JP2013235904A - 有機薄膜太陽電池、これに用いられる有機半導体材料用組成物および単量体 - Google Patents

有機薄膜太陽電池、これに用いられる有機半導体材料用組成物および単量体 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換に係る諸特性および製造適性に優れ、しかも熱および湿気に対する耐久性に優れる有機薄膜太陽電池と、上記太陽電池等に用いられる半導体材料として有用な組成物及びポリマー合成用の単量体を提供する。
【解決手段】第一の電極11と、第二の電極12と、その間に配置された光電変換層3とを具備する有機薄膜太陽電池であって、光電変換層3に特定の構造単位を有するポリマーを含有させた有機薄膜太陽電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機薄膜太陽電池、これに用いられる有機半導体材料用組成物および単量体に関する。
有機半導体ポリマーは、エレクトロニクス分野において近年盛んに研究が行われている。例えば、電気を流すと発光する有機エレクトロルミネッセンス素子、光照射で発電する有機光電変換素子、電流量や電圧量を制御する有機薄膜トランジスタ素子等に使用されている。このような素子では、無機半導体材料と同様、電子供与材料であるp型導電性・半導体材料と電子受容材料であるn型導電性・半導体材料を組み合わせた有機半導体材料が使用される。
近年、石油等の化石エネルギーでは大気中への二酸化炭素を放出することから、温暖化抑制による地球環境保全のため、太陽電池への需要が高まっている。有機光電変換素子を使用する有機太陽電池には、湿式である色素増感太陽電池(グレッツェルセル)と全固形型である有機薄膜太陽電池が知られている。後者は電解液を使用しないため、この電解液の蒸発や液漏れを考慮する必要がない。また、柔軟性をもたせることが可能であり、太陽電池の構造や製造が前者より簡便となる。
しかしながら、有機薄膜太陽電池の光電変換効率はいまだ不十分である。光電変換効率は短絡電流(Jsc)×開放電圧(Voc)×曲線因子(FF)で算出されるが、この効率を高めるためには、短絡電流の向上に加え、開放電圧の向上も必要となる。短絡電流の向上には、高い溶解性とキャリア移動性の有機半導体材料(例えば、フルオレン構造やシラフルオレン構造の化合物)を使用すること、また、開放電圧はp型導電性・半導体材料のHOMO準位とn型導電性・半導体材料のLUMO準位との差分と関係しているといわれており、この差分を大きくすると開放電圧は向上する。さらに、有機太陽電池の場合、効率を向上させるためには太陽光のより長い波長領域(650〜800nm)から多くの光を吸収するのが効率的である。
上記のような有機薄膜太陽電池に係る効果と作用原理を考慮し、電子供与材料であるp型導電性・半導体材料としての有機半導体ポリマーの研究が行なわれている。例えば、特許文献1、2では、チオフェンを複数縮合した構造をもつ繰り返し単位を有するポリマーが提案されている。また、特許文献3ではチアジアゾール単位が縮環した多環単量体構造を持つポリマーが、特許文献4ではインダセノジチオフェン構造を持つポリマーが、特許文献5ではナフトジチオフェン構造のポリマーがそれぞれ提案されている。
中国特許出願公開第102286013号公報 国際公開第2008/106019号パンフレット 米国特許出願公開2011/178236号明細書 米国特許出願公開2011/226999号明細書 PCT国際公開2011/078246号明細書
本発明者は、有機薄膜太陽電池における性能の向上とともに、今後の製品化及び広範な普及を見据え、製造適性および耐久性の向上のための技術にも着目した。
本発明は、光電変換に係る諸特性および製造適性に優れ、しかも熱および湿気に対する耐久性に優れる有機薄膜太陽電池の提供を目的とする。さらに本発明は、上記太陽電池等に用いられる半導体材料として有用な組成物及びポリマー合成用の単量体の提供を目的とする。
前記の課題は以下の手段により達成できた。
[1]第一の電極と、第二の電極と、その間に配置された光電変換層とを具備する有機薄膜太陽電池であって、前記光電変換層に下記式(1a)、式(1b)、および式(2)のいずれかで表される構造単位を有するポリマーを含有させた有機薄膜太陽電池。
Figure 2013235904
:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
:C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
:C(R,Sから選ばれる。
:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
:水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
Figure 2013235904
A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
[2]前記ポリマーが前記式(1a)または(1b)で表される構造単位を有する[1]に記載の有機薄膜太陽電池。
[3]前記式(2)で表される構造単位が、下記式(2a)〜(2f)のいずれかで表される[1]に記載の有機薄膜太陽電池。
Figure 2013235904
21:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
22:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
23:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
、Rは、式(1a)と同義である。
*は主鎖に組み込まれる結合手である。
は式(1a)と同義である。
[4]式(1a)のXが、C(R、N(R)、またはSi(Rであり、式(1b)のXが、N(R)、O、またはSi(Rである[1]または[2]に記載の有機薄膜太陽電池。
[5]さらに下記式(II−1)〜(II−23)で表される構造単位を有する[1]〜[4]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
Figure 2013235904
Figure 2013235904
(式中、XaはC(Ra)、C=C(Ra)、Si(Ra)、S、Se、S=O、SO、C=O、NH、又はNRbを表す。XbはNH、O、又はSを表す。XcはCRa又はNを表す。Raは水素原子又は置換基を表す。Rbは、水素原子または置換基を表す。複数のRaまたはRbが置換基のとき、それぞれ互いに連結してあるいは縮環して環を形成していてもよい。)
[6]前記光電変換層に、さらにn型有機半導体化合物を含有させた[1]〜[5]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
[7]前記n型有機半導体化合物が、フラーレンもしくはその誘導体である[6]に記載の有機薄膜太陽電池。
[8]前記フラーレンもしくはその誘導体が、フェニル−C61−酪酸エステル、ジフェニル−C62−ビス(酪酸エステル)、フェニル−C71−酪酸エステル、フェニル−C85−酪酸エステルまたはチエニル−C61−酪酸エステルである[7]に記載の有機薄膜太陽電池。
[9]前記第一の電極と前記光電変換層との間にホール輸送層を有する[1]〜[8]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
[10]前記第二の電極と前記光電変換層との間に電子輸送層を有する[1]〜[9]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
[11]前記第一の電極が透明電極である[1]〜[10]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
[12]前記第二の電極が金属電極である[1]〜[11]のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
[13]下記式(1a)、式(1b)、および式(2)のいずれかで表される構造単位を有するポリマーを有機溶媒中に含有させた組成物。
Figure 2013235904
:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
:C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
:C(R,Sから選ばれる。
:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
:水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
Figure 2013235904
A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
[14]有機半導体材料用である[13]に記載の組成物。
[15][14]に記載の組成物を用い塗布形成した光電変換能を有する半導体膜。
[16]下記式(1a’)、式(1b’)、および式(2’)のいずれかで表される化合物からなる単量体。
Figure 2013235904
:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
:C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
:C(R,Sから選ばれる。
:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
:水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
Figure 2013235904
A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
[上記式中、Ya、Ybは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、トリアルキルスズ基、ホウ酸エステル基、またはホウ酸基を示す。]
本明細書において、特定の符号で表示された置換基や連結基等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時もしくは択一的に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよい。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。また、特に断らなくても、複数の置換基等が近接するときにはそれらが互いに連結したり縮環したりして環を形成していてもよい。
本発明の有機薄膜太陽電池は、光電変換に係る諸特性および製造適性(塗布ムラの防止性)に優れ、さらに、熱および湿気に対する耐久性に優れる。また、本発明のポリマー合成用単量体及びこれを含む組成物は新規であり、かつ前記太陽電池等に用いられる半導体材料として有用である。
本発明の有機薄膜太陽電池の好ましい実施形態の構成を模式的に示す側面図である。
本発明の有機薄膜太陽電池は、その光電変換層に後記式(1a)、(1b)、(2)のいずれかで表される構成単位を有するポリマーを用いる。以下、本発明について有機薄膜太陽電池の基本構造を説明した上で、そのポリマーの特徴について説明する。
<有機薄膜太陽電池>
図1は、本発明の有機薄膜太陽電池の一例を模式的に示した側面図である。本実施形態の太陽電池10は、下記特定の構成単位を有するポリマーを含む光電変換層(バルクへテロ結合層)3を具備する。有機薄膜太陽電池は、一般に、p−i−n三層構造を有するp−i−n接合型有機薄膜太陽電池とバルクへテロ接合型有機薄膜太陽電池に分類され、本発明においてはそのいずれでも構わない。高い発電効率が容易に得られることから、図1に示したようなバルクへテロ接合型有機薄膜太陽電池に特に好ましく適用される。
本実施形態の有機薄膜太陽電池においては、光電変換層3を前記特定のポリマーからなり電子供与化合物であるp型半導体相と、電子受容化合物であるn型半導体相で構成している。この光電変換層3は、第一の電極11と第二の電極12の間に設けられる。本発明においては、第一の電極と光電変換層の間にホール輸送層21を設けるのが好ましく、また第二の電極と光電変換層の間に電子輸送層22を設けることが好ましい。これらのホール輸送層や電子輸送層を設けることにより、光電変換層で発生した電荷をより効率的に取り出すことが可能となる。なお、本実施形態の太陽電池においてその上下の区別は特に重要ではないが、便宜的に必要により、第1電極11側を「上」もしくは「天」側と位置づけ、第2電極12側を「下」もしくは「底」側と位置づける。
光電変換層においては前記のようにp型半導体相とn型半導体相とが特有の形態で混在し、その界面で光電変換が行われる。その形態は特に限定されないが、理想的な例として挙げると、図示したもののように櫛歯状に互いの相がナノメートルオーダーで入り込んだ状態が好ましい。このような形態を効果的に作出できるよう、p型半導体ポリマーにはn型半導体ポリマーとの特有の相溶性あるいは非相溶があることが好ましい。またp型半導体となる材料は固有の物性のみで定まるものではなく、n型半導体となる材料との相対的な関係で特定されるものである。例えば、n型半導体材料として代表的なフラーレンを例にとれば、これよりも電子供与性が高いものがp型半導体材料となりうる。下記特定ポリマーによれば、上記の要求を好的に満足することができる。
<特定ポリマー>
(特定構成単位)
本発明に用いられる特定ポリマーは、に下記式(1a)、式(1b)、および式(2)のいずれかで表される構造単位(特定構成単位)を有する。
〜式(1a)、(1b)で表される構成単位〜
Figure 2013235904
・X
は、C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。中でも、N(R)、O、またはSであることが好ましい。R、Rについては、後述する。
・X
は、C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。中でも、Xは、C(R,N(R),またはSi(Rであることが好ましい。R、Rについては、後述する。
・X
は、C(R,Sから選ばれる。中でも、Sであることが好ましい。Rについては、後述する。
・X
は、N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。なかでも、Xは、N(R),O,またはSi(Rであることが好ましい。R、Rについては、後述する。
・R、R
、Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基としては、後記置換基Tの例が好ましい。中でも、アルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル、2−エチルヘキシル基、n−ドデシル基などが好ましい。シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキル基がより好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。アリール基は、好ましくは、炭素数6〜30の置換若しくは無置換のアリール基が挙げられ、その中でも、炭素数6〜18の置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、更に炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基などが好ましい。芳香族へテロ環基は、好ましくは炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環基であり、例えばピリジル基、フリル基、チエニル基等が挙げられ、ピリジル基又はフリル基が好ましく、ピリジル基がより好ましい。
・R
:水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基としては、後記置換基Tの例が好ましい。中でも、アルキル基は、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル、2−エチルヘキシル基、n−ドデシル基などが好ましい。シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましく、炭素数6〜10のシクロアルキル基がより好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。アリール基は、好ましくは、炭素数6〜30の置換若しくは無置換のアリール基が挙げられ、その中でも、炭素数6〜18の置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、更に炭素数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基などが好ましい。芳香族へテロ環基は、好ましくは炭素数4〜12の芳香族ヘテロ環基であり、例えばピリジル基、フリル基、チエニル基等が挙げられ、ピリジル基又はフリル基が好ましく、ピリジル基がより好ましい。
なお、X〜Xは、それぞれ独立して規定されることを前提とし、重複していても、していなくてもよい。前記、XとXは、そのすべてがC(R,N(R),Oのいずれかになる構造ではないことが好ましい。好ましくは、XとXとが異なるものであることが好ましい。また、X=X=Sになる構造ではないことが好ましい。好ましくは、XとXとがそれぞれ異なるもの、あるいは、X=Sであり、Xがこれと異なる組合せである。XとXにおいて、そのすべてがC(R,N(R),Oのいずれかになった場合、または、X=X=Sになった場合、得られたポリマーの極性が低下するために溶媒への溶解性が低下し、塗布ができないまたはし難くなり、得られた光電変換層の厚みが均一でなくなるため、素子とした場合のVocやFFが低下する傾向にある。
〜式(2)で表される構成単位〜
Figure 2013235904
A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
・A、A’、C、B、B’
AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。複素芳香族6員環として好ましくは、ピリジン、ピラジン、ピリダジンなどが挙げられる。
ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(Rから選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
Figure 2013235904
前記式(2)で表される構造単位が、下記式(2a)〜(2f)のいずれかで表されることが好ましい。
Figure 2013235904
21:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
22:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
23:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
、Rは、式(1a)と同義である。
*は主鎖に組み込まれる結合手である。
は式(1a)と同義である。
式(2a)においては下記式(2a’)、式(2b)においては下記式(2b’)または(2b”)でないことが好ましい。
Figure 2013235904
前記特定ポリマーは、下記式(1a’)、式(1b’)、および式(2’)のいずれかで表される化合物からなる単量体を用いて好適に合成することができる。
Figure 2013235904
、X、X、X、Rは前記と同義である。
Figure 2013235904
A、B、C、B’、A’は、前記式(2)と同義である。
ただし、式(2’)が式(c−1’)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(Rから選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2’)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a’)と同義である。
Figure 2013235904
上記式中、Ya、Ybは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、トリアルキルスズ基、ホウ酸エステル基、またはホウ酸基を示す。
前記単量体の好ましいものは、その母構造において、前記構成単位式(1a)、式(1b)、式(2)と同義である。例えば、前記式(2a)〜(2f)については、その結合手*を、前記Ya,Ybに変えた化合物が、好ましい単量体として挙げられる。
(共重合成分)
本発明に用いられる前記ポリマーは前記特定構成単位と他の共重合成分とを有するコポリマーであることが好ましい。共重合成分としては、ベンゼン構成単位、ナフタレン構成単位、アントラセン単位、フェナントレン単位、ベンゾジチオフェン構成単位、ナフトジチオフェン構成単位、カルバゾール構成単位、シラシクロペンタジチオフェン構造単位、シクロペンタジチアゾール構造単位、ベンゾチアジアゾール構造単位、チアジアゾロキノキサリン構造単位、シクロペンタジチオフェン構造単位、酸化シクロペンタジチオフェン構造単位、ベンゾイソチアゾール構造単位、ベンゾチアゾール構造単位、酸化チオフェン構造単位、チエノチオフェン構造単位、酸化チエノチオフェン構造単位、ジチエノチオフェン構造単位、酸化ジチエノチオフェン構造単位、テトラヒドロイソインドール構造単位、フルオレン構造単位、フルオレノン構造単位、チアゾール構造単位、セレノフェンもしくはチオフェン構造単位、シロール構造単位、チアゾロチアゾール部分、チエノチオフェン構造単位、ナフトチアジアゾール構造単位、チエノピラジン構造単位、オキサゾール構造単位、イミダゾール構造単位、ピリミジン構造単位、ベンゾオキサゾール構造単位、ベンゾイミダゾール構造単位、チエノチアゾール構造単位およびシクロペンタジピリジン構造単位が挙げられる。上記の構成単位が縮環したものも好ましい。共重合様式は特に限定されないが、モノマーが2成分であるときは交互共重合体となることが好ましい。
これらの構造単位は、好ましくは、さらに下記式(II−1)〜(II−23)で表されるものが好ましい。*は主鎖に組み込まれる結合手を表す。
Figure 2013235904
Figure 2013235904
・Xa
式(II)でのXaはC(Ra)、C=C(Ra)、Si(Ra)、S、Se、S=O、SO、C=O、NH、又はNRbを表す。
・Xb
式(II)でのXbはNH、O、又はSを表す。
・Xc
式(II)でのXcはCRa又はNを表す。
・Ra
Raは水素原子又は置換基を表す、互いに連結してあるいは縮環して環を形成していてもよい。なお、特定の符号で複数の置換基を表示するとき、それらは各々異なっていてもよい。また、置換基Raが縮環して芳香族環もしくは芳香族複素環を構成するとき、上記で示した共鳴構造と異なる構造をとっていてもよい。
・Rb
Rbは、水素原子、または後記置換基Tが挙げられ、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アリールアミノ基、アルキルアミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基が好ましく、水素原子、アルキル基、アルコキシ基がより好ましい。Rが置換基をあらわす場合、Rbとしては後記置換基Tが挙げられ、好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であり、アルキル基がより好ましい。Rbが置換基のとき、互いに連結してあるいは縮環して環を形成していてもよい。
式(II)の構造単位は、好ましくは、さらに式(1)〜(61)表されるものである。
Figure 2013235904
Figure 2013235904
Figure 2013235904
式(1)〜(61)において、RaおよびRbは前記と同様である。
これらの中でも、(1)、(2)、(3)、(5)、(6)、(9)、(11)、(12)、(14)、(15)、(17)、(20)、(21)、(25)、(30)、(31)、(32)、(35)、(36)、(37)、(43)、(45)、(48)、(49)、(50)、(51)、(53)、(54)で表される構造単位が好ましく、(1)、(2)、(5)、(6)、(9)、(12)、(15)、(53)、(54)で表される構造単位がより好ましい。
上記特定構成単位としては下記の例が挙げられる。
式(1a)の構成単位
Figure 2013235904
Figure 2013235904
式(1b)の構成単位
Figure 2013235904
式(2)の構成単位
Figure 2013235904
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Figure 2013235904
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* は主鎖に組み込まれる結合手を表す。
本発明の特定構成単位を有するポリマー(特定ポリマー)は、カップリング反応、例えばChemical Reviews,2002年,102巻,1358ページなどに記載の方法を用いて合成することができる。すなわち、遷移金属触媒使用した、亜鉛反応剤を用いる根岸カップリング、スズ反応剤を用いる右田−小杉−Stilleカップリング、ホウ素反応剤を用いる鈴木−宮浦カップリング、マグネシウム反応剤を用いる熊田−玉尾−Corriuカップリング、ケイ素反応剤を用いる檜山カップリングなどのクロスカップリングや、銅を使用したUllmann反応、ニッケルを使用した山本重合などを利用して合成することができる。遷移金属触媒としては、パラジウム、ニッケル、銅、コバルト、鉄(Journal of the American Chemical Society,2007年,129巻,9844ページ記載)などの金属を使用することができる。また金属は配位子を有していても良く、PPh、P(t−Bu)などのリン配位子や、N−ヘテロサイクリックカルベン配位子(Angewandte Chemie International Edition,2002年,41巻,1290ページ記載)などが好ましく用いられる。原料となるスズ反応剤やホウ素反応剤などの金属反応剤は、Organic Synthesis Collective Volume,11巻,2009年,393ページ、同 9巻,1998年,553ページ、Tetrahedron,1997年,53巻,1925ページ、Journal of Organic Chemistry,1993年,58巻,904ページ、特開2005−290001号公報、特表2010−526853号公報などの記載を参考にして合成することができる。反応はMacromolecular Rapid Communications,2007年,28巻,387ページに記載されているようにマイクロウェーブ照射下でおこなってもよい。
前記特定構成単位を有するポリマーの分子量は特に限定されないが、重量平均分子量で5,000〜500,000が好ましく、10,000〜100,000がより好ましい。
分子量及び分散度は特に断らない限りGPC(ゲルろ過クロマトグラフィー)法を用いて測定した値とし、分子量はポリスチレン換算の重量平均分子量とする。GPC法に用いるカラムに充填されているゲルは芳香族化合物を繰り返し単位に持つゲルが好ましく、例えばスチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなるゲルが挙げられる。カラムは2〜6本連結させて用いることが好ましい。用いる溶媒は、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、N−メチルピロリドンのアミド系溶媒、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、o−ジクロロベンゼン等の芳香族系溶媒が挙げられる。測定は、溶媒の流速が0.1〜2mL/minの範囲で行うことが好ましく、0.5〜1.5mL/minの範囲で行うことが最も好ましい。この範囲内で測定を行うことで、装置に負荷がかからず、さらに効率的に測定ができる。測定温度は10〜50℃で行うことが好ましく、20〜40℃で行うことが最も好ましい。使用可能温度が高いカラムを用いて50℃〜200℃で測定をおこなうこともできる。なお、使用するカラム及びキャリアは測定対象となる高分子化合物の物性に応じて適宜選定することができる
本発明において特定構成単位を含むポリマーが共重合体であるとき、その共重合比は特に限定されないが、特定構成単位がモル比で全体の10〜90モル%であることが好ましく、45〜55モル%であることがより好ましい。本発明において、コポリマーはランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、周期的共重合体のいずれであってもよいが、交互共重合体または周期的共重合体であることが好ましく、交互共重合体であることがより好ましい。
本明細書において化合物やポリマー(重合体)については、当該化合物やポリマーそのもののほか、その塩、錯体、そのイオンの状態にあるものを含む意味に用いる。また、所望の効果を奏する範囲で、所定の形態で修飾された誘導体を含む意味である。また、本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基を含む)については、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物やポリマーについても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Tが挙げられる。
置換基Tとしては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、好ましくは、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5または6員環のヘテロ環基が好ましく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルホンアミド基、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシル基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、スルホンアミド基((好ましくは炭素原子数0〜20のスルファモイル基、例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルスルホンアミド、N−エチルベンゼンスルホンアミド等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ベンジルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ等)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルもしくはアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基またはヒドロキシル基である。
また、これらの置換基Tで挙げた各基は、上記の置換基Tがさらに置換していてもよい。
化合物ないし置換基・連結基等がアルキル基・アルキレン基、アルケニル基・アルケニレン基等を含むとき、これらは環状でも鎖状でもよく、また直鎖でも分岐していてもよく、上記のように置換されていても無置換でもよい。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、同様に置換されていても無置換でもよい。
<有機半導体ポリマー>
本発明の前記特定構成単位を有するポリマーは、有機半導体ポリマーとして有用である。有機半導体ポリマーとは、半導体としての性質を示すことが可能な有機化合物のポリマーであり、本発明のポリマーは、とりわけp型有機半導体ポリマーとして有用である。なお、ポリマーを含むp型有機半導体化合物は、一般的に最高被占軌道(HOMO)準位が4.5〜6.0eVのπ電子共役系化合物である。
有機半導体ポリマーは有機エレクトロニクス分野で使用される、電気を流すと発光する有機エレクトロルミネッセンス素子、光照射で発電する有機光電変換素子、電流量や電圧量を制御する有機薄膜トランジスタ素子、電気化学センサー、プリンタブル回路等で利用される。本発明においては、光電池、特に有機薄膜太陽電池で使用するのが好ましい。
<有機半導体材料用組成物>
本発明の有機半導体材料用組成物に関して説明する。
本発明の前記特定構成単位を有するポリマー(特定ポリマー)は、p型有機半導体ポリマーとして有用であり、有機半導体材料用組成物は、この特定ポリマーを有機溶媒中に含有することが好ましい。当該組成物は、さらにn型半導体化合物を含有することが好ましく、特にn型有機半導体化合物を含有することが好ましい。また、必要によっては、特定構成単位を有するポリマー以外のp型有機半導体化合物、半導体以外の化合物(例えば、その他のp型半導体化合物として、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)や、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン(MEH−PPV)、ポリ[2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン](MDMO−PPV)、ポリ[(9,9−ジ−n−オクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−alt−(ベンゾ[2,1,3]チアジアゾール−4,8−ジイル)](F8BT)等が例示され、半導体以外の化合物としては、後述するポリエステル系樹脂やメタクリル樹脂等の他のポリマー)を含有してもよい。
前記組成物に適用される有機溶媒は特に限定されないが、トルエン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、ニトロベンゼンなどが挙げられ、トルエン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンなどが特に好ましい。
特定構成単位を有するポリマーの含有量は特に限定されないが、組成物全量の質量を100としたとき、特定構成単位を有するポリマーを10〜90質量%含有させることが好ましく、30〜70質量%含有させることがより好ましい。
n型有機半導体化合物については、組成物全量の質量を100としたとき、10〜90質量%含有させることが好ましく、30〜70質量%含有させることがより好ましい。特定構成単位を有するポリマー以外の任意のp型有機半導体化合物については、0〜50質量%含有させることが好ましく、0〜30質量%含有させることがより好ましい。半導体以外の化合物については、その成分にもよるが、0〜50質量%程度含有させてもよい。
なお、本発明において組成物とは、2以上の成分が特定の組成で実質的に均一に存在していることを言う。ここで実質的に均一とは発明の作用効果を奏する範囲で各成分が偏在していていもよいことを意味する。また、組成物とは上記の定義を満たす限り形態は特に限定されず、流動性の液体やペーストに限定されず、複数の成分からなる固体や粉末等も含む意味である。さらに、沈降物があるような場合でも、攪拌により所定時間分散状態を保つようなものも組成物に含む意味である。
<有機薄膜太陽電池の部材>
(n型有機半導体化合物)
n型有機半導体化合物としては、特に限定されないが、一般的に、その最低空軌道(LUMO)準位が3.5〜4.5eVであるようなπ電子共役系化合物であり、例えば、フラーレンもしくはその誘導体、オクタアザポルフィリン等、p型有機半導体化合物の水素原子をフッ素原子に置換したパーフルオロ体(例えば、パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む高分子化合物等を挙げることができる。
これらのn型有機半導体化合物のうち、本発明の特定構成単位を有する有機半導体ポリマー(p型有機半導体化合物)と高速かつ効率的に電荷分離ができるためフラーレンもしくはその誘導体が好ましく、フラーレンもしくはその誘導体がより好ましい。
フラーレンやその誘導体としては、C60フラーレン、C70フラーレン、C76フラーレン、C78フラーレン、C84フラーレン、C240フラーレン、C540フラーレン、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、およびこれらの一部が水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、シリル基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、シリル基等によって置換されたフラーレン誘導体を挙げることができる。
フラーレン誘導体としては、フェニル−C61−酪酸エステル、ジフェニル−C62−ビス(酪酸エステル)、フェニル−C71−酪酸エステル、フェニル−C85−酪酸エステルまたはチエニル−C61−酪酸エステルが好ましく、上記の酪酸エステルのアルコール部分の好ましい炭素数は1〜30、より好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜4、最も好ましくは1である。
好ましいフラーレン誘導体を例示すると、フェニル−C61−酪酸メチルエステル([60]PCBM)、フェニル−C61−酪酸n−ブチルエステル([60]PCBnB)、フェニル−C61−酪酸イソブチルエステル([60]PCBiB)、フェニル−C61−酪酸n−ヘキシルエステル([60]PCBH)、フェニル−C61−酪酸n−オクチルエステル([60]PCBO)、ジフェニル−C62−ビス(酪酸メチルエステル)(ビス[60]PCBM)、フェニル−C71−酪酸メチルエステル([70]PCBM)、フェニル−C85−酪酸メチルエステル([84]PCBM)、チエニル−C61−酪酸メチルエステル([60]ThCBM)、C60ピロリジントリス酸、C60ピロリジントリス酸エチルエステル、N−メチルフラロピロリジン(MP−C60)、(1,2−メタノフラーレンC60)−61−カルボン酸、(1,2−メタノフラーレンC60)−61−カルボン酸t−ブチルエステル、特開2008−130889号公報等のメタロセン化フラーレン、米国特許第7,329,709号明細書等の環状エーテル基を有するフラーレンが挙げられる。
(p型有機半導体化合物)
本発明の有機半導体材料用組成物には、本発明の前記特定構成単位を有するポリマーとともに、他のp型半導体化合物(例えば、縮合多環芳香族低分子化合物、オリゴマーまたはポリマー)を含有してもよい。
p型半導体化合物である縮合多環芳香族低分子化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
(光電変換層)
本発明において有機半導体材料用組成物は、光電変換層(特にバルクへテロ結合層)の塗工用組成物として好ましく使用される。電子供与材料であるp型有機半導体化合物と電子受容材料であるn型半導体化合物の混合比は光電変換効率が高くなるように調整されることが好ましいが、通常は、質量比で、10:90〜90:10、好ましくは20:80〜80:20の範囲から選ばれる。このような混合層の形成方法は、例えば、共蒸着法が用いられる。あるいは、両方の有機材料に共通する溶媒を用いて溶剤塗布することによって作製することも可能である。正孔と電子が電荷分離する界面の面積を増大させ、高い光電変換効率を有するためには、塗布法が好ましい。
ここで、光電変換層における電子供与領域(ドナー)と電子受容領域(アクセプター)の相分離促進、光電変換層に含まれる有機材料の結晶化、電子輸送層の透明化などを目的として、種々の方法で加熱処理(アニール)してもよい。蒸着等の乾式製膜法の場合は、例えば、製膜中の基板温度を50℃〜150℃に加熱する方法がある。印刷や塗布等の湿式製膜法の場合は、塗布後の乾燥温度を50℃〜150℃とする方法などがある。また、後の工程、例えば、金属負極の形成が終了した後に50℃〜150℃に加熱してもよい。相分離が促進されることで、キャリア移動度が向上し、高い光電変換効率を得ることができることがある。
(電極)
本発明に関わる光電変換素子においては、少なくとも第一の電極と第二の電極を有する。第一の電極と第二の電極は、いずれか一方が正極で、残りが負極となる。また、タンデム構成をとる場合には中間電極を用いることでタンデム構成を達成することができる。なお、本発明においては主に正孔(ホール)が流れる電極を正極と称し、主に電子が流れる電極を負極と称す。また透光性があるかどうかといった機能面から、透光性のある電極を透明電極と称し、透光性のない電極を対電極または金属電極と称す。通常、正極は透光性のある透明電極であり、負極は透光性のない対電極または金属電極であるが、第一の電極と第二の電極の両方を透明電極とすることもできる。
(第一の電極)
第一の電極は、正極であり、太陽電池の場合、好ましくは可視光から近赤外光(380〜800nm)の光を透過する透明電極である。材料としては、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ等を用いることができる。またポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリチエニレンビニレン、ポリアズレン、ポリイソチアナフテン、ポリカルバゾール、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、ポリフェニルアセチレン、ポリジアセチレン及びポリナフタレンの各誘導体からなる群より選ばれる導電性ポリマー等も用いることができる。また、これらの導電性化合物を複数組み合わせて正極とすることもできる。なお、光透過性が要求されない場合は、ニッケル、モリブデン、銀、タングステン、金などの金属材料によって正極を形成してもよい。透明な太陽電池とする場合は、正極の透過率は、太陽電池に使用する厚さ(例えば、0.2μmの厚さ)で、波長380nm〜800nm領域における平均光透過率が75%以上であることが好ましく85%以上であることがより好ましい。
(第二の電極)
本発明において第二の電極は負極であり、標準電極電位が正値である金属負極である。
負極は導電材単独層であってもよいが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。負極の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子の取り出し性能及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。負極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
負極の導電材として金属材料を用いれば負極側に到達した光は反射されて第一の電極側に反射され、この光が再利用可能となり、光電変換層で再度吸収され、より光電変換効率が向上し好ましい。また、負極は、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、炭素からなるナノ粒子、ナノワイヤー、ナノ構造体であってもよく、ナノワイヤーの分散物であれば、透明で導電性の高い負極を塗布法により形成でき好ましい。
また、負極側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等の負極に適した導電性材料を薄く1〜20nm程度の膜厚で作製した後、上記正極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性負極とすることができる。
(ホール輸送層)
本発明においては、第一の電極と光電変換層の間にホール輸送層を設けるのが好ましい。ホール輸送層を形成する導電性ポリマーとしては、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレン、ポリアセチレン、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、ポリベンゾチアジアゾール等や、これら導電骨格を複数有するポリマー等が挙げられる。
これらのなかではポリチオフェンおよびその誘導体が好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチエノチオフェンが特に好ましい。これらのポリチオフェンは導電性を得るために、通常、部分酸化されている。導電性ポリマーの電気伝導率は部分酸化の程度(ドープ量)で調節することができ、ドープ量が多いほど電気伝導率が高くなる。部分酸化によりポリチオフェンはカチオン性となるので、電荷を中和するための対アニオンを要する。そのようなポリチオフェンの例としては、ポリスチレンスルホン酸を対イオンとするポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT−PSS)やp−トルエンスルホン酸を対アニオンとするポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT−TsO)が挙げられる。
(電子輸送層)
本発明においては、第二の電極と光電変換層の間に電子輸送層を設けることが好ましく、第一の電極と光電変換層の間にホール輸送層を設け、かつ光電変換層と第二の電極の間に電子輸送層を設けるのが特に好ましい。
電子輸送層に用いることのできる電子輸送材料としては、前記の光電変換層で挙げた電子受容材料であるn型半導体化合物および、ケミカルレビュー第107巻,953〜1010頁(2007年)にElectron−Transporting and Hole−Blocking Materialsとして記載されているものが挙げられる。本発明においては、無機塩や無機酸化物を使用することが好ましい。無機塩としては、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等が好ましい。各種金属酸化物は安定性が高い電子輸送層の材料として好ましく利用され、例えば、酸化リチウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ストロンチウム、酸化ニオブ、酸化ルテニウム、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化バリウムが挙げられる。これらのうち比較的に安定な酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛がより好ましい。電子輸送層の膜厚は0.1〜500nmであり、好ましくは0.5〜300nmである。電子輸送層は、塗布などによる湿式製膜法、蒸着やスパッタ等のPVD法による乾式製膜法、転写法、印刷法など、いずれによっても好適に形成することができる。
なお、光電変換層に用いられるp型半導体化合物のHOMO準位よりも深いHOMO準位を有する電子輸送層には、光電変換層で生成した正孔(ホール)を負極側には流さないような整流効果を有する、正孔(ホール)ブロック機能が付与される。より好ましくは、n型半導体化合物のHOMO準位よりも深い材料を電子輸送層として用いることである。また、電子を輸送する特性から、電子移動度の高い化合物を用いることが好ましい。このような電子輸送層は、正孔(ホール)ブロック層とも称し、このような機能を有する電子輸送層を使用するほうが好ましい。このような材料としては、バソキュプロイン等のフェナントレン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等のn型半導体化合物、及び酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ガリウム等のn型無機酸化物及びフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属化合物等を用いることができる。また、光電変換層に用いたn型半導体化合物単体からなる層を用いることもできる。
(支持体)
本発明において光電池を構成する支持体は、その上に少なくとも第一の電極(正極)、光電変換層、第二の電極(金属負極)、より好ましい態様では、第一の電極(正極)、ホール輸送層、光電変換層、電子輸送層、第二の電極(金属負極)を形成して保持することができるものであれば特に限定されず、例えば、ガラス、プラスチックフィルムなど、目的に応じて適宜選択しうる。
その他、常用のものを適用して、易接着層/下塗り層、機能性層、再結合層、その他の半導体層、保護層、ガスバリア層などを配設してもよい。
本発明の特定構成単位を有するポリマー(特定ポリマー)に対し、光電池について説明してきたが、いくつかの実施形態では、特定ポリマーを、その他の素子およびシステムに使用することができる。例えば、電界効果トランジスタ、光検出器(例えば、赤外光検出器)、光起電力検出器、撮像素子(例えば、カメラまたは医用画像撮影システムのRGB撮像素子)、発光ダイオード(LED)(例えば、有機LED、または赤外もしくは近赤外LED)、レーザー素子、変換層(例えば、可視発光を赤外発光に変換する層)、電気通信用の増幅器兼放射器(例えば、ファイバ用ドープ剤)、記憶素子(例えば、ホログラフィック記憶素子)、並びにエレクトロクロミック素子(例えば、エレクトロクロミックディスプレイ)のような好適な有機半導体素子に、これらのポリマーを使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。
各ポリマーの合成
〔ポリマー1a−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1a−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1a−m1):融点148℃、MS(m/z)881.5(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1a−1を下記SchemeのようにJournal of the American Chemical Society,2008年,130巻,7670〜7685ページに記載の方法を参考にして合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量45,000、数平均分子量23,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1a−2の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1a−m2)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1a−m2):融点173℃、MS(m/z)1248.4(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1a−2をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量38,000、数平均分子量20,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1a−3の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1a−m3)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1a−m3):融点157℃、MS(m/z)959.7(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1a−3をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量49,000、数平均分子量26,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1a−4の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1a−m4)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1a−m4):融点171℃、MS(m/z)861.3(M++H)]
引き続き、下記ポリマー1a−4をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量31,000、数平均分子量15,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1b−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1b−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1b−m1):融点180℃、MS(m/z)937.6(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1b−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量35,000、数平均分子量20,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1b−2の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1b−m2)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1b−m2):融点157℃、MS(m/z)808.4(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1b−2をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量29,000、数平均分子量16,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー1b−3の合成〕
下記のSchemeのように単量体(1b−m3)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(1b−m3):融点162℃、MS(m/z)967.8(M+H)]
引き続き、下記ポリマー1b−3をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量36,000、数平均分子量19,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2a−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2a−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2a−m1):融点159℃、MS(m/z)931.6(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2a−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量51,000、数平均分子量33,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2a−2の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2a−m2)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2a−m2):融点157℃、MS(m/z)961.8(M+H)]
引き続き、下記2a−2をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量40,000、数平均分子量21,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2b−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2b−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2b−m1):融点133℃、MS(m/z)979.7(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2b−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量29,000、数平均分子量16,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2c−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2c−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2c−m1):融点155℃、MS(m/z)931.6(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2c−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量36,000、数平均分子量17,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2c−2の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2c−m2)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2c−m2):融点160℃、MS(m/z)961.8(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2c−2をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量52,000、数平均分子量28,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2d−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2d−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2d−m1):融点161℃、MS(m/z)977.7(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2d−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量36,000、数平均分子量17,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2d−2の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2d−m2)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2d−m2):融点156℃、MS(m/z)961.8(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2d−2をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量51,000、数平均分子量27,000であった。
Figure 2013235904
〔ポリマー2e−1の合成〕
下記のSchemeのように単量体(2e−m1)を合成した。
Figure 2013235904
[化合物(2e−m1):融点159℃、MS(m/z)931.6(M+H)]
引き続き、下記ポリマー2e−1をポリマー1a−1と同様に下記Schemeのように重合を行い、o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量36,000、数平均分子量17,000であった。
Figure 2013235904
〔比較用ポリマーC1の合成〕
公開特許WO2008/106019号公報p41に記載の方法で下記比較用ポリマーC1を合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量31,000、数平均分子量19,000であった。
Figure 2013235904
〔比較用ポリマーC2の合成〕
中国公開特許CN102286013号公報に記載の方法で下記単量体1および単量体2を合成し、下記Schemeに従って比較用ポリマーC2を合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量31,000、数平均分子量19,000であった。
Figure 2013235904
〔比較用ポリマーC3の合成〕
米国公開特許US2011/0178236号公報に記載の方法で下記比較用ポリマーC3を合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量18,000、数平均分子量14,000であった。
Figure 2013235904
〔比較用ポリマーC4の合成〕
米国公開特許US2011/0226999号公報に記載の方法で下記比較用ポリマーC4を合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量65,000、数平均分子量37,000であった。
Figure 2013235904
〔比較用ポリマーC5の合成〕
国際公開特許WO2011/078246号公報に記載の方法で下記比較用ポリマーC5を合成した。o−ジクロロベンゼン(140℃)溶媒でのGPC測定の結果、重量平均分子量16,000、数平均分子量8,000であった。
Figure 2013235904
(光電池の作成)
各ポリマーを使用して、以下の手順にてガラスITO基板上に光電池を形成した。
清浄かつUVオゾン処理した清浄な25個(5行×5列)の素子パターンを持つ100mm□ガラスITO基板上に、ホール輸送層として使用するPEDOT:PSS(H.C.Stark社CleviosP VP AI4083)層をスピンコートし、120℃×15分間乾燥させた。
引き続き、自動コーターを用いて各ポリマーの各p型半導体ポリマーとPC61BM(Solenne社製[60]PCBM)との混合物(質量比1:1)をo−ジクロロベンゼンに溶解させた後、上記PEDOT:PSS層の上にスピンコートし、120℃で15分間乾燥させ、光電変換層を形成させた。10mm間隔で10mm□の素子が25個となる様に不要部をエタノールの付いた綿棒で除去した。その後も上記と同様にして処理し、25個の素子が形成された光電池素子を10枚作製した(合計250素子)。
これら素子一つ一つについて光電変換層の厚みを測定し、その厚みの標準偏差を求めた。
さらに、この光電変換層上にチタンイソプロポキシド(シグマアルドリッチ社製)の脱水エタノール溶液(2質量%)をスピンコートし、室温で1時間乾燥させ酸化チタン層の電子輸送層を形成させた。
その後、アルミニウムの高真空蒸着により上部電極を形成させることにより、素子サイズ10mm□の光電池素子とした。
(光電池の評価)
(1)素子の電流密度−電圧(J−V)特性
得られた素子を窒素雰囲気下(酸素濃度1ppm以下、水分濃度1ppm以下)で、ケースレー社(Keithley)製SMU2400型I−V測定装置を用いて、素子の電流密度−電圧(J−V)特性を評価した。オリエル(Oriel)社製太陽光シミュレータからの濾波キセノン灯光を使用して、100mW/cmのAM1.5Gスペクトルに近づけた。上記装置にて、開放電圧(Voc)、フィルファクター(FF)および発電効率(η)を下記表1に記載した。
(2)素子の熱耐久性評価
上記で得られた10mm□素子を、窒素雰囲気、温度80℃環境下に72時間曝し、その後、上記1)と同様にして素子の電流密度−電圧(J−V)特性を評価した(ランダムに抽出した5素子の平均)。
[熱耐久性効率保持率(%)]=(熱耐久性試験後の発電効率)/(耐久試験前の発電効率)×100
これらの結果を下記表1にまとめて示した。
(3)素子の湿度耐久性評価
上記で得られた10mm□素子を、窒素雰囲気下、水分濃度0.1%環境下に72時間曝し、その後、上記1)と同様にして素子の電流密度−電圧(J−V)特性を評価した(ランダムに抽出した5素子の平均)。
[湿度耐久性効率保持率(%)]=(湿度耐久性試験後の発電効率)/(耐久試験前の発電効率)×100
これらの結果を下記表1にまとめて示した。
Figure 2013235904
上記の結果のとおり、本発明の特定構成単位を有するポリマーをP型半導体として用いた太陽電池は、光電変換について高い性能を示すとともに、素子製造時の塗布ムラを抑え、かつ、優れた熱耐久性と湿度耐久性とを発揮する。
7 透明支持体
10 バルクへテロ接合型有機薄膜太陽電池
11 透明電極(第1電極)
12 対極(第2電極)
21 ホール輸送層
22 電子輸送層
3 光電変換層
31 p型半導体相
32 n型半導体相
L 光
P 電動モータ(旋風機)

Claims (16)

  1. 第一の電極と、第二の電極と、その間に配置された光電変換層とを具備する有機薄膜太陽電池であって、前記光電変換層に下記式(1a)、式(1b)、および式(2)のいずれかで表される構造単位を有するポリマーを含有させた有機薄膜太陽電池。
    Figure 2013235904
    :C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,Sから選ばれる。
    :N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    :水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    Figure 2013235904
    A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
    AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
    Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
    ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
  2. 前記ポリマーが前記式(1a)または(1b)で表される構造単位を有する請求項1に記載の有機薄膜太陽電池。
  3. 前記式(2)で表される構造単位が、下記式(2a)〜(2f)のいずれかで表される請求項1に記載の有機薄膜太陽電池。
    Figure 2013235904
    21:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    22:C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    23:N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    、Rは、式(1a)と同義である。
    *は主鎖に組み込まれる結合手である。
    は式(1a)と同義である。
  4. 式(1a)のXが、C(R、N(R)、またはSi(Rであり、式(1b)のXが、N(R)、O、またはSi(Rである請求項1または2に記載の有機薄膜太陽電池。
  5. さらに下記式(II−1)〜(II−23)で表される構造単位を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
    Figure 2013235904
    Figure 2013235904
    (式中、XaはC(Ra)、C=C(Ra)、Si(Ra)、S、Se、S=O、SO、C=O、NH、又はNRbを表す。XbはNH、O、又はSを表す。XcはCRa又はNを表す。Raは水素原子又は置換基を表す。Rbは、水素原子または置換基を表す。複数のRaまたはRbが置換基のとき、それぞれ互いに連結してあるいは縮環して環を形成していてもよい。)
  6. 前記光電変換層に、さらにn型有機半導体化合物を含有させた請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
  7. 前記n型有機半導体化合物が、フラーレンもしくはその誘導体である請求項6に記載の有機薄膜太陽電池。
  8. 前記フラーレンもしくはその誘導体が、フェニル−C61−酪酸エステル、ジフェニル−C62−ビス(酪酸エステル)、フェニル−C71−酪酸エステル、フェニル−C85−酪酸エステルまたはチエニル−C61−酪酸エステルである請求項7に記載の有機薄膜太陽電池。
  9. 前記第一の電極と前記光電変換層との間にホール輸送層を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
  10. 前記第二の電極と前記光電変換層との間に電子輸送層を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
  11. 前記第一の電極が透明電極である請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
  12. 前記第二の電極が金属電極である請求項1〜11のいずれか1項に記載の有機薄膜太陽電池。
  13. 下記式(1a)、式(1b)、および式(2)のいずれかで表される構造単位を有するポリマーを有機溶媒中に含有させた組成物。
    Figure 2013235904
    :C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,Sから選ばれる。
    :N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    :水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    Figure 2013235904
    A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
    AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
    Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
    ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
  14. 有機半導体材料用である請求項13に記載の組成物。
  15. 請求項14に記載の組成物を用い塗布形成した光電変換能を有する半導体膜。
  16. 下記式(1a’)、式(1b’)、および式(2’)のいずれかで表される化合物からなる単量体。
    Figure 2013235904
    :C(R,N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,N(R),O,Si(Rから選ばれる。
    :C(R,Sから選ばれる。
    :N(R),O,S,Si(Rから選ばれる。
    、R:水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    :水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。
    Figure 2013235904
    A、B、C、B’、A’は各々単環であり、縮環している状態を表す。
    AおよびA’は、式(a)で表される芳香族5員環であり、AとA’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    BおよびB’は、式(b)で表される芳香族5員環であり、BとB’は同じでも異なっていてもよい。Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
    Cは、ベンゼン環または複素芳香族6員環である。
    ただし、式(2)が式(c−1)の場合、Xは、C(R,O,N(R),Si(R,から選ばれ、Xは、C(R,O,N(R),S,Si(Rから選ばれる。式(c−2)で表される化合物を除く。Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、または芳香族へテロ環基を表す。R、Rは、前記式(1a)と同義である。
    Figure 2013235904
    [上記式中、Ya、Ybは、ハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、トリアルキルスズ基、ホウ酸エステル基、またはホウ酸基を示す。]
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