している設定データのバックアップデータを自分のエリアに保有する非常用電力系統監視制御システムとを備え、
前記常用電力系統監視制御システムは、前記設定データが保有されているエリアとは異なる別のエリアに前記設定データの複製を作成し、前記ワイドエリアネットワークを経由してこの設定データの複製を前記非常用電力系統監視制御システムに送信すると、前記非常用電力系統監視制御システムは送信されてきた設定データの複製に基づいて前記自分のエリアに保有するバックアップデータを更新することを特徴とする電力系統監視制御システム。 - 前記常用電力系統監視制御システムは、互いにローカルエリアネットワークで接続され、二重系を構成する運用系監視制御サーバと待機系監視制御サーバを有し、前記運用系監視制御サーバと前記待機系監視制御サーバのそれぞれが、前記データベースと前記設定データを保有していることを特徴とする請求項1に記載の電力系統監視制御システム。
- 前記設定データは、監視上限値と監視下限値を含むことを特徴とする請求項2に記載の電力系統監視制御システム。
- 前記常用電力系統監視制御システムは、前記設定データの複製を送信する際に前回送付したデータと今回送付するデータとの差分を求め、前記非常用電力系統監視制御システムにはこの差分を送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力系統監視制御システム。
- 前記常用電力系統監視制御システムは、前記設定データの複製を送信する際にデータを圧縮し、前記非常用電力系統監視制御システムにはこの圧縮されたデータを送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力系統監視制御システム。
- 前記常用電力系統監視制御システムは、前記設定データの複製を送信する際にデータの送信時刻とデータの送信量とを対応付けたテーブルを作成し、このテーブルに基づいて一定時間内に送信されたデータ量を計算し、この一定時間内に送信されたデータ量が閾値を超えたと判定した場合には前記設定データの複製の送信を中断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力系統監視制御システム。
- 前記常用電力系統監視制御システムは、前記設定データの複製を送信する際にデータの送信時刻と送信処理に要したCPU使用時間とを対応付けたテーブルを作成し、このテーブルに基づいて送信処理に要したCPU使用時間が全CPU使用時間に対して占める割合を計算し、この割合が閾値を超えたと判定した場合には前記設定データの複製の送信を中断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力系統監視制御システム。
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