JP2013232527A - ダイアタッチペーストおよびその製造方法、ならびに半導体装置 - Google Patents

ダイアタッチペーストおよびその製造方法、ならびに半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性に優れた硬化物を与え、半導体装置等に用いた場合、接着強度が良好で、作業性にも優れるダイアタッチペーストを提供しようとするものである。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤、(E)シランカップリング剤、及び(F)希釈剤を必須成分とするダイアタッチペーストであって、(C)銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%が樹枝状銀被覆銅粉であることを特徴とするダイアタッチペースト、前記成分(A)〜(F)を含む樹脂組成物を遊星撹拌装置による混合後にロール混練を行うことを特徴とするその製造方法、および前記ダイアタッチペーストを用いた半導体装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、IC、LSIなどの半導体素子(以下、半導体チップまたは単にチップとも称する)を金属フレームなどへ接着する際に使用されるダイアタッチペーストおよびその製造方法、ならびに半導体装置に関する。
従来、IC、LSIなどの半導体素子は、リードフレームと称する金属片にマウントし、Au/Si共晶法あるいはダイボンディングペーストと称する接着剤を用いて固定した後、リードフレームのリード部と半導体素子上の電極とを細線ワイヤ(ボンディングワイヤ)により接続し、次いでこれらをパッケージに収納して半導体製品とすることが一般的であった。
近年、半導体素子は集積度の増大に伴い、半導体装置の動作安定性を確保するために、高い熱放散性が求められてきている。また、パッケージの大型化が進んでおり、これらを搭載するリードフレームには、コストダウンを図る目的で、銅フレームが、従来の高価な42合金フレームに代わって広く用いられるようになってきた。
高い熱放散性を有するパッケージには、熱伝導性が高く、作業性に優れた導電性樹脂組成物が必要である。これを得るために、高い充填率で銀粉を含有した多くの樹脂組成物が提案されている。例えば、フレーク状銀粉に微細球状銀粉を併用して作業性を改善させるもの(例えば、特許文献1参照)、導電性粉体の90体積%以上を特定範囲の粒子径を有する球状銀粉を使用して分散性を向上させたもの(例えば、特許文献2参照)、導電性粉体が球状(又は略球状)の銀粉と扁平状の銀粉の混合粉で特定範囲のタップを有するもの(例えば、特許文献3参照)等が知られている。
また、高い放熱性を維持しつつ、かつ、低価格化を目的として銀被覆銅粉を使用した樹脂組成物も紹介されている(例えば、特許文献4〜7参照)。
特開2000−53737号公報 特開2003−335924号公報 特開2009−102602号公報 特開平11−92739号公報 特開2009−230952号公報 特開2004−47421号公報 特開2005−44798号公報
しかし、銀粉の充填率の高い樹脂組成物ではダイボンディング(ダイアタッチ)ペーストの価格が高くなる。また接着強度が低下したり、作業性が低下したりするなどの新たな問題が発生し、未だ満足し得る特性を備えたダイボンディングペーストは得られていない。他方、銀被覆銅粉の充填率の高い樹脂組成物では、いまだ信頼性が十分なものは得られておらず、ダイボンディングペーストとして使用可能なものはほとんどない。
本発明はこのような課題に対処してなされたもので、銀被覆銅粉を使用し、導電性に優れた硬化物を与え、接着強度が良好で、作業性にも優れるダイアタッチペースト、その製造方法、ならびに、そのようなダイアタッチペーストを用いた信頼性の高い半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、樹枝状銀被覆銅粉を特定割合で含む銀被覆銅粉とエポキシ樹脂等を必須成分として含む樹脂組成物からなるダイアタッチペーストが、上記の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤、(E)シランカップリング剤、及び(F)希釈剤を必須成分とするダイアタッチペーストであって、(C)銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%が樹枝状銀被覆銅粉であることを特徴とするダイアタッチペースト、
(2)樹枝状銀被覆銅粉が平均粒径5〜20μmである上記(1)に記載のダイアタッチペースト、
(3)硬化物から抽出される銅イオン濃度が250ppm未満である上記(1)又は(2)に記載のダイアタッチペースト、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のダイアタッチペーストの硬化物により半導体素子を支持部材上に接着、固定されてなる半導体装置および
(5)(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤及び(E)シランカップリング剤、及び(F)希釈剤を必須成分とするダイアタッチペーストであって、(C)銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%が樹枝状銀被覆銅粉である樹脂組成物を遊星撹拌装置による混合後にロール混練を行うことを特徴とするダイアタッチペーストの製造方法を提供する。
本発明のダイアタッチペーストは、特定割合の樹枝状銀被覆銅粉を使用しているため、導電性に優れた硬化物を与え、半導体装置等の封止や接着に用いた場合、接着強度が良好で、作業性にも優れる。
本発明で用いられる樹枝状銀被覆銅粉の電子顕微鏡写真の一例である。 同球状銀被覆銅粉の電子顕微鏡写真の一例である。 同フレーク状銀被覆銅粉の電子顕微鏡写真の一例である。 銀被覆されていない樹枝状銅粉の電子顕微鏡写真の一例である。
以下、本発明のダイアタッチペーストおよびその製造方法、ならびに半導体装置について詳細に説明する。
本発明のダイアタッチペーストにおいて、(A)成分であるエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であれば、いかなるものでも使用することができる。このエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等がある。
市販品の具体例としては以下のものがある。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ADEKA社製アデカレンジEP−4100(エポキシ当量190g/eq)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、ADEKA社製EP−4900(エポキシ当量170g/eq)、脂環式エポキシ樹脂としては、ダイセル化学社製のセロキサイド2021P(エポキシ当量135g/eq)等を挙げることができる。なお、上記エポキシ樹脂は単独で用いてもよいが、これらに加えて、他のエポキシ樹脂を併用してもよい。併用するエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば、いかなるエポキシ樹脂も使用することができる。例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、本発明においては、応力緩和性や密着性などをさらに改善する目的で、(A)成分以外の樹脂成分を配合してもよい。併用可能な樹脂としては、例えば、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、キシレン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。このようにエポキシ樹脂以外の他の樹脂を併用する場合、エポキシ樹脂100質量部に対して、他の樹脂を50質量部程度まで混合することができる。
(B)成分のフェノール系硬化剤としては、公知のものであれば特に限定されるものではない。具体例としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ポリパラビニルフェノール樹脂などがあり、硬化剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
この(B)成分は、(A)成分であるエポキシ樹脂の合計エポキシ基1.0当量に対して、(B)成分であるフェノール系硬化剤の水酸基が0.5〜2.0当量となるように配合することが好ましい。0.5当量未満では残存するエポキシ基の量が多くなり、硬化物の経時安定性が低下する。2.0当量を超えると残存する水酸基の量が多くなり、硬化物の吸水性が高くなるので好ましくない。
(C)成分の銀被覆銅粉は、ダイアタッチペーストに良好な導電性を付与するための成分であり、銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%、好ましくは70〜90質量%の樹枝状銀被覆銅粉を含むものである。60質量%より少ないと十分な導電性が得られず、95質量%を超えると半導体素子と支持部材との接着強度が低くなるので好ましくない。
なお、「樹枝状銅粉」というのは「デンドライト状銅粉」とも呼ばれており、硫酸銅などの電気分解により製造される。樹枝状銀被覆銅粉は、銅と銀の置換反応を利用とした置換法や、還元剤を用いた還元法により樹枝状銅粉に銀を被覆して製造される。
銀被覆率は、通常5〜25質量%、好ましくは5〜20質量%である。銀被覆率が5質量%未満では銀被覆銅粉を使用することによる効果が小さく、25質量%を超えると、コスト面で有利ではない。
樹枝状銀被覆銅粉は、たとえば、図1の電子顕微鏡写真で示されるような形状を有しており、図2および図3に示した球状およびフレーク状銀被覆銅粉とは区別される。図4は銀被覆されていない樹枝状銅粉の電子顕微鏡写真の一例である。
樹枝状銀被覆銅粉は平均粒径が5〜20μmであれば市販のものが使用できる。樹枝状銀被覆銅銀粉の平均粒径が5μm以上であれば、硬化物は高導電性を有し、平均粒径が20μm以下であれば、チップ傾きが少なく、ディスペンス時のニードル詰まりも抑制できる。組み合わせる樹枝状以外の銀被覆銅粉の形状としてはフレーク状、球状、不定形、球塊状などの銀被覆銅粉が1種類以上使用できる。このうち特にフレーク状の銀被覆銅粉が好ましい。その理由は、銀被覆銅粉同士の接触点が多くなり、高い導電性が得られるからである。なお、銀被覆銅粉の平均粒径はレーザー回折式粒度分布測定装置により求めることができる。この(C)成分である銀被覆銅粉の配合量は、(A)〜(E)成分の合計量100質量部中、75〜95質量部の範囲が好ましく、80〜90質量部の範囲がより好ましい。75質量部未満では、硬化物における導電性が達成できず、95質量部を超えると、たとえば、半導体装置において、半導体素子と支持部材との接着強度が低くなる。
(D)成分のイミダゾール系硬化促進剤としては、従来、エポキシ樹脂の硬化促進剤として使用されているものであれば特に制限されることなく使用することができる。
イミダゾール系硬化促進剤の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−イミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩などが挙げられる。
これらの硬化促進剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。なかでも、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどが好ましい。
この(D)成分のイミダゾール系硬化促進剤の配合量は、(A)および(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜5質量部の範囲が好ましく、0.2〜3質量部の範囲がより好ましい。0.1質量部未満では、十分な硬化促進効果が得られず、5質量部を超えると可使時間が短くなる。
(E)成分のシランカップリング剤はダイアタッチペーストとリードフレーム(支持部材)の接着性を向上させるために添加される。具体的なシランカップリング剤としては、例えば3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(E)成分であるシランカップリング剤の配合量は、(A)および(B)成分の合計量100質量部に対して、0.01〜5質量部の範囲が好ましく、0.05〜4質量部の範囲がより好ましい。0.01質量部未満では、接着性を向上させる効果が得られず、5質量部を超えるとペースト塗布時にブリード現象が生じる。
(F)成分の希釈剤は、作業性の改善と導電性向上のために添加される。その具体例としては、ジエチレングリコールジエチルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、オルソクレジルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。この希釈剤は、作業性と硬化性の観点から(A)〜(F)成分の合計量100質量部中、5〜25質量部になるように添加して25℃における粘度を65〜170Pa・sの範囲とすることが好ましい。
本発明のダイアタッチペーストには、作業性調整を目的としてシリカを添加することができる。シリカとしては、球状シリカ、破砕状シリカ等が用いられる。
シリカの添加量は前記(A)〜(F)成分とシリカの合計量100質量部中0.01〜1質量部、好ましくは、0.01〜0.5質量部である。
このダイアタッチペーストには、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、ダイアタッチペーストに一般に配合される酸無水物などの接着力向上剤、消泡剤、着色剤、難燃剤などを、必要に応じて配合することができる。これらは1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
このダイアタッチペーストは、(A)エポキシ、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤、(E)シランカップリング剤及び(F)希釈剤、必要に応じて配合される成分をディスパース、ニーダー、三本ロールなどにより混練し、次いで脱泡することにより、容易に調製することができる。
好ましいのは、遊星撹拌装置による混合である。遊星撹拌装置とは、材料を入れた容器を高速で公転させながら、同時に公転軌道上で自転させることにより、材料の均一な撹拌を行うものである。具体的には株式会社「シンキー製あわとり練太郎、ARE−310」等が挙げられる。遊星撹拌装置による混合を行なった後、複数ロール(たとえば、3本ロール)による複数回の混合を行なうことが好ましい。この混合方法により、ダイアタッチペースト中で銀被覆銅粉の分散性が増し、導電性が向上する。
本発明のダイアタッチペーストは、糸引き性や広がり性が少なく作業性に優れている。また、大型の半導体チップとリードフレーム(支持部材)の組み合わせにおいても導電性が高く、半導体素子にクラックや反りが発生することはなく、接着強度が低下することもない。すなわち、本発明のダイアタッチペーストは、導電性が高く応力緩和性に優れた硬化物を与え、また、接着強度が大きく、作業性も良好であり、さらに、可使時間も長い。
本発明の半導体装置は、前記本発明のダイアタッチペーストにより、半導体素子が支持部材上に接着、固定されてなることを特徴とするものであり、例えば、本発明のダイアタッチペーストを介して半導体素子をリードフレーム(支持部材)にマウントし、ダイアタッチペーストを加熱硬化させた後、リードフレームのリード部と半導体素子上の電極とを常温で超音波によるワイヤボンディングにより接続し、次いで、これらを封止用樹脂により封止することにより製造することができる。
本発明のダイアタッチペーストは、半導体素子を半導体素子支持部材上に接着するための接着剤として広く使用することができ、半導体素子の接着剤に適用した場合に特に有用である。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
下記の実施例および比較例で使用された使用原材料名およびそれらの特性を以下に示す。
1.成分(A):エポキシ樹脂
ADEKA社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂(アデカレジンEP−4100、エポキシ当量:190g/eq)
2.成分(B):フェノール系硬化剤
丸善石油化学社製のポリパラビニルフェノール樹脂(マルカリンカ−M、水酸基当量:120g/eq)
3.成分(C):銀被覆銅粉
(1)樹枝状銀被覆銅粉A
三井金属鉱業社製の樹枝状銀被覆銅粉(比表面積:0.85m2/g、タップ密度:0.86g/cm3、粒径D50:7.50μm、銀被覆率:20質量%)
(2)樹枝状銀被覆銅粉B
三井金属鉱業社製の樹枝状銀被覆銅粉(比表面積:0.85m2/g、タップ密度:0.86g/cm3、粒径D50:7.50μm、銀被覆率:5質量%)
(3)フレーク状銀被覆銅粉
三井金属鉱業社製のフレーク状銀被覆銅粉(銀コート1200YP、粒径D50:3.42μm、銀被覆率:20質量%)
(4)球状銀被覆銅粉
福田金属社製の球状銀被覆銅粉(銀コートCu-HWQ、粒径D50:4.34μm、銀被覆率:20質量%)
4.成分(D):イミダゾール系硬化促進剤
四国化成社製の2−ヘプタデシルイミダゾール(C11Z)
5.成分(E):シランカップリング剤
信越シリコーン社製の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBE−403)
6.成分(F):希釈剤
坂本薬品工業社製のn−ブチルグリシジルエーテル(BGE−R)
7.シリカ
日本アエロジル社製の親水性フュームドシリカ(AEROSIL200、比表面積:200m2/g)
<実施例1>
エポキシ樹脂(アデカレジンEP−4100)の5.6質量部、フェノール系硬化剤(マルカリンカ−M)の4.5質量部、樹枝状銀被覆銅粉Aの72質量部(銀被覆銅粉中の割合90質量%)、フレーク状銀被覆銅粉(銀コート1200YP)の8質量部(銀被覆銅粉中10質量%)、イミダゾール系硬化促進剤(C11Z)の0.1質量部、シランカップリング剤(KBE−403)の0.3質量部、希釈剤(BGE−R)の9.4質量部およびシリカ(AEROSIL200)の0.1質量部を25℃で15分、株式会社シンキー製の遊星撹拌装置「あわとり練太郎 ARE−310」を用いて遊星撹拌してペースト状にした。次いで、3本ロールで3回混練してダイアタッチペーストを調製した。
得られたダイアタッチペーストの特性(粘度、作業性)を、以下に示す方法で求めた。結果を表1に示す。
次に、前記で得られたダイアタッチペーストを用いて、半導体チップと基板とを接着後、硬化させて半導体素子のパッケージを作製し、硬化物特性(接着強度、体積抵抗率、硬化物から抽出される銅イオン濃度)評価、さらにはパッケージの信頼性評価を以下に示す方法で行った。結果を表1に示す。
各例における諸特性は、以下に示す方法に従って求めた。
<ダイアタッチペーストの特性>
1.粘度
E型粘時計(3°コーン)を用い、温度25℃での粘度を測定した(単位:Pa・s)。
2.作業性
作業性を広がり性、糸引き性から評価した。
(1)広がり性
表面を銀めっきした銅フレーム上にダイアタッチペーストを直径が0.1mmになるように塗布し、すぐに1mm角のシリコンチップをのせ、50gfの荷重を1秒間加えた際のダイアタッチペーストの広がり面積の直径を測定し、下記の基準で評価した。なお、評価は25℃で行った。
○:1.0mm以上2.0mm未満
×:2.0mm以上
(2)糸引き性
ダイアタッチペースト塗布時にペーストが糸を引き、塗布面からはみ出さないかどうかを肉眼で見ることにより下記の基準で評価した。
○:はみ出し無し
×:はみ出し有り
<硬化物特性>
1.接着強度
チップ(1mm□のSiチップ)と基板(銀めっきした銅フレーム)とをダイアタッチペーストで接着し150℃で90分硬化させた。この接着強度を25℃、せん断強度(ダイシェア強度測定に準ずる)によって測定した(単位:N)。
2.体積抵抗率
スライドガラス上にペーストを厚さ20〜30μm、幅5mm、長さ5cmになるように印刷し、150℃で90分硬化して硬化物を作製した。なお、評価は25℃条件でデジタルマルチメータを用いて行ない、下記の基準で評価した。
○:1×10-3Ω・cm未満
×:1×10-3Ω・cm以上
3.銅イオン濃度
テフロンシート上にダイアタッチペーストを塗布し、150℃で2時間硬化させた後、振動ミルで100メッシュパス程度の粒度に粉砕した硬化物を精秤し、これを圧力容器に入れて10倍量の純水を加えて密封し、180℃で2時間抽出した。その抽出液を濾過して濾液の銅イオン濃度を原子吸光法によって測定した。
4.信頼性
シリコンチップ表面にアルミニウム配線を有する模擬素子を、リードフレームにダイアタッチペーストを介してマウントし、150℃のオーブン中で2時間硬化させた後、金線ボンディングしてモールド樹脂によりトランスファー成形した。得られたパッケージを85℃、85%RHのオーブン中で5Vの電圧を500時間印加した後に観察した。
○:変色なし、マイグレーションなし
△:変色あり、マイグレーションなし
×:変色なし、マイグレーションあり
<実施例2〜8及び比較例1〜3>
表1に示す種類と量の各成分を混合し、計量後の原料を遊星撹拌又は、TOKUSHUKIKA製の混合機〔T.K.HOMODISPER〕を用いて混合した後、3本ロールで3回混練した。製造方法以外は実施例1と同様に行い、半導体素子のパッケージを作製した。結果を表1に示す。
表1から分かるように、実施例のダイアタッチペーストは、比較例のものに比べて、体積抵抗率が低い上、糸引き性や広がり性などの作業性が良好である。また、実施例のダイアタッチペーストは、良好な接着強度を有する。
本発明のダイアタッチペーストは、樹枝状銀被覆銅粉が特定の割合で配合された銀被覆銅粉を使用することにより、導電性に優れた硬化物を与え、接着強度が良好で、作業性にも優れるダイアタッチペースト、および、そのようなダイアタッチペーストを用いた信頼性の高い半導体装置を提供することができる。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤、(E)シランカップリング剤、及び(F)希釈剤を必須成分とするダイアタッチペーストであって、(C)銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%が樹枝状銀被覆銅粉であることを特徴とするダイアタッチペースト。
  2. 樹枝状銀被覆銅粉が平均粒径5〜20μmである請求項1に記載のダイアタッチペースト。
  3. 硬化物から抽出される銅イオン濃度が250ppm未満である請求項1又は2に記載のダイアタッチペースト。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のダイアタッチペーストの硬化物により半導体素子を支持部材上に接着、固定されてなる半導体装置。
  5. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系硬化剤、(C)銀被覆銅粉、(D)イミダゾール系硬化促進剤、(E)シランカップリング剤及び(F)希釈剤を必須成分とするダイアタッチペーストであって、(C)銀被覆銅粉の全配合量のうち、60〜95質量%が樹枝状銀被覆銅粉である樹脂組成物を遊星撹拌装置による混合後にロール混練を行うことを特徴とするダイアタッチペーストの製造方法。
JP2012103730A 2012-04-27 2012-04-27 ダイアタッチペーストおよびその製造方法、ならびに半導体装置 Active JP5976382B2 (ja)

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