JP2013235749A - ワイヤハーネス - Google Patents

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康志 井谷
Fujio Sonoda
不二夫 薗田
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直樹 青山
Yuichi Kimoto
裕一 木本
Yoshinori Sugimoto
佳典 杉本
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Abstract

【課題】対称三相交流の電気を伝導する電力ケーブルにおいて生じるノイズ電磁波を効果的に遮蔽し、さらに、重く大きなシールド部材を採用することなくシールド部材に過大な誘導電流が流れることを防止すること。
【解決手段】ワイヤハーネス10は、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブル9と、3本の電力ケーブル9各々の周囲を個別に囲む導電性の3つの第一シールド部材1と、3つの第一シールド部材1に対して電気的に絶縁された状態で3つの第一シールド部材1の周囲を一括して囲む第二シールド部材2とを備えている。第二シールド部材2は、第一シールド部材1よりも目の粗い導電性部材であり、両端部に基準電位体に対して電気的に接続される被接地部21を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力ケーブルの周囲を囲む導電性のシールド部材を備えるワイヤハーネスに関する。
従来、自動車に代表される車両に敷設されるワイヤハーネスは、電線の周囲を囲みノイズ電磁波を遮蔽する導電性のシールド部材を備える場合がある。シールド部材の中空部に通される電線は、通常、非シールド電線である。非シールド電線は、編組線などのシールド部材で覆われていない絶縁電線である。
例えば、特許文献1に示されるように、車両のワイヤハーネスは、シールド部材として、筒状に編まれた金属の線材により構成された編組線を備える場合がある。編組線は、電線の変形に応じて変形自在な柔軟性を有する筒状のシールド部材である。
また、特許文献2に示されるように、自動車における底板の下面(床下)などの外部に露出する場所に敷設されるワイヤハーネスは、電線の周囲を囲む筒状の保護部材である金属パイプを備える場合がある。金属パイプは、道路から飛び散る砂利などの異物から電線を保護する部材であると同時に、ノイズ電磁波を遮蔽するシールド部材でもある。
シールド部材を備えるワイヤハーネスにおいて、電線の両端部は、接続相手の機器を収容する金属製の筐体の開口から筐体内へ配線される。また、シールド部材は、静電シールドの効果を得るために、通常、その両端部が金属製の筐体と電気的に接続される。金属製の筐体は、自動車のボディなどの基準電位体と電気的に接続されているため、シールド部材は、筐体を介して接地される。この場合、シールド部材及び基準電位体は、筐体などの他の導電性部材とともに閉ループを形成している。
シールド部材が囲む電線が交流電流を伝送する電力ケーブルである場合、誘導電流が、シールド部材及び基準電位体により形成される閉ループに流れる。また、シールド部材に流れる誘導電流は、電力ケーブルに流れる交流電流の電流値及び周波数が大きいほど大きくなる。
また、電気自動車及びハイブリッド自動車などの電動車両においては、三相モータが採用され、三相モータに接続されるワイヤハーネスは、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルを備える。この場合、各相の交流電気ごとに生じる電磁誘導による電気の位相のずれは同じである。なお、以下の説明において、特段の説明なく三相交流という用語が用いられた場合、それは対称三相交流のこと、即ち、それぞれの位相のずれ(120度)が同じである三相交流のことを意味する。
三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルが、両端部において接地された1つのシールド部材によって一括して囲まれている場合、3本の電力ケーブル各々に流れる各相の交流電流による電磁誘導が、1つのシールド部材において生じる。そのため、電磁誘導により生じた位相の異なる三相の電気は、1つのシールド部材において混合されて相互に打ち消し合う。
一方、三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルが、3つのシールド部材によって個別に囲まれ、それらシールド部材の両端部が接地されている場合、3本の電力ケーブル各々に流れる各相の交流電流による電磁誘導が、シールド部材ごとに個別に生じる。
以下の説明において、両端部が接地され、三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルを一括して囲むシールド部材のことを一括囲繞式シールド部材と称する。また、両端部が接地され、三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブル各々を個別に囲むシールド部材のことを個別囲繞式シールド部材と称する。
特開2006−344398号公報 特開2011−193677号公報
昨今、電気自動車及びハイブリッド自動車などの電動車両において、インバータ回路から三相モータへ供給される交流電気の高パワー化及び高周波数化が進んでいる。そのため、個別囲繞式シールド部材が採用される場合、過大な誘導電流が各シールド部材に流れやすい。また、電力ケーブル及びシールド部材が長い場合も、過大な誘導電流が各シールド部材に流れやすい。
過大な誘導電流がシールド部材に流れると、シールド部材で発生する熱によって周辺の部材が破損するという問題が生じる。
一方、一括囲繞式シールド部材が採用される場合、三相の誘導電流が相互に打ち消し合うため、シールド部材に過大電流が流れる問題は生じないが、重く大きなシールド部材が必要となる。重く大きなシールド部材を取り扱うことは不便であるため、そのようなシールド部材が採用されないことが望ましい。また、シールド部材の重量低減のために、薄く目の粗い導電性部材からなる一括囲繞式シールド部材が採用されると、主として高周波ノイズの遮蔽性能が悪化する。
本発明の目的は、対称三相交流の電気を伝導する電力ケーブルにおいて生じるノイズ電磁波を効果的に遮蔽し、さらに、重く大きなシールド部材を採用することなくシールド部材に過大な誘導電流が流れることを防止することである。
本発明の第1の態様に係るワイヤハーネスは、以下に示される各構成要素を備えている。
(1)第1の構成要素は、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルである。
(2)第2の構成要素は、間隔を空けて並列に配列され、3本の上記電力ケーブル各々の周囲を個別に囲む導電性の3つの第一シールド部材である。
(3)第3の構成要素は、上記第一シールド部材よりも目の粗い導電性部材であり、両端部に基準電位体に対して電気的に接続される被接地部を有し、3つの上記第一シールド部材に対して電気的に絶縁された状態で3つの上記第一シールド部材の周囲を一括して囲む第二シールド部材である。
本発明の第2の態様に係るワイヤハーネスは、第1の態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第2の態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記第一シールド部材が上記第二シールド部材よりも電気伝導率の高い材料からなり、上記第二シールド部材が磁性材料からなる。
本発明の第3の態様に係るワイヤハーネスは、第1又は第2の態様に係るワイヤハーネスの一態様である。第3の態様に係るワイヤハーネスにおいて、上記第一シールド部材は金属のパイプである。
第1〜第4の態様に係るワイヤハーネスにおいて、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルが、3つの第一シールド部材によって個別に囲まれている。これら第一シールド部材は、第二シールド部材及び基準電位体に対して電気的に接続されない部材であり、かつ、例えば金属パイプのように目の細かい導電性部材である。そのため、第一シールド部材は、静電シールドの機能は果たさないが、高周波数の電磁波を遮蔽する。また、第一シールド部材は、高周波数の電磁波を渦電流として消費するため若干発熱するものの、接地されていないため電磁誘導による過剰な発熱を引き起こさない。
一方、両端部において接地される第二シールド部材は、静電シールド及び磁気シールドの機能を果たす。ここで、目の粗い導電性部材である第二シールド部材は、波長の短い、即ち、高周波数の電磁波を遮蔽できない。しかしながら、前述したように、高周波数の電磁波は、第一シールド部材によって遮蔽される。また、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルを一括して囲む第二シールド部材においては、電磁誘導により生じた位相の異なる三相の電気は混合されて相互に打ち消し合う。そのため、過大な誘導電流が第二シールド部材に流れることは防がれる。
また、第一シールド部材各々は、比較的細く軽量であり、目の粗い導電性部材である第二シールド部材も、比較的軽量である。そのため、重く大きなシールド部材を取り扱わなければならないという不便は生じない。
以上のことから、第1〜第4の態様に係るワイヤハーネスによれば、対称三相交流の電気を伝導する電力ケーブルにおいて生じるノイズ電磁波を効果的に遮蔽し、さらに、重く大きなシールド部材を採用することなくシールド部材に過大な誘導電流が流れることを防止することが可能となる。
また、第2の態様において、電気伝導率の高い第一シールド部材は、高周波数の電磁波による渦電流を引き起こしやすいため、高周波ノイズをより効果的に遮蔽することができる。また、磁性材料からなる第二シールド部材が採用されることにより、第二シールド部材による磁気シールドの性能が強化される。
また、第3の態様によれば、第一シールド部材が、導体の密度の高い金属のパイプであるため、高周波ノイズをより効果的に遮蔽することができる。
本発明の実施形態に係るワイヤハーネス10の平面図である。 ワイヤハーネス10における挟持部材の部分の分解斜視図である。 ワイヤハーネス10が備える第二シールド部材の断面図である。 車両に敷設されたワイヤハーネス10の平面図である。 ワイヤハーネス10における筐体に固定された端部の背面図である。 ワイヤハーネス10の基本構造の模式図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<概略構成>
まず、図1,6を参照しつつ、本発明の実施形態に係るワイヤハーネス10の概略構成について説明する。図1に示されるように、ワイヤハーネス10は、少なくとも3本の電力ケーブル9、少なくとも3つの第一シールド部材1及び1つの第二シールド部材2を備えている。さらに、ワイヤハーネス10は、少なくとも1つの挟持部材3も備えている。
<電力ケーブル>
電力ケーブル9は、導電材料からなる芯線91と、芯線91の周囲を覆う絶縁材料からなる絶縁被覆92とにより構成された絶縁電線である。例えば、電力ケーブル9の端部の芯線91には、端子金具8が接続されている。なお、図1,2に示される例では、ワイヤハーネス10は、並列に配列された3本の電力ケーブル9を備えている。しかしながら、ワイヤハーネス10が、3本の電力ケーブル9のセットを2セット以上備えることも考えられる。
また、ワイヤハーネス10が、3本の電力ケーブル9の端部を一定の位置関係に保持するケーブル保持部材をさらに備えることも考えられる。この場合、ケーブル保持部材は、並列配置された3本の電力ケーブル9の端部を一定の位置関係で保持するとともに、3本の電力ケーブル9相互間を電気的に絶縁する。例えば、ケーブル保持部材が、非導電性の合成樹脂の部材であることが考えられる。この場合、ケーブル保持部材が、複数の電力ケーブル9をインサート部材とするインサート成形によって成形された部材であることが考えられる。
<第一シールド部材>
第一シールド部材1は、間隔を空けて並列に配列され、電力ケーブル9各々の周囲を個別に囲む導電性の部材である。従って、ワイヤハーネス10は、電力ケーブル9の数と同数の第一シールド部材1を備えている。図1,2に示される例では、ワイヤハーネス10は、並列に配列された3つの第一シールド部材1を備えている。しかしながら、ワイヤハーネス10が、電力ケーブル9の本数に応じて、3つの第一シールド部材1のセットを2セット以上備えることも考えられる。
また、第一シールド部材1は、後述する第二シールド部材2よりも目の細かい導電性部材、即ち、導体間の隙間を含む全体の体積に占める導体の体積の比率が高い部材である。換言すれば、第一シールド部材1は、第二シールド部材2よりも、全体の体積に占める導体間の隙間の体積の比率が小さい部材である。なお、導体間の隙間の体積の比率が小さいとは、導体間の隙間の体積の比率がゼロであることも含む。
例えば、第一シールド部材1が、電力ケーブル9の周囲を囲う金属製のパイプ部材であることが考えられる。この場合、パイプ部材は、例えば、銅、ステンレス又はアルミニウムなどの金属を主成分とする材料で構成されていることが考えられる。パイプ部材の表面には、必要に応じてメッキ層又は塗料の層が形成されていることが考えられる。
また、第一シールド部材1が、筒状に編まれた金属の線材により構成された編組線であることも考えられる。この場合、編組線が、銅、ステンレス又はアルミニウムなどの金属を主成分とする線材により構成されていることが考えられる。但し、第一シールド部材1が編組線である場合、その編組線を構成する金属の線材が、極力細かい目で編まれていること、即ち、極力隙間が小さくなるように編まれていることが望ましい。
なお、後述するように、第一シールド部材1は、第二シールド部材2に対して電気的に絶縁されている。さらに、ワイヤハーネス10が車両に敷設された状態において、第一シールド部材1は、車両のボディなどの基準電位体に対して電気的に接続されない。
<挟持部材>
挟持部材3は、3つの第一シールド部材1を一括して挟持し、3つの第一シールド部材1を電気的に絶縁しつつ間隔を空けて並列に配列された状態に保持する部材である。挟持部材3は、3つの第一シールド部材1の長手方向における両端部の間の少なくとも1箇所の中間部位に取り付けられている。
挟持部材3は、非導電性の部材であり、例えば合成樹脂の成形部材である。この場合、挟持部材3は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、又はポリアミド(PA)などの材料により構成されている。
図2に示されるように、挟持部材3は、3つの第一シールド部材1を挟んで組み合わされる第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bにより構成されている。また、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bの各々には、3つの溝部31が形成されている。
溝部31は、3本の電力ケーブル9各々の周囲を囲む3つの第一シールド部材1各々が嵌め入れられる溝状の部分である。第一シールド部材1各々は、相互に対向する第一挟持部材3aの溝部31と第二挟持部材3bの溝部31との間に挟み込まれる。これにより、それぞれ電力ケーブル9が貫通する3つの第一シールド部材1は、間隔を空けて並列に配列された状態で保持され、相互に電気的に絶縁される。
また、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bは、間隔を空けて並ぶ3つの第一シールド部材1を挟み込んだ状態で、連結具によって連結される。これにより、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bは、組み合わされた状態で保持される。
図2に示される例では、連結具はネジ51及びナット52である。そのため、図2に示される第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bには、連結用のネジ51が通されるネジ孔32が形成されている。
図1,2に示される例では、挟持部材3は、並列に配列された3つの第一シールド部材1における両端部と、両端部の間における少なくとも1箇所の中間部とに取り付けられている。
<第二シールド部材>
第二シールド部材2は、3つの第一シールド部材1に対して電気的に絶縁された状態で3つの第一シールド部材1の周囲を一括して囲む導電性の部材である。また、この第二シールド部材2は、第一シールド部材1よりも目の粗い導電性部材、即ち、導体間の隙間を含む全体の体積に占める導体の体積の比率が低い部材である。換言すれば、第二シールド部材2は、第一シールド部材1よりも、全体の体積に占める導体間の隙間の体積の比率が大きい部材である。
例えば、第二シールド部材2が、金属糸の織物である金属布であることが考えられる。この場合、金属布は、3本の電力ケーブル9各々を個別に囲む3つの第一シールド部材1の周囲に巻かれて筒状に形成される。
金属布は、例えば銅を主成分とする金属の糸が縦方向及び横方向に交差して織られた網目構造を有する生地である。また、金属布は、金属糸の生地に樹脂材料からなる柔軟性を有するフィルムが貼り付けられた構造を有する場合もある。金属布における金属糸(導体)の間には隙間が形成されている。金属布を形成する金属の糸は、例えば、鉄、銅、ステンレス又はアルミニウムなどの金属を主成分としている。
また、第二シールド部材2が、筒状に編まれた金属の線材により構成された編組線であることも考えられる。この場合、編組線が、鉄、銅、ステンレス又はアルミニウムなどの金属を主成分とする線材により構成されていることが考えられる。第二シールド部材2が編組線である場合、その編組線を構成する金属の線材は、比較的粗い目で編まれていること、即ち、隙間が大きくなるように編まれていることが考えられる。編組線又は金属布からなる第二シールド部材2は、導電性及び柔軟性を有する。
また、第二シールド部材2が、複数の孔又は複数のスリットが形成され、筒状に成形された薄い金属板で構成されていることも考えられる。
また、図3に示されるように、第二シールド部材2が、当該第二シールド部材2と第一シールド部材1とを電気的に絶縁する絶縁シート20と一体に形成されていることが考えられる。図3に示される例では、被導電材料からなる絶縁シート20が、第二シールド部材2の内側面に接着されている。絶縁シート20は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリカーボネート(PC)などを主成分とする非導電性の合成樹脂からなるシート状の部材である。なお、絶縁シート20が第二シールド部材2に接着されていないことも考えられる。
また、図1,2に示されるように、第二シールド部材2は、長手方向における両端部に基準電位体70に対して電気的に接続される被接地部21を有している。基準電位体70は、例えば金属製の車両のボディなどである。
ワイヤハーネス10において、第一シールド部材1は第二シールド部材2よりも電気伝導率の高い材料で構成されていることが望ましい。例えば、第一シールド部材1が、電気伝導率の高い銅などを主成分とする金属であることが考えられる。さらに、第二シールド部材2が、鉄などの磁性材料からなることが考えられる。
<第二シールド部材の接地構造の例>
例えば図4に示されるように、ワイヤハーネス10が車両に敷設された状態において、電力ケーブル9の両端部は、接続相手の機器を収容する金属製の筐体7の開口から筐体7内へ配線される。
さらに、第二シールド部材2における2箇所の被接地部21は、例えば金属製のブラケット部材4及び金属製の筐体7を介して、基準電位体70に対して電気的に接続される。
図4,5に示される例では、第二シールド部材2の被接地部21は、3つの第一シールド部材1の端部に設けられた挟持部材3の外側に被せられている。
また、ブラケット部材4は、枠部41とフランジ部42とを有している。ブラケット部材4の枠部41は、挟持部材3に被せられた被接地部21のさらに外側に被せられる部分である。この枠部41は、例えば、かしめ金具40で締め付けられることにより、挟持部材3に被せられた第二シールド部材2の被接地部21に密接した状態でブラケット部材4の枠部41に固定される。また、ブラケット部材4のフランジ部42は、筐体7における電力ケーブル9の導入用の開口の縁部に対してネジなどにより固定される部分である。
第二シールド部材2の被接地部21は、図4,5に示された構造により、内側における挟持部材3と外側におけるブラケット部材4の枠部41との間に挟み込まれ、ブラケット部材4と電気的に接続される。また、ブラケット部材4は、そのフランジ部42が筐体7に固定されることによって筐体7と電気的に接続される。また、筐体7は、車両のボディなどの基準電位体70と電気的に接続されている。
図4,5に示された構造により、第二シールド部材2の被接地部21は、ブラケット部材4及び筐体7を介して、基準電位体70に対して電気的に接続される。従って、第二シールド部材2及び基準電位体70は、筐体7などの他の導電性部材とともに電気的な閉ループを形成する。
なお、図4,5に示される例では、第二シールド部材2の被接地部21と筐体7とがブラケット部材4及びかしめ金具40によって接続されている。しかしながら、被接地部21と筐体7とが、図4,5に示される例とは異なる構造によって接続されることとも考えられる。
図6は、ワイヤハーネス10の基本構造の模式図である。対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブル9は、間隔を空けて並列に配列された3つの第一シールド部材1によってそれぞれ個別に囲まれている。3つの第一シールド部材1は接地されていない。また、1つの第二シールド部材2は、第一シールド部材1よりも目の粗い導電性部材である。この第二シールド部材2は、3つの第一シールド部材1に対して電気的に絶縁された状態で3つの第一シールド部材1の周囲を一括して囲んでいる。また、第二シールド部材2は、その両端部に基準電位体70に対して電気的に接続される被接地部21を有している。そのため、第二シールド部材2及び基準電位体70は、ブラケット部材4及び筐体7とともに電気的閉ループを形成する。
<効果>
ワイヤハーネス100において、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブル9が、3つの第一シールド部材1によって個別に囲まれている。これら第一シールド部材1は、第二シールド部材2及び基準電位体70に対して電気的に接続されない部材であり、かつ、例えば金属パイプのように目の細かい導電性部材である。そのため、第一シールド部材1は、静電シールドの機能は果たさないが、高周波数の電磁波を遮蔽する。また、第一シールド部材1は、高周波数の電磁波を渦電流として消費するため若干発熱するものの、接地されていないため電磁誘導による過剰な発熱を引き起こさない。
一方、両端部において接地される第二シールド部材2は、静電シールド及び磁気シールドの機能を果たす。ここで、目の粗い導電性部材である第二シールド部材2は、波長の短い電磁波、即ち、高周波数の電磁波を遮蔽できない。しかしながら、前述したように、高周波数の電磁波は、第一シールド部材1によって遮蔽される。また、対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブル9を一括して囲む第二シールド部材2においては、電磁誘導により生じた位相の異なる三相の電気は混合されて相互に打ち消し合う。そのため、過大な誘導電流が第二シールド部材2に流れることは防がれる。
また、第一シールド部材1各々は、比較的細く軽量であり、目の粗い導電性部材である第二シールド部材2も、比較的軽量である。そのため、重く大きなシールド部材を取り扱わなければならないという不便は生じない。
以上のことから、ワイヤハーネス10が採用されれば、対称三相交流の電気を伝導する電力ケーブル9において生じるノイズ電磁波を効果的に遮蔽し、さらに、重く大きなシールド部材を採用することなくシールド部材に過大な誘導電流が流れることを防止することが可能となる。
また、ワイヤハーネス10において、第一シールド部材1が、銅などの電気伝導率の高い部材であれば、第一シールド部材1において高周波数の電磁波による渦電流が生じやすい。そのため、第一シールド部材1によって高周波ノイズをより効果的に遮蔽することができる。また、磁性材料からなる第二シールド部材2が採用されれば、第二シールド部材2による磁気シールドの性能が強化される。
また、第一シールド部材1が、導体の密度の高い金属のパイプであれば、高周波ノイズをより効果的に遮蔽することができる。
<その他>
ワイヤハーネス10において、挟持部材3は、ネジ51及びナット52によって連結される第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bにより構成されている。しかしながら、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bが、ネジ51などの連結具を用いることなく連結可能な構造を有することも考えられる。例えば、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bが、溶着又は係り留めの機構などによって連結されることも考えられる。
また、第一挟持部材3a及び第二挟持部材3bが、それぞれの一方の端部において連なった構造を有することによって一体に形成されていることも考えられる。
また、3つの第一シールド部材1が、横並びに配列される、即ち、二次元に配列されるのではなく、三次元に配列されることも考えられる。例えば、3つの第一シールド部材1が、それらの長手方向から見て正三角形の頂点をなす位置において並列に配列されることも考えられる。
1 第一シールド部材
2 第二シールド部材
3 挟持部材
4 ブラケット部材
7 筐体
8 端子金具
9 電力ケーブル
10 ワイヤハーネス
20 絶縁シート
21 被接地部
31 溝部
32 ネジ孔
40 かしめ金具
41 ブラケット部材の枠部
42 ブラケット部材のフランジ部
51 ネジ
52 ナット
70 基準電位体
91 芯線
92 絶縁被覆
100 ワイヤハーネス
3a 第一挟持部材
3b 第二挟持部材

Claims (3)

  1. 対称三相交流の電気を伝導する3本の電力ケーブルと、
    間隔を空けて並列に配列され、3本の前記電力ケーブル各々の周囲を個別に囲む導電性の3つの第一シールド部材と、
    前記第一シールド部材よりも目の粗い導電性部材であり、両端部に基準電位体に対して電気的に接続される被接地部を有し、3つの前記第一シールド部材に対して電気的に絶縁された状態で3つの前記第一シールド部材の周囲を一括して囲む第二シールド部材と、を備えるワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第一シールド部材が前記第二シールド部材よりも電気伝導率の高い材料からなり、
    前記第二シールド部材が磁性材料からなる、ワイヤハーネス。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第一シールド部材は金属のパイプである、ワイヤハーネス。
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