JP2013242944A - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】読出動作が高速であり、読出の精度が高い半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】実施形態に係る半導体記憶装置においては、第1のワード線に通過電位を印加すると共に、前記第1のワード線の隣の第2のワード線に予備読出電位を印加し、前記予備読出電位の印加により第2のメモリセルトランジスタがオン状態となったときは、第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に低い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第1の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出し、前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオフ状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に高い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第2の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出す。
【選択図】図9
【解決手段】実施形態に係る半導体記憶装置においては、第1のワード線に通過電位を印加すると共に、前記第1のワード線の隣の第2のワード線に予備読出電位を印加し、前記予備読出電位の印加により第2のメモリセルトランジスタがオン状態となったときは、第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に低い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第1の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出し、前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオフ状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に高い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第2の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出す。
【選択図】図9
Description
本発明の実施形態は、半導体記憶装置に関する。
半導体記憶装置の一種であるNAND型フラッシュメモリにおいては、電荷蓄積層に電荷を蓄積させてメモリセルトランジスタの閾値を変化させることにより、データを書き込んでいる。一方、メモリセルトランジスタの制御電極に所定の電位を印加し、このメモリセルトランジスタがオン状態となり電流を流すかオフ状態となり電流を流さないかを判定することにより、書き込まれたデータを読み出している。
しかしながら、NAND型フラッシュメモリの微細化が進むと、隣り合うメモリセルトランジスタ間において、電荷蓄積層同士の距離が短くなり、隣接セル効果が生じ、データを読み出す際の精度が低くなる。一方、NAND型フラッシュメモリにおいては、読出動作の高速化も要求されている。
本発明の目的は、読出動作が高速であり、読出の精度が高い半導体記憶装置を提供することである。
実施形態に係る半導体記憶装置は、第1方向に延びる複数本のアクティブエリアが形成された半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、第2方向に延びる複数本のワード線と、前記アクティブエリアにそれぞれ接続された複数本のビット線と、前記複数本のアクティブエリアに接続されたソース線と、各前記アクティブエリアと各前記ワード線との間に配置された電荷蓄積層と、制御回路と、を備える。各前記アクティブエリアと各前記ワード線との交差部分に複数水準の値を持つデータが書き込まれるメモリセルトランジスタが形成されている。前記制御回路は、第1の前記ワード線に、書き込まれた値に拘わらず前記メモリセルトランジスタがオン状態となるような通過電位を印加すると共に、前記第1のワード線の隣に配置され、前記第1のワード線が構成する第1の前記メモリセルトランジスタよりも後にデータが書き込まれた第2の前記メモリセルトランジスタを構成する第2の前記ワード線に予備読出電位を印加し、前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオン状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に低い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第1の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出し、前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオフ状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に高い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第2の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出す。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体記憶装置を例示する回路図であり、
図2は、本実施形態に係る半導体記憶装置の一部を例示する回路図であり、
図3(a)及び(b)は、本実施形態に係る半導体記憶装置のメモリセルトランジスタを例示する断面図である。
本実施形態に係る半導体記憶装置は、NAND型フラッシュメモリである。
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体記憶装置を例示する回路図であり、
図2は、本実施形態に係る半導体記憶装置の一部を例示する回路図であり、
図3(a)及び(b)は、本実施形態に係る半導体記憶装置のメモリセルトランジスタを例示する断面図である。
本実施形態に係る半導体記憶装置は、NAND型フラッシュメモリである。
先ず、半導体記憶装置1の構成を、回路の面から説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置1においては、メモリセルアレイMA、ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD、制御回路CNTL、電源回路GC、ROMヒューズRF及びI/OバッファIOが設けられている。ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD、電源回路GC、ROMヒューズRF及びI/OバッファIOは、それぞれ制御回路CNTLに接続されている。また、電源回路GCはロウデコーダRDにも接続されている。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置1においては、メモリセルアレイMA、ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD、制御回路CNTL、電源回路GC、ROMヒューズRF及びI/OバッファIOが設けられている。ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD、電源回路GC、ROMヒューズRF及びI/OバッファIOは、それぞれ制御回路CNTLに接続されている。また、電源回路GCはロウデコーダRDにも接続されている。
メモリセルアレイMAには、複数個のブロックBLK0〜BLKL(以下、総称して「ブロックBLK」ともいう、Lは0以上の整数)が設けられている。ビット線制御回路BCには、制御回路(図示せず)及び複数のセンスアンプSA0〜SAM(以下、総称して「センスアンプSA」ともいう、Mは1以上の整数)が設けられている。各センスアンプSAには、データラッチDLが設けられている。また、各センスアンプSAは、I/OバッファIOに接続されている。電源回路GCには、複数のチャージポンプCP1〜CP8及びチャージポンプ制御回路PGが設けられている。電源回路GCは、制御回路CNTLの制御により、ワード線WLに印加する読出電位、書込電位及び消去電位等の電位を生成する回路である。ROMヒューズRFには、不良ブロック情報等が記憶されている。
また、半導体記憶装置1には、複数本のビット線BL0〜BLM(以下、総称して「ビット線BL」ともいう)、複数本のワード線WL0〜WLN(以下、総称して「ワード線WL」ともいう、Nは1以上の整数)、ソース線SL、選択ゲート線SG、ビット線制御線BLSが設けられている。ビット線BLとソース線SLとの間には、1つの選択トランジスタST、N個のメモリセルトランジスタMT、1つの選択トランジスタSTがこの順に直列に接続されている。選択トランジスタSTのゲート電極は選択ゲート線SGに接続され、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極はワード線WLに接続されている。
ワード線WL及び選択ゲート線SGはロウデコーダRDに接続されており、各ビット線BLは各センスアンプSAに接続されている。センスアンプSAとビット線BLとの間には、ビット線制御トランジスタBLTが接続されており、ビット線制御トランジスタBLTのゲート電極はビット線制御線BLSに接続されている。ビット線制御回路BCは、ビット線BLを介して、メモリセルトランジスタMTに記憶されているデータを読み出したり、いわゆるベリファイ動作においてメモリセルトランジスタMTに所定のデータが書き込まれているかどうかを検出したり、ビット線BLに所定の電位を印加して、メモリセルトランジスタMTに対してデータを書き込む回路である。
直列に接続されたN個のメモリセルトランジスタMT及び一対の選択トランジスタSTにより、1本のNANDストリングNSが構成され、1本のソース線SLに接続されたM本のNANDストリングNSにより、1つのブロックBLKが構成されている。また、1本のワード線WLを共有するM個のメモリセルトランジスタMTから、「ページ」が構成されている。
半導体記憶装置1にデータを記憶させる際には、記憶させるデータ、データに付随するアドレス及び半導体記憶装置1の動作を制御する各種のコマンドが、半導体記憶装置1の外部からI/OバッファIOに対して入力される。入力された情報のうち、データは、I/OバッファIOを介してビット線制御回路BCに入力され、ビット線制御回路BCの制御回路によって選択されたセンスアンプSAに入力される。一方、アドレス及びコマンドは、制御回路CNTLに入力される。制御回路CNTLは、アドレス及びコマンドに基づいて、ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD及び電源回路GEを制御する。この結果、ビット線制御回路BCによりビット線BLが選択され、電源回路GEによって生成された電位がロウデコーダRDによってワード線に選択的に印加される。これにより、データがメモリセルトランジスタMTに書き込まれる。
一方、半導体記憶装置1に記憶されたデータを読み出す際には、制御回路CNTLの制御により、ビット線制御回路BC、ロウデコーダRD及び電源回路GCが協働して、メモリセルトランジスタMTに記憶されたデータを読み出し、センスアンプSAのデータラッチDLに保存する。そして、データラッチDLに保存されたデータが、I/OバッファIOを介して、半導体記憶装置1の外部に出力される。
次に、メモリアレイMAの構成を、デバイスの面から説明する。
図3(a)及び(b)に示すように、半導体記憶装置1においては、シリコン基板10が設けられている。シリコン基板10の上層部分には、一方向(以下、「BL方向」という)に延びる複数本のSTI(shallow trench isolation)11が形成されており、シリコン基板10の上層部分におけるSTI11間の部分がアクティブエリア12となっている。アクティブエリア12上にはゲート絶縁膜13が設けられており、その上には電荷蓄積層14が設けられている。各アクティブエリア12の直上域において、電荷蓄積層14はBL方向に沿って断続的に配列されており、従って、複数本のアクティブエリア12の直上域において、電荷蓄積層14は、BL方向及びBL方向に対して直交する方向(以下、「WL方向」という)の双方に沿ってマトリクス状に配列されている。
図3(a)及び(b)に示すように、半導体記憶装置1においては、シリコン基板10が設けられている。シリコン基板10の上層部分には、一方向(以下、「BL方向」という)に延びる複数本のSTI(shallow trench isolation)11が形成されており、シリコン基板10の上層部分におけるSTI11間の部分がアクティブエリア12となっている。アクティブエリア12上にはゲート絶縁膜13が設けられており、その上には電荷蓄積層14が設けられている。各アクティブエリア12の直上域において、電荷蓄積層14はBL方向に沿って断続的に配列されており、従って、複数本のアクティブエリア12の直上域において、電荷蓄積層14は、BL方向及びBL方向に対して直交する方向(以下、「WL方向」という)の双方に沿ってマトリクス状に配列されている。
電荷蓄積層14上には、上述のワード線WLが配置されており、WL方向に延びている。また、N本のワード線WLからなる組の両側には、WL方向に延びる選択ゲート線SGが配置されている。更に、N本のワード線WLからなる組及びその両側に配置された一対の選択ゲート線SGを含むグループから見て一方の側には、BL方向及びWL方向に対して直交する方向(以下、「上下方向」という)に延びるビット線コンタクト(図示せず)が設けられており、その下端はアクティブエリア12に接続されている。一方、上述のグループから見て他方の側には、WL方向に延びるソース線SLが配置されており、その下端はアクティブエリア12に接続されている。ワード線WL、選択ゲート線SG及びソース線SLの上方における各アクティブエリア12の直上域には、上述のビット線BLが配置され、BL方向に延び、ビット線コンタクトの上端に接続されている。シリコン基板10上には、電荷蓄積層14、ワード線WL、選択ゲート線SG、ソース線SL及びビット線BLを覆うように、層間絶縁膜16が設けられている。
これにより、各ブロックにおいては、各アクティブエリア12と各ワード線WLとの交差部分毎に、1枚の電荷蓄積層14を含むメモリセルトランジスタMTが構成される。従って、半導体記憶装置1のメモリセルアレイMAにおいては、複数のメモリセルトランジスタMTがX方向及びY方向に沿ってマトリクス状に配列されている。また、各アクティブエリア12と各選択ゲート線SGとの交差部分毎に、選択トランジスタSTが構成されている。メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTは、例えばnチャネル形トランジスタである。
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明する。
先ず、データの書込動作について説明する。
図4(a)〜(c)は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタの閾値分布を例示するグラフ図であり、(a)は消去状態を示し、(b)はLページ書込後の状態を示し、(c)はUページ書込後の状態を示し、
図5は、各ブロック内におけるページの書込順序を例示するグラフ図である。
先ず、データの書込動作について説明する。
図4(a)〜(c)は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタの閾値分布を例示するグラフ図であり、(a)は消去状態を示し、(b)はLページ書込後の状態を示し、(c)はUページ書込後の状態を示し、
図5は、各ブロック内におけるページの書込順序を例示するグラフ図である。
図1、図2並びに図3(a)及び(b)に示すように、各メモリセルトランジスタMT(以下、単に「セル」ともいう)に対してデータを書き込む際には、制御回路CNTLがビット線制御回路BC、ロウデコーダRD及び電源回路GCを制御することにより、ある1本のワード線WLに正の書込電位を印加し、他のワード線WLにセルをオン状態とするような通過電位を印加する。そして、外部から入力されたデータに従い、値を書き込もうとするセル、すなわち、閾値電圧を上昇させたいセルに接続されたビット線BLに例えば接地電位GNDを印加し、アクティブエリア12の電位を接地電位とする。これにより、アクティブエリア12から電荷蓄積層14に電子が注入され、このセルの閾値分布が正側にシフトする。一方、値を書き込まないセル、すなわち、閾値電圧を上昇させたくないセルについては、ビット線BLに電源電位VDDを印加した上で、アクティブエリア12を浮遊状態とする。これにより、アクティブエリア12の電位がワード線WLとのカップリングにより上昇し、ワード線WLに書込電位が印加されたセルにおいても、電荷蓄積層14に電子が注入されなくなる。値の書込が終了したセルについても同様にして、それ以上の書込を禁止する。
以下、nチャネル形のメモリセルトランジスタMTに4値のデータを書き込む場合について説明する。
図4(a)〜(c)に示すように、本実施形態においては、データの書込を2段階に分けて行う。データの値は、メモリセルトランジスタMTの閾値が低い順から、「E」、「A」、「B」、「C」とする。例えば、値「E」の閾値は負であり、値「A」、「B」、「C」の閾値は正である。
図4(a)に示すように、これからデータが書き込まれるセルは全て、データが消去された消去状態とされている。消去状態においては、値が「E」となっている。
図4(a)〜(c)に示すように、本実施形態においては、データの書込を2段階に分けて行う。データの値は、メモリセルトランジスタMTの閾値が低い順から、「E」、「A」、「B」、「C」とする。例えば、値「E」の閾値は負であり、値「A」、「B」、「C」の閾値は正である。
図4(a)に示すように、これからデータが書き込まれるセルは全て、データが消去された消去状態とされている。消去状態においては、値が「E」となっている。
この状態から、図4(b)に示すように、複数本のビット線BLに選択的に電位を印加することにより、1本のワード線WLを共有する複数のメモリセルトランジスタMT、すなわち、あるページに属する複数のセルのうち、一部のセルについて、電荷蓄積層14に電子を注入する。これにより、このセルの閾値が増加して、閾値分布がシフトする。閾値分布がシフトした後の状態を、便宜上、中間値「LM」という。本明細書においては、この1回目の書込を、「Lページ書込」(Lower page program)という。Lページ書込後においては、セルの閾値分布は、値「E」と中間値「LM」とに分離される。
次に、図4(c)に示すように、値「E」のセルの一部について、電荷蓄積層14に電荷を注入し、値を「A」とする。また、中間値「LM」のセルの一部に電荷を注入し、値を「B」とする。更に、中間値「LM」のセルの残りに電荷を注入し、値を「C」とする。本明細書においては、この2回目の書込を、「Uページ書込」(Upper page program)という。Uページ書込後においては、閾値分布は、値「E」、「A」、「B」、「C」の4水準に分離される。Uページ書込において、値「E」を維持するときの電荷の注入量はゼロであり、値を「LM」から「B」に変化させるときの電荷の注入量は比較的少ない。これに対して、値を「E」から「A」に変化させるとき、及び、値を「LM」から「C」に変化させるときの電荷の注入量は比較的多い。
このような「Lページ書込」及び「Uページ書込」は、例えば、ソース線SL側からビット線BL側に向かってページ毎に行うが、同一のページについて、Lページ書込とUページ書込を連続して実行する場合は少ない。その理由は、図3(a)に示すように、BL方向において隣り合う電荷蓄積層14同士は容量結合しているため、BL方向において隣り合うセル間には隣接セル効果が発生し、先に書き込まれたセルの閾値分布が、その後に実行される隣のセルの書込動作の影響を受けて変動するからである。具体的には、あるセルに電荷が注入されることにより、その隣のセルの電荷蓄積層14の電位が容量結合により低下し、このセルの閾値が見かけ上、上昇する。
従って、仮に、あるページについてLページ書込及びUページ書込を行うことにより、このページに属する各セルに値「E」、「A」、「B」又は「C」を書き込んだ後、隣のページについてLページ書込及びUページ書込を行うと、先に書き込んだセルの閾値分布は、隣のセルについてのLページ書込及びUページ書込の双方の影響を受けてしまい、閾値分布が大きく変動する。このような隣接セル効果に起因する閾値の変動量は、周囲のセルのデータパターン、隣のセルの閾値変動量、周囲のセルとのカップリング比等に依存するため、セル間で一様ではない。従って、隣のセルに対する書込の影響を受ける度に、セルの閾値分布は広がってしまう。セルの閾値分布が広がると、閾値分布間の電位の幅が狭くなる。この結果、値の判定が困難になり、読出動作の信頼性が低下してしまう。
このため、本実施形態においては、図5に示すように、<1>ワード線WL0に対してLページ書込を行った後、<2>ワード線WL1に対してLページ書込を行い、その後、<3>ワード線WL0に対してUページ書込を行っている。一般的には、nを2〜(N−1)の整数としたとき、<2n>あるワード線WLnに対してLページ書込を行った後、<2n+1>1つ前のワード線WLn−1に対してUページ書込を行い、<2n+2>1つ後のワード線WLn+1に対してLページ書込を行い、その後、<2n+3>ワード線WLnに対してUページ書込を行う。すなわち、あるページに対するLページ書込とUページ書込との間に、1つ前のページに対するUページ書込及び1つ後のページに対するLページ書込を済ませておく。そうすると、あるページに対してUページ書込を行い、値「A」、「B」、「C」の閾値分布を調整した後で、このページが受ける隣のセルの影響は、1つ後のページに対するUページ書込だけとなり、閾値分布の変動を抑制することができる。
次に、データの読出動作について説明する。
図6は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタに書き込まれた値と閾値分布との関係を例示するグラフ図であり、
図7は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタの閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図8は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、値「E」及び「A」の閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図9(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図6は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタに書き込まれた値と閾値分布との関係を例示するグラフ図であり、
図7は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、メモリセルトランジスタの閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図8は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、値「E」及び「A」の閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図9(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
あるメモリセルトランジスタMTに書き込まれたデータを読み出す際には、このメモリセルトランジスタMTの制御電極、すなわち、ワード線WLに所定の読出電位を印加する。図6に示すように、この読出電位は、例えば、値「E」と値「A」とを判別する場合には、値「E」が書き込まれたセルの閾値分布の上限よりも高く、値「A」が書き込まれたセルの閾値分布の下限よりも低い電位A−Readとする。また、残りのワード線WLには、メモリセルトランジスタMTが必ずオン状態となるような十分に高い通過電位を印加する。この状態で、センスアンプSAにより、全てのビット線BLに一斉に電位を印加する。この結果、メモリセルトランジスタMTのソース・ドレイン間に電圧が印加され、センスアンプSAから、ビット線BL、ビット線コンタクト、アクティブエリア12を経由して、ソース線SLに電流が流れる。
読出電位が電位A−Readである場合、読出対象としたセルに値「E」が書き込まれていれば、このセルはオン状態となるため、流れる電流の大きさは基準値以上となる。一方、セルに値「A」が書き込まれていれば、このセルはオフ状態となるため、流れる電流の大きさは基準値未満となる。従って、センスアンプ21がビット線BLに流れる電流の大きさを検出することにより、メモリセルトランジスタMTに書き込まれた値を判別することができる。
そして、図6に示すように、本実施形態においては、本来4値であるデータを、2値のLページデータと2値のUページデータとに分けて読み出す。
Lページ読出においては、読出電位を、値「A」の閾値分布と値「B」の閾値分布との間の電位B−Readとして、読出対象とするメモリセルトランジスタMT(以下、「対象セル」ともいう)に基準値以上の電流が流れるか否かを検出する。そして、基準値以上の電流が流れれば、この対象セルはオン状態であると判断し、「Lページデータ」を値「1」とする。一方、基準値以上の電流が流れなければ、この対象セルはオフ状態であると判断し、「Lページデータ」を値「0」とする。このようにして、対象セルの値が、閾値分布が最も低い値「E」及び2番目に低い値「A」からなる第1群(Lページデータ:1)であるか、閾値分布が3番目に低い値「B」及び最も高い値「C」からなる第2群(Lページデータ:0)であるか、を判定する。
Lページ読出においては、読出電位を、値「A」の閾値分布と値「B」の閾値分布との間の電位B−Readとして、読出対象とするメモリセルトランジスタMT(以下、「対象セル」ともいう)に基準値以上の電流が流れるか否かを検出する。そして、基準値以上の電流が流れれば、この対象セルはオン状態であると判断し、「Lページデータ」を値「1」とする。一方、基準値以上の電流が流れなければ、この対象セルはオフ状態であると判断し、「Lページデータ」を値「0」とする。このようにして、対象セルの値が、閾値分布が最も低い値「E」及び2番目に低い値「A」からなる第1群(Lページデータ:1)であるか、閾値分布が3番目に低い値「B」及び最も高い値「C」からなる第2群(Lページデータ:0)であるか、を判定する。
Uページ読出においては、読出電位を、値「E」の閾値分布と値「A」の閾値分布との間の電位A−Readとして、対象セルに基準値以上の電流が流れるか否かを検出する。これにより、対象セルの値が「E」であるか、「A」、「B」又は「C」であるかが判定される。次に、読出電位を、値「B」の閾値分布と値「C」の閾値分布との間の電位C−Readとして、対象セルに基準値以上の電流が流れるか否かを検出する。これにより、対象セルの値が「E」、「A」又は「B」であるか、「C」であるかが判定される。そして、読出電位を電位A−Readとしたときに基準値以上の電流が流れた場合、すなわち、対象セルの値が「E」である場合、及び、読出電位を電位C−Readとしたときに基準値以上の電流が流れなかった場合、すなわち、対象セルの値が「C」である場合には、「Uページデータ」を値「1」とし、読出電位を電位A−Readとしたときに基準値以上の電流が流れず、且つ、読出電位を電位C−Readとしたときに基準値以上の電流が流れた場合、すなわち、対象セルの値が「A」又は「B」である場合には、「Uページデータ」を値「0」とする。
上述の如く、本実施形態においては、書込動作において、図5に示すシーケンスを実施することにより、対象セルの閾値分布が、隣のセルに対する書込動作によって変動することを抑制している。しかしながら、図5に示す方法によっても、1つ後のセルのUページ書込により、ある程度の閾値分布の変動が不可避的に発生する。閾値分布が変動すると、一律の読出条件でデータを読み出したときに、読出エラーが発生する可能性がある。例えば、値「E」の閾値分布が正方向に大きく変動し、この閾値分布の上裾が電位A−Readを越えると、本来は値「E」であるセルの一部が値「A」と判定されてしまう。このため、本実施形態においては、閾値分布の変動量が特に大きい場合に、読出条件を変更することにより、データの読出精度を向上させる。
以下、どのような場合に、閾値分布の変動量が特に大きくなるかについて説明する。
図7に破線で示すように、対象セル(例えば、ワード線WLnのページのセル)に値「A」、「B」又は「C」が書き込まれる場合の閾値分布は、この対象セルに対するUページ書込において設定される。しかしながら、対象セルと同じNANDストリングに属する隣のセル(ワード線WLn+1のページのセルであり、以下、「隣接セル」ともいう)に対するUページ書込の影響により、図7に実線で示すように、対象セルの閾値分布は、その幅が閾値電圧が高い方向に広がるように変動する。
図7に破線で示すように、対象セル(例えば、ワード線WLnのページのセル)に値「A」、「B」又は「C」が書き込まれる場合の閾値分布は、この対象セルに対するUページ書込において設定される。しかしながら、対象セルと同じNANDストリングに属する隣のセル(ワード線WLn+1のページのセルであり、以下、「隣接セル」ともいう)に対するUページ書込の影響により、図7に実線で示すように、対象セルの閾値分布は、その幅が閾値電圧が高い方向に広がるように変動する。
一方、対象セルの値を「E」とする場合の閾値分布には、消去状態の閾値分布を積極的には変動させないで用いるが、実際には、周囲のメモリセルに対する書込の影響を受けて変動する。すなわち、消去状態の閾値分布は、図7に一点鎖線で示す分布である。この閾値分布が、1つ前のページのセル(ワード線WLn−1のページのセル)に対するLページ書込、対象セルに対するLページ書込、1つ前のページのセルに対するUページ書込の影響を受けて変動した後、隣接セル(ワード線WLn+1のページのセル)に対するLページ書込により、図7に二点鎖線で示すように、正方向に変動する。次に、この閾値分布が、対象セルに対するUページ書込の際に、ワード線方向に隣り合うメモリセルの隣接セル効果により、図7に破線で示すように変動する。その後、隣接セルに対するUページ書込により、図7に実線で示すように変動する。
このように、対象セルの閾値分布に対する隣接セルの影響は、対象セルの値によって異なる。具体的には、対象セルの値が「A」、「B」又は「C」である場合に影響を受ける隣接セルに対する書込はUページ書込のみであるが、対象セルの値が「E」である場合には、隣接セルに対するLページ書込及びUページ書込の双方の影響を受ける。このため、値「E」の閾値分布は、値「A」、「B」又は「C」の閾値分布よりも変動量が大きい。
また、対象セルの閾値分布に対する隣接セルの影響は、隣接セルの値によっても異なる。
図8に示すように、対象セルの値が「E」である場合、その閾値分布の変動量は、隣接セルの値が「E」、「A」、「B」、「C」の場合においてそれぞれ異なり、隣接セルの閾値が高いほど、大きな影響(隣接セル効果)を受け、閾値分布が正方向にシフトする。すなわち、対象セルの値「E」の閾値分布の変動は、隣接セルの値が「C」であるときに最も大きくなる。
図8に示すように、対象セルの値が「E」である場合、その閾値分布の変動量は、隣接セルの値が「E」、「A」、「B」、「C」の場合においてそれぞれ異なり、隣接セルの閾値が高いほど、大きな影響(隣接セル効果)を受け、閾値分布が正方向にシフトする。すなわち、対象セルの値「E」の閾値分布の変動は、隣接セルの値が「C」であるときに最も大きくなる。
一方、対象セルの値が「A」、「B」又は「C」である場合、その閾値分布の変動量は、隣接セルの値が「E」又は「B」である場合は相対的に小さく、隣接セルの値が「A」又は「C」である場合は相対的に大きい。これは、上述の如く、以下の理由による。すなわち、隣接セルのUページ書込においては、値「E」を維持するときの電荷の注入量はほぼゼロであり、値を「LM」から「B」に変化させるときの電荷の注入量は比較的少ない。一方、値を「E」から「A」に変化させるとき、及び、値を「LM」から「C」に変化させるときの電荷の注入量は比較的多い。
以上のことから、閾値分布の変動が特に大きく、読出動作の精度に大きな影響を及ぼす組合せは、対象セルの値が「E」であって、隣接セルの値が「C」である場合である。この場合は、値「E」の閾値分布が正の方向に大きくシフトするため、対象セルの読出電位として、隣接セルの値が「E」である場合に適した電位A−Read1を適用すると、読出エラーが発生する可能性が高い。従って、この場合には、読出条件を、読出電位が電位A−Read2である場合に相当する条件に変更することが好ましい。電位A−Read2は、隣接セルの値が「C」である場合に適した読出電位である。
次に、Uページ読出の動作について、タイミングチャートを参照して具体的に説明する。
図9(a)〜(c)に示すように、Uページ読出においては、先ず、予備読出として、隣接セルの値が値「C」であるか否かを検出する。その後、本読出として、対象セルの値が「E」であるか否かの判別を、2水準の条件によって行う。後述するように、本実施形態においては、この2水準の条件を、ワード線WLn+1の電位を2水準に変化させることによって実現する。そして、隣接セルの値に応じて、いずれか一方の条件で読み出された結果を、対象セルの値として採用する。次に、対象セルの値が「C」であるか否かの判別を、1水準の条件によって行う。
図9(a)〜(c)に示すように、Uページ読出においては、先ず、予備読出として、隣接セルの値が値「C」であるか否かを検出する。その後、本読出として、対象セルの値が「E」であるか否かの判別を、2水準の条件によって行う。後述するように、本実施形態においては、この2水準の条件を、ワード線WLn+1の電位を2水準に変化させることによって実現する。そして、隣接セルの値に応じて、いずれか一方の条件で読み出された結果を、対象セルの値として採用する。次に、対象セルの値が「C」であるか否かの判別を、1水準の条件によって行う。
具体的には、先ず、「WLn+1読出期間」において、隣接セルの値を判定する。すなわち、ワード線WLnに通過電位VREAD_Hを印加し、ワード線WLn+1に、予備読出電位として、読出電位C−Readを印加し、ビット線BLに所定の正電位を印加する。この状態で、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、ワード線WLn+1を制御ゲート電極とする隣接セルのうち、基準値以上の電流が流れた隣接セルのラッチ値を「0」としてセンスアンプSAのデータラッチDLに記憶し、基準値以上の電流が流れなかった隣接セルのラッチ値を「1」としてセンスアンプSAのデータラッチDLに記憶する。この場合、ラッチ値「0」は、この隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」であることを示し、ラッチ値「1」は、この隣接セルの値が「C」であることを示す。
次に、「電位遷移期間」において、各ワード線WL及びビット線BLの電位を0Vまで降圧する。その後、ワード線WLnに読出電位A−Readを印加し、ワード線WLn+1に通過電位VREAD_Lを印加し、ビット線BLに所定の正電位を印加する。
「WLn読出期間」においては、第1の条件により、Lページデータが値「1」であった対象セルの値を読み出す。すなわち、各配線の電位が上述の電位で安定した状態で、時刻t11において、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、Lページデータが「1」であり、隣接セルのラッチ値が「0」であった対象セルのうち、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Uページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Uページデータ」の値を「0」とする。なお、これらは、4値に変換すれば、それぞれ、値「E」及び値「A」に相当する。
次に、第2の条件により、Lページデータが「1」であった対象セルの値を読み出す。すなわち、ワード線WLn及びビット線BLの電位を維持したまま、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Hまで昇圧する。隣り合うワード線WL間にはカップリング効果が生じるため、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Hとすれば、通過電位VREAD_Lとした場合と比較して、ワード線WLnの実効的な電位が高くなる。これにより、ワード線WLnの電位を図8に示す電位A−Read1から電位A−Read2に昇圧した場合に相当する効果が得られる。この状態で、時刻t12において、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、Lページデータが「1」であり、隣接セルのラッチ値が「1」であった対象セルのうち、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Uページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Uページデータ」の値を「0」とする。なお、これらは、4値に変換すれば、それぞれ、値「E」及び値「A」に相当する。
次に、Lページデータが「0」であった対象セルの値を読み出す。すなわち、ビット線BLの電位を維持したまま、ワード線WLnの電位を読出電位C−Readに昇圧し、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lに降圧する。この状態で、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、Lページデータが「0」である対象セルのうち、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Uページデータ」の値を「0」とし、基準値以上の電流が流れない対象セルについては、「Uページデータ」の値を「1」とする。なお、これらは、4値に変換すれば、それぞれ、値「B」及び値「C」に相当する。その後、各ワード線WL及びビット線BLの電位を0Vまで降圧する。
次に、本実施形態の効果について説明する。
上述の如く、本実施形態においては、図5に示す書込動作において、対象セルにUページ書込を行う前に、隣接セルにLページ書込を行っている。このため、対象セルの値が「A」、「B」又は「C」である場合には、閾値分布の変動を抑制することができる。また、図9(a)〜(c)に示すように、対象セルについて値が「E」であるか、「A」、「B」又は「C」であるかを判別する際に、隣接セルの値が「C」以外である場合は、第1の条件、すなわち、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lとしたときの判別結果を採用し、隣接セルの値が「C」である場合は、第2の条件、すなわち、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Hとしたときの判別結果を採用している。ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lよりも高い通過電位VREAD_Hとすることにより、カップリング効果により、ワード線WLnの実効的な読出電位が増加し、閾値の判別基準が正側にシフトする。これにより、対象セルの値が「E」であり、隣接セルの値が「C」であって、閾値分布が大きく正側にシフトしている場合においても、対象セルの値を正確に読み出すことができる。また、本実施形態においては、閾値分布のシフト量が大きくなる場合に限って上述の対策を講じているため、読出動作に要する時間が大幅に増加することがない。
上述の如く、本実施形態においては、図5に示す書込動作において、対象セルにUページ書込を行う前に、隣接セルにLページ書込を行っている。このため、対象セルの値が「A」、「B」又は「C」である場合には、閾値分布の変動を抑制することができる。また、図9(a)〜(c)に示すように、対象セルについて値が「E」であるか、「A」、「B」又は「C」であるかを判別する際に、隣接セルの値が「C」以外である場合は、第1の条件、すなわち、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lとしたときの判別結果を採用し、隣接セルの値が「C」である場合は、第2の条件、すなわち、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Hとしたときの判別結果を採用している。ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lよりも高い通過電位VREAD_Hとすることにより、カップリング効果により、ワード線WLnの実効的な読出電位が増加し、閾値の判別基準が正側にシフトする。これにより、対象セルの値が「E」であり、隣接セルの値が「C」であって、閾値分布が大きく正側にシフトしている場合においても、対象セルの値を正確に読み出すことができる。また、本実施形態においては、閾値分布のシフト量が大きくなる場合に限って上述の対策を講じているため、読出動作に要する時間が大幅に増加することがない。
なお、本実施形態においては、図9(c)に破線で示したように、値が判定された対象セルについては、ビット線BLの電位を0Vまで落としてもよい。この動作を「ロックアウト」という。これにより、読出動作に伴う消費電流を低減することができる。
次に、第1の実施形態の第1の比較例について説明する。
図10(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例に係るUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図10(a)〜(c)に示すように、本比較例においては、Uページ読出において、隣接セルの値を判定することなく、対象セルの値が「E」であるか否かの判別を、1水準の条件で行っている。すなわち、WLn読出期間において、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lに固定している。このため、対象セルの値が「E」であり、隣接セルの値が「C」である場合には、閾値分布のシフト量が大きくなり、読出エラーが発生する可能性が高くなる。
図10(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例に係るUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図10(a)〜(c)に示すように、本比較例においては、Uページ読出において、隣接セルの値を判定することなく、対象セルの値が「E」であるか否かの判別を、1水準の条件で行っている。すなわち、WLn読出期間において、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lに固定している。このため、対象セルの値が「E」であり、隣接セルの値が「C」である場合には、閾値分布のシフト量が大きくなり、読出エラーが発生する可能性が高くなる。
次に、第1の実施形態の第2の比較例について説明する。
図11(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートであり、
図12(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図11(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートであり、
図12(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図11(a)〜(c)に示すように、本比較例においては、Lページ読出において、「WLn+1読出期間」を設け、ワード線WLn+1の電位を順次、電位A−Read、電位B−Read、電位C−Readに変化させつつ、センスアンプSAによってビット線BLに流れる電流を検出し、隣接セルの値を読み出している。これにより、隣接セルの値が「E」、「A」、「B」、「C」のいずれの値であるかを判定することができる。隣接セルの値が「E」又は「B」であれば、データラッチにラッチ値「0」を保持させ、隣接セルの値が「A」又は「C」であれば、データラッチにラッチ値「1」を保持させる。そして、続く「WLn読出期間」において、ワード線WLnの電位を読出電位B−Readとした上で、ワード線WLn+1の電位を2水準に変化させることにより、2水準の読出条件を設定し、Lページ読出を行う。これにより、隣接セルの値に基づいて、Lページ読出の条件を選択することができる。
また、図12(a)〜(c)に示すように、Uページ読出においても、値「E」と値「A」、「B」、「C」との判別、及び、値「E」、「A」、「B」と値「C」との判別のそれぞれにおいて、ワード線WLn+1の電位を2水準に変化させることにより、2水準の読出条件を設定する。そして、隣接セルの値に基づいて、読出条件を選択する。
本比較例によれば、対象セルの値と隣接セルの値の全ての組合せについて、隣接セル効果を考慮して読出条件を選択することができるため、データを精度よく読み出すことができる。しかしながら、隣接セルの値を読み出す際には、ワード線WLn+1の電位を3水準に変化させている。また、対象セルの値を読み出す際には、3水準の読出電位B−Read、A−Read及びC−Readの全てについて、2水準の読出条件を実現している。このため、読出動作全体に要する時間が極めて長くなってしまう。
これに対して、第1の実施形態によれば、閾値分布の変動量が最も大きくなる場合、すなわち、対象セルの値が「E」であるか否かを判別する場合であって、隣接セルの値が「C」である場合に限って読出条件を変更している。具体的には、隣接セルの値を読み出す際にはワード線WLn+1の予備読出電位を1水準とし、対象セルの値を読み出す際には、読出電位A−Readについてのみ、2水準の読出条件を実現している。このため、読出動作に要する時間を大きく増加させることなく、読出動作の精度を効率的に向上させることができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
図13(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートであり、
図14は、横軸に時間をとり、縦軸に例えばセンスアンプのセンスノードに蓄積された電荷量をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するグラフ図である。
なお、図13(a)には、比較のために、第1の実施形態におけるワード線WLn+1の電位変化(図9(a)参照)を破線で記入している。
図13(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートであり、
図14は、横軸に時間をとり、縦軸に例えばセンスアンプのセンスノードに蓄積された電荷量をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するグラフ図である。
なお、図13(a)には、比較のために、第1の実施形態におけるワード線WLn+1の電位変化(図9(a)参照)を破線で記入している。
図13(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置は、前述の第1の実施形態(図9(a)〜(c)参照)と比較して、Uページ読出における値「E」の判別に用いる2水準の条件を、ワード線WLn+1の電位を変化させることではなく、ビット線BLを流れる電流を検出するタイミングをずらすことによって実現している。
具体的には、「WLn読出期間」において、ワード線WLnの電位を読出電位A−Readとし、ワード線WLn以外のワード線WLの電位を通過電位WREAD_Hに固定した状態で、センスアンプSA内に一定量の電荷を蓄積し、この一定量の電荷(以下、「一定電荷」という)を、ビット線BLを介して対象セルに流す。そして、対象セルに電流を流し始めてから第1の時間の経過後の時刻t21において1回目の電流の検出を行い、一定電荷が対象セルを介して放電されたか否かを判定する。次に、対象セルに電流を流し始めてから第2の時間の経過後の時刻t22において2回目の電流の検出を行い、一定電荷が対象セルを介して放電されたか否かを判定する。時刻t22は時刻t21よりも後の時刻であり、ワード線WLnの電位を読出電位A−Readとしてから時刻t22までの第2の時間は、ワード線WLnの電位を読出電位A−Readとしてから時刻t21までの第1の時間よりも長い。そして、データラッチDLに記憶されたラッチ値が「0」である場合、すなわち、隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」である場合には、時刻t21における検出結果を採用し、ラッチ値が「1」である場合、すなわち、隣接セルの値が「C」である場合には、時刻t22における検出結果を採用する。
図14に示すように、ワード線WLに所定の読出電位を印加しつつ、対象セルに上述の一定電荷を流すときに、対象セルの値が「E」であれば、この対象セルはオン状態となるため、相対的に大きな電流を流し、一定電荷は相対的に短い時間で消費される。図14の実線L1は、隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」であって、対象セルの値が「E」である場合を表している。一方、対象セルの値が「A」であれば、この対象セルはオフ状態となるため、相対的に小さい電流を流し、一定電荷は相対的に長い時間で消費される。実線L2は、隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」であって、対象セルの値が「A」である場合を表している。従って、時刻t21において電流の有無を検出し、電流が流れていれば対象セルの値は「A」であり、電流が流れていなければ対象セルの値は「E」であると判定することができる。
一方、隣接セルの値が「C」である場合、対象セルの閾値分布は正側にシフトし、電流が流れにくくなる。このため、一定電荷の消費には、より長い時間が必要となる。従って、対象セルの値が「E」である場合の電流変化は、実線L1から破線L3にシフトし、対象セルの値が「A」である場合の電流変化は、実線L2から破線L4にシフトする。この場合は、時刻t22において電流の有無を検出することにより、対象セルの値を正確に判定することができる。
本実施形態によれば、図13(a)に示すように、ワード線WLn+1の電位を通過電位WREAD_Hに固定しているため、図13(a)に破線で示した前述の第1の実施形態の動作と比較して、Uページ読出における値「E」の判別に要する時間を短縮することができる。これにより、読出動作の時間を短縮することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
次に、第3の実施形態について説明する。
図15(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図15(a)〜(c)に示すように、本実施形態は、前述の第2の実施形態と比較して、Uページ読出の「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を接地電位GND(0V)に落とさずに遷移させている点が異なっている。例えば、「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を、単調増加若しくは単調減少によって変化させているか、又は、一定電位としている。なお、「単調増加」及び「単調減少」には、一定電位で保持する期間が含まれていてもよい。また、上述の規定は、電位の目標値についての規定であり、電位の測定値には、装置の精度限界に起因する微小な電位の変動、及び、ノイズに起因する短時間の電位の変動が含まれる場合もある。
図15(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるUページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図15(a)〜(c)に示すように、本実施形態は、前述の第2の実施形態と比較して、Uページ読出の「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を接地電位GND(0V)に落とさずに遷移させている点が異なっている。例えば、「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を、単調増加若しくは単調減少によって変化させているか、又は、一定電位としている。なお、「単調増加」及び「単調減少」には、一定電位で保持する期間が含まれていてもよい。また、上述の規定は、電位の目標値についての規定であり、電位の測定値には、装置の精度限界に起因する微小な電位の変動、及び、ノイズに起因する短時間の電位の変動が含まれる場合もある。
より具体的には、図15(a)に示すように、ワード線WLn+1の電位は、「WLn+1読出期間」において読出電位C−Readとした後、「電位遷移期間」に突入しても接地電位GNDに戻すことなく電位C−Readを維持し、その後昇圧して、「WLn読出期間」においては通過電位VREAD_Hとする。
図15(b)に示すように、ワード線WLnの電位は、「WLn+1読出期間」において通過電位VREAD_Hとした後、「電位遷移期間」において読出電位A−Readまで降圧させ、「WLn読出期間」の前半においては読出電位A−Readを維持する。その後、昇圧し、「WLn読出期間」の後半においては読出電位C−Readとする。ワード線WLn及びワード線WLn+1以外のワード線WLの電位は、「WLn+1読出期間」、「電位遷移期間」、「WLn読出期間」を通じて、通過電位VREAD_Dとする。なお、通過電位VREAD_Dは通過電位VREAD_Hよりも低い電位である。
図15(c)に示すように、ビット線BLについては、ロックアウト動作、すなわち、値が判明したセルに接続されたビット線の電位を接地電位GNDに戻す動作を停止し、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」を通じて、ビット線BLの電位を一定の正電位とすることもできる。
本実施形態によれば、Uページ読出の「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を接地電位GNDに戻さず、例えば、「WLn+1読出期間」において必要とされる電位と「WLn読出期間」において必要とされる電位との間を単調増加若しくは単調減少又は一定電位保持によって遷移させている。また、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ビット線BLについてのロックアウト動作を停止することもできる。その結果、読出動作を高速にすることができる。
また、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ワード線WLn+1及びワード線WLn以外のワード線WLの電位を一定電位に保持することができる。また、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、選択ゲート線SGの電位も一定電位に保持する(0Vに落とさない)ことができる。言い換えると、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ビット線、ワード線WLn+1及びWLn以外のワード線WL、並びに、選択ゲート線SGの電位を一定電位に保持することができる。この結果、読出動作を簡略化し、ワード線WLn+1及びWLnの電位を安定させることができる。また、選択ゲート線SGの電位を一定電位に保持することにより、「WLn+1読出期間」から「WLn読出期間」までの期間を通じて、選択ゲートトランジスタSTをオン状態とすることができる。その結果、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルとワード線WLnに接続されたメモリセルを連続して読み出すことができる。これにより、読出動作を高速化できる。
更に、負の閾値を判別するために、ソース線SLに正の電位を印加し、ワード線WLに印加する読出電位を相対的に負の値とする場合がある。この場合、ソース線SLに印加した電位も、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」を通じて、一定電位に保持する(0Vに落とさない)ことができる。読出動作時には、対象セル以外のメモリセルトランジスタはオン状態とされているため、対象セルがオン状態である場合、ソース線SLはNANDストリングNSを介してビット線BLに接続される。このため、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ビット線BLの電位を一定にしようとしても、ソース線SLの電位を0Vに落としてしまうと、ビット線BLの電位が大きく低下してしまい、ビット線BLを再充電する必要が生じる。これに対して、ソース線SLの電位を一定電位に保持すれば、ビット線BLの電位も一定電位に保持しやすくなる。これにより、ビット線BLの充電時間を短くすることができ、読出動作を高速化することができる。また、負の閾値を判別するために、アクティブエリア12(メモリセルのウェル)に正の電圧を印加する場合がある。この場合も、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ウェルの電位を一定電位に保持する(0Vに落とさない)ことができる。
NAND型フラッシュメモリにおいては、読出動作全体に要する時間のうち、ワード線及びビット線のセット及びリセットに要する時間の割合が高い。なお、「セット」とは、電位を所定の電位に変化させて安定させる動作をいい、「リセット」とは、電位を基準電位(例えば、接地電位GND)に戻して初期化する動作をいう。本実施形態においては、「WLn+1読出期間」においてセットした電位を、「WLn読出期間」においても利用することにより、電位の変化量、すなわち、各配線への充電量が低減し、「電位遷移期間」を短くすることができる。この結果、読出動作に要する時間をより一層短縮することができる。
前述の第2の実施形態においては、Uページ読出において、ワード線及びビット線に対するセット及びリセットをそれぞれ2回ずつ行っている。これに対して、本実施形態においては、接地電位からのセット及び接地電位へのリセットはそれぞれ1回であり、それ以外は、「WLn+1読出期間」において必要とされる電位から「WLn読出期間」において必要とされる電位までの一方向の電位変化のみである。このため、電位の変化量が少なく、所要時間が短い。
例えば、接地電位GNDが0Vであり、読出電位C−Readが例えば4Vであり、通過電位VREAD_Hが例えば7Vであるとき、図15(a)に示すように、本実施形態においては、「WLn読出期間」の直前において、ワード線WLn+1の電位を、読出電位C−Readの4Vから通過電位VRESD_Hの7Vまでの+3Vだけ変化させればよい。これに対して、仮に、「WLn+1読出期間」の終了後にワード線WLn+1の電位を接地電位にリセットしていると、「WLn読出期間」の直前において、ワード線WLn+1の電位を、接地電位の0Vから通過電位VRESD_Hの7Vまでの+7Vを変化させる必要があり、それに応じて電位変化に要する時間も増大する。
このように、本実施形態によれば、前述の第2の実施形態と比較して、読出動作をより一層高速化することができる。一方、前述の第2の実施形態においては、使用していない配線の電位を接地電位まで落としており、電位が接地電位である期間中は、その配線に対する充電は停止されるため、消費電流が少ない。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第2の実施形態と同様である。
なお、前述の第2の比較例においては、図11(a)〜(c)に示すように、「WLn+1読出期間」において、ワード線WLn+1に3水準の読出電位A−Read、B−Read、C−Readを連続的に印加することにより、連続して3つの値を判別している。この場合は、ビット線BLのロックアウトによる消費電流の低減効果が大きい。しかしながら、本実施形態においては、「WLn+1読出期間」において、ワード線WLn+1に1水準の読出電位C−Readだけを印加することにより、隣接セルの値が「C」であるか否かだけを判別している。このため、仮に、ビット線BLのロックアウトを行ったとしても、消費電流の低減効果は小さい。故に、「WLn+1読出期間」及び「電位遷移期間」において、ビット線BLについてのロックアウト動作を停止することによる読出動作の高速化のメリットの方が大きい。
また、本実施形態においては、ワード線WL及びビット線BLについて、「WLn+1読出期間」においてセットした電位を「WLn読出期間」においても利用する技術を示したが、本発明はこれには限定されない。例えば、図2に示すソース線SL等の配線についても、上述の技術は同様に適用できる。逆に、ワード線WL及びビット線BL等の充電に時間がかかる配線のみについて、上述の技術を適用してもよい。
次に、第4の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第1の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図16は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、値「A」及び「B」の閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図17(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
本実施形態は、前述の第1の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図16は、横軸にメモリセルトランジスタの閾値をとり、縦軸に頻度をとって、値「A」及び「B」の閾値分布の変動を例示するグラフ図であり、
図17(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図6において説明したように、Lページ読出においては、ワード線WLnの読出電位をB−Readとして、対象セルの値が「E」及び「A」からなる第1群であるか、「B」及び「C」からなる第2群であるかを判別する。図5において説明したように、対象セルの値「A」、「B」、「C」の閾値分布は、隣接セルに対するUページ書込の影響を受けて変動する。この変動量は、隣接セルの値が「E」又は「B」のときに小さく、隣接セルの値が「A」又は「C」のときに大きい。特に、隣接セルの値が「C」である場合に、対象セルの閾値分布の変動が大きくなる。
図16に示すように、隣接セルの値が「C」である場合は、隣接セルの値が「E」である場合と比較して、対象セルにおける値「A」の閾値分布及び値「B」の閾値分布が共に正の方向に大きくシフトする。このため、隣接セルの値が「C」である場合に、対象セルの読出電位として、隣接セルの値が「E」である場合に適した電位B−Read1を適用すると、読出エラーが発生する可能性が高い。この場合には、読出条件を、読出電位が電位B−Read2である場合に相当する条件に変更することが好ましい。
そこで、本実施形態においては、Lページ読出において、先ず、隣接セルの値が値「C」であるか否かを検出し、次に、対象セルにおける第1群と第2群との判別を、2水準の条件によって行う。そして、隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」であれば、読出電位B−Read1に相当する条件で読み出された値を採用し、隣接セルの値が「C」であれば、読出電位B−Read2に相当する条件で読み出された値を採用する。
具体的には、図17(a)〜(c)に示すように、先ず、「WLn+1読出期間」において予備読出を行い、隣接セルの値を判定する。すなわち、ワード線WLnに通過電位VREAD_Hを印加し、ワード線WLn+1に予備読出電位として読出電位C−Readを印加し、ビット線BLに所定の正電位を印加する。この状態で、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、ワード線WLn+1を制御ゲート電極とする隣接セルのうち、基準値以上の電流が流れた隣接セルのラッチ値を「0」としてセンスアンプSAのデータラッチDLに記憶し、基準値以上の電流が流れなかった隣接セルのラッチ値を「1」としてセンスアンプSAのデータラッチDLに記憶する。この場合、ラッチ値「0」は、この隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」であることを示し、ラッチ値「1」は、この隣接セルの値が「C」であることを示す。
次に、「電位遷移期間」において、各ワード線WL及びビット線BLの電位を0Vまで降圧する。その後、ワード線WLnに読出電位B−Readを印加し、ワード線WLn+1に通過電位VREAD_Lを印加し、ビット線BLに所定の正電位を印加する。
「WLn読出期間」においては、第1の条件により、対象セルの値を読み出す。すなわち、各配線の電位が上述の電位で安定した状態で、時刻t11において、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、隣接セルのラッチ値が「0」であった対象セルのうち、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Lページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Lページデータ」の値を「0」とする。
次に、第2の条件により、対象セルの値を読み出す。すなわち、ワード線WLn及びビット線BLの電位を維持したまま、ワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Hまで昇圧する。これにより、カップリング効果により、ワード線WLnの電位を電位B−Read1から電位B−Read2まで昇圧した場合に相当する効果が得られる。この状態で、時刻t12において、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、隣接セルのラッチ値が「1」であった対象セルのうち、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Lページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Lページデータ」の値を「0」とする。
本実施形態によれば、Lページ読出において、読出時間が大きく増大することを抑制しつつ、読出の精度を向上させ、読出エラーの発生を効率的に抑制することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
次に第3の比較例について説明する。
図18(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図18(a)〜(c)に示すように、本比較例においては、Lページ読出において、読出対象とするワード線WLnの電位を読出電位B−Readとし、その隣のワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lとし、ビット線BLの電位を所定の正電位とし、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Lページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Lページデータ」の値を「0」とする。
図18(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本比較例におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図18(a)〜(c)に示すように、本比較例においては、Lページ読出において、読出対象とするワード線WLnの電位を読出電位B−Readとし、その隣のワード線WLn+1の電位を通過電位VREAD_Lとし、ビット線BLの電位を所定の正電位とし、センスアンプSAがビット線BLに流れる電流を検出する。そして、基準値以上の電流が流れた対象セルについては、「Lページデータ」の値を「1」とし、基準値以上の電流が流れなかった対象セルについては、「Lページデータ」の値を「0」とする。
本比較例においては、Lページ読出において、隣接セルの値を判定することなく、対象セルの値の判別を、ワード線WLn+1に印加する電位を1水準の電位として行っている。このため、閾値分布のシフト量が大きい場合には、読出エラーが発生する可能性が高くなる。
これに対して、第4の実施形態によれば、閾値分布の変動量が最も大きくなる場合、すなわち、対象セルの値を判別する場合であって、隣接セルの値が「C」である場合には、読出条件を変更している。このため、Lページ読出の精度が高い。また、隣接セルの値が「C」である場合に限って読出条件を変更しているため、読出動作に要する時間の増加を抑えることができる。
これに対して、第4の実施形態によれば、閾値分布の変動量が最も大きくなる場合、すなわち、対象セルの値を判別する場合であって、隣接セルの値が「C」である場合には、読出条件を変更している。このため、Lページ読出の精度が高い。また、隣接セルの値が「C」である場合に限って読出条件を変更しているため、読出動作に要する時間の増加を抑えることができる。
次に、第5の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第2の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図19(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
なお、図19(a)には、比較のために、第4の実施形態におけるワード線WLn+1の電位変化(図17(a)参照)を破線で記入している。
本実施形態は、前述の第2の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図19(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
なお、図19(a)には、比較のために、第4の実施形態におけるワード線WLn+1の電位変化(図17(a)参照)を破線で記入している。
図19(a)〜(c)に示すように、本実施形態におけるLページ読出の「WLn+1読出期間」の動作は、前述の第4の実施形態(図17(a)〜(c)参照)と同様である。本実施形態においては、「WLn読出期間」において、ワード線WLn+1の電位を通過電位VHEAD_Hに固定する。そして、センスアンプSA内に一定量の電荷(一定電荷)を蓄積し、この一定電荷をビット線BLを介して対象セルに流し、時刻t21において1回目の電流の検出を行い、時刻t22において2回目の電流の検出を行う。そして、データラッチDLに記憶されたラッチ値が「0」である場合、すなわち、隣接セルの値が「E」、「A」又は「B」である場合には、時刻t21における検出結果を採用し、ラッチ値が「1」である場合、すなわち、隣接セルの値が「C」である場合には、時刻t22における検出結果を採用する。各検出の時点において、一定電荷の放電が終了し、電流が流れなかった対象セルについては、「Lページデータ」の値を「1」とし、一定電荷の放電が終了しておらず、電流が流れていた対象セルについては、「Lページデータ」の値を「0」とする。
本実施形態によれば、読出時間が大きく増大することを抑制しつつ、Lページ読出の精度を向上させることができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第2の実施形態と同様である。
次に、第6の実施形態について説明する。
本実施形態は、前述の第3の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図20(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
本実施形態は、前述の第3の実施形態において説明したUページ読出のシーケンスを、Lページ読出に適用する例である。
図20(a)〜(c)は、横軸に時間をとり、縦軸に各電位をとって、本実施形態におけるLページ読出の動作を例示するタイミングチャートである。
図20(a)〜(c)に示すように、本実施形態においては、Lページ読出において、「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を接地電位GNDに落とさずに遷移させている。例えば、「WLn+1読出期間」と「WLn読出期間」との間で、ワード線WL及びビット線BLの電位を、単調増加若しくは単調減少によって変化させているか、又は、一定値に保持している。これにより、Lページ読出に要する時間を、より一層短縮することができる。本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第3の実施形態と同様である。
なお、前述の各実施形態においては、予備読出電位、すなわち、「WLn+1読出期間」におけるワード線WLn+1の電位を電位C−Readとし、隣接セルの値が「C」であるかそれ以外であるかを判別し、隣接セルの値が「C」である場合に、対象セルの読出条件を変更する例を示したが、予備読出電位は電位C−Readには限定されない。例えば、予備読出電位を電位B−Readと電位C−Readとの間の電位とし、隣接セルの閾値が値「C」の閾値分布の全体又は値「B」の閾値分布の上裾に含まれるか否かを判別してもよい。すなわち、隣接セルに対する予備読出は、対象セルの閾値の変動量を推定するために行うものであるから、必ずしも隣接セルの値を特定する必要はなく、従って、予備読出電位を閾値分布の谷間に設定する必要もない。
また、予備読出電位を閾値分布の谷間に設定する場合でも、対象セルの読出条件を変更する場合は、隣接セルの値が最も高い値である場合には限定されない。各セルに記憶されるデータがZ値(Zは3以上の整数)である場合、閾値が高い順にz番目(zは1以上(Z−1)以下の整数)の閾値分布と(z+1)番目の閾値分布との間に予備読出電位を設定し、隣接セルの値が上から1〜z番目の値である場合に、対象セルの読出条件を変更してもよい。例えば、Zが16であり、zが3であるとすると、隣接セルの値が、16値のうち、上から1〜3番目の値である場合には上述の第2の条件を適用し、上から4〜16番目の値である場合には上述の第1の条件を適用する。
更に、前述の各実施形態においては、各メモリセルトランジスタに、4水準のデータが2水準のLページデータ及び2水準のUページデータに分けられている例を示したが、データの水準は4水準には限定されない。メモリセルトランジスタには、aページ(aは2以上の整数)に分けられた2a水準の値が書き込まれてもよい。この場合、kを2aより小さい整数とし、書込の際の変動量が最も大きい閾値分布が、書込後のメモリセルトランジスタにおいて、低い方から(k+1)番目の閾値分布である場合に、予備読出電位を、低い方からk番目の閾値分布と低い方から(k+1)番目の閾値分布との間の電位としてもよい。
更にまた、前述の各実施形態においては、条件を変更してデータを読み出す技術を、読出動作を例に取って説明したが、上述の技術は、Uページデータを書き込む時に、Lページデータを事前に読み出す場合にも適用することができる。
以上説明した実施形態によれば、読出動作が高速であり、読出の精度が高い半導体記憶装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1:半導体記憶装置、10:シリコン基板、11:STI、12:アクティブエリア、13:ゲート絶縁膜、14:電荷蓄積層、16:層間絶縁膜、BC:ビット線制御回路、BL、BL0〜BLM:ビット線、BLK、BLK0〜BLKL:ブロック、BLS:ビット線制御線、CNTL:制御回路、CP1〜CP8:チャージポンプ、DL:データラッチ、GC:電源回路、IO:I/Oバッファ、MA:メモリセルアレイ、MT:メモリセルトランジスタ、NS:NANDストリング、PG:チャージポンプ制御回路、RD:ロウデコーダ、RF:ROMヒューズ、SA、SA0〜SAM:センスアンプ、SG:選択ゲート線、SL:ソース線、ST:選択トランジスタ、WL、WL0〜WLN:ワード線
Claims (9)
- 第1方向に延びる複数本のアクティブエリアが形成された半導体基板と、
前記半導体基板上に設けられ、第2方向に延びる複数本のワード線と、
前記アクティブエリアにそれぞれ接続された複数本のビット線と、
前記複数本のアクティブエリアに接続されたソース線と、
各前記アクティブエリアと各前記ワード線との間に配置された電荷蓄積層と、
制御回路と、
を備え、
各前記アクティブエリアと各前記ワード線との交差部分に複数水準の値を持つデータが書き込まれるメモリセルトランジスタが形成されており、
前記制御回路は、
第1の前記ワード線に、書き込まれた値に拘わらず前記メモリセルトランジスタがオン状態となるような通過電位を印加すると共に、前記第1のワード線の隣に配置され、前記第1のワード線が構成する第1の前記メモリセルトランジスタよりも後にデータが書き込まれた第2の前記メモリセルトランジスタを構成する第2の前記ワード線に予備読出電位を印加し、
前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオン状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に低い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第1の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出し、
前記予備読出電位の印加により前記第2のメモリセルトランジスタがオフ状態となったときは、前記第1のメモリセルトランジスタの閾値分布が相対的に高い場合に前記第1のメモリセルトランジスタの値を判別できる第2の条件で、前記第1のメモリセルトランジスタからデータを読み出す半導体記憶装置。 - 前記予備読出電位を、閾値が最も高い値の閾値分布と閾値が2番目に高い値の閾値分布との間の電位とする請求項1記載の半導体記憶装置。
- 前記メモリセルトランジスタには、aページ(aは2以上の整数)に分けられた2a水準の値が書き込まれ、
kを2aより小さい整数とし、書込の際の変動量が最も大きい閾値分布が、書込後のメモリセルトランジスタにおいて、低い方から(k+1)番目の閾値分布である場合に、
前記予備読出電位を、低い方からk番目の閾値分布と低い方から(k+1)番目の閾値分布との間の電位とする請求項1記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第1のワード線の電位を、前記通過電位から前記第1及び第2の条件において前記第1のワード線に印加する電位まで、接地電位に落とさずに遷移させ、
前記制御回路は、前記第2のワード線の電位を、前記予備読出電位から前記第1及び第2の条件において前記第2のワード線に印加する電位まで、接地電位に落とさずに遷移させる請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記第2のワード線の電位を前記予備読出電位から前記第1及び第2の条件において前記第2のワード線に印加する電位まで遷移させる期間において、前記ビット線の電位、並びに、前記ワード線のうち前記第1のワード線及び前記第2のワード線以外のワード線の電位を、それぞれ、接地電位に落とさずに遷移させる請求項4記載の半導体記憶装置。
- 前記制御回路は、前記期間において、前記ソース線に正の電圧を印加し、接地電位に落とさずに遷移させる請求項5に記載の半導体記憶装置。
- 前記制御回路は、前記第1のワード線の電位を、前記通過電位から前記第1及び第2の条件において前記第1のワード線に印加する電位まで単調減少させ、
前記制御回路は、前記第2のワード線の電位を、前記予備読出電位から前記第1及び第2の条件において前記第2のワード線に印加する電位まで単調増加させる請求項4〜6のいずれか1つに記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルトランジスタには、上位ページと下位ページに分けられた4水準の値が書き込まれ、
前記上位ページの読出動作において、前記第2のワード線に対する前記予備読出電位の印加、並びに、前記第1及び第2の条件における前記第1のメモリセルトランジスタからのデータの読み出しは、前記第1のメモリセルトランジスタの値が閾値分布が最も低い第1の値であるか閾値分布が2番目に低い第2の値であるかを判定する際に実施する請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルトランジスタには、上位ページと下位ページに分けられた4水準の値が書き込まれ、
前記下位ページの読出動作において、前記第2のワード線に対する前記予備読出電位の印加、並びに、前記第1及び第2の条件における前記第1のメモリセルトランジスタからのデータの読み出しは、前記第1のメモリセルトランジスタの値が閾値分布が最も低い第1の値及び2番目に低い第2の値からなる第1群であるか、閾値分布が3番目に低い第3の値及び最も高い第4の値からなる第2群であるかを判定する際に実施する請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体記憶装置。
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