JP2013237548A - 長尺物引っ掛かり復旧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フックを有する棒状体に、その長手方向と直交する方向の力を加えて長尺物の引っ掛かりを解消する復旧作業を、長尺部材の周囲に配置した固定部材を活用して容易に行うことができる長尺物引っ掛かり復旧装置の提供。
【解決手段】本発明は、把持可能な長尺の本体1aと、この本体1aの先端に設けられエレベータの昇降路31に配置される長尺物である主ロープ4を引っ掛ける第1フック部5a及び第2フック部5bを含むフック5とを有する第1棒状体1を備えるとともに、第1棒状体1に連結され牽引力が与えられるロープ8と、把持可能な長尺の本体21aと、ロープ8がら巻き掛けれるプーリ22とを有し、第1棒状体1とは別体に形成されて、例えば主ロープ4の周囲に配置されたガイドレール40に固定可能な第2棒状体21とを備えた構成にしてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、長尺物を引っ掛けるフックを有する棒状体を備え、長尺物が所定部材に引っ掛かった状態を解消して元の状態に復旧させる長尺物引っ掛かり復旧装置に関する。
地震などの大きな自然災害や予期せぬ事故が発生した場合、昇降機やその他の設備で使用される長尺物、例えばエレベータにおける主ロープやテールコード等が、昇降路内に配置されるガイドレールやガイドレール固定部などの所定部材に引っ掛かることがある。このような場合には、所定部材に対する長尺物の引っ掛かりを解消して元の状態に復旧させる復旧作業が必要になる。このような長尺物の引っ掛かり復旧作業を行う復旧装置として、従来、把持可能な長尺の本体と、この本体の先端に設けられ長尺物を引っ掛けるフックとを有する棒状体を備えた復旧装置が活用されている。
この従来の長尺物引っ掛かり復旧装置は、棒状体の本体の長手方向に向かって力を加えてフックに引っ掛けた長尺物を動かすことは容易であり、棒状体に加えた力を効率良くフックに伝えることができる。したがって、単に棒状体の長手方向に力を加えることによって長尺物の引っ掛かりを解消できる場合には、復旧作業を容易に行うことができる。しかしながら、従来の復旧装置は、所定部材に引っ掛かった長尺物に対して棒状体の長手方向と直交する横方向に力を伝達することは困難であった。ここで例えば、長尺物がエレベータの昇降路内に配置される主ロープである場合には、主ロープは重量物である乗かごを吊持するものであることから、主ロープに大きな張力が掛かり、この大きな張力に抗して棒状体によって主ロープを棒状体の長手方向と直交する方向に動かすことが必要になる。すなわち、主ロープの引っ掛かりを解消するために、主ロープの大きな張力に抗して棒状体に対しこの棒状体の長手方向と直交する方向の大きな力を加えることが必要になる。
なお、本発明におけるような長尺物の引っ掛かりを解消させて元の状態に復旧させる技術とは異なるが、特許文献1に、棒状体の本体の先端にフックを設け、このフックを介して棒状体の長手方向と直交する方向に力を加えるようにした吊架金物取付長ボルト引き抜き装置が開示されている。この引き抜き装置にあっては、電柱に上当杆と下当杆とを当接させて支点とし、先端のフックを対象物に引っ掛けてロープを引っ張ることによって棒状体に加えた力を横方向の力に変換し、長ボルトを引き抜くようにしたものである。
実開平5−23714号公報
所定部材に対する長尺物の引っ掛かりを解消するに際し、棒状体に対して、この棒状体の長手方向と直交する方向に力を加える必要がある場合に、上述した特許文献1に示される技術を転用することが考えられる。しかし通常、エレベータの昇降路内においては特許文献1に示される従来技術におけるように、引っ掛かった長尺物の周囲に反力を受ける電柱に該当するような部材が存在するとは限らない。したがって、この特許文献1に示される従来技術を、昇降路内の所定部材に引っ掛かった例えば主ロープを、棒状体の長手方向と直交する方向に動かしてこの主ロープの引っ張り状態を解消させるような復旧作業に活用させることはできない。このようなこともあって従来では、棒状体に対して、この棒状体の長手方向と直交する方向に力を加えて長尺物の引っ掛かり状態を解消する復旧作業を行う場合には、その復旧作業が煩雑になり、この復旧作業に長時間を要したり、別の大掛かりな手段を採用せざるを得なかった。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、フックを有する棒状体に、その長手方向と直交する方向の力を加えて長尺物の引っ掛かりを解消する復旧作業を、長尺物の周囲に配置された固定部材を活用して容易に行うことができる長尺物引っ掛かり復旧装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る長尺物引っ掛かり復旧装置は、把持可能な長尺の本体と、この本体に設けられ長尺物を引っ掛けるフックとを有する棒状体を備え、上記長尺物が所定部材に引っ掛かった状態を解消して元の状態に復旧させる際に活用される長尺物引っ掛かり復旧装置において、把持可能な長尺の本体を有し、上記棒状体とは別体に形成されて固定部材に固定可能な別の棒状体と、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの一方に連結され、牽引力が与えられる索状体と、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの他方に設けられ、上記索状体が巻き掛けられる巻き掛け部とを備えたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、棒状体に、この棒状体の長手方向の力を加えることにより長尺物の引っ掛かりを解消できる場合には、棒状体に、長手方向の力を加えることによってフックに引っ掛けた長尺物を簡単に動かし、容易に復旧させることができる。
また本発明は、棒状体に、この棒状体の長手方向と直交する方向の力を加えることにより長尺物の引っ掛かりを解消できる場合には、例えば棒状体に索状体を連結し、別の棒状体に巻き掛け部を設け、棒状体に連結した索状体を別の棒状体の巻き掛け部に巻き掛けた状態にして、棒状体のフックを長尺物に引っ掛けてこの棒状体を把持し、別の棒状体を長尺物の周囲に配置される固定部材に固定してこの別の棒状体を把持し、このような状態で索状体を牽引することが行われる。この索状体の牽引によって棒状体は別の棒状体方向へ、すなわち棒状体がこの棒状体の長手方向と直交する方向へ移動し、所定部材に引っ掛かっている長尺物を、棒状体のフックによって所定部材から離脱するように移動させて元の状態にすることができる。すなわち本発明は、棒状体にその長手方向と直交する方向の力を加えて長尺物の引っ掛かりを解消させる復旧作業を、長尺物の周囲に配置される固定部材に別の棒状体を固定した状態で索状体を牽引することによって容易に行うことができる。
また本発明は、上記発明において、上記索状体がロープから成り、上記巻き掛け部が、上記ロープが巻き掛けられるプーリから成ることを特徴としている。
このように構成した本発明は、ロープを牽引した際にプーリが回転することから、比較的小さな牽引力によってロープを牽引し、棒状体のフックによって、引っ掛かった長尺物を棒状体の長手方向と直交する方向に動かすことができる。
また本発明は、上記発明において、上記プーリを、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの該当するものの先端から15cm以内の位置に設けたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、長尺物が引っ掛かっている所定部材とロープとの干渉を避けながら、プーリにより横方向の力に変換されたロープの牽引力を、棒状体の長手方向と直交する方向に長尺物を移動させる力として効率良く棒状体に伝えることができる。
また本発明は、上記発明において、上記ロープを、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの該当するものの先端から15cm以内の位置に連結したことを特徴としている。
このように構成した本発明は、ロープの牽引力が、別の棒状体を固定部材に押し付ける力と相殺されがたく、したがって棒状体のフックに、ロープの牽引力を長尺物を動かす大きな力として伝えることができる。
また本発明は、上記発明において、上記長尺物が、エレベータの昇降路に配置されるものから成り、上記棒状体及び上記別の棒状体が、上記エレベータの乗場から上記昇降路に向かって伸長させるように操作されるものから成ることを特徴としている。
このように構成した本発明は、長尺物が、乗かごや釣り合いおもりを吊持する主ロープや、テールコードである場合に、これらの主ロープやテールコードの引っ掛かり状態を簡単に解消して元の状態にし、エレベータの速やかな復旧運転を可能にすることができる。
また本発明は、上記発明において、上記棒状体の上記本体の先端に上記フックを設け、上記棒状体に上記ロープを連結し、上記別の棒状体に上記プーリを設けるとともに、上記棒状体の上記先端から上記ロープが連結される部位までの距離と、上記別の棒状体の上記先端から上記プーリが設けられる部位までの距離とを等しく設定したことを特徴としている。
このように構成した本発明は、所定部材に引っ掛かった長尺物と、別の棒状体が固定される固定部材とが乗場から等距離に位置している場合に、棒状体に連結したロープの部位と、別の棒状体のプーリに巻き掛けられるロープの部位までの間に位置するロープの部分を、棒状体に対して略直交するように位置させることができる。これにより、ロープの牽引力を棒状体に効率良く伝え、この棒状体のフックに、長尺物を動かす大きな力を与えることができる。
また本発明は、上記発明において、上記棒状体の上記本体の先端に上記フックを設け、上記棒状体に上記ロープを連結し、上記別の棒状体に上記プーリを設けるとともに、上記棒状体の上記先端から上記ロープが連結される部位までの距離を、上記別の棒状体の上記先端から上記プーリが設けられる部位までの距離よりも長く設定したことを特徴としている。
このように構成した本発明は、所定部材に引っ掛かった長尺物が、固定部材よりも乗場に対して遠くに位置している場合に、棒状体に連結したロープの部位と、別の棒状体のプーリに巻き掛けられるロープの部位までの間に位置するロープの部分を、棒状体に対して略直交するように位置させることができる。これにより、ロープの牽引力を棒状体に効率良く伝え、この棒状体のフックに、長尺物を動かす大きな力として与えることができる。
本発明は、把持可能な長尺の本体と、この本体に設けられ長尺物を引っ掛けるフックとを有する棒状体を備えるとともに、把持可能な長尺の本体を有し、棒状体とは別体に形成されて長尺物の周囲に配置された固定部材に固定可能な別の棒状体と、棒状体及び別の棒状体のうちの一方に連結され、牽引力が与えられる索状体と、棒状体及び別の棒状体のうちの他方に設けられ、索状体が巻き掛けれる巻き掛け部とを備えた構成にしてある。この構成に伴って本発明は、フックを有する棒状体に、その長手方向と直交する方向の力を加えて長尺物の引っ掛かりを解消する復旧作業を、長尺物の周囲に配置され別の棒状体が固定される固定部材を活用して容易に行うことができる。これにより本発明は、長尺物を棒状体の長手方向と直交する方向に動かすことによって長尺物の引っ掛かりを解消する復旧作業を、従来に比べて短時間で、能率良く行うことができる。
本発明に係る長尺物引っ掛かり復旧装置の一実施形態に備えられる第1棒状体を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 本実施形態に備えられる第2棒状体を示す平面図である。 本実施形態を用いて行われる復旧作業時の状態を示す図である。
以下、本発明に係る長尺物引っ掛かり復旧装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明に係る長尺物引っ掛かり復旧装置の一実施形態に備えられる第1棒状体を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図、図2は本実施形態に備えられる第2棒状体を示す平面図である。
本実施形態に係る長尺物引っ掛かり復旧装置は、長尺物例えばエレベータの昇降路内に配置され、乗かごや釣り合いおもりを吊持する主ロープ4が、昇降路内の所定部材に引っ掛かった状態を解消して元の状態に復旧させる等に際して活用される装置である。
本実施形態は、図1に示すように、把持可能な長尺の本体1aと、この本体1aの先端に設けられ上述した長尺物を形成する主ロープ4を引っ掛けるフック5とを有する棒状体、すなわち第1棒状体1と、図2に示すように、把持可能な長尺の本体21aを有し、第1棒状体1とは別体に形成されて固定部材、例えばガイドレール等に固定可能な別の棒状体、すなわち第2棒状体21とを備えている。また本実施形態は、第1棒状体1及び第2棒状体21のうちの一方、例えば第1棒状体1に連結され、牽引力が与えられる索状体例えばロープ8と、第1棒状体1及び第2棒状体21のうちの他方、例えば第2棒状体21に設けられ、ロープ8が巻き掛けられる巻き掛け部、例えばプーリ22とを備えた構成にしてある。
第1棒状体1の本体1aは、例えば第1筒体1a1と、この第1筒体1a1が収容される第2筒体1a2と、この第2筒体1a2が収容される第3筒体1a3とを含み、伸縮可能に構成してある。本実施形態は、本体1aに複数のねじ穴10a,10b,10c,10dを形成してあるとともに、これらのねじ穴10a〜10dに挿入可能な調整ねじ11a,11bを備えている。筒体1a1〜1a3に形成されたねじ穴10a〜10dを必要に応じて互いに適合させるように筒体1a1〜1a3を摺動させ、適合させたねじ穴に調整ねじ11a,11bを挿入してこれらの筒体1a1〜1a3を締結することにより、本体1aの長さ寸法を、所望の短い長さ寸法、あるいは所望の長い長さ寸法に設定することができる。
第1棒状体1に連結されるロープ8は、第1棒状体1の本体1aの先端側、例えば第1筒体1a1と第2筒体1a2とを締結する調整ねじ11aに、その一端を連結してある。調整ねじ11aは例えば本体1aの先端から15cm以内の部位に取り付けてある。したがって、ロープ8の一端は、本体1aの先端から15cm以内の部位に連結されている。ここで、上述した本体1aの先端側とは、本体1aの中央部分から第1筒体1a1の先端までの領域を含んでいる。したがって、一例としてロープ8を上述のように調整ねじ11aに連結したが、この調整ねじ11aとは異なる本体1aの部位に連結するようにしてもよい。なお、上述したロープ8の連結に係る15cmは、本発明者らがロープ8の連結位置として好適な位置を模索するために、繰り返し試験的に復旧作業を行って得られた値である。
上述した第1棒状体1のフック5は、ボルト2,3によって本体1aに含まれる第1筒体1a1に固定してある。このフック5は、上述のようにボルト2,3によって第1筒体1a1に固定されるL字状の第1フック部5aと、この第1フック部5aと背中合わせに配置され、ボルト6,7によって第1フック部5aに固定されたL字状の第2フック部5bとによって構成されている。このように、第1フック部5aと第2フック部5bを配置することにより、フック5の平面視の形状は略H字形状となっている。
主ロープ4がフック5の第1フック部5a内に位置するときには、第1棒状体1の本体1aを手前に引くことにより、第1フック部5aによって主ロープ4を手前に動かすことができ、また、本体1aをその長手方向に直交する方向に動かすことが可能となる。また、主ロープ4がフック5の第2フック部5b内に位置するときには、第1棒状体1の本体1aを押すことにより、第2フック部5bによって主ロープ4を向こうに動かすことができ、また、本体1aをその長手方向と直交する方向に動かすことにより、第2フック部5bによって主ロープ4を本体1aの長手方向と直交する方向に動かすことが可能となる。
第2棒状体21は、例えば第1棒状体1と略同等の構成にしてある。すなわち、この第2棒状体21の本体21aも、第1筒体21a1と、この第1筒体21a1が収容される第2筒体21a2と、この第2筒体21a2が収容される第3筒体21a3とを含み、伸縮可能に構成してある。この本体21aにも複数のねじ穴28a,28b,28c,28dを形成してあるとともに、これらのねじ穴10a〜10dに挿入可能な調整ねじ29a,29bを備えている。したがって、第1棒状体1と同様に、この第2棒状体21の本体21aの長さ寸法を所望の短い長さ寸法または所望の長い長さ寸法に設定することができる。
また、この第2棒状体21も、第1棒状体1のフック5と同様のフック25を備えている。このフック25は、ボルト24と、ねじ棒23とによって、本体21aに含まれる第1筒体21a1に固定されるL字状の第1フック部25aと、この第1フック部25aと背中合わせに配置され、ボルト26,27によって第1フック部25aに固定されるL字状の第2フック部25bとによって構成されている。このように第1フック部25aと第2フック部25bを配置することにより、フック25の平面視の形状も略H字形状となっている。また、この第2棒状体21にはねじ棒23にプーリ22を取り付けることで、プーリ22を第2棒状体21に固定している。なお第2棒状体21にプーリ22を設ける構成はこれに限られるものではない。
上述した第2棒状体21に取り付けられるプーリ22は、本体21aの先端側、例えば、本体21aの先端から15cm以内の部位に設けてある。本実施形態は、第1棒状体1の本体1aの先端からロープ8の一端が連結されるまでの距離と、第2棒状体21の本体21aの先端からプーリ22が設けられるまでの距離とを例えば等しく設定してある。ここで、上述した本体21の先端側とは、本体21aの中央部分から第1筒体21a1の先端までの領域を含んでいる。したがって、プーリ22を第1筒体21aの先端から15cmを超える本体1aの部位に取り付けることもできる。なお、上述したプーリ22の連結に係る15cmは、本発明者らがプーリ22の取り付け位置として好適な位置を模索するために、繰り返し試験的に復旧作業を行って得られた値である。
上述したように、地震などの大きな自然災害や予期せぬ事故が発生した場合、例えばエレベータにあっては主ロープ4等がガイドレールやガイドレール固定部などの昇降路内の所定部材に引っ掛かり、エレベータが動作不能となることがある。このような場合には、上述のように例えば引っ掛かっている主ロープ4を元の状態に復旧させる復旧作業が必要になる。なお、主ロープ4等の引っ掛かりの発生の有無は、各階床ごとに確認される。そして例えば、主ロープ4の引っ掛かりが発生している場合に、上述の構成の本実施形態に係る長尺物引っ掛かり復旧装置を活用して、以下のように復旧作業が行われる。
図3は本実施形態を用いて行われる復旧作業時の状態を示す図である。
主ロープ4が昇降路31内の所定部材に引っ掛かった場合、例えば第1棒状体1の長手方向の力を加えることにより主ロープ4の引っ掛かりを解消できる場合には、この第1棒状体1のみによって主ロープ4の引っ掛かりを解消することができる。すなわち、第1棒状体1のフック5の第1フック部5aによって主ロープ4を手前に引いたり、あるいはフック5の第2フック部5bによって主ロープ4を向こうに押したりして、主ロープ4を簡単に動かして、容易に主ロープ4の引っ掛かりを解消し元の状態に復旧させることができる。なお、第2棒状体21の基本構成は第1実施形態と同等にしてあるので、上述のような場合に本実施形態は、第1棒状体1に代えて第2棒状体21を活用して上述と同様の動作を行うことができる。
また本実施形態は、第1棒状体1の長手方向と直交する方向の力を加えることにより主ロープ4の引っ掛かりを解消できる場合には、例えば図3に示すように、第1棒状体1に一端を連結したロープ8を第2棒状体21のプーリ22に巻き掛け、この状態で第1棒状体1の例えば第2フック部5b内に主ロープ4を位置させるように、乗場30から一人目の作業者Aが昇降路31に向かって第1棒状体1を伸長させて把持する。また、乗場30で二人目の作業者Bが、第2棒状体21を昇降路31に向かって伸長させて、本実施形態では例えば主ロープ4の周囲に配置された固定部材であるガイドレール40にこの第2棒状体21を固定させて把持する。また、このような状態において、乗場30で三人目の作業者Cが、ロープ8の他端を持ち、ロープ8を牽引する。このロープ8の牽引によって第2棒状体21に設けたプーリ22が回転し、第1棒状体1は第2棒状体21の方向へ、すなわち第1棒状体1がこの第1棒状体1の長手方向と直交する方向へ移動し、この第1棒状体1のフック5の第2フック部5bによって図示しない所定部材に引っ掛かっている主ロープ4を、所定部材から離脱するように移動させて元の状態にすることができる。
このように本実施形態によれば、第1棒状体1にその長手方向と直交する方向の力を加えて主ロープ4の引っ掛かりを解消させる復旧作業を、主ロープ4の周囲に配置された固定部材であるガイドレール40等に第2棒状体21を固定した状態で、ロープ8を牽引することによって容易に行うことができる。これにより本実施形態は、主ロープ4を第1棒状体1の長手方向と直交する方向に動かすことによって主ロープ4の引っ掛かりを解消する復旧作業を短時間で、能率良く行うことができる。また、このように主ロープ4の引っ掛かりを解消することにより、エレベータの速やかな復旧運転を可能にすることができる。
また本実施形態は、ロープ8を牽引した際にプーリ22が回転することから、比較的小さな牽引力によってロープ8を牽引し、第1棒状体1のフック5の第2フック部5bによって、引っ掛かった主ロープ4を第1棒状体1の長手方向と直交する方向に動かすことができる。
また本実施形態は、プーリ22を第2棒状体21の本体21aの先端から15cm以内の位置に設けたことから、主ロープ4が引っかかっている所定部材とロープ8との干渉を避けながら、プーリ22により横方向の力に変換されたロープ8の牽引力を、第1棒状体1の長手方向と直交する方向に主ロープ4を移動させる力として効率良く第1棒状体1のフック5の第2フック部5bに伝えることができる。
また本実施形態は、ロープ8の一端を、第1棒状体1の先端から15cm以内の位置に連結したことから、ロープ8の牽引力が、作用点である主ロープ4に掛けられた第1棒状体1のフック5に、効率よく伝えることができる。
また本実施形態は、上述のような第1棒状体1の本体1aの先端からロープ8の一端が連結される部位までの距離と、第2棒状体21の本体21aの先端からプーリ22が設けられる部位までの距離を15cm以内の同じ距離に設定してある。このように構成したことにより、所定部材に引っ掛かった主ロープ4と、第2棒状体21が固定されるガイドレール40等とが乗場30から等距離に位置している場合に、第1棒状体1に連結したロープ8の一端の部位と、第2棒状体21のプーリ22に巻き掛けられるロープ8の部位までの間に位置するロープ8の部分を、第1棒状体1の延設方向に対して略直交するように位置させることができる。これにより、ロープ8の牽引力を第1棒状体1のフック5の第2フック部5bに効率良く伝え、この棒状体1の第2フック部5bに主ロープ4を動かす大きな力として与えることができる。
なお、上記実施形態にあっては、第1棒状体1の本体1aの先端からロープ8の一端が連結される部位までの距離と、第2棒状体21の本体21aの先端からプーリ22が設けられる部位までの距離を等しく設定したが、本発明は、このようにロープ8の連結位置と、プーリ22を設ける位置を設定することに限定されるものではない。例えば、第1棒状体1の本体1aの先端からロープ8の一端が連結される部位までの距離を、第2棒状体21の本体21aの先端からプーリ22が設けられる部位までの距離よりも長く設定してもよい。このように構成したものでは、所定部材に引っ掛かった主ロープ4が、ガイドレール40等よりも乗場30から遠くに位置している場合に、第1棒状体1に連結したロープ8の一端の部位と、第2棒状体21のプーリ22に巻き掛けられるロープ8の部位までの間に位置するロープ8の部分を、第1棒状体1の延設方向に対して略直交するように位置させることができる。したがって、このように構成したものも、ロープ8の牽引力を第1棒状体1のフック5の第2フック部5bに効率良く伝え、この棒状体1の第2フック部5bに主ロープ4を動かす大きな力を与えることができる。
また上記実施形態は、第2棒状体21のフック25の第2フック部25aをガイドレール40等に固定し、第1棒状体1のフック5の第2フック部5bによって昇降路31内の所定部材に引っ掛かった主ロープ4を動かすようにしたが、これとは逆に、第1棒状体1のフック5の第2フック部5bをガイドレール等に固定し、第2棒状体21のフック25の第2フック部25bによって昇降路31内の所定部材に引っ掛かった主ロープ4を動かすようにしても、主ロープ4の引っ掛かりを解消させることができる。
また上記実施形態は、第1棒状体1にロープ8を連結し、第2棒状体21にロープ8が巻き掛けられるプーリ22を設けたが、これとは別に、第2棒状体21にロープ8を連結し、第1棒状体1にロープ8が巻き掛けられるプーリ22を設けた構成にしてもよい。
また上記実施形態は、第1棒状体1に連結する索状体がロープ8によって構成されているが、索状体としてロープ8に代えて鎖等を設けるようにしてもよい。
また上記実施形態は、長尺物がエレベータの昇降路31内に配置される主ロープ4から成っているが、長尺物は主ロープ4には限られず、例えばレールコード等であってもよい。また本発明は、エレベータにおける主ロープ4等の長尺物の引っ掛かりに際してのみ活用され得るものでなく、長尺物の引っ掛かりを生じる懸念のあるエレベータとは異なる各種設備においても活用させることができる。
1 第1棒状体
1a 本体
4 主ロープ(長尺物)
5 フック
5a 第1フック部
5b 第2フック部
8 ロープ(索状体)
21 第2棒状体
21a 本体
22 プーリ(巻き掛け部)
23 ねじ棒
25 フック
25a 第1フック部
25b 第2フック部
30 乗場
31 昇降路
40 ガイドレール(固定部材)
A 作業者
B 作業者
C 作業者

Claims (7)

  1. 把持可能な長尺の本体と、この本体に設けられ長尺物を引っ掛けるフックとを有する棒状体を備え、上記長尺物が所定部材に引っ掛かった状態を解消して元の状態に復旧させる際に活用される長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    把持可能な長尺の本体を有し、上記棒状体とは別体に形成されて固定部材に固定可能な別の棒状体と、
    上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの一方に連結され、牽引力が与えられる索状体と、
    上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの他方に設けられ、上記索状体が巻き掛けられる巻き掛け部とを備えたことを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  2. 請求項1に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記索状体がロープから成り、
    上記巻き掛け部が、上記ロープが巻き掛けされるプーリから成ることを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  3. 請求項2に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記プーリを、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの該当するものの先端から15cm以内の位置に設けたことを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  4. 請求項3または4に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記ロープを、上記棒状体及び上記別の棒状体のうちの該当するものの先端から15cm以内の位置に連結したことを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  5. 請求項4に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記長尺物が、エレベータの昇降路に配置されるものから成り、
    上記棒状体及び上記別の棒状体が、上記エレベータの乗場から上記昇降路に向かって伸長させるように操作されるものから成ることを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  6. 請求項5に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記棒状体の上記本体の先端に上記フックを設け、
    上記棒状体に上記ロープを連結し、上記別の棒状体に上記プーリを設けるとともに、
    上記棒状体の上記先端から上記ロープが連結される部位までの距離と、上記別の棒状体の上記先端から上記プーリが設けられる部位までの距離とを等しく設定したことを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
  7. 請求項5に記載の長尺物引っ掛かり復旧装置において、
    上記棒状体の上記本体の先端に上記フックを設け、
    上記棒状体に上記ロープを連結し、上記別の棒状体に上記プーリを設けるとともに、
    上記棒状体の上記先端から上記ロープが連結される部位までの距離を、上記別の棒状体の上記先端から上記プーリが設けられる部位までの距離よりも長く設定したことを特徴とする長尺物引っ掛かり復旧装置。
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