JP2013242345A - 照明器具反射部材用成形体、照明器具反射部材用成形体の製造方法 - Google Patents

照明器具反射部材用成形体、照明器具反射部材用成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 反射率が高く、光を効率良く拡散させることが可能な大型の照明器具反射部材用成形体および、この製造方法を提供する。
【解決手段】 反射部5に照射された光は、一部は、未発泡層9の表面で反射され、一部は、内部の微細気泡11の表面で反射する。したがって、反射部5の内面で反射される光は、適度に拡散される。本発明では、反射部5は、所定の性状を有する樹脂発泡体からなるため、極めて高い反射率を有する。具体的には、全反射率が94%以上である。一方、照射された光の一部は、反射部5内で拡散されて、外面側に透過する。したがって、透過光も適度に拡散されて反射部5の外部に漏れだす。したがって、反射部材成形体1の下部のみでなく、側方に対しても、光を拡散させることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、照明器具に用いられる、反射部材用成形体および、その製造方法に関するものである。
従来、照明器具においては、照明の背面において、傘状の反射部材が用いられる場合がある。反射部材によって、照明から発せられる光を、照明の下方に反射することで、照明器具の下方における照度を得ることができる。
このような反射板としては、例えば、金属製の基材の表面に被膜を形成した反射板がある(特許文献1)。また、樹脂製の反射部材がある(特許文献2)。
また、従来は、樹脂製の反射部材を使う場合は、特許文献3のように反射板を折り曲げ加工して使用していた。
特開平7−21816号公報 特許第2925745号公報 特開2008−123715号公報
前述した照明器具は、例えば、建屋の天井に複数の照明が取り付けられて用いられる。この場合、工場等の建屋内において、酸やアルカリ液が用いられる場合がある。これに対し、特許文献1に記載の金属製の反射板では、酸やアルカリなどの腐食環境において、反射板が腐食するという問題があった。
また、工場等の建屋においては、天井が高いため、大型の照明器具が使用される場合がある。したがって、このような照明器具に対しては、大きな反射部材が必要となる。しかし、特許文献2のような発泡性の反射板は、大型の成型が困難である。特に、大きな反射板を成型しようとすると、内部の発泡層が不均一に潰れるなどして、均一で高い反射率を得ることが困難である。
また、このような照明は、天井に所定間隔で設置される。したがって、照明の直下では、十分な照度を得ることができても、照明と照明との間において、照度が落ちる場合がる。しかし、照明の設置間隔を詰めたのでは、設置コストが増加するとともに、電力をより多く消費することとなる。したがって、このような大型の反射部材において、高い反射率により、照明の光を有効に均一に反射させるとともに、光を効率良く全体に拡散させることが望ましい。
また、特許文献3のように反射板を光源の形状に合わせて加工する場合、加工に手間がかかり、生産性が悪いという問題点があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、反射率が高く、光を効率良く拡散させることが可能で、生産性に優れ、コスト面でも有利な大型の照明器具反射部材用成形体、およびその製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、照明器具反射部材用の成形体であって、照明取り付け部と、前記照明取り付け部の周囲を覆うように形成される反射部と、を具備し、前記反射部は樹脂発泡体で構成され、断面において、前記反射部の内面および外面には未発泡層が形成され、前記反射部の反射率が94%以上であることを特徴とする照明器具反射部材用成形体である。
このような構成とすることで、反射部材が樹脂発泡体で形成されるため、耐腐食性に優れる。したがって、酸やアルカリを取り扱うような工場においても適用が可能である。また、反射率が94%以上であり、高い反射率を有する。さらに、内部の発泡層によって、光を均一に拡散させることができる。
前記反射部は、厚さが0.2〜2.0mmであることが好ましい。前記反射部において、内面側に配置された照明の光を、前記反射部の外面側に透過可能であることが望ましい。
このように、厚さが厚いため、成形体としての剛性が高く、変形や潰れを抑制することができる。また、反射部の厚みが厚くても、反射部が光を透過するため、反射板の外側にも、光を漏らすことができる。このため、部屋内全体に光を拡散させることができる。
また、前記反射部の光の透過率が、2%以上5%未満であることが望ましい。
このようにすることで、透過光による効果を得ることができるとともに、反射光を減らすことなく、十分な照度を得ることができる。
前記反射部は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネイトの発泡体であり、前記未発泡層を除く部分の気泡数密度が10^9〜10^15個/cm以上であることが望ましい。
表面未発泡層内部に形成される発泡層の気泡数密度が10^9〜10^15個/cmであれば、高い反射率を得ることができる。気泡数密度が10^9個/cm未満だと気泡が少なすぎて反射率が低下し、10^15個/cmを超えるであると光が透過するため、やはり反射率は低下する。
前記樹脂発泡体の平均気泡径が0.5μm〜10μmであることが望ましい。
発泡体の平均気泡径を0.5μm〜10μmとすることで、微細な気泡を多数分散させることができる。したがって、高い反射率を得ることができる。
記照明器具反射部材用成形体は、容積が60L以下であることが好ましい。さらに好ましくは1〜60Lである。1L未満だと工場等で用いる照明としては小さすぎ適当でなく、60Lを超えると成型時に厚さの制御が難しく、十分な反射率を確保できない場合がある。
本発明では、このような大型の反射部材成形体に対して特に有効である。
第2の発明は、第1の発明にかかる照明器具反射部材用成形体の製造方法であって、厚さが0.2mm以上であり、断面において、両面に未発泡層が形成された樹脂発泡素材を用い、前記樹脂発泡素材を金型に設置し、所定温度に加熱した前記樹脂発泡素材を、前記金型から排気を行うことで、前記樹脂発泡素材を、前記金型の内面形状に成形することを特徴とする照明器具反射部材用成形体の製造方法である。
従来は成型前の大型シートの加熱温度を十分に均一に制御しづらかったために、成型後の厚さが不均一となりやすく、内部の微細発泡を均一に保つことが難しかった。本発明では成型前のシートの加熱温度を十分に均一にすることで、大型の発泡成形体を内部の微細気泡を不均一に潰すことなく、確実に成型することができる。
また、複合シートでも作成することができる。複合シートは積層させたシートであり、特に限定されるものではないが、発泡シートと発泡シートの積層、または発泡シートとソリッドシート(未発泡シート)の積層等の組み合わせが可能である。積層方法(ラミネート)については特に限定はなく、一般的な方法を使用できる。例えば、加熱ラミネート、接着剤等で積層できる。複合シートの厚さは積層後の厚さが0.2〜2.0mmであることが好ましい。
本発明によれば、反射率が高く、光を効率良く拡散させることが可能な大型でかつ軽量な照明器具反射部材用成形体および、この製造方法を提供することができる。
反射部材成形体1の断面を示す斜視図。 (a)は樹脂発泡素材7を示す斜視図、(b)は(a)のA部拡大断面図。 樹脂発泡材素材7を成型する工程を示す図。 樹脂発泡材素材7を成型する工程を示す図。 樹脂発泡材素材7を成型する他の工程を示す図。 反射部材成形体1の使用状態を示す図。 図6のC部拡大図。 反射部材成形体1aを示す斜視図。 反射部材成形体1aの使用状態を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は反射部材成形体1を示す斜視図である。反射部材成形体1は、照明器具として用いられる成形体である。反射部材成形体1の中央の頂部が、照明取り付け部3となる。また、照明取り付け部3から下方に向かうにつれて拡径するように反射部5が形成される。すなわち、反射部材成形体1は、傘状の立体形状となる。照明取り付け部3と反射部5とは一体で形成される。照明取り付け部3に照明を取り付けることで、照明から発せられる光を反射部5の内面で反射し、照明器具の下方または周囲に光を拡散させることができる。
反射部5は、樹脂発泡体により形成される。したがって、酸やアルカリを扱うような工場内においても、反射部5が腐食することがない。したがって、長期にわたって反射率等が劣化することがない。また、反射部材成形体1は、樹脂製であるため、軽量である。
反射部材成形体1は、例えば、工場等に用いられる大型の照明器具に用いられる。したがって、反射部材成形体1は、大型のものであり、傘状成形体の容積は、60L以下である。
次に、反射部材成形体1の製造方法について説明する。図2(a)は、反射部材成形体1の成形前の樹脂発泡素材7を示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)のA部拡大断面図である。樹脂発泡素材7は、シート状部材である。
樹脂発泡素材7は独立気泡である微細気泡11を有する多孔質体である。より詳細には、平均気泡径が0.5μm以上で10μm以下の微細な気泡または気孔を内部に有する熱可塑性樹脂シートを好適に用いることができる。平均気泡径が10μm以下であれば、微細な気泡を多数分散させることができるため、反射率を向上させることができる。なお、樹脂発泡素材7の反射率は全反射率が94%以上であることが望ましい。
また、樹脂発泡素材7の比重としては0.7以下であることが望ましく、より望ましくは比重は0.6未満であり、比重が0.5未満であればさらに好ましい。比重が大きいと、微細気泡11の分布が十分ではなく、微細気泡による効果が小さくなる。
樹脂発泡素材7の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビフェニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコールなどの汎用樹脂、ポリカーボネイト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、超高分子量ポリエチレン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、液晶ポリマー、フッ素樹脂などのエンジニアリングプラスチック、またはこれらの共重合体もしくは混合物からなる微細樹脂発泡シートが挙げられる。これらのうちでも、耐熱性、耐衝撃性などが良好であることから、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、シクロポリオレフィンからなる微細樹脂発泡シートが好ましが、特にポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネイトであることが望ましい。
なお、本発明においては、得られる反射部材成形体1の特性に影響を及ぼさない範囲で、発泡前の熱可塑性樹脂シートに、結晶化核剤、結晶化促進剤、気泡化核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、顔料、染料、相溶化剤、滑剤、強化剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、増粘剤、減粘剤などの各種添加剤を配合してもよい。
また、得られた樹脂発泡素材7に上記添加剤を含有する樹脂を積層してもよいし、上記添加剤を含有する塗料をコーティングしてもよい。紫外線防止剤などを含む層をポリエステル系樹脂発泡体の少なくとも一方の表面に付与することは、熱可塑性ポリエステル樹脂やポリエステル系エラストマーに紫外線劣化しやすいものを用いた場合でも十分な耐紫外線劣化防止能を付与できるので、特に好ましい。
また、図2(b)に示すように、樹脂発泡素材7の両面には、未発泡層9が形成される。未発泡層9は、微細気泡が存在しない(または中央部と比較して微小にしか存在しない)領域である。未発泡層9は、その厚みが薄すぎると剛性向上の効果が小さい。したがって、反射板の剛性を高めるため、未発泡層9の厚さは15μm以上であることが好ましく、20μm以上であればさらに好ましい。
樹脂発泡素材7は、例えば、以下のようにして製造される。ここで、シート内部に気泡を導入する方法はとしては、例えば、圧力容器内で樹脂シートにガスを含浸させてから加熱して発泡させるバッチ発泡法、押出機のダイから熱可塑性樹脂シートを押し出すとともに発泡させる押出発泡法、さらにフィラー入りの熱可塑性樹脂シートを押し出してから延伸してフィラーと樹脂の界面に空洞をつくる延伸法等がある。ここではバッチ発泡法による樹脂発泡素材7の製造方法を一例として示す。バッチ発泡法であれば、押出発泡法より気泡を微細化しやすく、延伸法よりも厚く、かつ比重を小さくしやすいという利点がある。
バッチ発泡法ではまず、熱可塑性樹脂シートを作製し、熱可塑性樹脂シートとセパレータとを重ね合わせて巻くことによりロールを形成する。ここで用いられるセパレータは、不活性ガスや必要に応じて用いられる有機溶剤が自由に出入りする空隙を有し、かつそれ自身への不活性ガスの浸透が無視できるものであればいかなるものでもよい。セパレータとしては、特に樹脂製不織布または金属製の網が好適である。
一方、熱可塑性樹脂シートは無延伸であることが好ましい。これは、熱可塑性樹脂シートが延伸されていると、ガスが十分にシート内に浸透しないため、目的とする発泡シートが得られなくなるためである。
なお、上記方法では、樹脂シートとセパレータとからなるロールを加圧不活性ガス雰囲気中に保持して樹脂シートに不活性ガスを含有させる前に、樹脂シートに有機溶剤を含有させてもよい。シートに有機溶剤を含有させると、熱可塑性樹脂シートの結晶化度を30%以上にすることができる。この結果、シートの剛性が増大してシート表面にセパレータの跡が残存しにくくなるとともに、不活性ガスの浸透時間を短縮できる。なお、セパレータの種類によってはシート表面にセパレータの跡が残存しないこともあるので、有機溶剤を含有させる処理は必ずしも必要なわけではない。ただし、ガス浸透時間の短縮の観点からは有機溶剤を含有させる処理を実施することが好ましい。
樹脂シートの結晶化度を上げるために用いられる有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、ギ酸エチル、アセトン、酢酸、ジオキサン、m−クレゾール、アニリン、アクリロニトリル、フタル酸ジメチル、ニトロエタン、ニトロメタン、ベンジルアルコールなどが挙げられる。これらのうち、取り扱い性および経済性の観点からアセトンがより好ましい。
次に、得られたロールを高圧力容器内に入れ、加圧不活性ガス雰囲気中に保持して熱可塑性シートに発泡剤となる不活性ガスを含有させる。不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどが挙げられる。これらのうち、二酸化炭素は熱可塑性ポリエステル中に多量に含有させることができる点で好ましい。
次に、高圧力容器からロールを取り出し、セパレータを取り除きながら、常圧下で樹脂シートの軟化温度以上に加熱することにより、発泡させる。この際、高圧力容器から取り出した後、発泡させるまでの時間を調整することにより、得られる発泡体の嵩比重を調整できる。
具体的には、この時間が長いほど嵩比重の大きな発泡体が得られる。なお、発泡時の加熱温度は、その樹脂のガラス転移点以上で融点以下に設定される。
この際、発泡体の表層には、未発泡層9が形成される。未発泡層9は、例えば、発泡前の樹脂シートの表面から、内部に浸透させたガスが抜けることで形成される。樹脂シートの表面のガス量が低下することで、その後の発泡処理の際に、樹脂シート表層近傍において微細気泡11が生成されず、または、その生成量が少なくなる。したがって、未発泡層9では、微細気泡11がほとんど観察されず、ソリッドな樹脂部となる。
このような、樹脂発泡素材7としては、例えば古河電気工業株式会社製のMCPET(登録商標)またはMCPOLYCA(登録商標)を好適に使用することができる。
次に、このようにして製造された樹脂発泡素材7を所定の大きさに切断する。また、図3に示すように、切断された樹脂発泡素材7を、金型13a、13bの間にセットする。金型13aは、反射部材成形体1の略内面形状に近い形状の雄型である。一方の金型13bは、反射部材成形体1の外面形状を形成する雌型である。
金型13bには、図示を省略した排気孔が形成される。排気孔には、図示を省略した排気装置が接続される。すなわち、金型13bの内面からは、空気を排気することができる。
まず、金型13b上に所定サイズの樹脂発泡素材7を設置する。この際、樹脂発泡素材7の周囲は、把持部材によって把持される。次いで、樹脂発泡素材7を図示を省略したヒータによって均一に加熱する。樹脂発泡素材7が所定温度以上になった状態で、金型13aを下降させる。この際、金型13bからは、内部の空気を排気する。すなわち、金型13b内を真空引きする。
図4に示すように、金型13aが完全に金型13bに対して嵌めあわされると、樹脂発泡素材7は、金型13aによる押圧と、排気によって、金型13bに押し付けられる。なお、金型13aを閉じた際に、金型13aと樹脂発泡素材7との間に隙間が形成されても良い。金型13aにより、樹脂発泡素材7を大まかに全体的に変形させるとともに、最終的な成形は、真空引きによる金型13bへの密着により行うことができる。
ここで、成形後の成形体としては、0.2mm以上であることが望ましい。成形体の厚みが0.2mm未満では剛性が低いため好ましくない。剛性を高める観点でいえば、成形体の厚みは0.2mm以上が好ましく、0.25mm以上であればさらに好ましい。したがって、成形後の成形体の厚みが上記範囲となるように、樹脂発泡素材7の厚みを調整すればよい。
なお、本発明の反射部材成形体1は、上述のように、一対の雄金型と雌金型とを用いて真空成形を行う場合に限られない。例えば、図5に示すように、雌金型である金型13bのみを用いて、真空成形を行っても良い。この場合には、まず、前述と同様の方法で、図5(a)に示すように、金型13b上に樹脂発泡素材7を配置し、所定温度に加熱する。この状態で、図5(b)に示すように、金型13b内を排気して真空引きすることで、樹脂発泡素材7を金型13bにより真空成形することができる。
このように、反射部材成形体1の形状や大きさに応じて、略均一な成形が可能であれば、金型13aは必ずしも必要ではない。また、金型13aを用いる場合には、金型13aの表面から、さらに加圧しても良い。いずれにしても、反射部材成形体1を真空成形により成形することで、内部の微細気泡11を消失させることなく、また、表面に未発泡層9を残存させた状態で、均一な微細気泡11を有する反射部材成形体を得ることができる。
次に、反射部材成形体1の機能について説明する。図6は、反射部材成形体1の使用状態を示す断面図である。反射部材成形体1の照明取り付け部3には、照明15が取り付けられる。照明15は、水銀灯、ハロゲン灯やLEDなどいずれでも良い。照明15から照射される光は、一部は、そのまま下方に照射され、一部は反射部5方向に向かって照射される(図中D)。照明15を覆うように形成される反射部5の内面においては、下方に光が反射・拡散される(図中E)。また、反射部5に照射された光の一部は、反射部5を透過して、外部に光が漏れる(図中F)。
図7は、図6のC部拡大図であり、反射部5における光の反射状態を示す図である。反射部5に照射された光(図中D)は、一部は、未発泡層9の表面で反射され、一部は、内部の微細気泡11の表面で反射する。したがって、反射部5の内面(図中右側)で反射される光は、適度に拡散される(図中E)。本発明では、反射部5は、所定の性状を有する樹脂発泡体からなるため、極めて高い反射率を有する。具体的には、全反射率及び拡散反射率が94%以上である。
一方、照射された光の一部は、反射部5内で拡散されて、外面側に透過する(図中F)。したがって、透過光も適度に拡散されて反射部5の外部に漏れだす。したがって、反射部材成形体1の下部のみでなく、側方に対しても、光を拡散させることができる。本発明では、反射部材成形体1の外部への透過率が2%以上5%未満である。透過率が2%未満では、透過光が弱すぎるため、光の拡散効果が少ない。また、透過率を5%以上とすると、前述の全反射率を下げる必要があるため、反射部材としての機能が低下する。したがって、反射部材成形体1の外部への透過率は2%以上5%未満とすることが望ましい。
以上、本発明によれば、反射部5は、微細気泡11を内部に有し、表面に未発泡層9を有するため、極めて高い反射率と、軽量化を両立することができる。また、樹脂製であるため、腐食の恐れがない。また、本発明の反射部材成形体1は、一部の光を外部に透過させることができる。このため、照明器具の側方にも光が拡散するため、建屋内を均一に照らし、例えば作業者の手元などに影が生じにくい。
なお、本発明に係る反射部材成形体1の用途は限定されないが、例えば、LEDランプ用光反射体、自動車ヘッドライト用光反射体、自動車バックライト用光反射体、屋内照明用光反射体、電気看板用光反射体、ソーラーパネル用光反射体、液晶テレビ用光反射体等として用いることができる。
また、図8、図9に示したような、長尺の反射部材成形体1aに適用することもできる。反射部材成形体1aは、例えば蛍光灯などの直管照明の反射用部材に適用されるものである。なお。本発明において、長尺部材とは、所定の断面形状が所定範囲の長手方向に連続して形成されるものをいう。
反射部材成形体1aも、前述した方法と同様に、真空成型によって成形することができる。この場合には、通常の板部材を曲げ加工する場合と比較して、形状の自由度が大きい。このため、従来の曲げ加工による成形と比較して、アッセンブリ工程を省略化することができる。
図9に示すように、反射部材成形体1aも、前述した反射部材成形体1と同様に、高い反射率により、下方を明るく照らすとともに、光が反射時に拡散するため、照明エリアを広げて照度を均一化することができる。なお、反射部材成形体1aも、一部の光を側方に透過させることができる。
実施例1は厚さ0.8mmの微細樹脂発泡シート(古河電気工業(株)製MCPET)を予熱として、赤外線ヒータを用いて軟化点温度までシート全体が均一になるように加熱した後、図5に示すように金型を用いて真空成型を行い、容積が16Lの平面視円形のカップ状光反射用成形体を成型した。比較例1は容積を70Lにしたことを除いて実施例1と同じ条件で成型した。それぞれn=5により評価した。結果を表1に示す。
なお、比較例2として、金属製のアルミニウム製反射板(シボ加工有)と、比較例3として白色鋼板の反射部材を用いた。結果を表2に示す。
<成型体の厚さ測定>
成型体をランダムに選び、所定の大きさに切り取り、ダイヤルゲージで厚みを測定した。
<光学特性の測定>
本発明の反射部材成形体について、光学的な特性として、全反射率、拡散板反射率、透過率を測定した。測定は、厚さを測定したサンプルを島津製作所製の分光光度計「UV−3100PC」を用いて行った。
標準試料としては、硫酸バリウムを用いた。なお、基本的な測定概念は、「JIS K7105」(旧)に準じる。
Figure 2013242345
結果より、実施例1では厚みが比較的均一であり、光学特性も均一かつ優れた値となった。それに対して、比較例1は厚さが不均一かつ気泡が不均一であり、光学特性もバラツく結果となった。
Figure 2013242345
結果より、金属製の反射板は実施例と比較して反射率が低い結果となった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………反射部材成形体
3………照明取り付け部
5………反射部
7………樹脂発泡素材
9………未発泡層
11………微細気泡
13a、13b………金型
20………光学計測装置

Claims (8)

  1. 照明器具用反射部材用の成形体であって、
    照明取り付け部と、前記照明取り付け部の周囲を覆うように形成される反射部と、を具備し、
    前記反射部は樹脂発泡体で構成され、断面において、前記反射部の内面および外面には未発泡層が形成され、
    前記反射部の反射率が94%以上であることを特徴とする照明器具反射部材用成形体。
  2. 前記反射部は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネイトの発泡体であり、前記未発泡層を除く部分の気泡数密度が10^9〜10^15個/cm以上であることを特徴とする請求項1に記載の照明器具反射部材用成形体。
  3. 前記樹脂発泡体の平均気泡径が0.5μm〜10μmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明器具反射部材用成形体。
  4. 前記反射部は、厚さが0.2mm以上であり、
    前記反射部において、内面側に配置された照明の光を、前記反射部の外面側に透過可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の照明器具反射部材用成形体。
  5. 前記反射部の光の透過率が、1.5%以上5%未満であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の照明器具反射部材用成形体。
  6. 前記照明器具反射部材用成形体は、傘形状であり、容積が60L以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の照明器具反射部材用成形体。
  7. 前記照明器具反射部材用成形体は、長尺部材であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の照明器具反射部材用成形体。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の照明器具反射部材用成形体の製造方法であって、
    厚さが0.2mm以上であり、断面において、両面に未発泡層が形成された樹脂発泡素材を用い、
    前記樹脂発泡素材を金型に設置し、所定温度に予め加熱した前記樹脂発泡素材を、前記金型から排気を行うことで、前記樹脂発泡素材を、前記金型の内面形状に成形することを特徴とする照明器具反射部材用成形体の製造方法。
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