JP2013236417A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機に搭載されるパワー回路部のハウジングからの受熱を低減し、小型軽量で生産性、信頼性の高い回転電機を得る。
【解決手段】電機子巻線51と外部の直流電源との間の電力変換を行うパワー回路部30と、パワー回路部30に設けられた配線部材302と、パワー回路部30に設けられた放熱用のヒートシンク301とを備え、ヒートシンク301もしくは配線部材302を回転電機100のハウジング7に固定することによりパワー回路部30をハウジング7に搭載するようにした回転電機であって、ヒートシンク301もしくは配線部材302とハウジング7との間に放熱プレート305を挿入した。
【選択図】図4

Description

この発明は、回転電機、特に、回転電機自身を制御する制御装置を搭載した回転電機に関するものである。
近年、地球温暖化を背景とした輸送機器への燃費改善要求が高まっている。これにともない、車両電装品で消費される電力の供給や、車バッテリへの充電を行う界磁巻線式回転電機においても、小型軽量化が急務になっている。しかしながら、近年、電装品の数とこれによる消費電力は増加傾向にあり、車両用回転電機には、より発電量が大きく、効率の高い発電性能を求められている。このため、これらの要求に対応すべく、低損失ダイオードを搭載したオルタネータや、MOS−FETなどのパワー半導体素子で構成された電力変換装置としてのパワー回路部を搭載したモータジェネレータなどの車両用回転電機の開発が行われている。
車両用回転電機の発熱量は、大量の電流が流れる固定子の巻線部や回転子の巻線部の銅損と、発電時に生じる鉄損に大部分を占められている。このとき、車両用回転電機に一体に備えられた整流器やインバータ部などの電力変換装置としてのパワー回路部は、前述の銅損と鉄損に起因した熱を、固定子、回転子、パワー回路部を保持するハウジングを介して受熱する。これらの熱は、パワー回路部に備えられたヒートシンクから、パワー回路部で生じた熱とともに排出される。
図12は、従来の回転電機における、パワー回路部とリヤブラケットとの固定を説明する説明図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図12において、パワー回路部30に設けられたヒートシンク301は、パワー回路部30内に設けられているパワー半導体素子を内蔵したパワー半導体モジュール(図示せず)の金属製の端子に対して電気的に絶縁されている。ターミナル302は、パワー半導体モジュールの金属製の端子に溶接もしくは半田付けにより電気的に接続されている。パワー半導体素子と電気的に接続されたターミナル302は、回転電機のリヤブラケット7に設けられたパワー回路部固定用ボス71に、ボルトなどにより締め付けられて機械的に固定されるとともに電気的に接続されている。ターミナル302は、パワー回路部30をリヤブラケット7に固定する固定部としての機能も有する。
リヤブラケット7にパワー回路部30のターミナル302が固定されることで、パワー回路部30のパワー半導体素子により構成されている電力変換回路の下アーム側の端子は、直接、リヤブラケット7に接するように配置される。このため、パワー回路部30は、回転電機のリヤブラケット7とターミナル302の接触部であるパワー回路部固定用ボス71からパワー回路部30の内部に、数[W]から数十[W]の熱量を受ける。
リヤブラケット7と直接接するパワー回路部30のターミナル302は、パワー回路部30の上面まで金属部材で接続されており、かつリヤブラケット7が良熱伝導性のアルミニウムで構成されているため、リヤブラケット7から受熱した熱量の多くをパワー回路部30に伝熱する。この結果、パワー回路部30の近傍は、パワー半導体素子の通電損失による発熱とリヤブラケット7からの受熱によって、熱が集中する。
したがって、パワー回路部30には、パワー半導体素子の温度を許容温度内に収めるために、高い放熱性能をもつヒートシンク301を設置する必要がある。この性能を満たすため、ヒートシンク301は、大型化もしくは放熱フィンが高密度化され、パワー回路部30のサイズ増大や空気流路抵抗の増加による冷却風量低下に起因した放熱性低下が問題となる。
このように、パワー回路部30に設けられたヒートシンク301は、現状として、パワー回路部30で生じた熱のみを放出するのではなく、パワー回路部30以外の部分で生じた熱を排出している。この結果、車両用回転電機のパワー回路部30に設けられたヒートシンク301は、パワー回路部30の発熱とハウジングであるリヤブラケット7からの受熱を放熱し、パワー回路部30に於けるパワー半導体素子を許容温度以下にできる放熱能力を備える必要がある。このような問題により、ヒートシンク301のサイズを縮小することは難しく、これが、パワー回路部30の小型化の弊害の一つとなっている。
特に、モータジェネレータのような、パワー回路部やこのパワー回路部を制御する制御回路部を備える回転電機は、オルタネータなどと比較して部品点数が多く、回転電機の小型化、軽量化などの要求が厳しい。また、設定できるヒートシンクのサイズに制限がある場合は、ハウジングから多量の熱量を受けるパワー回路部に搭載されたパワー半導体素子の温度上昇が大きくなり、故障の原因となる。
例えば、特許文献1に示された制御装置一体型回転電機は、パワー回路部が導電スタッドを介して回転電機のリヤブラケットと接続されているが、導電スタッドは、パワー回路部とリヤブラケットとの間に空間を設けるように設置される。これにより、固定子で生じた熱がパワー回路部へ流入するのを防止し、冷却風も容易に通風できるためパワー回路部の温度上昇を低減するようにしている。
特許第4351592号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来の回転電機では、パワー回路部と回転電機のハウジングとの間に空間を設ける必要があり、製品サイズの増大(特に軸方向の長さの増大)につながる。また、パワー回路部の放熱性能は、パワー回路部の発熱のみではなく、回転電機の他の部材で発生した熱も排出する機能を担っている。このため、パワー回路部以外の部材の固定子や回転子で生じた熱の排熱部が減少するため、パワー回路部以外の部材の温度が上昇する。この結果、他の発熱部でも放熱対策などが必要性となり、部材追加によるコスト増大や製品サイズアップが生じるという課題がある。
この発明は、従来の回転電機における前述のような課題を解消するためになされたもので、パワー回路部の受熱量を低減し、製品サイズの小型化やパワー回路部の過度の温度上昇を防止するとともに、高い生産性を有する回転電機を提供することを目的とする。
この発明による回転電機は、
ハウジングに回転自在に支持されている回転子軸と、
前記ハウジングに固定されると共に電機子巻線を有する固定子と、
前記回転子軸に固定されると共に界磁鉄心及び界磁巻線を有する回転子と、
前記電機子巻線と外部の直流電源との間の電力変換を行うパワー回路部と、
前記パワー回路部に設けられた配線部材と、
前記パワー回路部に設けられた放熱用のヒートシンクと、
を備え、
前記ヒートシンクもしくは前記配線部材を前記ハウジングに固定することにより、前記パワー回路部を前記ハウジングに搭載するようにした回転電機であって、
前記ヒートシンクもしくは前記配線部材と前記ハウジングとの間に挿入された放熱プレートを備えた、
ことを特徴とするものである。
この発明による回転電機によれば、ヒートシンクもしくは配線部材とハウジングとの間に挿入された放熱プレートを備えているので、パワー回路部の受熱量を低減し、製品サイズの小型化やパワー回路部の過度の温度上昇を防止するとともに、高い生産性を有する回転電機を提供することができる。
この発明の実施の形態1による回転電機の断面図である。 この発明の実施の形態1による回転電機におけるリヤブラケットの斜視図であって、パワー回路部を搭載した状態で示している。 この発明の実施の形態1による回転電機の回路図である。 この発明の実施の形態1による回転電機における、パワー回路部とリヤブラケットとの固定部を説明する説明図である。 この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートの変形例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートの別の変形例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートのさらに別の変形例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による回転電機における放熱プレートを示す説明図である。 この発明の実施の形態3による回転電機における放熱プレートを示す説明図である。 この発明の実施の形態4による回転電機における放熱プレートを示す説明図である。 この発明の実施の形態4による回転電機における放熱プレートの変形例とパワー回路部の固定を説明する説明図である。 従来の回転電機における、パワー回路部とリヤブラケットとの固定を説明する説明図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による回転電機を図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態1による回転電機の断面図、図2は、この発明の実施の形態1による回転電機におけるリヤブラケットの斜視図であって、パワー回路部を搭載した状態を示している。この実施の形態1で説明する回転電機は、車両用の交流発電電動機(モータジェネレータ)を示しているが、車両用の交流発電機でも適用可能である。
図1および図2において、回転電機100は、ハウジングとしてのフロントブラケット6及びハウジングとしてのリヤブラケット7と、フロントブラケット6に固定されたベアリング19aと、リヤブラケット7に固定されたベアリング19bと、これらのベアリング19a、19bに回転自在に支持されている回転子軸1と、フロントブラケット6及びリヤブラケット7に挟持されて固定された固定子5と、固定子5に装着された電機子巻線51と、回転子軸1に固定されると共に界磁鉄心2及び界磁巻線3を有する回転子10と、回転子軸1のフロント側の端部に固着されたプーリ20を備えている。回転電機100は、プーリ20に掛けられたベルト(図示せず)を介して、エンジンの回転子軸(図示せず)に連結される。
なお、以下の説明において、回転子軸1の軸方向の中心部からみて、フロントブラケット6が設置されている側を回転電機100のフロント側、リヤブラケット7が設置されている側を回転電機100のリア側と称する。また、フロントブラケット6とリヤブラケット7は、それぞれハウジングと称する場合がある。
回転電機100の駆動の際の発熱により、回転子10や固定子5の温度が上昇するため、回転子10の軸方向両端面には冷却ファン12、13が設けられている。フロントブラケット6およびリヤブラケット7は、軽量化と生産性の観点からアルミダイカスト成形により製作されている。回転子軸1のリア側に装着された一対のスリップリング4と、回転子軸1のリア側外周に位置するようにリヤブラケット7に取り付けられたブラシホルダ80と、一対のスリップリング4に摺接するようにブラシホルダ80内に配置された一対のブラシ8を備えている。後述する界磁回路部31からの界磁電流は、一対のブラシ8と一対のスリップリング4を介して界磁巻線3に供給される。
回転電機100のリヤブラケット7の軸方向外側端部には、外部の直流電源としての車載バッテリ(図示せず)からの直流電力を交流電力に変換し、または電機子巻線51からの交流電力を直流電力に変換する電力変換回路を備えた2組のパワー回路部30と、回転子10の界磁巻線3に界磁電流を供給する界磁回路部31と、パワー回路部30及び界磁回路部31を制御する制御回路部32が搭載されている。制御装置200は、2組のパワー回路部30と、界磁回路部31と、制御回路部32と、これらを覆う制御装置カバー201により構成される。回転電機100は、リヤブラケット7の軸方向外側端部に制御装置200を搭載した、いわゆる制御装置一体型回転電機である。
回転電機100の電機子巻線51は、例えば位相が30度ずれた2組の3相電機子巻線により構成されており、これらの3相電機子巻線は、3相電力変換回路を備えた2組のパワー回路部30により、それぞれ独立して制御され得るように構成されている。
図3は、この発明の実施の形態1による回転電機の回路図であり、前述の2組の3相電機子巻線のうちの1組のみを示している。図3において、Y結線された3相の電機子巻線51の各相の端子は、パワー回路部30における6個のパワー半導体素子30aにより構成された電力変換回路の交流側端子に接続されている。パワー回路部30における電力変換回路の直流側端子は、車載バッテリBと平滑コンデンサCに接続されている。界磁回路部31は、2個の半導体素子3aを介して車載バッテリBおよび平滑コンデンサCに接続されている。
回転電機100を電動機として動作せるときは、パワー回路部30の電力変換回路がインバータとして動作するように、制御回路部32によりパワー半導体素子30aがスイッチング制御される。これにより、車載バッテリBからの直流電力は、電力変換回路により交流電力に変換されて電機子巻線51に供給され、電機子巻線51は回転磁界を発生して界磁巻線3が発生する直流磁束と協働して、回転子10を回転させる。このとき、界磁巻線3に流れる界磁電流は、制御回路部32による半導体素子3aのスイッチング制御により必要に応じて調節される。
一方、回転電機100を発電機として動作せるときは、パワー回路部30の電力変換回路がコンバータとして動作するように、制御回路部32によりパワー半導体素子30aがスイッチング制御される。これにより、回転している回転子10の界磁巻線3による直流
磁界により電機子巻線51に発生した交流電力は、電力変換回路により直流電力に変換されて車載バッテリBに供給される。このとき、界磁巻線3に流れる界磁電流は、制御回路部32による半導体素子3aのスイッチング制御により必要に応じて調節される。
図1および図2に戻り、後述のように構成された2組のパワー回路部30は、前述の複数のパワー半導体素子30aと、パワー半導体素子30aに対して電気的に絶縁されたヒートシンク301を備えている。各パワー半導体素子30aは、樹脂にインサート成形されて相互に電気的に接続されている。また、各パワー回路部30の信号線接続端子304は、制御回路部32における制御回路基板321に設けられている制御回路に、信号線接続部材(図示せず)を介して接続されている。また、パワー回路部30の各相の交流側端子312は、電機子巻線51の各相の端子に接続されている。制御回路部32の制御回路基板321に設けられた制御回路は、リード線接続部322を介してエンジン制御装置ECU(図示せず)からのリード線(図示せず)に接続される。
制御回路部32は、制御回路基板321と、制御回路基板321を収納するための樹脂製のケース323を備えている。ケース323は、内部に収納された制御回路基板321への塩泥水の浸入を防ぐために、防水カバー(図示せず)などにより密封された防水構造を有している。界磁回路部31は、前述の制御回路基板321と同一基板上に実装することも可能であるが、この実施の形態1では制御回路基板321とは分離して構成されている。界磁回路部31は、樹脂製のケース311と、このケース311内に収納された半導体素子3aと、ケース311の開口部を閉塞するヒートシンク313とを備えている。ヒートシンク313は、複数の冷却フィンを備えている。
パワー回路部30は、樹脂製のケース303と、このケース303内に収納されたパワー半導体素子30aを内蔵したパワー半導体モジュールの金属製の端子に溶接もしくは半田付けにより電気的に接続されたターミナル302と、ケース303の開口部を閉塞してケース303に固定されたヒートシンク301とを備えている。パワー半導体素子30aは、樹脂にインサート成形されており、ヒートシンク301に搭載されている。このパワー半導体素子30aは、ヒートシンク301とは電気的に絶縁されている。ヒートシンク301は、パワー回路部30に設けられたパワー半導体素子30aは通電時に発熱をともなうため、パワー回路部30のパワー半導体素子30aの放熱用として設けられており、複数枚の冷却フィンが設けられている。パワー回路部30の配線部材としてのターミナル302は、パワー回路部30をリヤブラケット7に固定するための固定部の機能を備える。
モータジェネレータなどの回転電機では、内部に発電電流の整流機能およびインバータなどの電力変換機能を併せ持つパワー回路部30を備える。パワー回路部30を構成するパワー半導体素子30aは、MOS−FETなどのスイッチング可能なパワー半導体素子により構成され、配線部材もしくは放熱部材などと一括にトランスファー成形されたものや、樹脂性のケースもしくは囲いに覆われ、シリコーンゲルなどでポッティングされるなどしてパワーモジュール化されている。このパワーモジュール化されたパワー半導体素子30aは、前述したようにヒートシンク301に搭載されている。
図2に示すように、2組のパワー回路部30は、放熱プレート305を介して、回転電機100のリヤブラケット7の軸方向外側端部に設けられたパワー回路部固定用ボス71(図1、図2には図示されていない)に固定されている。パワー回路部30のターミナル302とリヤブラケット7との間に挿入された金属製の放熱プレート305は、回転電機100の固定子などで発生しリヤブラケット7を通じてパワー回路部30のターミナル302へ流入する熱を、雰囲気に放熱させるものであり、パワー回路部30がリヤブラケット7などの他部材から受ける熱量を低減し、小型軽量で生産性が高い回転電機を供給することを可能とする。
この発明の実施の形態1による回転電機によれば、パワー回路部30のターミナル302とリヤブラケット7に設けられたパワー回路部固定用ボス71との間に挿入された金属製の放熱プレート305により、固定子5などで生じリヤブラケット7を通じてパワー回路部30に流入しようとする熱が雰囲気に放熱されるので、パワー回路部30の受熱量を低減することができる。これによって、パワー回路部30に搭載されるヒートシンク301に必要とされる放熱性能を下げることが可能となる。この結果、パワー回路部30のヒートシンク301の小型化、ヒートシンク301の放熱フィン枚数低減およびフィンピッチの拡大、などが可能となる。これにより、パワー回路部30の小型化による回転電機のサイズ低減や、冷却風の流路抵抗低減による回転電機の放熱性向上が可能となる。
図4は、この発明の実施の形態1による回転電機における、パワー回路部とリヤブラケットとの固定部を説明する説明図である。図4において、回転電機100のリヤブラケット7の軸方向外側端部に設置されるパワー回路部30と、リヤブラケット7に設けられたパワー回路部固定用ボス71との間に、金属製の放熱プレート305が挿入される。これにより、回転電機100の固定子5などで生じ、リヤブラケット7を通じてパワー回路部30のターミナル302へ流入しようとする熱は、放熱プレート305を通ってパワー回路部30に伝わるようになり、パワー回路部30への受熱量が軽減される。
放熱プレート305とパワー回路部30は、リヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71に、ねじ、ボルト、リベット、かしめ、などで固定される。ここで、リヤブラケット7に近い側から放熱プレート305、パワー回路部30のターミナル302の順にリヤブラケット7に重ねられて一体に固定される。
放熱プレート305と、パワー回路部30の固定部であるターミナル302と、リヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71とが接触する面は、前述のいずれかの固定方法により、面同士が加圧された状態で固定される。前述のようにして固定された放熱プレート305には、リヤブラケット7からパワー回路部30に流入しようとする熱量の一部が流入する。この放熱プレート305は、回転子10に固定された冷却ファン13が回転子10の回転によって生じる冷却風の流れ方向に対して、垂直方法に最大面積を持つ面が対面するように設置される。
また、放熱プレート305は、図4に示すように、パワー回路部30のターミナル302の平面形状とほぼ同様の平面形状をなした平板状に形成されており、1個のパワー回路部30を固定すべきリヤブラケット7の一対のパワー回路部固定用ボス71に跨って配置される。この放熱プレート305は、一対のパワー回路部固定用ボス71に接する固定部以外の部分に、複数の貫通穴305aが形成されている。これにより、放熱プレート305の固定部以外の部分の表面は、雰囲気空気が流通しこの雰囲気空気にさらされることになり、リヤブラケット7から受けた熱は、その一部が雰囲気空気へ容易に放出される。
図5は、この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートの変形例を示す説明図で、(a)は放熱プレートをリヤブラケットに取り付けた状態を示す平面図、(b)は放熱プレートの斜視図である。図5において、放熱プレート306は、複数個の貫通穴306aを備える。放熱プレート306に形成された貫通穴306aの開口面は、回転子10が回転する際に、回転子10に設けられた冷却ファン13の生じる冷却風の流れ方向に対して、略垂直に設置されている。これにより、放熱プレート306を設置することによる冷却風の流路抵抗の増大を最小限に抑えることが可能である。
また、放熱プレート306は、貫通穴306aの形成時に同時に切り起こしのフィン部306bを備える。これにより、放熱プレート306は、雰囲気への放熱面積が増大に起因した放熱能力向上により、リヤブラケット7から伝わる熱を効率よく雰囲気に放出できるようなる。また、切り起こしのフィン部306bや、貫通穴306aが設けられていることで、放熱プレート306に外力が作用した際の変形に対する強度耐性を向上できる。
図6は、この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートの別の変形例を示す説明図である。図6において、放熱プレート307は、パワー回路部30を搭載するヒートシンク301もしくはパワー回路部30のターミナル302との接触面に、低熱伝導領域としての四角断面形状のライン上の凹凸部307bを備えたものである。また、放熱プレート307は、前述と同様の貫通穴307aを備えている。このように構成した放熱プレート307によれば、放熱プレート307とパワー回路部30のヒートシンク301とターミナル302との接触面積を制限することができる。
このように、放熱プレート307の表面に凹凸部307bを備えることで、放熱プレート307とパワー回路部30との接触部の熱抵抗を増大させ、リヤブラケット7から流入する熱量をパワー回路部30側に伝わり難くする効果がある。前述の凹凸部307bは、放熱プレート307を板金加工や鋳造によって成形する際に、同時に成形することが可能であり、製造コストの増大を回避できる。
なお、放熱プレート307における凹凸部307bの形状は、四角形断面である必要はなく、三角形や四角形以上の多角形でもよい。また凹凸部307bは、ライン状である必要は無く、ラインが交差した格子状であっても、複雑な不規則形状でも良い。
図7は、この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレートのさらに別の変形例を示す説明図であり、(a)は放熱プレートの斜視図、(b)は放熱プレートの取り付け状態を説明する説明図である。図7の(a)に示すように、放熱プレート308は、リヤブラケット7の一対のパワー回路部固定用ボス71に対応する位置に設けられた貫通穴の周縁部に、低熱伝導領域としての環状突起308bを一対備えている。また、放熱プレート308は、前述と同様の貫通穴308aを備えている。
放熱プレート308は、図7の(b)に示すように、一対の環状突起308bがパワー回路部30側となるようにリヤブラケット7の一対のパワー回路部固定用ボス71に載置される。パワー回路部30のターミナル302は、放熱プレート308の一対の環状突起308bの軸方向端面に載置され、ボルトなどにより放熱プレート308と一体にリヤブラケット7の軸方向外側端部に固定される。
このように構成された放熱プレート308により、放熱プレート308とパワー回路部30との接触部の熱抵抗を増大させ、リヤブラケット7から流入する熱量をパワー回路部30側に伝わりにくくする効果がある。前述の一対の円形の環状突起308bは、放熱プレート308を板金加工や鋳造によって成形する際に、同時に成形することが可能であり、製造コストの増大を回避できる。
なお、放熱プレート308の低熱伝導領域として、円形の環状突起308bで構成したが、放熱プレートのリヤブラケット7との接触部から、パワー回路部との接触部までの間で伝熱面積が縮小するようにした低熱伝導領域であれば、他の構成であってもよい。例えば、放熱プレート308の環状突起308bは、円形の環状である必要はなく、直線状であったり、点状であったりしてもよい。
図6および図7に示す放熱プレートは、前述のように低熱伝導領域を備えていることで、パワー回路部30と放熱プレートの接触部は、水はけのよい状態で固定される。この結果、パワー回路部の放熱プレートとの接触面と、放熱プレートの接触面に露出する金属材料とが、異種金属の組み合わせになる場合、回転電機100に水などの異種金属接触腐食を生じさせる異物が進入した場合でも、異物がすぐに除去される。この結果、異種金属接触腐食の進行を防止することができる。
前述の放熱プレート305、306、307、308は、リヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71から受けた熱を放熱プレート305、306、307、308中に効率よく熱拡散し、広い面積で雰囲気空気に熱交換されるように、銅、アルミニウム、もしくは銅系やアルミニウム系の合金とすることが好ましい。また、図4では、放熱プレート305は、薄い平板状の形状をなしているが、厚みを持つブロック状や面方向で厚みのことなる異厚形状でも良い。放熱プレート305、306、307、308をこのような構造とすることで、他部材からリヤブラケット7を通じてパワー回路部30に流入する熱量をさらに低減することができ、パワー回路部30の温度上昇低減と、これに起因したパワー回路部30の小型化、パワー回路部30の放熱用のヒートシンク301の小型化、パワー回路部30の半導体モジュールなどのチップサイズの縮小が可能となる。
その結果、回転電機100の小型軽量化や材料コストの削減が可能となる。また、放熱プレート305を設置することで回転電機全体に占める放熱面積が増加し、固定子5などのパワー回路部30以外の部材の温度を低減する効果もある。さらに、リヤブラケット7におけるパワー回路部30と対抗する面と、パワー回路部30との間に放熱プレート305が設置されることで、リヤブラケット7の表面の輻射熱がパワー回路部30に伝わるのを回避して放熱プレート305、306、307、308で外部雰囲気に排熱することができる。
また、パワー回路部30が必要とするヒートシンク301の放熱性能も抑えられるため、ヒートシンク301の必要な冷却フィンの枚数を削減することが可能となる。これにより回転電機内部への冷却風流入時の風路抵抗が小さくなり、回転電機内部への冷却風量を増やすことが可能になる。その結果、固定子5や回転子10の発熱を効率よく外部に排出可能となり、回転電機全体の温度上昇抑制効果が得られる。
さらに、ヒートシンク301の冷却フィンの数を少なくすることができる結果、フィンピッチを拡大することができ、外部からの粉塵、異物などの堆積による冷却フィンの目詰まりによる不具合を回避できる。さらに、パワー回路部30のスイッチングノイズや制御回路部32のスイッチングノイズ、回転子10の界磁巻線3に界磁電流を供給するブラシ8やスリップリング4に界磁電流が通電した際のノイズなどが生じた際に、ノイズによって誤動作を生じやすい制御ICやセンサー類を、放熱プレート305、306、307、308のパワー回路部30を固定している面に対する反対側の面に固定することで、ノイズの悪影響を低減することができる。
また、パワー回路部30などをリア側から覆う制御装置カバー201を金属もしくは導電性の樹脂などで作製し、放熱プレート305、306、307、308と接触するように配置することで、パワー回路部30およびその付近に配置される部材は、グランド電位の部材で覆われることになるため、回転電機100が車両に搭載されて固定された際に、接続される外部配線部材などによるノイズによる影響が低減される。
さらに、放熱プレート305、306、307、308とパワー回路部30とを固定するリヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71を、回転子軸1を支持するベアリング19a、19b、回転センサーなどの部材の近くに設置することで、ベアリング19a、19bや回転センサーの温度低減や温度上昇抑制効果が得られる。
なお、この発明の実施の形態1による回転電機における放熱プレート305、306、307、308は、図面には平板形状を示したが、平板形状に限定されるものではなく、段差を持つ折れ曲がった形状や、湾曲した形状でも同様の効果がある。また、放熱プレート305、306、307、308が回転電機100の回転子軸1に対して垂直に設置されるため、冷却13ファンによって排気されようとする冷却風が排出経路中やその近傍にあるリヤブラケット7や、制御装置カバー201などに当たって、回転電機100の内部を還流した場合でも、還流した空気がパワー回路部30に到達するのを防止する。
回転電機100の内部を還流する空気は、冷却風路中で各部材から受熱し、雰囲気温度よりも高温となる。この内部に還流する空気がパワー回路部30に到達すると、パワー回路部30は擬似的に、より高温の雰囲気に設置されているのと同じ状態となり、回転電機100外部の雰囲気温度から見たときの温度上昇は大きくなる。そこで回転電機内部に還流する空気を、冷却13が回転電機外部に冷却風を排出する経路に導くことで、高温な空気が回転電機100の内部で停滞するのを防止でき、パワー回路部30の温度上昇を防止することができる。
車載用の回転電機の中でも、高効率オルタネータやモータジェネレータのような車載用回転電機では、パワー半導体素子として低損失ダイオードやMOS−FETを使用する。これらの素子は、オルタネータのレクチファイアに搭載されるダイオードと比較して発熱量が小さいため、同などの発電量で比較すると自己発熱による素子の温度上昇が小さい。このような場合、パワー回路部30とリヤブラケット7との間に前述の放熱プレート305、306、307、308を配置し、パワー回路部30の受熱量を小さくすることで、パワー半導体素子の温度上昇を大きく低減することが可能となる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2による回転電機における放熱プレートを示す説明図であり、(a)は放熱プレートの斜視図、(b)は放熱プレートの取り付け状態を説明する説明図である。図8において、2組のパワー回路部30とリヤブラケット7との間に設置されるそれぞれの放熱プレート309は、連結部309cにより一体に連結されている。連結されたそれぞれの放熱プレート309は、実施の形態1の場合と同様に、複数の貫通穴309aを備える。放熱プレート309は、この例では1枚の金属板をプレス加工により成形することで一体に連結した構成とされている。又、一体に連結された放熱プレート309は、前述の図7の場合と同様の目的で、それぞれ肉厚部としての一対の環状突起309bを備えている。この環状突起309bの形状は円形でなくともよいことは、前述の実施の形態1の場合と同様である。
各放熱プレート309が一体に連結されていることで、放熱プレート309の表面積が増加し、放熱プレート309の放熱性能が向上するとともに、リヤブラケット7の軸方向外側端部に搭載される各部材とリヤブラケット7との間の輻射熱のシールドとして作用する面積が増加し、パワー回路部30およびその付近に搭載される他の部材の受熱を低減することができる。また、放熱プレート309およびパワー回路部30の耐振性や構造強度も向上する。
なお、相互に連結されたそれぞれの放熱プレート309は、一枚の金属からプレス加工で成形することで一体に連結する代わりに、別々に成形した放熱プレート309を溶接により連結したり、それぞれの放熱プレート309をインサート材として樹脂により一括にインサート成形したり、鋳造によって連結された形状に成形したり、ねじ、ボルト、リベット、かしめ、などによって連結することができる。図8に示すように、放熱プレート309に環状突起309bを備えることで、リヤブラケット7と放熱プレート309間に隙間を形成することができ、パワー回路部30への熱の遮断性能をさらに向上させることができる。
なお、環状突起309bに代えて、プレス加工により垂直壁面部を形成することで構成してもよい。そのとき、垂直壁面部をパワー回路部30側とすることで、放熱プレート309とパワー回路部30間の熱抵抗を大きくすることができ、熱の遮断性が向上する。すなわち、熱抵抗は、放熱プレート309の厚み/断面積/熱伝導率に基づくものであるため、放熱プレート309とパワー回路部30間の熱抵抗を大きくし、リヤブラケット7と放熱プレート309間の熱抵抗を小さくすることが、熱の遮断性に対して有効であるが、リヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71と放熱プレート309との接触を面接触とし、その面接触部とパワー回路部30との間に、厚みが例えば放熱プレート30と同じ厚みの板を垂直に立ち上げた加工により突起部を形成すれば、その垂直壁面部の断面積を小さくできる。
この場合、垂直壁面部の厚みつまり高さを、少なくとも放熱プレート309の板材の厚さより大きくし、かつ垂直壁面部の断面積は厚みがその板厚程度と小さくすることができることになり、熱抵抗を大きくすることができる。
また、放熱プレート309に肉厚部を形成する別の方法として、平面とは別のドーナツ状の部材を放熱プレート309に一体に固定するようにしてもよい。その場合、このドーナツ状の部材は、熱伝導率が悪い材質で構成すると、更に熱の遮断性を増すことができる。例えば、ドーナツ状の部材をアルミ材で形成すれば、100〜200[W/mk]の熱伝導率となるが、鉄系の材質の部材とすれば、熱伝導率が10〜20[W/mK]程度の材質のものが入手可能である。この他に、高温での圧縮耐久性の高いいわゆるエンジニアリングプラスチックを用いても良い。また、放熱プレート309の固定部以外のパワー回路部30側に前述のドーナツ状の部材を配置してもよい。
さらに、放熱プレート309を、図8に示すような形状をとする場合、放熱プレート309の上に、パワー回路部30以外の部材も同時に搭載することが可能になるため、製品製造時にパワー回路部30もしくはパワー回路部30の周辺の部材を放熱プレート309上に組上げたあとに、回転電機と合体させることで、生産性が向上する。
実施の形態3.
実施の形態3では、放熱プレートを複数枚重ねて、パワー回路部とリヤブラケットのパワー回路部固定用ボスとの間に設置するようにしたものである。図9は、この発明の実施の形態3による回転電機における放熱プレートを示す説明図であり、(a)は放熱プレートの斜視図、(b)は放熱プレートの取り付け状態を説明する説明図である。図9は、2枚の放熱プレート3101、3111を重ねた状態を示している。図9の(a)、(b)において、図の上部にある放熱プレート3101は、複数の貫通穴3101aと、貫通穴3101aの形成時に同時に切り起こしの複数のフィン部3101bを貫通穴3101aの図に於ける左側部に備える。図の下部にある放熱プレート3111は、複数の貫通穴3111aと、貫通穴3111aの形成時に同時に切り起こしの複数のフィン部3111bを貫通穴3111aの図に於ける右側部に備える。放熱プレート3101、3111の貫通穴3101a、3101bの大きさ、及びその設けられた位置は、同一である。
前述のように形成された放熱プレート3101、3111は、図9の(a)に示すように重ねられる。その結果、放熱プレート3101のフィン部3101bは、放熱プレート3111の貫通穴3111aを貫通して放熱プレート3111の図における下方に突出することになる。その結果、放熱プレート3111の貫通穴3111aの図における左右の側縁部に、フィン部3101b、3111bが交互に配置されることとなる。
図9の(b)に示すように、放熱プレート3101と放熱プレート3111は、放熱プレート3111がリヤブラケット7側となるように重ねられて、リヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71に載置され、放熱プレート3101の上にパワー回路部30のターミナル302が搭載される。そして、他の実施の形態と同様に、ボルトなどによりこれ等が一体にリヤブラケット7のパワー回路部固定用ボス71に固定される。
この実施の形態3によれば、リヤブラケット7からパワー回路部30へ流入しようとする熱は、複数枚の放熱プレート3101、3111に分散され放熱されるため、パワー回路部30の受熱量をさらに低減することが可能となる。
なお、重ねられる放熱プレート同士が当接するそれぞれの面の少なくとも一方には、低熱伝導領域をそれぞれ設けてもよい。この場合、複数枚の放熱プレート間に通風可能な空間ができ、放熱面積をさらに大きくとることが可能になるとともに、リヤブラケット7からパワー回路部30への伝熱経路の熱抵抗がさらに大きくなるため、パワー回路部30の受熱量がさらに低減される。また、回転電機全体にしめる放熱面積も拡大されるため、回転電機全体の放熱の能力が向上する。
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4による回転電機における放熱プレートを示す説明図である。図10において、2組のパワー回路部30とリヤブラケット7との間に設置されるそれぞれの放熱プレート3121は、図8に示す前述の実施の形態2と同様に、連結部3121cにより一体に連結されている。連結されたそれぞれの放熱プレート3121は、実施の形態2の場合と同様に、複数の貫通穴3121aを備える。放熱プレート3121は、この例では1枚の金属板をプレス加工により成形することで一体に連結した構成とされている。又、一体に連結された放熱プレート3121は、前述の図7の場合と同様の目的で、それぞれ肉厚部としての一対の環状突起3121bを備えている。この環状突起3121bの形状は円形でなくともよいことは、前述の実施の形態1の場合と同様である。
この実施の形態4では、放熱プレート312の環状突起3121bと、パワー回路部30のヒートシンク301もしくはパワー回路部30のターミナル302との間に、低熱伝導部材3131を配置するとともに、放熱プレート3121とリヤブラケット7との間に熱良導部材314を配置することを特徴とする。
リヤブラケット7からパワー回路部30に伝わる熱量中の、パワー回路部30に伝わる熱量と放熱プレート3121に伝わる熱量の割合は、リヤブラケット7から放熱プレート3121の放熱面までの熱抵抗と、リヤブラケット7からパワー回路部30の放熱面までの熱抵抗の割合に大きく影響を受ける。すなわち、リヤブラケット7から放熱プレート3121の放熱面までの熱抵抗を小さくし、リヤブラケット7からパワー回路部30の放熱面までの熱抵抗を大きくすることで、パワー回路部30への熱流量を小さくすることが可能である。パワー回路部30と放熱プレート3121との間に、低熱伝導部材3131を設けることで、リヤブラケット7からパワー回路部30への熱抵抗が、リヤブラケット7から放熱プレート3121への熱抵抗と比較して大幅に大きくなる。このため、パワー回路部30のパワー半導体素子が受ける熱量をさらに低減することが可能となる。
この低熱伝導部材3131は、PPSやPBT等の樹脂系材料や、ステンレス鋼などの熱伝導率が小さい金属材料からなる。また樹脂系材料を使用する場合、パワー回路部30を構成する部材の帯電防止や、回路上グランド電位となるリヤブラケット7とパワー回路部30のターミナル302などが接続される必要がある場合などは、導電性のポリマーや導電性コンパウンドを内包する樹脂を使用したり、金属カラーなどの金属製インサート部材を一体成形たりして、パワー回路部30とリヤブラケット7との導電パスを形成する。
また、放熱プレート3121とリヤブラケット7との間に、熱良導部材314が配置される。この熱良導部材314は、硬度が低い金属や、高放熱フィラーや高放熱ポリマーと樹脂などからなるシート、高熱伝導コンパウンドを含むグリスなどにより形成する。このように、放熱プレート3121とパワー回路部30との間に低熱伝導部材3131を配置し、放熱プレート3121とリヤブラケット7との間に熱良導部材314を配置することで、リヤブラケット7から放熱プレート3121との間の熱抵抗は小さくなると共に、放熱プレート3121とパワー回路部30との間の熱抵抗は大きくなる。
その結果、リヤブラケット7の熱を放熱プレート3121に効率よく引き込み、パワー回路部30への伝熱量を小さくすることができる。また、放熱プレート3121とリヤブラケット7およびパワー回路部30と接触する部分に熱良導部材314と低熱伝導部材3131を配置することで、水などの異物が浸入した際に生じる異種金属腐食の発生を防止でき、信頼性が向上する。また、この熱良導部材314は、パワー回路部30と放熱プレート3121がリヤブラケット7に固定される際に適度に変形し、放熱プレート3121とリヤブラケット7との真接触面積を向上する。
図11は、この発明の実施の形態4による回転電機における放熱プレートの変形例とパワー回路部の固定を説明する説明図である。図11において、放熱プレート315は、パワー回路部30への一対の固定部315dと、放熱プレート315とリヤブラケット(図示せず)との一対の固定部315eが、別々に設けられている。この放熱プレート315は、2組のパワー回路部30(一方のパワー回路部のみしか図示せず)とリヤブラケット7との間に設置されるそれぞれの放熱プレート(一方の放熱プレートのみしか図示せず)が図8に示す前述の実施の形態2と同様に、連結部315cにより一体に連結されている。連結されたそれぞれの放熱プレート315は、実施の形態2の場合と同様に、複数の貫通穴315aを備える。放熱プレート315は、この例では1枚の金属板をプレス加工により成形することで一体に連結した構成とされている。
なお、図示していないが、図10の場合と同様に、パワー回路部30と放熱プレート315の固定部315dとの間に前述と同様の低熱伝導部材3131が挿入され、放熱プレート315の固定部315eとリヤブラケット7との間に前述と同様の熱良導部材314が挿入される。
放熱プレート315に、パワー回路部30への一対の固定部315dと、放熱プレート315とリヤブラケット(図示せず)との一対の固定部315eを別々に設けることで、リヤブラケット7からパワー回路部30への熱抵抗をさらに大きく取ることができると共に、リヤブラケット7から放熱プレート315までの熱抵抗を小さいままに保つことができる。
すなわち、リヤブラケット7からパワー回路部30への熱抵抗と、リヤブラケット7から放熱プレート315への熱抵抗との差が大きくなり、パワー回路部30の受熱量がさらに小さくなる。またこの構造では、リヤブラケット7からパワー回路部30までの熱抵抗の中で、リヤブラケット7からパワー回路部30までの熱抵抗が最大であり、リヤブラケット7から放熱プレート315までの熱抵抗および放熱プレート315からパワー回路部30までの熱抵抗は、リヤブラケット7からパワー回路部30までの熱抵抗に比べて小さくなる。
モータジェネレータのような、始動や回生を行う回転電機では、パワー回路部30に数十[A]の電流が通電し、大きな発熱が生じる。この際、前述の構造をとることで、パワー回路部30はリヤブラケット7からの受熱を防ぎつつ、パワー回路部30の発熱を放熱プレート315に逃がし、パワー半導体素子の温度上昇を低減する効果がある。前述のように放熱プレート315とパワー回路部30との間に低熱伝導部材3131を設けることで、さらにパワー回路部30への受熱を防止できる。また、前述のように放熱プレート315とリヤブラケット7との間に、熱良導部材314を設けることで、リヤブラケット7から放熱プレート315への受熱量が増えた場合でもパワー回路部30の温度上昇を抑えるとともに、回転電機全体の放熱性能を向上することができる。
なお、この発明は、その発明の範囲内に於いて、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 回転電機 1 回転子軸
2 界磁鉄心 3 界磁巻線
4 スリップリング 5 固定子
6 フロントブラケット 7 リヤブラケット
8 ブラシ 80 ブラシホルダ
10 回転子 12、13 冷却ファン
19a、19b ベアリング 20 プーリ
30 パワー回路部 31 界磁回路部
32 制御回路部 51 電機子巻線
200 制御装置 201 制御装置カバー
30a パワー半導体素子 3a 半導体素子
304 信号線接続端子 321 制御回路基板
312 交流側端子 322 リード線接続部
323 ケース 311 ケース
313 ヒートシンク 302 ターミナル
303 ケース
305、306、307、308、309、3101 放熱プレート
3111、3121、315 放熱プレート
305a、306a、307a、308a、309a 貫通穴
3101a、3111a、3121a、315a 貫通穴
306b、3101b フィン部 307b 凹凸部
308b、309b、312b 環状突起
309c 連結部 3131 低熱伝導部材
314 熱良導部材
315d、315e 固定部

Claims (8)

  1. ハウジングに回転自在に支持されている回転子軸と、
    前記ハウジングに固定されると共に電機子巻線を有する固定子と、
    前記回転子軸に固定されると共に界磁鉄心及び界磁巻線を有する回転子と、
    前記電機子巻線と外部の直流電源との間の電力変換を行うパワー回路部と、
    前記パワー回路部に設けられた配線部材と、
    前記パワー回路部に設けられた放熱用のヒートシンクと、
    を備え、
    前記ヒートシンクもしくは前記配線部材を前記ハウジングに固定することにより、前記パワー回路部を前記ハウジングに搭載するようにした回転電機であって、
    前記ヒートシンクもしくは前記配線部材と、前記ハウジングとの間に挿入された放熱プレートを備えた、
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 前記放熱プレートは、貫通穴と前記貫通穴の形成時に切り起こされたフィン部を備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記放熱プレートは、前記ヒートシンクもしくは前記配線部材に対向する側の面に低熱伝導領域を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記配線部材と前記ヒートシンクを備えた前記パワー回路部は、複数設けられ、
    前記放熱プレートは、前記複数のパワー回路部に個別に対応する複数の放熱プレートを連結して構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の回転電機。
  5. 前記放熱プレートは、
    複数の放熱プレートを重ねて構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の回転電機。
  6. 前記ヒートシンクもしくは前記配線部材と、前記放熱プレートとの間に挿入された熱伝導率の低い低熱伝導部材を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の回転電機。
  7. 前記ハウジングと前記放熱プレートとの間に挿入された熱伝導率の高い熱良導部材を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のうちの何れか一項に記載の回転電機。
  8. 前記放熱プレートは、
    前記ヒートシンクもしくは前記配線部材に固定される固定部と、
    前記固定部とは異なる位置に設けられ、前記ハウジングに固定される固定部と、
    を備えている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のうちの何れか一項に記載の回転電機。
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