JP2013226172A - 歯ブラシ用毛材および歯ブラシ - Google Patents

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【課題】従来のナイロン樹脂またはポリエステル樹脂の歯ブラシ用毛材に比べて適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた歯ブラシ用毛材および歯ブラシを提供する。
【解決手段】芯部2がJIS−K−7215に規定されるプラスチックのデュロメータタイプD硬さ試験法で測定したショアD硬度が50D〜75Dのポリエステル系エラストマー、鞘部3がポリエステル系樹脂よりそれぞれ構成される芯鞘複合モノフィラメントからなるカットブリッスル5の少なくとも一端に、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15〜45%となる非先鋭テーパー部4を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた歯ブラシ用毛材および歯ブラシを提供するものである。
従来、合成樹脂製の歯ブラシ用毛材においては、容易に加工可能なナイロンやポリエステルなどの合成樹脂製毛材が多用されてきた。
このような合成樹脂製歯ブラシ用毛材の清掃効果およびマッサージ効果などを改良するための手段としては、これまでに様々な手法が検討されており、例えば、熱可塑性エラストマーから形成された剛毛を使用した歯肉マッサージ用口腔ブラシ(例えば、特許文献1参照)が知られているが、この口腔ブラシ用毛材は、毛材の硬さがナイロン、ポリエステル樹脂で形成されている歯ブラシ毛材より劣るために、歯磨きをする上では毛腰が柔らかすぎて、歯垢除去などの清掃効果が依然として劣るという問題があった。
上記の欠点を補うものとしては、ポリエステル系樹脂およびポリエステル系エラストマーを混合した樹脂組成物を溶融紡糸したモノフィラメントからなる歯ブラシ用毛材(例えば、特許文献2参照)が知られているが、この歯ブラシ用毛材は、エラストマーを混合することにより適度な柔軟性を備え、歯間挿入性の向上が可能であるという利点を有する反面、ナイロン製の歯ブラシ毛材に比べてやや毛腰が強くなるために、歯ブラシとしての使用感がやや劣るという問題があった。
また、テーパー状刷毛として、最大径部の太さが0.14〜0.26mmで、該最大径部から先端方向に向かって連続的もしくは、ほぼ連続的に断面積が小さくなるテーパー形状が付され、かつ、先端から0.1mm位置の先端径が0.03〜0.09mm、先端から8mmの位置の最大径が刷毛の最大径部に対して80〜98%とされたテーパー状刷毛(例えば、特許文献3参照)が知られているが、この毛材を使用し歯ブラシとして使用した場合には、歯間部や歯頸部、歯間三角部への毛先到達性向上が可能であるという利点があるものの、ポリエステル樹脂を使用していることから、毛材の剛性が高く、毛腰が強くなるために、歯ブラシとしての使用感に劣るという問題があった。
さらには、合成繊維を用いた工業用ブラシの分野においては、ポリブチレンテレフタレートとポリエステル系エラストマーとの混合物を素材とするブラシ用毛材(例えば、特許文献4参照)が知られているが、この毛材をそのまま歯ブラシに使用した場合には、耐久性が不十分なばかりか、歯の清掃性が劣り、使用感を十分満足するにはいたらなかった。
つまり、従来技術による合成樹脂性毛材では、歯ブラシ用毛材とした場合に異物を除去することは可能であるが、歯ブラシの使用感としての性能を十分に発揮せず、これらの特性を全て満足する歯ブラシ用毛材の実現が強く求められているのが実状であった。
特許第4112002号公報 特開2004−298328号公報 特開2004−208816号公報 特開昭61−090877号公報
本発明は上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
したがって、本発明の目的は、従来のナイロン樹脂またはポリエステル樹脂の歯ブラシ用毛材に比べて適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた歯ブラシ用毛材および歯ブラシを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明によれば、芯部がJIS−K−7215に規定されるプラスチックのデュロメータタイプD硬さ試験法で測定したショアD硬度が50D〜75Dのポリエステル系エラストマー、鞘部がポリエステル系樹脂よりそれぞれ構成される芯鞘複合モノフィラメントからなるカットブリッスルの少なくとも一端に、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15〜45%となる非先鋭テーパー部を有することを特徴とする歯ブラシ用毛材が提供される。
なお、本発明の歯ブラシ用毛材おいては、前記カットブリッスルを最大径部で繊維軸方向に垂直に切断した断面における芯鞘断面積比率が、芯部/鞘部=65〜95%/35〜5%であることが、好ましい条件として挙げられ、この条件を満たした場合には、さらに優れた性能を発揮する。
また、本発明の歯ブラシ製品は、前記歯ブラシ用毛材を少なくとも一部に使用したことを特徴とする。
本発明によれば、以下に説明するとおり、従来のナイロン樹脂またはポリエステル樹脂の歯ブラシ用毛材に比べて適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯ブラシ用毛材の先端側に形成した非先鋭テーパー部により、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた歯ブラシ用毛材および歯ブラシを得ることができる。
(a)は本発明のブラシ用毛材の一例を示した斜視図であり、同じく(b)はブリッスルを最大径部で繊維軸方向に垂直に切断した断面(X−X′)の拡大図である。
以下、本発明の歯ブラシ用毛材について図面に従って説明する。
図1(a)は本発明の歯ブラシ用毛材の一例を示した斜視図であり、1は歯ブラシ用毛材、2は芯部、3は鞘部、4は非先鋭テーパー部を示す。同じく図1(b)はブリッスルを最大径部で繊維軸方向に垂直に切断した断面(X−X′)の拡大図である。
すなわち、本発明の歯ブラシ用毛材1は、芯部2がJIS−K−7215(1986)に規定されるプラスチックのデュロメータタイプD硬さ試験法で測定したショアD硬度が50D〜75Dのポリエステル系エラストマー、鞘部3がポリエステル系樹脂よりそれぞれ構成される芯鞘複合モノフィラメントからなるカットブリッスル5の少なくとも一端に、先端部6から0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15〜45%となる非先鋭テーパー部4を有することを特徴としている。なお、以降、「JIS−K−7215(1986)」を「JIS−K−7215」と略記する。
かかる構成からなる本発明の歯ブラシ用毛材においては、芯部2の素材として、JIS−K−7215に規定されるプラスチックのデュロメータタイプD硬さ試験法で測定したショアD硬度が50D〜75D、さらに好ましくは55D〜65Dのポリエステル系エラストマーが用いられる。
ポリエステル系エラストマーは、基本的にハードセグメント(樹脂成分)とソフトセグメント(ゴム成分)で構成されており、ソフトセグメント(ゴム成分)の比率が多くなることで、樹脂の柔軟性および摩擦係数が高くなる。また、ハードセグメント(樹脂成分)比率が多くなることで、樹脂の剛性が高くなる。
ショアD硬度が上記範囲であれば、ポリエステル系エラストマー中のハードセグメント(樹脂成分)とソフトセグメント(ゴム成分)とのバランスが良く、歯ブラシ用毛材として要求される、強度、耐久性、反発弾性、屈曲疲労性の特性が良好となる。
ショアD硬度が75Dを超える場合はハードセグメント(樹脂成分)比率が多くなることで、樹脂の剛性が高くなり、歯茎へ与える刺激が増すことで、歯ブラシとしてのマッサージ効果が低下しやすい。
また、ショアD硬度が50D未満の場合はソフトセグメント(ゴム成分)の比率が多くなり、樹脂の柔軟性が高くなり、歯ブラシとして要求される弾性が不足することから、歯茎へ与える刺激が低下することから、歯ブラシとしてのマッサージ効果が低下しやすい。
鞘部3を構成するポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、それぞれ一種または二種以上が用いられる。かかる樹脂の選択あるいは組み合わせは歯ブラシ用毛材の用途、目的に応じて適宜行われる。この中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートがブラシとして要求される高弾性、耐摩耗性、屈曲回復性等の特性が良好であることから好ましく用いられる。
本発明の歯ブラシ用毛材1においては、歯ブラシ用毛材1を構成するカットブリッスル5の少なくとも一端に非先鋭テーパー部4を有することが必要である。ここで、非先鋭テーパー部4を形成する方法としては、酸やアルカリ溶解法などの化学的溶解処理を採用することができ、かかる方法を用いた場合、薬液の濃度、薬液の温度、薬液への浸漬深さ、および浸漬時間などを適宜調整することにより、カットブリッスル5の少なくとも一端に、特定の形状のとなるように、非先鋭テーパー部4を形成することができる。かかる非先鋭テーパー部4の形状としては、先端部6から0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15〜45%であり、20〜40%であることが好ましい。d/D×100が45%を超える場合は、非先鋭テーパー部の剛性が増大することから、歯茎へ与える刺激が増すことで、歯ブラシとしてのマッサージ効果が低下しやすい。また、15%未満の場合は、非先鋭テーパー部の剛性が低下し、歯茎へ与える刺激が低下することから、歯ブラシとしてのマッサージ効果が低下しやすい。
なお、非先鋭テーパー部4の長さは、歯ブラシの種類や用途に応じて適宜変えることができ、特に限定するものではない。
本発明の歯ブラシ用毛材1は、従来の芯鞘複合モノフィラメントのカットブリッスルからなる歯ブラシ用毛材に比べて、化学的溶解処理により露出した、芯部2を構成するポリエステル系エラストマーの高い摩擦係数によって、優れた清掃性を保持することができると共に、鞘部3を構成するポリエステル系樹脂の高弾性、屈曲回復性の特性により、優れた耐久性を保持しつつ、先端から0mmの部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100を15〜45%としたことにより、優れた毛腰と共に歯茎のマッサージ効果が発現できる。
本発明の歯ブラシ用毛材1を構成する芯鞘複合モノフィラメントを最大径部で繊維軸方向における芯部2の断面積比率は65〜95%であることが望ましい。さらに好ましくは80〜90%である。芯部が95%を上回る場合は、鞘部3の断面積比率が低くなって、歯ブラシとしての毛腰、剛性が不足しやすくなることから清掃性が低下しやすい。さらには、歯ブラシとしての毛材の回復性、耐久性が不足しやすい。
また、65%未満であると、芯部2の断面積比率が低下することで、歯ブラシとして使用した場合に、芯部2の硬さが柔らかくなり、鞘部3の断面積比率が増えることから剛性が増して、歯ブラシとして使用した場合のマッサージ効果が低下しやすい。
本発明の歯ブラシ用毛材1を最大径部で繊維軸方向に切断した断面に形成されている断面形状は、特に制限するものではなく、具体的には、円形、または、四角形、六角形などの多角形、さらには、四葉形、六葉形、八葉形などの多葉形などが挙げられるが、歯ブラシ用毛材には耐久性および清掃性が要求されるため、そのバランスに優れるとの理由から、中でも円形断面形状であることが好ましい。
本発明の歯ブラシ用毛材1に使用するモノフィラメントの直径は、0.100mm以上0.500mm未満であることが望ましい。さらに、好ましくは0.150mm以上0.350mm未満である。
直径が0.100mm以下であると、細部への挿入性、到達性は良好であるが、歯ブラシとして使用した場合の歯ブラシ用毛材の毛腰が柔軟になるため清掃性に劣りやすく、また、直径が0.500mm以上であると、芯部単体の直径が太くなることから芯部の毛腰が硬くなり、細部への挿入性、到達性が劣り、清掃性が低下するばかりか、清掃対象物へキズを付けることになり、歯ブラシ性能が低下する傾向となる場合がある。
また、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、上記のポリエステル系エラストマーおよびポリエステル系樹脂には、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、酸化防止剤、抗菌剤、蛍光増白剤、耐候剤、染料および顔料などの慣用の各種添加剤が含まれていてもよい。
さらにまた、上記添加剤と共に研磨剤または磨き剤、具体的には、クレー、シリカ、炭酸カルシウムまたはアパタイトおよびそれらの混合物が含まれていてもよい。
上記歯ブラシ用毛材1を毛材の少なくとも一部に使用した本発明の歯ブラシは、公知の方法にて製造することができ、歯ブラシ自体の製造方法については特に限定されない。
以上、説明したとおり、本発明の歯ブラシ用毛材1は、従来のナイロン樹脂またはポリエステル樹脂の歯ブラシ用毛材に比べて適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯ブラシ用毛材の先端側に形成した非先鋭テーパー部により、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた特性をも兼ね備えたものである。
そして、本発明の歯ブラシ用毛材1を少なくとも一部に使用した歯ブラシは、これらの特性を十分発揮し、その実用性が極めて高いものである。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、本発明の歯ブラシ用毛材の評価方法については、次の通り行った。すなわち、実施例に示すブラシ用毛材を30穴の歯ブラシハンドルに毛丈13mmになるよう処理したブラシ用毛材を植毛して歯ブラシを作製しこの歯ブラシについて以下の評価を実施した。
〔清掃性評価〕
上記の歯ブラシを使用し、この歯ブラシに対して摺動面裏側から垂直に200gの荷重をかけて、仮想汚れを塗布したステンレス製波板に対して、振幅14mm、スピード150rpmで300回摺動させ、仮想汚れの除去率を測定した。汚れ除去率は波板凸部表面について算出した。
除去率が80%以上を○、50%以上80%未満を△、50%未満を×とする。
〔耐久性評価〕
清掃性評価と同じ仕様の歯ブラシを作製し、この歯ブラシに対して摺動面裏側から垂直に500gの荷重を掛け、37℃の温水を滴下させた状態でステンレス製の波板に対して歯ブラシの長手方向に2万回摺動運動させ、ブラシ部の毛開き率(K)を測定した。毛開き率の算出方法は、初期状態におけるブラシ部摺動面の横幅Amm、摺動後の横幅Bmmとしたとき、K=(B−A)/A×100(%)とした。
毛開き率が30%未満を○、30%以上50%未満を△、50%以上を×とする。
〔歯茎マッサージ効果〕
歯茎マッサージ効果は20名のモニターを対象とし、歯ブラシを実際に14日間使用した場合の使用感、特に歯茎のマッサージ効果評価を依頼し、回答を得た。評価基準は次の通りである。
1/毛材の歯肉への当たりでチクチク感があり、歯茎のマッサージ効果もなかった、
2/毛材の歯肉への当たりは良好であるが、歯茎のマッサージ効果は小さかった、
3/毛材の歯肉への当たりは良好で、歯茎のマッサージ効果も優れていた、
4/毛材の歯肉への当たりが極めて良好で、歯茎のマッサージ効果も極めて優れていた。
〔実施例1〕
芯部構成樹脂としてポリエステル系エラストマー(デュポン(株)製“ハイトレル”(登録商標)6347、ショアD硬度:63D)、鞘部構成樹脂としてポリエステル系樹脂(固有粘度1.28:ポリエチレンテレフタレート樹脂、以下、PETという)を用い、複合溶融紡糸機に供給し、芯部が鞘部内に内在したノズルから、芯部断面積比率80%、鞘部断面積比率20%にて溶融押出し、直ちに30℃の水中で冷却し、続いて55℃の温水、さらに100℃の乾熱下で4.1倍に延伸した後、乾熱雰囲気中で弛緩熱処理を行った。このようにして得られた直径Dが0.190mmの円形芯鞘複合モノフィラメントを束状に巻き取った。
次に、巻き取られた束状の芯鞘複合モノフィラメントの周囲に紙テープを巻いて直径43mmの毛束とし、さらに30mmの長さに切断し、カットブリッスルを得た。
得られたカットブリッスルの先端を加温した苛性ソーダに浸漬して、溶解処理を行ない、先端0mm部位における直径dが0.030mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15%の非先鋭テーパー部を形成し、歯ブラシ用毛材を得た。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。なお表中に登録商標の表示は省略する。(以降の実施例比較例も同様とする)
〔実施例2〕
実施例1において、鞘部構成樹脂をポリエステル系樹脂(固有粘度1.18:ポリブチレンテレフタレート、以下PBTという)に変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔実施例3〕
実施例1において、芯部構成樹脂をポリエステル系エラストマー(東レ・デュポン(株)製“ハイトレル”(登録商標)5557、ショアD硬度:55D)に変更し、芯部断面積比率70%、鞘部断面積比率30%に変更し、先端0mm部位における直径dが0.057mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が30%の非先鋭テーパー部にそれぞれ変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔実施例4〕
実施例1において、芯鞘複合モノフィラメントの直径Dを0.160mmに変更し、芯部断面積比率75%、鞘部断面積比率25%に変更し、先端0mm部位における直径dが0.040mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が25%の非先鋭テーパー部にそれぞれ変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔比較例1〕
実施例1において、芯部構成樹脂をポリエステル系エラストマー(東レ・デュポン(株)製“ハイトレル”(登録商標)4767N、ショアD硬度:47D)に変更し、芯部断面積比率75%、鞘部断面積比率25%にそれぞれ変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔比較例2〕
実施例1において、先端0mm部位における直径dを0.019mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が10%の非先鋭テーパー部に変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔比較例3〕
実施例3において、芯部構成樹脂をポリエステル系樹脂(PET)、鞘部構成樹脂をポリエステル系エラストマー(東レ・デュポン(株)製“ハイトレル”(登録商標)6347、ショアD硬度:63D)に変更し、先端0mm部位における直径dを0.030mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15%の非先鋭テーパー部にそれぞれ変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
〔比較例4〕
実施例1において、芯部構成樹脂をポリエステル系樹脂(PBT)に変更し、芯部断面積比率100%に変更し、先端0mm部位における直径dを0.038mm、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が20%の非先鋭テーパー部にそれぞれ変更した以外は、同様の方法で歯ブラシ用毛材を作製した。
得られた歯ブラシ用毛材を使用して歯ブラシを作製し、特性の評価を実施した結果を表1に示した。
Figure 2013226172
表1の結果から、実施例1〜4に示した本発明のブラシ用毛材を使用した歯ブラシは、芯部を断面積比率65〜95%のポリエステル系エラストマーにて形成していることにより、毛材が適度な柔軟性を有していることで、鞘部に使用しているポリエステル系樹脂により、優れた清掃性および/または耐久性を有していると共に、良好な使用感をも有しており、実用性の高いものであった。
これに対して、本発明の条件を満足しない歯ブラシ用毛材を使用した歯ブラシは、清掃性および/または耐久性に欠け、さらには使用感に欠けたものとなることが分かる。
本発明の歯ブラシ用毛材は、従来のナイロン樹脂またはポリエステル樹脂の歯ブラシ用毛材に比べて適度な柔軟性および高い摩擦係数を有すると共に、歯ブラシ用毛材の少なくとも一端に形成した非先鋭テーパー部により、歯垢除去などの清掃効果および歯茎に対するマッサージ効果などの使用感に優れた歯ブラシ用毛材および歯ブラシは、これらの特性を充分発揮し、その実用性は極めて高い。
1 歯ブラシ用毛材
2 芯部
3 鞘部
4 非先鋭テーパー部
5 カットブリッスル
6 先端部

Claims (3)

  1. 芯部がJIS−K−7215(1986)に規定されるプラスチックのデュロメータタイプD硬さ試験法で測定したショアD硬度が50D〜75Dのポリエステル系エラストマー、鞘部がポリエステル系樹脂よりそれぞれ構成される芯鞘複合モノフィラメントからなるカットブリッスルの少なくとも一端に、先端0mm部位における直径dと、最大径部における直径Dとの関係d/D×100が15〜45%となる非先鋭テーパー部を有することを特徴とする歯ブラシ用毛材。
  2. 前記カットブリッスルを最大径部で繊維軸方向に垂直に切断した断面における芯鞘断面積比率が、芯部/鞘部=65〜95%/35〜5%であることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ用毛材。
  3. 請求項1または2記載の歯ブラシ用毛材を少なくとも一部に使用したことを特徴とする歯ブラシ。
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