JP2016109354A - 水冷式熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で着脱作業が容易な蓋板を備えた水冷式熱交換器を提供する。【解決手段】筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の両端を閉塞して該胴部(11)内に冷媒室(S1)を区画する2つの端板(12,13)と、胴部(11)の一端側と他端側とに設けられ、各端板(12,13)との間にそれぞれ水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)とを有するシェル(2)と、該シェル(2)内において、2つの端板(12,13)を貫通して2つの水室(S2,S3)を連通するように設けられた複数の伝熱管(3)とを備えた水冷式熱交換器(1)の2つの蓋板(14,15)をアルミニウム青銅で形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、水冷式熱交換器に関すものである。
以前より、船舶の空気調和装置等において、熱源側熱交換器としてシェルアンドチューブ型の水冷式熱交換器が用いられている。例えば、下記の特許文献1に記載された水冷式熱交換器は、冷媒室と2つの水室とが区画されたシェルと、シェルの内部に設けられた複数の伝熱管とを備えている。シェルは、円筒状の胴部と、該胴部の両端を閉塞して該胴部内に冷媒室を区画する2つの端板と、該冷媒室の一端側と他端側とのそれぞれに水室を形成する2つのドーム状の蓋板とを有している。複数の伝熱管は、シェル内において、2つの端板を貫通するように設けられ、2つの水室を連通させている。
ところで、上述のような船舶に搭載される水冷式熱交換器では、海水を水室に導入して熱源として用いることがほとんどである。そのため、海水によって熱交換器内部の金属が腐食してしまうおそれがある。特に、内部に水室が区画される蓋板は、海水と接触する面積が大きいため、胴部に比べて腐食し易い。しかしながら、特許文献1に開示された水冷式熱交換器では、蓋板が鋳鉄によって形成されていた。鋳鉄は、海水に対する腐食耐久性が高いものではない。そのため、上記水冷式熱交換器では、蓋板の肉厚を、強度面から通常必要とされる厚みよりも分厚く形成することで、腐食耐久性を向上させていた。
特開2013−224758号公報
しかしながら、上述のように、鋳鉄によって形成された蓋板の肉厚を分厚く形成すると、蓋板の質量が大きくなる。そのため、伝熱管の清掃等のメンテナンスの際に、蓋板の着脱作業に労力を要することとなっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、軽量で着脱作業が容易な蓋板を備えた水冷式熱交換器を提供することにある。
第1の発明は、筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の両端を閉塞して該胴部(11)内に冷媒室(S1)を区画する2つの端板(12,13)と、上記胴部(11)の一端側と他端側とに設けられ、上記各端板(12,13)との間にそれぞれ水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)とを有するシェル(2)と、上記シェル(2)内において、上記2つの端板(12,13)を貫通して上記2つの水室(S2,S3)を連通するように設けられた複数の伝熱管(3)とを備えた水冷式熱交換器であって、上記2つの蓋板(14,15)は、アルミニウム青銅で形成されているものである。
第1の発明では、水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)が、アルミニウム青銅で形成されている。アルミニウム青銅は、従来、蓋板(14,15)の材料として用いていた鋳鉄に比べてイオン化傾向が低い。そのため、アルミニウム青銅で形成した蓋板(14,15)は、従来の鋳鉄で形成されたものよりも腐食耐久性が高いものとなる。また、蓋板(14,15)の材料強度が従来品よりも高くなる。よって、蓋板(14,15)の肉厚を従来品よりも薄く形成することができ、その結果、蓋板(14,15)と端板(12,13)との間のシール面の面圧が従来品よりも高くなる。また、蓋板(14,15)の肉厚を従来品よりも薄く形成すると、従来品と同じ外形で、蓋板(14,15)の内部に形成される水室(S2,S3)の容積が従来品よりも大きくなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記複数の伝熱管(3)と上記2つの端板(12,13)とは、アルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料で形成されている。
第2の発明では、伝熱管(3)と端板(12,13)とが、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料で形成されている。そのため、伝熱管(3)と端板(12,13)とは、蓋板(14,15)よりも腐食耐久性が高いものとなる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記2つの水室(S2,S3)の少なくとも一方には、亜鉛によって形成された犠牲陽極(31)が設けられている。
第3の発明では、2つの水室(S2,S3)の少なくとも一方に、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の高い亜鉛で形成された犠牲陽極(31)が設けられている。そのため、犠牲陽極(31)が、蓋板(14,15)よりも先に腐食することとなる。
第1の発明によれば、水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)を、従来の鋳鉄よりもイオン化傾向の低いアルミニウム青銅で形成することとした。そのため、蓋板(14,15)の腐食耐久性を従来品よりも向上させることができる。
また、第1の発明によれば、蓋板(14,15)の腐食耐久性が鋳鉄からなる従来品よりも向上すると共に蓋板(14,15)の材料強度が従来品よりも高くなるため、蓋板(14,15)の肉厚を、従来品よりも薄く形成することができる。これにより、蓋板(14,15)の質量が小さくなって蓋板(14,15)の着脱作業が容易になるため、伝熱管(3)の清掃等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、第1の発明によれば、蓋板(14,15)の肉厚が従来品よりも薄く形成されるため、蓋板(14,15)と端板(12,13)との間のシール面の面圧が高くなる。従って、従来品に比べて止水効果を向上させることができる。
また、第1の発明によれば、蓋板(14,15)の肉厚が従来品よりも薄く形成されるため、従来品と同じ外形で、蓋板(14,15)の内部に形成される水室(S2,S3)の容積を従来品よりも大きくすることができる。これにより、蓋板(14,15)の腐食を促進する水室(S2,S3)内での水の乱流が従来品よりも発生し難くなる。よって、蓋板(14,15)の腐食耐久性をより一層向上させることができる。
ところで、伝熱管(3)や端板(12,13)は、冷媒と水の両方に接するため、腐食すると、熱交換効率が著しく低下するおそれがある。また、伝熱管(3)や端板(12,13)は、蓋板(14,15)に比べて交換がし難いものである。
そのため、第2の発明では、伝熱管(3)と端板(12,13)とを、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料で形成することとした。これにより、伝熱管(3)と端板(12,13)の腐食耐久性が蓋板(14,15)よりも高くなるため、シェル(2)及び伝熱管(3)が腐食するおそれのある場合には、伝熱管(3)と端板(12,13)が腐食する前に、先に蓋板(14,15)が腐食することとなる。このように比較的交換が容易で、腐食しても熱交換効率に及ぼす影響が伝熱管(3)や端板(12,13)に比べて少ない蓋板(14,15)を、伝熱管(3)及び端板(12,13)よりも先に腐食させることにより、伝熱管(3)及び端板(12,13)の腐食耐久性を向上させることができる。よって、伝熱管(3)及び端板(12,13)の腐食による熱交換効率の著しい低下を防止することができる。
また、第3の発明によれば、2つの水室(S2,S3)の少なくとも一方に、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の高い亜鉛で形成された犠牲陽極(31)を設けることとした。そのため、蓋板(14,15)よりもイオン化傾向の高い亜鉛製の犠牲陽極(31)が先に腐食することにより、蓋板(14,15)の腐食を防止することができる。
図1は、実施形態に係る水冷式熱交換器の一部を切り欠いて示す全体図である。 図2は、実施形態に係る水冷式熱交換器を前側から視た図である。 図3は、実施形態に係る水冷式熱交換器の前蓋を後側から視た図である。 図4は、図3のIV−IV線断面図である。 図5は、犠牲陽極付近を拡大して示した断面図である。 図6(A)は、従来の水冷式熱交換器の前蓋板の一部を示す断面図であり、図6(B)は、実施形態に係る水冷式熱交換器の前蓋板の一部を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
また、本実施形態では、本発明に係る水冷式熱交換器の一例として、船舶に搭載される空気調和装置において凝縮器として用いられる水冷式熱交換器について説明する。なお、以下では、図1における右側を「前側」、図1における左側を「後側」として説明する。
〈全体構成〉
図1に示すように、本発明の実施形態に係る水冷式熱交換器(1)は、所謂シェルアンドチューブ型の熱交換器であり、密閉型の円筒状のシェル(2)と、該シェル(2)内部に設けられた複数の伝熱管(3)とを備えている。水冷式熱交換器(1)は、支持台(4)に固定され、シェル(2)の軸が水平方向に延びるように横向きに設置されている。
シェル(2)は、円筒状の胴部(11)と、一対の管板(端板)(12,13)と、一対の蓋板(14,15)とを備えている。
胴部(11)は、前後方向に長い円筒状に形成されている。胴部(11)は、両端が一対の管板(12,13)によって閉塞され、内部に冷媒が流通する冷媒室(S1)が形成されている。
胴部(11)の上部であって長手方向の中央部には、冷媒を冷媒室(S1)に導入する導入管(5)の一端が接続されている。一方、胴部(11)の下部であって長手方向の中央部と両端部とには、冷媒室(S1)の冷媒を導出する導出連絡管(6)の一端と他端が接続されている。該導出連絡管(6)の中央部には、該導出連絡管(6)の冷媒を外部へ導く導出管(7)の一端が接続されている。図示を省略するが、導入管(5)と導出管(7)の他端は、空気調和装置の冷媒回路に接続されている。
一対の管板(12,13)は、前管板(12)と後管板(13)とによって構成されている。前管板(12)と後管板(13)は、それぞれ円板状に形成されている。前管板(12)は、胴部(11)の前端を閉塞するように胴部(11)に固定されている。また、後管板(13)は、胴部(11)の後端を閉塞するように胴部(11)に固定されている。前管板(12)及び後管板(13)には、それぞれ複数の伝熱管(3)の端部が挿通され、前管板(12)及び後管板(13)は、複数の伝熱管(3)を支持している。
一対の蓋板(14,15)は、前蓋板(14)と後蓋板(15)とによって構成されている。前蓋板(14)と後蓋板(15)は、それぞれドーム状に形成されている。前蓋板(14)は、胴部(11)の前側に設けられ、前管板(12)との間にシール部材(21)を挟んだ状態で前管板(12)にボルト(図示省略)によって固定されている。前蓋板(14)と前管板(12)との間には、水が流通する前側水室(S2)が形成されている。一方、後蓋板(15)は、胴部(11)の後側に設けられ、後管板(13)との間にシール部材(22)を挟んだ状態で後管板(13)にボルト(図示省略)によって固定されている。後蓋板(15)と後管板(13)との間には、水が流通する後側水室(S3)が形成されている。
図2〜図4に示すように、前蓋板(14)は、本体部(14a)と、仕切板部(14b)と、2つの台座部(14c)とを有している。本体部(14a)は、ドーム状に形成され、前管板(12)との間に上記前側水室(S2)を形成している。仕切板部(14b)は、本体部(14a)の内面から後側へ突出するように形成され、前側水室(S2)を2つの空間に仕切っている。2つの空間の一方は、水が流入する入口水室(S21)を構成し、他方は、水が流出する出口水室(S22)を構成する。台座部(14c)は、後述する犠牲陽極(31)を固定するための支持部分であり、ドーム状の本体部(14a)の外面から前側へ突出するように形成されている。
図1に示すように、後蓋板(15)は、前蓋板(14)の本体部(14a)と同様にドーム状に形成された本体部(15a)を有しているが、仕切板部と台座部とは有していない。
また、前蓋板(14)には、水の流入管(8)と流出管(9)とが接続されている。流入管(8)は、本体部(14a)の入口水室(S21)に対応する部分に接続され、流出管(9)は、本体部(14a)の出口水室(S22)に対応する部分に接続されている。つまり、流入管(8)の一端は入口水室(S21)において開口し、流出管(9)の一端は出口水室(S22)において開口している。
図1に示すように、複数の伝熱管(3)は、冷媒室(S1)において、胴部(11)の軸に平行に延び、互いに間隔を空けて配設されている。複数の伝熱管(3)は、前端が前管板(12)に支持される一方、後端が後管板(13)に支持されるように、両管板(12,13)に挿入されている。具体的には、前管板(12)及び後管板(13)には複数の貫通孔が形成されており、複数の伝熱管(3)の両端部は、前管板(12)及び後管板(13)の複数の貫通孔にそれぞれ挿入されている。なお、複数の伝熱管(3)の前端は前側水室(S2)の入口水室(S21)又は出口水室(S22)において開口し、後端は上記後側水室(S3)において開口している。
このような構成により、入口水室(S21)、後側水室(S3)及び出口水室(S22)は、複数の伝熱管(3)によって連通されることとなる。つまり、冷媒室(S1)の右半分(図4において右半分)に配された伝熱管(3)によって入口水室(S21)と後側水室(S3)とが連通され、冷媒室(S1)の左半分(図4において左半分)に配された伝熱管(3)によって後側水室(S3)と出口水室(S22)とが連通されている。そして、これら3つの水室(S3,S21,S22)と複数の伝熱管(3)とによって複数の水流路が形成されている。
また、水冷式熱交換器(1)には、シェル(2)及び伝熱管(3)等の腐食を防止するために亜鉛によって形成された犠牲陽極(31)が設けられている。本実施形態では、犠牲陽極(31)は、入口水室(S21)と出口水室(S22)とに1つずつ設けられ、前側水室(S2)を形成するシェル(2)の前蓋板(14)に取り付けられている。
具体的には、図5に示すように、犠牲陽極(31)は、前蓋板(14)に形成された2つの断面円形状の貫通孔(32)を外側から閉鎖する閉鎖板(34)の内面に取り付けられている。2つの貫通孔(32)は、本体部(14a)と台座部(14c)を貫通するように形成され、一方が入口水室(S21)において開口し、他方が出口水室(S22)において開口している。閉鎖板(34)は、シール部材(35)を挟んだ状態で台座部(14c)にボルト(40)によって固定されている。犠牲陽極(31)は、貫通孔(32)よりも小径の円柱形状に形成され、閉鎖板(34)が台座部(14c)に固定された際に、貫通孔(32)に挿入されるように閉鎖板(34)に取り付けられている。また、犠牲陽極(31)は、閉鎖板(34)が台座部(14c)に固定された際に、先端がそれぞれ入口水室(S21)と出口水室(S22)の内部に至る長さに形成されている。
〈蓋板の材質と肉厚〉
従来、2つの蓋板(14,15)は、胴部(11)と同じ鋳鉄で形成されていたところ、本実施形態では、アルミニウム青銅で形成されている。また、複数の伝熱管(3)と2つの管板(12,13)とが、2つの蓋板(14,15)の材料よりもイオン化傾向の低い材料で形成されている。本実施形態では、2つの管板(12,13)は、ネーバルクラッド鋼によって形成され、複数の伝熱管(3)は、2つの管板(12,13)の材料よりもイオン化傾向の低いアルミニウム黄銅によって形成されている。
また、上述のように、従来、鋳鉄で形成していた2つの蓋板(14,15)を、鋳鉄よりもイオン化傾向の低いアルミニウム青銅で形成することにより、2つの蓋板(14,15)の腐食耐久性が、従来品よりも向上する。また、2つの蓋板(14,15)を構成するアルミニウム青銅は、従来品を構成する鋳鉄よりも強度の高い材料であるため、図6(A)及び図6(B)に比較して示すように、図6(A)に示す従来品の蓋板(14,15)よりも、図6(B)に示す本願の蓋板(14,15)の方が、肉厚Tを薄く形成することができる。つまり、腐食耐久性の高い本願のアルミニウム青銅製の蓋板(14,15)では、鋳鉄製の従来品のように肉厚Tを厚くすることによって腐食耐久性を高める必要がないため、その分、肉厚Tを薄くすることができる。
上述のように蓋板(14,15)の肉厚Tを従来品よりも薄く形成すると、蓋板(14,15)と管板(12,13)との間のシール面の面圧が従来品に比べて高くなる。また、蓋板(14,15)の肉厚Tを従来品よりも薄く形成すると、従来品と同じ外形で、蓋板(14,15)の内部に形成される3つの水室(S3,S21,S22)の容積が従来品よりも大きくなる。そのため、蓋板(14,15)の腐食を促進する3つの水室(S3,S21,S22)内での水の乱流が従来品よりも発生し難くなる。
−熱交換動作−
まず、流入管(8)を介して入口水室(S21)に水が供給される。入口水室(S21)に流入した水は、前端が該入口水室(S21)において開口する伝熱管(3)(図4における右半分の伝熱管)の内部を通って後側水室(S3)に至る。後側水室(S3)に流入した水は、流動方向を180°転換し、前端が出口水室(S22)において開口する伝熱管(3)(図4における左半分の伝熱管)を通って出口水室(S22)に至る。そして、出口水室(S22)に流入した水は、流出管(9)から排出される。
一方、冷媒室(S1)には、導入管(5)を介して冷媒回路の冷媒が導入される。冷媒室(S1)に導入された冷媒は、複数の伝熱管(3)の外側を上層部から下層部へと流れる。このとき、伝熱管(3)の外側を流れる冷媒は、伝熱管(3)の内部を流れる水と熱交換を行う。そして、冷媒室(S1)の下層部に至った冷媒は、導出連絡管(6)に流入し、導出管(7)から排出される。
なお、本水冷式熱交換器(1)の入口水室(S21)及び出口水室(S22)には、上述したようにシェル(2)及び伝熱管(3)の腐食を防止するために犠牲陽極(31)が設けられている。つまり、水室(S21,S3,S22)及び伝熱管(3)によって形成される複数の水流路に、犠牲陽極(31)が設けられている。これにより、複数の水流路では、シェル(2)及び伝熱管(3)よりも、イオン化傾向の高い亜鉛製の犠牲陽極(31)が先に腐食する。よって、シェル(2)及び伝熱管(3)の腐食が防止される。
また、伝熱管(3)と管板(12,13)は、蓋板(14,15)の材料よりもイオン化傾向の低い材料で形成されている。そのため、伝熱管(3)と管板(12,13)との腐食耐久性が、蓋板(14,15)よりも高くなる。よって、亜鉛製の犠牲陽極(31)が腐食して消滅し、シェル(2)及び伝熱管(3)が腐食するおそれのある場合には、伝熱管(3)と管板(12,13)が腐食する前に、先に蓋板(14,15)が腐食することとなる。これにより、伝熱管(3)と管板(12,13)の腐食が防止される。
−実施形態の効果−
以上より、本水冷式熱交換器(1)によれば、水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)を、従来の鋳鉄よりもイオン化傾向の低いアルミニウム青銅で形成することとした。そのため、蓋板(14,15)の腐食耐久性を従来品よりも向上させることができる。
また、本水冷式熱交換器(1)によれば、蓋板(14,15)の腐食耐久性が鋳鉄からなる従来品よりも向上すると共に蓋板(14,15)の材料強度が従来品よりも高くなるため、蓋板(14,15)の肉厚Tを、従来品よりも薄く形成することができる。これにより、蓋板(14,15)の質量が小さくなって蓋板(14,15)の着脱作業が容易になるため、伝熱管(3)の清掃等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、本水冷式熱交換器(1)によれば、蓋板(14,15)の肉厚が従来品よりも薄く形成されるため、蓋板(14,15)と管板(12,13)との間のシール面の面圧が高くなる。従って、従来品に比べて止水効果を向上させることができる。
また、本水冷式熱交換器(1)によれば、蓋板(14,15)の肉厚Tが従来品よりも薄く形成されるため、従来品と同じ外形で、蓋板(14,15)の内部に形成される水室(S2,S3)の容積を従来品よりも大きくすることができる。これにより、蓋板(14,15)の腐食を促進する水室(S2,S3)内での水の乱流が従来品よりも発生し難くなる。よって、蓋板(14,15)の腐食耐久性をより一層向上させることができる。
ところで、伝熱管(3)や管板(12,13)は、冷媒と水の両方に接するため、腐食すると、熱交換効率が著しく低下するおそれがある。また、伝熱管(3)や管板(12,13)は、蓋板(14,15)に比べて交換がし難いものである。
そのため、本水冷式熱交換器(1)では、伝熱管(3)と管板(12,13)とを、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料で形成することとした。これにより、伝熱管(3)と管板(12,13)の腐食耐久性が蓋板(14,15)よりも高くなるため、シェル(2)及び伝熱管(3)が腐食するおそれのある場合には、伝熱管(3)と管板(12,13)が腐食する前に、先に蓋板(14,15)が腐食することとなる。このように比較的交換が容易で、腐食しても熱交換効率に及ぼす影響が伝熱管(3)や管板(12,13)に比べて少ない蓋板(14,15)を、伝熱管(3)及び管板(12,13)よりも先に腐食させることにより、伝熱管(3)及び管板(12,13)の腐食耐久性を向上させることができる。よって、伝熱管(3)及び管板(12,13)の腐食による熱交換効率の著しい低下を防止することができる。
また、本水冷式熱交換器(1)によれば、2つの水室(S2,S3)の少なくとも一方に、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の高い亜鉛で形成された犠牲陽極(31)を設けることとした。そのため、蓋板(14,15)よりもイオン化傾向の高い亜鉛製の犠牲陽極(31)が先に腐食することにより、蓋板(14,15)の腐食を防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、入口水室(S21)及び出口水室(S22)に犠牲陽極(31)を設けていたが、蓋板(14,15)をアルミニウム青銅によって形成することにより、蓋板(14,15)の腐食耐久性が向上するため、犠牲陽極(31)を設けないこととしてもよい。
なお、犠牲陽極(31)を設ける場合、その設置箇所は上記実施形態のものに限られない。後側水室(S3)に設けてもよく、3つの水室(S3,S21,S22)の全てに設けることとしてもよい。また、いずれかの水室(S3,S21,S22)に複数個設けてもよい。
また、上記実施形態では、2つの管板(12,13)をネーバルクラッド鋼によって形成し、複数の伝熱管(3)をアルミニウム黄銅によって形成していたが、管板(12,13)と伝熱管(3)の材質はこれに限られない。管板(12,13)と伝熱管(3)とは、蓋板(14,15)の材料であるアルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料であれば、いかなる材料であってもよい。
また、上述のような水冷式熱交換器(1)は、船舶の空気調和装置等に用いられて海水仕様の水冷式熱交換器において特に有用であるが、これ以外の用途に用いられる水冷式熱交換器においても用いることができる。
以上説明したように、本発明は、海水仕様の水冷式熱交換器について有用である。
1 水冷式熱交換器
2 シェル
3 伝熱管
11 胴部
12 前管板
13 後管板
14 前蓋板
15 後蓋板
31 犠牲陽極
S1 冷媒室
S2 前側水室
S3 後側水室

Claims (3)

  1. 筒状の胴部(11)と、該胴部(11)の両端を閉塞して該胴部(11)内に冷媒室(S1)を区画する2つの端板(12,13)と、上記胴部(11)の一端側と他端側とに設けられ、上記各端板(12,13)との間にそれぞれ水室(S2,S3)を形成する2つの蓋板(14,15)とを有するシェル(2)と、
    上記シェル(2)内において、上記2つの端板(12,13)を貫通して上記2つの水室(S2,S3)を連通するように設けられた複数の伝熱管(3)とを備えた水冷式熱交換器であって、
    上記2つの蓋板(14,15)は、アルミニウム青銅で形成されている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記複数の伝熱管(3)と上記2つの端板(12,13)とは、アルミニウム青銅よりもイオン化傾向の低い材料で形成されている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  3. 請求項1又は2において、
    上記2つの水室(S2,S3)の少なくとも一方には、亜鉛によって形成された犠牲陽極(31)が設けられている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
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