JP2013224758A - 水冷式熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水冷式熱交換器に関し、犠牲陽極の交換時における作業者の手間を軽減する。
【解決手段】水冷式熱交換器(10)は、シェル(11)、チューブ(12)、及び犠牲陽極(81,82,83)を備えている。シェル(11)は、筒状の胴部(21)と、該胴部(21)の両端を覆う一対の管板(41,42)と、各管板(41,42)を挟んで胴部(21)の反対側に固定される一対の蓋部(71,72)とを有している。チューブ(12)は、胴部(21)内の冷媒室(S1)に配置され、両端が管板(41,42)と蓋部(71,72)との間の水室(S21,S22,S3)にそれぞれ開口している。そして、犠牲陽極(81,82,83)は、各水室(S21,S22,S3)内に設けられ、蓋部(71,72)の内面全体に沿って形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、水冷式熱交換器に関し、特に、作業者の手間の軽減策に係るものである。
従来より、シェルアンドチューブ型の水冷式熱交換器が知られている。例えば、特許文献1に開示の水冷式熱交換器は、2つの水室の間に冷媒室が区画されたシェルと、冷媒室に配置され両端が両側の水室に開口する複数のチューブとを備えている。この水冷式熱交換器では、冷媒室内へ導入される冷媒と水室内へ導入されてチューブ内を流れる水との間で、熱交換が行われる。
また、この水冷式熱交換器には、舶用エアコン等で用いられる場合に海水を水室内へ導入することを想定し、水室内に犠牲陽極が設けられている。この犠牲陽極は、水室の内壁面よりも溶け易い材料で形成されている。そのため、水室内へ海水を導入すると、海水によって犠牲陽極が水室の内壁面よりも先に腐食がおこり、その結果、内壁面の腐食が抑制される。
特開2005−194624号公報
しかし、特許文献1の水冷式熱交換器では、犠牲陽極がネジで固定されている。そのため、犠牲電極を交換する毎に、作業者はネジを締め直さなければならない。さらに、ネジ穴が腐食して犠牲電極が固定できなくなると、作業者は新たなネジ穴を形成しなければならず、作業者に手間をかけてしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、水冷式熱交換器において、犠牲陽極を交換する時の作業者の手間を軽減することにある。
第1の発明は、筒状の胴部(21)と、該胴部(21)の両端を覆って該胴部(21)内に冷媒室(S1)を形成する一対の仕切部(31,32)と、内面が凹状に形成され、上記各仕切部(31,32)を挟んで上記胴部(21)の反対側に配置されて該各仕切部(31,32)との間に水室(S21,S22,S3)を形成する一対の蓋部(71,72)とを有するシェル(11)と、上記冷媒室(S1)内に配置され、両端が上記各仕切部(31,32)に挿入されて上記各水室(S21,S22,S3)に開口する複数のチューブ(12)と、上記水室(S21,S22,S3)内に設けられた犠牲陽極(81,82,83)とを備えた水冷式熱交換器を対象としている。そして、上記犠牲陽極(81,82,83)は、上記蓋部(71,72)の内面の少なくとも一部に沿って形成されていることを特徴とする。
上記第1の発明では、犠牲陽極(81,82,83)が蓋部(71,72)の内面の少なくとも一部に沿って形成されている。そのため、蓋部(71,72)が仕切部(31,32)に固定されることによって、蓋部(71,72)と仕切部(31,32)との間に犠牲陽極(81,82,83)が挟まれて保持される状態や、水室(S21,S22,S3)へ導入された水の圧力によって、犠牲陽極(81,82,83)が蓋部(71,72)に押し付けられて保持される状態を形成することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記犠牲陽極(81,82,83)は、上記蓋部(71,72)の内面全体に沿って形成されていることを特徴とする。
上記第2の発明では、犠牲陽極(81,82,83)が蓋部(71,72)の内面全体に沿って形成されているため、犠牲陽極(81,82,83)と蓋部(71,72)との接触面積が比較的大きい状態で、犠牲陽極(81,82,83)が安定的に保持される。
第3の発明は、第2の発明において、上記犠牲陽極(83)は、上記チューブ(12)の開口に対向する対向部(83a)が他の部分よりも厚いことを特徴とする。
犠牲陽極は、水流に当たる部分が腐食され易い傾向にある。しかし、上記第3の発明では、チューブ(12)から流出した水が当たる犠牲陽極(83)の対向部(83a)を他の部分よりも厚く形成しているため、対向部(83a)だけが短時間に腐食されてしまうことがなくなる。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明において、上記仕切部(31,32)は、上記胴部(21)の両端に固定され、上記チューブ(12)の両端が挿入された仕切板(41,42)と、該仕切板(41,42)と上記蓋部(71,72)及び犠牲陽極(81,82,83)との間をシールするシール部材(51,52)とを有していることを特徴とする。
上記第4の発明では、シール部材(51,52)が、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)とに跨って仕切板(41,42)との間をシールしている。そのため、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)との隙間が塞がれ、この隙間への水の浸入が防止される。
第5の発明は、第4の発明において、上記シール部材(51,52)は、上記仕切板(41,42)と上記蓋部(71,72)及び犠牲陽極(81,82,83)との間に挟まれた圧接部(51a,52a)と、該圧接部(51a,52a)から上記犠牲陽極(81,82,83)側へ突出して該犠牲陽極(81,82,83)の内面に接する内接部(51b,52b)とを有していることを特徴とする。
上記第5の発明では、内接部(51b,52b)でシール部材(51,52)を犠牲陽極(81,82,83)に引っ掛けることによって、犠牲陽極(81,82,83)に対するシール部材(51,52)の位置決めを行うことができる。さらに、この内接部(51b,52b)は、犠牲陽極(81,82,83)の内面に接しているため、シール部材(51,52)と犠牲陽極(81,82,83)との間の接触面積(シール面積)が大きくなる。
本発明によれば、犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)の内面の少なくとも一部に沿って形成するようにした。これにより、蓋部(71,72)を仕切部(31,32)に固定することで、犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)と仕切部(31,32)との間に挟んで保持したり、導入された水の圧力によって犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)に押し付けて保持したりすることができる。その結果、従来のように、犠牲陽極(81,82,83)をネジで固定する必要を無くすことができ、犠牲陽極(81,82,83)の交換時における作業者の手間を軽減することができる。
上記第2の発明によれば、犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)の内面全体に沿って形成するようにした。これにより、犠牲陽極(81,82,83)と蓋部(71,72)との接触面積が比較的大きい状態で確実に犠牲陽極(81,82,83)を保持することができ、犠牲陽極(81,82,83)の保持状態を安定化させることができる。
上記第3の発明によれば、犠牲陽極(83)において、チューブ(12)の開口に対向する対向部(83a)を他の部分よりも厚く形成するようにした。これにより、チューブ(12)から流出する水が当たって腐食され易い対向部(83a)だけが短時間に腐食されて無くなる事態を回避することができ、犠牲陽極(83)の防食能力を長時間維持することができる。その結果、犠牲陽極(83)の交換回数を減らすことが可能となり、作業者の手間を一層軽減することができる。
上記第4の発明によれば、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)との隙間を塞ぐシール部材(51,52)を設けるようにした。これにより、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)との隙間へ水が浸入するのを防止して、蓋部(71,72)を防食することができる。
上記第5の発明によれば、シール部材(51,52)の内接部(51b,52b)で、シール部材(51,52)を犠牲陽極(81,82,83)に引っ掛けるようにした。これにより、シール部材(51,52)の位置決めを容易することができる。さらに、この内接部(51b,52b)によって、シール部材(51,52)と犠牲陽極(81,82,83)との間のシール面積を拡大することができ、そのシール性を高めて蓋部(71,72)を一層防食することができる。
図1は、実施形態に係る水冷式熱交換器の全体図である。 図2は、実施形態に係る水冷式熱交換器の前蓋部付近の拡大図である。 図3は、実施形態に係る水冷式熱交換器の後蓋部付近の拡大図である。 図4は、その他の実施形態に係る水冷式熱交換器の後蓋部付近の拡大図である。 図5の(a)は、その他の実施形態に係る水冷式熱交換器の後蓋部付近の拡大図であり、図5の(b)は、そのA−A断面図である。 図6は、その他の実施形態に係る水冷式熱交換器の後蓋部付近の拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態の水冷式熱交換器(10)は、例えば、舶用エアコンの凝縮器または蒸発器として用いられ、導入された海水と冷媒とを熱交換するものである。
〈水冷式熱交換器の全体構成〉
上記水冷式熱交換器(10)について、図1〜図3を参照しながら説明する。説明に際し、図1の右側を「前」とし、図1の左側を「後」とする。
図1に示すように、上記水冷式熱交換器(10)は、所謂シェルアンドチューブ型の熱交換器であり、両端が密閉された円筒状のシェル(11)と、該シェル(11)の内部に配置された複数のチューブ(12)とを備えている。この水冷式熱交換器(10)は、支持台(13)に固定され、シェル(11)の軸が水平方向に延びるように横向きに設置されている。
シェル(11)は、円筒状の胴部(21)と、一対の仕切部(31,32)と、一対の蓋部(71,72)とを備えている。図2及び図3に示すように、各仕切部(31,32)は、仕切板として管板(41,42)と、シール部材(51,52)とを有している。
管板(41,42)は、前管板(41)と後管板(42)とから成り、それぞれ円板状に形成されている。前管板(41)は、胴部(21)の前端に固定されて、胴部(21)の前端を覆っている。一方、後管板(42)は、胴部(21)の後端に固定されて、胴部(21)の後端を覆っている。そして、胴部(21)内には、前管板(41)と後管板(42)とによって閉じられた冷媒室(S1)が形成されている。
蓋部(71,72)は、前蓋部(71)と後蓋部(72)とから成り、それぞれ内面が凹状で、全体が略椀状に形成されている。前蓋部(71)は、胴部(21)の前側(仕切部(31)を挟んで胴部(21)とは反対側)に配置され、前シール部材(51)を挟んだ状態で前管板(41)にボルト(図示省略)で固定されている。前蓋部(71)と前管板(41)との間には、前側水室(S2)が形成されている。一方、後蓋部(72)は、胴部(21)の後側(仕切部(32)を挟んで胴部(21)とは反対側)に配置され、後シール部材(52)を挟んだ状態で後管板(42)にボルト(図示省略)によって固定されている。後蓋部(72)と後管板(42)との間には、後側水室(S3)が形成されている。
図1に示すように、胴部(21)の上部において、軸方向の中央部には、冷媒の導入管(15)の一端が接続されている。一方、胴部(21)の下部において、前寄りには冷媒の導出連絡管(16)の一端が接続され、後寄りにはこの導出連絡管(16)の他端が接続されている。この導出連絡管(16)の中央部には、導出管(17)の一端が接続されている。導入管(15)の一端と導出連絡管(16)の両端は、冷媒室(S1)にそれぞれ開口している。導入管(15)の他端と導出管(17)の他端は、舶用エアコンの冷媒回路にそれぞれ接続されている。
図2に示すように、前蓋部(71)の上部には、水の流入管(18)が接続されている。一方、前蓋部(71)の下部には、水の流出管(19)が接続されている。また、前蓋部(71)の内側には、仕切板(73)が形成されている。この仕切板(73)は、前側水室(S2)を、流入管(18)側の入口水室(S21)と流出管(19)側の出口水室(S22)とに仕切っている。つまり、流入管(18)の一端は入口水室(S21)に開口し、流出管(19)の一端は出口水室(S22)に開口している。
複数のチューブ(12)は、図1〜図3に示すように、冷媒室(S1)内において、胴部(21)の軸に平行に所定の間隔をあけて並設されている。各チューブ(12)は、前端が前管板(41)に挿入され、後端が後管板(42)に挿入されている。各チューブ(12)の前端は、上半分が前側水室(S2)の入口水室(S21)に開口し、下半分が出口水室(S22)に開口している。一方、各チューブ(12)の後端は、上記後側水室(S3)に開口している。
このような構成により、入口水室(S21)及び出口水室(S22)と後側水室(S3)は、複数のチューブ(12)によって連通している。つまり、冷媒室(S1)の上半分に配置されたチューブ(12)によって入口水室(S21)と後側水室(S3)とが連通し、冷媒室(S1)の下半分に配置されたチューブ(12)によって後側水室(S3)と出口水室(S22)とが連通している。そして、これら3つの水室(S3,S21,S22)と複数のチューブ(12)とによって水流路が形成されている。
尚、本実施形態では、胴部(21)と蓋部(71,72)とが鉄によって形成され、チューブ(12)と管板(41,42)とが銅によって形成されている。
〈犠牲陽極〉
図2及び図3に示すように、本実施形態の水冷式熱交換器(10)の各水室(S21,S22,S3)内には、水流路の腐食を防止するための犠牲陽極(81,82,83)が設けられている。この犠牲陽極(81,82,83)は、亜鉛によって形成されている。しかし、犠牲陽極(81,82,83)の材質は亜鉛に限らず、水流路を構成する金属(本実施形態では鉄と銅)よりも酸化しやすい(イオン化傾向の高い)金属であれば良い。
図3に示すように、後側水室(S3)内には後側犠牲陽極(83)が設けられている。後側犠牲陽極(83)は、内面が凹状に形成され、外面が後蓋部(72)の内面全体に沿って形成され、全体が略椀状になっている。この後側犠牲陽極(83)は、後蓋部(72)が後管板(42)に固定された状態において、後蓋部(72)と後シール部材(52)との双方に押し付けられおり、押付力Fによって、後蓋部(72)と後シール部材(52)との間に挟持されている。
後シール部材(52)は、後側水室(S3)から外部への水漏れを防ぐと共に、後蓋部(72)と後側犠牲陽極(83)との隙間に水が浸入するのを防ぐものである。この後シール部材(52)は、後蓋部(72)及び後側犠牲陽極(83)の端面に対応するように形成された平面視略円環状のゴム材であり、円環状で且つ板状の圧接部(52a)と、該圧接部(52a)の内周端から後側犠牲陽極(83)側へ突出する内接部(52b)とを有している。
圧接部(52a)は、全周に亘って、後管板(42)と後蓋部(72)との間に挟まれ、且つ後管板(42)と後側犠牲陽極(83)との間に挟まれている。このように、圧接部(52a)が後管板(42)と後側犠牲陽極(83)とに跨って圧接されることによって、後管板(42)と後側犠牲陽極(83)との隙間が塞がれている。
内接部(52b)は、全周に亘って、後側犠牲陽極(83)の内面に接した状態で後側犠牲陽極(83)に引っ掛けられている。
図2に示すように、入口水室(S21)内には入口側犠牲陽極(81)が設けられ、出口水室(S22)内には出口側犠牲陽極(82)が設けられている。
入口側犠牲陽極(81)及び出口側犠牲陽極(82)は、それぞれ内面が凹状に形成され、外面が各水室(S21,S22)の内壁面全体に沿って形成され、全体が略椀状になっている。入口側犠牲陽極(81)には、流入管(18)に対応する位置に流入孔(図示省略)が形成され、出口側犠牲陽極(82)には、流出管(19)に対応する位置に流出孔(82a)が形成されている。これら2つの孔の周縁部には、犠牲陽極(81,82)と前蓋部(71)との隙間を塞ぐためのシール材が塗布されている。
入口側犠牲陽極(81)及び出口側犠牲陽極(82)は、前蓋部(71)が前管板(41)に固定された状態において、前蓋部(71)と前シール部材(51)との双方に押し付けられおり、押付力Fによって、前蓋部(71)と前シール部材(51)との間に挟持されている。
前シール部材(51)は、前側水室(S2)から外部への水漏れを防ぐと共に、前蓋部(71)と犠牲陽極(81,82)との隙間に水が浸入するのを防ぐものである。この前シール部材(51)は、前蓋部(71)、入口側犠牲陽極(81)、及び出口側犠牲陽極(82)の端面に対応するように形成された平面視略θ状のゴム材である。この前シール部材(51)は、θ状で且つ板状の圧接部(51a)と、該圧接部(51a)の各水室(S21,S22)側の内周端から各犠牲陽極(81,82)側へ突出する内接部(51b)とを有している。
圧接部(51a)は、前管板(41)と前蓋部(71)との間に挟まれ、且つ前管板(41)と前側の各犠牲陽極(81,82)との間に挟まれている。このように、圧接部(51a)が前管板(41)と各犠牲陽極(81,82)とに跨って圧接されることによって、前管板(41)と各犠牲陽極(81,82)との隙間が塞がれている。
内接部(51b)は、各犠牲陽極(81,82)の内面に接した状態で、各犠牲陽極(81,82)に引っ掛けられている。
−熱交換動作−
本実施形態の水冷式熱交換器(10)の動作について説明する。
まず、入口水室(S21)には、流入管(18)を介して水(例えば、海水)が導入される。入口水室(S21)へ導入された水は、前端が該入口水室(S21)において開口するチューブ(12)(図1における上半分のチューブ)の内部を通って後側水室(S3)に至る。後側水室(S3)へ流入した水は、後側犠牲陽極(83)の底部(83a)に当たって流通方向を180°転換し、前端が出口水室(S22)において開口するチューブ(12)(図1における下半分のチューブ)を通って出口水室(S22)に至る。そして、出口水室(S22)へ流入した水は、流出管(19)から排出される。
一方、冷媒室(S1)には、導入管(15)を介して冷媒回路の冷媒が導入される。導入された冷媒は、冷媒室(S1)内において、複数のチューブ(12)の外側を上層部から下層部へと流れる。このとき、チューブ(12)の外側を流れる冷媒は、チューブ(12)の内部を流れる水と熱交換する。そして、冷媒室(S1)の下層部に至った冷媒は、導出連絡管(16)へ流入し、導出管(17)から排出される。
このように水と冷媒とが導入されて熱交換する間、各水室(S21,S22,S3)では、イオン化傾向の高い亜鉛製の犠牲陽極(81,82,83)が、鉄製の蓋部(71,72)、銅製のチューブ(12)、及び銅製の管板(21,22)よりも先に酸化されて腐食する。これにより、蓋部(71,72)、チューブ(12)、及び管板(21,22)の腐食が抑制されることとなる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、各犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)の内面に沿って形成し、蓋部(71,72)とシール部材(51,52)の双方に押し付けるようにした。これにより、各犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)とシール部材(51,52)との間に挟持することができ、従来のように犠牲陽極(81,82,83)をネジで固定する必要をなくすことができる。その結果、犠牲陽極(81,82,83)を交換する毎にネジを締め直す等の作業者の手間を無くすことができる。
また、本実施形態によれば、犠牲陽極(81,82,83)を蓋部(71,72)の内面全体に沿う形状にした。これにより、犠牲陽極(81,82,83)と蓋部(71,72)との接触面積が比較的大きい状態で、各犠牲陽極(81,82,83)を確実に挟持することができ、犠牲陽極(81,82,83)の保持状態を安定化させることができる。
また、本実施形態によれば、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)との隙間を塞ぐシール部材(51,52)を設けるようにした。これにより、蓋部(71,72)と犠牲陽極(81,82,83)との隙間へ水が浸入するのを防止して、蓋部(71,72)を防食することができる。
また、本実施形態によれば、シール部材(51,52)の内接部(51b,52b)で、シール部材(51,52)を犠牲陽極(81,82,83)に引っ掛けるようにした。これにより、シール部材(51,52)の位置決めを容易することができる。さらに、この内接部(51b,52b)によって、シール部材(51,52)と犠牲陽極(81,82,83)との間のシール面積を拡大することができ、そのシール性を高めて蓋部(71,72)を一層防食することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成にしてもよい。
上記実施形態では、後側犠牲陽極(83)の厚さが概ね均一に形成されている。しかし、図4に示すように、チューブ(12)の開口に対向する底部(83a)を側部(83b)よりも厚く形成するようにしても良い。こうすることによって、チューブ(12)から流出した水が当たって腐食され易い対向部(83a)だけが短時間に腐食されて無くなる事態を回避することができ、後側犠牲陽極(83)による防食能力を長時間維持することができる。その結果、後側犠牲陽極(83)の交換回数を減らすことが可能となり、作業者の手間を一層軽減することができる。
また、上記実施形態では、各水室(S21,S22,S3)内において、各犠牲陽極(81,82,83)が蓋部(71,72)の内面全体に沿って略椀状に形成されている。しかし、犠牲陽極(81,82,83)は、蓋部(71,72)の内面の少なくとも一部に沿って形成されていれば、形状はこれに限らない。例えば、図5に示すように、後側犠牲陽極(83)を帯状の略U字型に形成して、後シール部材(52)と後蓋部(72)との間に挟持するようにしても構わない。
また、上記実施形態では、各犠牲陽極(81,82,83)がシール部材(51,52)と蓋部(71,72)との間で、押付力Fによって挟持されている。しかし、犠牲陽極(81,82,83)の保持方法はこれに限らず、例えば、図6に示すように、水室(S3)内へ導入された水の圧力Pによって、後側犠牲陽極(83)を後蓋部(72)へ押し付けた状態で保持するようにしても構わない。
以上説明したように、本発明は、犠牲陽極を備えた水冷式熱交換器について有用である。
10 水冷式熱交換器
11 シェル
12 チューブ
21 胴部
31,32 仕切部
41 前管板(仕切板)
42 後管板(仕切板)
51 前シール部材(シール部材)
52 後シール部材(シール部材)
51a,52a 圧接部
51b,52b 内接部
71 前蓋部(蓋部)
72 後蓋部(蓋部)
81 入口側犠牲陽極(犠牲陽極)
82 出口側犠牲陽極(犠牲陽極)
83 後側犠牲陽極(犠牲陽極)
83a 対向部(底部)
S1 冷媒室
S21 入口水室(水室)
S22 出口水室(水室)
S3 後側水室(水室)

Claims (5)

  1. 筒状の胴部(21)と、該胴部(21)の両端を覆って該胴部(21)内に冷媒室(S1)を形成する一対の仕切部(31,32)と、内面が凹状に形成され、上記各仕切部(31,32)を挟んで上記胴部(21)の反対側に配置されて該各仕切部(31,32)との間に水室(S21,S22,S3)を形成する一対の蓋部(71,72)とを有するシェル(11)と、
    上記冷媒室(S1)内に配置され、両端が上記各仕切部(31,32)に挿入されて上記各水室(S21,S22,S3)に開口する複数のチューブ(12)と、
    上記水室(S21,S22,S3)内に設けられた犠牲陽極(81,82,83)とを備えた水冷式熱交換器であって、
    上記犠牲陽極(81,82,83)は、上記蓋部(71,72)の内面の少なくとも一部に沿って形成されている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記犠牲陽極(81,82,83)は、上記蓋部(71,72)の内面全体に沿って形成されていることを特徴とする水冷式熱交換器。
  3. 請求項2において、
    上記犠牲陽極(83)は、上記チューブ(12)の開口に対向する対向部(83a)が他の部分よりも厚い
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  4. 請求項2または請求項3において、
    上記仕切部(31,32)は、上記胴部(21)の両端に固定され、上記チューブ(12)の両端が挿入された仕切板(41,42)と、該仕切板(41,42)と上記蓋部(71,72)及び犠牲陽極(81,82,83)との間をシールするシール部材(51,52)とを有している
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  5. 請求項4において、
    上記シール部材(51,52)は、上記仕切板(41,42)と上記蓋部(71,72)及び犠牲陽極(81,82,83)との間に挟まれた圧接部(51a,52a)と、該圧接部(51a,52a)から上記犠牲陽極(81,82,83)側へ突出して該犠牲陽極(81,82,83)の内面に接する内接部(51b,52b)とを有している
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
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