JP2013234459A - 鉄骨の耐火被覆構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災等の熱にさらされる前は体積を小さくすることができ、鉄骨が火災等の熱にさらされた場合には十分な厚みの膨張残渣を形成することのできる構造の鉄骨の耐火被覆構造を提供すること。
【解決手段】区画近傍に設置されている鉄骨と、前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートと、前記熱膨張性耐火シートの両端部を外部から区画方向に押さえるための可燃固定補助板と、前記熱膨張性耐火シートの両端部を区画に対して固定するための固定手段と、を少なくとも備え、
前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートの両端部が、前記可燃固定補助板により外部から区画方向に押されて、それぞれ区画に対して固定手段により固定されていることを特徴とする、鉄骨の耐火被覆構造。
本発明の鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされると可燃固定補助板が焼失して前記熱膨張性耐火シートに弛みができ、前記熱膨張性耐火シートが膨張するための空間が生成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、鉄骨の耐火被覆構造に関する。
戸建住宅、集合住宅、高層ビル、各種商業施設等の建築物は複数の建築材料から形成されているが、建築物に採用される代表的な建築材料の一つに鉄骨がある。
この鉄骨は火災等の熱にさらされた場合、鉄骨の主成分である鉄の融点に到達しない温度であっても鉄骨の強度が大幅に減少する。
鉄骨が火災等の熱にさらされると、鉄骨が融ける1500℃以上の温度に到達する前に鉄骨が座屈等を起こし、一定形状を保つことができなくなる。この結果、建築物が倒壊等する場合もある。
火災等の熱により建築物が簡単に倒壊等すると避難活動、消防活動等の妨げとなるため、建築材料に使用される鉄骨に対して適切な耐火被覆を行うことが求められている。
鉄骨に求められる具体的な基準としては、国土交通省告示第2999号、JIS A 1304等による耐火性能基準があり、鉄骨の耐火被覆構造はこの基準を満たすことが要求される。
上記の基準に対応する先行技術の一つとして、不燃材と熱膨張性耐火シートとを積層した耐火ボードを複数の鉄骨全体の外周に沿って配置し、複数の鉄骨を耐火ボードにより被覆する構造が知られている(特許文献1)。
この鉄骨の耐火被覆構造であれば、熱膨張性耐火シートを積層した薄い耐火ボードにより複数の鉄骨を被覆することができることから、火災等の熱から複数の鉄骨を守ることができるとされる。
特開2008−121376号公報
上述した従来の鉄骨の耐火被覆構造は耐火性に優れるものの、本発明者が検討したところ新たな問題があることが判明した。
図40は従来の鉄骨の耐火被覆構造が持つ問題を説明するための模式断面図である。
図40は建築物の区画を形成する中空壁42の内部に設置された鉄骨の耐火被覆構造を地面と平行な面により切断した断面図を模式的に表わしたものである。
鉄骨200に対して熱膨張性耐火シートを積層した耐火ボード210により前記鉄骨200の全ての外周を被覆することにより、図11に示される従来の鉄骨の耐火被覆構造220が得られる。
前記鉄骨200の外周には熱膨張性耐火シートを積層した耐火ボード210が設置されているため、中空壁42の内部に前記鉄骨の耐火被覆構造220を格納する構造では、前記中空壁42の内部が狭い場合には中空壁42に突出部44,44を形成する必要がある。
住宅、オフィス等の部屋の壁に前記突出部44,44が形成されている場合には、部屋の壁に沿って家具、棚、キャビネット等を設置することが制限される問題がある。
図41は従来の鉄骨の耐火被覆構造が持つ問題を説明するための模式断面図である。
図40の場合は前記鉄骨の耐火被覆構造220が中空壁42の内部に設置されていた。これに対し、図41の場合は中空壁45に沿って前記鉄骨の耐火被覆構造220が設置さ
れている。
図41に示す通り、鉄骨220を設置するためには区画である中空壁45の一方の面に開口部46を設ける必要がある。
しかし区画である中空壁45に開口部46を設けた場合、火災等の炎、煙等を遮断する機能を果たすはずの区画である中空壁45の機能が損なわれ、前記開口部46から火災等の炎、煙等が中空壁45の内部に浸入する。
このため前記鉄骨の耐火被覆構造220により、鉄骨200の耐火性は高められているものの、区画である中空壁45に開口部46を設けると前記鉄骨の耐火被覆構造220が設置される建築物全体の耐火性が低くなる問題もある。
さらに本発明者が検討したところ新たな問題があることが判明した。
図42〜図44は、本発明が解決しようとする課題を説明するための模式断面図である。
図42に示される様に、建築物の区画を形成する外壁5の近傍に設置された鉄骨1が熱膨張性耐火シート10により覆われ、前記熱膨張性耐火シートの両端12a,12bは前記外壁5に対し埋め込みボルトにより固定されている。
図42に示される鉄骨の耐火被覆構造300に使用する熱膨張性耐火シート10は、不燃材層および熱膨張性樹脂組成物層が積層されている。
前記熱膨張性耐火シート10に含まれる不燃材層が外側に配置されている場合、前記鉄骨の耐火被覆構造300が火災等の熱にさらされた際に、前記熱膨張性耐火シート10に含まれる熱膨張性樹脂組成物層が膨張するための空間が事前に準備されていない。
このため、前記鉄骨1を保護するための前記熱膨張性耐火シート10の膨張が妨げられて十分な膨張残渣が形成されず、前記膨張残渣による断熱機能を十分に発揮できない問題がある。
図42に示した鉄骨の耐火被覆構造300の場合とは逆に、前記熱膨張性耐火シート10を裏返して、前記不燃材層を内側に、前記熱膨張性樹脂組成物層を外側に配置したものが、鉄骨の耐火被覆構造310である。
図43は前記鉄骨の耐火被覆構造310が火災等の熱にさらされた状態を説明するための模式断面図である。
図42の場合とは異なり、前記熱膨張性耐火シート10に含まれる熱膨張性樹脂組成物層は外側に向かって膨張するため、前記熱膨張性耐火シート10の膨張を妨げるものは存在せず、十分な膨張残渣40が形成される。
しかし前記鉄骨1の各側面に設置された前記熱膨張性耐火シート10は比較的均一に前記膨張残渣40を形成するが、前記鉄骨1の角の部分は均一に前記膨張残渣40が形成されない場合がある。
前記膨張残渣40にひび割れ41等が存在する場合には、これらのひび割れ41等を通じて火災等の炎が鉄骨に到達し、均一に前記熱膨張残渣40が形成された場合よりも早く鉄骨1が加熱されてしまう問題がある。
図44は、先の図42に示した鉄骨の耐火被覆構造300の場合で、前記熱膨張耐火シート10を弛ませて設置した鉄骨の耐火被覆構造320の断面図を示したものである。
図45に示される様に、前記張耐火シート10を弛ませて設置することにより、前記鉄骨の耐火被覆構造320が火災等の熱にさらされた場合に前記熱膨張性耐火シート10が膨張するための空間をあらかじめ設けることができる。
しかし、前記鉄骨の耐火被覆構造320は前記熱膨張性耐火シート10を弛ませて設置する際には、前記鉄骨の耐火被覆構造320を外部から観察しただけでは、適切な量の弛みが形成されているかどうかの判別が難しく、実際に施工された前記鉄骨の耐火被覆構造320が設計通りの耐火性能を発揮できるかどうかの保証が難しい。
また前記熱膨張性耐火シート10が弛んでいると、前記鉄骨1の周囲に設置される配管類、配線類等の他の建築部材との干渉により問題が生じる場合もある。
さらには前記熱膨張性耐火シート10が弛んだままでは、前記鉄骨の耐火被覆構造320の外観が低下する問題もある。
上記の通り、前記鉄骨の耐火被覆構造の体積を小さく抑えることと、前記鉄骨の耐火被覆構造の耐火性を向上させることとは相反する関係にある。
本発明の目的は、火災等の熱にさらされる前は体積を小さく維持することができ、鉄骨が火災等の熱にさらされた場合には十分な厚みの膨張残渣を形成することのできる構造の鉄骨の耐火被覆構造を提供することにある。
上記課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、
区画に接して設置されているかまたは区画と間隔をおいて設置されている鉄骨が、熱膨張性耐火シートに覆われ、前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートの両端部が、可燃固定補助板により外部から区画方向に押されて、それぞれ区画に対して固定手段により固定されている鉄骨の耐火被覆構造が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
[1]区画に接して設置されているかまたは区画と間隔をおいて設置されている鉄骨と、
前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートと、
前記熱膨張性耐火シートの両端部を外部から区画方向に押さえるための可燃固定補助板と、
前記熱膨張性耐火シートの両端部を区画に対して固定するための固定手段と、
を少なくとも備え、
前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートの両端部が、前記可燃固定補助板により外部から区画方向に押されて、それぞれ区画に対して固定手段により固定されていることを特徴とする、鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[2]前記固定手段が、前記固定手段を区画に固定するための本体部と、前記固定手段により前記熱膨張性耐火シートを区画から脱落することを防止するための支持部と、を備える、上記[1]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[3]前記熱膨張性耐火シートが、張力を維持して前記鉄骨を覆う、上記[1]または[2]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[4]可燃材および不燃材の少なくとも一つが、前記鉄骨に設置され、
前記熱膨張性耐火シートが、前記可燃材および不燃材の少なくとも一つが設置されている鉄骨を覆う、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[5]前記不燃材が、無機材の少なくとも一つからなり、
前記可燃材が、紙材、天然樹脂および合成樹脂かならなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、上記[4]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[6]前記不燃材および可燃材の少なくとも一方が、板状体または柱状体である、上記[4]または[5]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[7]前記不燃材が、無機繊維板状体および無機繊維柱状体の少なくとも一方であり、前記可燃材が、発泡合成樹脂板状体および発泡合成樹脂柱状体である、上記[4]〜[6]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[8]前記鉄骨が、平行に対向する二本のフランジおよび前記フランジを両端に連結した一本のウェブからなる断面H字状の鉄骨であり、
前記二本のフランジのうち、少なくとも一方のフランジ外面が、前記区画に接して設置されている、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[9]拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に設置され、
前記熱膨張性耐火シートが、前記拡張具が設置されている断面H字状の鉄骨を覆う、上記[8]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[10]前記拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に含まれる二本のフランジのうち、前記区画に接して設置されているフランジとは異なる他方のフランジの少なくとも一方の端部に設置されている、上記[9]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[11]前記拡張具が、フランジ取付部を有し、
前記拡張具のフランジ取付部が、前記断面H字状のフランジの端部の外形に略合致する設置溝を有し、
前記設置溝に前記鉄骨のフランジを挿入することにより、前記拡張具が前記鉄骨のフランジの端部に設置されている、上記[10]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[12]前記拡張具のフランジ取付部が、前記フランジ端部に挿入することのできる設置溝を有し、
前記拡張具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、前記設置溝の一部または全部が変形された状態により、前記フランジ端部にはめ合わされている、上記[10]または[11]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[13]前記拡張具のフランジ取付部に設けられた設置溝の一部または全部を変形させることにより、変形された前記設置溝が変形前の形状に戻ろうとする応力が生じ、この応力により、前記拡張具具のフランジ取付部に設けられた設置溝と前記フランジ端部とが固定されている、上記[10]〜[12]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[14]前記拡張具が、フランジ取付部と板状体支持部とを有する支持具であり、
板状体が、前記支持具に支持され、前記鉄骨の二本のフランジの端面に沿って、前記鉄骨の両側にそれぞれ設置され、
前記支持具のフランジ取付部が、前記鉄骨のフランジ端部に設置され、
前記支持具の板状体支持部が、前記板状体を支持している、上記[9]〜[13]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[15]前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、次の(1)〜(5)からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[14]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
(1)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面に突起部が設けられた設置溝
(2)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の奥の内面(c)から前記設置溝の開口部方向に向かって、連続的または段階的に前記設置溝の開口部が狭くなる設置溝
(3)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面が、折れ曲がり部を有する設置溝
(4)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面が、波形部を有する設置溝
(5)板材を組み合わせてなる設置溝であって、前記設置溝を形成する板材の少なくとも一つが前記フランジに傾斜して接する設置溝
また本発明の一つは、
[16]前記支持具が、本体板と、前記本体板の両端に設置された相対する二つの側面板とを有し、
前記側面板が、支持部とフランジ保持部とを有し、
前記支持具のフランジ取付部が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側の本体板部、前記側面板の支持部および前記側面板のフランジ保持部からなり、
前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側の本体板部、前記側面板の支持部および前記側面板のフランジ保持部により囲まれる切欠きにより形成され、
前記側面板の支持部と前記側面板のフランジ保持部との接合部に、前記側面板の支持部に対して前記側面板のフランジ保持部を傾斜可能に連結する切込みが形成され、
前記支持具の板状体支持部が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側とは反対側の本体板部により形成されている、上記[14]または[15]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[17]前記支持具の一部が、前記板状体の内部に挿入されている、上記[14]〜[16]のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
また本発明の一つは、
[18]前記拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に含まれる二本のフランジおよびウェブにより囲まれる空間に、前記二本のフランジの両端部より外部に突き出して設置され、
前記拡張具が、無機繊維板状体、無機繊維柱状体、発泡合成樹脂板状体および発泡合成樹脂柱状体からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[9]に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
本発明の鉄骨の耐火被覆構造は、鉄骨の外周に熱膨張性耐火シートを設置し、前記熱膨張性耐火シートの両端部を前記可燃固定補助板により外部から押さえて、前記固定手段により、前記熱膨張性耐火シートを区画に対して固定することにより得られる。
また不燃材および可燃材の少なくとも一方を備える鉄骨の外周に熱膨張性耐火シートを設置することによっても本発明の鉄骨の耐火被覆構造が得られる。
この様に本発明の鉄骨の耐火被覆構造は簡単に施工することができる。
本発明の鉄骨の耐火被覆構造は、前記鉄骨に対して熱膨張性耐火シートを覆うことにより得られるから、前記鉄骨の周囲に配管類、配線類等の他の建築部材が存在する場合でも簡単に施工できる。
この反対に前記鉄骨の周囲に配管類、配線類等の他の建築部材が存在しない場合には不燃材および可燃材の少なくとも一方を併用することもできるから、設置する場所を選ぶことなく、鉄骨に対する耐火性をさらに高めることができる。
また前記熱膨張性耐火シートの張力を維持して前記熱膨張性耐火シートを前記鉄骨の周囲に設置した場合には前記熱膨張性耐火シートが弛むことを防止することができる。
このため前記熱膨張性耐火シートには弛みが存在せず、本発明の鉄骨の耐火被覆構造の体積を最小限に抑えることができる。これにより前記鉄骨周囲に設置される配管類、配線類等の他の建築部材との干渉により生じる問題を回避することができる。
さらに前記熱膨張性耐火シートの弛みがなければ、本発明に係る鉄骨の耐火被覆構造の外観も向上する。
また本発明の鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた場合には、本発明の鉄骨の耐火被覆構造に含まれる熱膨張性耐火シートが膨張する。この際、前記可燃固定補助板は火災等の熱により溶融、焼失する。
一方、前記熱膨張性耐火シートは前記固定手段により区画に固定されている状態は維持されている。
前記熱膨張性耐火シートを外部から区画方向に押さえていた前記可燃固定補助板がなくなると、前記可燃固定補助板により押さえられていた前記熱膨張性耐火シートの両端部に弛みが生じる。
この弛みにより、前記熱膨張性耐火シートと、鉄骨との間に新たな空間が生じる。この空間内部が、火災等の熱により生じた前記熱膨張性耐火シートによる膨張残渣により閉塞される。
この弛みにより、膨張残渣は妨げられることなく自由に膨張することができることから、本発明の鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた場合には、得られる膨張残渣のひび割れ等が生じることを防止することができ、前記鉄骨の周囲に緻密な膨張残渣を形成することができる。
また前記鉄骨の周囲に十分な厚みの膨張残渣が生成されることにより前記鉄骨に対して火災等の熱が伝わることを遅延することができることから、本発明の鉄骨の耐火被覆構造は耐火性に優れる。
図1は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造の施工方法を説明するための模式断面図である。 図2は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造の施工方法を説明するための模式断面図である。 図3は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図4は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた後の状態を説明するための模式断面図である。 図5は、実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図6は、実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図7は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図8は、実施例5に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図9は、実施例6に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図10は、本発明に使用する拡張具の形状を説明するための斜視図である。 図11は、本発明に使用する拡張具の形状を説明するための斜視図である。 図12は、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図13は、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造の施工方法を説明するための模式断面図である。 図14は、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造の施工方法を説明するための模式断面図である。 図15は、本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。 図16は、本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。 図17は、本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。 図18は、本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。 図19は、本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。 図20は、支持具の変形例を例示した斜視図である。 図21は、支持具の変形例を例示した斜視図である。 図22は、支持具の変形例を例示した断面図である。 図23は、支持具の変形例を例示した斜視図である。 図24は、支持具の変形例を例示した斜視図である。 図25は、支持具の変形例を例示した斜視図である。 図26は、支持具の変形例を例示した平面図である。 図27は、本発明に使用する支持具の一実施形態を説明するための斜視図である。 図28は、支持具の変形例を例示した平面図である。 図29は、本発明に使用する支持具の一実施形態を説明するための斜視図である。 図30は、本発明に使用する支持具を鉄骨に設置した状態を説明するための模式斜視図である。 図31は、本発明に使用する支持具を鉄骨に設置した状態を説明するための模式斜視図である。 図32は本発明に使用する支持具の変形例を説明するための平面図である。 図33は、支持具600の変形例を説明するための平面図である。 図34は、支持具600の変形例を説明するための斜視図である。 図35は、支持具600の変形例を説明するための平面図である。 図36は、支持具600の変形例を説明するための斜視図である。 図37は、実施例8に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図38は、実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図39は、実施例10に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図40は、従来技術である鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図41は、従来技術である鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。 図42は、本発明が解決しようとする課題を説明するための模式断面図である。 図43は、本発明が解決しようとする課題を説明するための模式断面図である。 図44は、本発明が解決しようとする課題を説明するための模式断面図である。
以下に本発明に係る鉄骨の耐火被覆構造について説明するが、最初に本発明に使用される区画について説明する。
前記区画としては、建築物の壁、間仕切り壁、床、天井等、船舶の防水区画や船室に設けられた鋼板等が挙げられる。
前記区画に使用される素材としては、例えば、コンクリート、セメント、無機繊維を成形した無機繊維マット、無機繊維を成形した無機繊維ボード、耐熱パネル等を挙げることができる。
前記無機繊維マット材としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等の無機繊維を抄紙等して得られるマット材等が挙げられる。
前記無機繊維ボードとしては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等の無機繊維を焼結剤、熱可塑性樹脂、接着剤等を使用して成形して得られるボード等が挙げられる。
また前記耐熱パネルとしては、例えば、セメント系パネル、無機セラミック系パネル等が挙げられる。
前記セメント系パネルとしては、例えば、硬質木片セメント板、無機繊維含有スレート板、軽量気泡コンクリート板、モルタル板、プレキャストコンクリート板等が挙げられる。
前記無機セラミック系パネルとしては、例えば、石膏ボード、けい酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、ミネラルウール板、窯業系板等が挙げられる。
ここで前記石膏ボードとしては、具体的には焼石膏に鋸屑やパーライト等の軽量材を混入し、両面に厚紙を貼って成形したもので、例えば、普通石膏ボード(JIS A6901準拠:GB−R)、化粧石膏ボード(JIS A6911準拠:GB−D)、防水石膏ボード(JIS A6912準拠:GB−S)、強化石膏ボード(JIS A6913準拠:GB−F)、吸音石膏ボード(JIS A6301準拠:GB−P)等が挙げられる。
前記無機繊維マット、無機繊維ボード、耐熱パネル等は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する鉄骨を内部に格納する区画としては、例えば内部に空間を有する中空壁等が挙げられる。
前記中空壁としては、例えば、金属フレーム、鉄骨等の枠材に、前記耐熱パネル等を固定した構造のもの等を挙げることができる。
本発明に使用する区画に限定はなく、通常建築物等に使用される区画を使用することができる。
次に本発明に使用される鉄骨について説明する。
本発明に使用される鉄骨としては、例えば、戸建住宅、集合住宅、高層ビル、学校の校舎、商業施設等の建築物、船舶等の構造物に使用される構造材の一種であり、柱等の地面に対して直立させて上からかかる荷重を支える直立部材、梁等の地面に対して水平に設置される水平部材等が挙げられる。
前記鉄骨の形状は、例えば、断面がH字、C字、I字状の長尺体、内部に空間がない円柱、多角柱、楕円柱、内部に空間がある円筒、多角筒、楕円筒等が挙げられる。
前記断面H字状の鉄骨の具体例としては、例えば、平行に対向する二本のフランジおよび前記フランジを両端に連結した一本のウェブからなる断面H字状の鉄骨等が挙げられる。
前記鉄骨柱の形状は、四角柱、四角筒、断面H字状の長尺体であることが、経済性、施工性等の面から好ましい。
また前記鉄骨の素材は、例えば、鉄に加えて、鉄以外のアルミニウム等の金属、コンクリート、セメント等の無機物、木材等を含むものであってもよく、例えば鉄筋とセメントとを組み合わせたもの、鉄筋に不燃材パネルを組み合わせた、二種以上の材料を組み合わせたものを使用することもできる。
前記不燃材パネルとしては、例えば、後述する耐火不燃材に使用する材料と同様のものを使用することができる。
次に本発明に使用する熱膨張性耐火シートについて説明する。
本発明に使用する熱膨張性耐火シートは、エポキシ樹脂やゴム等の樹脂成分、リン化合物、熱膨張性黒鉛、無機充填材等を含有する熱膨張性樹脂組成物をシート状に成形してなるものである。
前記熱膨張性耐火シートは、ガラスクロス等の無機繊維シート、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔等の不燃材層の一種もしくは二種以上を積層したものを使用することができる。
前記無機繊維シートに使用する無機繊維としては、例えば、グラスウール、ロックウール、セラミックウール、石膏繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、スラグ繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機繊維層は、前記無機繊維を用いた無機繊維クロスを使用することが好ましい。
また前記無機繊維シートに使用する無機繊維は、金属箔をラミネートしたものを使用することが好ましい。
金属箔ラミネート無機繊維の具体例としては、例えば、アルミニウム箔ラミネートガラスクロス、銅箔ラミネートガラスクロス等がさらに好ましい。
前記熱膨張性耐火シートは、例えば金属箔層、無機繊維層および熱膨張性樹脂層等を積層すること等により得ることができる。これらの積層には溶融同時押出、熱プレス等の他、接着剤により各層を貼着する手段等を挙げることができる。
本発明に使用する熱膨張性耐火シートの構成に限定はなく、複数の不燃材層、熱膨張性樹脂組成物層等を含む構成であってもよい。
前記不燃材層としては、例えば、金属箔層、無機繊維層等が挙げられる。
前記熱膨張性耐火シートは、火災等の熱にさらされた場合に前記熱膨張性樹脂組成物層が膨張して形成される熱膨張残渣が、表面の不燃材層に支持される構造であれば特に限定はない。
前記熱膨張性耐火シートの構成の具体例を挙げるとすれば、例えば、
(1)不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層
(2)不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層
(3)不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層−熱膨張性樹脂組成物
(4)不燃材層−不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層−不燃材層
(5)不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層−熱膨張性樹脂組成物層−不燃材層
等の構成が挙げられる。
本発明に使用する熱膨張性耐火シートは不燃材層が最外面にあることが好ましく、金属箔層が最外面にあればより好ましい。
前記熱膨張性耐火シートは市販品を使用することができ、例えば積水化学工業社製フィブロック等(登録商標。エポキシ樹脂やゴムを樹脂成分とし、リン化合物および無機充填材等を含む熱膨張性樹脂組成物のシート状成形物、前記樹脂成分、リン化合物、発泡材および無機充填材等を含む熱膨張性樹脂組成物のシート状成形物、前記樹脂成分、リン化合物、熱膨張性黒鉛および無機充填材等を含む熱膨張性樹脂組成物のシート状成形物等)を入手して使用することが可能である。
なお前記熱膨張性黒鉛を含有する前記熱膨張性耐火シートを使用する場合には、前記熱膨張性黒鉛は、中和された熱膨張性黒鉛を使用することが好ましい。
前記熱膨張性耐火シートは火災等の熱により膨張し、膨張残渣を形成する。この膨張残渣が前記鉄骨に対する火災等の炎を遮断する。このため火災等が発生した場合であっても前記鉄骨の強度が低下すること等を防止することができる。
次に本発明に使用する可燃固定補助板について説明する。
前記可燃固定補助板は、後述する固定手段により、区画−熱膨張性耐火シート−可燃固定補助板等の順に、前記熱膨張耐火シートの両端部をそれぞれ区画方向に固定する際に使用される。
なお前記可燃固定補助板は前記熱膨張性耐火シートの両端部を外部から押さえることができれば、必ずしも区画に接触して固定されていなくてもよく、前記鉄骨等に固定されていてもよい。
前記可燃固定補助板の形状は、熱膨張性耐火シートの両端部を前記区画に固定できる形状であれば限定はないが、容易に区画に対して固定できる様に、板状体であることが好ましい。
前記板状体の具体例としては、例えば、本発明に使用される鉄骨の長手方向に設置される板状長尺体、個々の固定手段に対応して設置される複数の板状円柱体、板状多角体、板状楕円柱体等が挙げられる。
前記可燃固定補助板は、前記鉄骨の長手方向に、区画に対して平行に設置することが好ましい。
また前記可燃固定補助板は、固定手段により区画等に固定するための貫通孔を有するものを使用することがより好ましい。
また前記可燃固定補助板は、前記熱膨張性耐火シートを外部から押さえることのできる形状であればよく、連続して前記鉄骨の長手方向に、区画に対して平行に設置することも、断続して前記鉄骨の長手方向に、区画に対して平行に設置することもできる。
前記可燃固定補助板は、火災等により加熱された場合に変形するものが用いられる。
前記可燃固定補助板の変形は、体積の減少を伴うものが好ましく、前記熱膨張性耐火シートが膨張を開始する前後の温度において変形や体積の減少が伴う変形が始まることがより好ましく、前記熱膨張性耐火シートの熱膨張開始温度よりも低い温度において前記可燃固定補助板の変形や体積の減少を伴う変形が始まることがさらに好ましい。
前記熱膨張性耐火シートの熱膨張開始温度よりも低い温度において変形する前記可燃固定補助板を使用することにより、前記熱膨張性耐火シートが膨張する前に前記可燃固定補助板が前記熱膨張性耐火シートを保持すると共に前記熱膨張性耐火シートの位置が変動することを防止することができる。
通常本発明に使用する熱膨張性耐火シートは80〜300℃の温度範囲により膨張を開始するが、本発明に使用する可燃固定補助板は前記熱膨張性耐火シートの膨張開始温度に合わせて、その熱膨張を妨げない温度範囲において変形するものを適宜選択されることが好ましい。
前記可燃固定補助板は60〜550℃の温度範囲において収縮、溶融、流出、気化、分解、焼失等により変形しながらその体積が減少するものを使用することが好ましく、前記熱膨張性耐火シートの熱膨張開始温度以下の温度で変形しながらその体積が減少するものであればより好ましい。
火災等の熱により前記可燃固定補助板が変形し、前記可燃固定補助板が損なわれた場合であっても前記熱膨張性耐火シートが膨張し、前記熱膨張性耐火シートによる膨張残渣が前記可燃固定補助板の存在していた空間を含めて閉塞する。
次に本発明に使用する固定手段について説明する。
前記固定手段は、本発明に係る鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた場合、前記鉄骨が強度を失い座屈する温度と同じ温度まで加熱された場合であっても前記熱膨張性耐火シートを区画に固定した状態を維持するものである。
なお本発明において、前記熱膨張性耐火シートは区画に対して固定手段により接触して固定されても、間隔をおいて固定されてもよい。
本発明に使用する固定手段としては、例えば、ビス、タッカー、溶接ピン、ボルト、タッピング螺子等が挙げられる。
前記固定手段の素材は金属等の不燃材であることが好ましい。
次に本発明においては、鉄骨の一部もしくは全部に、可燃材および不燃材の少なくとも一方を設置してから、可燃材および不燃材の少なくとも一方が設置された鉄骨を熱膨張性耐火シートにより覆うこともできる。
本発明に使用する可燃材としては、例えば、紙材、天然樹脂、合成樹脂等の一種もしくは二種以上により形成されたもの等を挙げることができる。
前記紙材としては、例えば、木材等の植物から取り出した繊維状物質や化学繊維を水等の分散媒中に分散させ、これを濾過して均一層を形成してから乾燥させた紙等が挙げられる。
前記紙に対して、塗料、撥水剤等を塗布して得られる加工紙、波状の紙をライナーと呼ばれる平面の紙により挟んで接着した段ボール等が挙げられる。
前記天然樹脂としては、例えば、セルロース誘導体、ゼラチン、アルギン酸塩、キトサン、プルラン、ペクチン、カラゲナン、タンパク質、タンニン、リグニン、ロジン酸等を主成分とする高分子、ろう、ワックス、天然ゴム等が挙げられる。
前記合成樹脂としては、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1、2−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ポリイソブチレンゴム、塩化ブチルゴム等の合成ゴム、
ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ(1−)ブテン樹脂、ポリペンテン樹脂等のポリオレフィン樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記可燃材を使用する際には可燃板状体を使用することが好ましく、中でも取り扱い易いこと、入手し易いことから合成樹脂板状体を使用することがより好ましく、内部に気泡を有する板状発泡体は断熱性に優れることから前記板状発泡体を使用することがさらに好ましい。
前記板状発泡体を用いた場合、火災等の熱により前記板状発泡体が溶融、焼失等して体積が減少するため、前記熱膨張性耐火シートの膨張を妨げることを防止することができる。
本発明に使用する不燃材としては、例えば、無機材等により形成されたもの等を挙げることができる。
前記無機材としては、例えば、ロックウール、セラミックウール、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維、セラミックブランケット等が挙げられる。
前記無機材を用いることにより、火災等の熱が鉄骨柱に到達することを遅延させることができる。
前記不燃材を使用する際には不燃板状体を使用することが好ましい。
前記不燃板状体の具体例としては、例えば、無機繊維を成形した無機繊維マット、無機繊維を成形した無機繊維ボード等を挙げることができる。
前記不燃板状体は、柔軟性のあるものであれば好ましい。
前記不燃材の具体例については、先に説明した区画の場合と同様である。
次に本発明に使用する拡張具について説明する。
本発明に使用される拡張具は、鉄骨に設置されるものである。前記拡張具を鉄骨に設置することにより、鉄骨を熱膨張性耐火シートにより覆った場合に、前記鉄骨と前記熱膨張性耐火シートとの間に空間を設けることができる。
前記拡張具の形状に特に限定はなく、前記鉄骨に設置することにより前記鉄骨と前記熱膨張性耐火シートとの間に、火災等の熱により前記熱膨張性耐火シートが膨張することのできる前記空間を設けることができものを適宜選択して使用することができる。
前記拡張具は、前記断面H字状の鉄骨のフランジ端部等、鉄骨の角に設置されるものについては、先に説明した前記可燃固定補助板と同様、火災等により加熱された場合に変形するものを用いることが好ましい。
前記拡張具の変形は、体積の減少を伴うものが好ましく、前記熱膨張性耐火シートが膨張を開始する前後の温度において変形や体積の減少が伴う変形が始まることがより好ましく、前記熱膨張性耐火シートの熱膨張開始温度よりも低い温度において前記拡張具の変形や体積の減少を伴う変形が始まることがさらに好ましい。
前記拡張具を鉄骨の角の部分に設置することにより、例えば本発明に係る鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた場合には、先に説明した前記可燃固定補助板の場合と同様、火災等の熱により前記拡張具が変形する。
前記拡張具が損なわれた場合であっても前記熱膨張性耐火シートが膨張し、前記熱膨張性耐火シートによる膨張残渣が前記拡張具の存在していた空間を含めて閉塞する。
また前記鉄骨として前記断面H字状の鉄骨等を使用する場合には、前記断面H字状の鉄骨を形成する二本のフランジおよびウェブにより囲まれる空間に、拡張具として無機繊維柱状体、発泡合成樹脂柱状体等を挿入したり、拡張具として、複数の無機繊維板状体、発泡合成樹脂板状体等を重ねて挿入したりすることができる。
前記拡張具を、前記二本のフランジおよびウェブにより囲まれる空間から前記二本のフランジの端部の外側に突き出して設置することもできる。
前記拡張具を鉄骨に設置していない場合には、前記熱膨張性耐火シートと鉄骨とが密着している鉄骨の角等の部分について前記熱膨張性耐火シートが円滑に膨張する空間が設けられていないため、鉄骨の周囲に十分な厚みの膨張残渣が速やかに形成されない可能性が考えられる。
前記拡張具を鉄骨にあらかじめ設置しておくことにより、鉄骨の周囲に十分な厚みの膨張残渣を速やかに形成することができる。。
次に本発明に使用する支持具について説明する。
前記支持具は、例えば、前記断面H字状の鉄骨等、鉄骨の周囲に可燃材および不燃材の少なくとも一つからなる板状体を設置することを簡単にするものであり、前記拡張具のうち、フランジ取付部と板状体支持部とを少なくとも有するものである。
前記支持具のフランジ取付部を前記断面H字状の鉄骨のフランジに設置し、前記支持具の板状体支持部に前記可燃材および不燃材の少なくとも一つからなる板状体を支持させることにより、簡単に前記断面H字状の鉄骨に間単に前記可燃材および不燃材の少なくとも一つからなる板状体を設置することができる。
また必要に応じて、前記支持具の一部を、前記可燃材および不燃材の少なくとも一つからなる板状体の内部に挿入して使用することもできる。
以下に図面を参照しつつ、実施例に基づいて本発明について詳細に説明する。なお本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
図1〜図2は実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造の施工方法を説明するための模式断面図である。また図3は実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
なお図1〜図8は、実施例1に使用した鉄骨1の長手方向に垂直な面により前記鉄骨1および熱膨張性耐火シート10を切断した断面を模式的に図示したものである。
前記鉄骨1は地面に対して垂直方向に設置されていて、建築物において柱としての機能を有するものである。また図1に示される第一の区画5は建築物において壁としての機能を有するものである。
前記鉄骨1と前記第一の区画5とは間隔を置いて設置されている。
実施例1に使用した熱膨張性耐火シート10は積水化学工業社から入手した(登録商標フィブロック)。
前記熱膨張性耐火シート10は熱膨張性樹脂組成物層とアルミニウム箔ラミネートガラスクロスとが積層されて形成されている。
まず図1に示される通り、前記熱膨張性耐火シート10を、熱膨張性樹脂組成物層が内側であり、アルミニウム箔を最外層として前記アルミニウム箔ラミネートガラスクロスが外側となる様に前記鉄骨1を覆った。
次に図2に示される様に、前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bを、可燃固定補助板20により前記第一の区画5の方向に押さえてから、埋め込みボルト30を用いて第一の区画5に固定した。
図2に示される様に、前記埋め込みボルト30は本体部31と支持部32とを有している。
前記可燃固定補助板20ならびに前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bに貫通孔33を設けてから、前記埋め込みボルト30の本体部31を、前記可燃固定補助板20ならびに前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bの貫通孔33に挿入し、第一の区画5の内部に埋設した。
前記埋め込みボルト30は、前記熱膨張性耐火シート10の脱落を防止するための支持部32が設けられている。
前記埋め込みボルト30の支持部32は前記第一の区画5と平行に前記熱膨張性耐火シート10を支えることのできる拡張構造を有している。こ前記埋め込みボルト30の支持部32が前記熱膨張性耐火シート10を支えるため、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100から前記熱膨張性耐火シート10が脱落することを防止することができる。
実施例1では、前記可燃固定補助板20としてポリエチレン板を使用した。
前記可燃固定補助板20を前記鉄骨1の長手方向に前記鉄骨1と平行となるように前記第一の区画5に設置した。前記可燃固定補助板20は、前記鉄骨1の長手方向に連続したものを使用しても、前記鉄骨1の長手方向に断続したものを使用してもよい。
前記鉄骨1の長手方向に断続した前記可燃固定補助板20を使用する場合には前記第一の区画5に対して使用される前記埋め込みボルト30の位置に前記可燃固定補助板20を設置することが好ましい。
図3は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
図3に示される様に、前記鉄骨1を覆う熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bが、前記可燃固定補助板20により外部から前記第一の区画5の方向に押されて、それぞれ前記第一の区画5に対して埋め込みボルト30の固定手段により固定されている。
前記熱膨張性耐火シート10は前記鉄骨1に対して張力を維持したまま設置されている。このため前記鉄骨1を覆う前記熱膨張性耐火シート10には弛みがない。
図3に示す通り、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100は簡単に施工することができる。
図4は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造が火災等の熱にさらされた後の状態を説明するための模式断面図である。
実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100が火災等の熱にさらされると、前記可燃固定補助板20は溶融、焼失等により失われる。
この結果、前記鉄骨1を覆っていた前記熱膨張性耐火シート10が弛み、前記鉄骨1と前記熱膨張性耐火シート10との間に新たな空間が生じる。
この一方、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100が火災等の熱にさらされると前記熱膨張性耐火シート10が膨張して膨張残渣40を形成する。
前記膨張残渣40は、前記熱膨張性耐火シート10が弛んで生じた、前記鉄骨1と前記熱膨張性耐火シートとの間の新たな空間を閉塞する。
前記熱膨張性耐火シート10が弛むことから前記熱膨張性耐火シート10の膨張を妨げるものはなく、前記膨張残渣40により鉄骨1を覆うことができる。
このため実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100は耐火性に優れる。
図5は、実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造110、は実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100の変形例である。
実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造110は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100と比較して、前記鉄骨1の周囲にポリウレタンからなる合成樹脂発泡板状体50が前記鉄骨1の四面に設置されていて、前記合成樹脂発泡板状体50が設置された鉄骨1の周囲を熱膨張性耐火シート10が覆っている点が異なる。
実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造110が火災等の熱にさらされた場合には、実施例1の場合と同様に前記可燃固定補助板20が溶融、焼失等により失われる。
この結果、前記鉄骨1を覆っていた前記熱膨張性耐火シート10が弛み、前記鉄骨1と前記熱膨張性耐火シート10との間に新たな空間が生じる。
さらに前記合成樹脂発泡板状体50が溶融、焼失等すると前記熱膨張性耐火シート10と鉄骨1との間に別のあらたな空間が生じる。
このため実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造110が火災等の熱にさらされた場合には、前記熱膨張性耐火シート10は、膨張を妨げる障害が少なくなることから実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100の場合と比較してより円滑に膨張する。
このため実施例2に係る鉄骨の耐火被覆構造110は、耐火性に優れる。
図6は、実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造120は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100の変形例である。
実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造120は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100と比較して、前記鉄骨1が前記第一の区画5に接して設置されている点が異なる。
また実施例1の場合には、鉄骨1に直接前記熱膨張性耐火シート10が巻かれていた。これに対し、実施例3の場合は、鉄骨1の対向する二面に対し、ロックウールからなる無機繊維ボード60が設置されている。
図6に示す実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造120は、AおよびB方向を薄くし、CおよびD方向を厚くすることができる。
この通り、鉄骨1の特定の方向のみ厚みを大きくすることが制限される場合であっても、簡単に実施例3に係る鉄骨の耐火被覆構造120を施工することができる。
図7は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130は、実施例1に係る鉄骨の耐火被覆構造100の変形例である。
実施例1の場合では、前記鉄骨1として四角筒形状のものが使用されていた。これに対し実施例4の場合では前記鉄骨1aとして、その断面がH字状の構造を有するものが使用されている。
前記鉄骨1aは、2本のフランジ2、3と1本のウェブ4とを備えるものである。
前記2本のフランジ2、3のうち、上フランジ2と下フランジ3とは平行に対向していて、上フランジ2および下フランジ3の中央部に前記ウェブ4の両端が接続されている。
この鉄骨1aは公知であり、市販品等を適宜選択して使用することができる。
ここで前記鉄骨1aは建築物の床や天井等の第二の区画6を支える梁としての機能を有するものであり、前記第二の区画6と直接または金属接続部材等を介してボルト、溶接等の固定手段により固定されている(図示せず)。
図7では前記鉄骨1aが梁等として、水平方向に設置された場合について説明しているが、前記鉄骨1aを柱等として垂直方向に設置した場合も同様に本発明の鉄骨の耐火被覆構造を形成することが可能である。
なお水平方向とは、地面を基準として地面に平行な面上の方向をいう。また垂直方向とは地面を基準とした方向をいう。
図7に示される様に、使用する鉄骨を異なる形状の鉄骨に置換した場合でも、簡単に実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130を施工することができる。
また実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130が火災等の熱にさらされると、実施例1の場合と同様に前記可燃固定補助板20は溶融、焼失等により失われる。
この結果、前記鉄骨1aを覆っていた前記熱膨張性耐火シート10が弛み、前記鉄骨1aと前記熱膨張性耐火シート10との間に新たな空間が生じる。
この一方、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130が火災等の熱にさらされると前記熱膨張性耐火シート10が膨張して膨張残渣を形成する。
前記膨張残渣40は、前記熱膨張性耐火シート10が弛んで生じた、前記鉄骨1aと前記熱膨張性耐火シート10との間の新たな空間を閉塞する。
前記熱膨張性耐火シート10が弛むことから前記熱膨張性耐火シート10の膨張を妨げるものはなく、前記膨張残渣40により前記鉄骨1aを覆うことができる。
このため実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130は耐火性に優れる。
図8は、実施例5に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例5に係る鉄骨の耐火被覆構造140は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の変形例である。
実施例4の場合には、鉄骨1aに直接前記熱膨張性耐火シート10が巻かれていた。これに対し、実施例5の場合は、鉄骨1aのフランジ3の外面に対し、ロックウールからなる無機繊維ボード60が設置されている。
図8に示される実施例5に係る鉄骨の耐火被覆構造140は、AおよびB方向を厚くし、CおよびD方向を薄くすることができる。
この通り、鉄骨1の特定の方向のみ厚みを大きくすることが制限される場合であっても、簡単に実施例5に係る鉄骨の耐火被覆構造140を施工することができる。
図9は、実施例6に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例6に係る鉄骨の耐火被覆構造150は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の変形例である。
実施例4の場合には、鉄骨1aに直接前記熱膨張性耐火シート10が覆っていた。これに対し実施例6の場合は、鉄骨1aのフランジ3の端部3a,3cに対し、それぞれ拡張具7,7が設置されている。
このため前記鉄骨1aのフランジ3と前記熱膨張性耐火シート10とが直接接することを防止することができる。
前記拡張具7,7はポリエチレンからなり、火災等の熱にさらされると溶融、焼失する。
前記拡張具7,7が溶融、焼失等すると前記熱膨張性耐火シート10と鉄骨1との間に別の新たな空間が生じる。
このため実施例6に係る鉄骨の耐火被覆構造150が火災等の熱にさらされた場合には、前記熱膨張性耐火シート10は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の場合と比較してより円滑に膨張する。
このため実施例6に係る鉄骨の耐火被覆構造150は、耐火性に優れる。
ここで本発明に使用することのできる拡張具の具体例について説明する。
図10および図11は本発明に使用する拡張具の形状を説明するための斜視図である。
図10および図11に例示される様に、本発明に使用する拡張具の形状としては、例えば球、立方体、直方体等の他、円柱、四角柱、多角柱等の形状が挙げられる。
なお本発明においては、長手方向に200mm未満の長さのものを直方体と表現し、長手方向に200mm以上の長さのものを四角柱、多角柱等と表現する。
図10および図11に例示される拡張具は設置溝80を備える。前記設置溝80は鉄骨1aのフランジ端部に前記拡張具を設置するために設けられている。
図10および図11の場合、鉄骨のフランジの厚みよりも前記設置溝の開口部の大きさが狭い場合には、拡張具の設置溝80の一部または全部を変形させることにより、拡張具の設置溝80に本発明に使用する鉄骨のフランジの端部を挿入することができる。
図12は、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の変形例である。
実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130と比較して、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160は支持具70,70ならびに不燃板状体としての無機繊維ボード60,60を使用している点が異なる。
前記下フランジ3の両端には支持具70,70が設置されている。前記支持具70,70はそれぞれフランジ取付部71と板状体支持部72とを有する。
前記支持具70,70のフランジ取付部71は、前記下フランジ3の端部の外形に略合致する設置溝を有していて、その設置溝に前記下フランジ3を挿入することにより、前記下フランジ3の両端に支持具70,70を設置することができる。
前記支持具70,70の板状体支持部72はそれぞれ前記下フランジ3の両端から、水平方向に外部に突き出して設置されている。
ここで前記下フランジ3から外部に突き出すとは、前記下フランジ3の両端を基準として、鉄骨1aの外部へ拡張部分を有することを意味する。
外部に突き出して鉄骨1aに設置された前記支持具70,70の部分はフランジ取付部71の一部と、板状体支持部72である。
また前記鉄骨1aの二本のフランジ2,3の端面2a,3a,2b,3cに沿って、前記鉄骨の両側に不燃板状体としての無機繊維ボード60,60がそれぞれ設置されている。
ここでフランジの端面に沿うとの意味は、フランジの端面に接している場合およびフランジの端面と間隔をおいている場合の両方を含む。
図12では、前記支持具70,70の板状体支持部72が不燃板状体としての無機繊維ボード60,60を支持している。
また前記支持具70,70のフランジ取付部71の一部は、それぞれ前記不燃板状体としての無機繊維ボード60,60の内部に挿入されている。
実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160の場合は、不燃板状体としての無機繊維ボード60,60は、前記鉄骨1aの二本のフランジ2,3の端面2a,3a,2b,3bに接して設置されている。
図13〜図14は実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160の施工方法を説明するための模式断面図である。
実施例7に使用した支持具70は、ポリプロピレンにより形成されている。
実施例7では不燃板状体としての無機繊維ボード60として断面が長方形のロックウールボードが使用されている。
前記不燃板状体としての無機繊維ボード60の下の端面を前記支持具70の板状体支持部72に接触させて、前記支持具70を前記不燃板状体としての無機繊維ボード60側に押し込むと、前記支持具70のフランジ取付部71の一部が前記不燃板状体としての無機繊維ボード60の内部に挿入される。
使用する前記不燃板状体としての無機繊維ボード60の素材がロックウールの場合には、前記支持具70のフランジ取付部71を比較的容易に前記不燃板状体としての無機繊維ボード60に埋め込むことが可能である。
なお、使用する前記不燃板状体としての無機繊維ボード60が硬い素材の場合には、あらかじめ前記支持具70のフランジ取付部71の一部を前記不燃板状体としての無機繊維ボード60の内部に挿入することができるように、挿入孔を設けておいてもよい。
また前記支持具70のフランジ取付部71の一部は必ずしも前記不燃板状体としての無機繊維ボード60に埋め込む必要はないが、埋め込んでおけば、前記不燃板状体としての無機繊維ボード60を簡単に鉄骨1に取り付けることができることから好ましい。
図14に示される通り、第二の区画6に鉄骨1aが設置されている。
実施例7では第二の区画6として、ALC板が使用されている。また前記区画6に対して鉄骨1aが埋め込みボルト(図示せず)により固定されている。
前記鉄骨1aの下フランジの端面3a,3cに対して、前記支持具70のフランジ取付部71を挿入することにより、前記不燃板状体としての無機繊維ボード60を鉄骨1aのフランジ2,3のフランジ端面2a,3a,2b,3cに沿って設置することができる。
前記不燃板状体としての無機繊維ボード60により、前記鉄骨1の左右を覆うことができる。
次に前記熱膨張性耐火シート10により、前記鉄骨1a、前記支持具70,70ならびに前記不燃板状体としての無機繊維ボード60,60を隙間なく覆ってから、実施例1の場合と同様に、前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bを、可燃固定補助板20により押さえてから、埋め込みボルト30を用いて第二の区画6に固定した。
先の図12に示される様に、前記埋め込みボルト30は本体部31と支持部32とを有している。
前記可燃固定補助板20ならびに前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bに貫通孔33を設けてから、前記埋め込みボルト30の本体部31を、前記可燃固定補助板20ならびに前記熱膨張性耐火シート10の端部12a,12bの貫通孔33に挿入し、第二の区画6の内部に埋設した。
実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160は簡単に施工することができる。
また鉄骨1aのフランジ3の外面方向のみ厚みを大きくすることが制限される場合であっても、簡単に実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160を施工することができる。
次に本発明に使用する支持具の詳細について説明する。
図15〜図21は本発明に使用する支持具の形状を説明するための斜視図である。
図15および図16に例示される様に、本発明に使用する支持具のフランジ取付部の形状としては、例えば球、立方体、直方体等の他、円柱、四角柱、多角柱等の形状が挙げられる。
図15および図16に例示される支持具70はそれぞれフランジ取付部71と板状体支持部72とを有していて、前記フランジ取付部71には、本発明に使用する鉄骨のフランジの端部の外形に略合致する設置溝80が設けられている。
また前記板状体支持部72は、前記不燃板状体を支持できる板状となっている。
また図17および図18に例示される様に、前記設置溝は段差80aを備えるものであってもよい。
この段差80aを前記鉄骨1aに設置する際は耐熱粘着テープ等により、段差80aを、前記鉄骨1のフランジ3の両端部に貼着することにより設置することができる。
加えて板状の板状体支持部72により、前記板状体を支持することができる。
図18に例示される支持具70は両端に段差80b、80cが設けられていて、これらをそれぞれ鉄骨1aの上フランジ2の端部と下フランジ3の端部にはめ合わせることにより鉄骨1aに設置することができる。
加えて板状の板状体支持部72により、前記板状体を支持することができる。
また図19に例示される様に、本発明に使用する支持具は、鉄骨のフランジに挿入するためのフランジ取付部73,73と、前記フランジ取付部73,73同士を連結する連結部材74を有するものであってもよい。
加えて板状の板状体支持部72により、前記板状体を支持することができる。
本発明に使用する支持具のフランジ取付部は設置溝を有するものであるが、前記支持具として鉄骨のフランジの厚みよりも前記設置溝の開口部の大きさが狭い設置溝を有するものを採用することができる。
前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝の一部または全部を変形させることにより、支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝を本発明に使用する鉄骨のフランジの端部に挿入することが可能である。
具体的には、設置溝を広げて鉄骨のフランジ端部に挿入することにより、フランジの端部に支持具を設置することができる。
ここで鉄骨のフランジの厚みと前記設置溝の開口部の大きさとの関係を説明する。
前記設置溝の開口部の大きさは、鉄骨のフランジの厚みTmmを基準として、前記設置溝の開口部の大きさが、前記鉄骨のフランジの厚み方向に最も狭い部分を基準として(T−1)〜(T−30)mmの範囲にあることが好ましい。
前記設置溝の開口部の大きさは、(T−5)〜(T−20)mmの範囲であればより好ましく、(T−5)〜(T−10)mmの範囲であればさらに好ましい。
前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝の一部または全部を変形させる際には、前記設置溝の開口部を広げるとよい。
前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を変形させることにより生じる、変形された支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80が変形前の形状に戻るための応力により、前記拡張具の設置溝80と前記フランジ端部とを固定することができる。
前記応力により、前記拡張具の設置溝80と前記フランジ端部とを固定することができる点は、以下の支持具の場合も同様である。
図20、図21、図23〜図25は、図15および図16に記載された支持具の変形例を例示した斜視図である。また図22は図15および図16に記載された支持具の変形例を例示した断面図である。
図20(a')に例示される球の支持具は設置溝80に加え、突起部75を備える。
図20(a')に例示される設置溝80は、前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80の一方の内面90および他方の内面91ならびに奥の内面92により形成されている。また前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80の一方の内面90および他方の内面91は互いに対向する関係にある。
前記球の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80の内面90には突起部75が設けられている。前記突起部75の形状は先端が球面状の略円錐形状である。
本発明に使用する前記突起部の形状に限定はなく、目的に合わせて適宜選択して採用することができる。
前記球の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80の内面91と前記突起部75の先端との距離は、本発明に使用する鉄骨のフランジ端部の厚みよりも小さい。
このため前記球の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を本発明に使用する鉄骨のフランジ端部に設置する際には、前記球の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を広げてから、前記球の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を鉄骨のフランジの端部に挿入する。
前記立方体の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を変形させることにより生じる、変形された支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80が変形前の形状に戻るための応力により、前記拡張部の設置溝80と前記フランジ端部とを固定することができる。
図20(b')に例示される立方体の支持具は設置溝80に加え、突起部76を備える。
図20(b')に例示される設置溝80は、図20(a')の場合と同様に前記支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝の一方の内面90および他方の内面91ならびに奥の内面92により形成されている。
前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面90および91にはそれぞれ突起部76,76が設けられている。前記突起部76,76の形状は直方体である。
前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面90に設置された前記突起部76と、前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面91に設置された前記突起部76との距離は、本発明に使用する鉄骨のフランジ端部の厚みよりも小さい。
このため前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を本発明に使用する鉄骨のフランジ端部に設置する際には、前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を広げてから、前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を鉄骨のフランジの端部にはめ合わせる。
前記立方体の支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80を変形させることにより生じる、変形された支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80が変形前の形状に戻るための応力により、先の球の支持具の場合と同様に前記拡張部の設置溝80と前記フランジ端部とを固定することができる。
図20(c')に例示される直方体の支持具は設置溝80を備える。
図20(c')に例示される直方体の支持具は、先の図20(b')に例示した立方体の支持具の場合と同様、前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面90に設置された前記突起部76と、前記立方体の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面91に設置された前記突起部76とを有する。
図20(b')に例示される立方体の支持具の場合には、前記突起部76が前記設置溝80の内部に対称的に配置されているが、図20(c')に例示される直方体の支持具の場合には、前記突起部76は前記設置溝80の内面90と内面91にそれぞれ交互に配置されている点が異なる。
図21(d')〜(f')に例示される柱状の支持具は設置溝80に加え、突起部77を備える。
前記柱状の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内部にも突起部77,77が設置されている。前記突起部77,77間の距離は鉄骨の厚みより狭いが、前記柱状の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を広げることにより、前柱状の支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を鉄骨のフランジの端部にはめ合わせることができる。
図22は、本発明に使用する支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝に設置される突起部の変形例を示す模式断面図である。
図22(j)および(k)に例示される様に、支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面90、内面91および奥の内面92のうち、内面90および内面91の少なくとも一方に突起部77を設置することができる。
また図22(l)および(m)に例示される様に、前記支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の奥の内面92から前記設置溝80の開口部方向に向かって、前記設置溝80の開口部を狭くすることにより、支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の内面90および内面91に、図22(j)および(k)に例示される突起部77と同様の機能を与えることができる。
図22(j)および(k)に例示される突起部77は段階的に前記設置溝80の開口部方向に向かって段階的に隆起するのに対し、図22(l)および(m)に例示される突起部82は連続的に前記設置溝80の開口部方向に向かって隆起している。
また図22(n)および(o)に例示される様に、支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80に設置される突起部として、支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝80の内面90および内面91の少なくとも一方の面に平面部分を有する突起部79、曲面部分を有する突起部81を設けることもできる。
図23〜図25は、本発明に使用する支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝に設置される突起部の変形例を示す模式斜視図である。
先に説明した図21の柱状の支持具の場合は、突起部72が前記柱状の支持具の長手方向に沿って設置されていたが、図23に例示する柱状の支持具の場合は、突起部76が間隔をおいて、前記柱状の支持具の長手方向に対して垂直方向に設置されている点が異なる。
なお図23に例示した柱状の支持具の場合には前記突起部82は、設置溝80の内面90に設けられているが、設置溝80の内面91にも前記突起部82を設置することができる。
また図24に例示される様に、本発明に使用する支持具は、互いに対向する、前記支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の一方の内面90と他方の内面91との少なくとも一方の面に折れ曲がり部を設置することができる。
前記折れ曲がり部は、谷部83と山部84が繰り返す形状により形成されている。なお、前記折れ曲がり部は平面を含む形状であってもよい。
また図25に例示される様に、本発明に使用する支持具は、互いに対向する、前記支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80の一方の内面90と他方の内面91との少なくとも一方の面に波形部を設置することができる。
なお、前記波形部は平面を含む形状であってもよい。
図20〜図25に例示した支持具のフランジ取付部71に含まれる設置溝80を広げることにより、前記支持具10を鉄骨のフランジの端部にはめ合わせることができる。
図20〜25に例示した支持具は、それぞれ平板状の板状体支持部72を有していて、この板状体支持部72を用いて前記板状体を支持することができる。
図26および図28は本発明に使用する支持具の変形例を説明するための平面図であり、図27および図29は本発明に使用する支持具の変形例を説明するための斜視図である。
図26および図27に例示される様に、支持具600は本体板610と、前記本体板610の両端に設置された相対する二つの側面板620、630とを有する。
図26の一点破線A−Aのうち、側面板620,630がある側がフランジ取付部71を形成し、側面板620,630のない側が板状体支持部72を形成する。
同様に図27の一点破線A−Aのうち、側面板621,631がある側がフランジ取付部71を形成し、側面板621,631のない側が板状体支持部72を形成する。
前記板状体支持部72により、前記板状体を支持することができる。
前記側面板620、630はそれぞれ前記本体板610に対して屈曲可能に接続されている。
前記側面板620、630はそれぞれ支持部640、650ならびにフランジ保持部660、670を有する。
前記本体板610、前記側面板620の支持部640および前記側面板620のフランジ保持部660により囲まれる切欠き680、ならびに前記本体板610、前記側面板630の支持部650および前記側面板630のフランジ保持部670により囲まれる切欠き690が、鉄骨のフランジに設置するための設置溝を形成する。
また前記側面板620の支持部640と前記側面板620のフランジ保持部660との接合部に、前記側面板620の支持部640に対して前記側面板620のフランジ保持部660を傾斜可能に連結する切込み700ならびに前記側面板630の支持部650と前記側面板630のフランジ保持部670との接合部に、前記側面板630の支持部650に対して前記側面板630のフランジ保持部670を傾斜可能に連結する切込み710が形成されている。
図28および図29に示される支持具601は図26および図27に示される支持具600の変形例である。
前記支持具601は、鉄骨に対する設置作業を容易にするため側面板621、631の端部が丸く成形されている。
図30および図31はそれぞれ本発明に使用する支持具を鉄骨に設置した状態を説明するための模式斜視図である。
図30に例示される様に、前記支持具600は前記鉄骨1aのフランジ3の端部の外形に合致する設置溝を有することから、前記設置溝を前記鉄骨1aのフランジ3の端部に挿入することにより、前記鉄骨1aに対して前記支持具600を設置することができる。
また図31に例示される様に、前記側面板620のフランジ保持部660が前記側面板620の支持部640に対して傾斜可能に連結されていることから、前記側面板620のフランジ保持部660を前記側面板620の支持部640に対して傾斜させることにより、前記設置溝の幅が前記鉄骨1aのフランジ3の端部の厚みより狭い場合であっても、前記支持具600を前記鉄骨1aのフランジ3の端部に設置することができる。
同様に前記側面板630のフランジ保持部670が前記側面板630の支持部650に対して傾斜可能に連結されていることから、前記側面板630のフランジ保持部670を前記側面板630の支持部650に対して傾斜させることにより、前記設置溝の幅が前記鉄骨1aのフランジ3の端部の厚みより狭い場合であっても、前記支持具600を前記鉄骨1aのフランジ3の端部に設置することができる。
図32は本発明に使用する支持具の変形例を説明するための平面図である。
図32に例示される支持具604は、前記支持具600の変形例を例示したものである。
支持具604は本体板614と、前記本体板614の両端に設置された対向する二つの側面板624,634とを有する。
前記側面624,634はそれぞれ支持部644,654ならびにフランジ保持部664,674を有する。
前記本体板614、前記側面板624の支持部644および前記側面板624のフランジ保持部664により囲まれる切欠き684、ならびに前記本体板614、前記側面板634の支持部654および前記側面板634のフランジ保持部674により囲まれる切欠き694が、鉄骨のフランジに設置するための設置溝を形成する。
またフランジ保持部664aに対してフランジ保持部664bを傾斜可能に連結する切込み704、およびフランジ保持部674aに対してフランジ保持部674bを傾斜可能に連結する切込み714が形成されている。
支持具604に鉄骨のフランジ端部を挿入した場合には、フランジ保持部664aに対してフランジ保持部664bが変形する。
またフランジ保持部674aに対してフランジ保持部674bが変形する。
変形したフランジ部664bおよびフランジ部674bが元の形状に戻る際の応力により、前記支持具604を鉄骨のフランジ端部に固定することができる。
図33および図34に示される支持具602は図26および図27に示される支持具600の変形例である。
図33および図34に例示される様に、支持具602は本体板612と、前記本体板612の両端に設置された対向する二つの側面板622,632とを有する。
前記側面622,632はそれぞれ前記本体板612に対して屈曲可能に接続されている。
前記側面622,632はそれぞれ支持部642,652ならびにフランジ保持部662,672を有する。
前記本体板612、前記側面板622の支持部642および前記側面板622のフランジ保持部662により囲まれる切欠き682、ならびに前記本体板612、前記側面板632の支持部652および前記側面板632のフランジ保持部672により囲まれる切欠き692が、鉄骨のフランジに設置するための設置溝を形成する。
図34に例示される様に、前記切欠き692により形成される設置溝は、内面90、内面91および奥の内面92により形成される。なお設置溝の内面91は本体板612により形成され、設置溝の内面91および奥の内面92はそれぞれ側面板632の端面により形成される。
前記支持具のフランジ取付部に含まれる設置溝の奥の内面92から前記設置溝の開口部方向に向かって、前記設置溝の開口部が狭くなっている。
支持具602を鉄骨のフランジ端部にはめ合わせた場合には、本体板612および側面板622,632が変形する。
変形した本体板612および側面板622,632が元の形状に戻る際の応力により、前記支持具602を鉄骨のフランジ端部に固定することができる。
図35および図36に示される支持具603は図33および図34に示される支持具602の変形例である。
前記支持具603は、側面板623,633と本体板613により形成される設置溝の内面90に突起部が設置されている。
この突起部を設置することにより、切り欠き683,693により形成される設置溝の厚みを鉄骨のフランジ端部より狭くすることができる。
側面板623,633と本体板613とを変形させることにより、支持具603を鉄骨のフランジ端部にはめ合わせることができる。
図37は、実施例8に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例8に係る鉄骨の耐火被覆構造170は、実施例7に係る鉄骨の耐火被覆構造160の変形例である。
実施例7の場合では、不燃板状体としての無機繊維ボード60,60に対して先に前記支持具70,70を設置してから、前記不燃板状体としての無機繊維ボード60,60を鉄骨1aに設置した。
これに対し、実施例8の場合では前記鉄骨1aの下フランジの端面3a,3cに対して、先に前記支持具70のフランジ取付部71を挿入することにより、前記鉄骨1aに前記支持具70,70を設置してから、前記鉄骨1aに対して前記不燃板状体としての無機繊維ボード60,60を取り付けた点が異なる。
それ以外は実施例7の場合と同様である。
先に鉄骨1aに前記支持具70を設置しておいても実施例8に係る鉄骨の耐火被覆構造170は簡単に施工することができ、鉄骨1aの下部を、従来の鉄骨の耐火被覆構造に比較して薄くすることができる。
図38は、実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造180は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の変形例である。
実施例4の場合は前記可燃固定補助板20が、前記熱膨張性耐火シート10を外部から押さえて前記第二の区画6に埋め込みボルト30により固定されていた。
これに対し実施例9の場合は前記可燃固定補助板20が、前記鉄骨1aに固定されている点が異なる。
前記可燃固定補助板20は、前記熱膨張性耐火シート10を介して前記第二の区画6に直接固定することなく、前記鉄骨1aを介して前記第二の区画6に固定することもできる。
実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造180も、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の場合と同様、耐火性に優れる。
また実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造180は、前記熱膨張性耐火シート10の固定位置が前記鉄骨1aに最も近くなり、前記埋め込みボルト30等の固定手段、前記可燃固定補助板20等が前記鉄骨1aに近接する。このため前記鉄骨1aの周囲に配管類、配線類等の他の建築部材を簡単に設置することができ、実施例9に係る鉄骨の耐火被覆構造180の周辺の影響を最も少なくすることができる。
図39は、実施例10に係る鉄骨の耐火被覆構造を説明するための模式断面図である。
実施例10に係る鉄骨の耐火被覆構造190は、実施例4に係る鉄骨の耐火被覆構造130の変形例である。
図39に示される様に、前記断面H字状の鉄骨1aに含まれる二本のフランジ2,3およびウェブ4により囲まれる空間に、無機繊維柱状体61が挿入されている。
前記無機繊維柱状体61はロックウールからなり、前記二本のフランジ2,3の両端部から外部に突き出して設置されている。この通り、前記無機繊維柱状体61は拡張具としての機能を有するものである。
前記無機繊維柱状体61は、前記二本のフランジ2,3およびウェブ4により囲まれる空間を前記鉄骨1aの長手方向に連続的に埋める長さのものを使用してもよく、また前記二本のフランジ2,3およびウェブ4により囲まれる空間を前記鉄骨1aの長手方向に断続的に埋める長さのものを複数使用してもよい。
実施例10の変形例として、例えば、無機繊維柱状体61に代えて、発泡ポリウレタン樹脂等の発泡合成樹脂柱状体等を使用することもできる。
またロックウール等からなる無機繊維板状体、発泡ポリウレタン樹脂等からなる発泡合成樹脂板状体等を複数重ねて使用することによっても、実施例10の場合と同様の鉄骨の耐火被覆構造を形成することができる。
1,1a 鉄骨
2、3 フランジ
2a,2b,3a,3c フランジの端面
4 ウェブ
5 第一の区画
6 第二の区画
7 拡張具
10 熱膨張性耐火シート
12a,12b 熱膨張性樹脂組成物の端部
20 可燃固定補助板
30 埋め込みボルト
31 埋め込みボルトの本体部
32 埋め込みボルトの支持部
50 合成樹脂発泡板状体
60 無機繊維ボード
70 支持具
71 フランジ取付部
72 板状体支持部
80 設置溝
80a、80b、80c 段差
90、91 内面
92 奥の内面
75〜77 突起部
83 谷部
84 山部
85 波形部
100,110,120,130,140,150,160,170,180,190 鉄骨の耐火被覆構造
250,300,310,320 従来の鉄骨の耐火被覆構造
610,611,612,614 本体板
620,621,622,623,624,630,631,632,633,634 側面板
640,641,642,643,644,650,651,652,653,654 支持部
660,661,662,663,664,664a,664b,670,671,672,673,674,674a,674b フランジ保持部
680,681,682,683,684,690,691,692,693,694 切欠き
700,701,704,710,711,714 切込み

Claims (18)

  1. 区画に接して設置されているかまたは区画と間隔をおいて設置されている鉄骨と、
    前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートと、
    前記熱膨張性耐火シートの両端部を外部から区画方向に押さえるための可燃固定補助板と、
    前記熱膨張性耐火シートの両端部を区画に対して固定するための固定手段と、
    を少なくとも備え、
    前記鉄骨を覆う熱膨張性耐火シートの両端部が、前記可燃固定補助板により外部から区画方向に押されて、それぞれ区画に対して固定手段により固定されていることを特徴とする、鉄骨の耐火被覆構造。
  2. 前記固定手段が、前記固定手段を区画に固定するための本体部と、前記固定手段により前記熱膨張性耐火シートを区画から脱落することを防止するための支持部と、を備える、請求項1に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  3. 前記熱膨張性耐火シートが、張力を維持して前記鉄骨を覆う、請求項1または2に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  4. 可燃材および不燃材の少なくとも一つが、前記鉄骨に設置され、
    前記熱膨張性耐火シートが、前記可燃材および不燃材の少なくとも一つが設置されている鉄骨を覆う、請求項1〜3のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  5. 前記不燃材が、無機材からなり、
    前記可燃材が、紙材、天然樹脂および合成樹脂かならなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、請求項4に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  6. 前記不燃材および可燃材の少なくとも一方が、板状体または柱状体である、請求項4または5に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  7. 前記不燃材が、無機繊維板状体および無機繊維柱状体の少なくとも一方であり、前記可燃材が、発泡合成樹脂板状体および発泡合成樹脂柱状体である、請求項4〜6のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  8. 前記鉄骨が、平行に対向する二本のフランジおよび前記フランジを両端に連結した一本のウェブからなる断面H字状の鉄骨であり、
    前記二本のフランジのうち、少なくとも一方のフランジ外面が、前記区画に接して設置されている、請求項1〜7のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  9. 拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に設置され、
    前記熱膨張性耐火シートが、前記拡張具が設置されている断面H字状の鉄骨を覆う、請求項8に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  10. 前記拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に含まれる二本のフランジのうち、前記区画に接して設置されているフランジとは異なる他方のフランジの少なくとも一方の端部に設置されている、請求項9に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  11. 前記拡張具が、フランジ取付部を有し、
    前記拡張具のフランジ取付部が、前記断面H字状のフランジの端部の外形に略合致する設置溝を有し、
    前記設置溝に前記鉄骨のフランジを挿入することにより、前記拡張具が前記鉄骨のフランジの端部に設置されている、請求項10に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  12. 前記拡張具のフランジ取付部が、前記フランジ端部に挿入することのできる設置溝を有し、
    前記拡張具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、前記設置溝の一部または全部が変形された状態により、前記フランジ端部にはめ合わされている、請求項10または11に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  13. 前記拡張具のフランジ取付部に設けられた設置溝の一部または全部を変形させることにより、変形された前記設置溝が変形前の形状に戻ろうとする応力が生じ、この応力により、前記拡張具具のフランジ取付部に設けられた設置溝と前記フランジ端部とが固定されている、請求項10〜12のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  14. 前記拡張具が、フランジ取付部と板状体支持部とを有する支持具であり、
    板状体が、前記支持具に支持され、前記鉄骨の二本のフランジの端面に沿って、前記鉄骨の両側にそれぞれ設置され、
    前記支持具のフランジ取付部が、前記鉄骨のフランジ端部に設置され、
    前記支持具の板状体支持部が、前記板状体を支持している、請求項9〜13のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  15. 前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、次の(1)〜(5)からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項14に記載の鉄骨の耐火被覆構造を提供するものである。
    (1)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面に突起部が設けられた設置溝
    (2)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の奥の内面(c)から前記設置溝の開口部方向に向かって、連続的または段階的に前記設置溝の開口部が狭くなる設置溝
    (3)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面が、折れ曲がり部を有する設置溝
    (4)前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝の互いに対向する一方の内面(a)と他方の内面(b)の少なくとも一方の面が、波形部を有する設置溝
    (5)板材を組み合わせてなる設置溝であって、前記設置溝を形成する板材の少なくとも一つが前記フランジに傾斜して接する設置溝
  16. 前記支持具が、本体板と、前記本体板の両端に設置された相対する二つの側面板とを有し、
    前記側面板が、支持部とフランジ保持部とを有し、
    前記支持具のフランジ取付部が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側の本体板部、前記側面板の支持部および前記側面板のフランジ保持部からなり、
    前記支持具のフランジ取付部に設けられた設置溝が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側の本体板部、前記側面板の支持部および前記側面板のフランジ保持部により囲まれる切欠きにより形成され、
    前記側面板の支持部と前記側面板のフランジ保持部との接合部に、前記側面板の支持部に対して前記側面板のフランジ保持部を傾斜可能に連結する切込みが形成され、
    前記支持具の板状体支持部が、前記本体板のうち、前記側面板が設置された側とは反対側の本体板部により形成されている、請求項14または15に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  17. 前記支持具の一部が、前記板状体の内部に挿入されている、請求項14〜16のいずれかに記載の鉄骨の耐火被覆構造。
  18. 前記拡張具が、前記断面H字状の鉄骨に含まれる二本のフランジおよびウェブにより囲まれる空間に、前記二本のフランジの両端部より外部に突き出して設置され、
    前記拡張具が、無機繊維板状体、無機繊維柱状体、発泡合成樹脂板状体および発泡合成樹脂柱状体からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項9に記載の鉄骨の耐火被覆構造。
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