JP2013240895A - 塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布部と塗布液貯留部との間に弁を内蔵した塗布具において、塗布液の流れがより安定化された塗布具を提供する。
【解決手段】塗布具1は、塗布液貯留容器2、先栓6、弁部材7、シールパッキン48、リング部材8、スポンジ10、及びメッシュ材11から主に構成されている。弁部材7は、台座部41、バネ部42、及びガイドピン43を有し、これらが樹脂で一体的に形成されている。バネ部42は3本の螺旋状の線を有する。螺旋状の線の巻の直径は、台座部41からガイドピン43側に向かうにつれて小さくなっている。塗布液には消泡剤が配合されており、弁部材7は界面活性剤処理されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インキ等の塗布液を塗布するための塗布具に関するものである。
ペン先等の塗布部に、インキ、修正液、液状のり等の塗布液を適量流出させる塗布具として、塗布部と塗布液貯留部との間に弁を内蔵した塗布具が知られている(例えば、特許文献1)。当該塗布具において、通常、弁は塗布部側に向かって付勢されている。そのため、塗布具の非使用時は、塗布液貯留部からの塗布液の吐出が阻止されている。一方、塗布具を使用する際には、塗布部を被塗布物に押し当てる。これにより弁が開放し、塗布液貯留部の塗布液が外部に吐出され、塗布部へ流れる。
特開2006−346975号公報
このような弁を有する塗布具では、使用時において、塗布液の塗布液貯留部から塗布部への流れを、できるだけ安定化させることが求められる。しかし、当該塗布具には、その構造に起因して、塗布液の流れを不安定にする要素が存在する。例えば、塗布液貯留部から塗布液が吐出されると、それと同時に空気が吐出液貯留部に流入する。すなわち、塗布液貯留部において、塗布液と空気の置換が起こる。ところが、この際に空気(泡)が弁に付着すると、塗布液貯留部における塗布液と空気の置換が阻害され、結果として塗布液の流れが不安定になることがある。
そこで本発明は、塗布部と塗布液貯留部との間に弁を内蔵した塗布具において、塗布液の流れがより安定化された塗布具を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、塗布液を貯留する塗布液貯留部と、被塗布物に押し当てられて塗布液を漏出させる塗布部とを有し、前記塗布液貯留部と前記塗布部との間に弁構造部を有する塗布具であって、前記弁構造部は、開口を有する弁座部と、当該弁座部に当接して前記開口を閉塞するシール部と、当該シール部を弁座部側に押圧するバネ部と、当該バネ部を固定する台座部とを有するものであり、前記バネ部と前記台座部とが、樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする塗布具である。
本発明の塗布具は、塗布液を貯留する塗布液貯留部と、被塗布物に押し当てられて塗布液を漏出させる塗布部とを有し、さらに、塗布液貯留部と塗布部との間に弁構造部を有するものである。また当該弁構造部は、開口を有する弁座部、当該弁座部に当接して前記開口を閉塞するシール部、当該シール部を弁座部側に押圧するバネ部、及び当該バネ部を固定する台座部を有する。そして本発明の塗布具では、弁構造部のバネ部と台座部が樹脂によって一体的に成形されている。そのため、バネ部と台座部の形状が滑らかとなり、塗布液の漏出時において、弁構造部における空気(泡)の抜けがよい。その結果、弁構造部への空気(泡)の付着が抑えられ、塗布液の流れがより安定化される。またバネ部と台座部とが一体的に形成されていることにより、バネ部の位置決めが容易となり、バネ部がより安定的に保持される。
請求項2に記載の発明は、前記シール部は、シールパッキンと、当該シールパッキンを保持するシール座とを有し、当該シール座についても、前記バネ部と前記台座部と共に樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布具である。
本発明の塗布具では、シール部のシール座も、バネ部と台座部と共に樹脂によって一体的に成形されている。そのため、弁構造部の形状がさらに滑らかとなり、塗布液の流れがさらに安定化する。また、バネ部の位置決めがさらに容易となる。
請求項3に記載の発明は、前記シール部は、前記開口に挿入されるガイドピンを有し、当該ガイドピンについても前記バネ部と前記台座部と共に樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具である。
本発明の塗布具では、シール部のガイドピンも、バネ部と台座部と共に樹脂によって一体的に成形されている。そのため、弁構造部の形状がさらに滑らかとなり、塗布液の流れがさらに安定化する。また、バネ部の位置決めがさらに容易となる。
請求項4に記載の発明は、前記バネ部は、螺旋状の線を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塗布具である。
かかる構成により、バネ部がシール部を弁座部側に押圧する際に、より確実に押圧することができる。
請求項5に記載の発明は、前記バネ部は、複数の線を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布具である。
かかる構成により、バネ部がシール部を弁座部側に押圧する際に、より確実に押圧することができる。
請求項6に記載の発明は、前記バネ部は、複数の螺旋状の線によって構成され、各線の巻の直径は、台座部側から他端側に向かうにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塗布具である。
本発明の塗布具では、バネ部が複数の螺旋状の線によって構成され、各線の巻の直径は、台座部側から他端側に向かうにつれて小さくなっている。そのため、バネ部がシール部を弁座部側に押圧する際に、バネ部が腰折れすることなく、より確実に押圧することができる。
請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布具において、前記弁構造部の弁座部には筒部が形成され、前記シール部の台座部は筒状であり、台座部の筒状部分が弁座部の筒部に挿入されている構成が推奨される(請求項7)。
請求項8に記載の発明は、前記塗布液には消泡剤が配合されており、前記弁構造部の一部又は全部に界面活性剤処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の塗布具である。
本発明の塗布具では、塗布液に消泡剤が配合されており、かつ弁構造部の一部又は全部に界面活性剤処理が施されている。かかる構成により、泡の発生が抑えられると共に弁構造部への空気(泡)の付着が高いレベルで抑えられ、塗布液の流れがさらに安定化される。
請求項8に記載の塗布具において、前記界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤であることが好ましい(請求項9)。
本発明の塗布具によれば、弁構造部への空気(泡)の付着が抑えられ、使用時における塗布液の流れが安定化される。
本発明の一実施形態に係る塗布具の正面図である。 図1の塗布具の分解斜視図である。 (a)は図1の塗布具の断面図、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)は塗布液貯留部の正面図、(b)は塗布液貯留部の底面図である。 (a)は先栓の正面図、(b)は先栓の断面図、(c)は先栓の底面図、(d)は開口の拡大図である。 (a)は弁部材の正面図、(b)は弁部材の底面図である。 (a)はリング部材の正面図、(b)はリング部材の断面図である。 (a)はスポンジの正面図、(b)はスポンジの平面図である。 メッシュ材の平面図である。 (a)は弁構造部の組み立て構造を表す断面図、(b)は塗布部の組み立て構造を表す断面図である。 (a)はキャップの正面図、(b)はキャップの断面図である。 図1の塗布具に図11のキャップを装着した状態を表す正面図である。 図1の塗布具の作用を説明する断面図であり、(a)は塗布具の非使用時の状態、(b)は塗布具の使用時の状態を表す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、発明の理解を容易にするために、各図面において、各部材の大きさや厚み等については一部誇張して描かれており、実際の大きさや比率等とは必ずしも一致しないことがある。さらに、本発明が以下の実施形態に限定されないことは当然である。また特に断らない限り、以下の説明における上下方向は、図1に示す姿勢を基準とする。
本発明の一実施形態に係る塗布具1は、インキ等の塗布液を先端部分から流出させ、被塗布物に塗布するものである。図1〜3に示すように、塗布具1は、塗布液貯留容器2、先栓6、弁部材7、シールパッキン48、リング部材8、スポンジ10、及びメッシュ材11から主に構成されている。
図4(a),(b)に示すように、塗布液貯留容器2は、角のない滑らかな形状の容器であり、正面視が略ティアドロップ型である。塗布液貯留容器2は、その先細部分に円筒状の塗布液排出口16を有する。塗布液排出口16は、塗布液貯留容器2の内部と連通している。塗布液排出口16の外周面には、雄ネジ15が形成されている。塗布液貯留容器2は、ポリプロピレン等の樹脂で構成されている。塗布液排出口16の内径は11mm程度である。
塗布液貯留容器2には、インキ等の塗布液(図示せず)が貯留されている。当該塗布液には、消泡剤が配合されている。塗布液及び消泡剤の詳細については後述する。
先栓6は、塗布液貯留容器2の塗布液排出口16に装着されている。
図5(a)〜(c)に示すように、先栓6は、全体形状が略円錐台形の中空部材であり、根元(上側)から先端(下側)に向かって段階的に縮径したノズル状の部材である。別の表現をすれば、先栓6は、複数の円錐台あるいは円筒が共通の中心軸上に積み重ねられた、タケノコ状の中空部材である。正面視では、複数の台形あるいは長方形が積み重ねられた左右対称の形状である。先栓6の高さ(上下方向の長さ)は20mm程度である。先栓6は、ポリプロピレン等の樹脂で構成されている。
先栓6は、根元部17、中間部18、及び先端部20を有し、これらがこの順番に積み重ねられた構造を有している。
根元部17は、塗布液貯留容器2に隣接する部分であり、先栓6の中で外径が最も大きい部分である。根元部17は中空の円錐台状であり、その大径側(塗布液貯留容器2側、上側)の底面全体が開放し、円形の根元側開口14を形成している。根元部17の大径側の外径は24mm程度である。根元部17の高さは7mm程度である。
根元部17の内部には筒状部12が形成されており、筒状部12の内壁には雌ネジ21が設けられている。雌ネジ21は、前記した塗布液貯留容器2の雄ネジ15と係合可能である。筒状部12の内径は15mm程度である。また根元部17の表面には、滑り止め用の溝26が複数設けられている。
中間部18は、根元部17に隣接する部分であり、先栓6の中で外径が2番目に大きい部分である。中間部18は中空の円錐台状である。中間部18の大径側は、根元部17の小径側と繋がっている。中間部18の大径側の直径は、根元部17の小径側の直径よりも小さい。そのため、中間部18と根元部17との間には段差23がある。
中間部18の高さは6mm程度である。
中間部18の表面には、1本のリブ22が全周にわたって設けられている。
先端部20は、中間部18に隣接しており、根元部17の反対側に位置する部分である。すなわち先端部20は、先栓6の一方の末端側に位置している。先端部20は、中空の円錐台状又は円筒状である。先端部20の高さは7mm程度である。
先端部20の端面28は円形であり、かつ平坦である。また端面28の周縁には低い壁33が立設され、端面28を囲んでいる。端面28の直径は10mm程度である。
図5(c)に示すように、端面28の中央には開口30が設けられている。開口30は円形であり、先栓6の中心軸を貫通するように設けられている。開口30の内径は3mm程度である。また図5(d)に示すように、開口30の縁部には、6個の突起32が等間隔に設けられており、突起32の先端同士を結んだ仮想円Cを想定することができる。突起32の突出長さは0.2〜0.5mm程度である。
先端部20の側面には、1本のリブ35が全周にわたって設けられている。
先端部20における端面28と反対側の直径は、中間部18の小径側の直径よりも小さい。そのため、先端部20と中間部18との間には段差25がある。
図5(b)に示すように、先栓6の内部であって中間部18と先端部20に相当する位置には、筒部37が設けられている。筒部37は前記した筒状部12よりも直径が一回り小さく、筒状部12の内側に収まっている。筒部37の内径は9mm程度である。筒部37の一端は先端部20の開口30と連通しており、他端は根元部17の根元側開口14に向かって開放している。すなわち、先栓6においては、根元側開口14と開口30とが筒部37を介して連通している。
筒部37の外径は、塗布液貯留容器2の塗布液排出口16の内径よりも小さい。
筒部37の内壁には、1本のリブ38が全周にわたって設けられている。リブ38は筒部37における根元側開口14側の端部近傍に設けられている。
弁部材7は、先栓6の内部に収容されている。
図6(a),(b)に示すように、弁部材7は、台座部41、バネ部42、及びガイドピン43を有し、これらがポリアセタール樹脂等の樹脂で一体的に形成されている。
台座部41は円筒状(筒状)である。台座部41の外径は9mm程度であり、先栓6の筒部37の内径と略同じである。台座部41の高さは5mm程度である。
バネ部42は、台座部41上に一体的に形成されている。バネ部42は渦巻きバネで構成されており、3本の螺旋状の線45a〜45cを有する。線45a〜45cの巻の直径は、台座部41からガイドピン43側に向かうにつれて小さくなっている。すなわち、線45a〜45cの巻の直径は、台座部41からガイドピン43側に向かうにつれて縮径しており、バネ部42全体が円錐形を成している。
線45a〜45cは、互いに120度の角度を成して等間隔に配置されている。線45a〜45cの一方の端部は、台座部41の周縁上に、互いに120度の角度を成して等間隔に並んでいる。これに対し、線45a〜45cの他方の端部は、互いに近接し、ガイドピン43に繋がっている。線45a〜45c同士の間には、隙間46a〜46cが形成されている。バネ部42の自由長は5mm程度であり、比較的小さい。
線45a〜45cの巻き角度は、いずれも180度程度である。すなわち、図5(b)に示す底面視において、線45a〜45cは、いずれもガイドピン43を中心として略半回転している。
バネ部42の先端にはガイドピン43が形成されている。ガイドピン43は円柱状である。ガイドピン43の直径は2mm程度であり、先栓6の開口30の内径よりも少し小さく、6個の突起32の先端を通る仮想円C(図5(d))の直径と略同じか僅かに小さい。ガイドピン43の高さは2mm程度である。
バネ部42とガイドピン43の境界部分には段差があり、当該段差によって環状平面部(シール座)41が形成されている。環状平面部47も、台座部41、バネ部42、及びガイドピン43と共に樹脂で一体的に形成されている。環状平面部47には、Oリングからなるシールパッキン48が装着されている。
弁部材7の表面は、界面活性剤で処理されている。界面活性剤処理の詳細については後述する。
リング部材8は、先栓6の先端部20に被せられている。
図7(a),(b)に示すように、リング部材8は筒状の部材であり、円形の根元側開口50と円形の塗布部側開口51を有する。根元側開口50の直径は13mm程度、塗布部側開口51の直径は11〜12mm程度であり、根元側開口50の直径の方が少し大きい。すなわちリング部材8は、正面視において台形を成す。
塗布部側開口51の縁部は、内側(径方向)に少し張り出している。
リング部材8の内壁には、1本のリブ52が全周にわたって設けられている。リブ52の位置は、根元側開口50の近傍である。リング部材8の内面形状は、先栓6の先端部20の外面形状と略合致する。
リング部材8は、ポリプロピレン等の樹脂で構成されている。
スポンジ10は、先栓6の端面28上に載置されている。
図8(a),(b)に示すように、スポンジ10は円盤状である。スポンジ10の直径は10mm程度であり、先栓6の端面28の直径と略同じである。スポンジ10の厚みは3mm程度である。スポンジ10は、塗布液が通過可能なものである。
メッシュ材11は、スポンジ10を覆うように装着されている。
図9に示すように、メッシュ材11は円形の薄いシートである。メッシュ材11の直径は18mm程度であり、スポンジ10の直径よりも一回り大きく、さらに、リング部材8の塗布部側開口51の直径よりも一回り大きい。メッシュ材11は、塗布液が通過可能なものである。
次に、塗布具1の組み立て構造について順次説明する。
まず、先栓6と弁部材7の組み立て構造について説明する。図2,3,10(a)に示すように、弁部材7は、先栓6の筒部37に挿入されている。詳細には、弁部材7がガイドピン43側から筒部37に挿入され、押し込まれている。つまり、台座部41が筒部37に挿入されている。このとき、弁部材7の台座部41が筒部37内壁のリブ38を乗り越えて、台座部41が所定位置に固定されている。これにより、先栓6の端面28の裏面31にシールパッキン48が当接している。さらにこのとき、バネ部42が圧縮され、シールパッキン48を押圧している。なお、バネ部42は円錐形の形状を成しているので、筒部37の内壁とは接触していない。
また、先栓6の開口30からガイドピン43の一部が突出している。ここで、ガイドピン43の直径は、開口30の内径よりも少し小さく、さらに6個の突起32の先端を通る仮想円C(図5(d))の直径と略同じか僅かに小さい。そのため、ガイドピン43と開口30との間には一定の隙間60が生じている。
続いて、先栓6と、スポンジ10、メッシュ材11、及びリング部材8との組み立て構造について、図2,3,10(b)を参照しながら説明する。
まず先栓6の端面28上に、スポンジ10が配置されている。スポンジ10は、開口30から突出したガイドピン43を上から覆っている。スポンジ10は、端面28の周縁にある壁33の内側に収まっており、かつ壁33によって位置決めされている。
さらに、メッシュ材11がスポンジ10を上から覆っている。さらにその上から、リング部材8が装着されている。そのため、リング部材8の塗布部側開口51からメッシュ材11が露出している。このスポンジ10とメッシュ材11からなる露出部分が、塗布具1における塗布部3を構成している。また、リング部材8と先端部20との間にはメッシュ材11の一部が挟まっており、これによりメッシュ材11が固定されている。
リング部材8は、先端部20の根元まで押し込まれている。その結果、リング部材8のリブ52が先端部20のリブ35を乗り越えており、リング部材8は先栓6に対して安定的に固定されている。
次に、先栓6と塗布液貯留容器2との組み立て構造について説明する。
図3に示すように、先栓6の筒状部12と塗布液貯留容器2の塗布液排出口16とが、雄ネジ15と雌ネジ21の係合により接続されている。また、先栓6の筒部37の一部が、塗布液排出口16に入り込んでいる。
なお、非使用時の塗布具1には、必要に応じて図11(a),(b)に示すキャップ5が装着される。キャップ5は、碁石状の本体部55と、本体部55上に立設された円筒状の凹部56を有する。凹部56の内径は、先栓6の中間部18の大径側の外径と略等しい。凹部56の開口近傍の内周面には、リブ57が断続的に設けられている。キャップ5は、ポリプロピレン等の樹脂から構成されている。キャップ5を塗布液貯留容器2に装着する場合には、塗布液排出口16にキャップ5の凹部56を嵌め込む。このとき、中間部18のリブ22が、凹部56のリブ57を乗り越えることとなり、装着後のキャップ5は簡単に外れることはない。なお、図11(a),(b)において、キャップ5の中実部分(凹部56とリブ57以外の部分)の詳細な構造は省略している。
塗布具1にキャップ5を装着すると、図12に示すような外観となる。
ここで、塗布液が塗布液貯留容器2から弁部材7側(塗布部3側)に供給される流路に着目すると、まず、塗布液排出口16に筒部37の一部が入り込んでおり、塗布液排出口16と筒部37とが連通している。また、筒部37に弁部材7が挿入されており、筒部37と弁部材7の台座部41内側とが連通している。さらに弁部材7において、台座部41の内側と隙間46a〜46cとが連通している。これにより、塗布液排出口16から、筒部37、台座部41、及び隙間46a〜46cを経由して、先栓6の端面28の裏面31に至る流路が確保されている。
塗布具1を構成する各部材について機能の面からみると、まず、塗布液貯留容器2が、塗布液貯留部として機能する。また、リング部材8の塗布部側開口51から露出している、スポンジ10とメッシュ材11からなる露出部分が、塗布部3として機能する。また先栓6の端面28の裏面31が、弁座部として機能する。そして、弁座部たる裏面31と弁部材7とが、弁構造部として機能する。また弁部材7の環状平面部47がシール座として機能しており、環状平面部47と、シールパッキン48と、ガイドピン43とが、シール部として機能する。
そして塗布具1においては、弁部材7が樹脂で一体的に形成されている。換言すれば、バネ部42と、台座部41と、シール座たる環状平面部47と、ガイドピン43とが、樹脂で一体的に形成されている。
続いて、塗布具1の作用について、図13(a),(b)を参照しながら説明する。なお、図13(a),(b)ではスポンジ10を二点鎖線で示し、メッシュ材11を省略している。また先栓6における筒部37以外の部分は一部省略している。
塗布具1における塗布部3の常時(非使用時)の様子は図13(a)に示すとおりであり、シールパッキン48が裏面31に当接している。このとき、バネ部42が裏面31側に押されて圧縮しており、シールパッキン48を押圧している。そのため、シールパッキン48によるシール性が発揮され、塗布液はスポンジ10側に流れない。
一方、塗布具1を使用する際には、塗布部3を被塗布物に押し付けながら、非塗布物上を移動させる。塗布部3を被塗布物に押し付けたときの様子は図13(b)に示すとおりであり、ガイドピン43の先端が押されて、シールパッキン48が裏面31から離れる。これによりシールが解除され、塗布液が隙間60を通ってスポンジ10側に流れる。
また本実施形態では、塗布液には消泡剤が配合されており、かつ弁部材7が界面活性剤処理されている。そのため、空気(泡)が弁部材7に付着することが抑えられ、塗布液貯留容器2における塗布液と空気の置換がスムーズに起こり、塗布液のスポンジ10側への吐出が安定化する。
使用終了後に塗布部3を被塗布物から離すと、バネ部42の弾性力によって図13(a)に示す状態に戻り、再びシールされた状態になる。
上記した実施形態では、弁部材7のバネ部42が3本の螺旋状の線45a〜45cを有するものであるが、螺旋状の線の数に限定はない。例えば、螺旋状の線を4本以上有するバネ部を採用してもよい。
次に、弁部材7に対する界面活性剤処理について説明する。
本実施形態における弁部材7は、その表面が界面活性剤によって処理されている。当該処理は、界面活性剤を含む処理液を弁部材7の表面に接触させることにより、行うことができる。処理液を接触させる方法としては、浸漬、噴霧、塗布等の手法を採用することができる。界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤のいずれもが使用できるが、陰イオン性界面活性剤の使用が特に好ましい。
また、本実施形態では弁部材7の全体を界面活性剤処理しているが、一部のみを界面活性剤処理してもよい。例えば、塗布液が接触する部分のみを集中的に界面活性剤処理してもよい。逆に、弁部材7以外の部分をさらに界面活性剤処理してもよい。例えば、先栓6の端面28の裏面31(弁座部)や、筒部37の内面など、弁部材7以外で塗布液が接触する部分をさらに界面活性剤処理してもよい。
次に、塗布液に配合する消泡剤について説明する。当該消泡剤としては、シリコーン系消泡剤と有機系消泡剤のいずれもが使用できるが、シリコーン系消泡剤の使用が特に好ましい。塗布液に対する消泡剤の配合割合は、塗布液の種類、成分、用途等に応じて適宜選択すればよい。
本発明の塗布具は、種々の用途に用いることができる。代表例としては、塗布液としてインキを採用することにより、マーカー等の筆記具として用いることができる。また、塗布液として修正液を採用することにより、修正具として用いることができる。その他、塗布液として液状のりを採用することにより、接着具として用いることができる。
図1に示す塗布具1と同様の構成からなる塗布具を用い、塗布液の吐出の安定性を評価した。試験条件として、弁部材7に界面活性剤処理を施し、かつ塗布液に消泡剤を配合したもの(実施例1)、弁部材7に界面活性剤処理を施さず、かつ塗布液に消泡剤を配合しないもの(比較例1)、及び、弁部材7に界面活性剤処理を施すが、塗布液に消泡剤を配合しないもの(比較例2)、の3種を設定した。試験方法としては、被塗布物に塗布部を押し当てながら線を10メートル引いたときの、塗布液の流出量(g)を測定した。測定は独立して3回行った(n=3)。
塗布液として、以下の組成からなるインキ組成物を使用した。
・水:87.97%
・グリセリン:10.00%
・モノラウリン酸デカグリセリン:0.01%
・安息香酸ソーダ:1.00%
・食用黄色4号(染料):1.00%
・シリコーン系消泡剤(信越シリコーンKM72−F):0.02%
界面活性剤処理用の処理液としては、1%ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを含有するアルコール系溶媒を使用した。
測定結果を表1に示す。表1は、実施例1、比較例1、及び比較例2における、塗布液の平均流出量、最大流出量、及び最小流出量を示している。すなわち、平均流出量、最大流出量、及び最小流出量のいずれにおいても、実施例1が最も大きい値を示し、安定して塗布液が吐出されていることが示された。
Figure 2013240895
1 塗布具
2 塗布部貯留容器(塗布具貯留部)
3 塗布部
7 弁部材
30 開口
31 裏面
37 筒部
41 台座部
42 バネ部
43 ガイドピン
45a〜45c 線
47 環状平面部(シール座)
48 シールパッキン

Claims (9)

  1. 塗布液を貯留する塗布液貯留部と、被塗布物に押し当てられて塗布液を漏出させる塗布部とを有し、前記塗布液貯留部と前記塗布部との間に弁構造部を有する塗布具であって、
    前記弁構造部は、開口を有する弁座部と、当該弁座部に当接して前記開口を閉塞するシール部と、当該シール部を弁座部側に押圧するバネ部と、当該バネ部を固定する台座部とを有するものであり、
    前記バネ部と前記台座部とが、樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする塗布具。
  2. 前記シール部は、シールパッキンと、当該シールパッキンを保持するシール座とを有し、当該シール座についても、前記バネ部と前記台座部と共に樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
  3. 前記シール部は、前記開口に挿入されるガイドピンを有し、当該ガイドピンについても前記バネ部と前記台座部と共に樹脂によって一体的に成形されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具。
  4. 前記バネ部は、螺旋状の線を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の塗布具。
  5. 前記バネ部は、複数の線を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の塗布具。
  6. 前記バネ部は、複数の螺旋状の線によって構成され、各線の巻の直径は、台座部側から他端側に向かうにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の塗布具。
  7. 前記弁構造部の弁座部には筒部が形成され、前記シール部の台座部は筒状であり、台座部の筒状部分が弁座部の筒部に挿入されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の塗布具。
  8. 前記塗布液には消泡剤が配合されており、前記弁構造部の一部又は全部に界面活性剤処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の塗布具。
  9. 前記界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項8に記載の塗布具。
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