JP5956753B2 - 眼鏡レンズ用塗布液塗布装置 - Google Patents

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Description

本発明は、眼鏡レンズにハードコート液などの塗布液を塗布する眼鏡レンズ用塗布液塗布装置に関するものである。
従来、眼鏡用プラスチックレンズ(以下、単に眼鏡レンズという)にハードコート膜を形成するためには、浸漬法、スピーンコート法、スプレー法、インクジェット法等様々な方法で行われてきた。
その中でもスピーンコート法は、フォトクロミックコーティング液を用いる場合に実施され、スプレー法は、干渉縞の発生を防ぐ目的で実施されている。
特許文献1には、安定したフォトクロミック膜を形成するコーティング装置が開示されている。
特許文献2には、ハードコート液をスプレーによって光学面上に塗布する方法が開示されている。この特許文献2に示す方法は、ミスト状に塗布液を塗布して膜を形成する方法である。
しかし、スピーンコート、スプレーコートといった塗布方法では、塗布液が周辺に飛散してしまうことから、飛散防止のための策を講じる必要性が出てきた。
塗布液の飛散を防止できる装置としては、例えば特許文献3に記載されているものがある。
特許文献3に開示された装置は、スピーンコート時に塗布液が飛散することを防ぐカバーを有し、光照射を行う第1の部屋内を汚すことなく塗布液を塗布し続けることができるものである。
特開2007−175697号公報 特開2000−140745号公報 特開2005−296752号公報
しかしながら、特許文献3に示す飛散防止装置では、粒状あるいはミスト状の塗布液が塗布空間の外に出たり、眼鏡レンズのレンズ面に不必要に付着するようなことを防ぐことはできないという問題があった。塗布空間の外に出た粒状あるいはミスト状の塗布液は、塗布液塗布装置に付着し、塗布液塗布装置を汚す。
このような不具合は、塗布空間を密閉することによりある程度は解消することができる。しかし、この場合は、塗布空間を密閉する分だけ飛散防止装置の動作が増えるから、塗布液塗布装置の生産性が低下する。このため、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズに効率よく塗布液を塗布できる塗布液塗布装置が要請されている。
本発明はこのような要請に応えるためになされたもので、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズに塗布液を効率よく塗布できる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る眼鏡レンズ用塗布液塗布装置は、眼鏡レンズをレンズ面が上方を指向するように支持するレンズ支持部と、塗布液を噴出させて前記レンズ面に塗布する塗布液塗布部と、前記レンズ支持部に支持された眼鏡レンズを下方と水平方向とから囲む箱状のカバーを有する塗布液拡散防止部と、前記眼鏡レンズを搬送用トレイに載せた状態で搬送する搬送装置とを備え、前記塗布液拡散防止部は、前記カバーによって囲まれた空間の空気を吸引してカバー外に排出する排気機構を備え、前記排気機構におけるカバー内の空気を吸引する部分には、通気性を有しかつ塗布中に飛散した塗布液を捕捉可能な塗布液吸着部材が設けられ、前記搬送用トレイは、前記眼鏡レンズの下方と上方とが開放されたものであり、前記カバーは、前記前記搬送装置の上方に位置付けられるとともに、水平方向に分割して開閉可能に形成され、前記レンズ支持部は、前記搬送用トレイを上下方向に貫通して昇降できるように形成されるとともに、眼鏡レンズを吸着して搬送用トレイ内とカバー内との間で移動させるものであり、前記カバーには、前記レンズ支持部による駆動により眼鏡レンズがカバー内に対して出入りするときはカバーが開いた状態であり、カバーが閉じた状態で眼鏡レンズに塗布液が塗布されるように、開閉装置が接続されているものである。
本発明は、前記発明において、前記カバーは、眼鏡レンズ収容用の前記空間を形成する内壁部と、この内壁部との間に中空部を形成する外壁部とによって形成され、前記内壁部には、前記眼鏡レンズ収容用空間と前記中空部とを連通する複数の通気用の穴が形成され、前記中空部は、前記外壁部に形成された空気出口から排気通路を介して空気吸引装置に接続され、前記塗布液吸着部材は、一般に知られているウレタン等の合成樹脂からなる多孔質材によって形成されて前記内壁部に着脱可能に取付けられていることを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記搬送用トレイにおける眼鏡レンズが載置される載置部は、前記眼鏡レンズの外周部が載せられる載置面と、前記眼鏡レンズの径方向の位置を特定可能となるように前記眼鏡レンズのコバ面と予め定めた間隔をおいて対向する縦壁面とを有し、前記載置面と縦壁面とは、外径が異なる眼鏡レンズを載置できるように断面階段状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、排気機構が動作することにより、カバー内の空気が塗布液吸着部材を通過してカバーの外に排出される。カバー内で飛散した粒状あるいはミスト状の塗布液は、前記空気に乗って流れ、塗布液吸着部材に付着する。
このため、本発明においては、眼鏡レンズの周囲に飛散した塗布液がカバーの外に飛散することを確実に防ぐことができる。また、カバーの上方は開放されているから、塗布液塗布部を容易に挿入でき、能率よく塗布液の塗布を行うことができる。
したがって、本発明によれば、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズに塗布液を効率よく塗布できる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
本発明に係る眼鏡レンズ用塗布液塗布装置の構成を示す正面図である。 塗布液拡散防止部の構成を示す斜視図である。 塗布液拡散防止部の平面図で、同図は塗布液吸着部材を省略した状態で描いてある。 塗布液拡散防止部の横断面図である。 搬送用トレイの平面図である。 搬送用トレイの側面図である。 搬送用トレイの一部を拡大して示す断面図である。 本発明に係る眼鏡レンズ用塗布液塗布装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る眼鏡レンズ用塗布液塗布装置の一実施例を図1〜図8によって詳細に説明する。
図1に示す眼鏡レンズ用塗布液塗布装置1は、眼鏡レンズ2のレンズ面に塗布液をスプレー法によって塗布するものである。塗布液としては、熱硬化型や紫外線硬化型のハードコート液や、調光レンズ用のフォトクロ液などを用いることができる。
この塗布液塗布装置1は、塗布液を多関節ロボット3によって塗布する構成が採られている。多関節ロボット3は、先端部にスプレーノズル4を備えているとともに、第1〜第6の回動部3A〜3Fを備えており、基台5の上に設置されている。この実施の形態においては、前記多関節ロボット3によって、本発明でいう「塗布液塗布部」が構成されている。
前記スプレーノズル4は、塗布液を霧状にして噴出させるものである。この多関節ロボット3は、スプレーノズル4をその軸線が眼鏡レンズ2のレンズ面と垂直になるように位置付けてスプレーノズル4から塗布液を噴出させる。
眼鏡レンズ2は、この塗布液塗布装置1のレンズ支持部6に吸着された状態で支持されている。前記レンズ支持部6は、上下方向に延びる棒状に形成されている。レンズ支持部6の上端部には、眼鏡レンズ2を吸着するための吸着パッド(図示せず)が設けられている。この実施の形態によるレンズ支持部6は、前記多関節ロボット3と隣接する搬送装置7を上下方向に貫通するように設置されており、前記基台5に駆動装置8を介して支持されている。
駆動装置8は、レンズ支持部6を昇降させる機能と、レンズ支持部6を上下方向の軸線を中心として回転させる機能とを有している。レンズ支持部6は、前記駆動装置8による駆動によって、図1に示す上昇位置と、搬送装置7の中に上端部が位置するような退避位置との間で昇降する。上昇位置とは、眼鏡レンズ2が後述する塗布液拡散防止部9の中に収容される位置をいう。退避位置とは、眼鏡レンズ2が搬送装置7上の搬送用トレイ11より下がる位置をいう。
前記搬送装置7は、コンベアによって構成されている。眼鏡レンズ2は、搬送用トレイ11に載せられた状態で搬送装置7によって前工程の装置(図示せず)から送られる。搬送用トレイ11は、搬送装置7のストッパー12によって所定の停止位置に停止させられる。停止位置とは、退避位置にあるレンズ支持部6の直上に眼鏡レンズ2が位置するような位置である。前記ストッパー12は、前記搬送用トレイ11の搬送経路に対して下方から進退するように構成されている。ストッパー12が前記搬送経路に下方から進入することによって、搬送用トレイ11の前進が規制され、搬送用トレイ11が停止する。ストッパー12が前記搬送経路から下方に後退することによって、搬送用トレイ11が前進できるようになる。
搬送用トレイ11は、図5〜図7に示すように、上方に向けて開放する箱状に形成されている。また、この搬送用トレイ11の底には、レンズ支持部6を通すための貫通孔13が形成されている。すなわち、この搬送用トレイ11は、前記眼鏡レンズ2の下方と上方とが開放されたものである。前記レンズ支持部6は、昇降時に前記貫通孔13に通され、搬送用トレイ11を上下方向に貫通する。
この搬送用トレイ11の内部には、複数の支持板14が立てて設けられている。これらの支持板14は、眼鏡レンズ2の外周部の4箇所が載置されるように配置されている。この実施の形態においては、支持板14によって、請求項3記載の発明でいう「載置部」が構成されている。
前記支持板14は、図7に示すように、断面階段状に形成されている。階段を構成する各段部は、水平な載置面15と、鉛直方向に延びる縦壁面16とによって形成されている。載置面15には、前記眼鏡レンズ2の外周部が載せられる。縦壁面16は、前記載置面15に載せられた前記眼鏡レンズ2のコバ面17と予め定めた間隔をおいて対向するように形成されている。すなわち、縦壁面16は、眼鏡レンズ2の径方向の位置を特定可能となるように形成されている。
前記塗布液拡散防止部9は、眼鏡レンズ2に塗布液を塗布するときに粒状あるいはミスト状の塗布液が多関節ロボット3側や搬送装置7側に飛散することを防ぐためのものである。この塗布液拡散防止部9は、図1〜図3に示すように、前記搬送装置7の上方に位置付けられたカバー21を備えている。このカバー21は、前記レンズ支持部6に支持された眼鏡レンズ2を下方と水平方向とから囲む箱状に形成されている。
この実施の形態によるカバー21は、前記基台5に支柱22によって支持された基部23と、この基部23にスライド機構24を介して水平方向に移動自在に支持された可動部25とによって水平方向に分割可能に構成されている。この実施の形態によるカバー21は、基部23と可動部25とが上方から見て搬送装置7の搬送方向に分割されるように形成されている。
基部23は、図3に示すように、底壁23Aと、第1〜第3の縦壁23B〜23Dとによって上方と可動部25側とに向けて開放する形状に形成されている。可動部25は、底壁25Aと、第1〜第3の縦壁25B〜25Dとによって上方と前記基部23側とに向けて開放する形状に形成されている。可動部25の底壁25Aには、前記レンズ支持部6との干渉を避けるための切り欠き26が形成されている。レンズ支持部6が切り欠き26の中に入ることよって、可動部25の底壁25Aと第1、第3の縦壁25B,25Dが基部23に接続できるようになる。
前記スライド機構24は、可動部25を基部23に対して前記搬送方向に移動自在に支持している。可動部25は、基部23に設けられている開閉装置27に接続されており、この開閉装置27による駆動によって、図1に示す閉位置と、図2および図3に示す開位置との間で基部23に対して水平方向に移動する。前記閉位置は、可動部25が基部23に接続されて箱状のカバー21が実現される位置である。前記開位置は、基部23と可動部25との間に眼鏡レンズ2が上下方向に移動可能な隙間が形成される位置である。
この実施の形態による前記開閉装置27は、エアシリンダによって構成されている。この開閉装置27は、カバー21が開いた状態で前記レンズ支持部6による駆動により眼鏡レンズ2がカバー21内に対して出入りするように、可動部25を開位置に移動させる。また、開閉装置27は、カバー21が閉じた状態で塗布液が塗布されるように、可動部25を閉位置に移動させる。
この塗布液拡散防止部9は、前記カバー21によって囲まれた眼鏡レンズ収容用空間S(図4参照)の空気を吸引してカバー21外に排出する排気機構31(図1参照)を備えている。排気機構31は、詳細は後述するが、前記カバー21の各壁に形成された空気通路と、カバー21の外に設けられた空気吸引装置32(図1参照)と、これらを接続する空気パイプ33などによって構成されている。この排気機構31におけるカバー21内の空気を吸引する部分には、図4に示すように、通気性を有しかつ塗布中に飛散した粒状あるいはミスト状の塗布液を捕捉可能な塗布液吸着部材34が設けられている。この塗布液吸着部材34は、一般に知られているウレタン等の合成樹脂からなる、例えばスポンジのような多孔質材によって形成されており、カバー21の後述する内壁部35に着脱可能に取付けられている。
カバー21の前記基部23の底壁23Aおよび第1〜第3の縦壁23B〜23Dと、前記可動部25の底壁25Aおよび第1〜第3の縦壁25B〜25Dとは、図4に示すように、それぞれ二重壁の構造となるように形成されている。
この二重壁は、前記眼鏡レンズ収容用空間Sを形成する内壁部35と、この内壁部35との間に中空部36を形成する外壁部37とによって形成されている。
前記内壁部35には、前記眼鏡レンズ収容用空間Sと前記中空部36とを連通する複数の通気用の穴38が形成されている。基部23の底壁23Aに形成された中空部36と、第1〜第3の縦壁23B〜23Dに形成された中空部36とは、互いに連通している。可動部25の底壁25Aに形成された中空部36と、第1〜第3の縦壁25B〜25Dに形成された中空部36とは、互いに連通している。また、中空部36は、前記外壁部37に形成された空気出口39から排気通路40を介して前記空気吸引装置32に接続されている。
この実施の形態による前記通気用の穴38は、図3に示すように、複数のスリットによって形成されている。このスリットは、内壁部35を厚み方向に貫通するように形成されている。図3には、基部23および可動部25のそれぞれの底壁23A,25Aの内壁部35のスリットが図示されている。基部23の三つの縦壁23B〜23Dの内壁部35と、可動部25の三つの縦壁25B〜25Dの内壁部35にも、図3に示すスリットと同等のスリットが通気用の穴38として形成されている。
前記塗布液吸着部材34は、内壁部35におけるスリットが開口する部分を覆うように内壁部35に着脱可能に取付けられている。
前記空気出口39は、基部23と可動部25とに3つずつある縦壁23B〜23D、25B〜25Dのうち、互いに対向する第1の縦壁23B,25Bと第3の縦壁23D,25Dとに設けられている。
前記排気通路40は、図4に示すように、前記空気出口39から第1、第3の縦壁23B,23D,25B,25Dに沿って第2の縦壁23C,25C側に延びるとともに、第2の縦壁23C,25Cの外面と第3の縦壁23D,25Dの外面とに沿って延びて空気パイプ33に接続されている。
次に、構成された眼鏡レンズ用塗布液塗布装置1の動作を図8に示すフローチャートを用いて説明する。
眼鏡レンズ2は、図8に示すフローチャートのステップS1に示すように、搬送装置7によって搬送方向の上流側から送られる。次に、ステップS2に示すように、ストッパー12によって搬送用トレイ11が所定の停止位置に停止される。その後、ステップS3に示すように、レンズ支持部6が搬送用トレイ11の下方から上昇し、ステップS4において、レンズ支持部6の上端部に眼鏡レンズ2を吸着し保持する。
このとき、塗布液拡散防止部9は、カバー21が開いた状態で待機させておく。次いで、ステップS5に示すように、眼鏡レンズ2が前記カバー21の底壁23A,25Aを越えるまでレンズ支持部6が上昇し、カバー21が閉じる(ステップS6)。そして、多関節ロボット3がレンズ面に塗布液を塗布する(ステップS7)。この塗布工程において、前記排気装置31が動作を開始する。排気機構31が動作することにより、カバー21内の空気が塗布液吸着部材34を通過してカバー21内の中空部36に吸引され、排気通路40を通ってカバー21の外に排出される。カバー21内で飛散した粒状あるいはミスト状の塗布液は、前記空気に乗って流れ、塗布液吸着部材34に付着する。
塗布液の塗布が終了した後、ステップS8において、カバー21が開く。その後、ステップS9において、レンズ支持部6が下降し、眼鏡レンズ2が搬送用トレイ11と接触する位置で停止する。そして、ステップS10において、レンズ支持部6による吸引を解除し、レンズ支持部6が初期の退避位置に戻る。このようにレンズ支持部6が下降した後、ステップS11において、搬送装置7によって搬送用トレイ11が搬送方向の下流側に送られる。
このように構成された眼鏡レンズ用塗布液塗布装置1によれば、塗布液塗布時にカバー21内で飛散した粒状あるいはミスト状の塗布液は、前記排気機構31が動作することによって塗布液吸着部材34に付着する。
このため、この実施の形態においては、眼鏡レンズ2の周囲に飛散した塗布液がカバー21の外に飛散することを確実に防ぐことができる。また、カバー21の上方は開放されているから、多関節ロボット3のスプレーノズル4を容易に挿入でき、能率よく塗布液の塗布を行うことができる。
したがって、この実施の形態によれば、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズ2に塗布液を効率よく塗布できる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
この実施の形態による前記カバー21は、眼鏡レンズ収容用の前記空間Sを形成する内壁部35と、この内壁部35との間に中空部36を形成する外壁部37とによって形成されている。前記内壁部35には、前記眼鏡レンズ収容用空間Sと前記中空部36とを連通する複数の通気用の穴38が形成されている。前記中空部36は、前記外壁部37に形成された空気出口39から排気通路40と空気パイプ33を介して空気吸引装置32に接続されている。前記塗布液吸着部材34は、合成樹脂からなる多孔質材によって形成されて前記内壁部35に着脱可能に取付けられている。
このため、前記カバー21内の空気がカバー21の底壁23A,25Aと縦壁23B〜23D,25B〜25Dとから吸引されるから、粒状あるいはミスト状の塗布液を眼鏡レンズ2の周囲から速く除去することができ、カバー21の上部開口部分からの塗布液の飛散を確実に防ぐことができる。この実施の形態によれば、吸引による排気と、通気性を伴った塗布液吸着部材34との組合わせでカバー21の内部はクリーンな状態を保ちながら、粒状あるいはミスト状になった塗布液を装置外部に飛ばすことなく確実に塗布液の飛散を防止することができる。
塗布液吸着部材34は、塗布液の付着により空気通路が狭くなったときに交換できるから、塗布液を吸着させる能力を常に高く保つことができ、初期の安定した吸引を維持できるようになる。また、吸引作用があることから、装置内で必要以上に塗布液が舞うことがなく、吸着性のある塗布液吸着部材34で塗布液の飛散防止効果があるから、周辺の多関節ロボット3や搬送装置7を塗布液で汚すことを防止できる。
この実施の形態による眼鏡レンズ用塗布液塗布装置1は、前記眼鏡レンズ2を搬送用トレイ11に載せた状態で搬送する搬送装置7を備えている。前記搬送用トレイ11は、前記眼鏡レンズ2の下方と上方とが開放されたものである。前記カバー21は、前記前記搬送装置7の上方に位置付けられるとともに、水平方向に分割して開閉可能に形成されている。前記レンズ支持部6は、前記搬送用トレイ11を上下方向に貫通して昇降できるように形成されている。
また、このレンズ支持部6は、眼鏡レンズ2を吸着して搬送用トレイ11内とカバー21内との間で移動させるものである。前記カバー21には、前記レンズ支持部6による駆動により眼鏡レンズ2がカバー21内に対して出入りするときはカバー21が開いた状態であり、カバー21が閉じた状態で眼鏡レンズ2に塗布液が塗布されるように、開閉装置27が接続されている。
このため、眼鏡レンズ2をレンズ支持部6の上方に搬送するステップと、眼鏡レンズ2を搬送用トレイ11からカバー21内に移動させるステップと、眼鏡レンズ2に塗布液を塗布するステップと、塗布後の眼鏡レンズ2を搬送用トレイ11に戻すステップとを自動で行うことが可能になる。
したがって、この実施の形態によれば、生産性が更に高くなる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
この実施の形態による前記搬送用トレイ11における眼鏡レンズ2が載置される載置部(支持板14)は、前記眼鏡レンズ2の外周部が載せられる載置面15と、前記眼鏡レンズ2の径方向の位置を特定可能となるように前記眼鏡レンズ2のコバ面17と予め定めた間隔をおいて対向する縦壁面16とを有している。前記載置面15と縦壁面16とは、外径が異なる眼鏡レンズ2を載置できるように断面階段状に形成されている。
このため、この搬送用トレイ11は、外径の異なる複数種類の眼鏡レンズ2を載せることができ、しかも、それぞれの眼鏡レンズ2の載置位置を特定できるものとなる。すなわち、搬送装置7上で搬送用トレイ11の停止位置を一定にすることによって、外径が異なる眼鏡レンズ2であっても、この眼鏡レンズ2をレンズ支持部6に対して予め定めた位置に停止させることができ、レンズ支持部6に常に安定して吸着させることができる。
したがって、この実施の形態によれば、眼鏡レンズ2を搬送装置7に投入した後に眼鏡レンズ2に塗布液の塗布が自動で行われ、眼鏡レンズ2を次の工程の装置に搬送装置7によって自動で送ることが可能になる。この結果、作業者が補助作業を行うことなく眼鏡レンズ2に全自動で塗布液を塗布することが可能な眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することが可能になるから、生産性が更に高くなる。
なお、搬送用トレイ11の材質、形状は、使用する搬送装置7の構造と対応する形状であって、ストッパー12による容易な固定を可能とすることを考慮した形状に形成することが好ましい。また、この搬送用トレイ11は、2枚の眼鏡レンズ2を一組として載置できるように形成することができる。
上述した実施の形態においては、通気用の穴38をスリットによって形成する例を示した。しかし、通気用の穴38の形状は、適宜変更することができる。例えば、内壁部35をパンチングメタルによって形成することも可能である。
また、図示してはいないが、内壁部35に通気用の穴38を有する他の板部材を重ね、この他の板を水平方向または上下方向にスライドさせて通気用の穴38の開口面積を増減可能な構成を採ることもできる。この構成を採ることによって、排気の量を調整することが可能となる。
この実施の形態で示したようなスプレー塗布装置においては、塗布液塗布装置1内をダウンフローにすることが好ましい。この実施の形態よる排気機構31は、カバー21内の空気を吸引するから、装置内の空気の乱流を防ぎ、更にはカバー21の内部にもクリーンエアーを導くことができる。また、気流の乱れもないことから、粒状あるいはミスト状になった塗布液を眼鏡レンズ2の意図する部位に塗布することが可能となる。
上述した実施の形態による塗布液塗布装置は、ミスト状の塗布液を眼鏡レンズに吹き付けて塗布するものを示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、塗布液塗布装置は、眼鏡レンズに塗布液を滴下し、眼鏡レンズを高速で回転させて塗布液を拡げるスピンコートを行うものでもよい。このような装置は、レンズ支持部6を高速で回転させることによって実現することができる。
1…眼鏡レンズ用塗布液塗布装置、2…眼鏡レンズ、3…多関節ロボット(塗布液塗布部)、6…レンズ支持部、7…搬送装置、9…塗布液拡散防止部、11…搬送用トレイ、14…支持板、15…載置面、16…縦壁面、21…カバー、23…基部、25…可動部、27…開閉装置、31…排気機構、32…空気吸引装置、34…塗布液吸着部材、35…内壁部、36…中空部、37…外壁部、38…通気用の穴、39…空気出口、40…排気通路、S…眼鏡レンズ収容用の空間。

Claims (3)

  1. 眼鏡レンズをレンズ面が上方を指向するように支持するレンズ支持部と、
    塗布液を噴出させて前記レンズ面に塗布する塗布液塗布部と、
    前記レンズ支持部に支持された眼鏡レンズを下方と水平方向とから囲む箱状のカバーを有する塗布液拡散防止部と
    前記眼鏡レンズを搬送用トレイに載せた状態で搬送する搬送装置とを備え、
    前記塗布液拡散防止部は、前記カバーによって囲まれた空間の空気を吸引してカバー外に排出する排気機構を備え、
    前記排気機構におけるカバー内の空気を吸引する部分には、通気性を有しかつ塗布中に飛散した塗布液を捕捉可能な塗布液吸着部材が設けられ
    前記搬送用トレイは、前記眼鏡レンズの下方と上方とが開放されたものであり、
    前記カバーは、前記前記搬送装置の上方に位置付けられるとともに、水平方向に分割して開閉可能に形成され、
    前記レンズ支持部は、前記搬送用トレイを上下方向に貫通して昇降できるように形成されるとともに、眼鏡レンズを吸着して搬送用トレイ内とカバー内との間で移動させるものであり、
    前記カバーには、前記レンズ支持部による駆動により眼鏡レンズがカバー内に対して出入りするときはカバーが開いた状態であり、カバーが閉じた状態で眼鏡レンズに塗布液が塗布されるように、開閉装置が接続されていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。
  2. 請求項1記載の眼鏡レンズ用塗布液塗布装置において
    前記カバーは、眼鏡レンズ収容用の前記空間を形成する内壁部と、この内壁部との間に中空部を形成する外壁部とによって形成され、
    前記内壁部には、前記眼鏡レンズ収容用空間と前記中空部とを連通する複数の通気用の穴が形成され、
    前記中空部は、前記外壁部に形成された空気出口から排気通路を介して空気吸引装置に接続され、
    前記塗布液吸着部材は、合成樹脂からなる多孔質材によって形成されて前記内壁部に着脱可能に取付けられていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の眼鏡レンズ用塗布液塗布装置において、
    前記搬送用トレイにおける眼鏡レンズが載置される載置部は、前記眼鏡レンズの外周部が載せられる載置面と、前記眼鏡レンズの径方向の位置を特定可能となるように前記眼鏡レンズのコバ面と予め定めた間隔をおいて対向する縦壁面とを有し、
    前記載置面と縦壁面とは、外径が異なる眼鏡レンズを載置できるように断面階段状に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。
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