JP5956753B2 - 眼鏡レンズ用塗布液塗布装置 - Google Patents
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Description
その中でもスピーンコート法は、フォトクロミックコーティング液を用いる場合に実施され、スプレー法は、干渉縞の発生を防ぐ目的で実施されている。
特許文献2には、ハードコート液をスプレーによって光学面上に塗布する方法が開示されている。この特許文献2に示す方法は、ミスト状に塗布液を塗布して膜を形成する方法である。
塗布液の飛散を防止できる装置としては、例えば特許文献3に記載されているものがある。
特許文献3に開示された装置は、スピーンコート時に塗布液が飛散することを防ぐカバーを有し、光照射を行う第1の部屋内を汚すことなく塗布液を塗布し続けることができるものである。
このような不具合は、塗布空間を密閉することによりある程度は解消することができる。しかし、この場合は、塗布空間を密閉する分だけ飛散防止装置の動作が増えるから、塗布液塗布装置の生産性が低下する。このため、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズに効率よく塗布液を塗布できる塗布液塗布装置が要請されている。
このため、本発明においては、眼鏡レンズの周囲に飛散した塗布液がカバーの外に飛散することを確実に防ぐことができる。また、カバーの上方は開放されているから、塗布液塗布部を容易に挿入でき、能率よく塗布液の塗布を行うことができる。
したがって、本発明によれば、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズに塗布液を効率よく塗布できる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
図1に示す眼鏡レンズ用塗布液塗布装置1は、眼鏡レンズ2のレンズ面に塗布液をスプレー法によって塗布するものである。塗布液としては、熱硬化型や紫外線硬化型のハードコート液や、調光レンズ用のフォトクロ液などを用いることができる。
眼鏡レンズ2は、この塗布液塗布装置1のレンズ支持部6に吸着された状態で支持されている。前記レンズ支持部6は、上下方向に延びる棒状に形成されている。レンズ支持部6の上端部には、眼鏡レンズ2を吸着するための吸着パッド(図示せず)が設けられている。この実施の形態によるレンズ支持部6は、前記多関節ロボット3と隣接する搬送装置7を上下方向に貫通するように設置されており、前記基台5に駆動装置8を介して支持されている。
この二重壁は、前記眼鏡レンズ収容用空間Sを形成する内壁部35と、この内壁部35との間に中空部36を形成する外壁部37とによって形成されている。
前記塗布液吸着部材34は、内壁部35におけるスリットが開口する部分を覆うように内壁部35に着脱可能に取付けられている。
前記排気通路40は、図4に示すように、前記空気出口39から第1、第3の縦壁23B,23D,25B,25Dに沿って第2の縦壁23C,25C側に延びるとともに、第2の縦壁23C,25Cの外面と第3の縦壁23D,25Dの外面とに沿って延びて空気パイプ33に接続されている。
眼鏡レンズ2は、図8に示すフローチャートのステップS1に示すように、搬送装置7によって搬送方向の上流側から送られる。次に、ステップS2に示すように、ストッパー12によって搬送用トレイ11が所定の停止位置に停止される。その後、ステップS3に示すように、レンズ支持部6が搬送用トレイ11の下方から上昇し、ステップS4において、レンズ支持部6の上端部に眼鏡レンズ2を吸着し保持する。
このため、この実施の形態においては、眼鏡レンズ2の周囲に飛散した塗布液がカバー21の外に飛散することを確実に防ぐことができる。また、カバー21の上方は開放されているから、多関節ロボット3のスプレーノズル4を容易に挿入でき、能率よく塗布液の塗布を行うことができる。
したがって、この実施の形態によれば、塗布液の飛散を確実に防止できるとともに、眼鏡レンズ2に塗布液を効率よく塗布できる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
このため、眼鏡レンズ2をレンズ支持部6の上方に搬送するステップと、眼鏡レンズ2を搬送用トレイ11からカバー21内に移動させるステップと、眼鏡レンズ2に塗布液を塗布するステップと、塗布後の眼鏡レンズ2を搬送用トレイ11に戻すステップとを自動で行うことが可能になる。
したがって、この実施の形態によれば、生産性が更に高くなる眼鏡レンズ用塗布液塗布装置を提供することができる。
また、図示してはいないが、内壁部35に通気用の穴38を有する他の板部材を重ね、この他の板を水平方向または上下方向にスライドさせて通気用の穴38の開口面積を増減可能な構成を採ることもできる。この構成を採ることによって、排気の量を調整することが可能となる。
Claims (3)
- 眼鏡レンズをレンズ面が上方を指向するように支持するレンズ支持部と、
塗布液を噴出させて前記レンズ面に塗布する塗布液塗布部と、
前記レンズ支持部に支持された眼鏡レンズを下方と水平方向とから囲む箱状のカバーを有する塗布液拡散防止部と、
前記眼鏡レンズを搬送用トレイに載せた状態で搬送する搬送装置とを備え、
前記塗布液拡散防止部は、前記カバーによって囲まれた空間の空気を吸引してカバー外に排出する排気機構を備え、
前記排気機構におけるカバー内の空気を吸引する部分には、通気性を有しかつ塗布中に飛散した塗布液を捕捉可能な塗布液吸着部材が設けられ、
前記搬送用トレイは、前記眼鏡レンズの下方と上方とが開放されたものであり、
前記カバーは、前記前記搬送装置の上方に位置付けられるとともに、水平方向に分割して開閉可能に形成され、
前記レンズ支持部は、前記搬送用トレイを上下方向に貫通して昇降できるように形成されるとともに、眼鏡レンズを吸着して搬送用トレイ内とカバー内との間で移動させるものであり、
前記カバーには、前記レンズ支持部による駆動により眼鏡レンズがカバー内に対して出入りするときはカバーが開いた状態であり、カバーが閉じた状態で眼鏡レンズに塗布液が塗布されるように、開閉装置が接続されていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。 - 請求項1記載の眼鏡レンズ用塗布液塗布装置において
前記カバーは、眼鏡レンズ収容用の前記空間を形成する内壁部と、この内壁部との間に中空部を形成する外壁部とによって形成され、
前記内壁部には、前記眼鏡レンズ収容用空間と前記中空部とを連通する複数の通気用の穴が形成され、
前記中空部は、前記外壁部に形成された空気出口から排気通路を介して空気吸引装置に接続され、
前記塗布液吸着部材は、合成樹脂からなる多孔質材によって形成されて前記内壁部に着脱可能に取付けられていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。 - 請求項1または請求項2記載の眼鏡レンズ用塗布液塗布装置において、
前記搬送用トレイにおける眼鏡レンズが載置される載置部は、前記眼鏡レンズの外周部が載せられる載置面と、前記眼鏡レンズの径方向の位置を特定可能となるように前記眼鏡レンズのコバ面と予め定めた間隔をおいて対向する縦壁面とを有し、
前記載置面と縦壁面とは、外径が異なる眼鏡レンズを載置できるように断面階段状に形成されていることを特徴とする眼鏡レンズ用塗布液塗布装置。
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