JP5184183B2 - 光反射板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置のバックライト装置や、蛍光灯、白熱灯、LEDといった照明器具などに好適に使用される光反射板に関する。
サイドライト方式の液晶表示装置では、面光源としての機能を得るために、一般的に図のような構造のバックライト装置を用いている。図に示すように、光反射板1、導光板2および光透過拡散板3が積層して設けられ、これらの側面にランプ4が設けられている。ランプ4の光は導光板2に導かれ、導光板2と光反射板1との界面において拡散反射を繰り返しながら最終的に光透過拡散板3を通ってディスプレイ面へ出射する。
上述したように導光板2と光反射板1との界面において拡散反射を起こさせるためには、以下のような方法が用いられている。例えば、導光板2の下面(光反射板1との境界面)に拡散反射を起こさせるパターンを印刷する方法、導光板2と光反射板1との間に所定のパターンが印刷された別のフィルムを挿入する方法、導光板2の下面に微細な凹凸を形成する方法などである。
また、上記光反射板1には高い光反射率が要求されるため、従来より以下に示すような種々の材料が用いられている。例えば、金属などの基材の表面に金属蒸着膜を堆積して金属鏡面を形成した光反射板が用いられている。しかし、金属鏡面を有する光反射板では拡散反射が起こりにくいため、ディスプレイ面へ向かう光量はかえって少なくなる。
酸化チタンなどの白色顔料を含むフィルムからなる光反射板も用いられている。このフィルムからなる光反射板では、背面への光の漏洩を抑制するために、顔料の添加量を多くする必要がある。しかし、フィルムに添加される白色顔料は特定波長の光を吸収するために、その添加量が多くなると光損失の増大が無視できなくなり、反射率が低下するという問題がある。
さらに、特許文献1には、微細気泡を有するポリエステルフィルムからなる光反射板が開示されている。また、この微細気泡を含有するポリエステルフィルムと、光吸収のない炭酸カルシウムやシリカの粒子を分散させた別のポリエステルフィルムとをラミネートしたフィルムからなる光反射板も開示されている。この場合、微細気泡を含有するポリエステルフィルムは、ポリエステル中に非相溶なポリマーを分散させ、これを1軸または2軸延伸する際に非相溶ポリマー粒子の周りにボイド(気泡)を形成させることにより製造されている。しかし、ポリエステル中に非相溶なポリマーを均一に分散させることは困難である。このため、ポリエステル中における気泡の分散も不均一になり、光を十分に拡散反射させることはできない。また、延伸されたフィルムは厚さが200μm未満と薄くなるため、フィルム背面へ漏洩する光も多くなる。この結果、特許文献1に記載されたフィルムは満足な反射率を達成することが困難である。そこで、十分な反射率を得るためには、フィルムの背面に金属鏡面を有する他の光反射板を配置する必要が生じるという問題があった。
特許文献2にも、微細気泡を含有するポリエステルフィルムからなる光反射板が開示されている。しかし、特許文献2の光反射板は、両面に未発泡のスキン層を有するため、より優れた拡散反射率を求めた場合、十分ではなかった。
同様に、例えば照明器具の笠の部分に関しては、光反射率が高いことが要求される場合がある。この用途の光反射板としては、鋼板、アルミニウム板などの金属材料からなるものや、プラスチック射出成形体の表面に光反射性の顔料を含有する塗料を塗布したものが用いられている。このうち、金属材料からなる光反射板を用いた場合には、光の全反射率は十分高いが、拡散反射が少ないため、反射光が目にまぶしく感じるという問題がある。一方、プラスチック射出成形体の表面に光反射性の顔料を含有する塗料を塗布した光反射板では、塗膜を厚くするのに限界があり、しかも顔料自身が光を吸収するため、光の反射率が低下する問題点がある。
特許文献3には、ガラスなどの透明基材に、赤外線透過膜、および微細気泡を含む厚さ0.3〜0.8μmの金属酸化物(例えば酸化チタン)からなる可視光を散乱させるための膜を形成した光反射板が記載されている。しかし、この場合も光散乱膜の厚さが薄いため、反射率は85%程度にとどまり、高効率な反射特性は得られない。
特開平4−2965819号公報 特再平9−1117号公報 特開昭61−225709号公報
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、光の散乱性を高める顔料や微粒子を添加したり、背面に金属鏡面を有する他の光反射板を配置したりすることなく、基材だけで可視光の拡散反射率に優れた光反射板を製造する方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、下記(1)、(2)の光反射板の製造方法を提供する。
(1)平均気泡径1μm以下の微細気泡を有し、厚さが100μm以上、嵩比重が0.7以下の熱可塑性ポリエステル発泡体からなるシート形状であり、一方のシート表面が未発泡のスキン層を有し、もう一方のシート表面に気泡または凹部が露出している光反射板製造方法であって、両面にスキン層を有する熱可塑性ポリエステル発泡体シートを厚さ方向の適宜位置で厚さ方向に直交する切断面が形成されるように切断すること、または、両面にスキン層を有する熱可塑性ポリエステル発泡体シートの一方の表面のスキン層を除去することにより、前記もう一方のシート表面に気泡または凹部を露出させることを特徴とする光反射板の製造方法。
(2)熱可塑性ポリエステル発泡体を凹状の多面または湾曲面の反射面を有する形状に形成することを特徴とする(1)の光反射板の製造方法。


本発明により得られる光反射板は、一方の表面に気泡または凹部が露出することにより、この表面の拡散反射率が向上する。そして、この拡散反射率が向上した面を反射面とすることで、拡散反射率の優れた光反射板を得ることができる。
本発明により得られる光反射板は、拡散反射率に優れており、高い輝度を示す。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明において、光反射板の平均気泡径、厚さおよび嵩比重を上記のように規定したのは、以下のような理由による。
平均気泡径が50μmを超えると、入射光が光反射板の内部まで浸透したり、気泡界面での乱反射の回数が減少したりするため、拡散反射率が低下する傾向がある。また、特に液晶表示装置のバックライト装置においてシート状の光反射板を用いる場合には、光反射板の端部からの光損失により光反射板表面に戻る光量が減少するため、拡散反射率が低下する。平均気泡径は30μm以下であることがより好ましい。なお、平均気泡径が可視光の波長よりも小さくなると入射光が透過するので、平均気泡径は少なくとも可視光の波長以上であることが必要である。
光反射板の厚さが100μm未満であると、他の要件を満たしていても、光反射板背面への光の漏洩が多くなるため拡散反射率が低下する。また、光反射板の厚さが薄いと、所定形状に成形した場合に、形状保持性に劣る。光反射板の厚さは400μm以上であることがより好ましい。
光反射板の嵩比重が0.7を超える、すなわち気泡率が小さくなると、他の要件を満たしていても、発泡していない樹脂部分における光吸収や光反射板の透明化による光透過などにより光損失が大きくなるため拡散反射率が低下する。なお、光反射板の嵩比重は0.05以上であることが好ましい。
本発明において、光反射板には、熱可塑性ポリエステル樹脂が用いられる。熱可塑性ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられる。ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等に例えばポリカーボネートなどの他の樹脂をブレンドしてもよい。これらの樹脂のうちではポリエチレンテレフタレートが最も好ましい。
本発明においては、光反射特性に影響を及ぼさない範囲で、発泡処理前の熱可塑性ポリエステル樹脂に、結晶化核剤、結晶化促進剤、気泡化核剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線防止剤、光安定化剤、顔料、染料、滑剤などの各種添加剤を配合してもよい。これらの添加剤のうち、結晶化核剤の添加量に関しては、5重量%以下であることが好ましい。また、発泡後の光反射板にこれらの添加剤を塗布するか、これらの添加剤を含有する他の樹脂をラミネートしてもよい。
本発明において、光反射板を製造する方法は特に限定されない。ただし、量産性を考慮すると、例えば以下のような方法を用いることが好ましい。すなわち、熱可塑性ポリエステルのシートとセパレータとを重ねて巻くことによりロールを形成し、このロールを加圧不活性ガス雰囲気中に保持して熱可塑性ポリエステルシートに不活性ガスを含有させ、さらに不活性ガスを含有させた熱可塑性ポリエステルシートを常圧下で加熱して発泡させる、という方法を用いることが好ましい。なお、この方法では、熱可塑性ポリエステルシートとセパレータとからなるロールを、加圧不活性ガス雰囲気中に保持して熱可塑性ポリエステルシートに不活性ガスを含有させる前に、熱可塑性ポリエステルシートに有機溶剤に含有させてもよい。
以下、本発明における光反射板を製造する方法をより詳細に説明する。
(1)まず、熱可塑性ポリエステルシートとセパレータとを重ね合わせて巻くことによりロールを形成する。ここで用いられるセパレータは、不活性ガスや必要に応じて用いられる有機溶剤が自由に出入りする空隙を有し、かつそれ自身への不活性ガスの浸透が無視できるものであればいかなるものでもよい。セパレータとしては、特に樹脂製不織布または金属製の網が好適である。樹脂製不織布としてはポリオレフィン系樹脂またはナイロン系樹脂からなるものが好適である。また、ポリエステル系樹脂からなる不織布でも、繊維が延伸されており不活性ガスが浸透しにくくなっているものであれば、好適に使用できる。金属製の網としては、一般的にワイヤークロスと呼ばれ、平織、綾織、平畳織、綾畳織などの織り方で縦線と横線とが直角方向に編まれているものが好ましい。材質は鉄、銅、アルミ、チタンまたはこれらの合金などが適用可能であるが、価格、寿命を考慮するとステンレス鋼がより好適である。一方、熱可塑性ポリエステルシートは無延伸であることが好ましい。これは、熱可塑性ポリエステルシートが延伸されていると、ガスが十分にシート内に浸透しないため、目的とする発泡シートが得られなくなるためである。
シートに有機溶剤を含有させると、熱可塑性ポリエステルシートの結晶化度を30%以上にすることができる。この結果、シートの剛性が増大してシート表面にセパレータの跡が残存しにくくなるとともに、不活性ガスの浸透時間を短縮できる。なお、セパレータの種類によってはシート表面にセパレータの跡が残存しないこともあるので、有機溶剤を含有させる処理は必ずしも必要なわけではない。ただし、ガス浸透時間の短縮の観点からは有機溶剤を含有させる処理を実施することが好ましい。
樹脂シートの結晶化度を上げるために用いられる有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、ギ酸エチル、アセトン、酢酸、ジオキサン、m−クレゾール、アニリン、アクリロニトリル、フタル酸ジメチル、ニトロエタン、ニトロメタン、ベンジルアルコールなどが挙げられる。これらのうち、取り扱い性および経済性の観点からアセトンがより好ましい。
ロールに有機溶剤を含有させる方法としては、有機溶剤中にロールを浸漬する方法、またはロールを有機溶剤の蒸気中に保持する方法が用いられる。後者の方法は、前者の方法と比較して有機溶剤の使用量が少量でよく、しかも熱可塑性ポリエステルシートに添加された添加剤の溶出がほとんどないという点で優れている。
ロールを有機溶剤に浸漬する方法では、処理時間は室温で数時間から十数時間であれば十分であり、それ以上長時間にわたって処理しても樹脂中の有機溶剤の含有量はそれほど増加しない。ロールを有機溶剤の蒸気中に保持して有機溶剤を含有させるときの処理時間は、発泡させる樹脂の種類、シートの厚さによっても異なる。例えば、室温、大気圧においてアセトン蒸気で飽和している密閉容器にポリエチレンテレフタレートからなるロールを入れてアセトンを浸透させる場合、シートの厚さが0.6mmであれば処理時間は24時間以上、0.9mmであれば48時間以上であれば十分である。このような処理により、樹脂中のアセトンの含有量は4〜5重量%となる。
なお、予めロールに有機溶剤を含有させてシートの結晶化度を高めた場合には、不活性ガスを多量に含有させることにより結晶化度を高める必要がなくなるので、不活性ガスの浸透時間を短くすることができる。例えば、ポリエチレンテレフタレートシートに二酸化炭素を60kg/cmで浸透させる場合、シートの厚さが0.6mmならば浸透時間は1時間以上、0.9mmならば2時間以上で十分である。
また、ロール状のシートを有機溶剤に浸漬した場合には、次の工程の前に、シートを別に用意したセパレータとともに巻き直して新たにロールを作製してもよい。
(2)次に、以上のようにして形成されたロールを高圧力容器内に入れ、加圧不活性ガス雰囲気中に保持して熱可塑性ポリエステルシートに発泡剤となる不活性ガスを含有させる。不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、アルゴンなどが挙げられる。これらのうち、二酸化炭素は熱可塑性ポリエステル中に多量に含有させることができる点で好ましい。不活性ガスの浸透圧力は30〜70kg/cm、さらに50kg/cm以上とすることが好ましい。不活性ガスの浸透時間は1時間以上とし、より好ましくは飽和状態になるまでガスを浸透させる。飽和状態になるまでのガス浸透時間およびガス浸透量は、発泡させる樹脂の種類、不活性ガスの種類、浸透圧力およびシートの厚さによって異なる。例えば、ポリエチレンテレフタレートシートに二酸化炭素を60kg/cmで浸透させる場合、シートの厚さが0.6mmならば浸透時間は24時間以上、0.9mmならば96時間以上とすることが好ましい。このような条件では、樹脂中の二酸化炭素の含有量は6〜7重量%となる。
(3)さらに、高圧力容器からロールを取り出し、セパレータを取り除きながら、不活性ガスを含有する熱可塑性ポリエステルシートだけを加熱することにより発泡させる。この際、高圧力容器から取り出した後、発泡させるまでの時間を調整することにより、得られる発泡体の嵩比重を調整できる。
具体的には、この時間が長いほど嵩比重の大きな発泡体が得られる。発泡時の加熱温度は、その樹脂のガラス転移点以上で融点以下に設定される。加熱手段としては、熱風循環式発泡炉、オイルバス、溶融塩バスなどが挙げられるが、取り扱い性の観点から熱風循環式発泡炉を用いることが好ましい。熱風循環式発泡炉における発泡条件は、例えば発泡温度を240℃程度とし、発泡時間が1〜5分となるような線速度に設定する。その後、炉から出た発泡シートを150℃以上に温度調整した熱成形ロールに巻き取り、これを冷却することにより熱可塑性ポリエステル発泡体シートを得る。
(4)得られた熱可塑性ポリエステル発泡体シートは、両面にスキン層を有するため、図1に示すように、この微細気泡18を有する熱可塑性ポリエステル発泡体シート20を厚さ方向の半分の位置で厚さ方向に直交する切断面22が形成されるように切断する方法や、上記発泡体シートの一方の表面のスキン層を除去する方法などにより、光反射板を得る。
上述したような方法により得られる光反射板の気泡または凹部が露出している表面は、光の散乱性を高める顔料や微粒子を添加したり、金属鏡面を有する他の光反射板を背面に配置したりすることなく、350〜1200nmの波長域において、95%以上の拡散反射率を示す。
本発明において、光反射板の形状は特に限定されない。例えば、上記のような方法で得られたシートのままの形状で、液晶表示装置のサイドライトを面光源として機能させるための光反射板として用いることができる。
また、上記のようにして得られたシートを光源の周囲を部分的に囲むような形状、例えば凹状の多面または湾曲面の反射面を有する形状に成形することにより、照明器具用の光反射板を得ることができる。この成形方法としては、例えば雌雄の金型を配したプレス成形機を用い、熱可塑性ポリエステル発泡体シートの温度が200〜240℃となるような加熱条件でプレス成形する方法が用いられる。
照明器具用の光反射板の形態は、例えば図2または図3に示すようなものである。図2においては、凹状多面の反射面を有する光反射板11の中央部にランプ13が取付けられ、ランプ13の周囲が光反射板11の反射面で囲まれている。
この場合、光反射板11は筐体を兼ねている。また、図3においては、光反射板11の外側にさらに筐体12が設けられている。なお、光反射板11の反射面は滑らかな湾曲面にしてもよい。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものでない。まず、実施例、比較例における測定項目および評価項目について説明する。
(嵩比重)
嵩比重は水中置換法により測定した。
(平均気泡径)
平均気泡径はシートの断面のSEM写真を撮影し、一定断面積内に含まれる気泡の径を測定して平均化することにより求めた。
(拡散反射率)
拡散反射率は自記分光光度計(UV−3101C:島津製作所製)により350〜1200nmの波長域で測定した。なお、図5においては、硫酸バリウムの微粉末を固めた白板の拡散反射率を100%として、各々の光反射板の拡散反射率を相対値で示している。
(形状保持性)
得られた発泡PETシートを用いてプレス成形機により図4に示すような開口部の直径95mm、深さ45mmの円錐状の照明器具用光反射板を熱成形加工した。得られた光反射板を手で持って力を加えて変形の有無を観察し、形状保持性を評価した。
(実施例1)
厚さの異なるポリエチレンテレフタレート(PET)シート(SA−1206グレード、ユニチカ(株)製)と、セパレータとしてオレフィン系不織布(FT300グレード、日本バイリーン(株)製)とを用意した。PETシートとオレフィン系不織布とを重ねて、PETシートの表面同士が接触する部分がないように巻いてロールを作製した。このロールを室温、大気圧においてアセトン蒸気中に48時間保持した後、取り出した。このロールを高圧力容器に入れ、60kg/cmの炭酸ガスを2時間浸透させた。次に、高圧力容器からロールを取り出し、オレフィン系不織布のセパレータを取り除きながらPETシートだけを240℃に設定した熱風循環式発泡炉に発泡時間が1分になるように連続的に供給して発泡させた。得られた発泡シートの厚さは1.0mmであった。このとき、ロールを高圧力容器から取り出してから発泡させるまでの時間を調整することにより、発泡体の嵩比重を調整した。その後、得られた発泡体シートの一方の表面のスキン層を除去することにより、光反射板を得た。得られた光反射板の厚さは0.8mm、嵩比重は0.26、平均気泡径は1μmであり、形状保持性は良好であった。
(比較例1)
得られた発泡体シートの一方の表面のスキン層を除去しないこと以外は、実施例1と同様な方法により光反射板を作製した。得られた光反射板の厚さは0.8mm、嵩比重は0.28、平均気泡径は1μmであり、形状保持性は良好であった。
(比較例2)
光反射フィルムである帝人デュポン製のUXZ1(厚さ0.23mm)を比較例2の光反射板とした。UXZ1は、PETに硫酸バリウムを混ぜて二軸延伸したフィルムである。
実施例1の光反射板の気泡または凹部が露出した表面(切断面)の拡散反射率、および比較例1、2の光反射板の表面の拡散反射率を図5に示す。図5より、本発明により得られる光反射板の気泡または凹部が露出した表面の拡散反射率は、比較例1、2の光反射板の拡散反射率よりも高いことがわかる。


また、光反射板の気泡または凹部が露出した表面の輝度においても、両面にスキン層を有するシートよりも高い。
本発明の光反射板の製造方法の一例を示す模式的断面図である。 照明器具用の光反射板の一例を示す断面図である。 照明器具用の光反射板の他の例を示す断面図である。 本発明の実施例において作製した照明器具用の光反射板を示す断面図である。 実施例、比較例の光反射板の拡散反射率を示すグラフである。 サイドライト方式の液晶表示素子におけるバックライト装置の断面図である。
符号の説明
11 光反射板
12 筐体
13 ランプ
20 熱可塑性ポリエステル発泡体シート
22 切断面

Claims (2)

  1. 平均気泡径1μm以下の微細気泡を有し、厚さが100μm以上、嵩比重が0.7以下の熱可塑性ポリエステル発泡体からなるシート形状であり、一方のシート表面が未発泡のスキン層を有し、もう一方のシート表面に気泡または凹部が露出している光反射板製造方法であって、両面にスキン層を有する熱可塑性ポリエステル発泡体シートを厚さ方向の適宜位置で厚さ方向に直交する切断面が形成されるように切断すること、または、両面にスキン層を有する熱可塑性ポリエステル発泡体シートの一方の表面のスキン層を除去することにより、前記もう一方のシート表面に気泡または凹部を露出させることを特徴とする光反射板の製造方法。
  2. 熱可塑性ポリエステル発泡体を凹状の多面または湾曲面の反射面を有する形状に形成することを特徴とする請求項1に記載の光反射板の製造方法。
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