JP2013224927A - 観察試料、観察試料の作製方法、及び観察方法 - Google Patents

観察試料、観察試料の作製方法、及び観察方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を、高いコントラストで観察する。
【解決手段】本発明に係る観察試料は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、融点が25〜100℃の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えている。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料であって、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置で観察するための観察試料に関し、さらに、当該観察試料の作製方法及び当該観察試料を用いた観察方法に関する。
発泡樹脂成形体、紙、触媒担体、フィルター、リチウムイオン電池のセパレータ、リチウムイオン電池の電極シート等、多数の製品に使用される多孔体は、産業上非常に重要な材料である。
このように様々な製品に使用される多項体を観察する方法として、特許文献1には、オキシ塩化ジルコニウム水溶液や硫酸チタン水溶液等、金属を含んだ塩を水等の溶媒に溶解させた溶液を、観察対象となる多孔体試料に含浸させて加熱乾燥させた後、切断して観察面を形成したものを観察試料として用いた観察方法が記載されている。
特開2009−287941号公報(2009年12月10日公開)
リチウムイオン電池の電極シートは、活物質、導電助剤、及びバインダーから構成されている。電極シートは、これらの材料を混合して形成される。このように形成された電極シートには、構成材料が3次元的に分布されているとともに、これらの隙間として無数の空隙が存在している。この空隙は、実際にリチウムイオン電池デバイスに適用されたときには、電解液で満たされ、リチウムイオンの通り道となる。
したがって、空隙のサイズ、数、分布等が、リチウムイオンの拡散のしやすさに影響する。リチウムイオンの拡散は、リチウムイオン電池デバイスのアウトプットとしての電池特性に影響を与える大きな要因のひとつである。すなわち、リチウムイオン電池材料として用いられる多孔体において、空隙サイズ、空隙形状、空隙の連結性等を把握することは、高性能なリチウムイオン電池に要求される電極の条件を見出す上で非常に重要である。
多孔体における空隙の状態は、多孔体からサンプリングした多孔体試料に切断等の加工を施して観察面を形成した観察試料を作製し、当該観察試料を電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、ラマン分光測定装置等のような観察装置により観察する。
多孔体中の空隙の観察には、上述した観察装置から得られる画像のコントラストがより高いことが求められる。しかしながら、観察対象となる多孔体を構成する材料と空隙とのコントラストが通常低く、空隙が明瞭に観察できない場合がある。
従来の観察方法においては、多孔体の内部の空隙を、エポキシ樹脂をはじめとした樹脂で包埋した上で切断及び研磨することによって作製した観察試料を用いていた。このような観察試料の作製方法は、まず、容器に入れた樹脂の中に観察対象となる多孔体を浸漬した状態で、真空ポンプを用いて容器の内部の空気を排気する。これにより、多孔体の内部の空隙が樹脂で満たされる。そして、空隙に充填された樹脂を硬化させた後、ミクロトーム、イオンビーム等を利用した断面加工装置等を用いて、多孔体を加工することで平滑な断面を有する観察面を備えた観察試料を作製する。
このようにして得られた観察試料は、観察対象の多孔体を構成する材料と包埋に用いる樹脂との電子密度差が小さいため、電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置等で観察すると、画像のコントラストが低く、多孔体を構成する材料と空隙(包埋された樹脂)部分との判別が困難な場合があった。また、ラマン分光測定装置により観察試料を観察する場合には、励起光のレーザーを用いるため、観察試料の空隙に包埋された樹脂から生じる蛍光が測定の妨害となり、スペクトルのS/N比(コントラスト)の大幅な低下を招いていた。
また、特許文献1に記載の観察方法においては、金属を含んだ塩を水等の溶媒に溶解させた溶液を観察試料に含浸させるので、溶媒により溶出するような材料により形成された多孔体を含む観察試料の場合には、当該材料が溶出することによって、空隙の分布や形状が変化してしまう。したがって、リチウムイオン電池の電極シートのように、水等の溶媒により溶出する材料により形成された多孔体を好適に観察することはできなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により、観察試料を観察するときに、水等の溶媒を用いることなく、コントラストの高い画像が得られる観察試料、並びに当該観察試料を作製する方法及び当該観察試料を用いた観察方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、リチウムイオン電池の電極シートを顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、水等の溶媒を用いることなく作製でき、上記観察装置から得られる画像のコントラストが向上した観察試料を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る観察試料は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えたことを特徴としている。
さらに、本発明に係る観察試料において、上記リチウムイオン電池の電極シートは正極材料または負極材料であることが好ましい。
また、本発明に係る観察試料において、上記金属はガリウムであることが好ましい。
さらに、本発明に係る観察試料において、上記リチウムイオン電池の電極シートは、電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察面を有していることが好ましい。
また、本発明に係る観察試料において、上記観察面は、切断処理及び研磨処理の少なくとも一方を上記リチウムイオン電池の電極シートに施すことにより形成されたことが好ましい。
本発明に係る観察試料の作製方法は、観察試料が包含するリチウムイオン電池の電極シートの空隙に、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属を圧入充填する圧入工程を包含することを特徴としている。
また、本発明に係る観察試料の作製方法は、上記圧入工程において、上記金属が溶融した液体を、上記リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填し、上記金属が圧入充填された上記リチウムイオン電池の電極シートを、上記金属の融点よりも低くなるように冷却する冷却工程と、冷却した上記リチウムイオン電池の電極シートに、研磨処理及び切断処理の少なくとも一方を施すことにより、観察面を形成する観察面形成工程とをさらに包含することが好ましい。
さらに、本発明に係る観察試料の作製方法は、上記圧入工程において、上記金属が溶融した液体を、100MPa以下の圧力で、上記リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填することが好ましい。
本発明に係る観察方法は、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察することを特徴としている。
本発明に係る観察試料は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを包含するので、コントラストが高い画像を得ることが可能であり、より正確にリチウムイオン電池の電極シートを観察することができる。
本発明の一実施形態に係る観察試料の走査型電子顕微鏡写真(二次電子像)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る観察試料の走査型電子顕微鏡写真(反射電子像)を示す図である。 従来の観察試料の走査型電子顕微鏡写真(二次電子像)を示す図である。 本発明の一実施形態に係る観察試料のX線CT装置画像(三次元画像)を示す図である。
〔観察試料〕
本発明に係る観察試料は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えている。
本発明において、リチウムイオン電池の電極シートは、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察する対象となる多孔体である。従来、産業上利用されている多孔体としては、リチウムイオン電池の電極シート以外にも、例えば、発泡樹脂成形体、紙、触媒担体、フィルター、リチウムイオン電池のセパレータ等、種々の多孔体が挙げられるが、本発明では特に、リチウムイオン電池の電極シートを観察するのに適した観察試料を提供することができる。
本発明においては、観察試料の作製及び観察時に、水等の溶媒を用いないため、水等の溶媒により性質が変化する多孔体であっても、好適に用いることができる。したがって、多孔体が、触媒担体、リチウムイオン電池の電極シート等である場合であっても、本発明の観察試料であれば、好適に観察することが可能である。
すなわち、本発明に係る観察試料が備える多孔体は、触媒担体又はリチウムイオン電池の電極シートであることが好ましく、リチウムイオン電池の電極シートであることがより好ましい。また、多孔体としてのリチウムイオン電池の電極シートは、正極材料又は負極材料のいずれであってもよい。
本発明に係る観察試料において、リチウムイオン電池の電極シートの空隙には、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が充填されている。リチウムイオン電池の電極シートの空隙に充填されている金属は、融点が25℃以上、100℃以下であればよいが、25℃以上、60℃以下であることがより好ましい。これにより、大気圧環境下においても、金属の相状態を制御することが容易であり、リチウムイオン電池の電極シートの空隙により好適に金属を充填することができる。
融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲の金属としては、単体金属で融点が25℃以上、100℃以下のものの他、低融点合金のうち融点が25℃以上、100℃以下のものも用いることができる。このような金属としては、ガリウム、ウッド合金等のほか、ビスマス、カドミウム、インジウム、鉛、又はスズを特定の割合で混合した合金群より選択される金属であることが好ましく、ガリウムであることがより好ましい。
融点が25℃以上、100℃以下の金属は、比較的低温において、固体から液体及び液体から固体へと相状態を変化させることができるので、相状態の制御が容易である。例えば、リチウムイオン電池の電極シートの空隙にガリウムを充填する場合、ガリウムの融点は約30℃であるため、室温条件下において、相状態を制御することができる。したがって、ガリウムを溶解させた液体を、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に充填した後に冷却し、固体化して空隙内に固定することによって、観察試料を容易に作製することができる。
融点が25℃以上の金属であれば、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に充填された後に、室温で空隙内の金属が溶け出して液体となることがなく、観察に支障をきたすことがないため、好ましい。また、融点が100℃以下の金属であれば、金属を溶融させるのに高温で加熱する必要がなく、リチウムイオン電池の電極シートが熱により変形するのを防ぐことができるため、好ましい。
このように、本発明に係る観察試料は、リチウムイオン電池の電極シートの空隙が金属で埋められているので、機械的強度が高い。したがって、観察装置で観察するための観察面となる断面を形成するために、観察試料に切断、研磨等の加工処理を施すことが容易である。さらに、空隙が金属で埋められているので、観察試料が導電性となり、例えば、走査型電子顕微鏡により観察試料を観察する場合に、スパッタ等により観察試料の表面に金の薄膜を形成する等の導電化処理が不要になる。
本発明に係る観察試料は、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属が埋められているので、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置を用いて、コントラストが高い画像を得ることが可能であり、より正確にリチウムイオン電池の電極シートを観察することができる。特に金属としてガリウムを用いて空隙を埋めることによって、レーザー光による励起でも蛍光を発することがないので、ラマン分光測定装置においても、S/N比よく(コントラスト高く)断面の物質の分布を測定することができる。
また、本発明に係る観察試料は、水等の溶媒を用いることなく作製及び観察することができるので、リチウムイオン電池の電極シートのように、水等の溶媒により変化しうる多孔体であっても、好適に観察することができる。
本発明に係る観察試料において、リチウムイオン電池の電極シートの空隙への融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲の金属の充填は、例えば、以下のように行うことができる。まず、リチウムイオン電池の電極シートを融点が25度以上、100℃以下の温度範囲の金属が溶融した液体中に浸漬する。そして液体中にリチウムイオン電池の電極シートを浸漬した状態で減圧し、内部の気体を排気する。内部の気体を排気した状態で、金属が溶融した液体を圧入して空隙内に金属を充填した後、金属の融点以下の温度に冷却する。これによりリチウムイオン電池の電極シート内の金属が固体化し、空隙に金属が充填された観察試料を得ることができる。
リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属を圧入するとき、その圧力は、100MPa以下であることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属が好適に充填されるので、より正確な観察が可能である。また、空隙に金属を圧入するときの圧力は、50MPa以上、70MPa以下であることがより好ましく、60MPa以上、70MPa以下であることが最も好ましい。このように、金属圧入時の圧力を制御することによって、微細な空隙にまで確実に金属を充填することができるとともに、リチウムイオン電池の電極シートを変形させることがない。すなわち、リチウムイオン電池の電極シートに適用される多孔体の空隙に金属が好適に充填されるので、より正確な観察が可能である。
また、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属を圧入するときの温度は、圧入する金属の融点に応じて適宜設定されるが、例えば、圧入する金属の融点よりも20〜30℃高い温度であることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を特に好適に作製することができる。なお、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属を圧入する際には、金属の温度の低下を防ぐために、金属と同様に加熱した圧力伝達物質を利用してもよい。圧力伝達物質の例として、例えばグリセリン等が挙げられる。
本発明に係る観察試料を観察する観察装置は、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置のいずれであってもよい。本発明に係る観察試料は、これらの観察装置による観察に特に適している。
本発明に係る観察試料を観察するための顕微鏡としては、光学顕微鏡及び電子顕微鏡を用いることができる。
光学顕微鏡を用いれば、光学レンズを利用して、観察試料を直接観察することができる。光学顕微鏡により観察試料を直接観察することは、観察試料を切断して観察面となる断面を作成した場合に、当該断面を確認するときに特に有効である。
電子顕微鏡を用いる場合、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察することが特に好ましい。SEMを用いれば、観察試料の表面からの2次電子像が得られるので、観察試料の表面の形状を観察することができる。また、SEMを用いれば、観察試料の表面から弾性散乱される反射電子を結像させた反射電子像を得ることができる。この反射電子像は、原子番号に依存してコントラストがつくため、元素種の判別により適している。
なお、観察試料を顕微鏡により観察する場合には、観察試料の観察面となる断面を、より平滑に、かつ加工に伴う空隙の変形等の歪みが生じないように作製することが好ましい。
観察試料の観察面(断面)の元素分布の識別には、電子分光装置である電子線マイクロアナライザーを用いることが好ましい。電子線マイクロアナライザーは、加速した電子線を観察試料に照射し、観察試料を構成する元素から発生する特性X線を検出する。この特性X線は、電子線が照射される微小領域から発生するので、観察試料表面の構成元素の検出、同定、及び定量を行うのに特に優れている。
X線CT装置は、観察対象の物体を様々な方向からX線で撮影し、得られた断面画像をコンピューター処理により3次元的に構築することによって、内部構造を含めた物質の構造を可視化する装置である。観察する物体にX線を照射した場合、照射されたX線の一部は物体に吸収され、残りは透過する。これを投影しただけでは、物体のある断面の2次元像しか得られないが、物体を回転させ、様々な方向からの撮影することで3次元的な像の構築が可能となる。また、X線の吸収度合いは物体中に含まれる元素の種類、量により変化し、この変化から物体内部の元素分布についての情報を得ることもできる。
上記のような特徴から、X線CT装置を用いて観察試料を観察すれば、リチウムイオン電池の電極シートの空隙の3次元的な立体像が得られるので、断面の観察からは得られない空隙の連結などに関する情報をも得ることができる。
ラマン分光測定装置を用いた場合、レーザー光を観察試料に照射し、振動数が変化した光を検出することによって、物質の同定を行う。観察試料にレーザー光を照射すると、相互作用によりレーザー光が散乱される。この散乱光の中には入射したレーザー光と同じ波長の光(レイリー散乱)と、物質の分子振動によって、入射したレーザー光とは異なる波長に変化した光(ラマン散乱)とが含まれる。このラマン散乱光は、分子の振動状態に依存したスペクトルとなり、予め既知の物質を測定して、当該スペクトルを得ておけば、被検物質を同定することができる。
ラマン分光装置を用いれば、光学素子により入射するレーザー光を絞り、付属の顕微鏡で観察しながら特定部位だけを分析することで、観察試料中の物質の分布もマッピングすることができる。このような顕微鏡を備えたラマン分光測定装置は顕微ラマンと呼ばれ、数μm角程度の領域の分析が可能である。ただし、このような分析により有用な情報を得るためには、観察試料の表面を、顕微鏡の焦点を合わせることができる程度に平滑にする必要がある。
本発明に係る観察試料は、樹脂を含浸させて得られる従来の観察試料のように、レーザー光による励起でも蛍光を発することがないので、ラマン分光装置を用いて観察する場合でも、S/N比のよい(コントラストが高い)画像を得ることができる。その結果、観察試料を好適に観察することができる。
本発明に係る観察試料を観察するための観察装置としては、より高いコントラストで観察することができるので、電子顕微鏡及び電子線マイクロアナライザーを用いることが好ましく、電子顕微鏡を用いることがより好ましく、電子顕微鏡の中でも走査型電子顕微鏡を用いることが最も好ましい。
本発明に係る観察試料において、リチウムイオン電池の電極シートは、電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察面を有していることが好ましい。このような観察面を観察することによって、リチウムイオン電池の電極シート中の空隙を正確に観察することができる。
このような観察面は、切断処理及び研磨処理の少なくとも一方をリチウムイオン電池の電極シートに施すことにより形成されてもよい。切断処理及び研磨処理の少なくとも一方をリチウムイオン電池の電極シートに施すことにより観察面を形成することによって、観察面がより平坦になり、電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置を用いて、より正確な観察が可能である。
このように、本発明に係る観察試料を用いれば、水等の溶媒を用いることなく作製及び観察が可能であり、かつコントラストの高い画像を得ることができるので、より正確にリチウムイオン電池の電極シートを観察することができる。
〔観察試料の作製方法〕
本発明に係る観察試料の作製方法は、観察試料が包含するリチウムイオン電池の電極シートの空隙に、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属を圧入充填する圧入工程を包含している。本発明に係る観察試料の作製方法によれば、上述した本発明に係る観察試料を作製することができる。
圧入工程において金属が圧入充填されるリチウムイオン電池の電極シートは、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察する対象となる多孔体である。従来、産業上利用されている多孔体としては、リチウムイオン電池の電極シート以外にも、例えば、発泡樹脂成形体、紙、触媒担体、フィルター、リチウムイオン電池のセパレータ等、種々の多孔体が挙げられるが、本発明では特に、リチウムイオン電池の電極シートを観察するのに適した観察試料を作製することができる。
圧入工程においてリチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填する金属は、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲の金属であればよく、単体金属で融点が25℃以上、100℃以下のものの他、低融点合金のうち融点が25℃以上、100℃以下のものも用いることができる。このような金属としては、ガリウム、ウッド合金等のほか、ビスマス、カドミウム、インジウム、鉛、又はスズを特定の割合で混合した合金群より選択される金属であることが好ましく、ガリウムであることがより好ましい。
また、圧入工程においてリチウムイオン電池の電極シートの空隙に充填する金属は、融点が25℃以上、100℃以下であればよいが、25℃以上、60℃以下であることがより好ましい。これにより、大気圧環境下においても、金属の相状態を制御することが容易であり、リチウムイオン電池の電極シートの空隙により好適に金属を充填することができる。
圧入工程においては、上記金属が溶融した液体をリチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填してもよい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートの空隙により精度よく金属を充填することができる。上記金属は、融点が25以上、100℃以下の温度範囲であるため、固体から液体及び液体から固体への相状態の制御が容易である。したがって、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填する際には、金属を融点以上の温度まで加熱させて液体状態にすれば、容易に充填することができる。
例えば、容器内部で溶融させて液体状態となった金属の中に、リチウムイオン電池の電極シートを沈めておき、真空ポンプ等を用いて容器内の空気を排気する。これによりリチウムイオン電池の電極シート内部の空気もあわせて排気される。そして、リチウムイオン電池の電極シート及びガリウムの入った容器をグリセリン等の圧力伝達物質の中に沈め、そのままの状態で油圧プレス等することによりリチウムイオン電池の電極シートの空隙に液体状態の金属を圧入する。これにより、リチウムイオン電池の電極シートの空隙内に金属を容易に充填することができる。
また、本発明に係る観察試料の作製方法は、上述したような金属が圧入充填されたリチウムイオン電池の電極シートを、金属の融点よりも低くなるように冷却する冷却工程をさらに包含してもよい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に充填された金属を固体化して、空隙内に固定することができる。
さらに、本発明に係る観察試料の作製方法は、冷却したリチウムイオン電池の電極シートに、研磨処理及び切断処理の少なくとも一方を施すことにより、観察面を形成する観察面形成工程をさらに包含してもよい。冷却されたリチウムイオン電池の電極シートの空隙内の金属は固体化しているので、機械的強度が高い。したがって、観察装置で観察するための観察面となる断面を形成するために、観察試料に切断、研磨等の加工処理を施すことが容易である上に、より平坦な断面が形成される。
観察面形成工程においては、例えば、ミクロトーム、イオンビーム等を備えた断面加工装置等を用いて、リチウムイオン電池の電極シートを切断し、平滑な断面を作製すればよい。断面の平滑度を向上させるために、必要に応じて断面を研磨してもよい。
圧入工程においては、上述したような金属が溶融した液体を、100MPa以下の圧力で、上記リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填することが好ましい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートの空隙への金属の充填を好適に行うことができる。また、金属を圧入充填するときの圧力は、50MPa以上、70MPa以下であることがより好ましく、60MPa以上、70MPa以下であることが最も好ましい。このように、金属圧入時の圧力を制御することによって、微細な空隙にまで確実に金属を充填することができるとともに、リチウムイオン電池の電極シートを変形させることがない。すなわち、リチウムイオン電池の電極シートを含む観察試料を好適に作製することができる。
また、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属を圧入するときの温度は、圧入する金属の融点に応じて適宜設定されるが、例えば、圧入する金属の融点よりも20〜30℃高い温度であることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を特に好適に作製することができる。なお、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属を圧入する際には、金属の温度の低下を防ぐために、金属と同様に加熱した圧力伝達物質を利用してもよい。圧力伝達物質の例として、例えばグリセリン等が挙げられる。
本発明に係る観察試料の作製方法によれば、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲の金属を圧入充填するので、コントラストが高い画像を得ることができ、より正確にリチウムイオン電池の電極シートを観察することが可能な観察試料を作製することができる。また、本発明に係る観察試料の作成方法によれば、観察試料の作製及び観察に水等の溶媒を用いることがないため、リチウムイオン電池の電極シートのように、溶媒に溶出するような材料からなる多孔体を用いても、好適に観察試料を作製することができる。
〔観察方法〕
本発明に係る観察方法においては、融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察する。すなわち、本発明に係る観察方法において観察の対象となる観察試料の一実施形態は、本発明に係る観察試料である。したがって、本発明に係る観察方法の一実施形態は、上述した本発明に係る観察試料の説明に準じる。
本発明に係る観察方法によれば、リチウムイオン電池の電極シートの空隙に金属が充填された観察試料を用いるので、コントラストの高い画像を得ることができ、より正確にリチウムイオン電池の電極シートを観察することができる。また、本発明に係る観察方法によれば、水等の溶媒を用いることなく観察することができるので、水等の溶媒により変化しうるリチウムイオン電池の電極シートであっても、好適に観察することができる。さらに、本発明に係る観察方法によれば、樹脂を含浸させて得られる従来の観察試料のように、レーザー光による励起でも蛍光を発することがないので、ラマン分光装置を用いて観察する場合でも、S/N比のよい(コントラストが高い)画像を得ることができる。その結果、観察試料を好適に観察することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、リチウムイオン電池の電極シートを、観察対象となる多孔体として用い、観察試料を作製した。使用したリチウムイオン電池の電極シート(パイオトレック社製、天然球状黒鉛、負極片面)は、リチウムイオン二次電池の負極材料となるものであり、カーボンを活物質としている。
容器内部で60℃に加熱することによって溶解させた液体状態のガリウム(純度99.99%、融点30℃)中に電極シートを浸漬した後、真空引きして減圧し、電極シート内部の空気を排気した。この状態において、リチウムイオン電池の電極シート及びガリウムの入った容器をグリセリン等の圧力伝達物質の中に沈め、そのままの状態で油圧プレス等することにより電極シートに圧力60MPaを120秒間かけて、ガリウム液体を電極シートの空隙内に圧入充填した。ガリウム液体が充填された電極シートを、液体窒素によりマイナス196℃で30秒間冷却し、充填されたガリウム液体を固体化して、空隙内に固定した。
このようにして作製したリチウムイオン二次電池の電極シートを含む観察試料断面を、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製、型番:S−4700)で観察した。観察試料を走査型電子顕微鏡により撮影した二次電子像写真を、図1に示す。また、同様に、観察試料を走査型電子顕微鏡により撮影した反射電子像写真を、図2に示す。さらに、比較例として、空隙にガリウムを充填していないリチウムイオン二次電池の電極シートを含む観察試料を用意し、走査型電子顕微鏡により撮影した二次電子像写真を、図3に示す。
図1及び2に示すように、本発明に係る観察試料においては、電極シートの構成材料部分と、ガリウムが充填された空隙部分とのコントラストが高く、構成材料と空隙との分布を正確に観察できた。一方、図3に示すように、空隙にガリウムを充填していない比較例の観察試料では、電極シートの構成材料部分と空隙部分とのコントラストが低く、構成材料と空隙との分布を正確に観察することができなかった。
まず、実施例1と同様に、ガリウム充填済みリチウムイオン二次電池電極シートを観察試料として作製した。
作製した観察試料に対して、X線CT装置(SPring−8 BL47XU)を用いて三次元像観察を行った。観察試料をX線CT装置により撮影し、三次元構築した画像を図4に示す。
図4に示すように、観察試料の構成材料部分と、ガリウムが充填された空隙部分とのコントラストが高く、構成材料と空隙との三次元的な分布を正確に観察することができた。
本発明は、種々の分野に適用されるリチウムイオン電池の電極シートの観察に利用することができる。

Claims (9)

  1. 顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察試料であって、
    融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えた、観察試料。
  2. 上記リチウムイオン電池の電極シートは正極材料または負極材料である、請求項1に記載の観察試料。
  3. 上記金属はガリウムである、請求項1又は2に記載の観察試料。
  4. 上記リチウムイオン電池の電極シートは、電子顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察するための観察面を有している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の観察試料。
  5. 上記観察面は、切断処理及び研磨処理の少なくとも一方を上記リチウムイオン電池の電極シートに施すことにより形成された、請求項4に記載の観察試料。
  6. 観察試料が包含するリチウムイオン電池の電極シートの空隙に、融点が25度以上、100℃以下の温度範囲である金属を圧入充填する圧入工程を包含する、観察試料の作製方法。
  7. 上記圧入工程において、上記金属が溶融した液体を、上記リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填し、
    上記金属が圧入充填された上記リチウムイオン電池の電極シートを、上記金属の融点よりも低くなるように冷却する冷却工程と、
    冷却した上記リチウムイオン電池の電極シートに、研磨処理及び切断処理の少なくとも一方を施すことにより、観察面を形成する観察面形成工程と
    をさらに包含する、請求項6に記載の観察試料の作製方法。
  8. 上記圧入工程において、上記金属が溶融した液体を、100MPa以下の圧力で、上記リチウムイオン電池の電極シートの空隙に圧入充填する、請求項6又は7に記載の観察試料の作製方法。
  9. 融点が25℃以上、100℃以下の温度範囲である金属が、空隙に充填されたリチウムイオン電池の電極シートを備えた観察試料を、顕微鏡、電子線マイクロアナライザー、X線CT装置、又はラマン分光測定装置により観察する、観察方法。
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