JP2013227632A - インジウムターゲット及びその製造方法 - Google Patents

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美喜 村木
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泰彦 赤松
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松本  剛
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Shoji Nagasawa
昭治 長沢
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Abstract

【課題】成膜レートを向上させることができるインジウムターゲット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るインジウムターゲットの製造方法は、インジウム金属の鋳塊の圧延体を作製する工程と、上記圧延体を大気中で熱処理する工程とを有する。このようにして作製されたインジウムターゲットは、圧力0.1〜3Pa、パワー密度0.1〜6W/cm2の条件でスパッタしたときの、ターゲットライフ15kWh経過時の表面粗さ(Ra)が25μm以下であるスパッタ面を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インジウムのスパッタ成膜に用いられるインジウムターゲットに関する。
インジウムの成膜には、スパッタ用のインジウムターゲットが使用されている。インジウムターゲットは一般に、溶解鋳造法によって作製される。さらに近年では、作製されたインジウム金属の鋳塊を圧延し、スパッタ面の配向性を高めることで、スパッタ速度の向上を図るようにしたインジウムターゲットが知られている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2011−236445号公報
しかしながら、インジウム金属の圧延体で構成されたターゲットは、圧延による残留応力の影響でスパッタ継続中にスパッタ面の粗面化が顕著となり、これによりスプラッシュやダストが発生しやすくなるという問題がある。また、これに伴い成膜レートが向上せず、生産性を向上させることが困難であった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、成膜レートを向上させることができるインジウムターゲット及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るインジウムターゲットの製造方法は、インジウム金属の鋳塊の圧延体を作製することを含む。
上記圧延体は大気中でアニールされる。
また、本発明の一形態に係るインジウムターゲットは、インジウム金属の圧延体をアニールすることで作製され、圧力0.1〜3Pa、パワー密度0.1〜6W/cm2でスパッタしたときの、ターゲットライフ15kWh経過時の表面粗さ(Ra)が25μm以下であるスパッタ面を具備する。
本発明の一実施形態に係るインジウムターゲットの製造方法を説明する工程フローである。 上記各工程におけるターゲット材の概略斜視図である。
本発明の一実施形態に係るインジウムターゲットの製造方法は、インジウム金属の鋳塊の圧延体を作製することを含む。
上記圧延体は大気中で熱処理される。
上記製造方法において、インジウム金属の鋳塊は、例えば、溶解・鋳造法により作製される。上記鋳塊は圧延により、結晶性(粒子サイズ、配向性)の均整化が図られる。粒子サイズとしては、例えば10mm以下(平均粒径)、配向性としては、(101)面が主方位とされる。上記鋳塊の圧延体はさらにアニール処理されることで、圧延による残留応力が緩和される。これによりスパッタ継続中のスプラッシュやダストの発生が抑えられるため、スパッタ面から出射するスパッタ粒子の方向性が安定化し、基板へ到達するスパッタ粒子の割合が高められ、成膜レートが向上する。
本発明の一実施形態に係るインジウムターゲットは、インジウム金属の圧延体をアニールすることで作製され、圧力0.1〜3Pa、パワー密度0.1〜6W/cm2でスパッタしたときの、ターゲットライフ15kWh経過時の表面粗さ(Ra)が25μm以下であるスパッタ面を具備する。
これによりスパッタ継続中のスプラッシュやダストの発生を抑えて、スパッタ面から出射するスパッタ粒子の方向性を安定化できるため、成膜レートを向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインジウムターゲットの製造方法を説明する工程図である。本実施形態のインジウムターゲットの製造方法は、溶解・鋳造工程と、圧延工程と、アニール工程とを有する。
図2(A)〜(C)は、上記各工程において作製されるインジウムターゲット材を示す概略斜視図である。
まず、溶解炉においてインジウム(In)金属を溶解し、その溶湯を鋳型に流し込み、徐冷することで、所定形状のインジウム鋳塊101を作製する(ステップST101)。原料に用いるインジウム金属の純度は特に限定されず、例えば99.9〜99.995%である。鋳塊101は、典型的には、所定厚みの矩形の板状に形成され、正方晶系の結晶組織を有する。
次に、鋳塊101を圧延機で圧延することで、インジウム金属の圧延体102を作製する(ステップST102)。本実施形態では、圧延体102の表面の主配向が(101)面となるように圧延される。圧延は室温で実施される(冷間圧延)が、処理温度は特に限定されない。圧延率は特に限定されず、目的とする結晶粒度、配向性が得られる範囲に適宜設定可能であり、例えば40〜95%である。
圧延処理されたインジウムターゲットは、圧延処理をしていないインジウムターゲットよりも成膜レートが高いことが確認されている。これは、圧延処理により、結晶性(粒子サイズ、配向性)の均整化が図られるためであると考えられる。本実施形態において、インジウム結晶粒の粒子サイズ(平均粒径)が10mm以下となるように圧延条件が定められる。
続いて、圧延体102を大気中でアニールすることで、本実施形態に係るインジウムターゲットとしてのターゲット材103が作製される(ステップST103)。アニール処理の実施により、ターゲット材103の内部応力が緩和され、結晶配向性が高められる。
アニール温度は、例えば、75℃以上150℃以下に設定される。75℃未満では、低温すぎてアニールの効果が小さく、150℃を超えると、インジウムの融点に接近するため溶解のおそれがある。加熱方式は特に限定されず、電気炉、ランプ加熱炉、ホットプレート等が採用可能である。処理時間も特に限定されず、例えば、5分以上12時間以下に設定される。処理時間は、ターゲット材の大きさや処理温度等に応じて適宜調整される。
ターゲット材103は、所定のターゲット形状(円形、矩形等)に機械加工される。ターゲット材103は、スパッタ面103aとは反対側の面が図示しないバッキングプレートに接合されて、スパッタ装置に組み込まれる。スパッタ装置としては、典型的には、マグネトロン放電DCスパッタ装置が用いられるが、これ以外のスパッタ装置が用いられてもよい。
一方、一般にターゲットライフは、ターゲットに印加される電力(パワー密度)と処理時間との積(kWh)で表される。ターゲットライフが長くなるほど、スパッタ面の表面粗度は大きくなる。更に残留応力の大きなターゲットは、新生面の粒子サイズや結晶方位が乱れやすく、表面粗度の悪化を誘発する。したがって圧延したままのインジウムターゲットでは、ターゲットライフが長くなるほど、スパッタ面の平滑性が低下し、スプラッシュやダストの発生が多くなる。
本実施形態のターゲット材103によれば、アニール処理の実施により内部応力(残留応力)が緩和されるため、スパッタ処理の継続に伴うスパッタ面103aの粗面化が抑制される。これによりスパッタ面103aの平滑な表面を長期にわたって維持でき、スプラッシュやダスト(パーティクル)の発生を抑えて良質なスパッタ膜を形成することができる。
本実施形態のインジウムターゲットは、圧力0.1〜3Pa、パワー密度0.1〜6W/cm2でスパッタしたときの、ターゲットライフ15kWh経過時の表面粗さ(Ra)が25μm以下であるスパッタ面103aを有する。Raが25μmを超えると、成膜レートの向上効果が小さい。Raは小さいほどよく、下限は特に限定されず、スパッタ前の初期粗さでほぼ決定される
また、スプラッシュやダストの発生が抑えられるため、スパッタ面103aから出射するスパッタ粒子の方向を安定に維持できる。これにより、圧延処理後のアニール処理が施されていないインジウムターゲットと比較して、成膜レートを向上させることができる。
本発明者らは、以下の条件でインジウムターゲットをスパッタし、その成膜レートを評価した。
[スパッタ条件]
スパッタ装置:(株)アルバック製「CS−200Z」
ターゲットサイズ:直径4インチ、厚み6mm
ターゲット−基板間距離(T/S):60mm
圧力:0.5Pa(Ar流量:33sccm)
基板回転数:10rpm
電力(パワー密度):1.76W/cm2(成膜時)
基板温度:室温
[インジウムターゲット]
サンプル1:鋳造ターゲット
サンプル2:鋳造/圧延ターゲット
サンプル3:鋳造/圧延/アニール済ターゲット
サンプル1は、溶解・鋳造工程のみで作製されたインジウムターゲットである。サンプル2は、サンプル1を所定の圧延率80%で圧延したインジウムターゲットである。サンプル3は、サンプル2を大気中で、133℃、2時間のアニール処理が施されたインジウムターゲットである。
サンプル1〜3について、ターゲットライフが3.0kWhのときの成膜レートを測定したところ、サンプル1で約0.3nm/s、サンプル2で約0.4nm/s、サンプル3で約0.5nm/sであった。この結果から、サンプル3に相当する本実施形態のインジウムターゲットによれば、サンプル1よりも約1.7倍、サンプル2よりも約1.3倍の成膜レートを得られることが確認された。
また、本実施形態のインジウムターゲット(サンプル3)によれば、ターゲットライフが15kWhを経過時にも同等の成膜レート(0.5nm/s)を維持することが確認された。更にターゲットライフ15kWh経過時のサンプル1〜3のスパッタ面の表面粗さ(Ra)を測定したところ、サンプル1では56μm、サンプル2では35μm、サンプル3では25μmであった。なお表面粗さの測定には、キーエンス社製「VK-X100」を用いた。
以上のように本実施形態のインジウムターゲットによれば、鋳造後圧延処理を施したインジウムターゲットと比較して、成膜レートを向上させることができる。これにより生産性の向上を図ることができる。
また本実施形態のインジウムターゲットによれば、長期にわたって安定した成膜レートを維持することができる。これにより所望の膜質を有するインジウム薄膜を安定に成膜することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
101…鋳塊
102…圧延体
103…ターゲット材

Claims (2)

  1. インジウム金属の鋳塊の圧延体を作製し、
    前記圧延体を大気中でアニールする
    インジウムターゲットの製造方法。
  2. インジウム金属の圧延体をアニールすることで作製され、圧力0.1〜3Pa、パワー密度0.1〜6W/cm2の条件でスパッタしたときの、ターゲットライフ15kWh経過時の表面粗さ(Ra)が25μm以下であるスパッタ面
    を具備するインジウムターゲット。
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