JP2013237596A - 光学部材の洗浄方法、光学部材の洗浄装置、及び、光学素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学部材の洗浄を確実に行うとともに光学部材に傷がつくのを抑える光学部材の洗浄方法及び洗浄装置を提供する。
【解決手段】気体供給管11からの気体を噴出することにより光学部材100を浮遊させ、浮遊状態の光学部材100を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体を洗浄液供給管14から噴出することにより洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を含む。
【選択図】図1
【解決手段】気体供給管11からの気体を噴出することにより光学部材100を浮遊させ、浮遊状態の光学部材100を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体を洗浄液供給管14から噴出することにより洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学素子材料であるか又は光学素子材料から成形工程(例えば、加熱、加圧、及び冷却による成形)を含む製造方法若しくは他の製造方法により製造された光学素子である光学部材を洗浄する光学部材の洗浄方法及び洗浄装置、並びに、光学素子を製造する光学素子の製造方法に関する。
従来、光学部材には、クリーン度が要求されるため、洗浄処理が行われることがある。光学部材を洗浄する場合には、光学部材は、治具によって、液体内での洗浄中及びその後の搬送中において挟持又は吸着される(例えば、特許文献1参照)。
なお、光学部材に非接触で搬送や加熱を行う手法は知られている(例えば、特許文献2及び3参照)。
上記のように治具により洗浄中の光学部材を保持すると、保持部分を洗浄できないほか、治具により光学部材に傷がつくおそれがある。
また、洗浄後に光学部材を液体から取り出して搬送する際にも上記の治具や搬送部材などが光学部材に接触し、光学部材に傷がついたり光学部材を汚染したりするおそれがある。
また、洗浄後に光学部材を液体から取り出して搬送する際にも上記の治具や搬送部材などが光学部材に接触し、光学部材に傷がついたり光学部材を汚染したりするおそれがある。
本発明の目的は、光学部材の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材に傷がつくのを抑えることができる光学部材の洗浄方法及び洗浄装置並びに光学素子の製造方法を提供することである。
本発明の光学部材の洗浄方法は、光学部材を浮遊させ、浮遊状態の上記光学部材を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された上記光学部材を気体の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を含む。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記洗浄後浮遊工程は、洗浄された上記光学部材を、上記浮遊状態を維持したまま搬送する工程を有するようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記洗浄後浮遊工程は、洗浄された上記光学部材を、上記浮遊状態を維持したまま気体の噴出により乾燥させる工程を有するようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記洗浄後浮遊工程は、洗浄された上記光学部材を、上記浮遊状態を維持したまま気体の噴出により乾燥させる工程を有するようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記浮遊洗浄工程では、上記光学部材を気体の噴出により浮遊させるようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記浮遊洗浄工程では、上記洗浄用流体により、上記光学部材を浮遊させ且つ洗浄するようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記浮遊洗浄工程では、上記洗浄用流体により、上記光学部材を浮遊させ且つ洗浄するようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄方法において、上記光学部材は、球形であるようにしてもよい。
本発明の光学部材の洗浄装置は、光学部材を気体の噴出により浮遊させる気体噴出部を有する浮遊手段と、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により、前記光学部材を浮遊状態で洗浄する洗浄手段と、を備える。
本発明の光学部材の洗浄装置は、光学部材を気体の噴出により浮遊させる気体噴出部を有する浮遊手段と、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により、前記光学部材を浮遊状態で洗浄する洗浄手段と、を備える。
また、上記光学部材の洗浄装置において、上記洗浄手段は、洗浄用流体を噴出させる洗浄用流体噴出部を有し、上記気体噴出部が気体を噴出させる噴出口は、上記洗浄用流体噴出部が上記洗浄用流体を噴出させる噴出口とは異なる位置に配置されているようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄装置において、上記気体噴出部の上記噴出口と上記洗浄用流体噴出部の上記噴出口とのうち一方は、他方の周囲を覆うように配置されているようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄装置において、上記洗浄手段は、洗浄用流体を噴出させる洗浄用流体噴出部を有し、上記気体噴出部が気体を噴出させる噴出口は、上記洗浄用流体噴出部が上記洗浄用流体を噴出させる噴出口と同一であるようにしてもよい。
また、上記光学部材の洗浄装置において、噴出させる気体と上記洗浄用流体とを切り替える切替手段を更に備えるようにしてもよい。
本発明の光学素子の製造方法は、光学素子材料を加熱する加熱工程と、加熱された上記光学素子材料を加圧する加圧工程と、加圧された上記光学素子材料を冷却する冷却工程と、を含み、上記加熱工程前又は上記冷却工程後の上記光学素子材料を浮遊させ、浮遊状態の上記光学素子材料を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された上記光学素子材料を気体の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を更に含む。
本発明の光学素子の製造方法は、光学素子材料を加熱する加熱工程と、加熱された上記光学素子材料を加圧する加圧工程と、加圧された上記光学素子材料を冷却する冷却工程と、を含み、上記加熱工程前又は上記冷却工程後の上記光学素子材料を浮遊させ、浮遊状態の上記光学素子材料を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された上記光学素子材料を気体の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を更に含む。
また、上記光学素子の製造方法において、上記加圧工程では、上記光学素子材料を、第1の成形型及び第2の成形型により加圧し、上記洗浄後浮遊工程は、上記光学素子材料を、上記浮遊状態を維持したまま上記第1の成形型と上記第2の成形型との間に搬送する工程を有するようにしてもよい。
本発明によれば、光学部材の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材に傷がつくのを抑えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る光学部材の洗浄方法及び洗浄装置並びに光学素子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学部材洗浄装置10を示す概略構成図である。
図1に示す光学部材洗浄装置10は、光学部材100を気体の噴出により浮遊させる浮遊させる気体噴出部を有する浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)11と、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄用流体噴出部)14と、を備える。
図1に示す光学部材洗浄装置10は、光学部材100を気体の噴出により浮遊させる浮遊させる気体噴出部を有する浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)11と、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄用流体噴出部)14と、を備える。
また、光学部材洗浄装置10は、気体供給管11に配置されたフィルタ12及びヒータ13と、洗浄液供給管14に配置されたフィルタ15と、を備える。
光学部材100は、後述する加熱工程前又は後述する冷却工程後の光学素子材料であるか、又は、後述する成形工程(加熱工程、加圧工程、及び冷却工程)を含む製造方法若しくは他の製造方法により製造された光学素子である。
光学部材100は、後述する加熱工程前又は後述する冷却工程後の光学素子材料であるか、又は、後述する成形工程(加熱工程、加圧工程、及び冷却工程)を含む製造方法若しくは他の製造方法により製造された光学素子である。
本実施形態では、光学部材100は、球形のガラス材料である光学素子材料である。光学部材100の素材は、ガラスに限らず、例えば樹脂など他の材料あってもよい。また、光学部材100の形状は、球形であることが浮遊の容易さの観点から望ましくはあるが、凹レンズ形状、凸レンズ形状、メニスカスレンズ形状などのレンズ形状、或いはレンズ形状以外の形状であってもよい。
気体供給管11の上端には、噴出口11aが設けられている。気体供給管11の直径は、噴出口11aの近傍から噴出口11aに近づくほどテーパ状に大きくなっている。詳しくは後述するが、気体供給管11は、気体(例えばN2)を上方に噴出させることで光学部材100を浮遊(本実施形態では気体浮上)させる。なお、噴出口11aは、複数設けられていてもよい。
本実施形態では、図1に示すように、光学部材100は、部分的に気体供給管11の内部に位置した状態で浮遊しているが、光学部材100の全体が気体供給管11の内部又は外部に位置した状態で浮遊していてもよい。光学部材100の浮遊状態とは、光学部材100が固体の部材と非接触の状態である。
気体供給管11に配置されたフィルタ12は、塵埃を除去することで、気体のクリーン度を上げる。気体供給管11に配置されたヒータ13は、気体供給管11内の気体を加熱することで、光学部材100の乾燥効率を上げることができる。なお、気体供給管11には、気体の供給圧を測定する圧力計が取り付けられていることが望ましい。
洗浄液供給管14の下端には、噴出口14aが設けられている。洗浄液供給管14は、例えばノズルであり、液体又は液体と気体との混合体(例えばミスト)である洗浄用流体を下方に噴出させることで、光学部材100を洗浄する。本実施形態では、洗浄用流体は洗浄液であるが、洗浄成分を含有しない水などの液体、又は、この液体と気体との混合体であってもよい。
洗浄液供給管14に配置されたフィルタ15は、塵埃を除去することで、洗浄液のクリーン度を上げる。
以下、光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法について、上述の説明と重複する点については省略しながら説明する。
以下、光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法について、上述の説明と重複する点については省略しながら説明する。
図2A〜図2Dは、本実施形態に係る光学素子の製造方法を説明するための説明図である。
まず、図2Aに示すように、気体供給管11が気体を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となる。また、図2Bに示すように洗浄液供給管14が洗浄液を噴出させることで、浮遊状態の光学部材100は洗浄される。(浮遊洗浄工程)
まず、図2Aに示すように、気体供給管11が気体を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となる。また、図2Bに示すように洗浄液供給管14が洗浄液を噴出させることで、浮遊状態の光学部材100は洗浄される。(浮遊洗浄工程)
なお、光学部材100は、浮遊洗浄工程の開始前に、例えば、気体供給管11が気体を噴出させた状態で、気体供給管11の上方に非接触状態又は接触状態で図示しない搬送手段により搬送される。
また、洗浄液供給管14が気体供給管11による光学部材100の浮遊を妨げる場合には、洗浄液供給管14を洗浄位置と待機位置とに移動可能にするか、或いは、気体供給管11を光学部材100の浮遊状態を維持したまま移動可能にするとよい。
光学部材100を浮遊させるための気体の流量については、経験的に得ることが可能であるが、洗浄液供給管14から供給される洗浄液を考慮しない場合について、図3のような気体供給管11−1を例に説明する。
なお、洗浄液供給管14による洗浄液の噴出が始まることで、光学部材100の浮遊に影響を与える場合には、気体の流量を増加させるようにするとよい。また、センサや撮像装置により光学部材100の振動又は回転量を検知し、それに応じて気体の流量を制御したり或いは気体供給管11の位置を例えば上下に移動させることで気体供給管11(噴出口11a)と光学部材100との相対距離を制御したりするとよい。
光学部材100を浮遊させる条件は、光学部材100の大きさその他の情報、気体供給管11−1の太さ、供給気体流速などを用いて近似的に求めることができる。なお、光学部材100は、最大断面積部分(本実施形態では高さ方向の中央部分)の上部と下部との圧力差で浮上しているといえる。
図3の気体供給管11−1では、便宜上、直径が上端に近づくほどテーパ状に大きくなり、且つ、テーパ状の部分に光学部材100が収容されているものとする。
また、光学部材100が、球形のガラス材料,半径d,自重w(質量×重力)であり、気体供給管11−1が、半径d1,供給気体流速v1,光学部材100の上側面頂近傍の流速v2,流体密度a,浮遊させた場合の下側面頂近傍の圧力p1,浮遊させた場合の上側面頂近傍の圧力p2であるとき、下記の式(1)〜(3)の関係が得られる。
また、光学部材100が、球形のガラス材料,半径d,自重w(質量×重力)であり、気体供給管11−1が、半径d1,供給気体流速v1,光学部材100の上側面頂近傍の流速v2,流体密度a,浮遊させた場合の下側面頂近傍の圧力p1,浮遊させた場合の上側面頂近傍の圧力p2であるとき、下記の式(1)〜(3)の関係が得られる。
式(1)は、流量の関係を表す。式(2)は、ベルヌーイの定理に基づくものである。式(3)は、圧力差の関係を表すものである。
また、実験により、下記の式(4)の場合に、ハンチングせず安定的に光学部材100が浮遊することがわかった。
d12π×v1=(d12π−d2π)×v2 ・・・式(1)
a×v12/2 +p1=a×v22/2 +p2 ・・・式(2)
p1−p2=w/(d2π) ・・・式(3)
a×v12/2 +p1=a×v22/2 +p2 ・・・式(2)
p1−p2=w/(d2π) ・・・式(3)
p1=10×(p1−p2) ・・・式(4)
なお、図1のような気体供給管11では光学部材100はテーパ状の部分で安定し、そのときには、上記の式(1)〜(4)と同様のことがいえる。例えば、気体供給管11が直径4.5mmの場合、20℃の気体を用いて安定的に直径4mmの光学部材100を浮上させようとすると、流量は、好ましくは3〜15L/min、より好ましくは5〜10L/minであり、供給気体流速v1は、
なお、図1のような気体供給管11では光学部材100はテーパ状の部分で安定し、そのときには、上記の式(1)〜(4)と同様のことがいえる。例えば、気体供給管11が直径4.5mmの場合、20℃の気体を用いて安定的に直径4mmの光学部材100を浮上させようとすると、流量は、好ましくは3〜15L/min、より好ましくは5〜10L/minであり、供給気体流速v1は、
v1=√(289w/12544πa)・・・式(5)
が理想的であることがわかった。なお、流量20L/minの場合、光学部材100は、不安定な状態となり、飛んでしまう。また、光学部材100を浮遊させるには、気体の整流や気体供給管11の垂直度等の微調整を行うことが望ましい。
が理想的であることがわかった。なお、流量20L/minの場合、光学部材100は、不安定な状態となり、飛んでしまう。また、光学部材100を浮遊させるには、気体の整流や気体供給管11の垂直度等の微調整を行うことが望ましい。
次に、気体供給管11は、洗浄された光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、浮遊状態を維持する(洗浄後浮遊工程)。本実施形態では、浮遊洗浄工程においても気体による光学部材100を浮遊させているため、気体供給管11は、浮遊洗浄工程及び洗浄後浮遊工程の両方に亘って、気体を噴出する。洗浄後浮遊工程では、図2Cに示すように、ヒータ13が気体を加熱することで光学部材100を乾燥させる。
また、洗浄後浮遊工程においては、浮遊状態を維持したまま光学部材100を搬送するとよい。なお、光学部材100を搬送せずに気体の噴出により浮遊させている場合には、ヒータ13を用いなくても乾燥させている状態といえる。また、光学部材100を搬送する際に噴出される気体が加熱されている場合には、乾燥及び搬送の両方が行われている状態といえる。また、特に乾燥を行う必要がない場合、洗浄後浮遊工程で噴出される気体には、ミストのように液体が混合されていてもよい。
図2Dに示すように、光学部材100を成形型101及び第2の成形型102の下方に搬送した後又は搬送中に、光学部材100は、ヒータ13又は図示しない加熱手段により例えばガラス転移点以上の温度になるまで加熱される(加熱工程)。
加熱された光学部材100は、気体供給管11の流量を増加させること、又は、気体供給管11を上方に移動させた後に停止又は減速させ慣性を生じさせることにより、気体供給管11から上方に放出される。そして、光学部材100は、成形型101と第2の成形型102との間に供給(搬送)される。
その後、光学部材100は、成形型101及び第2の成形型102により加圧されることで、成形型101及び第2の成形型102の成形面101a,102aの形状を転写される(加圧工程)。図2Dの例では、成形面101a,102aは、2つとも凸形状であるため、光学部材100には両凹形状が転写される。
そして、図示しない加熱手段の温度を降下させることにより、或いは図示しない加熱手段を停止させること(自然冷却)により、光学部材100は、例えばガラス転移点以下になるまで加圧保持された状態のまま冷却される(冷却工程)。以上のようにして、光学素子が製造される。
以上説明した第1実施形態では、光学部材100の洗浄方法は、光学部材100を浮遊させ、浮遊状態の光学部材100を、洗浄液(液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体の一例)により洗浄する浮遊洗浄工程と、洗浄された光学部材100を気体(例えばN2)の噴出により浮遊させて、上記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を含む。
これにより、光学部材100の洗浄中においては、浮遊状態の光学部材100を洗浄するため、治具により光学部材100を保持して洗浄を行う場合と比較して保持部分を洗浄できなかったり保持部分に傷をつけたりということがない。また、光学部材100の洗浄後においては、気体の噴出により光学部材100を浮遊させて浮遊状態を維持するため、光学部材100の乾燥や搬送などのために何らかの部材が洗浄された光学部材100に接触する場合と比較して、光学部材100に傷をつけたり光学部材100を汚染したりするのも防ぐことができる。
よって、本実施形態によれば、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
また、本実施形態の浮遊洗浄工程では、光学部材100は、気体の噴出により浮遊する。そのため、液体内で光学部材100を浮遊させる場合よりも簡単に、洗浄後浮遊工程において浮遊状態を維持することができる。
また、本実施形態の洗浄後浮遊工程は、光学部材100を、気体の噴出による浮遊状態を維持したまま搬送する工程を有する。そのため、洗浄後の光学部材100に傷をつけるのをより一層防ぐことができる。
また、本実施形態の洗浄後浮遊工程は、光学部材100を、気体の噴出による浮遊状態を維持したまま乾燥させる工程を有する。そのため、洗浄後の光学部材100に傷をつけるのをより一層防ぐことができる。
また、本実施形態の洗浄後浮遊工程は、光学部材100の一例である光学素子材料を、浮遊状態を維持したまま第1の成形型101と第2の成形型102との間に搬送する工程を有する。そのため、洗浄後の光学部材100に傷をつけるのをより一層防ぐことができる。
また、本実施形態では、気体供給管11が気体を噴出させる噴出口11aは、洗浄液供給管14が洗浄液を噴出させる噴出口14aとは異なる位置に配置されている。そのため、簡素な構成で、光学部材100を洗浄することができる。
なお、図1に示す気体供給管11の噴出口11aは、テーパ状に直径が大きくなっている部分の先端に位置するが、図4に示す気体供給管11−2の噴出口11−2aのように、他の部分と直径が同一であってもよい。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態における気体供給管11及び洗浄液供給管14に代えて管21を用いる点において第1実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
本実施形態は、第1実施形態における気体供給管11及び洗浄液供給管14に代えて管21を用いる点において第1実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る光学部材洗浄装置20を示す概略構成図である。
図6に示す光学部材洗浄装置20は、管21を備える。この管21は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例であり、且つ、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である。
図6に示す光学部材洗浄装置20は、管21を備える。この管21は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例であり、且つ、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である。
また、光学部材洗浄装置20は、管21に配置された弁(切替手段の一例)22,23及びフィルタ24,25を備える。
管21は、本体部21aと、気体噴出部の一例である気体供給路21bと、洗浄用流体噴出部の一例である洗浄液供給路21cと、噴出口21dとを有する。本体部21aには、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cが連結され、これらの流路は、本体部21aにおいて合流する。本体部21aの上端には、噴出口21dが設けられている。本体部21aの直径は、噴出口21dの近傍から噴出口21dに近づくほどテーパ状に大きくなっている。
管21は、本体部21aと、気体噴出部の一例である気体供給路21bと、洗浄用流体噴出部の一例である洗浄液供給路21cと、噴出口21dとを有する。本体部21aには、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cが連結され、これらの流路は、本体部21aにおいて合流する。本体部21aの上端には、噴出口21dが設けられている。本体部21aの直径は、噴出口21dの近傍から噴出口21dに近づくほどテーパ状に大きくなっている。
気体供給路21bは、気体(例えばN2)を本体部21aの噴出口21dから上方に噴出させることで光学部材100を浮遊(本実施形態でも気体浮上)させる。また、洗浄液供給路21cは、液体又は液体と気体との混合体(例えばミスト)である洗浄用流体を、本体部21aの噴出口21dから上方に噴出させることで、光学部材100を洗浄する。このように、気体供給路21bが気体を噴出させる噴出口21dは、噴出口21dが洗浄液を噴出させる噴出口21dと同一である。なお、実施形態でも、洗浄用流体は、洗浄液である。
弁22及び弁23は、噴出させる気体と洗浄液とを切り替える。具体的には、気体供給路21bに配置された弁22は、図6Aに示すように気体供給路21bの流路を開放する位置と、図5に示すように気体供給路21bの流路を遮断する位置とに開閉する。
同様に、洗浄液供給路21cに配置された弁23は、図6Bに示すように洗浄液供給路21cの流路を開放する位置と、図5に示すように洗浄液供給路21cの流路を遮断する位置とに開閉する。
そのため、弁22及び弁23の開閉を切り替えることで、本体部21aに供給され噴出口21dから噴出させる気体と洗浄液とを切り替えることができる。
なお、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cには、フィルタ24,25が配置されている。また、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cには、図示しないヒータが配置されるようにしてもよい。
なお、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cには、フィルタ24,25が配置されている。また、気体供給路21b及び洗浄液供給路21cには、図示しないヒータが配置されるようにしてもよい。
以下、光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法について説明する。
図6A〜図6Cは、本実施形態に係る光学部材100の洗浄方法を説明するための説明図である。
図6A〜図6Cは、本実施形態に係る光学部材100の洗浄方法を説明するための説明図である。
図6Aに示すように、まず、2つの弁22,23のうち気体供給路21bに配置された弁22のみが開くことで、本体部21aには気体供給路21bから気体が供給され、本体部21aが気体を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となる。
また、図6Bに示すように、開いていた弁22を閉じるとともに、洗浄液供給路21cに配置された弁23を開くことで、本体部21aには洗浄液供給路21cから洗浄液が供給され、本体部21aが洗浄液を噴出させることで、気体から切り替えられた洗浄液によっても光学部材100は浮遊状態が維持されたまま洗浄液に浸かった状態又は洗浄液で浮いた状態で洗浄される。(浮遊洗浄工程)
ここで、浮遊洗浄工程において弁22を閉じるタイミング及び弁23を開くタイミングは、同時とし、瞬時に切り替えるとよい。また、弁22を徐々に閉じながら、弁23を徐々に開くようにしてもよい。
なお、浮遊洗浄工程における光学部材100の浮遊状態は、気体供給路21bから供給される気体を用いずに、後述する第4実施形態と同様に、洗浄液供給路21cから供給される洗浄液によって光学部材100を浮遊させ且つ洗浄するようにしてもよい。
液体(洗浄液)で光学部材100を浮遊させる場合、ベルヌーイの定理に基づく上記式(2)が成り立たない。そのため、直径4mmの球形のガラスからなる光学部材100を直径4.5mmの管21で10℃の水を用いて浮遊させる例では、例えば流量0.15〜0.45L/minで浮遊させることができる。また、光学部材100を洗浄液により浮遊させるには、洗浄液の整流や管21の垂直度等の微調整を行うことが望ましい。
また、浮遊洗浄工程で洗浄液を噴出させているときに、弁22,23の両方を開くことで、洗浄液と同時に気体を噴出させるようにしてもよい。その場合、洗浄液の供給量を抑えることができる。
次に、図6Cに示すように、弁23を閉じるとともに弁22を開くことで、洗浄された光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、浮遊状態を維持する(洗浄後浮遊工程)。ここでも、弁22を開くタイミング及び弁23を閉じるタイミングは、同時とし、瞬時に切り替えるとよい。また、弁22を徐々に開きながら、弁23を徐々に閉じるようにしてもよい。
なお、浮遊洗浄工程において気体を噴出させている場合には、洗浄液の噴出を停止することで、気体の噴出を継続したまま浮遊洗浄工程を洗浄後浮遊工程に切り替えることになる。
洗浄後浮遊工程では、浮遊状態を維持したまま光学部材100が乾燥させるとよい。乾燥は、図示しないヒータが気体を加熱した状態、或いは、気体を加熱せず且つ光学部材100を搬送していない状態で行われる。また、洗浄後浮遊工程では、浮遊状態を維持したまま光学部材100を搬送するとよい。
その後、例えば第1実施形態のように、加熱工程、加圧工程、及び冷却工程が行われる。
以上説明した第2実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、光学部材100の洗浄方法は、浮遊洗浄工程と、洗浄後浮遊工程とを含む。そのため、本実施形態によっても、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
以上説明した第2実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、光学部材100の洗浄方法は、浮遊洗浄工程と、洗浄後浮遊工程とを含む。そのため、本実施形態によっても、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
また、本実施形態の浮遊洗浄工程において、洗浄液(洗浄用流体)により光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する場合には、浮遊洗浄工程における気体の噴出を省略することもできる。
また、本実施形態では、浮遊手段の一例である気体供給路(気体噴出部)21bが気体を噴出させる噴出口21dは、洗浄手段の一例である洗浄液供給路(洗浄用流体噴出部)21cが洗浄液(洗浄用流体)を噴出させる噴出口21dと同一である。そのため、噴出方向や管21を共通化することができる。
なお、図5〜図6Cに示す光学部材洗浄装置20では、噴出口21dが共通であるが、異なる噴出口を用いる場合でも、図7に示すような光学部材洗浄装置30の管31を用いることで、噴出方向を共通化させ且つ噴出位置を近づけることができる。
図7に示す管31は、外側気体供給路(気体噴出部の一例)31aの内側に内側気体供給路(洗浄用流体噴出部)31bが配置された2重構造になっている。つまり、外側気体供給路31aの噴出口31cは、内側気体供給路31bの噴出口31dの周囲を覆うように配置されている。
外側気体供給路31aの直径は、噴出口31cの近傍(噴出口31dと同じ高さ)から噴出口31cに近づくほどテーパ状に大きくなっている。そのため、実際には、外側気体供給路31aから噴出される気体は、噴出口31cよりも下方の位置から噴出される。
なお、気体噴出部が内側で、洗浄用流体噴出部が外側に配置されるようにしてもよい。また、これらを少なくとも1つずつ含む3重以上の管を用いるようにしてもよい。
<第3実施形態>
本実施形態は、第1実施形態における気体供給管11及び洗浄液供給管14に代えて2つの気体供給管41,43及び1つの洗浄液供給管45を用いる点において第1実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
本実施形態は、第1実施形態における気体供給管11及び洗浄液供給管14に代えて2つの気体供給管41,43及び1つの洗浄液供給管45を用いる点において第1実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係る光学部材洗浄装置40を示す概略構成図である。
図8に示す光学部材洗浄装置40は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)41,43と、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄用流体噴出部)45と、を備える。
図8に示す光学部材洗浄装置40は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)41,43と、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄用流体噴出部)45と、を備える。
また、光学部材洗浄装置40は、気体供給管41,43に配置されたフィルタ42,44と、洗浄液供給管45に配置されたフィルタ46と、を備える。
2つの気体供給管41,43は、噴出口41a,43aが水平方向に対向するように配置されている。なお、対向する方向は、鉛直方向でもその他の角度でもよく、また、気体噴出部(気体供給管41,43)を3つ以上配置したり洗浄用流体噴出部(洗浄液供給管45)を2つ以上配置したりしてもよい。また、第2実施形態の2重以上の構造の管31を複数用いてもよい。
2つの気体供給管41,43は、噴出口41a,43aが水平方向に対向するように配置されている。なお、対向する方向は、鉛直方向でもその他の角度でもよく、また、気体噴出部(気体供給管41,43)を3つ以上配置したり洗浄用流体噴出部(洗浄液供給管45)を2つ以上配置したりしてもよい。また、第2実施形態の2重以上の構造の管31を複数用いてもよい。
気体供給管41,43の直径は、噴出口41a,43aの近傍から噴出口41a,43aに近づくほどテーパ状に大きくなっている。気体供給管41,43は、気体(例えばN2)を水平方向に噴出させることで光学部材100を浮遊(本実施形態でも気体浮上)させる。
洗浄液供給管45の上端には、噴出口45aが設けられている。洗浄液供給管14は、例えばノズルであり、液体又は液体と気体との混合体(例えばミスト)である洗浄用流体を上方に噴出させることで、光学部材100を洗浄する。本実施形態においても、洗浄用流体は、洗浄液である。
光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法については、第1実施形態や第2実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図8に示すように、まず、気体供給管41,43が気体を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となる。また、洗浄液供給管45が洗浄液を噴出させることで、浮遊状態の光学部材100は洗浄される。(浮遊洗浄工程)
図8に示すように、まず、気体供給管41,43が気体を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となる。また、洗浄液供給管45が洗浄液を噴出させることで、浮遊状態の光学部材100は洗浄される。(浮遊洗浄工程)
次に、気体供給管41,43は、洗浄された光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、浮遊状態を維持する(洗浄後浮遊工程)。このとき、洗浄液供給管45は、洗浄液噴出時の位置よりも下方の待機位置に移動するとよい。
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に浮遊洗浄工程においても気体により光学部材100を浮遊させているため、気体供給管41,43は、浮遊洗浄工程及び洗浄後浮遊工程の両方に亘って、気体を噴出する。
また、本実施形態においても、洗浄後浮遊工程においては、浮遊状態を維持したまま光学部材100を乾燥したり搬送したりするとよい。
その後、例えば第1実施形態のように、加熱工程、加圧工程、及び冷却工程が行われる。
その後、例えば第1実施形態のように、加熱工程、加圧工程、及び冷却工程が行われる。
以上説明した第3実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、光学部材100の洗浄方法は、浮遊洗浄工程と、洗浄後浮遊工程とを含む。そのため、本実施形態によっても、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
また、本実施形態では、複数の気体供給管(気体噴出部)41,43により複数方向から気体を噴出することで光学部材100を浮遊させているため、光学部材100を安定的に浮遊させることができる。
また、複数の洗浄液供給管(洗浄液噴出部)45により複数方向から洗浄液(洗浄用流体)を噴出することで光学部材100を洗浄する場合には、光学部材100の洗浄をより確実に行うことができる。
<第4施形態>
本実施形態は、浮遊洗浄工程において、洗浄液(洗浄用流体)により、光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する点において第3実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
本実施形態は、浮遊洗浄工程において、洗浄液(洗浄用流体)により、光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する点において第3実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る光学部材洗浄装置50を示す概略構成図である。
図9に示す光学部材洗浄装置50は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例で且つ洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄液噴出部)51と、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)53,56と、を備える。
図9に示す光学部材洗浄装置50は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例で且つ洗浄手段の一例である洗浄液供給管(洗浄液噴出部)51と、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である気体供給管(気体噴出部)53,56と、を備える。
また、光学部材洗浄装置50は、洗浄液供給管51に配置されたフィルタ52と、気体供給管53,56に配置されたフィルタ54,57及びヒータ55,58と、を備える。
洗浄液供給管51の上端には、噴出口51aが設けられている。洗浄液供給管51は、例えばノズルであり、液体又は液体と気体との混合体(例えばミスト)である洗浄用流体を上方に噴出させることで、光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する。このように、洗浄液により光学部材100を浮遊させるため、洗浄液供給管51の直径は、光学部材100の直径より大きいことが望ましい。本実施形態においても、洗浄用流体は、洗浄液である。
洗浄液供給管51の上端には、噴出口51aが設けられている。洗浄液供給管51は、例えばノズルであり、液体又は液体と気体との混合体(例えばミスト)である洗浄用流体を上方に噴出させることで、光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する。このように、洗浄液により光学部材100を浮遊させるため、洗浄液供給管51の直径は、光学部材100の直径より大きいことが望ましい。本実施形態においても、洗浄用流体は、洗浄液である。
2つの気体供給管53,56は、噴出口53a,56が水平方向に対向するように配置されている。なお、対向する方向は、鉛直方向でもその他の角度でもよく、また、気体噴出部(気体供給管53,56)を3つ以上配置したり洗浄用流体噴出部(洗浄液供給管51)を2つ以上配置したりしてもよい。また、第2実施形態の2重以上の構造の管31が、洗浄用流体により光学部材100を浮遊させ且つ洗浄するようにしてもよい。
気体供給管53,56の直径は、噴出口53a,56aの近傍から噴出口53a,56aに近づくほど大きくなっている。気体供給管53,56は、気体(例えばN2)を水平方向に噴出させることで光学部材100を浮遊(本実施形態でも気体浮上)させる。
光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法については、第1実施形態〜第3実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図10A及び図10Bは、本実施形態に係る光学部材100の洗浄方法を説明するための説明図である。
図10A及び図10Bは、本実施形態に係る光学部材100の洗浄方法を説明するための説明図である。
図10Aに示すように、まず、洗浄液供給管51が洗浄液を噴出させることで、光学部材100は浮遊状態となり且つ洗浄される(浮遊洗浄工程)。
なお、第2実施形態において上述したが、直径4mmの球形のガラスからなる光学部材100を直径4.5mmの洗浄液供給管51で10℃の水を用いて浮遊させる例では、例えば流量0.15〜0.45L/minで浮遊させることができる。また、光学部材100を洗浄液により浮遊させるには、洗浄液の整流や洗浄液供給管51の垂直度等の微調整を行うことが望ましい。
なお、第2実施形態において上述したが、直径4mmの球形のガラスからなる光学部材100を直径4.5mmの洗浄液供給管51で10℃の水を用いて浮遊させる例では、例えば流量0.15〜0.45L/minで浮遊させることができる。また、光学部材100を洗浄液により浮遊させるには、洗浄液の整流や洗浄液供給管51の垂直度等の微調整を行うことが望ましい。
次に、気体供給管53,56は、洗浄された光学部材100に近づくように移動した後、光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、浮遊状態を維持する(洗浄後浮遊工程)。即ち、洗浄液の噴出による浮遊状態から気体の噴出による浮遊状態に切り替えて且つ浮遊状態を維持する。
なお、洗浄液供給管51が気体供給管53,56による光学部材100の浮遊を妨げる場合には、洗浄液供給管51を洗浄位置と待機位置とに移動可能にするか、或いは、気体供給管53,56を光学部材100の浮遊状態を維持したまま移動可能にするとよい。
本実施形態においても、洗浄後浮遊工程においては、浮遊状態を維持したまま光学部材100を乾燥したり搬送したりするとよい。
その後、例えば第1実施形態のように、加熱工程、加圧工程、及び冷却工程が行われる。
その後、例えば第1実施形態のように、加熱工程、加圧工程、及び冷却工程が行われる。
以上説明した第4実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、光学部材100の洗浄方法は、浮遊洗浄工程と、洗浄後浮遊工程とを含む。そのため、本実施形態によっても、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
また、本実施形態の浮遊洗浄工程では、洗浄液(洗浄用流体)により、光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する。そのため、浮遊洗浄工程における気体の噴出を省略することもできる。
<第5実施形態>
本実施形態は、浮遊洗浄工程において、洗浄槽61内で洗浄液(洗浄用流体)により光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する点において第1実施形態や第5実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
本実施形態は、浮遊洗浄工程において、洗浄槽61内で洗浄液(洗浄用流体)により光学部材100を浮遊させ且つ洗浄する点において第1実施形態や第5実施形態と主に相違し、その他の点は概ね同様である。そのため、相違点を中心に説明する。
図11A及び図11Bは、本発明の第5実施形態に係る光学部材100の洗浄方法を説明するための説明図である。
図11Aに示す光学部材洗浄装置60は、洗浄槽61と、洗浄液供給管62,64と、気体供給管(気体噴出部)66,68と、を備える。洗浄槽61及び洗浄液供給管62,64は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例であり、且つ、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である。気体供給管(気体噴出部の一例)66,68も、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である。
図11Aに示す光学部材洗浄装置60は、洗浄槽61と、洗浄液供給管62,64と、気体供給管(気体噴出部)66,68と、を備える。洗浄槽61及び洗浄液供給管62,64は、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例であり、且つ、洗浄用流体により光学部材100を浮遊状態で洗浄する洗浄手段の一例である。気体供給管(気体噴出部の一例)66,68も、光学部材100を浮遊させる浮遊手段の一例である。
また、光学部材洗浄装置60は、洗浄液供給管62,64に配置されたフィルタ63,65と、気体供給管66,68に配置されたフィルタ67,69と、を備える。
2つの洗浄液供給管62,64は、噴出口62a,64が鉛直方向に対向するように配置されている。下側の洗浄液供給管62には、上端に噴出口62aが設けられ、上側の洗浄液供給管64には、下端に噴出口64aが設けられている。
2つの洗浄液供給管62,64は、噴出口62a,64が鉛直方向に対向するように配置されている。下側の洗浄液供給管62には、上端に噴出口62aが設けられ、上側の洗浄液供給管64には、下端に噴出口64aが設けられている。
下側の洗浄液供給管62は、洗浄槽61の底面を下方から貫通しており、噴出口62aは、洗浄槽61において洗浄液の内部に位置している。また、上側の64の噴出口64aも、洗浄槽61において洗浄液の内部に位置している。
2つの気体供給管66,68は、噴出口62a,64が水平方向に対向するように配置されている。図11Aにおける左側の気体供給管66には、右端に噴出口66aが設けられ、右側の気体供給管68には、左端に噴出口68aが設けられている。気体供給管66,68の直径は、噴出口66a,68aの近傍から噴出口66a,68aに近づくほどテーパ状に大きくなっている。図11Aに示す気体供給管66,68は、洗浄槽61の上方において待機している状態にある。
なお、洗浄液供給管62と洗浄液供給管64とが対向する方向、及び、気体供給管66と気体供給管68とが対向する方向は、他の角度でもよく、また、洗浄用流体噴出部(洗浄液供給管62,64)や気体噴出部(気体供給管66,68)を3つ以上配置してもよい。また、第2実施形態の2重以上の構造の管31によって、洗浄用流体噴出部と気体噴出部とを兼ねるようにしてもよい。
光学部材100の洗浄方法、及び、この洗浄方法を含む光学素子の製造方法については、第1実施形態〜第4実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
図11Aに示すように、まず、洗浄液供給管62,64が洗浄液を噴出させることで、光学部材100は洗浄槽61において浮遊状態となり且つ洗浄される(浮遊洗浄工程)。なお、光学部材100を浮遊させるためには、洗浄液(洗浄用流体)を洗浄液供給管62,64から直接的に光学部材100に噴射させなくともよい。また、浮遊洗浄工程において、まず、気体供給管66,68の気体の噴出により浮遊させた後に、洗浄液を噴出させることで洗浄液による洗浄を行ってもよい。
図11Aに示すように、まず、洗浄液供給管62,64が洗浄液を噴出させることで、光学部材100は洗浄槽61において浮遊状態となり且つ洗浄される(浮遊洗浄工程)。なお、光学部材100を浮遊させるためには、洗浄液(洗浄用流体)を洗浄液供給管62,64から直接的に光学部材100に噴射させなくともよい。また、浮遊洗浄工程において、まず、気体供給管66,68の気体の噴出により浮遊させた後に、洗浄液を噴出させることで洗浄液による洗浄を行ってもよい。
次に、図11Bに示すように、洗浄槽61内の洗浄液を排水する。また、下側の洗浄液供給管62は下方に、上側の洗浄液供給管64は上方に、それぞれ移動する。そして、気体供給管66,68は、光学部材100が洗浄液で浮遊している状態のときから下方に移動して、洗浄液が排水されても、光学部材100を気体の噴出により浮遊させて、浮遊状態を維持する(洗浄後浮遊工程)。
以上説明した第5実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、光学部材100の洗浄方法は、浮遊洗浄工程と、洗浄後浮遊工程とを含む。そのため、本実施形態によっても、光学部材100の洗浄を確実に行うことができるとともに光学部材100に傷がつくのを抑えることができる。
10 :光学部材洗浄装置
11 :気体供給管
11a :噴出口
12 :フィルタ
13 :ヒータ
14 :洗浄液供給管
14a :噴出口
15 :フィルタ
20 :光学部材洗浄装置
21 :管
21a :本体部
21b :気体供給路
21c :洗浄液供給路
21d :噴出口
22 :弁
23 :弁
24 :フィルタ
25 :フィルタ
30 :光学部材洗浄装置
31 :管
31a :外側気体供給路
31b :内側気体供給路
31c :噴出口
31d :噴出口
40 :光学部材洗浄装置
41 :気体供給管
41a :噴出口
42 :フィルタ
43 :気体供給管
43a :噴出口
44 :フィルタ
45 :洗浄液供給管
45a :噴出口
46 :フィルタ
50 :光学部材洗浄装置
51 :洗浄液供給管
51a :噴出口
52 :フィルタ
53 :気体供給管
53a :噴出口
54 :フィルタ
55 :ヒータ
56 :気体供給管
56a :噴出口
57 :フィルタ
58 :ヒータ
60 :光学部材洗浄装置
61 :洗浄槽
62 :洗浄液供給管
62a :噴出口
63 :フィルタ
64 :洗浄液供給管
64a :噴出口
65 :フィルタ
66 :気体供給管
66a :噴出口
67 :フィルタ
68 :気体供給管
68a :噴出口
69 :フィルタ
100 :光学部材
101 :第1の成形型
101a :成形面
102 :第2の成形型
102a :成形面
11 :気体供給管
11a :噴出口
12 :フィルタ
13 :ヒータ
14 :洗浄液供給管
14a :噴出口
15 :フィルタ
20 :光学部材洗浄装置
21 :管
21a :本体部
21b :気体供給路
21c :洗浄液供給路
21d :噴出口
22 :弁
23 :弁
24 :フィルタ
25 :フィルタ
30 :光学部材洗浄装置
31 :管
31a :外側気体供給路
31b :内側気体供給路
31c :噴出口
31d :噴出口
40 :光学部材洗浄装置
41 :気体供給管
41a :噴出口
42 :フィルタ
43 :気体供給管
43a :噴出口
44 :フィルタ
45 :洗浄液供給管
45a :噴出口
46 :フィルタ
50 :光学部材洗浄装置
51 :洗浄液供給管
51a :噴出口
52 :フィルタ
53 :気体供給管
53a :噴出口
54 :フィルタ
55 :ヒータ
56 :気体供給管
56a :噴出口
57 :フィルタ
58 :ヒータ
60 :光学部材洗浄装置
61 :洗浄槽
62 :洗浄液供給管
62a :噴出口
63 :フィルタ
64 :洗浄液供給管
64a :噴出口
65 :フィルタ
66 :気体供給管
66a :噴出口
67 :フィルタ
68 :気体供給管
68a :噴出口
69 :フィルタ
100 :光学部材
101 :第1の成形型
101a :成形面
102 :第2の成形型
102a :成形面
Claims (13)
- 光学部材を浮遊させ、浮遊状態の前記光学部材を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により洗浄する浮遊洗浄工程と、
洗浄された前記光学部材を気体の噴出により浮遊させて、前記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を含む、光学部材の洗浄方法。 - 前記洗浄後浮遊工程は、洗浄された前記光学部材を、前記浮遊状態を維持したまま搬送する工程を有する、請求項1記載の光学部材の洗浄方法。
- 前記洗浄後浮遊工程は、洗浄された前記光学部材を、前記浮遊状態を維持したまま気体の噴出により乾燥させる工程を有する、請求項1又は請求項2記載の光学部材の洗浄方法。
- 前記浮遊洗浄工程では、前記光学部材を気体の噴出により浮遊させる、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の光学部材の洗浄方法。
- 前記浮遊洗浄工程では、前記洗浄用流体により、前記光学部材を浮遊させ且つ洗浄する、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の光学部材の洗浄方法。
- 前記光学部材は、球形である、請求項1から請求項5のいずれか1項記載の光学部材の洗浄方法。
- 光学部材を気体の噴出により浮遊させる気体噴出部を有する浮遊手段と、
液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により、前記光学部材を浮遊状態で洗浄する洗浄手段と、を備える、光学部材の洗浄装置。 - 前記洗浄手段は、洗浄用流体を噴出させる洗浄用流体噴出部を有し、
前記気体噴出部が気体を噴出させる噴出口は、前記洗浄用流体噴出部が前記洗浄用流体を噴出させる噴出口とは異なる位置に配置されている、請求項7記載の光学部材の洗浄装置。 - 前記気体噴出部の前記噴出口と前記洗浄用流体噴出部の前記噴出口とのうち一方は、他方の周囲を覆うように配置されている、請求項8記載の光学部材の洗浄装置。
- 前記洗浄手段は、洗浄用流体を噴出させる洗浄用流体噴出部を有し、
前記気体噴出部が気体を噴出させる噴出口は、前記洗浄用流体噴出部が前記洗浄用流体を噴出させる噴出口と同一である、請求項7記載の光学部材の洗浄装置。 - 噴出させる気体と前記洗浄用流体とを切り替える切替手段を更に備える、請求項10記載の光学部材の洗浄装置。
- 光学素子材料を加熱する加熱工程と、
加熱された前記光学素子材料を加圧する加圧工程と、
加圧された前記光学素子材料を冷却する冷却工程と、を含み、
前記加熱工程又は前記冷却工程後の前記光学素子材料を浮遊させ、浮遊状態の前記光学素子材料を、液体又は液体と気体との混合体である洗浄用流体により洗浄する浮遊洗浄工程と、
洗浄された前記光学素子材料を気体の噴出により浮遊させて、前記浮遊状態を維持する洗浄後浮遊工程と、を更に含む、光学素子の製造方法。 - 前記加圧工程では、前記光学素子材料を、第1の成形型及び第2の成形型により加圧し、
前記洗浄後浮遊工程は、前記光学素子材料を、前記浮遊状態を維持したまま前記第1の成形型と前記第2の成形型との間に搬送する工程を有する、請求項12記載の光学素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012112885A JP2013237596A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 光学部材の洗浄方法、光学部材の洗浄装置、及び、光学素子の製造方法 |
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JP2012112885A JP2013237596A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 光学部材の洗浄方法、光学部材の洗浄装置、及び、光学素子の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016131957A (ja) * | 2015-01-22 | 2016-07-25 | オリンパス株式会社 | 洗浄装置および洗浄方法 |
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2012
- 2012-05-16 JP JP2012112885A patent/JP2013237596A/ja active Pending
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JP2016131957A (ja) * | 2015-01-22 | 2016-07-25 | オリンパス株式会社 | 洗浄装置および洗浄方法 |
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