JP2013235626A - 光ピックアップ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着剤中心部へのUV照射量を増やし、UV照射時間を短縮するあるいは接着剤の表面と中心部間の硬化度の違いを減らし高強度な接着を可能とする。
【解決手段】光を射出する発光素子と、発光素子からの射出光を外部の光記録媒体上で収束させる対物レンズと、光記録媒体からの戻り光を対物レンズを介して受光する受光素子と、発光素子又は受光素子を保持するホルダと、接着剤を介在させてホルダが固定されるケースと、を有する光ピックアップ装置において、ホルダは、ケースと接着されるホルダ接着面を有し、ケースは、ホルダ接着面に対向しホルダと接着されるケース接着面を有し、ホルダ接着面又はケース接着面に隣接して、ホルダ又はケースの接着面と角度をなす壁面を有する側壁が設けられ、ホルダ又はケースの接着面に塗布されたUV硬化型接着剤により、ケースとホルダとが接着固定される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタルバーサタイルディスク)やBD(ブルーレイディスク、登録商標)等の光記録媒体の記録や再生に用いられる光ピックアップ装置及びその製造方法に関し、例えば、光ピックアップ装置の構成部品である光学部品やレーザダイオード(LD)や受光素子等の接着固定技術に関するものである。
CD、DVD、BD等の光記録媒体の記録や再生に用いられる光ピックアップ装置では、レーザダイオードなどの発光素子からの射出光を各種レンズ及びプリズム,ミラー等を介して対物レンズに導き、光記録媒体上で収束させる光学系と、光記録媒体からの戻り光を対物レンズ及び他の各種レンズ,プリズム,ミラー等を介して、光出力を電気信号に変換するための光電変換素子で受光する光学系とから構成されている。
本技術分野の背景技術として、特開2005−32314号公報(特許文献1)がある。この公報には、「発光素子または受光素子を保持する保持部材と光学シャシとの間に位置調整用の隙間を空け、その隙間にUV(UltraViolet、紫外線)硬化型の樹脂接着剤で固定する方法において、UVを透過させる無機化合物粉末が混合された接着剤を用いることにより、必要なUV照射量を与えることができ、更に、硬化時の流動変形の抑制により、位置ずれも抑制できる特長」が開示されている。
また、特開2007−109302号公報(特許文献2)がある。この公報には、「ハウジングに光学素子を接着剤によって接着する場合の特性の変化を抑制できると共に、接着力が確保され、製造設備の大型化も防止できる光ピックアップ」が開示されている。
更に、特開2010−146642号公報(特許文献3)がある。この公報には、「LDや受光素子を保持するホルダをUV硬化型の接着剤を介して光ピックアップケースに接着する構造において、UV照射強度の弱い部分を形成するために前記ホルダの接着面に突起を設け、UVが強い部分を先に硬化させ、その収縮を未硬化部分から接着剤が移動することにより、前記ホルダと前記ケース間の収縮量を低減させる特長」が開示されている。
特開2005−32314号公報 特開2007−109302号公報 特開2010−146642号公報
前記特許文献1には、UVを透過させる無機化合物粉末を混合した接着剤を用いることにより、UV照射量を確保し、接着剤自身の硬化時の位置ずれを抑制できるが、UV硬化時のUV照射方法に関しては、特別の工夫は記載されていない。
更に、特許文献2には、複数の突起と平面を接着固定し、位置ずれに伴う特性の変化を抑制でき、接着力も確保できる構造が記載されている。しかし、複数の突起は同一平面上に配置され、平面間の狭い空間でUV硬化させる必要があるため、UVを多方向から照射する必要があり、組立設備にUV照射の空間が多く必要となる課題がある。
また、特許文献3には、LDや受光素子を保持するホルダとケース間の接着剤の収縮量を低減させるためにUV照射強度の弱い部分を一部形成しており、この結果、接着剤中心部へのUVの到達量が少なくなるため、UV硬化に要する時間が長くなる課題がある。
以上のように、特許文献1〜3では、接着剤に混合する粉末やUV照射方法により、接着剤硬化時の接着剤収縮量もしくは位置ずれを低減することに主眼が置かれ、積極的にUV照射時間を短縮する方法は記載されていない。しかし、LDや受光素子を保持するホルダを、UV硬化型の接着剤を介在して、光ピックアップケースに接着固定する場合、位置調整と強度確保のために、UV硬化型の接着剤が厚く、塗布面積が大きくなり、UV硬化のためのUV照射時間が長くなりやすい課題がある。
そこで、本発明では、接着剤中心部へのUV照射量を増やし、UV照射時間を短縮することのできる光ピックアップ装置やその製造方法を提供する。
また、本発明では、接着剤中心部へのUV照射量を増やし、接着剤の表面と中心部間の硬化度の違いを減らしてUV硬化することにより、高強度な接着が可能な光ピックアップ装置やその製造方法を提供する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、本発明の代表的な第1の構成は、次のとおりである。すなわち、
光を射出する発光素子と、
前記発光素子からの射出光を外部の光記録媒体上で収束させる対物レンズと、
前記光記録媒体からの戻り光を前記対物レンズを介して受光する受光素子と、
前記発光素子又は前記受光素子を保持するホルダと、
紫外線硬化型接着剤を介在させて前記ホルダが固定されるケースと、
を有する光ピックアップ装置において、
前記ホルダまたは前記ケースは、前記発光素子または受光素子の光軸を挟むように形成された複数の溝を有し、
前記接着剤は、前記溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に接着されていることを特徴とする。
また、第1の構成の光ピックアップ装置において、
前記側壁の壁面は前記溝の形成方向における中ほどが突出した凸面である第2の構成とすることもできる。
また、第1の構成または第2の構成の光ピックアップ装置において、
前記側壁の壁面は、前記塗布された紫外線硬化型接着剤の前記溝の形成方向における中心部に対応する位置に頂点を有する凸面である第3の構成とすることもできる。
また、第1の構成または第2の構成の光ピックアップ装置において、
前記側壁の壁面は、前記溝の形成方向における中ほどが突出した凸面であり、前記溝の形成方向における中心が平坦な平坦部である第4の構成とすることもできる。
また、第4の構成の光ピックアップ装置において、
前記溝の形成方向において、前記側壁の壁面の平坦部の長さが前記塗布された紫外線硬化型接着剤の長さの半分未満である第5の構成とすることもできる。
また、第5の構成の光ピックアップ装置において、
前記側壁の壁面の平坦部が前記塗布された紫外線硬化型接着剤と接している第6の構成とすることもできる。
また、第1の構成乃至第6の構成の光ピックアップ装置において、
前記塗布された紫外線硬化型接着剤を間に挟んで、前記複数の側壁の壁面が互いに対向するように配置された第7の構成とすることもできる。
また、第1の構成乃至第7の構成のいずれかの光ピックアップ装置において、
前記塗布された紫外線硬化型接着剤と前記側壁との間に空間が設けられた第8の構成とすることもできる。
また、第9の構成として、
光を射出する発光素子又は光を受光する受光素子を保持するホルダと、
接着剤を介在させて前記ホルダが固定される固定部と、
を有する光素子固定装置において、
前記ホルダまたは前記固定部は、前記発光素子または受光素子の光軸を挟むように形成された複数の溝を有し、
前記接着剤は、前記溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に接着されていることを特徴とすることもできる。
また、第10の構成として、
光を射出する発光素子と、
前記発光素子からの射出光を外部の光記録媒体上で収束させる対物レンズと、
前記光記録媒体からの戻り光を前記対物レンズを介して受光する受光素子と、
前記発光素子又は前記受光素子を保持するホルダと、
接着剤を介在させて前記ホルダが固定されるケースとを備えた光ピックアップ装置の製造方法において、
前記ホルダまたは前記ケースに形成された溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に紫外線硬化型接着剤を塗布する塗布工程と、
前記溝内に塗布された紫外線硬化型接着剤に、前記溝の形成方向から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させ、前記ホルダと前記ケースとを固定する硬化工程とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法とすることもできる。
また、第11の構成として、
第10の構成の光ピックアップ装置の製造方法において、
前記側壁の壁面は、前記溝の形成方向における中ほどが突出した凸面であり、
前記硬化工程では、前記紫外線を前記側壁の壁面で反射させて前記紫外線硬化型接着剤に照射することを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法とすることもできる。
本発明によれば、例えばLDや受光素子を保持するホルダを、UV硬化型接着剤を介在して光ピックアップの筐体に接着固定する場合、接着面と角度をなす壁面を有する側壁を設けたため、その側壁でUV照射が反射され、UV硬化型接着剤側面からのUV照射量が増加するので、UV照射時間を短縮できる。また、接着剤側面から中心部へ到達するUV照射量が増えるため、接着剤の表面と中心部間の硬化度の違いが減り、高強度な接着が可能となる。
本発明の実施形態に係る光ピックアップ装置の展開斜視図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールの組立状況を説明する斜視図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールを光ピックアップケースに接着する際の組立手順の説明図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの接着状態を説明する図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの接着面におけるUV照射状態を説明する図である。 UV硬化型接着剤の接着剤深さとUV透過率の関係を説明する図である。 従来例のLDモジュールと光ピックアップケースの接着面におけるUV照射状態を説明する図である。 図5の部分拡大図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの接着面における別形状でのUV照射状態を説明する図である。 本発明の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの別の接着状態を説明する図である。 本発明の別の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの接着面におけるUV照射状態を説明する図である。 図11の部分拡大図である。
本発明の実施形態における光ピックアップ装置の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る光ピックアップ装置の展開斜視図であり、後述の光学部品等を光ピックアップケース2に接着固定する際の構造図である。
本実施形態では、光ピックアップ装置のケースに部品を接着する構造において、ケースに対向する接着部品の接着面に、接着面と略垂直で、ケース厚さ方向に略平行な側壁を設け、その側壁と隣接する接着面にUV硬化型接着剤を注入塗布し、その接着剤にUV照射して、ケースと接着部品とを接着固定するものである。
図1に示すように、光ピックアップ装置1は、光を射出するレーザダイオード(LD)等の発光素子を含むLDモジュール(発光素子モジュール)3と、LDモジュール4と、プリズム5と、反射ミラー6と、アクチュエータ7と、対物レンズ8と、レンズ11と、光電変換素子を含む受光素子モジュール10と、これらの光ピックアップ部品を収容する光ピックアップケース2を備えている。
上記構成の光ピックアップ装置1において、LDモジュール3、4からの射出光は、プリズム5で合成または反射され、反射ミラー6を介して、アクチュエータ7上に配置された対物レンズ8に導かれる。対物レンズ8により、発光素子からの射出光は、光記録媒体である光ディスク14上でスポットに収束される。光ディスク14からの反射光(戻り光)は、対物レンズ8及び反射ミラー6、プリズム5、レンズ11を介して受光素子モジュール10内の受光素子で受光され結像される。
アクチュエータ7は、光記録媒体である光ディスク14の回転時の面振れや偏芯に対して、光ディスク14上の記録面に光を集光する対物レンズ8を、フォーカシング方向(光ディスク面に接近/離遠する方向)、トラッキング方向(光ディスクの半径方向)およびラジアルチルト方向(光ディスク半径方向に傾く方向)に高い位置精度(サブミクロンオーダ)で追従させて、光ディスク14からの情報を正確に再生する光学部品モジュールである。
対物レンズ8を保持するアクチュエータ7は、適度なダンピング特性を備えたワイヤ(不図示)により、固定部9に変位可能に支持されている。さらに固定部9は、光ピックアップケース2に固定されている。ワイヤは、固定部9の背面に設けられたプリント基板(不図示)に接続されており、プリント基板から電流の供給を受け、アクチュエータ7を変位させる。
以上の光学系を実現するために、光ピックアップケース2に対し、アクチュエータ7、反射ミラー6、プリズム5、レンズ11等の内部部品は、組立方向a1で実装され、その後、LDモジュール3は組立方向b1で、別のLDモジュール4は組立方向c1で、受光素子モジュール10は組立方向d1で位置調整後、接着固定される。また、光ピックアップ装置1自身は、主軸12と副軸13により、回転している光ディスク14の半径方向に移動し、光信号の読み書き可能な構成としている。
本実施形態の主要部分の構造を、LDモジュール3を例にとり、図2及び図4を用いて説明する。図2は、本実施形態に係るLDモジュール3の組立状況を説明する斜視図である。図4は、本実施形態に係るLDモジュール3と光ピックアップケース2の接着状態を説明する図である。図4(a)は、光ピックアップケース2とLDモジュール3の接着状態を、図2の上方、つまりY軸上方の観察方向a2から見た平面図である。図4(b)は、図4(a)のA−A´部を、図2のX軸観察方向b2から見た断面図である。図4(c)は、図4(b)のB方向から見た矢視図である。なお、LDモジュール4や受光素子モジュール10は、LDモジュール3と同じ接着構造であるので、説明を省略する。
図2において、光ピックアップケース2と対向して、レーザダイオードLD31が固定されたホルダ41が、位置決め用チャック71、72により把持されている。光ピックアップケース2とホルダ41との間には、UV硬化型接着剤51,52が充填され、UV硬化型接着剤51のY軸方向における上方と下方には、それぞれ上方UV光源61aと下方UV光源61bが配置され、UV硬化型接着剤52の上方と下方には、それぞれ上方UV光源62aと下方UV光源62bが配置されている。これらのUV光源は、例えば、水銀ランプ等からなるUVランプ光源から、光ファイバを複数束ねた光ライトガイドで導光し、その端面から照射される構成をしている。また、これらのUV光源は、UV-LEDを光源とし、レンズ等で集光される構成でも同様に機能する。なお、図2における上下方向は、必ずしも鉛直方向を意味するものではない。他の図においても同様である。
LD31が固定されるホルダ41の構造を説明する。
本実施形態のホルダ41は、例えばZnダイカスト等の金属で作製され、略直方体の形状であり、発光素子であるLD31を保持する。ホルダ41には、光ピックアップケース2と対向する側面に、LD31から射出されるレーザ光を通すレーザ通過穴41bが設けられている。この側面は、Y軸方向の厚さHHが3〜4mm程度、X軸方向の幅HWが5〜10mm程度の長方形状である(図4(c)参照)。
また、ホルダ41は、光ピックアップケース2と対向する側面に、光ピックアップケース2と接着されるホルダ接着面41aを有する。ホルダ接着面41aは、図2におけるXY面と平行な面である。ホルダ41においてホルダ接着面41aと反対側の面には、LD31が、ホルダ41に熱硬化型接着剤等で固定される。LD31には、給電ケーブル(不図示)等が接続されている。
本実施形態では、ホルダ接着面41aに隣接して、ホルダ接着面41aと略垂直な壁面を有する側壁42,43,44が設けられている(図4(a)参照)。側壁42,43,44の壁面は、UV光源61a等から照射されるUV光の方向と略平行な方向に設けられ、図2におけるYZ面と略平行である。したがって、側壁42,43,44の壁面は、図2におけるX軸方向、つまり、ホルダ接着面41aと略垂直な方向を向いている。また、側壁42,43,44の壁面は、Z軸方向よりもY軸方向が長い長方形である(図4(b)参照)。
なお、本実施形態では、側壁42,43,44の壁面を、ホルダ接着面41aと略垂直(垂直を含む)としたが、側壁42,43,44は、後述するように、UV光源から照射されるUV光を反射させて、その反射光をUV硬化型接着剤に照射するためのものであるので、反射光をUV硬化型接着剤に照射できるのであれば、略垂直に限らず、ホルダ接着面41aと角度をなす壁面を有する側壁であればよい。
側壁42,43,44の間には、後述するように、UV硬化型接着剤が塗布され、ホルダ41と光ピックアップケース2が接着固定される。
次に、ホルダ41が接着固定される光ピックアップケース2のケース接着面2aの構造を説明する。本実施形態の光ピックアップケース2は、例えば、その成形性や機械的強度の観点等から、PPS(Polyphenylenesulfide)やPBT(Polybutylene Terephthalate)などのエンジニアリングプラスチックを使用するが、金属で作製することも可能である。
本実施形態のケース接着面2aは、ホルダ接着面41aと同様に、図2におけるXY面と平行な面であり、ホルダ接着面41aに対向しホルダ接着面41aと接着される。ケース接着面2aは、本実施形態では長方形状である。ケース接着面2aには、ホルダ41のレーザ通過穴41bから射出されるレーザ光を通すケース光軸穴2bが、レーザ通過穴41bに対向するように設けられている。
次に、本実施形態の主要部分の組立手順を、LDモジュール3を例にとり、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係るLDモジュール3を光ピックアップケース2に接着する際の組立手順、つまり光ピックアップ装置1の製造方法の説明図である。なお、LDモジュール4や受光素子モジュール10も、LDモジュール3と同じ接着構造のため、LDモジュール4や受光素子モジュール10についても、LDモジュール3と同様の組立手順を適用可能である。
(1)LDモジュール3は、レーザダイオードLD31をホルダ41に接着しやすいように、ホルダ41を光ピックアップケース2に接着する前の工程で、レーザダイオードLD31が、ホルダ41に熱硬化型接着剤等で固定される(ステップS1)。
次に、図2に示すように、光ピックアップケース2は、調整治具(不図示)により固定され、LDモジュール3は、位置決め用チャック71、72により把持される。位置決め用チャック71、72は、LDモジュール3を、3次元的に位置と角度が調整可能なように把持する。
(2)LD31からレーザ光を発光させながら、LD31から射出されるレーザ光が、ホルダ41のレーザ通過穴41bと、光ピックアップケース2のケース光軸穴2bを通過する状態を保ちつつ、位置決め用チャック71、72により、LDモジュール3の位置や角度が最適な位置や角度になるよう調節する(ステップS2)。
詳しくは、レーザ通過穴41bを通過するレーザ光がケース光軸穴2bを通過するように、光ピックアップケース2に対するLDモジュール3の角度を調節し、光ピックアップケース2とLDモジュール3との間のZ軸方向の間隔、つまり、ケース接着面2aとホルダ接着面41aとの間の間隔Dが所定の距離、例えば300〜1000μmとなるよう調節し、XY面内、つまり、ケース接着面2aやホルダ接着面41aに平行な面内におけるLDモジュール3の回転角が所定の角度となるように調節する。
(3)上記(2)の調節完了後、光ピックアップケース2とLDモジュール3の間隔Dを広げて、UV硬化型接着剤51,52を光ピックアップケース2のケース接着面2aの2箇所に規定量塗布し、間隔Dを上記(2)の調節完了位置に戻す(ステップS3)。接着剤51,52は、光ピックアップケース2のケース接着面2aとホルダ41のホルダ接着面41aの間に橋渡しされた状態となる。
(4)この後、UV硬化型接着剤51の上方の上方UV光源61aと、下方の下方UV光源61b、UV硬化型接着剤52の上方の上方UV光源62aと、下方の下方UV光源62bから、それぞれ、UV照射を行い、接着剤51,52を硬化させる(ステップS4)。
(5)最後に、LDモジュール3から位置決め用チャック71、72を開放して、接着作業を完了する(ステップS5)。
次に、UV照射時の接着剤の硬化挙動を、図4と図7を用いて説明する。図7は、従来例の光ピックアップケース2とLDモジュールの接着状態を、図2のX軸観察方向b2から見た場合の側面図である。
まず、従来例におけるUV照射時の接着剤の硬化挙動を、図7を用いて説明する。図7に示すように、従来例においては、LDモジュールのホルダ101の接着面101aに垂直な側壁が存在しない。光ピックアップケース2のケース接着面2aとホルダ101の接着面101aとの間(間隔D7)には、UV硬化型接着剤102が充填されている。Y軸方向の上方UV光源103aと、Y軸方向の下方UV光源103bとから、UV光を同時に照射すると、接着剤102は、UV照射に近い表面からUV硬化を開始するが、UV照射されるY軸方向に接着剤が厚いため、接着剤中心部へのUV照射の到達量が少なく、間隔D7に充填された接着剤102全体のUV硬化が完了するまでに時間を要する。
以上の従来例に対し、本発明の実施形態におけるUV照射時の接着剤の硬化挙動を、図4(a)(b)(c)を用いて説明する。ホルダ41のホルダ接着面41aに隣接して、ホルダ接着面41aと略垂直で、光ピックアップケース2の厚さ方向であるY軸方向に略平行な壁面、つまり図4のYZ面に略平行な壁面を有する側壁42,43,44が設けられている。側壁42,44は、ホルダ41の光ピックアップケース2に対向する対向面のX軸方向における両端に設けられ、側壁43は、ホルダ41の光ピックアップケース2に対向する対向面のX軸方向における中央に設けられている。側壁43においてケース接着面2aに対向する面には、図4(c)に示すように、その中央にレーザ通過穴41bが設けられている。図4(a)に示すように、LD31から射出されたレーザ光Lは、前述したように、レーザ通過穴41bを通り、光ピックアップケース2のケース光軸穴2bに入るようになっている。
側壁42,43,44は、前述したように、それぞれ、図4のYZ面に略平行な壁面を有している。側壁42の壁面は、側壁43の壁面の1つと対向しており、側壁44の壁面は、側壁43の他の壁面と対向している。
これらの各壁面は、それぞれ凸面であり、図4のY軸方向において、UV硬化型接着剤51,52の中心部に対応する位置に凸面の頂点を有する。凸面の役割については、後述する。
図4(a)(c)に示すように、X軸方向における側壁42と側壁43との間には接着剤51が充填され、側壁43と側壁44との間には接着剤52が充填されている。ケース接着面2aとホルダ接着面41aとの間の間隔Dは、例えば300〜1000μmである。ケース接着面2aと側壁42,43,44のZ軸方向の先端部との間の間隔tは、例えば100〜200μmである。この間隔tは、上述したLDモジュール3の位置や角度の調整のためのものである。
また、本実施形態では、接着剤51,52は、側壁42,43,44の壁面と接触しないように充填されており、接着剤51,52と、側壁42,43,44の壁面との間には、空間が設けられている。この空間の役割については、後述する。
図4(c)に示すように、接着剤51のY軸方向(上下方向)には、上方UV光源61aと下方UV光源61bが配置され、接着剤52のY軸方向(上下方向)には、上方UV光源62aと下方UV光源62bが配置されている。これらのUV光源は、接着剤51,52の上下方向からUV光を照射し、接着剤51,52を硬化させる。
このとき、側壁42,43,44は、上方UV光源61a,62aと下方UV光源61b,62bからのUV光を反射して、光ピックアップケース2のケース接着面2aとホルダ41のホルダ接着面41aの間に橋渡しされた接着剤51,52のY軸方向における中心部に照射する役割を果たす。その結果、Y軸方向に縦長に塗布された接着剤51,52には、上方UV光源61a,62aと下方UV光源61b,62bから直接到達する直接UV光と、側壁42、43、44で反射した反射UV光が照射される。
以上説明したように、本実施形態においては、光ピックアップケース2とホルダ4とは、光ピックアップ装置1の面方向、つまり、光ピックアップ装置1に装填される光ディスク14の面方向(図2のX方向)に並んだ複数の紫外線硬化型接着剤により固定されている。前記複数の紫外線硬化型接着剤は、発光素子又は受光素子の光軸を挟むように並んでいる。また、光ピックアップケース2又はホルダ4は、光ピックアップケース2の厚さ方向(図2のY方向)に形成された溝を複数有する。これらの溝は、側壁42と側壁43の間、及び側壁43と側壁44の間に形成された空間である。前記接着剤は、前記厚さ方向に形成された溝内に、当該溝の側壁(例えば側壁43と側壁44)との間に空間を有するように、前記溝の底面(ホルダ接着面41a)に接着されている。つまり、ホルダ4またはケース2は、発光素子または受光素子の光軸を挟むように形成された複数の溝を有し、紫外線硬化型接着剤は、前記溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に接着されている。
また、前記側壁の壁面(例えば側壁44の壁面)は、前記厚さ方向、つまり前記溝の形成方向における中ほどが前記接着剤の方向に突出した凸面であり、前記塗布された接着剤の中心部に対応する位置に頂点を有する凸面である。
また、前記塗布された接着剤を間に挟んで、対になった前記側壁(例えば側壁43と側壁44)の壁面が互いに対向するように配置されている。また、前記接着剤が前記ホルダ4またはケース2に接着される部分は、前記光ピックアップ装置1の面方向よりも厚さ方向が大きい。
ここで、本実施形態におけるUV照射光の接着剤への到達経路とその量について、図5、6を用いて説明する。図5は、図4(c)に対して、本実施形態における寸法例と、UV光の光線トレース状態を追記した図である。図6は、UV硬化型接着剤の接着剤深さとUV透過率の関係を説明する図である。接着剤51に対する上方UV光源61aと下方UV光源61bからの光線トレースや、接着剤52に対する下方UV光源62bからの光線トレースは、接着剤52に対する上方UV光源62aからの光線トレースと同様なため、接着剤52に対する上方UV光源62aからの光線トレースについてのみ説明する。
図5に示すように、側壁42,43,44は、Y軸方向(上下方向)における中央部に凸部の頂点を有し、それぞれ、上側反射面を有する上側壁と下側反射面を有する下側壁とを有する。すなわち、側壁42は、上側反射面42aと下側反射面42bとを有し、側壁44は、上側反射面44aと下側反射面44bとを有し、側壁43は、上側反射面42aと対向する上側反射面43a2、下側反射面42bと対向する下側反射面43b2と、上側反射面44aと対向する上側反射面43a1、下側反射面44bと対向する下側反射面43b1とを有する。
図5の例では、各上側反射面と下側反射面はそれぞれ平面であるが、平面以外の面、例えば曲面とすることも可能である。また、図5の例では、上側反射面44a,下側反射面44bと、これに対向する上側反射面43a1,下側反射面43b1とは、接着剤52のY軸方向(上下方向)中心線を対称軸として線対称の形状であり、上側反射面42a,下側反射面42bと、これに対向する上側反射面43a2,下側反射面43b2とは、接着剤51のY軸方向(上下方向)中心線を対称軸として線対称の形状である。また、上側反射面43a1,下側反射面43b1と、上側反射面43a2,下側反射面43b2とは、レーザ通過穴41bのY軸方向(上下方向)中心線を対称軸として線対称の形状である。もちろん、上述のような線対称としない構成とすることも可能である。
本実施形態において塗布される接着剤52の寸法は、Y軸方向の接着高さSHが1500〜3000μm程度であり、X軸方向の接着幅SWが1000〜2000μm程度である。このように、接着剤52は、Y軸方向(上下方向)がX軸方向(横方向)よりも長い形状としている。また、接着剤52は、側壁42,43と接触しない位置に、側壁42,43と間隔を空けて、ケース接着面2aとホルダ接着面41aとの間に充填されている。
上方UV光源62aは、一般に、UV透過性の高い石英ガラス等でできた光ファイバを3〜7mm程度の直径になるよう複数束ねたライトガイド等であり、ここからUV光が照射される。レンズ等で集光しない場合は、この光ファイバの開口数(NA:Numerical Aperture、石英ファイバの場合0.2程度)に応じて、射出されるUV光は12度程度の広がり角度a5を有する。そこで、上方UV光源62aの中心から接着剤52の中心部52cに直接入射される直接入射UV光であるUV1と、広がり角度a5で射出された周辺入射UV光であるUV2の接着剤52の中心部52cに到達するUV光量を比較する。
ところで、図6に示すように、例えばあるUV硬化型接着剤の接着剤深さとUV透過率の関係は、ランバートの法則に従い、接着剤深さによりUV透過率は急激に減衰する。図6において、横軸は接着剤深さ(μm)であり、縦軸はUV光の透過率(%)である。例えば、図6に示すように、接着剤深さ750μmにおけるUV透過率は37%であり、接着剤深さ1000μmにおけるUV透過率は25%であり、接着剤深さ1500μmにおけるUV透過率は12%である。
図5において、上方UV光源62aの中心から接着剤52の中心部52cに直接入射される直接入射UV光であるUV1は、接着剤52の中心部52cに到達するまでに、接着剤高さSHの半分の接着剤深さを透過するため、接着剤52の高さSHの半分を1500μmと仮定すると、UV透過率は12%程度となる。このUV光量12%が接着剤52の中心部の硬化に寄与し、側壁42、43、44が無い場合は、上方UV光源62aについては、UV1によるUV硬化のみとなる。
一方、広がり角度a5で射出されたUV周辺光線UV2は、側壁44の上側反射面44aで反射され、該反射されたUV反射光線UV2Rが、接着剤52の中心部52cに到達する。側壁44の上側反射面44aと下側反射面44bとの角度である反射面角度b5は、鈍角であり、上側反射面44aからのUV反射光線UV2Rが、接着剤52の中心部52cに到達しやすくしてある。また、ホルダ41は、例えばZn(亜鉛)ダイカスト等の金属で作製しているため、比較的平滑な反射面44aを形成しやすく、UV反射率を50%程度得ることは可能である。
さらに、上述したように、接着剤52を、Y軸方向(上下方向)がX軸方向(横方向)よりも長い形状とし、側壁42,43と間隔を空けるようにしている。したがって、側壁44の上側反射面44aで反射されたUV反射光線UV2Rが、接着剤52の中心部52cに到達するまでに通過する接着剤深さが浅くなるので、UV透過率の減少を抑制することができる。
UV反射光線UV2Rは、接着剤52の中心部52cに到達するまでに、接着剤幅SWの約半分の接着剤深さを透過するため、接着剤52の幅の半分を500〜1000μmと仮定すると、UV透過率は50〜25%程度となる。以上の反射と透過率を通算すると、UV周辺光線UV2からのUV光量の25〜12%が接着剤52の中心部52cの硬化に寄与することになる。さらに、UV周辺光線UV3の上側反射面43a1からのUV反射光線UV3Rも同様のUV透過率で接着剤52の中心部52cに到達する。したがって、接着剤52の中心部52cには、UV周辺光線UV2(又はUV3)の光量の50〜25%が到達する。
以上より、本実施形態においては、接着剤52の中心部52cの硬化に寄与するUV光量は、側壁42、43、44が無い場合の12%に比べ、側壁42、43、44が有る場合には(直接到達分12%)+(反射到達分50〜25%)=62〜37%となり、5〜3倍となる。このため、UV照射時間の短縮が可能となる。
ここで、側壁の反射面角度b5の適正な角度と凸面形状を検討する。図8は、本発明の実施形態に係るLDモジュールと光ピックアップケースの接着面におけるUV照射状態を説明する図であり、図5の部分拡大図である。上方UV光源62aは、一般に、UV透過性の高い石英ガラス等でできた光ファイバ63を複数束ねたライトガイド等であり、レンズ等で集光しない場合は、この光ファイバの開口数(石英ファイバの場合0.2程度)に応じて、射出されるUV光は12度程度の広がり角度a5で照射される。広がり角度a5で射出された周辺入射UV光であるUV2は、垂直に対する反射面角度がc1である上側反射面44aで反射され、UV反射光線UV2Rは水平に対する接着剤への入射角度c2で接着剤52の中心部52cに到達する。ここで、広がり角度a5=12°として試算すると、例えば、反射面角度c1=10°の場合、反射面角度b5=160°、接着剤への入射角度c2=58°となる。また、反射面角度c1=39°の場合、反射面角度b5=102°、接着剤への入射角度c2=0°となる。すなわち、周辺入射UV光であるUV2を接着剤中心52cへY軸下向きで入射するには、上側反射面44aの垂直に対する反射面角度c1は39°以下であり、側壁44の上側反射面44aと下側反射面44bとの角度である反射面角度b5は、102°以上の鈍角となる。
次に、図9に示すように、側壁47aと側壁46a1が垂直、すなわち、反射面角度b5が180°の場合を検討する。図8同様に、上方UV光源62aから射出されるUV光は12度程度の広がり角度a5で照射される。広がり角度a5で射出された周辺入射UV光であるUV2は、垂直な側壁47aで反射され、UV反射光線UV2Rは水平に対する接着剤への入射角度c2=78°で入射され、接着剤52の中心部52cに到達しない。このため、接着剤52の中心部52cには、直接入射UV光UV1のみが到達し、側壁での反射によるUV光量の増加の効果は少ない。
以上より、側壁の中央部は102°以上180°未満の鈍角が望ましいことがわかる。
ところで、接着剤52の塗布量は、一般的な空気圧式ディスペンサの場合、温度による接着剤の粘度変動等により、初期設定量に対し±50%程度は変動することがある。このように接着剤の塗布量が多くなり、接着剤が光ピックアップケースと側壁との間に濡れ広がる場合を図10を用いて説明する。図10(a)は、光ピックアップケース2とLDモジュール3の接着状態を、図2の上方、つまりY軸上方の観察方向a2から見た平面図である。図10(b)は、図10(a)のC−C’断面をB方向から見た矢視図である。接着剤52の塗布量が多い場合には、光ピックアップケース2と側壁43、44との間の空間に濡れ広がり、接着剤52a、52bがはみ出す。この空間の間隔tは、LDモジュール3の位置や角度の調整のために必要な最小限の距離のため、例えば100〜200μmである。一方、直接入射UV光UV1は、間隔tが100〜200μm程度では、前述のように接着剤深さ1500μm程度までは減衰して届く光量が少なくなり、接着剤52a、52bが硬化しにくくなる。十分にUV光UV1が接着剤深さ1500μm程度まで到達するためには、間隔tを500μm程度にする必要があり、この結果光ピックアップケース2とLDモジュール3の間隔D、つまり接着剤52の厚さが広くなり、接着剤のUV硬化や、熱・水分の履歴での収縮や膨張が大きくなり、LDモジュール3の位置や角度のずれ、すなわち、信頼性の低下を招きやすくなる。以上より、接着剤52a、52bのはみ出しが無いか少ないことが望ましいことがわかる。
そこで、図11に示すように、鈍角の先端を平坦にして、接着剤のはみ出しを押えた構造について説明する。図11は、図10(b)と同様に図10(a)のC−C’断面をB方向から見た、本発明の別の実施形態に係る矢視図である。なお、UV照射は左右同様なため、UV光UV1の右半分だけの挙動を記載する。側壁44の上側反射面44aと下側反射面44bとの交差する頂点付近を平坦に削除し、平坦部44cを設けた構造である。本構造により、側壁44と光ピックアップケース2のすき間への接着剤のはみ出しが抑制されつつ、上側反射面44aと下側反射面44bからの反射からもUV光が接着剤52の中心部に到達でき、接着剤全体の高速なUV硬化が可能となる。
ここで、図12を用いて、平坦部44cの接着剤中心からの平坦部高さW1を規定する。図12は図11の接着剤52付近の部分拡大図である。前述のように、光ファイバから射出されるUV光は12度程度の広がり角度で照射され、周辺入射UV光であるUV2は、垂直に対する反射面角度c1である上側反射面44aで反射され、UV反射光線UV2Rは水平に対する接着剤への入射角度c2で接着剤52の中心部52cに到達する。広がり角度a5=12°、反射面角度c1=10°の場合、接着剤への入射角度c2=58°となる。すなわち、側面で反射したUV光の接着剤への入射角度c2は概ね58°以下であり、UV反射光線UV2Rが、接着剤中心部52cに到達するためには、接着剤中心からの反射点までの高さWSが、接着剤高さW2の1/2以上であることが望ましいといえる。言い換えると、平坦部高さW1は接着剤高さW2の1/2未満であることが望ましいといえる。
以上説明したように、図11と図12に示す実施形態においては、側壁44の壁面が、光ピックアップ装置1の厚さ方向(図11のY方向)における中ほどが突出した凸面であり、前記厚さ方向の中心部が平坦である。また、光ピックアップ装置1の厚さ方向では、側壁44の壁面の平坦部44cの長さ(W1の2倍)が、塗布された紫外線硬化型接着剤52の長さ(W2の2倍)の半分未満である。また、側壁44の壁面の一部44cが、塗布された紫外線硬化型接着剤52と接している。
以上のように、同一軸方向であるY軸方向のみからのUV照射で、接着剤の側面にもUV照射が可能となるため、ライトガイド等のUV照射用装置等を多数設ける必要がない。このため、従来から使用されているUVランプにかわり、高強度・高密度のUV光を照射可能なUV-LED(Light Emitting Diode)で同一軸方向から照射し、更に短時間で硬化する方法も可能である。また、接着剤側面から中心部へ到達するUV照射量が増えるため、接着剤の表面と中心部間の硬化度の違いが減り、高強度な接着が可能となる。
以上説明した本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
(1)ホルダ接着面と略垂直な側壁を設けたので、接着剤中心部へ到達するUV照射量を増やすことができ、UV照射時間の短縮が可能となるとともに、接着剤の表面と中心部間の硬化度の違い(差)が減り、高強度な接着が可能となる。
(2)側壁の壁面を凸面としたので、さらに接着剤中心部へ到達するUV照射量を増やすことができる。
(3)側壁の凸面が、塗布されたUV硬化型接着剤の中心部に対応する位置に頂点を有するので、上下両方向から照射されるUV光が接着剤中心部へ到達することが容易となる。
(4)側壁が複数配置されるとともに、塗布されたUV硬化型接着剤を間に挟んで、複数の側壁の壁面が互いに対向するように配置されるので、さらに接着剤中心部へ到達するUV照射量を増やすことができる。
(5)塗布されたUV硬化型接着剤と側壁との間に空間が設けられるので、側壁から反射されるUV光の減衰を抑制し、接着剤中心部へ到達するUV照射量を増やすことができる。
(6)同一軸方向(例えばY軸方向)のみからのUV照射でも、接着剤の側面にUV照射が可能となるため、UV照射用設備を少なくすることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
上述の実施形態では、LDモジュール側に側壁を設け、光ピックアップケース側を凹凸のない平面としたが、光ピックアップケース側に側壁を設け、LDモジュール側を凹凸のない平面とする構成や、LDモジュールと光ピックアップケースの両者に側壁を設ける構成とすることも可能である。
また、上述の実施形態では、UV光源からの照射光を上下両方向から照射したが、片方向からのみ照射する構成とすることも可能である。また、上下両方向に加えて、他の方向から照射する構成とすることも可能である。
また、上述の実施形態では、ホルダ接着面に設けた側壁を、光ピックアップケースの厚さ方向であるY軸方向に略平行な側壁としたが、必ずしもY軸方向に略平行である必要はなく、UV光源からの照射光の方向に略平行であればよい。
また、上述の実施形態では、LDモジュールを光ピックアップケースに接着する場合について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、光ピックアップケース以外に接着する場合にも適用可能である。
1…光ピックアップ装置、2…光ピックアップケース、2a…ケース接着面、2b…ケース光軸穴、3,4…LDモジュール(発光素子モジュール)、5…プリズム、6…反射ミラー、7…アクチュエータ、8…対物レンズ、9…固定部、10…受光素子モジュール、11…レンズ、12…主軸、13…副軸、14…光ディスク、31…LD、41…ホルダ、41a…ホルダ接着面、41b…レーザ通過穴、42…側壁、42a…上側反射面、42b…下側反射面、43…側壁、43a1,43a2…上側反射面、43b1,43b2…下側反射面、44…側壁、44a…上側反射面、44b…下側反射面、51…UV硬化型接着剤、51c…接着剤中心部、52…UV硬化型接着剤、52c…接着剤中心部、61a,62a…上方UV光源、61b,62b…下方UV光源、71,72…位置決め用チャック、101…ホルダ、101a…ホルダ接着面、102…UV硬化型接着剤、103a…上方UV光源、103b…下方UV光源。

Claims (11)

  1. 光を射出する発光素子と、
    前記発光素子からの射出光を外部の光記録媒体上で収束させる対物レンズと、
    前記光記録媒体からの戻り光を前記対物レンズを介して受光する受光素子と、
    前記発光素子又は前記受光素子を保持するホルダと、
    紫外線硬化型接着剤を介在させて前記ホルダが固定されるケースと、
    を有する光ピックアップ装置において、
    前記ホルダまたは前記ケースは、前記発光素子または受光素子の光軸を挟むように形成された複数の溝を有し、
    前記接着剤は、前記溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に接着されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1記載の光ピックアップ装置において、
    前記側壁の壁面は、前記溝の形成方向における中ほどが前記接着剤の方向に突出した凸面であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の光ピックアップ装置において、
    前記側壁の壁面は、前記塗布された紫外線硬化型接着剤の前記溝の形成方向における中心部に対応する位置に頂点を有する凸面であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項1または請求項2記載の光ピックアップ装置において、
    前記側壁の壁面は、前記溝の形成方向における中ほどが突出した凸面であり、前記溝の形成方向における中心が平坦な平坦部であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4記載の光ピックアップ装置において、
    前記溝の形成方向において、前記側壁の壁面の平坦部の長さが前記塗布された紫外線硬化型接着剤の長さの半分未満であることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか記載の光ピックアップ装置において、
    前記側壁の壁面の一部が前記塗布された紫外線硬化型接着剤と接していることを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 請求項1乃至請求項6記載の光ピックアップ装置において、
    前記塗布された紫外線硬化型接着剤を間に挟んで、対になった前記側壁の壁面が互いに対向するように配置されたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 請求項1乃至請求項7記載の光ピックアップ装置において、
    前記接着剤が前記ホルダまたは前記ケースに接着される部分は、前記溝の形成方向における長さが前記溝の形成方向と垂直な方向における長さよりも長いことを特徴とする光ピックアップ装置。
  9. 光を射出する発光素子又は光を受光する受光素子を保持するホルダと、
    接着剤を介在させて前記ホルダが固定される固定部と、
    を有する光素子固定装置において、
    前記ホルダまたは前記固定部は、前記発光素子または受光素子の光軸を挟むように形成された複数の溝を有し、
    前記接着剤は、前記溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に接着されていることを特徴とする光素子固定装置。
  10. 光を射出する発光素子と、
    前記発光素子からの射出光を外部の光記録媒体上で収束させる対物レンズと、
    前記光記録媒体からの戻り光を前記対物レンズを介して受光する受光素子と、
    前記発光素子又は前記受光素子を保持するホルダと、
    接着剤を介在させて前記ホルダが固定されるケースとを備えた光ピックアップ装置の製造方法において、
    前記ホルダまたは前記ケースに形成された溝内に、当該溝の側壁との間に空間を有するように、前記溝の底面に紫外線硬化型接着剤を塗布する塗布工程と、
    前記溝内に塗布された紫外線硬化型接着剤に、前記溝の形成方向から紫外線を照射して前記紫外線硬化型接着剤を硬化させ、前記ホルダと前記ケースとを固定する硬化工程とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法。
  11. 請求項10記載の光ピックアップ装置の製造方法において、
    前記側壁の壁面は、前記溝の形成方向における中ほどが突出した凸面であり、
    前記硬化工程では、前記紫外線を前記側壁の壁面で反射させて前記紫外線硬化型接着剤に照射することを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法。
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