JP2013240496A - 高圧水蒸気滅菌方法、及び滅菌済の医療用品 - Google Patents
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Abstract
【課題】多大なエネルギーを要することなく、短時間に、水分の付着や固形異物不良が有効に防止された滅菌済物品を得ることができる高圧水蒸気滅菌方法を提供する。
【解決手段】医療用品を滅菌対象とし、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る高圧水蒸気滅菌方法である。少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、滅菌対象を封入して包装体を形成し、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、滅菌対象を50〜110℃に予備加熱し、その後、包装材の水蒸気透過部から包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることを特徴とする高圧水蒸気滅菌方法。
【選択図】図1
【解決手段】医療用品を滅菌対象とし、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る高圧水蒸気滅菌方法である。少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、滅菌対象を封入して包装体を形成し、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、滅菌対象を50〜110℃に予備加熱し、その後、包装材の水蒸気透過部から包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることを特徴とする高圧水蒸気滅菌方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、ゴム栓、注射器用ピストン、バイアル、シリンジバレル(注射筒)等の医療用品を滅菌するための高圧水蒸気滅菌方法、及びその高圧水蒸気滅菌方法により得られた、滅菌済の医療用品に関するものである。
医療用品は、直接又は間接的に人体に接触するものであるため、その表面等に微生物が付着していると、人体に深刻な影響を及ぼす場合がある。従って、医療用品については滅菌を行った後に使用することが一般的である。
前記滅菌の方法としては、例えば高圧水蒸気滅菌が採用されている。高圧水蒸気滅菌は、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気(例えば121℃、20分)に晒して滅菌する方法である。高圧水蒸気滅菌は、湿熱条件下で加熱を行うため、微生物を構成する生体高分子の分解が進行し易く、乾熱滅菌(例えば180℃、30分又は160℃、1時間)と比較して温和な条件で、高い滅菌効果を得ることができる。従って、金属やガラスと比較して耐熱性に劣るプラスチック製、ゴム製の医療用品の滅菌処理に適している。また、放射線滅菌(電子線照射等)、ガス滅菌(EOG<エチレンオキサイドガス>、過酸化水素ガス等)等の他の滅菌方法と比較して工程が簡便であるという利点もある。
ところで、従来、医療用品は、使用者(医療機関、製薬メーカー等)が洗浄し、乾燥し、滅菌処理を行ってから使用することが一般的であった。しかし、近年においては、使用者の負担を軽減するため、医療用品の製造者が洗浄、乾燥に加えて滅菌処理までの工程を行った後に納品する方式が増えつつある。
前記の納品方式においては、例えば少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材(例えば滅菌用バッグ)の内部に、医療用品の滅菌対象を封入して包装体を形成し、包装材の水蒸気透過部から包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、滅菌対象を高圧水蒸気滅菌する滅菌方法が行われている。このような方法によれば、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることができる。従って、滅菌状態を維持したまま納品することができ、品質保証の観点からも好ましいと言える。
しかし、前記のような高圧水蒸気滅菌においては、高温・高圧の水蒸気が滅菌対象の表面で凝縮し、水滴が付着してしまう場合がある。従って、滅菌対象を高圧水蒸気滅菌した後には、滅菌済物品を乾燥することが一般的である。
例えば、滅菌対象を収納保持する圧力容器と、前記圧力容器内に配された加熱ヒーターと、前記加熱ヒーターに滅菌された空気流を吹き付けるように供給する送気機構とを備え、前記空気流を前記加熱ヒーターにより温め、滅菌済物品を乾燥するように構成した高圧蒸気滅菌装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、オートクレーブ装置(高圧蒸気滅菌装置)内に、水を加熱して高温・高圧蒸気を発生させるヒーターに加えて、遠赤外線ヒーターを設け、乾燥空気を供給するとともに、遠赤外線ヒーターを作動させて、滅菌済物品を乾燥するように構成したオートクレーブ装置が開示されている(特許文献2参照)。
前記のように、特許文献1に記載の高圧蒸気滅菌装置は、加熱ヒーターにより加熱するとともに、加熱された空気流を送気することで、特許文献2に記載のオートクレーブ装置は、乾燥空気を供給することに加えて、遠赤外線ヒーターを作動させることで、乾燥効率を向上させる工夫がなされている。
しかしながら、特許文献1又は2に記載の技術は、比熱が大きい水を再び水蒸気にして除去するため、前記水分を除去し、滅菌済物品を乾燥するには相当の時間及びエネルギーを要するという問題があった。特に、前記のように包装体の状態で高圧水蒸気滅菌を行う方法においては、包装体内部で凝縮した水分を除去することが難しく、前記問題が顕著であった。
また、滅菌対象に水滴が付着すると、滅菌対象から構成成分の一部が溶出するという問題もあった。このように溶出した構成成分は、乾燥により水分を除去した後も滅菌済物品の表面に固形異物として残留し、固形異物不良の原因となる。従って、このような問題を改善することが切望されている。
本発明は前記従来技術が有する問題を解決するためになされたものである。即ち、本発明は、多大なエネルギーを要することなく、短時間に、水分の付着や固形異物不良が有効に防止された滅菌済物品を得ることができる高圧水蒸気滅菌方法、及び前記高圧水蒸気滅菌方法により得られる滅菌済の医療用品を提供するものである。
本発明者は前記課題を解決するために鋭意検討した結果、高圧水蒸気滅菌を行う前に、滅菌対象を予備加熱し、予め温度を上げておくことによって、高温・高圧の水蒸気が滅菌対象と接触しても水分が凝縮し難くなり、滅菌対象への水分の付着を有効に防止可能であることに想到し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によれば、医療用品を滅菌対象とし、前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る高圧水蒸気滅菌方法であって、少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、前記滅菌対象を封入して包装体を形成し、前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、前記滅菌対象を50〜110℃に予備加熱し、その後、前記包装材の前記水蒸気透過部から前記包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることを特徴とする高圧水蒸気滅菌方法が提供される。
本発明においては、予備加熱温度における飽和水蒸気量以下の水蒸気雰囲気で前記滅菌対象を予備加熱することが好ましい。また、本発明においては、加圧雰囲気下で前記滅菌対象を予備加熱することが好ましい。
また、本発明においては、前記加圧雰囲気において、気圧の増減を繰り返しながら、前記滅菌対象を予備加熱することが好ましい。更に、本発明においては、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌し、前記滅菌済物品を得た後、前記滅菌済物品を前記包装材に封入した状態のまま減圧乾燥することが好ましい。
また、本発明においては、前記包装材として、少なくとも一部に、前記包装体の内部を視認可能な透明部を有するものを用いることが好ましい。更に、本発明においては、前記包装材として、前記水蒸気透過部が不織布シートによって構成されているものを用いることが好ましい。
また、本発明においては、前記高圧水蒸気滅菌方法により得られた、滅菌済の医療用品が提供される。
本発明の高圧水蒸気滅菌方法によれば、多大なエネルギーを要することなく、短時間に、水分の付着や固形異物不良が有効に防止された滅菌済物品を得ることができる。
以下、本発明の高圧水蒸気滅菌方法を実施するための形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明は、その発明特定事項を備える全ての実施形態を包含するものであり、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
[1]高圧水蒸気滅菌方法:
本発明の高圧水蒸気滅菌方法は、医療用品を滅菌対象とする滅菌方法である。
本発明の高圧水蒸気滅菌方法は、医療用品を滅菌対象とする滅菌方法である。
「滅菌対象」とは、滅菌の対象となる物品であり、滅菌処理前の医療用品を指すものとする。「医療用品」とは、医療用途で用いられる機械、器具、装置、容器及びこれらの部品を意味する。例えばシリンジ、カートリッジ、バイアル、プレフィラブルシリンジ、スクリューバイアル、バルク容器、これらに使用されるピストン、ノズルキャップ、ゴム栓、パッキン等のゴム部品、およびシリンジバレル、プランジャーロッド、バイアル瓶、ゴム栓固定用キャップ等の樹脂製部品、ゴム栓を内包した樹脂製キャップ等を挙げることができる。
[1−1]包装体の形成:
本発明においては、少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、前記滅菌対象を封入して包装体を形成する。
本発明においては、少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、前記滅菌対象を封入して包装体を形成する。
「包装材」とは、滅菌対象を内部に封入し、包装体を形成するための包装材料を意味する。包装材は高圧水蒸気滅菌の条件(例えば121℃、20分)に耐え得る耐熱性素材で構成される。
また、包装材は、微生物不透過性の材料で構成されている必要がある。これにより、滅菌済物品の滅菌状態を維持することが可能となる。「微生物不透過性」は、市販の滅菌包材(滅菌用バッグ等)が有する微生物不透過性のレベルであれば足りる。従って、市販の滅菌包材の中から、目的に応じて、微生物透過性のレベルを適宜選択すればよい。より具体的には、ASTM1608に準拠して測定したバクテリアバリア性が3.0〜5.5である材料が好ましく、3.2〜5.2である材料が更に好ましく、5.2である材料が特に好ましい。
更に、包装材は少なくとも一部に水蒸気透過部を有している必要がある。これにより、包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入することが可能となり、包装体の状態のまま滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することができる。水蒸気透過性のレベルは目的に応じ適宜選択することができる。例えば、TAPPI T523に準拠して、23℃、相対湿度85%の条件で測定した透湿度が1500〜1640g/m2/24時間である材料が好ましく、1615g/m2/24時間である材料が更に好ましい。
「不織布シート」としては、高密度不織布シート、より具体的には、繊維径0.5〜10μmのポリエチレン極細長繊維をランダムに積層し、熱及び圧力のみで結合させた高密度ポリエチレン不織布シート(例えば、商品名「タイベック」<デュポン社製>等)等を好適に用いることができる。
前記高密度ポリエチレン不織布シートは、ASTM1608に準拠して測定したバクテリアバリア性が3.2〜5.2であり、微生物不透過性を有する。また、前記高密度ポリエチレン不織布シートは、0.5μm以上の粉塵に対して98%以上の防護性を示す。微生物としては、1〜数μmのサイズの細菌が最小と考えられ、前記高密度ポリエチレン不織布シートは、微生物不透過性を有するものと言える。更に、前記高密度ポリエチレン不織布シートは、TAPPI T523に準拠して、23℃、相対湿度85%の条件で測定した透湿度が1500g/m2/24時間以上であり、水蒸気透過性に優れる。
更にまた、包装材として、少なくとも一部に、前記包装体の内部を視認可能な透明部を有するものを用いることも好ましい。透明性は、例えば市販の透明樹脂フィルムが有する透明性のレベルであれば十分である。従って、市販の透明樹脂フィルム等の中から、目的に応じて、透明性のレベルを適宜選択すればよい。例えば、JIS K 7375に準拠して測定した全光線透過率が5〜100%である材料を好適に用いることができる。
「透明樹脂フィルム」としては、透明ポリエチレンフィルム(例えば、商品名「超高分子量ポリエチレンフィルム No.440」<日東電工社製>等)等を好適に用いることができる。
前記ポリエチレンフィルムは厚さ50〜100μm、耐熱温度が136℃、JIS K 7375に準拠して測定した全光線透過率が5〜100%であるポリエチレンフィルムである。従って、耐熱性、微生物不透過性及び透明性を有する。なお、透明樹脂フィルムは、万が一ピンホールがあった場合でも微生物透過性を確保するために多層フィルムとすることが好ましく、2〜5層の多層フィルムとすることが更に好ましい。
水蒸気透過部及び透明部について「少なくとも一部」とは、包装材の全部が水蒸気透過性や透明性を有していなくてもよいことを意味する。包装材には、包装材内部に封入された滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することが可能な範囲で、また、包装体の内部を視認可能な範囲で、水蒸気透過部や透明部を部分的に形成すればよい。但し、「少なくとも一部」であるから、例えば包装材の全部が水蒸気透過部となっているものも本発明の範囲に含まれる。なお、滅菌済物品の滅菌状態を維持するという観点から、水蒸気透過部や透明部も、当然に微生物不透過性を有している必要がある。
前記のように、包装材としては、水蒸気透過部が不織布シートによって構成されているものが好ましい。そのような包装材としては、水蒸気透過部を構成する不織布シートと、透明部を構成する透明樹脂フィルムとが組み合わされた滅菌用バッグを挙げることができる。前記高密度ポリエチレン不織布シートと前記ポリエチレンフィルムとが組み合わされた滅菌用バッグとしては、例えば、商品名「クリーンテックスバッグ」<アムコ社製>等を挙げることができる。また、上部開口部に不織布シートが貼着したバイアルトレー等も用いることができる。
包装体の形成は、前記包装材の内部に、滅菌対象を封入することにより行う。封入する際のシールについては、微生物不透過性を有するシールである限り特に限定されない。例えば接着シールや溶着シール等のシール方法を採用することができる。
[1−2]予備加熱:
本発明においては、図1に示す工程図のように、滅菌対象と包装材により包装体を形成した後、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、滅菌対象を50〜110℃に予備加熱する。
本発明においては、図1に示す工程図のように、滅菌対象と包装材により包装体を形成した後、滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、滅菌対象を50〜110℃に予備加熱する。
このように、高圧水蒸気滅菌を行う前に、滅菌対象を予め加熱しておくことによって、高温・高圧の水蒸気が滅菌対象に触れても水蒸気の温度が低下し難くなる。従って、水分の凝縮を生じ難くなり、滅菌対象への水分の付着を有効に防止することができる。また、凝縮する水の量を著しく減らすことができるため、仮に滅菌済物品を乾燥する場合でも多大なエネルギーを要することなく、短時間に乾燥することができる。更に、滅菌対象への水分の付着量が少ないため、滅菌対象から構成成分が溶出し難く、固形異物不良が有効に防止される。即ち、本発明は、一旦凝縮した水を再び水蒸気にして除去するという思想ではなく、凝縮する水の量を可能な限り減ずることによって前記効果を得ようとするものである。
これに対し、従来の方法においては、図2に示す工程図のように、滅菌対象と包装材により包装体を形成した後、滅菌対象を予備加熱することなく、包装体内部に高温・高圧の水蒸気を導入する。このような方法では、高温・高圧の水蒸気が滅菌対象に触れた際に水蒸気の温度が急激に低下し、多量の凝縮水が発生する。従って、加熱された空気流を送気し、或いは遠赤外線ヒーターを作動させ、乾燥効率の向上を図ったとしても、凝縮水を再び水蒸気にして除去するためには、相当の時間及びエネルギーを要する。また、水が付着した状態で長時間、加熱乾燥を行うため、滅菌対象から構成成分が溶出し易く、固形異物不良が発生し易い。
滅菌対象を50℃以上に予備加熱することにより、前記効果が得られる。110℃以下で予備加熱することで滅菌対象の熱による劣化を防止することができる。前記効果をより確実に得るためには、予備加熱の温度を60〜110℃とすることが好ましく、65〜90℃とすることが更に好ましい。
また、本発明においては、予備加熱温度における飽和水蒸気量以下の水蒸気雰囲気で滅菌対象を予備加熱することが好ましい。比熱の大きい水蒸気を用いて予備加熱を行うことで、滅菌対象を短時間に昇温することが可能となり、予備加熱時間の短縮、エネルギーコストの削減を図ることができる。また、飽和水蒸気量以下の水蒸気雰囲気で包装体を加熱すれば、滅菌対象の表面への水分の凝縮も防げる。前記効果をより確実に得るためには、昇温を数ステップに分け、各ステップ毎に想定される滅菌対象の最低温度の飽和水蒸気量以下となる様に、予備加熱の温度および水蒸気量を段階的に増加させる方法、滅菌対象の温度を随時測定しながら、その温度に合わせて水蒸気量を増加させる方法、昇温プロセスから想定される滅菌対象の温度に合わせて水蒸気量を増加させる方法等を採用することが好ましい。
更に、本発明においては、加圧雰囲気下で前記滅菌対象を予備加熱することが好ましい。加圧雰囲気下で予備加熱を行うことで、滅菌対象を更に効率的に昇温することができる。この加圧は、水蒸気の供給や加熱とは別機構で制御することができる。例えば水蒸気を供給した上で、加熱ヒーターにより温度を制御し、コンプレッサー等で気圧を制御する等の方法で行うことができる。
更にまた、本発明においては、前記加圧雰囲気下において、気圧の増減を繰り返しながら、前記滅菌対象を予備加熱することが好ましい。このような方法によれば、包装体内部への水蒸気の出入りが促進され、滅菌対象の予備加熱が促進されるという効果が得られる。気圧の増減のパターンについては特に限定されない。例えば気圧が150〜300kPaとなるまで加圧し、それより低い気圧(100〜250kPa)とする操作を複数回繰り返すパターンで、前記滅菌対象を予備加熱する方法を挙げることができる。
[1−3]高圧水蒸気滅菌:
本発明においては、前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る。具体的には、前記予備加熱を行った後、前記包装材の前記水蒸気透過部から前記包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌する。これにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることができる。
本発明においては、前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る。具体的には、前記予備加熱を行った後、前記包装材の前記水蒸気透過部から前記包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌する。これにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることができる。
高圧水蒸気滅菌は、従来公知の方法に準じて、例えば以下のような方法で行うことができる。(1)オートクレーブ等の圧力容器中に水及び専用の籠に固定した包装体を充填する。(2)圧力容器の蓋を固定し、上部の排気口を開放した状態で加熱を行う。(3)排気口から水蒸気が噴出し、圧力容器の内部に水蒸気が充満した状態で排気口を閉じ、温度及び圧力を制御しながら所定時間加熱する。(4)加熱終了後、圧力容器内部を冷却し、滅菌対象を取り出す。
高圧水蒸気滅菌の条件は特に限定されない。例えば、飽和水蒸気雰囲気下で行うことができる。より具体的には、飽和水蒸気雰囲気下、121℃、20分で行うことができる。
[1−4]乾燥:
本発明においては、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌し、前記滅菌済物品を得た後、前記滅菌済物品を前記包装材に封入した状態のまま減圧乾燥することが好ましい。前記のように滅菌対象の予備加熱を行い、凝縮水の量を減じた上で、減圧乾燥することにより、更に確実に水分を除去することができる。また、減圧乾燥であれば、乾燥温度を高温としなくても、滅菌済物品を短時間で乾燥することができる。減圧乾燥によれば、滅菌済物品が凝縮水の存在下、長時間、高温に晒されることがなく、滅菌対象の構成成分が溶出し難い。従って、固形物不良を有効に防止することができる。
本発明においては、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌し、前記滅菌済物品を得た後、前記滅菌済物品を前記包装材に封入した状態のまま減圧乾燥することが好ましい。前記のように滅菌対象の予備加熱を行い、凝縮水の量を減じた上で、減圧乾燥することにより、更に確実に水分を除去することができる。また、減圧乾燥であれば、乾燥温度を高温としなくても、滅菌済物品を短時間で乾燥することができる。減圧乾燥によれば、滅菌済物品が凝縮水の存在下、長時間、高温に晒されることがなく、滅菌対象の構成成分が溶出し難い。従って、固形物不良を有効に防止することができる。
減圧乾燥の条件は特に限定されない。例えば10〜50kPaの減圧条件下、非加熱条件で乾燥する方法を採用することができる。例えば高圧水蒸気滅菌の条件から加熱することなく、或いは40〜50℃まで冷却しながら乾燥を行う等の方法を挙げることができる。大気圧(約100kPa)以下とすることで包装体内部の水蒸気を効率よく排出することができ、また、滅菌装置の冷却とともに乾燥を行うことができるので、滅菌工程全体の作業時間を短縮することができる。更には、非加熱条件で乾燥を行うので、滅菌済物品が凝縮水の存在下、長時間、高温に晒されることがなく、滅菌対象の構成成分が溶出し難いという効果を得ることができる。なお、前記減圧は、大気圧と減圧を2〜5回程度繰り返すと更に効率がよくなるため、好ましい。
なお、本発明においては、減圧乾燥以外の乾燥方法を採用することもできる。例えば加熱乾燥、熱風乾燥、赤外線ヒーターによる乾燥等、従来公知の乾燥方法の中から、滅菌対象の特性に合わせて適宜選択すればよい。
[2]医療用品:
本発明の医療用品は、前記高圧水蒸気滅菌方法により得られた、滅菌済の医療用品である。前記医療用品は微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体となっている。従って、使用者(医療機関、製薬メーカー等)が洗浄、乾燥、滅菌処理を行う必要がなく、包装を解いて即時に使用することができる。
本発明の医療用品は、前記高圧水蒸気滅菌方法により得られた、滅菌済の医療用品である。前記医療用品は微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体となっている。従って、使用者(医療機関、製薬メーカー等)が洗浄、乾燥、滅菌処理を行う必要がなく、包装を解いて即時に使用することができる。
以下、本発明について実施例により更に具体的に説明する。
以下の実施例、比較例においては、予備加熱による凝縮水の減量効果について評価した。まず、包装体を形成した。包装体は、包装材として、滅菌用バッグ(商品名「クリーンテックスバッグ」<アムコ社製>)を、滅菌対象として、ゴム栓(商品名「20mL Piston」<大協精工社製>)を用いた。
包装材の滅菌用バッグは、袋体の一方の面が透明部となっている。透明部はポリエチレン製の透明樹脂フィルム(商品名「超高分子量ポリエチレンフィルムNo.440」<日東電工社製>)によって構成されている。この透明樹脂フィルムの厚さは60μm、耐熱温度は136℃、JIS K 7375に準拠して測定した全光線透過率は40%であった。
また、包装材の滅菌用バッグは、袋体の他方の面が水蒸気透過部となっている。水蒸気透過部は、繊維径0.5〜10μmのポリエチレン極細長繊維をランダムに積層し、熱及び圧力のみで結合させた高密度ポリエチレン不織布シート(商品名「タイベック1073B」<デュポン社製>)によって構成されている。この高密度ポリエチレン不織布シートのASTM1608に準拠して測定したバクテリアバリア性は5.2であった。また、TAPPI T523に準拠して、23℃、相対湿度85%の条件で測定した透湿度は1615g/m2/24時間であった。
包装材の内部に、滅菌対象を845個投入した後、包装材の開口部をヒートシールによりシールすることにより、滅菌対象を包装材の内部に封入し、包装体を形成した。この際、包装材の内部で、かつ、充填された多数の滅菌対象の中心位置に温度センサーを取り付けた。この状態における全体質量は4130gであった。
(比較例1)
目標温度を20℃として包装体1の予備加熱を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は23℃であった。前記温度で120分間、予備加熱を行った。より具体的には、前記温度の条件下、250kPa(加圧状態)まで加圧し、150kPaまで減圧するする操作を3回繰り返す方法により予備加熱を行った。最大水蒸気量は16.5g/m3以下とし滅菌対象に結露が生じない様にした。
目標温度を20℃として包装体1の予備加熱を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は23℃であった。前記温度で120分間、予備加熱を行った。より具体的には、前記温度の条件下、250kPa(加圧状態)まで加圧し、150kPaまで減圧するする操作を3回繰り返す方法により予備加熱を行った。最大水蒸気量は16.5g/m3以下とし滅菌対象に結露が生じない様にした。
その後、121℃、20分の条件で、高圧水蒸気滅菌を行った。乾燥工程を行わなかった場合、滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は308gであった。
また、同様の方法により、高圧水蒸気滅菌を行った後に、50kPaまで減圧した後、常圧(100kPa)に戻す作業(1サイクル20分)を3回繰り返す乾燥工程を行う方法も試みた。この場合の前記凝縮水量は208gであった。乾燥工程なし、乾燥工程ありのパターンについて、凝縮水量を測定した後、滅菌済物品を完全乾燥(前記凝集水量が0gの状態)した。完全乾燥した後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を計数したところ、乾燥工程なしの場合、15個/845個、乾燥工程ありの場合、18個/845個であった。その結果を表1に示す。
(比較例2)
目標温度を40℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を45.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は46℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は116gであった。
目標温度を40℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を45.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は46℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は116gであった。
また、比較例1と同様の乾燥工程を行った場合の前記凝縮水量は74gであった。乾燥工程なし、乾燥工程ありのパターンについて、比較例1と同様の方法で完全乾燥した後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を計数したところ、乾燥工程なしの場合、6個/845個、乾燥工程ありの場合、4個/845個であった。その結果を表1に示す。
(実施例1)
目標温度を60℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を125.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は67℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は25gであった。
目標温度を60℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を125.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は67℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は25gであった。
また、比較例1と同様の乾燥工程を行った場合の前記凝縮水量は16gであった。実施例1においては、乾燥工程なし、乾燥工程ありのパターンとも凝縮水量を測定した際、滅菌済物品の表面に凝縮水を目視できなかったが、比較例1と同様の方法で完全乾燥した。その後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を確認したところ、乾燥工程なしの場合、乾燥工程ありの場合とも固形異物不良を生じた滅菌済物品は1個も存在しなかった。その結果を表1に示す。
(実施例2)
目標温度を80℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を280.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は86℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は23gであった。
目標温度を80℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を280.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は86℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は23gであった。
また、比較例1と同様の乾燥工程を行った場合の前記凝縮水量は15gであった。実施例2においては、乾燥工程なし、乾燥工程ありのパターンとも凝縮水量を測定した際、滅菌済物品の表面に凝縮水を目視できなかったが、比較例1と同様の方法で完全乾燥した。その後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を確認したところ、乾燥工程なしの場合、乾燥工程ありの場合とも固形異物不良を生じた滅菌済物品は1個も存在しなかった。その結果を表1に示す。
(実施例3)
目標温度を100℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を580.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は105℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は21gであった。
目標温度を100℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を580.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象の温度は105℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は21gであった。
また、比較例1と同様の乾燥工程を行った場合の前記凝縮水量は13gであった。実施例2においては、乾燥工程なし、乾燥工程ありのパターンとも凝縮水量を測定した際、滅菌済物品の表面に凝縮水を目視できなかったが、比較例1と同様の方法で完全乾燥した。その後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を確認したところ、乾燥工程なしの場合、乾燥工程ありの場合とも固形異物不良を生じた滅菌済物品は1個も存在しなかった。その結果を表1に示す。
(比較例3)
目標温度を115℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を800.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象物の温度は118℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は20gであった。
目標温度を115℃として予備加熱を行い、最大水蒸気量を800.0g/m3以下としたことを除いては、比較例1と同様にして予備加熱及び高圧水蒸気滅菌を行った。予備加熱の際、滅菌対象物の温度は118℃であった。滅菌処理後の全体質量から、滅菌処理前の全体質量を差し引くことで算出された凝縮水量は20gであった。
また、比較例1と同様の乾燥工程を行った場合の前記凝縮水量は13gであった。実施例3においては、乾燥工程なし、乾燥工程ありの双方のサンプルとも凝縮水量を測定した後、滅菌済物品の表面に凝縮水を目視できなかったが、比較例1と同様の方法で完全乾燥した。その後、表面に固形異物不良を生じている滅菌済物品の数を確認したところ、乾燥工程なしの場合、乾燥工程ありの場合とも固形異物不良を生じた滅菌済物品は1個も存在しなかった。その結果を表1に示す。
表1に示すように、滅菌対象を50〜110℃に予備加熱した実施例1〜3においては、予備加熱の温度が50℃未満の比較例1及び2よりも凝縮水量を大幅に減ずることができた。また、予備加熱の温度が110℃を超える比較例3は凝縮水量を大幅に減ずることはできたものの、滅菌済物品が熱劣化を起こした。具体的には、表面が黄変し、或いは日本薬局方による溶出物試験の結果が悪化する等の劣化を生じた。
本発明の高圧水蒸気滅菌方法は、多大なエネルギーを要することなく、短時間に、水分の付着や固形異物不良が有効に防止された滅菌済物品を得ることができる。従って、医療用品の滅菌方法として好適に用いることができる。
Claims (8)
- 医療用品を滅菌対象とし、前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気雰囲気に晒して高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品を得る高圧水蒸気滅菌方法であって、
少なくとも一部に水蒸気透過部を有する、微生物不透過性の包装材の内部に、前記滅菌対象を封入して包装体を形成し、
前記滅菌対象を高温・高圧の水蒸気に晒す前に、前記滅菌対象を50〜110℃に予備加熱し、
その後、前記包装材の前記水蒸気透過部から前記包装体の内部に高温・高圧の水蒸気を導入し、前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌することにより、滅菌済物品が微生物不透過性の包装材の内部に封入された包装体を得ることを特徴とする高圧水蒸気滅菌方法。 - 予備加熱温度における飽和水蒸気量以下の水蒸気雰囲気で前記滅菌対象を予備加熱する請求項1に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 加圧雰囲気下で前記滅菌対象を予備加熱する請求項1または2に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 前記加圧雰囲気において、気圧の増減を繰り返しながら、前記滅菌対象を予備加熱する請求項3に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 前記滅菌対象を高圧水蒸気滅菌し、前記滅菌済物品を得た後、前記滅菌済物品を前記包装材に封入した状態のまま減圧乾燥する請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 前記包装材として、少なくとも一部に、前記包装体の内部を視認可能な透明部を有するものを用いる請求項1〜5のいずれか一項に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 前記包装材として、前記水蒸気透過部が不織布シートによって構成されているものを用いる請求項6に記載の高圧水蒸気滅菌方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の高圧水蒸気滅菌方法により得られた、滅菌済の医療用品。
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