JP2013237577A - リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス - Google Patents

リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス Download PDF

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Abstract

【課題】熱処理後の結晶化度が高く、リチウムイオン伝導率が高いリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得る。
【解決手段】組成として、モル%で、P 30〜37.4%、TiO 30〜50%、LiO 10〜25%、M 0〜10%(ただし、0%を含まない)(M=AlまたはGa)およびSiO 0〜4%(ただし、4%を含まない)を含有することを特徴とするリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス。主結晶として、Li、M、Ti、PおよびOを含有し、かつ、NASICON型構造を有する結晶を含有することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にリチウムイオン二次電池用固体電解質として好適なリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスに関する。
近年の電子機器の小型化、高性能化に伴い、高容量で小型かつ軽量な電池が求められている。中でもリチウムイオン二次電池は、電極電位差が大きいことから高い電圧(例えば4V程度)を得ることができる。また、リチウムは原子量が小さいことから、高エネルギー密度を達成しやすい。
リチウムイオン二次電池は基本的に正極、負極および電解質から構成されている。実用化されているリチウムイオン電池の電解質には、通常、有機溶媒からなる電解質が用いられているが、液体の電解質は液漏れが生じたり、発火しやすいといった問題があった。
液体電解質の有する上記問題に鑑み、電解質の固体化が検討されている。例えば、リチウムイオン伝導性固体電解質としては、硫化物系材料や酸化物系材料が知られている。硫化物系材料は大気中の水分と反応し硫化水素を発生するため、大量生産や取り扱いが困難であることから、化学的安定性に優れた酸化物系材料が注目を集めている。
酸化物材料としては、固相反応法で作製したNASICON型のLi1−xTi2−x(PO(M=Alまたは希土類元素)(特許文献1参照)やLi1−xAlGe2−x(PO(非特許文献1参照)等が提案されている。しかしながら、固相反応法により作製された酸化物材料には気孔が多く存在しており、リチウムイオン伝導率低下の原因となっていた。
これに対し、ガラスを熱処理することにより、結晶化ガラスからなる酸化物材料を作製することで、気孔を減少させるとともに成形性を向上させる試みが行われている。(特許文献2および3参照)
特開平2−162605号公報 特許3126306号公報 特許3012211号公報
P. Maldonado-Manso, M.C. Martin-Sedeno, S. Bruque, J. Sanz, E.R. Losilla,「Unexpected cationic distribution in tetrahedral/octahedral sites in nominal Li1-xAlxGe2-x(PO4)3NASICON series」,Solid State Ionics, 178, 43-52 (2007)
結晶化ガラスからなる酸化物材料において、結晶間にガラス質が残存していると、当該ガラス質のリチウムイオン伝導率が極めて低いため、材料全体としてのリチウムイオン伝導率に劣る傾向がある。
上記事情に鑑み、本発明は、熱処理後の結晶化度が高く、リチウムイオン伝導率が高いリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得ることを技術的課題とする。
本発明は、組成として、モル%で、P 30〜37.4%、TiO 30〜50%、LiO 10〜25%、M 0〜10%(ただし、0%を含まない)(M=AlまたはGa)およびSiO 0〜4%(ただし、4%を含まない)を含有することを特徴とするリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスに関する。
各成分を上記組成範囲内に規制すれば、結晶化度が高く、リチウムイオン伝導率が高いリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得ることができる。
第二に、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、主結晶として、Li、M、Ti、PおよびOを含有し、かつ、NASICON型構造を有する結晶を含有することが好ましい。
第三に、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、主結晶の組成がLi1+xTi2−x(PO(0<x<1)(M=AlまたはGa)であることが好ましい。
当該構成により、リチウムイオン伝導率が高いリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスが得られやすくなる。
第四に、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、リチウムイオン二次電池用固体電解質に使用されることが好ましい。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスをリチウムイオン二次電池用固体電解質として使用したリチウムイオン二次電池の一実施形態を示す模式図である。 本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスをリチウムイオン二次電池用固体電解質として使用したリチウムイオン二次電池の別の実施形態を示す模式図である。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、組成として、モル%で、P 30〜37.4%、TiO 30〜50%、LiO 10〜25%、M 0〜10%(ただし、0%を含まない)(M=AlまたはGa)およびSiO 0〜4%(ただし、4%を含まない)を含有することを特徴とする。組成をこのように限定した理由を以下に述べる。なお、以下の各成分の含有量の説明において、%表示は、特に断りのない限り、モル%を指す。
はリチウムイオン伝導性結晶の構成成分である。その含有量は30〜37.4%であり、好ましくは33〜36%である。Pの含有量が少なすぎると、リチウムイオン伝導性結晶が析出しにくくなる。また、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶が析出しやすくなる。一方、Pの含有量が多すぎると、結晶化度が低下しやすくなるため、リチウムイオン伝導率が低下しやすくなる。
TiOはリチウムイオン伝導性結晶の構成成分である。その含有量は30〜50%であり、好ましくは32〜48%である。TiOの含有量が少なすぎると、リチウムイオン伝導性結晶が析出しにくくなる。一方、TiOの含有量が多すぎると、緻密な焼結体が得られにくくなり、リチウムイオン伝導率が低下しやすくなる。また、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶(TiO等)が析出しやすくなる。
LiOはリチウムイオン源となる成分である。その含有量は10〜25%であり、好ましくは14〜22%である。LiOの含有量が少なすぎると、リチウムイオン伝導率が低下しやすくなる。一方、LiOの含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなる。また、リチウムイオン伝導性結晶の析出量が低下したり、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶が析出しやすくなったりして、リチウムイオン伝導率が低下する傾向がある。
(M=AlまたはGa)はリチウムイオン伝導性結晶のリチウムイオン伝導率を向上させる成分である。その含有量は0〜10%(ただし、0%を含まない)であり、好ましくは3〜8%である。Mを含有しない場合は、前記効果が得られにくい。一方、Mの含有量が多すぎると、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶が析出しやすくなり、リチウムイオン伝導性結晶のリチウムイオン伝導率がかえって低下するおそれがある。
SiOはガラスを安定化させる成分である。その含有量は0〜4%(ただし、4%を含まない)であり、好ましくは0〜0.5%である。SiOの含有量が多すぎると、ガラスは安定化するが結晶化しにくくなり、イオン伝導率が低下しやすくなる。
上記成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲でZrO、B、希土類酸化物等を含有しても構わない。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、主結晶として、Li、M、Ti、PおよびOを含有し、かつ、NASICON型構造を有する結晶を含有することが好ましい。具体的には、主結晶の組成がLi1+xTi2−x(PO(0<x<1)(M=AlまたはGa)であることが好ましい。
リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスにおける結晶化度は90%以上、95%以上、特に99%以上であることが好ましい。なお、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶(例えば、LiTiPO、AlPO等)はリチウムイオン伝導性低下の原因となるため、その含有量はなるべく少ないことが好ましい。具体的には、XRD(X線回折)プロファイルにおいて、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶の最大ピーク強度/リチウムイオン伝導性結晶の最大ピーク強度が、0.25未満、特に0.20以下であることが好ましい。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスのリチウムイオン伝導率は1.0×10−4S/cm以上、特に1.5×10−4S/cm以上であることが好ましい。
次に、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの製造方法について説明する。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、まず上記組成を有するように原料粉末を調製して溶融および成形することにより前駆体ガラスを得た後、当該前駆体ガラスに熱処理を施して結晶化させることにより製造することができる(以下、「結晶化ガラス法」という)。このようにすれば、均質で気孔の少ないリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得ることができる。
溶融温度は1300〜1450℃であることが好ましい。溶融温度が低すぎると、未溶解の原料粉末が残存しやすく、一方、溶融温度が高すぎると、PやLiOが揮発しやすくなり、所望のガラス組成が得られにくくなる。
前駆体ガラスの形状は特に限定されず、粉末状やバルク状を採用することができる。特に、粉末状であることにより、電極活物質との接触面積を増やすことができるため、リチウムイオン伝導性を向上させやすくなる。この場合、前駆体ガラス粉末の平均粒子径D50は、上記効果を得るため、5μm以下、特に3μm以下であることが好ましい。一方、下限については特に限定されないが、小さすぎると凝集しやすくなったり、製造コストが高騰しやすくなる。したがって、前駆体ガラス粉末の平均粒子径D50は0.1μm以上であることが好ましい。なお、平均粒子径D50はレーザー回折法により測定された値をいう。
ガラス粉末を得るための粉砕方法(装置)としては、ボールミル、ジョークラッシャー、ジェットミル、ディスクミル、スペクトロミル、グラインダー、ミキサーミル等が利用可能であるが、ランニングコストおよび粉砕効率の観点から、ボールミルが好ましい。粉砕後、必要に応じて分級することにより所望の平均粒子径を有するガラス粉末を得ることができる。
熱処理温度は600〜1100℃、650〜1100℃、特に700〜1000℃であることが好ましい。熱処理温度が低すぎると、結晶の析出が不十分となり、リチウムイオン伝導率が低下する傾向がある。一方、熱処理温度が高すぎると、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶の成長や、析出した結晶の一部の融解により、リチウムイオン伝導率が低下する傾向がある。
本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスは、上記の結晶化ガラス法以外にも、例えば、P、Li、MおよびO(M=AlまたはGa)を含有するガラス粉末とTiO結晶粉末を混合後、焼成する方法(以下、「混合焼成法」という)により製造することもできる。
一般に、Li−M−Ti−P−O系ガラスはガラス化範囲が狭く、溶融時または成形時に失透する傾向がある。そこで、比較的ガラス化が容易であるP、Li、MおよびOを含有するガラス粉末を一旦作製し、当該ガラス粉末にTiO結晶粉末を混合して焼成することにより、ガラス化が困難な組成範囲においても、所望のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを作製することが可能となる。また、混合焼成法によれば、ガラス粉末が軟化流動した後、TiO結晶粉末と反応し、結晶化するため、より気孔の少ないリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得ることができる。
混合焼成法では、まず、P、Li、MおよびOを含有する所望の組成となるように原料粉末を調整して溶融、成形、さらに粉砕することによりガラス粉末を得る。溶融温度は1100〜1400℃程度であることが好ましい。溶融温度が低すぎると、未溶解の原料粉末が残存しやすく、一方、溶融温度が高すぎると、PやLiOが揮発しやすくなり、所望のガラス組成が得られにくくなる。
ガラス粉末の平均粒子径D50は、TiO結晶粉末との反応性を考慮すると、5μm以下、特に3μm以下であることが好ましい。一方、下限については特に限定されないが、小さすぎると凝集しやすくなったり、製造コストが高騰しやすくなる。したがって、ガラス粉末の平均粒子径D50は0.1μm以上であることが好ましい。
次に、ガラス粉末とTiO結晶粉末を混合し、熱処理を施し、結晶化させることにより、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを作製することができる。ガラス粉末とTiO結晶粉末の混合割合は、ガラス粉末 40〜80重量%、TiO結晶粉末 20〜60重量%であることが好ましい。各粉末の含有量が上記範囲外になると、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶(MPO、TiO等)が析出しやすくなる。また、焼成温度は600〜1100℃であることが好ましい。熱処理温度が低すぎると、結晶の析出が不十分となり、リチウムイオン伝導率に劣る傾向がある。一方、熱処理温度が高すぎると、リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶の成長や、析出結晶の融解により、リチウムイオン伝導率が低下する傾向がある。
次に、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスをリチウムイオン二次電池用固体電解質として使用した例について説明する。
図1および2は、本発明のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスをリチウムイオン二次電池用固体電解質として使用したリチウムイオン二次電池の模式図である。
図1において、リチウムイオン二次電池1は基本的に正極2、負極3および固体電解質層4から構成されている。固体電解質層4は正極2と負極3の間に、各電極と接するように配置されている。
正極2および負極3としては特に限定されず、公知の材料(電極活物質)を使用することができる。正極2としては、例えばリン酸鉄リチウム、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等を使用することができる。負極3としては、黒鉛、ピッチコークス、繊維状カーボン、ソフトカーボン等の炭素材料、Si、Sn等の金属、あるいはSnO−P系ガラス等が挙げられる。固体電解質層4には、本発明のリチウムイオン伝導体が使用される。
なお、リチウムイオン二次電池に固体電解質を使用した場合、固体電解質層と電極との間の界面抵抗が大きくなる傾向がある。そこで、当該界面抵抗をなるべく小さくするために、図2に示すように、正極2および固体電解質層4の間、および/または、負極3および固体電解質層4の間に、固体電解質(リチウムイオン伝導性ガラスセラミックス)および電極活物質(正極活物質または負極活物質)の両者を含有する中間層5を形成することが好ましい。具体的には、中間層5は例えば粉末状の固体電解質と同じく粉末状の電極活物質の混合物から構成される。中間層5における固体電解質の割合は例えば50〜100体積%で適宜調整され、固体電解質層4に近いほど高く、正極2または負極3に近いほど低くなるようにすることが好ましい。
中間層5は、固体電解質粉末および電極活物質粉末を含む混合粉末の圧粉体であってもよいが、当該混合粉末をビークルとともに均一に混練してペースト化すると、取り扱いが容易になるため好ましい。ビークルは通常、溶媒と樹脂を含む。樹脂は、ペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。作製されたペーストは例えばスクリーン印刷機等の塗布機を用いて、固体電解質層4の表面に塗布される。
電極活物質、特に負極活物質の中には、大気雰囲気下で焼成すると変質してしまうものがある。したがって、固体電解質および電極活物質を含むペーストは、不活性雰囲気下(窒素雰囲気または真空雰囲気)で焼成することが好ましい。その場合、不活性雰囲気下でも分解性の良好なビークルを使用する必要がある。
樹脂としては、脂肪族ポリプロピレンカーボネート、脂肪族ポリエチレンカーボネート、脂肪族ポリブチレンカーボネート等が不活性雰囲気下での分解性が良好であるため好ましい。中でも、脂肪族ポリプロピレンカーボネートは熱分解性が特に良好であるため好ましい。
溶媒としては、N,N’−ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、ジメチルスルホキサイド、炭酸ジメチル、プロピレンカーボネート、ブチロラクトン、カプロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等が使用可能である。特に、プロピレンカーボネートは熱分解性が良好であるため好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1および2は、本発明の実施例(試料No.1〜6)および比較例(試料No.7〜12)を示している。
(1)混合焼成法によるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの作製(試料No.1〜5、7、9、10、12)
まず表に示す組成(TiO以外)になるように、メタリン酸アルミニウム(Al(PO)、酸化ガリウム(Ga)、メタリン酸リチウム(LiPO)、炭酸リチウム(LiCO)、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)の各原料粉末を調合し、原料バッチを作製した。次に、原料バッチを白金坩堝に入れて、1300℃で15分溶融した後、得られた溶融ガラスを一対の成形ローラー間に流し出すことにより、冷却しながらフィルム形状に成形した。得られたガラスフィルムをボールミルで粉砕し、平均粒子径D50が5μmのガラス粉末を得た。
次に、上記で得られたガラス粉末に対し、表に示す組成となるようにTiO結晶粉末を混合して2.5MPaの圧力でプレス成形して圧粉体を作製した。得られた圧粉体を表に記載の焼成温度で30分間焼成して結晶化させることにより、リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを得た。
(2)結晶化ガラス法によるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの作製(試料No.6、8、11)
まず表に示す組成になるように、メタリン酸アルミニウム(Al(PO)、メタリン酸リチウム(LiPO)、酸化ガリウム(Ga)、酸化チタン(TiO)、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)の各原料粉末を調合し、原料バッチを作製した。次に、原料バッチを白金坩堝に入れて、1400℃で15分溶融した後、得られた溶融ガラスを一対の成形ローラー間に流し出すことにより、冷却しながらフィルム形状に成形した。得られたガラスフィルムをボールミルで粉砕し、平均粒子径D50が5μmのガラス粉末を得た。
上記で得られたガラス粉末を2.5MPaの圧力でプレス成形して圧粉体を作製した。得られた圧粉体を表に記載の焼成温度で30分間焼成して結晶化させることにより、リチウムイオン伝導体ガラスセラミックスを得た。
(3)特性の評価
各試料につき、析出した結晶をXRD測定により同定した結果、主結晶相がNASICON型Li1+xTi2−x(PO結晶(xは0.2〜1程度)であり、副結晶相(リチウムイオン伝導性結晶以外の結晶)が主にTiOやMPOであることを確認した。XRD測定により得られた結晶化度を表に示す。なお、表中の副結晶相/主結晶相は、XRD測定における各結晶の最大ピーク強度比であり、当該比率が大きいほど副結晶相の割合が多いことを表している。
なお、XRD測定は、粉末X線回折装置(リガク製RINT2100)で測定し、電圧40KV、電流値40mAでCuターゲットにより発生したX線を用いて、2θ=10〜60°の範囲、1°/分で測定した。なお、結晶のピーク強度が100cps以下の場合は、そのピークはノイズであると判断することができる。
リチウムイオン伝導率は次のようにして求めた。1mm厚に加工した試料について、交流インピーダンス法により10〜10Hzの範囲で測定を行い、Cole−Coleプロットから抵抗値を求め、得られた抵抗値からリチウムイオン伝導率を算出した。
表1から明らかなように、実施例であるNo.1〜6の試料は、1.2×10−4〜2.4×10−4S/cmという高いリチウムイオン伝導率を示したのに対し、No.7、9〜12の試料はリチウムイオン伝導率が2.7×10−7〜1.1×10−5S/cmと低かった。なお、No.8の試料は、溶融ガラスの冷却時に失透してしまい、ガラス化しなかった。
1 リチウムイオン二次電池
2 正極
3 負極
4 固体電解質
5 中間層

Claims (4)

  1. 組成として、モル%で、P 30〜37.4%、TiO 30〜50%、LiO 10〜25%、M 0〜10%(ただし、0%を含まない)(M=AlまたはGa)およびSiO 0〜4%(ただし、4%を含まない)を含有することを特徴とするリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス。
  2. 主結晶として、Li、M、Ti、PおよびOを含有し、かつ、NASICON型構造を有する結晶を含有することを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス。
  3. 主結晶の組成がLi1+xTi2−x(PO(0<x<1)(M=AlまたはGa)であることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス。
  4. リチウムイオン二次電池用固体電解質に使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス。
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