JP2013243601A - 電子機器、電子機器の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動体により振動する筐体からの音漏れによるエコーを低減する。
【解決手段】本発明に係る電子機器1は、圧電素子30と、該圧電素子30により振動する振動板10と、マイク(42、43)と、イコライザ44とを備え、当該振動板10により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器1において、前記マイク(42、43)により収集された前記気導音の音量が所定の閾値を超えたとき、前記イコライザ44は、前記気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、圧電素子に所定の電気信号(音声信号)を印加することでパネルを振動させ、当該パネルの振動を人体に伝達させることにより気導音と振動音とを利用者に伝える電子機器及び電子機器の制御方法に関する。
特許文献1には、携帯電話などの電子機器として、気導音と骨導音とを利用者に伝えるものが記載されている。また、特許文献1には、気導音とは、物体の振動に起因する空気の振動が外耳道を通って鼓膜に伝わり、鼓膜が振動することによって利用者の聴覚神経に伝わる音であることが記載されている。また、特許文献1には、骨導音とは、振動する物体に接触する利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介して利用者の聴覚神経に伝わる音であることが記載されている。
特許文献1に記載された電話機では、圧電バイモルフ及び可撓性物質からなる短形板状の振動体が、筐体の外面に弾性部材を介して取り付けられる旨が記載されている。また、特許文献1には、この振動体の圧電バイモルフに電圧が印加されると、圧電材料が長手方向に伸縮することにより振動体が湾曲振動し、利用者が耳介に振動体を接触させると、気導音と骨導音とが利用者に伝えられることが記載されている。
特開2005−348193号公報
特許文献1に記載の電子機器は、振動体により電話機の筐体が振動する。使用者は、気導音及び骨導音を適切に聴くために、筐体の所定位置に耳を当てる必要がある。使用者の耳当て位置がずれた場合、気導音の音漏れが集音マイクに伝わりエコーが発生する場合があるが、特許文献1では、当該エコー対策について考慮されていない。
本発明の目的は、振動体により振動する筐体からの音漏れによるエコーを低減することができる電子機器及び電子機器の制御方法を提供することにある。
本発明による電子機器は、圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、マイクと、イコライザとを備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器において、
前記マイクにより収集された前記気導音の音量が所定の閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う、ものである。
前記マイクは、使用者の音声を収集する第1マイクであり、前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行ってもよい。
前記振動板は、筐体の使用者の耳が当接される予定の当接予定領域に位置し、前記第1マイクは、前記筐体の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置されていてもよい。
前記マイクは、周囲音を収集する第2マイクであり、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行ってもよい。
前記振動板は、筐体の使用者の耳が当接される予定の当接予定領域に位置し、前記第2マイクは、前記筐体の前記振動板とは逆側の面に配置されていてもよい。
前記マイクとして、使用者の音声を収集する第1マイク及び周囲音を収集する第2マイクを備え、前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、又は、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行ってもよい。
また、本発明による電子機器の制御方法は、圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、マイクと、イコライザとを備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器の制御方法であって、
前記マイクにより収集された前記気導音の音量が所定の閾値を超えたとき、前記イコライザが、前記気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定ステップを含む、ものである。
また、前記マイクは、使用者の音声を収集する第1マイクであり、
前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行ってもよい。
また、前記マイクは、周囲音を収集する第2マイクであり、
前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行ってもよい。
前記電子機器は、前記マイクとして、使用者の音声を収集する第1マイク及び周囲音を収集する第2マイクを備え、
前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、又は、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行ってもよい。
また、本発明による電子機器は、圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、メインマイクと、サブマイクと、制御部と、を備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器において、
前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量と、前記第2マイクにより集音された前記気導音の音量との差が所定の閾値を超えたとき、前記制御部は、前記振動板の振動を抑制あるいは低減するように前記圧電素子を制御する、ものである。
また、本発明による電子機器の制御方法は、圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、メインマイクと、サブマイクと、制御部と、を備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器の制御方法であって、
前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量と、前記第2マイクにより集音された前記気導音の音量との差が所定の閾値を超えたとき、前記制御部が、前記振動板の振動を抑制あるいは低減するように前記圧電素子を制御するステップを含む、ものである。
本発明に係る電子機器及び電子機器の制御方法によれば、振動体により振動する筐体からの音漏れによるエコーを低減することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電子機器の機能ブロックを示す図である。 パネルの好適な形状を示す図である。 耳当て位置によるエコー発生の概要を示す図である。 圧電レシーバの音漏れ特性の一例を示す図である。 メインマイクの集音に基づく低域強調設定のフローチャートである。 サブマイクの集音に基づく低域強調設定のフローチャートである。 メインマイク及びサブマイクの集音に基づく低域強調設定のフローチャートである。 受話音量レベル設定のフローチャートである。 第1の実施形態に係る電子機器の実装構造を示す図である。 第1の実施形態に係る電子機器のパネルの振動の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る電子機器の実装構造を示す図である。 第2の実施形態に係る電子機器のパネルの振動の一例を示す図である。 パネルと筐体との接合例を示す図である。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器1の機能ブロックを示す図である。電子機器1は、例えば携帯電話(スマートフォン)であって、パネル10と、表示部20と、圧電素子30と、入力部40と、制御部50と、を備える。さらに、電子機器1は、送受信部41と、メインマイク42(第1マイク)と、サブマイク43(第2マイク)と、イコライザ44とを備える。送受信部41は、公知の構成からなり、基地局等を介して通信ネットワークに無線接続される。メインマイク42及びサブマイク43はそれぞれコンデンサマイク等の公知のマイクからなり、送受信部41を介しての通話時に使用者が発する音声や周囲音等を集音する。メインマイク42は、主に使用者の音声を収集するものであり、筐体の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置される。サブマイク43は、主に周囲音を収集するものであり、電子機器1の筐体のパネル10とは逆側の面に配置されている。イコライザ44は、振動により発生する気導音の周波数特性を調整するものであり、具体的には、制御部50から圧電素子30に印加される電気信号を調整する。
パネル10は、接触を検出するタッチパネル、または表示部20を保護するカバーパネル等である。パネル10は、圧電素子30により振動する振動板として機能する。パネル10は、筐体の使用者の耳が当接される予定の当接予定領域に位置するものである。例えば、当接予定領域は、使用者の耳が当接される筐体前面である。パネル10は、例えばガラス、またはアクリル等の合成樹脂により形成される。パネル10の形状は板状であるとよい。パネル10は、平板であってもよいし、表面が滑らかに傾斜する曲面パネルであってもよい。パネル10は、タッチパネルである場合、利用者の指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチパネルの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式を用いることができる。
表示部20は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部20は、パネル10の背面に設けられる。表示部20は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面に配設される。表示部20は、パネル10と離間して配設され、電子機器1の筐体により支持されてもよい。
圧電素子30は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮または湾曲する素子である。これらの素子は、例えばセラミック製や水晶からなるものが用いられる。圧電素子30は、ユニモルフ、バイモルフまたは積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層または24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮し、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると湾曲する。
圧電素子30は、パネル10の背面(電子機器1の内部側の面)に配置される。圧電素子30は、接合部材(例えば両面テープ)によりパネル10に取り付けられる。圧電素子30は、中間部材(例えば板金)を介してパネル10に取り付けられてもよい。圧電素子30は、パネル10の背面に配置された状態で、筐体60の内部側の表面と所定の距離だけ離間している。圧電素子30は、伸縮または湾曲した状態でも、筐体60の内部側の表面と所定の距離だけ離間しているとよい。すなわち、圧電素子30と筐体60の内部側の面との間の距離は、圧電素子30の最大変形量よりも大きいとよい。
入力部40は、利用者からの操作入力を受け付けるものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。なお、パネル10がタッチパネルである場合には、パネル10も利用者からの接触を検出することにより、利用者からの操作入力を受け付けることができる。
制御部50は、電子機器1を制御するプロセッサである。制御部50は、イコライザ44を介して圧電素子30に所定の電気信号(音声信号に応じた電圧)を印加する。制御部50が圧電素子30に対して印加する電圧は、例えば、振動音ではなく気導音による音の伝導を目的とした所謂パネルスピーカの印加電圧である±5Vよりも高い、±15Vであってよい。これにより、利用者が例えば3N以上の力(5N〜10Nの力)で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10に十分な振動を発生させ、利用者の体の一部を介する振動音を発生させることができる。尚、どの程度の印加電圧を用いるかは、パネル10の筐体または支持部材に対する固定強度もしくは圧電素子30の性能に応じて適宜調整可能である。制御部50が圧電素子30に電気信号を印加すると、圧電素子30は長手方向に伸縮または湾曲する。このとき、圧電素子30が取り付けられたパネル10は、圧電素子30の伸縮または湾曲にあわせて変形し、パネル10が振動する。このため、パネル10は、気導音を発生させるとともに、利用者が体の一部(例えば外耳の軟骨)を接触させた場合、体の一部を介する振動音を発生させる。例えば、制御部50は、例えば通話相手の音声に係る音声信号に応じた電気信号を圧電素子30に印加させ、その音声信号に対応する気導音及び振動音を発生させることができる。音声信号は、着信メロディ、または音楽を含む楽曲等に係るものであってもよい。なお、電気信号にかかる音声信号は、電子機器1の内部メモリに記憶された音楽データに基づくものでもよいし、外部サーバ等に記憶されている音楽データがネットワークを介して再生されるものであってもよい。
パネル10は、圧電素子30が取り付けられた取付領域だけでなく、取付領域から離れた領域も振動する。パネル10は、振動する領域において、当該パネル10の主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該複数の箇所の各々において、振動の振幅の値が、時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変化する。パネル10は、ある瞬間において、振動の振幅が相対的に大きい部分と振動の振幅が相対的に小さい部分とが一見パネル10の略全体にランダムにあるいは周期的に分布した振動をする。即ちパネル10全域にわたって、複数の波の振動が検出される。利用者が例えば5N〜10Nの力で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10の上述したような振動が減衰しないためには、制御部50が圧電素子30に対して印加する電圧は、±15Vであってよい。そのため、利用者は、上述したパネル10の取付領域から離れた領域に耳を接触させて音を聞くことができる。
ここで、パネル10は、利用者の耳とほぼ同じ大きさであってよい。また、パネル10は、図2に示すように、利用者の耳よりも大きいものであってもよい。この場合、利用者が音を聞く際、電子機器1のパネル10により耳全体が覆われやすいことから、周囲音(ノイズ)を外耳道に入りにくくできる。パネル10は、対耳輪下脚(下対輪脚)から対耳珠までの間の距離に相当する長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する幅とを有する領域よりも広い領域が振動すればよい。パネル10は、好ましくは、耳輪における対耳輪上脚(上対輪脚)近傍の部位から耳垂までの間の距離に相当する長さと、耳珠から耳輪における対耳輪近傍の部位までの間の距離に相当する幅を有する領域が振動すればよい。上記の長さおよび幅を有する領域は、長方形状の領域であってもよいし、上記の長さを長径、上記の幅を短径とする楕円形状であってもよい。日本人の耳の平均的な大きさは、社団法人 人間生活工学研究センター(HQL)作成の日本人の人体寸法データベース(1992−1994)等を参照すれば知ることができる。尚、パネル10が日本人の耳の平均的な大きさ以上の大きさであれば、パネル10は概ね外国人の耳全体を覆うことができる大きさであると考えられる。
上記の電子機器1は、パネル10の振動により、気導音と、利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介する振動音とを利用者に伝えることができる。そのため、従来のダイナミックレシーバと同等の音量の音を出力する場合、パネル10が振動することで空気の振動により電子機器1の周囲へ伝わる音は、ダイナミックレシーバと比較して少ない。したがって、例えば録音されたメッセージを電車内等で聞く場合等に適している。
また、上記の電子機器1は、パネル10の振動によって振動音を伝えるため、例えば利用者がイヤホンまたはヘッドホンを身につけていても、それらに電子機器1を接触させることで、利用者はイヤホンまたはヘッドホンおよび体の一部を介して音を聞くことができる。
上記の電子機器1は、パネル10の振動により利用者に音を伝える。そのため、電子機器1が別途ダイナミックレシーバを備えない場合、音声伝達のための開口部(放音口)を筐体に形成する必要がなく、電子機器1の防水構造が簡略化できる。尚、電子機器1がダイナミックレシーバを備える場合、放音口は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
さらに、上記の電子機器1は、使用者の筐体への耳当て位置がずれた場合に発生する音漏れによるエコーを低減させる。振動により発生する気導音及び振動音を適切に聴くために、使用者は筐体の所定位置に耳を当てる必要がある。使用者の筐体への耳当て位置がずれた場合、気導音の音漏れが集音マイクに伝わりエコーが発生する。図3は、耳当て位置によるエコー発生の概要を示す図である。図3(a)は適切な耳当て位置の一例であり、図3(b)は耳当て位置がずれた場合の一例を示す場合である。適切な耳当て位置とずれた耳当て位置とを比較すると、ずれた耳当て位置の場合、振動による気導音が周囲に音漏れしやすく、受話音声がメインマイク及びサブマイクに伝わることによりエコーが発生することになる。
ここで、圧電素子30によりパネル10を振動させる圧電レシーバでは、一般的なダイナミックレシーバと比較して、高い周波数成分における音漏れの量が大きくなる。図4は、各レシーバの音漏れ特性の一例を示す図である。図示の通り、圧電レシーバでは、ダイナミックレシーバと比較して、特に2kHz以上の高い周波数成分において音漏れ量が多くなっている。そのため、イコライザ44は、各マイクにより収集された気導音の音量が所定の閾値を越えたとき、気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う。これにより、音漏れ量の多い高周波数帯域の音量が抑えられ、また低周波数帯域の音量が大きくなるため、受話特性を満足しつつ、音漏れによるエコーを低減することが可能となる。なお、高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定には、低周波数帯域に対しては特に何もせず、高周波数域だけを抑えるあるいは低減することや、高周波数帯域に対しては特に何もせず、低周波数域だけを強調することを含んでよい。また、高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定には、全体の音量自体の調整とは無関係にこれらの調整を行ってもよいし、各周波数帯域毎の調整を行うと同時に全体の音量を小さくしたり、あるいは大きくしたりする処理を含んでよい。
例えば、イコライザ44は、低域強調設定において、2kHzよりも高い周波数成分を減少させ、2kHz以下の周波数成分を強調して圧電素子30を振動させることができる。これにより、特に音漏れの生じやすい高域周波数において、圧電素子30の振動量を低減させ、音漏れを抑制あるいは低減することが可能となる。なお、音漏れ特性は電子機器1の構成に応じて変化するものであるため、所定の閾値は2kHzに限定されないことは言うまでもない。例えば、音声通話にかかる再生音信号は、0.4kHzから3.4kHzまでの周波数の音を含み、所定の閾値は、0.4kHzから3.4kHzまでの間の値で設定することができる。これにより、受話特性を満足しつつ、音漏れを防止することが可能となる。あるいは、人間の可聴域において100Hzごとや500Hzごとに減衰率(あるいは上昇率)を細かく設定してもよい。
図5は、メインマイク42が集音した気導音に基づく低域強調設定のフローチャートを示す図である。通話開始後、メインマイク42は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS101)。気導音の検出は、例えば、制御部50により、メインマイク42の出力信号を一定時間サンプリングし、そのサンプリング出力を、伝送する音声周波数帯域内で周波数解析して検出することができる。制御部50は、メインマイク42により集音された気導音が第1閾値を超えるか否かを判定する(ステップS102)。第1閾値はメインマイク42でエコーが発生しているか判定する基準であって、電子機器1の実装構成や使用条件等により適宜設定できるものである。メインマイク42により集音された気導音が第1閾値を超えるとき(ステップS102のYes)、制御部50はその旨をイコライザ44に通知し、イコライザ44は、高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う(ステップS103)。ステップS101〜103の処理は、いずれかの話者からの終話要求があるまで繰り返し行われる(ステップS104)。これにより、使用者の音を収集するために入力信号をカットできないメインマイク42におけるエコーの影響を的確に判定し、エコーを低減することが可能となる。
図6は、サブマイク43が集音した気導音に基づく低域強調設定のフローチャートを示す図である。通話開始後、サブマイク43は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS201)。気導音の検出は、例えば、制御部50により、サブマイク43の出力信号を一定時間サンプリングし、そのサンプリング出力を、伝送する音声周波数帯域内で周波数解析して検出することができる。制御部50は、サブマイク43により集音された気導音が第2閾値を超えるか否かを判定する(ステップS202)。第2閾値はサブマイク43でエコーが発生しているか判定する基準であって、電子機器1の実装構成や使用条件等により適宜設定できるものである。サブマイク43により集音された気導音が第2閾値を超えるとき(ステップS202のYes)、制御部50はその旨をイコライザ44に通知し、イコライザ44は、高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う(ステップS203)。ステップS201〜203の処理は、いずれかの話者からの終話要求があるまで繰り返し行われる(ステップS204)。これにより、周囲に漏れる音を的確に判定し、エコーを低減することが可能となる。
図7は、メインマイク42及びサブマイク43が集音した気導音に基づく低域強調設定のフローチャートを示す図である。通話開始後、メインマイク42は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS301)。また、サブマイク43は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS302)。制御部50は、メインマイク42により集音された気導音が第1閾値を超えるか否か、又は、サブマイク43により集音された気導音が第2閾値を超えるか否かを判定する(ステップS303)。メインマイク42により集音された気導音が第1閾値を超えるか、又は、サブマイク43により集音された気導音が第2閾値を超えるとき(ステップS303のYes)、制御部50はその旨をイコライザ44に通知し、イコライザ44は、高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う(ステップS304)。ステップS301〜304の処理は、いずれかの話者からの終話要求があるまで繰り返し行われる(ステップS305)。これにより、メインマイク42におけるエコーの影響や、周囲に漏れる音を的確に判定して、エコーを低減することが可能となる。
また、電子機器1において、音漏れによるエコーが発生した場合、制御部50が気導音の音量を下げることによって、エコーを低減することができる。図8は、受話音量レベル設定のフローチャートである。通話開始後、制御部50は、受話音声を再生する受話音量レベルを設定する(ステップS401)。ここで、制御部50は、設定された受話音量レベルに基づき、圧電素子30に印加する電気信号の強弱を調整するものである。次いで、メインマイク42は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS402)。また、サブマイク43は、パネル10からの気導音を集音する(ステップS403)。制御部50は、サブマイク43により集音された気導音と、メインマイク42により集音された気導音との差分が、第3閾値を超えるか否かを判定する(ステップS403)。例えば、圧電レシーバからの音漏れが大きい場合、メインマイク42及びサブマイク43の両方に気導音が入力される。ここで、サブマイク43は、メインマイク42に比べ圧電素子30の近傍に配置されるため、サブマイク43で集音される気導音はメインマイク42で集音される気導音に比べて大きくなる。第3閾値は、サブマイク43により集音された気導音とメインマイク42により集音された気導音との差分に基づきエコーが発生しているか判定する基準であって、電子機器1の実装構成や使用条件等により適宜設定できるものである。サブマイク43により集音された気導音とメインマイク42により集音された気導音との差分が第3閾値を超える場合、制御部50は、現在の受話音量レベルから所定のオフセット値を引いた値を新たな受話音量レベルとして設定する(ステップS405)。これにより、制御部50は、パネル10の振動を抑制あるいは低減するように圧電素子30を制御するため、音漏れによるエコーを低減することができる。なお、所定のオフセット値は、電子機器1の実装構成や使用条件等により適宜設定できるものである。ステップS402〜405の処理は、いずれかの話者からの終話要求があるまで繰り返し行われる(ステップS406)。これにより、音漏れ発生時にエコーを低減することが可能となる。
(第1の実施形態)
図9は第1の実施形態に係る電子機器1の実装構造を示す図である。図9(a)は正面図、図9(b)は図9(a)におけるb−b線に沿った断面図である。図9に示す電子機器1はパネル10としてガラス板であるタッチパネルが筐体60(例えば金属や樹脂のケース)の前面(当接予定領域)に配されたスマートフォンである。パネル10及び入力部40は筐体60に支持され、表示部20および圧電素子30は、それぞれ接合部材70によりパネル10に接着されている。接合部材70は、熱硬化性あるいは紫外線硬化性等を有する接着剤や両面テープ等であり、例えば無色透明のアクリル系紫外線硬化型接着剤である光学弾性樹脂でもよい。パネル10、表示部20および圧電素子30は、それぞれ略長方形状である。表示部20は、回路基板61に接続されており、回路基板61の長手方向一端部(上部)にサブマイク43、長手方向多端部(下部)にメインマイク42が配置されている。すなわち、メインマイク42は、筐体60の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置され、サブマイク43は、筐体60のパネル10とは逆側の面に配置されている。入力部40には、破線で示すように、メインマイク42による集音用の開口部62が形成されている。また、筐体60には、サブマイク43による集音用の開口部63が形成されている。開口部62,63は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
表示部20は、パネル10の短手方向におけるほぼ中央に配置される。圧電素子30は、パネル10の長手方向の端部から所定の距離だけ離間して、当該端部の近傍に、圧電素子30の長手方向がパネル10の短辺に沿うように配置される。表示部20と圧電素子30とは、パネル10の内部側の面に平行な方向において並んで配置される。
図10は、第1の実施形態に係る電子機器1のパネル10の振動の一例を示す図である。第1の実施形態に係る電子機器1では、表示部20がパネル10に取り付けられている。このため、パネル10の下部は、圧電素子30が取り付けられたパネル10の上部に比して振動しにくくなる。そのため、パネル10の下部において、パネル10の下部が振動することによる音漏れが低減できる。
このように、本実施形態に係る電子機器1によれば、パネル10の背面に取り付けられた圧電素子30の変形に起因してパネル10が変形し、当該変形するパネル10に接触する対象物に対して気導音と振動音とを伝える。これにより、振動体を筐体60の外面に突出させることなく気導音と振動音とを利用者に伝えることができるため、筐体に比べて非常に小さな振動体を人体に接触させる特許文献1に記載の電子機器よりも使い勝手が向上する。また、圧電素子自体に利用者の耳を当てる必要がないので圧電素子30そのものが破損しにくい。また、パネル10ではなく筐体60を変形させる場合には、振動を発生させる際に、利用者が端末を落としてしまいやすいのに対して、パネル10を振動させた場合には、このようなことが起きにくい。
また、圧電素子30はパネル10に接合部材70により接合されている。これにより、圧電素子30の変形の自由度を阻害しにくい状態で圧電素子30をパネル10に取り付けることができる。また、接合部材70は、非加熱型硬化性の接着剤とすることができる。これにより、硬化時に、圧電素子30とパネル10との間に熱応力収縮が発生しにくいという利点がある。また、接合部材70は、両面テープとすることができる。これにより、圧電素子30とパネル10との間に接着剤使用時のような収縮応力がかかりにくいという利点がある。
また、メインマイク42は、筐体60の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置されている。これにより、使用者の音声を収集するマイクにおけるエコーの影響を的確に判定することが可能となる。また、サブマイク43は、筐体60のパネル10とは逆側の面に配置されている。これにより、使用者の耳とは逆側の面における音漏れを的確に判定し、周囲への音漏れの影響を低減することができる。
(第2の実施形態)
図11は第2の実施形態に係る電子機器1の実装構造を示す図である。図11(a)は正面図、図11(b)は図11(a)におけるb−b線に沿った断面図、図11(c)は図11(a)におけるc−c線に沿った断面図である。図11に示す電子機器1はパネル10として表示部20を保護するカバーパネル(アクリル板)が上側の筐体60の前面(当接予定領域)に配された折りたたみ式の携帯電話である。第2の実施形態では、パネル10と圧電素子30との間には、補強部材80が配置される。補強部材80は、例えば樹脂製の板、板金またはガラス繊維を含む樹脂製の板である。すなわち、第2の実施形態に係る電子機器1は、圧電素子30と補強部材80とが接合部材70により接着され、さらに補強部材80とパネル10とが接合部材70により接着される構造である。また、第2の実施形態では、表示部20は、パネル10に接着されるのではなく、筐体60によって支持されている。すなわち、第2の実施形態に係る電子機器1は、表示部20がパネル10と離間しており、表示部20と筐体60の一部である支持部90とが接合部材70により接着される構造である。なお、支持部90は、筐体60の一部としての構成に限定されず、金属や樹脂等により筐体60から独立した部材として構成することが可能である。筐体60の上側にサブマイク43、下側にメインマイク42が配置されている。すなわち、メインマイク42は、筐体60の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置され、サブマイク43は、筐体60のパネル10とは逆側の面に配置されている。メインマイク42に対向する下側の筐体60の前面にはメインマイク42による集音用の開口部62が形成されている。また、筐体60の背面には、サブマイク43による集音用の開口部63が形成されている。開口部62,63は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
図12は、第2の実施形態に係る電子機器1のパネル10の振動の一例を示す図である。第2の実施形態に係る電子機器1では、パネル10がガラス板と比較し剛性の低いアクリル板であり、また、パネル10の背面に表示部20が接着されていないため、図10に示す第1の実施形態に係る電子機器1に比べ、圧電素子30により生じる振幅が大きくなる。また、パネル10は、圧電素子30が取り付けられた取付領域だけでなく、取付領域から離れた領域も振動する。このため、利用者は、空気を介する気導音に加え、パネル10の任意の位置に耳を接触させて振動音を聞くことができる。
このように、本実施形態に係る電子機器1によれば、パネル10に補強部材80を介して取り付けられた圧電素子30の変形に起因して補強部材80およびパネル10が変形し、当該変形するパネル10に接触する対象物に対して気導音と振動音とを伝える。これにより、振動体自体を耳に当てることなく気導音と振動音とを利用者に伝えることができる。また、圧電素子30は、パネル10の筐体60内部側の面に取り付けられる。このため、振動体を筐体60の外面に突出させることなく気導音と振動音とを利用者に伝えることができる。また、パネル10は、圧電素子30が取り付けられた取付領域だけでなく、パネル10のいずれの箇所においても気導音と振動音とを伝えるための変形が発生する。このため、利用者は、空気を介する気導音に加え、パネル10の任意の位置に耳を接触させて振動音を聞くことができる。
また、圧電素子30とパネル10との間に補強部材80を配置することで、例えばパネル10に外力が加わった場合に、その外力が圧電素子30に伝達され圧電素子30が破損する可能性を低減することができる。また、人体にパネル10を強く接触させても、パネル10の振動が減衰しにくくできる。また、圧電素子30とパネル10との間に補強部材80を配置することで、パネル10の共振周波数が下がり、低周波帯域の音響特性が向上する。なお、補強部材80に換えて、板状の錘を接合部材70により圧電素子30に取り付けてもよい。
また、メインマイク42は、筐体60の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置されている。これにより、使用者の音声を収集するマイクにおけるエコーの影響を的確に判定することが可能となる。また、サブマイク43は、筐体60のパネル10とは逆側の面に配置されている。これにより、使用者の耳とは逆側の面における音漏れを的確に判定し、周囲への音漏れの影響を低減することができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、図13に示すとおり、パネル10が筐体60に接合部材70により接合されている構成としても良い。このように、筐体60にパネル10からの振動がダイレクトに伝わりにくくすることで、筐体自体が大きく振動する場合と比較して、ユーザーが電子機器1を落としてしまう恐れを低減できる。また、接合部材70は、非加熱型硬化性の接着剤とすることができる。これにより、硬化時に、筐体60とパネル10との間に熱応力収縮が発生しにくいという利点がある。また、接合部材70は、両面テープとすることができる。これにより、筐体60とパネル10との間に接着剤使用時のような収縮応力が発生しにくいという利点がある。
例えば、パネル10と表示部20とが重畳しない構成である場合、圧電素子30は、パネル10の中央に配設されてもよい。圧電素子30がパネル10の中央に配設された場合、圧電素子30の振動がパネル10全体に均等に伝わり、気導音の品質を向上させたり、利用者が耳をパネル10の様々な位置に接触させても振動音を認識させたりすることができる。なお、上述の実施形態と同様に、圧電素子30は複数個搭載してもよい。
また、上記の電子機器1においては、圧電素子30はパネル10に貼り付けられているが、パネル10と異なる場所に取り付けられてもよい。例えば、圧電素子30は、筐体60に取り付けられてバッテリを覆うバッテリリッドに貼り付けられてもよい。バッテリリッドは携帯電話機等の電子機器1においてパネル10と異なる面に取り付けられることが多いため、そのような構成によれば、利用者はパネル10と異なる面に体の一部(例えば耳)を接触させて音を聞くことができる。
また、パネル10は、表示パネル、操作パネル、カバーパネル、充電池を取り外し可能とするためのリッドパネルのいずれかの一部または全部を構成することができる。特に、パネル10が表示パネルのとき、圧電素子30は、表示機能のための表示領域の外側に配置される。これにより、表示を阻害しにくいという利点がある。操作パネルは、第1実施形態のタッチパネルを含む。また、操作パネルは、例えば折畳型携帯電話において操作キーのキートップが一体に形成され操作部側筐体の一面を構成する部材であるシートキーを含む。
なお、第1の実施形態および第2の実施形態では、パネル10と圧電素子30とを接着する接合部材およびパネル10と筐体60とを接着する接合部材等を同一の符号を有する接合部材70として説明した。しかしながら、第1実施形態および第2実施形態で用いられる接合部材は、接合する対象である部材に応じて適宜異なるものが用いられてよい。
1 電子機器
10 パネル
20 表示部
30 圧電素子
40 入力部
50 制御部
41 送受信部
42 メインマイク(第1マイク)
43 サブマイク(第2マイク)
44 イコライザ
60 筐体
61 回路基盤
62 開口部
63 開口部
70 接合部材
80 補強部材
90 支持部

Claims (12)

  1. 圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、マイクと、イコライザとを備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器において、
    前記マイクにより収集された前記気導音の音量が所定の閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定を行う、電子機器。
  2. 前記マイクは、使用者の音声を収集する第1マイクであり、前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行う、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記振動板は、筐体の使用者の耳が当接される予定の当接予定領域に位置し、前記第1マイクは、前記筐体の使用者の口に近くなる口近傍領域に配置されている、請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記マイクは、周囲音を収集する第2マイクであり、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行う、請求項1に記載の電子機器。
  5. 前記振動板は、筐体の使用者の耳が当接される予定の当接予定領域に位置し、前記第2マイクは、前記筐体の前記振動板とは逆側の面に配置されている、請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記マイクとして、使用者の音声を収集する第1マイク及び周囲音を収集する第2マイクを備え、前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、又は、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定を行う、請求項1に記載の電子機器。
  7. 圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、マイクと、イコライザとを備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器の制御方法であって、
    前記マイクにより収集された前記気導音の音量が所定の閾値を超えたとき、前記イコライザが、前記気導音の高周波数帯域より低周波数帯域を強調する低域強調設定ステップを含む、電子機器の制御方法。
  8. 前記マイクは、使用者の音声を収集する第1マイクであり、
    前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行う、請求項7に記載の電子機器の制御方法。
  9. 前記マイクは、周囲音を収集する第2マイクであり、
    前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行う、請求項7に記載の電子機器の制御方法。
  10. 前記電子機器は、前記マイクとして、使用者の音声を収集する第1マイク及び周囲音を収集する第2マイクを備え、
    前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量が第1閾値を超えたとき、又は、前記第2マイクにより収集された前記気導音の音量が第2閾値を超えたとき、前記イコライザは、前記低域強調設定ステップを行う、請求項7に記載の電子機器の制御方法。
  11. 圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、メインマイクと、サブマイクと、制御部と、を備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器において、
    前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量と、前記第2マイクにより集音された前記気導音の音量との差が所定の閾値を超えたとき、前記制御部は、前記振動板の振動を抑制あるいは低減するように前記圧電素子を制御する、電子機器。
  12. 圧電素子と、該圧電素子により振動する振動板と、メインマイクと、サブマイクと、制御部と、を備え、当該振動板により、気導音と、人体の一部を振動させて伝える振動音とを発生させる電子機器の制御方法であって、
    前記第1マイクにより収集された前記気導音の音量と、前記第2マイクにより集音された前記気導音の音量との差が所定の閾値を超えたとき、前記制御部が、前記振動板の振動を抑制あるいは低減するように前記圧電素子を制御するステップを含む、電子機器の制御方法。
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