JP2009245248A - データ伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統の運用に必要なデータのバックアップシステムを提供する。
【解決手段】メインシステムとバックアップシステムを、ゲートウェイサーバを介したネットワークで接続し、ゲートウェイサーバに等価が必要なデータを一時保管し、データの重要度に応じて等価周期を設定する機能を備えることで、任意の時間にデータの投入・反映作業を可能とし、作業時間の短縮や費用の削減を図るとともに、重要度の高いデータの等価漏れを防止して、バックアップシステムへの切り替え後も高いレベルで事業継続性が確保できる。
【選択図】図2

Description

相互にネットワークで接続されたメインシステムからバックアップシステムへのデータの等価を、ゲートウェイサーバを介して行うデータ伝送システムに関する。
従来における電力会社等では、電力の安定供給のためコンピュータシステムを設置して電力系統を一貫して監視・制御しており、電力系統の運用に際して必要なすべてのデータを等価したバックアップシステムを備えることで、メインシステムが被災等により使用不可能な事態が生じた場合であっても、バックアップシステムに運用を切り替えることで、電力系統の運用に支障が生じないようにしている。
しかし、電力系統の運用に必要となるデータは膨大な容量であり、そのすべてのデータについて、ネットワークを介した等価を行った場合には、ネットワークの負荷が増大して、重要度の高いデータの伝送に支障が生じるおそれがあった。
また、膨大な容量のデータベースの等価について、メディア等を用いてメインシステムとバックアップシステムに個別に投入作業を行う方法では、反映までに時間を要するとともに、担当者の業務が煩雑になり、費用も増大するという問題もあった。
そのため、データの重要度を管理し、離れた場所にある計算機へ重要なデータから送信して計算機間のデータ等価を効率的に行うこととにより、自計算機がダウンしてデータ送信先の計算機に処理が切り替わった際にも、システム全体の正常動作を維持可能とする遠隔地ホスト間のデータ等価方式に関する技術等が提案されている。(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−006024号公報
上述の通り、電力系統の運用に必要となるデータは膨大な容量であり、ネットワークを介した等価を行うことができず、メインシステムの被災等の発生によりバックアップシステムでの運用に切り替えたときに、必要なデータが揃っていないことから、運用に支障が生じるおそれがあるという問題があった。
また、特許文献1における遠隔地ホスト間のデータ等価方式の技術では、重要度に対応するデータのみをネットワークを介してホスト計算機から直接送信するが、その他のデータは記憶媒体を異なる輸送手段で輸送するもので、反映までに時間を要し、その間に運用に支障が生じるおそれがあるため、上記問題は解決されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、メインシステムとバックアップシステムを、ゲートウェイサーバを介したネットワークで接続し、ゲートウェイサーバに等価が必要なデータを一時保管し、データの重要度に応じて等価周期を設定する機能を備えることで、バックアップシステムやネットワークの状態にかかわらず、データベースの投入・反映作業を任意の時間に作業することを可能とし、データベース作業時間の短縮や費用の削減を図るとともに、重要度の高いデータの等価漏れがなくなり、バックアップシステムへの切り替え後の運用に支障が生じず、高いレベルで事業継続性が確保できるバックアップシステムを提供することを目的とする。
本発明のデータ伝送システムは、データファイル伝送用の一時格納部を備える一の計算機から、伝送路を介して接続する他の計算機に、データファイルの伝送を行うデータ伝送システムであって、前記一の計算機には、予め定められた条件の到来により、一の計算機が保持するデータファイルを、前記一時格納部に保存するデータ一時保存手段と、データファイルの属性に基づいて伝送するデータファイルの優先順位を規定する順位データを備え、該順位データに基づき前記一時格納部に格納されたデータファイルを伝送する優先順位を判定して、他の計算機に伝送するデータ判定手段と、を具備し、前記他の計算機には、前記データ判定手段により伝送されるデータファイルを受信して、他の計算機が備える記録部に記録するデータ記録手段を備えることを特徴とする。
ここで、本発明のデータ伝送システムは、データファイルの伝送一般に用いることができるが、特にネットワークを介したバックアップシステムとして用いることもできる。その場合には、「一の計算機」は通常において使用する計算機等を意味し、「他の計算機」はバックアップを目的として設置された計算機等を意味する。
「データファイル伝送用の一時格納部」とは、単一の計算機における記録部に限定するものではなく、たとえば一の計算機と連携して処理を行うゲートウェイサーバ等も含むものである。
「予め定められた条件の到来」とは、任意に定められた日時の到来や、一の計算機が保持するデータファイルに変更を加える処理の実行等を条件として設定することもできる。
「データファイルの属性」とは、伝送の対象となるデータファイルに埋め込まれた属性情報を意味する。「データファイルの属性に基づいてデータファイルの優先順位を規定する順位データ」とは、たとえば、データファイルの属性に応じて重要度を順位付けて規定するデータであって、データ判定手段は、伝送の対象となるデータファイルが複数ある場合に、上の順位のデータファイルを優先して伝送を行う。
なお、データファイルに埋め込まれた属性情報とは、あらかじめ定められた規則により名付けられたファイルネームや、データファイル自体が備える送信元の計算機のアドレス、送信された日時、ファイルタイプ、クリエータ等の属性情報を意味する。加えて、一の計算機のデータ一時保存手段によりデータファイルの重要性等を判定して、ファイルネームやデータファイルの付加的部分等に付加された属性情報も含むものである。
本発明によれば、たとえばコンピュータが保持するデータのバックアップにおいて、データファイルの属性に基づき、重要なデータファイルを優先的に伝送してバックアップを作成することができるので、緊急にバックアップデータが必要となった場合でも、重要度の高いデータファイルを確実に保護することができるという効果を奏する。
なお、バックアップの作成に用いるデータファイルは、実データに限定することなく、差分データ等も含まれる。
また、本発明のデータ伝送システムにおいて、前記一の計算機は、複数の計算機で構成される計算機システムであって、前記データ一時保存手段は、計算機システムを構成する複数の計算機が夫々備え、前記データ伝送用の一時格納部は、前記計算機システムにおいて、通信機能を備えて接続先の中継を行うサーバ装置であって、前記データ判定手段は、該サーバ装置が備えることを特徴とする。
ここで「通信機能を備えて接続先の中継を行うサーバ装置」とは、複数の計算機で構成される計算機システムから他の計算機への通信、または、他の計算機から該計算機システムへの通信を制御するゲートウェイサーバ等の装置を意味する。
これにより、計算機システムを構成する複数の計算機において、バックアップが必要なデータファイルを一括して管理することができる。
本発明によれば、複数の計算機において他の計算機への伝送が必要となった夫々のデータファイルを、一括してサーバ装置が一時格納するので、複数の計算機から伝送された複数のデータファイルであっても、最適な順位で他の計算機に伝送することができるという効果を奏する。
また、たとえばバックアップシステムにデータの等価を行う場合等では、計算機システムを構成する複数の計算機は、バックアップシステム側の状態や通信のトラフィック等にかかわらず、自計算機の状況に応じてゲートウェイサーバ等のサーバ装置にデータの伝送を行えばよいので、それぞれの計算機にかかる負荷を大幅に軽減することができる。
さらに、ゲートウェイサーバ等のサーバ装置では、バックアップシステムからのデータ受信の完了を知らせる信号の伝送を受けて、一時格納したデータファイルを削除するように設定することで、ゲートウェイサーバ等のサーバ装置の資源を有効に活用することができる。
他にも、複数の計算機からのデータファイルの伝送が集中してゲートウェイサーバ等のサーバ装置の記憶容量が逼迫する事態を検知して、ゲートウェイサーバ等のサーバ装置から優先度の低いデータファイルを伝送する計算機に対し、伝送のタイミングを遅らせる信号を伝送するように設定することもできる。これにより、ゲートウェイサーバ等のサーバ装置がオーバーフローを起こす事態を回避することができる。
なお、伝送を行うデータファイルを判定するデータ判定手段は、通信機能を備えて接続先の中継を行うサーバ装置ではなく、バックアップデータを保持する他の計算機に持たせるように設定することもできる。
具体的には、他の計算機にデータ判定手段を備えて、伝送路を介して接続する該サーバ装置の一時格納部に格納されたデータファイルの情報を取得して、他の計算機における運用状況やデータの受信状況に応じて、優先的に伝送を受けるデータファイルを判定する。該サーバ装置が備える送受信処理手段は、他の計算機が備えるデータ判定手段の判定結果データに基づいて、該当するデータファイルの伝送を行う。
さらに、本発明のデータ伝送システムにおける前記データ判定手段は、データファイルをその属性に応じて分割して格納し、前記順位データに基づいて伝送するデータファイルの優先順位の判定は、分割されたデータを単位として実行し、前記データ記録手段は、分割されたデータを復元して記録することを特徴とする。
ここで「データファイルをその属性に応じて分割して格納」とは、データ判定手段により、通常においてデータ容量が大きいデータ属性を備えるデータファイルを判定して、分割を行ったうえで保存する。
本発明によれば、容量の大きなデータファイルについては分割を行い、優先順位に基づくデータの伝送は、分割されたデータを単位として実行するので、容量の大きなデータを伝送しているために、重要度の高いデータが伝送されないという事態を回避することができるという効果を奏する。
なお、ここで行われる分割の度合いについては、データファイルの重要性に応じて異なるものとすることができる。すなわち、重要度の高いデータファイルについては、分割数を少なくして伝送が効率的に行われるように設定する。一方、重要度の低いデータファイルについては、分割数を多くすることで一つあたりの分割データの容量を小さくして、他の重要度の高いデータの伝送が優先されやすいように設定することができる。
また、本発明のデータ伝送システムにおいて、前記一の計算機は、電力系統の監視制御システムにおける計算機であって、前記予め定められた条件には、電力系統を構成する設備に変更が生じた場合に設備データ及び設備の情報を監視制御装置から受信するための伝送設定データのバックアップを行う条件と、予め定められた日時の到来により給電記録のバックアップを行う条件と、予め定められた日時の到来により発電機に対する指令値と電力系統の運用設定値のバックアップを行う条件と、を含むことを特徴とする。
ここで「電力系統を構成する設備の変更」は、設備の新設・取替工事等に伴い発生する。
本発明によれば、社会的重要性の高い電力系統の監視制御において、バックアップを行う必要がある各種のデータファイルの中から、系統運用に不可欠なデータファイルを優先的に保護することができるので、電力供給の安定に資するという効果を奏する。
さらに、本発明のデータ伝送方法は、複数の計算機で構成される計算機システムから、通信機能とデータファイル伝送用の一時格納部とを備えて接続先の中継を行うサーバ装置を用いて、伝送路を介して接続する他の計算機に、データファイルの伝送を行うデータ伝送方法であって、前記計算機システムを構成する複数の計算機において、予め定められた条件の到来により、前記複数の計算機が夫々に保持するデータファイルを、前記サーバ装置の一時格納部に格納するステップと、前記サーバ装置には、伝送するデータファイルの優先順位を、データファイルの属性に基づいて規定する順位データを予め備え、前記一時格納部に格納されたデータファイルを、該順位データに基づいて他の計算機に伝送するステップと、前記他の計算機において、前記サーバ装置から伝送されるデータファイルを受信して、他の計算機が備える記録部に記録するステップと、を含むことを特徴とする。
なお、伝送するデータファイルの優先順位の判定は、予め備えられた順位データに代えて、一の計算機のデータ一時保存手段により、データファイルの重要性等を判定して、データファイル自体に付加された優先順位のデータに基づいて行うように設定することもできる。
かかる場合には、計算機システムを構成する計算機が保持するデータファイルを、サーバ装置の一時格納部に格納するのに際して、そのデータファイルの優先順位を規定する数値や記号等のデータを、たとえば、データファイルのファイルネームやデータファイルの付加的部分等に追記する。
ここで、データファイルの優先順位を規定するデータは、データファイルの属性に応じて一律である必要はなく、計算機システムを構成する計算機が処理を行う業務の状況に応じて、リアルタイムに変更するように設定することができる。
たとえば、電力系統の監視制御システムに本発明のデータ伝送システム又はデータ伝送方法を採用する場合においては、監視制御システムを構成する情報集配信装置を介して得られた電力系統の状況や、気象状況等に応じて、バックアップシステムに伝送する等価データ等の優先順位を設定する。
具体的には、電力系統に発生した異常に関するデータファイルについては、かかるデータファイルを保持する計算機により、他のデータファイルよりも高い優先順位のデータを埋め込む。接続先の中継を行うサーバ装置は、一時格納部に格納された複数のデータファイルの中から、最も高い優先順位のデータが埋め込まれたデータファイルを優先して、バックアップシステムに伝送する。
これにより、リアルタイムに変動する電力系統の監視制御において、状況に応じて必要となるデータファイルについては、確実にバックアップを行うことができるので、電力の安定供給に資することができる。
なお、電力系統の状況や、気象状況等に応じて、バックアップシステムに伝送する等価データ等の優先順位を設定する機能は、ゲートウェイサーバ等の装置の側に備えることもできる。
具体的には、ゲートウェイサーバ等の装置に、電力系統や気象状況の異常等を検知する機能と、計算機システムを構成する計算機から伝送される等価データの属性を知得して評価する機能を備え、検知した異常等に応じてバックアップシステムに優先的に伝送すべき等価データを判定する。ゲートウェイサーバ等の装置は、優先的に伝送すべきであると判定された等価データがある場合に、伝送待ち行列における当該等価データの順位にかかわらず、優先してバックアップシステムに伝送する。
これにより、一元的に等価データの伝送を管理することができるので、より効率的にデータの等価を行うことができる。また、すでに伝送待ち行列に送られた等価データについても、柔軟に順位を変更することができるので、緊急の事態の発生に対しても迅速に対応することができる。特に、伝送待ち行列に同順位の等価データが複数ある場合に、ゲートウェイサーバ等の装置において、さらに詳細に優先順位を決定することができるので、最適な順位でのデータの等価が可能となる。
なお、情報集配信装置を介して得られた電力系統の状況や、気象状況等に関するデータ等は、伝送する等価データ等の優先順位の設定以外にも、データの等価を行う周期を短縮してバックアップの頻度を増加させる設定や、他の等価データ等における分割後のサイズを小さくして重要なデータの伝送が優先されやすくする設定等にも用いることができる。
これにより、電力系統の状況や気象状況等の必要な情報を受けて、等価を行う周期や分割の度合いがリアルタイムに変更されるので、きめ細かくバックアップの条件を調整して不測の事態に対応することができる。
さらに、本発明のデータ伝送システムでは、上述のような緊急性のあるデータ伝送に備えて、あらかじめ伝送を行う帯域を確保するように設定することもできる。
具体的には、たとえば電力系統の監視制御システムにおいては、バックアップ運転時に欠かせないデータとして発電機に対する指令値のデータ等があるが、かかるデータは大きな容量を必要としない。そのため、計算機システムを構成する計算機は、電力需要の変動増大が予測されるような場合を検知して、確実に発電機に対する指令値のデータの伝送が行われるように、通信を制御するゲートウェイサーバ等の装置に対して、事前に必要な帯域幅を確保するように設定する。
これにより、通信状態の影響を回避して、必要となるデータファイルについては、確実にバックアップを行うことができるので、電力の安定供給に資することができる。
本発明のデータ伝送システムによれば、バックアップが必要な等価データをゲートウェイサーバに一時保管をするため、たとえば、メインシステムへのデータベース投入・反映作業は、バックアップシステムやネットワークの状態にかかわらず、任意の時間帯に作業が可能となる。
また、データの等価がネットワークを介して行われるため、個別にデータベースの投入作業を行う必要がなくなり、データベース作業時間の短縮が可能となるとともに、費用の削減を図ることができる。
さらに、データの重要度に応じて等価周期を設定することができるため、重要度の高いデータの等価漏れが無くなり、バックアップシステムへの切り替え後の運用に支障が生じず、高いレベルで事業継続性を確保することができる。
以下、本発明のデータ伝送システム1における第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態にかかるデータ伝送システム1の概要を示した図である。
本実施形態のデータ伝送システム1では、電力系統の監視制御を行う監視制御システムについて、メイン監視制御システム2からバックアップ監視制御システム3にデータの伝送を行い、両システムが保持するデータの等価を行う。
一般に電力系統のメイン監視制御システムでは、複数の計算機に分散して処理が行われる。そのため、監視制御システム全体のバックアップに必要なデータは、それぞれの計算機に分散して保有する。
一方、メイン監視制御システムの被災等に際して運用されるバックアップ監視制御システムでは、必要最低限の機能だけを実装し、メイン監視制御システムに比べてシンプルな装置構成となっている。
そのため、本実施形態のデータ伝送システム1では、平常時のシステムであるメイン監視制御システム2において、通信機能を備えて接続先の中継を行うサーバ装置(ゲートウェイサーバ5)を設置して、バックアップ監視制御システム3への伝送が必要なバックアップデータを管理する。
構成について説明すると、メイン監視制御システム2内では、LAN等の専用回線4を介して、主計算機2a,メンテナンス用計算機2b,記録サーバ2c,情報集配信装置2e,ゲートウェイサーバ5が相互に接続する。
さらにゲートウェイサーバ5は、WAN等の専用回線6とも接続し、バックアップ監視制御システム3のバックアップ主計算機3a,バックアップ記録サーバ3b,情報集配信装置3cと接続する。
なお、情報集配信装置2e,8は、変電所または発電所の監視・制御に必要な情報の伝送プロトコルの変換など、情報伝送の中継を行う。
図2は、本実施形態のデータ伝送システム1の機能ブロック図である。
メイン監視制御システム2は、監視制御の主たる機能を提供する主計算機2a,監視制御ソフトウェアおよび電力系統設備のデータを保持する設備データベースのメンテナンスを行うメンテナンス用計算機2b,給電の記録等を管理する記録サーバ2c,通信機能を備えて接続先の中継を行うゲートウェイサーバ5で構成されて、それぞれLAN等の専用回線4で接続されている。
メイン監視制御システム2を構成する主計算機2aは、専用回線4と接続する送受信部11,電力系統の監視制御に関する演算処理を行う中央演算処理部12,電力系統の監視制御に必要な情報を保持する記憶部13,データを入力するキーボード等の入力部14およびデータを出力する表示装置あるいはプリンタ等の出力部15から構成されている。
中央演算処理部12には、送受信部11との間でデータの受け渡しを行う送受信処理手段121,入力部14または出力部15とデータの受け渡しを行う入出力処理手段122,条件の到来により設定データをゲートウェイサーバ5に伝送するデータ一時保存手段123を備える。
記憶部13は、発電機に対する指令値や運用設定値を規定する設定テーブル131,電力系統設備のデータを保持する設備データベース132等により構成されている。
設定テーブル131では、発電所に対する指令値である「発電機指令値」「発電計画値」「発電機運転モード設定」や、電力系統の監視制御に必要な「過負荷監視設定」「電圧監視設定」「周波数監視設定」「潮流監視設定」「受信ロック設定」の、各種設定値のデータを保持する(図3)。
メンテナンス用計算機2bは、主計算機2aと同様に送受信部21,入力部24,出力部25を備え、監視制御ソフトウェアおよび設備データベースのメンテナンスに関する演算処理等を行う中央演算処理部22,メンテナンスに必要な情報を保持する記憶部23から構成されている。
メンテナンス用計算機2bの中央演算処理部22には、送受信処理手段221,入出力処理手段222,条件の到来により設備データベース231が保持するデータを、ゲートウェイサーバ5に伝送するデータ一時保存手段223を備える。
設備データベース231では、電力系統を構成する設備に関する情報を保持する。具体的には、「設備名称」や設備の所属する「変電所名」または「発電所名」、設備の「種別」、設備の性能のデータ等を保持する(図4)。
伝送データベース232では、電力系統を構成する設備の現在の状態情報をITCなどから受信するための設定データである伝送設定データを保持する(図5)。具体的には、設備データベース231が保持する設備名称のデータに対応して、当該設備の接続状況や現在の入切等の状態情報のデータを備える。
記録サーバ2cは、主計算機2aと同様に送受信部41,入力部44,出力部45を備え、給電の記録に関する演算処理等を行う中央演算処理部42,給電の記録を保持する記憶部43から構成されている。
中央演算処理部42には、送受信処理手段421,入出力処理手段422,条件の到来により給電記録データを、ゲートウェイサーバ5に伝送するデータ一時保存手段423を備える。
記憶部43は、送電線や発電機の運用状況に関する数値記録を保持する給電記録DB431により構成されている。
給電記録DB431では、一時間ごとの送電線,発電機等の有効電力量などの記録データを保持する(図6)。また、一時間ごとの記録データに加えて、一日分の記録データを算出して保持する。
次に、ゲートウェイサーバ5は、主計算機2aと同様に入力部54,出力部55を備え、LAN等の専用回線4に接続する送受信部51,接続先の中継に関する演算処理を行う中央演算処理部52,接続先の中継に必要なデータを保持する記憶部53から構成されている。また、ゲートウェイサーバ5の記憶部53が備える一時保存フォルダ532は、メイン監視制御システム2からバックアップ監視制御システム3に伝送を行うデータを一時的に保存する。
なお、ゲートウェイサーバ5の送受信部51は、WAN等の専用回線6にも接続し、バックアップ監視制御システム3を構成するバックアップ主計算機3a,バックアップ記録サーバ3bと接続する。
中央演算処理部52には、送受信処理手段521,入出力処理手段522,伝送を行うデータの優先順位を判定して、バックアップ監視制御システム3にデータを伝送するデータ判定手段523を備える。
記憶部53は、伝送を行うデータの優先順位のデータを保持する優先度テーブル531および一時保存フォルダ532により構成されている。
優先度テーブル531では、伝送を行うデータの項目ごとに、伝送を行う優先度、データの等価を行うタイミングのデータを保持する(図7)。また、図示はしないが、伝送を行うデータの項目ごとに、伝送を行うべきバックアップ監視制御システム3の計算機についてのアドレス等のデータも保持する。
次に、バックアップ監視制御システム3は、監視制御のバックアップ時において主たる演算を行うバックアップ主計算機3a,給電の記録のバックアップデータを管理するバックアップ記録サーバ3bで構成されて、それぞれWAN等の専用回線6で接続されている。
バックアップ監視制御システム3を構成するバックアップ主計算機3aは、メイン監視制御システム2を構成する主計算機2aと同様の構成となっている。
異なる点として、中央演算処理部62には、ゲートウェイサーバ5から伝送される各種設定のデータを、記憶部63が備える設定テーブル631,設備DB632に保存するデータ記録手段623を備える。なお、メイン監視制御システム2の主計算機2aが備えるデータ一時保存手段は備えない。
バックアップ記録サーバ3bは、メイン監視制御システム2を構成する記録サーバ2cと同様の構成となっている。
異なる点として、中央演算処理部72には、ゲートウェイサーバ5から伝送される給電記録データを、記憶部73が備える給電記録DB731に保存するデータ記録手段723を備える。なお、メイン監視制御システム2を構成する記録サーバ2cが備えるデータ一時保存手段は備えない。
なお、本実施形態においては、メイン監視制御システム2を構成する「ゲートウェイサーバ5」は、請求項1の「データファイル伝送用の一時格納部」に対応し、バックアップ監視制御システム3を構成する「バックアップ主計算機3aの記憶部63」および「バックアップ記録サーバ3bの記憶部73」は、請求項1の「他の計算機が備える記録部」に対応する。
[メンテナンス用計算機(SIM)2bの設備DB231,伝送DB232の等価]
図8は、メイン監視制御システム2のメンテナンス用計算機(SIM)2bにより、記録部23が保有する設備DB231および伝送DB232が備えるデータを、バックアップ監視制御システム3のバックアップ主計算機(BUMP)3aが保持する設備DB632,伝送DB633と等価を行う際の処理フローを説明する図である。
はじめに電力系統を構成する設備の新設・取替工事等に伴い、設備DB・伝送DBの変更が必要になると、メンテナンス用計算機(SIM)2bにて設備DB・伝送DBを変更し、メンテナンス用計算機(SIM)2bの設備DB231,伝送DB232の切り替え操作、および主計算機(MP)2aの設備DB132,伝送DB133の切り替え操作を行う(S101)。
メンテナンス用計算機(SIM)2bが備えるデータ一時記録手段223は、設備DB231,伝送DB232の切り替え操作を受けて実行し、切り替え操作後の設備DB231および伝送DB232のデータを、ゲートウェイサーバ(GW)5に伝送する(S102)。
切り替え操作後の設備DB231,伝送DB232についてのデータの伝送を受けたゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523はデータの分割を行い(S103)、分割されたデータは記憶部53が備える一時保存フォルダ532に一時的に保存されて、伝送待ち行列に送られる(S104)。
ここで、ゲートウェイサーバ(GW)5からバックアップ監視制御システム3に伝送されるデータには、メンテナンス用計算機2b以外に、主計算機2aや記録サーバ2cから伝送されるデータも含まれるので、ゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523は、記憶部53が備える一時保存フォルダ532に一時的に保存されたデータの属性に基づき、優先的に伝送すべきデータを判定する(S105)。
具体的には、データ判定手段523は、伝送待ち行列にあるデータに埋め込まれたデータ属性の参照を行い、記憶部53が備える優先度テーブル531(図7)に基づいて、最も優先度が高いデータ属性を備えるデータを選択する。
図7の構成例では、主計算機2aから伝送される指令値データである「発電機指令値」「発電計画値」「発電機運転モード設定」を最も優先度が高い「A」とし、メンテナンス用計算機(SIM)2bから伝送される「設備データベース」「伝送データベース」のデータを次に優先度が高い「B」としている。また、主計算機2aから伝送される運用設定値データである「過負荷監視設定」「電圧監視設定」「周波数監視設定」「潮流監視設定」「受信ロック設定」は「C」とし、記録サーバ2cから伝送される「給電記録データ(1時間毎)」「給電記録データ(1日分)」は最も優先度が低い「D」としている。
これにより、データ判定手段523は、たとえば、「発電機指令値」と「設備データベース」のデータが伝送待ち行列にある場合には「発電機指令値」のデータを優先して伝送し、「設備データベース」と「過負荷監視設定」のデータが伝送待ち行列にある場合には、「設備データベース」のデータを優先して伝送する。
なお、「設備データベース」や後述の「給電記録データ」のように、容量の大きなデータについては分割して伝送待ち行列に送られるが、データ判定手段523は、それぞれ分割したデータを単位として優先度の判定を行う。そのため、たとえば「設備データベース」の分割データの伝送を行っている最中に、より優先度の高い「発電機指令値」のデータが伝送待ち行列に加えられた場合には、伝送にかかる「設備データベース」の分割データの伝送が完了した後は、すべての「設備データベース」の伝送が完了していなくても、より優先度の高い「発電機指令値」のデータ伝送を先に行う。これにより、重要なデータの等価漏れを回避することができるので、緊急にバックアップデータが必要になったような場合でも、高い安全性を担保することができる。
ゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523は、伝送を行うべきデータの判定を完了すると、該当するデータを、バックアップ監視制御システム3を構成するバックアップ主計算機(BUMP)3aに伝送する(S106)。
バックアップ主計算機(BUMP)3aが備えるデータ記録手段623は、受信した設備データが分割された最終のデータであるか否かの判定を行い、最終のデータではない場合にはS105からS107までの処理を繰り返す(S107で「No」)。
一方、最終のデータである場合には(S107で「Yes」)、バックアップ主計算機(BUMP)3aが備えるデータ記憶手段623は、分割された設備データについて復元処理を行ったうえで、記憶部63が備える設備DB632,伝送DB633が保持する「設備データベース」「伝送データベース」のバックアップデータを切り替える(S108)。
[記録サーバ(OFS)2cの給電記録DB431の等価]
図9は、メイン監視制御システム2の記録サーバ(OFS)2cが備える記憶部43の給電記録DB431のデータを、バックアップ監視制御システム3のバックアップ記録サーバ(BUOFS)が保持する給電記録DB731と等価を行う際の処理フローを説明する図である。
図6に示す給電記録DB431では、メイン監視制御システム2において蓄積した有効電力量等の記録データを1時間ごとに管理するほか、1日分の記録データも管理する。
記録サーバ(OFS)2cが備えるデータ一時保存手段423は、所定の時間の到来を待って、バックアップ記録サーバ(BUOFS)3bが保持する給電記録DB731と等価を行う。ここで「所定の時間」は、入力部44のキーボード等により、任意に決定することができる。
本例では、1時間ごとのデータは毎時20分に、1日ごとのデータは毎日2時20分に等価を行うように設定されている(S201)。記録サーバ(OFS)2cが備えるデータ一時保存手段423は、毎時20分になると1時間ごとの給電データを取得して、ゲートウェイサーバ(GW)5に伝送する。さらに毎日2時20分には、1時間ごとの給電データに加え1日ごとの給電データを取得して、ゲートウェイサーバ(GW)5に伝送する(S202)。
1時間ごと、または、1日ごとの給電データの伝送を受けたゲートウェイサーバ(GW)5のデータ判定手段523は、それぞれのデータを分割して(S203)、分割されたデータは記憶部53が備える一時保存フォルダ532に一時的に保存されて、伝送待ち行列に送られる(S204)。
ゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523は、記憶部53が備える一時保存フォルダ532に一時的に保存されたデータの属性に基づき、優先的に伝送すべきデータを判定する。
分割された給電データが待ち行列の順番になると(S205)、ゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523は、分割された給電データをバックアップ記録サーバ(BUOFS)3bに伝送する(S206)。
なお、より優先度の高いデータが、後で伝送待ち行列に加えられる場合もあるので、データ判定手段523は、伝送の都度、データの優先度判定を行うこととしている。
バックアップ記録サーバ(BUOFS)3bが備えるデータ記録手段723は、受信した給電データが分割された最終のデータであるか否かの判定を行い、最終のデータではない場合にはS205からS207までの処理を繰り返す(S207で「No」)。
一方、最終のデータである場合には(S207で「Yes」)、バックアップ記録サーバ(BUOFS)3bが備えるデータ記録手段723は、分割された給電データについて復元処理を行ったうえで、記憶部73が備える給電記録DB731が保持する「給電記録データ」のバックアップデータを切り替える(S208)。
[主計算機(MP)2aの指令値データ,運用設定値データの等価]
図10は、メイン監視制御システム2の主計算機(MP)2aが備える記憶部13の設定テーブル131のデータを、バックアップ監視制御システム3が保持するバックアップデータと等価を行う際の処理フローを説明する図である。
図3に示す設定テーブル131では、発電機に対する指令値や運用設定値を規定する重要なデータを保持する。
かかるデータは、メイン監視制御システム2の故障等により、バックアップ監視制御システム3によるバックアップ運転を行う場合に欠かせないデータであって、最新の情報であることが求められる。そのため、頻繁にデータの等価が行われなければならない。
本例では、発電所に対する指令値である「発電機指令値」「発電計画値」「発電機運転モード設定」は特に重要なデータであるので、5分周期で等価を行うこととし、優先度の順位でも最も高い「A」としている。
一方、電力系統の監視制御に必要な「過負荷監視設定」「電圧監視設定」「周波数監視設定」「潮流監視設定」「受信ロック設定」の各種設定値のデータは20分周期で等価を行うこととし、発電所に対する指令値に比べて優先度が低い「C」としている。
主計算機(MP)2aが備えるデータ一時保存手段123は、5分周期で実行して発電所に対する指令値データを、20分周期で実行して運用設定値データを、それぞれ取得して(S301)、ゲートウェイサーバ(GW)5に伝送する(S302)。
指令値データ、または、運用設定値データを取得したゲートウェイサーバ(GW)5が備えるデータ判定手段523は、受信したデータを記憶部53が備える一時保存フォルダ532に一時的に保存して、伝送待ち行列に送る(S303)。
伝送待ち行列に送られたデータは、順番の到来により(S304で「Yes」)、バックアップ監視制御システム3のバックアップ主計算機(BUMP)3aに伝送される(S305)。バックアップ主計算機(BUMP)3aが備えるデータ記録手段623は、伝送された設定データを受信して、記憶部63の設定テーブル631のデータを受信した設定データに切り替える(S306)。
以上の通り、本実施形態のデータ伝送システム1によれば、バックアップが必要な等価データをゲートウェイサーバ5に一時保管をして、伝送のタイミングを調整することが可能となるので、バックアップ監視制御システム3やネットワークの状態にかかわらず、任意の時間帯にデータの等価処理を行うことができる。
加えて、メイン監視制御システム2を構成する各計算機では、所定の条件の到来を待って、システム内のゲートウェイサーバ5にバックアップが必要なデータを一時保管すればたりるので、通常業務への影響が生じない。
なお、本実施形態のデータ伝送システム1を、十分な記憶容量を有しないゲートウェイサーバを用いて実施するような場合において、ゲートウェイサーバ5が備えるデータ判定手段523は、メイン監視制御システム2を構成する各計算機からのデータファイルの伝送が集中して、ゲートウェイサーバ5が備える一時保存フォルダ532の空き容量が一定の値を下回る事態を検知して、優先度の低いデータファイルを伝送する計算機に対し、あらかじめ定めた時間だけ伝送のタイミングを遅らせる信号を伝送するように設定することもできる。
具体的には、ゲートウェイサーバ5の記憶部53に遅延時間設定テーブル(図11)を設けて、計算機からデータファイルの伝送を受けるタイミングの遅延を管理する。図11の例による遅延時間設定テーブルでは、伝送を受けるデータファイルの「データ項目」ごとに「最大遅延時間」「現在遅延時間」「現在の優先度」等のデータを保持する。
データ判定手段523は、一時保存フォルダ532の空き容量が一定の値を下回る事態を受けて、該当するデータファイルを伝送する計算機に対し、それぞれのデータ項目ごとの最大遅延時間を伝送する。最大遅延時間の伝送を受けた計算機が備えるデータ一時保存手段223,423等は、該当するデータ項目のデータファイルの伝送に際して、最大遅延時間を付加したタイミングでデータファイルの伝送を行う。
次に、最大遅延時間を付加したタイミングでデータファイルの伝送を受けたゲートウェイサーバ5のデータ判定手段523は、遅延時間設定テーブルの該当する「現在遅延時間」の欄に遅延した時間の数値を入力するとともに、該当する「現在の優先度」の欄にもっとも優先度が高い「A」を入力する。
伝送を行うデータファイルの判定に際してデータ判定手段523は、通常時における「優先度」ではなく、「現在の優先度」に入力された優先度に基づき、伝送を行うデータファイルを判定する。これにより、遅延して伝送されたデータファイルについては、早期にバックアップ監視制御システム3への伝送がなされるので、遅延による影響を最小限にすることができる。
なお、その後、一時保存フォルダ532の空き容量が一定の値を下回る事態が解消した場合には、ゲートウェイサーバ5のデータ判定手段523は、最大遅延時間を伝送した計算機に対し、通常のタイミングでデータファイルの伝送を行うように設定を変更する信号を伝送する。
また、ゲートウェイサーバ5が備えるデータ判定手段523は、一時保存フォルダ532の空き容量がさらに減少するような場合に、メイン監視制御システム2を構成する各計算機に対し、データファイルの伝送を一定期間、控えるようにアラーム等を発する設定とすることもできる。
これにより、ゲートウェイサーバ5において行われる伝送処理が、オーバーフローを起こすような事態を回避することが可能となる。
[第2の実施形態]
次に本発明のデータ伝送システム1における第2の実施形態について説明を行う。
第1の実施形態では、等価データを伝送する優先順位を重要度に基づいて一律に判定することとしたが、本実施形態では監視制御を行う電力系統の状態に基づき、リアルタイムに優先順位を変動することができる点で異なる。
図12は、本実施形態のデータ伝送システム1におけるメイン監視制御システム2の主計算機2aの記憶部13が備える設定テーブル131の構成例である。
本実施形態では、電力系統の運用において運用者が電力系統の様々な状況に応じて入力部14から入力を行った電力系統の電流,電圧,周波数,潮流等の監視上下限値を設定テーブル131に保存する。
主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123は、ITC91,TC92,CDT93(図1)から伝送される実測値が、設定テーブル131が保持する監視上下限値の範囲にあるか否かを判定して、監視上下限値の範囲にない場合に等価データを伝送する優先順位を引き上げる。
これにより、電力系統において注意を要する状態にある場合には、該当する運用設定値を優先的に伝送することができるので、バックアップシステムへの切り替えが行われた場合にも、同じ設定値で監視が継続されることになり、系統運用への影響を排除して電力供給の安定に資することができる。
なお、本実施形態において、ゲートウェイサーバ5が備えるデータ判定手段523による等価データの優先順位の判定は、主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123等により等価データに付加された優先順位を示すデータに基づいて行う。
また、主計算機2aでは、情報集配信装置2eを経由して取得した系統状態に基づいて、発電所の運転状態を規定する「発電機指令値」の調整を行うが、電力系統の運用において重要な発電機指令値は、電力需要の変動が大きな時間帯(朝,正午,夕方)や急激な気温の変化があった場合には頻繁に変更される。
そのため、本実施形態の主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123は、需要変動が予測される場合に、発電機指令値の等価タイミングを短縮するように設定を変更する。
具体的には、本実施形態においては、ゲートウェイサーバ5が備えるデータ判定手段523による等価データの優先順位の判定は、主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123等により等価データに付加された優先順位を示すデータに基づいて行うこととし、データ一時保存手段123は、通常時において「指令値データ」である発電機指令値の等価タイミングを5分周期としている。
しかし、主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123は、情報集配信装置2eを介して取得した情報から、電力需要の変動幅増大が予測される場合には、発電機指令値の等価タイミングを1分周期に短縮して、発電機指令値のデータをゲートウェイサーバ5に伝送する。発電機指令値のデータの伝送を受けたゲートウェイサーバ5では、他のデータに比べて優先順位の高い発電機指令値のデータについては、優先的にバックアップ監視制御システム3への伝送を行う。
これにより、電力系統の運用において重要なデータであって、電力系統の状況により頻繁に変更される発電機指令値のデータについても、きめ細かく等価を行うことができるので、緊急にバックアップ運転に移行するような場合でも、電力の安定供給を確保することができる。
なお、ここで発電機指令値の等価タイミングは、発電機指令値に変更が生じた都度とするように設定することもできる。
さらに、本実施形態のゲートウェイサーバ5は、上記の等価タイミングの変更を受けて、発電機指令値のデータがバックアップ監視制御システム3への伝送が迅速に行われるように、他の等価データの分割サイズを変更するように設定することができる。
具体的には、電力需要の変動増大を検知した主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123は、ゲートウェイサーバ5が備えるデータ判定手段523に対し、等価データの分割サイズを変更する信号を伝送する。信号の伝送を受けたデータ判定手段523は、容量の大きなデータファイルの分割に際して、分割数を多くすることで一つあたりの分割データの容量が小さくなるように設定を変更する。
これにより、電力需要の変動増大が予測されるような場合には、データ判定手段523による優先順位に基づく等価データの伝送に際して、他の等価データが伝送しているために生じる伝送待ち時間を短縮させることになるので、優先順位が高い発電機指令値のデータの伝送を確実かつ迅速に行うことができる。一方、通常時においては、等価データの分割数を少なくすることで、効率的な等価データの伝送を行うことができる。
なお、本実施形態のデータ判定手段523は、分割処理に際してデータファイルの優先順位を判定したうえで分割の度合いを変更する。すなわち、優先順位が高いデータファイルについては、分割数を少なくして効率的な伝送を確保しつつ、優先順位が低いデータファイルについては、分割数を多くすることで一つあたりの分割データの容量が小さくなるようにして、高い優先順位である発電機指令値等のデータファイルの伝送が優先されやすいように設定する。
図13には、本実施形態において、データ判定手段523により分割の度合いを判定する処理のフローを示す。
はじめに、データ判定手段523は、主計算機2aが備えるデータ一時保存手段123から分割サイズを変更する信号を受信すると(S401)、通常モードにおける分割処理の設定を、縮小分割の設定に切り替える(S402)。
次に、メイン監視制御システム2を構成する計算機から等価データが伝送されると(S403)、データ判定手段523は等価データの優先順位を判定し(S404)、優先順位が「C」より低いデータである場合には(S404で「NO」)、分割数を多くすることで一つあたりの分割データの容量が小さくなるように分割処理を行う(S405)。一方、優先順位が「B」より高いデータである場合には(S404で「YES」)、通常モードの分割度合いで分割処理を行う(S406)。
データ判定手段523は、伝送待ち行列に追加された分割されたデータを(S407)、順番の到来によりバックアップ監視制御システム3に伝送する(S408)。
図示はしないが、その後、電力需要の変動が緩やかになった場合には、データ判定手段523は、データ一時保存手段123から送信される分割処理を通常モードに変更する信号を受けて、分割処理の設定を切り替える。
なお、電力需要の変動状態を判断し、等価データの分割サイズを変更する処理は、ゲートウェイサーバ5で行うように設定することもできる。
具体的には、ゲートウェイサーバ5において通常時における等価タイミングのデータを備えることで、データ判定手段523は、通常時に5分周期で伝送を受ける発電機指令値のデータが1分周期に変更されたことを検知する。等価タイミングの変更を検知したデータ判定手段523は、等価データの分割サイズを変更するように設定する。
以上の通り、本実施形態のデータ伝送システム1によれば、真に重要度の高いデータファイルをリアルタイムに判定して伝送することができるので、電力系統の状況に応じて柔軟に対応することができる。
なお、本発明のデータ伝送システム1は、電力系統の監視制御システムにおけるバックアップデータの等価に限定するものではなく、各種設定の変更により様々な用途に活用することができる。
第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1の概要を示した図である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のシステムブロック図である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成する主計算機2aの記憶部13が備える設定テーブル131の構成例である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成する主計算機2aおよびメンテナンス用計算機2bの設備DB132,231の構成例である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成する主計算機2aおよびメンテナンス用計算機2bの伝送DB133,232の構成例である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成する記録サーバ2cの記憶部43が備える給電記録DB431の構成例である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成するゲートウェイサーバ5の記憶部53が備える優先度テーブル531の構成例である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1において、メイン監視制御システム2を構成するメンテナンス用計算機2bの設備DB231,伝送DB232の等価を行う処理のフローを説明する図である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1において、メイン監視制御システム2を構成する記録サーバ2cの給電記録DB431の等価を行う処理のフローを説明する図である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1において、メイン監視制御システム2を構成する主計算機2aの設定テーブル131の等価を行う処理のフローを説明する図である。 第1の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成するゲートウェイサーバ5の記憶部53が備える遅延時間設定テーブルの構成例である。 第2の実施形態にかかるデータ伝送システム1のメイン監視制御システム2を構成する主計算機2aの記憶部13が備える設定テーブル131の構成例である。 第2の実施形態にかかるデータ伝送システム1において、データ判定手段523による分割度合いの判定処理のフローを示す図である。
符号の説明
1 データ伝送システム
2 メイン監視制御システム
2a 主計算機(MP)
2b メンテナンス用計算機(SIM)
2c 記録サーバ(OFS)
3 バックアップ監視制御システム
3a バックアップ主計算機(BUMP)
3b バックアップ記録サーバ(BUOFS)
4、6 専用回線
5 ゲートウェイサーバ(GW)
11、21、41、51、61、71 送受信部
12、22、42、52、62、72 中央演算処理部
13、23、43、53、63、73 記憶部
14、24、44、54、64、74 入力部
15、25、45、55、65、75 出力部
121、221、421、521、621、721 送受信処理手段
122、222、422、522、622、722 入出力処理手段
123、223、423 データ一時保存手段
523 データ判定手段
623、723 データ記録手段
131、631 設定テーブル
132、231、632 設備DB
133、232、633 伝送DB
431、731 給電記録DB
531 優先度テーブル
532 一時保存フォルダ

Claims (5)

  1. データファイル伝送用の一時格納部を備える一の計算機から、伝送路を介して接続する他の計算機に、データファイルの伝送を行うデータ伝送システムであって、
    前記一の計算機には、
    予め定められた条件の到来により、一の計算機が保持するデータファイルを、前記一時格納部に保存するデータ一時保存手段と、
    データファイルの属性に基づいて伝送するデータファイルの優先順位を規定する順位データを備え、該順位データに基づき前記一時格納部に保存されたデータファイルを伝送する優先順位を判定して、他の計算機に伝送するデータ判定手段と、
    を具備し、
    前記他の計算機には、
    前記データ判定手段により伝送されるデータファイルを受信して、他の計算機が備える記録部に記録するデータ記録手段を備えることを特徴とするデータ伝送システム。
  2. 前記一の計算機は、複数の計算機で構成される計算機システムであって、
    前記データ一時保存手段は、計算機システムを構成する複数の計算機が夫々備え、
    前記データ伝送用の一時格納部は、前記計算機システムにおいて、通信機能を備えて接続先の中継を行うサーバ装置であって、
    前記データ判定手段は、該サーバ装置が備えることを特徴とする請求項1記載のデータ伝送システム。
  3. 前記データ判定手段は、データファイルをその属性に応じて分割して格納し、前記順位データに基づいて伝送するデータファイルの優先順位の判定は、分割されたデータを単位として実行し、
    前記データ記録手段は、分割されたデータを復元して記録することを特徴とする請求項1又は2記載のデータ伝送システム。
  4. 前記一の計算機は、電力系統の監視制御システムにおける計算機であって、
    前記予め定められた条件には、電力系統を構成する設備に変更が生じた場合に設備データ及び設備の情報を監視制御装置から受信するための伝送設定データのバックアップを行う条件と、予め定められた日時の到来により給電記録のバックアップを行う条件と、予め定められた日時の到来により発電機に対する指令値と電力系統の運用設定値のバックアップを行う条件と、を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のデータ伝送システム。
  5. 複数の計算機で構成される計算機システムから、通信機能とデータファイル伝送用の一時格納部とを備えて接続先の中継を行うサーバ装置を用いて、伝送路を介して接続する他の計算機に、データファイルの伝送を行うデータ伝送方法であって、
    前記計算機システムを構成する複数の計算機において、予め定められた条件の到来により、前記複数の計算機が夫々に保持するデータファイルを、前記サーバ装置の一時格納部に保存するステップと、
    前記サーバ装置には、伝送するデータファイルの優先順位を、データファイルの属性に基づいて規定する順位データを予め備え、前記一時格納部に保存されたデータファイルを、該順位データに基づいて他の計算機に伝送するステップと、
    前記他の計算機において、前記サーバ装置から伝送されるデータファイルを受信して、他の計算機が備える記録部に記録するステップと、
    を含むことを特徴とするデータ伝送方法。
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