JP2010243100A - 水冷式熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水冷式熱交換器において、犠牲陽極の取り換え作業の容易化を図る。
【解決手段】水冷式熱交換器には、冷媒室と水室とが区画形成されたシェルと、該シェルの冷媒室内に設けられて水が流れる伝熱管と、シェルの水室(S3)に対応する内面に形成されてネジ穴(32)を有する台座部(11f)に取り付けられた犠牲陽極(31)とが設けられている。また、水冷式熱交換器には、片側の面が台座部(11f)の座面(33)との間を水密に保持するシール面(37)を構成する皿状の頭部(34c)を有し、該頭部(34c)のシール面(37)側に第1ネジ棒(34a)が一体に形成される一方、他面側に第2ネジ棒(34b)が一体に形成され、第1ネジ棒(34a)がネジ穴(32)に螺合されたネジ部材(34)と、犠牲陽極(31)を貫通した第2ネジ棒(34b)に螺合され、頭部(34c)との間で犠牲陽極(31)を挟持する固定部材(36)とが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、犠牲陽極を備えた水冷式熱交換器に関する。
従来より、船舶の空気調和装置等において水冷式のシェルアンドチューブ型の熱交換器が用いられている。船舶に設置された水冷式の熱交換器では、海水を導入して熱交換媒体として用いることが多い。そのため、海水によって熱交換器内部の金属が腐食してしまう虞があった。そこで、従来より、このような水冷式熱交換器では、内部に犠牲陽極を設け、犠牲陽極を先に酸化させることによって内部の金属の腐食を防止していた(例えば、特許文献1参照)。
従来の熱交換器の中には、図5に示すような犠牲陽極(101)の取付構造が採用されたものがあった。具体的には、熱交換器の蓋(100)にネジ穴(102)を有する台座部(103)を形成し、該ネジ穴(102)に螺号するビス(104)によって犠牲陽極(101)を台座部(103)に固定していた。また、犠牲陽極(101)と台座部(103)との間には、ネジ穴(102)への海水の浸入を防止するためにシール部材(105)が設けられていた。
特開2005−194624号公報
しかしながら、上述のような取付構造では、長期間の使用によって犠牲陽極(101)が腐食し、その欠損部分が大きくなると、シール部材(105)が犠牲陽極(101)によって台座部(103)の座面(103a)に押し付けられなくなる。そのため、シール部材(105)と座面(103a)との間に隙間ができ、該隙間からビス(104)を伝って海水がネジ穴(102)に浸入し、該ネジ穴(102)を腐食させてしまう虞があった。ネジ穴(102)が腐食すると、犠牲陽極(101)を取り換える際に、ビス(104)と再度係合させることができなくなる。そのため、犠牲陽極(101)を取り換える際に、以前よりも大径のネジ穴(102)を再形成すると共に、該ネジ穴(102)と係合する大径のビス(104)に変更しなければならず、犠牲陽極(101)の取り換え作業に手間がかかっていた。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、犠牲陽極を備えた水冷式熱交換器において、犠牲陽極の取り換え作業の容易化を図ることにある。
第1の発明は、冷媒室(S1)と水室(S2,S3)とが区画形成されたシェル(11)と、該シェル(11)の冷媒室(S1)内に設けられて水が流れるチューブ(12)と、上記シェル(11)の上記水室(S3)に対応する内面に形成されてネジ穴(32)を有する台座部(11f)に取り付けられた犠牲陽極(31)とを備えた水冷式熱交換器であって、片側の面が上記台座部(11f)の座面(33)との間を水密に保持するシール面(37)を構成する皿状の頭部(34c)を有し、該頭部(34c)の上記シール面(37)側に第1のネジ棒(34a)が一体に形成される一方、他面側に第2のネジ棒(34b)が一体に形成され、上記第1のネジ棒(34a)が上記ネジ穴(32)に螺合されたネジ部材(34)と、上記犠牲陽極(31)を貫通した上記第2のネジ棒(34b)に螺合され、上記頭部(34c)との間で上記犠牲陽極(31)を挟持する固定部材(36)とを備えている。
第1の発明では、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)側に一体形成された第1のネジ棒(34a)を台座部(11f)のネジ穴(32)に螺合させると、上記シール面(37)によって台座部(11f)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間が水密に保持される。一方、犠牲陽極(31)は、第2のネジ棒(34b)に挿通され、該第2のネジ棒(34b)に螺合された固定部材(36)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間に挟持されている。また、頭部(34c)と第1のネジ棒(34a)及び第2のネジ棒(34b)とは一体形成されているため、第2のネジ棒(34b)の先端部に付着した水が該第2のネジ棒(34b)を伝って第1のネジ棒(34a)側に至ることがない。このような構成により、長期間の使用によって犠牲陽極(31)が腐食してその大部分が欠損しても、台座部(11f)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間はシール面(37)によって常に水密に保持され、ネジ穴(32)への水の浸入が防止される。
第2の発明は、第1の発明において、上記ネジ部材(34)の頭部(34c)と上記台座部(11f)との間には、上記ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)及び上記台座部(11f)の座面(33)に密接する環状のシール部材(35)が設けられている。
第2の発明では、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間には、シール面(37)及び台座部(11f)の座面(33)に密接する環状のシール部材(35)が設けられている。ここで、該シール部材(35)が設けられていない場合、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持するためには、シール面(37)が座面(33)と密接するようにシール面(37)を精度よく平坦に形成しなければならない。しかしながら、上記熱交換器では、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間に、上記環状のシール部材(35)を設けることとした。その結果、シール面(37)を精度よく平坦に形成しなくとも、シール面(37)をシール部材(35)に密接させて該シール部材(35)を座面(33)に押し付けることで、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持することができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記シール部材(35)は、上記シール面(37)と上記座面(33)とに全面接触する板状のガスケットによって構成されている。
第3の発明では、シール部材(35)を構成する板状のガスケットは、シール面(37)と座面(33)とに全面接触している。これにより、シール面(37)と座面(33)との間は、ガスケットによって隙間無くシールされる。
本発明によれば、犠牲陽極(31)の腐食の程度に拘わらず、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を常に水密に保持することができる。これにより、台座部(11f)に形成されたネジ穴(32)への水の浸入を防止することができ、ネジ穴(32)の腐食を防止することができる。そのため、犠牲陽極(31)を交換する際に、ネジ穴(32)を再形成する必要がなく、また、再形成したネジ穴(32)に螺合させるために第1のネジ棒(34a)の径を変更する必要も無い。よって、犠牲陽極(31)の取り換え作業の手間とコストを低減することができる。
また、第2の発明によれば、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)と台座部(11f)の座面(33)とに密接する環状のシール部材(35)を設けたことにより、シール面(37)を精度よく平坦に形成しなくとも、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持することができる。よって、ネジ部材(34)を容易に形成することができると共に、該ネジ部材(34)を安価に提供することができる。
また、第3の発明によれば、シール部材(35)を構成する板状のガスケットをシール面(37)と座面(33)とに全面接触するように形成することにより、シール面(37)と座面(33)との間を隙間無くシールすることができる。これにより、シール面(37)と座面(33)との間からネジ穴(32)への水の浸入を確実に防止することができる。従って、ネジ穴(32)の腐食をより確実に防止することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る犠牲陽極を備えた熱交換器の一部を切り欠いて示す正面図である。 図2は、図1における犠牲陽極付近の拡大図である。 図3は、図2の状態から所定期間経過後の犠牲陽極の変化を示す図である。 図4は、変形例に係る熱交換器の犠牲陽極の取付構造を示す図である。 図5は、従来の犠牲陽極の取付構造を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る熱交換器(10)は、所謂シェルアンドチューブ型の熱交換器である。つまり、密閉型の円筒形のシェル(11)と、該シェル(11)内部に設けられた複数の伝熱管(チューブ)(12)とを備えている。熱交換器(10)は、支持台(13)に固定され、シェル(11)の軸が水平方向に延びるように横向きに設置されている。
シェル(11)は、円筒状の胴部(11a)と、該胴部(11a)の一端側に設けられた前蓋(11b)と、胴部(11a)の他端側に設けられた後蓋(11c)とを備えている。
胴部(11a)の一端は、円板状の前管板(21)によって覆われている。一方、胴部(11a)の他端は、円板状の後管板(22)によって覆われている。この前管板(21)及び後管板(22)によって、シェル(11)の内部は、胴部(11a)と両管板(21,22)によって覆われた冷媒室(S1)と、前蓋(11b)と前管板(21)とによって覆われた前側水室(S2)と、後蓋(11c)と後管板(22)とによって覆われた後側水室(S3)とに区画されている。
胴部(11a)の上部であって長手方向の中央部には、冷媒の導入管(15)の一端が接続されている。一方、胴部(11a)の下部であって長手方向の中央部と両端部とのそれぞれの間には、冷媒の導出連絡管(16)の一端部と他端部とがそれぞれ接続されている。該導出連絡管(16)の中央部には、導出管(17)の一端が接続されている。導入管(15)と導出管(17)の一端は、上記冷媒室(S1)においてそれぞれ開口している。図示を省略するが、導入管(15)と導出管(17)の他端は、空気調和装置等の冷凍装置の冷媒回路に接続されている。
前蓋(11b)の上部には、水の流入管(18)が接続されている。一方、前蓋(11b)の下部には、水の流出管(19)が接続されている。また、前蓋(11b)の内面には、仕切板(11d)が形成されている。該仕切板(11d)は、上記前側水室(S2)を、流入管(18)側の入口水室(S21)と流出管(19)側の出口水室(S22)とに仕切っている。つまり、流入管(18)の一端は入口水室(S21)において開口し、流出管(19)の一端は出口水室(S22)において開口している。
冷媒室(S1)には、複数の伝熱管(12)が胴部(11a)の軸方向に延びるように設けられている。複数の伝熱管(12)は、前端が前管板(21)に支持される一方、後端が後管板(22)に支持されるように、両管板(21,22)に挿入されている。具体的には、前管板(21)及び後管板(22)には複数の貫通孔が形成されており、複数の伝熱管(12)の両端部は、前管板(21)及び後管板(22)の複数の貫通孔にそれぞれ挿入されている。なお、複数の伝熱管(12)の前端は前側水室(S2)の入口水室(S21)又は出口水室(S22)において開口し、後端は上記後側水室(S3)において開口している。
このような構成により、入口水室(S21)、後側水室(S3)及び出口水室(S22)は、複数の伝熱管(12)によって連通されることとなる。つまり、冷媒室(S1)の上半分に配された伝熱管(12)によって入口水室(S21)と後側水室(S3)とが連通され、冷媒室(S1)の下半分に配された伝熱管(12)によって後側水室(S3)と出口水室(S22)とが連通されている。そして、これら3つの水室(S3,S21,S22)と複数の伝熱管(12)とによって複数の水流路が形成されている。
なお、本実施形態では、上記シェル(11)、伝熱管(12)、前管板(21)及び後管板(22)は、鉄によって形成されている。
〈犠牲陽極の取付構造〉
本熱交換器(10)には、シェル(11)、両管板(21,22)及び伝熱管(12)等の腐食を防止するために犠牲陽極(31)が設けられている。以下、犠牲陽極(31)の取付構造について具体的に説明する。
本実施形態では、犠牲陽極(31)は、後側水室(S3)を形成するシェル(11)の後蓋(11c)に取り付けられている。
図2に拡大して示すように、後蓋(11c)は、椀状に形成された本体部(11e)と、該本体部(11e)の内面から胴部(11a)の軸方向に突出する断面円形状の台座部(11f)とを有している。台座部(11f)には、ネジ穴(32)が形成されている。ネジ穴(32)は、台座部(11f)の座面(33)から該座面(33)に垂直に且つ本体部(11e)の外面に向かって延びている。
犠牲陽極(31)は、ネジ部材(34)によって上記台座部(11f)に取り付けられている。具体的には、ネジ部材(34)は、根元側どうしが連結されて一体に形成された第1ネジ棒(34a)及び第2ネジ棒(34b)と、該両ネジ棒(34a,34b)の連結部に一体形成された皿状の頭部(34c)とを備えている。第1ネジ棒(34a)は、上記台座部(11f)に形成されたネジ穴(32)と螺合している。
なお、頭部(34c)の第1ネジ棒(34a)側の面は、上記台座部(11f)の座面(33)との間を水密に保持するシール面(37)を構成している。
具体的には、上記ネジ部材(34)の頭部(34c)は円板状に形成され、シール面(37)は平坦に形成されている。また、本実施形態では、頭部(34c)と上記台座部(11f)との間に、シール面(37)及び座面(33)に密接する環状のシール部材(35)が設けられている。該シール部材(35)は、板状且つドーナツ形状のガスケットによって構成されている。そして、上記頭部(34c)のシール面(37)は、シール部材(35)と面接触して該シール部材(35)を座面(33)に押し付けることにより、台座部(11f)の座面(33)との間を水密に保持している。
なお、本実施形態では、ドーナツ形状のシール部材(35)は、皿状の頭部(34c)及び台座部(11f)の円形状の座面(33)とほぼ同径に形成されている。そして、シール部材(35)は、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)及び台座部(11f)の座面(33)と全面接触するように構成されている。
一方、第2ネジ棒(34b)には、犠牲陽極(31)が貫通されている。犠牲陽極(31)は、有底円筒形状に形成され、底部の中心部には上記第2ネジ棒(34b)が貫通する貫通孔(31a)が形成されている。
また、第2ネジ棒(34b)には、ナット(36)が螺合されている。ナット(36)は、上記ネジ部材(34)の頭部(34c)との間で犠牲陽極(31)を挟持する固定部材を構成している。
なお、本実施形態では、犠牲陽極(31)は亜鉛によって形成され、ネジ部材(34)及びナット(36)は、銅によって形成されている。
〈犠牲陽極の取付手順〉
まず、ネジ部材(34)の第1ネジ棒(34a)をシール部材(35)の貫通孔に挿通させて、該第1ネジ棒(34a)を台座部(11f)のネジ穴(32)に螺合させる。これにより、シール部材(35)がネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)によって台座部(11f)の座面(33)に押し付けられる。その結果、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)と台座部(11f)の座面(33)との間が水密に保持される。
次に、ネジ部材(34)の第2ネジ棒(34b)を犠牲陽極(31)の貫通孔(31a)に貫通させる。そして、ナット(36)を、第2ネジ棒(34b)と螺合させる。これにより、犠牲陽極(31)がナット(36)とネジ部材(34)の頭部(34c)とに挟持される。
以上のようにして、第1ネジ棒(34a)と台座部(11f)のネジ穴(32)とを螺合させる一方、犠牲陽極(31)を貫通させた第2ネジ棒(34b)とナット(36)とを螺合させることにより、犠牲陽極(31)を台座部(11f)に取り付けることができる。なお、上記手順の逆手順によって犠牲陽極(31)を台座部(11f)から容易に取り外すことができる。
−熱交換動作−
まず、流入管(18)を介して入口水室(S21)に水が供給される。入口水室(S21)に流入した水は、前端が該入口水室(S21)において開口する伝熱管(12)(図1における上半分の伝熱管)の内部を通って後側水室(S3)に至る。後側水室(S3)に流入した水は、流動方向を180°転換し、前端が出口水室(S22)において開口する伝熱管(12)(図1における下半分の伝熱管)を通って出口水室(S22)に至る。そして、出口水室(S22)に流入した水は、流出管(19)から排出される。
一方、冷媒室(S1)には、導入管(15)を介して冷媒回路の冷媒が導入される。冷媒室(S1)に導入された冷媒は、複数の伝熱管(12)の外側を上層部から下層部へと流れる。このとき、伝熱管(12)の外側を流れる冷媒は、伝熱管(12)の内部を流れる水と熱交換を行う。そして、冷媒室(S1)の下層部に至った冷媒は、導出連絡管(16)に流入し、導出管(17)から排出される。
なお、本熱交換器(10)の後側水室(S3)には、上述したようにシェル(11)及び伝熱管(12)の腐食を防止するために犠牲陽極(31)が設けられている。つまり、水室(S21,S3,S22)及び伝熱管(12)によって形成される複数の水流路に、犠牲陽極(31)が設けられている。これにより、複数の水流路では、鉄製のシェル(11)、伝熱管(12)、前管板(21)及び後管板(22)よりも、イオン化傾向の高い亜鉛製の犠牲陽極(31)が先に腐食する。これにより、シェル(11)、伝熱管(12)、前管板(21)及び後管板(22)の腐食が防止されることとなる。
また、図3に示すように、長期間の使用により、犠牲陽極(31)の腐食が進み、欠損部分が大きくなっても、本実施形態の犠牲陽極(31)の取付構造によれば、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)によってシール部材(35)が台座部(11f)の座面(33)に押し付けられた状態を保持することができる。その結果、犠牲陽極(31)の腐食の程度に拘わらず、台座部(11f)のネジ穴(32)への水の浸入を防止することができる。
−実施形態の効果−
以上より、本熱交換器(10)では、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)側に一体形成された第1ネジ棒(34a)を台座部(11f)のネジ穴(32)に螺合させると、シール面(37)によって台座部(11f)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間が水密に保持される。一方、犠牲陽極(31)は、第2ネジ棒(34b)に挿通され、該第2ネジ棒(34b)に螺合された固定部材(36)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間に挟持されている。また、頭部(34c)と第1ネジ棒(34a)及び第2ネジ棒(34b)とは一体形成されているため、第2ネジ棒(34b)の先端部に付着した水が該第2ネジ棒(34b)を伝って第1ネジ棒(34a)側に至ることがない。このような構成により、長期間の使用によって犠牲陽極(31)が腐食してその大部分が欠損しても、台座部(11f)とネジ部材(34)の頭部(34c)との間をシール面(37)によって常に水密に保持することができる。そのため、台座部(11f)に形成されたネジ穴(32)への水の浸入を防止することができる。これにより、ネジ穴(32)の腐食を防止することができるため、犠牲陽極(31)を交換する際に、ネジ穴(32)を再形成すると共に再形成したネジ穴(32)に螺合させるために第1ネジ棒(34a)を大径のものに変更する必要が無い。よって、犠牲陽極(31)の取り換え作業の手間とコストを低減することができる。
また、本熱交換器(10)によれば、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間には、シール面(37)及び台座部(11f)の座面(33)に密接する環状のシール部材(35)が設けられている。
ここで、該シール部材(35)が設けられていない場合、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持するためには、シール面(37)が座面(33)と密接するようにシール面(37)を精度よく平坦に形成しなければならない。
しかしながら、本熱交換器(10)では、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間に、上記環状のシール部材(35)が設けられているため、シール面(37)を精度よく平坦に形成しなくとも、シール面(37)をシール部材(35)に密接させて該シール部材(35)を座面(33)に押し付けることで、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持することができる。よって、ネジ部材(34)を容易に形成することができると共に、該ネジ部材(34)を安価に提供することができる。
さらに、本熱交換器(10)では、シール部材(35)は、板状且つドーナツ形状のガスケットによって構成され、シール面(37)と座面(33)とに全面接触している。これにより、シール面(37)と座面(33)との間を隙間無くシールすることができる。よって、シール面(37)と座面(33)との間からネジ穴(32)への水の浸入を確実に防止することができる。従って、ネジ穴(32)の腐食をより確実に防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、ネジ部材(34)の頭部(34c)と台座部(11f)との間にシール部材(35)を設け、頭部(34c)のシール面(37)によってシール部材(35)を台座部(11f)の座面(33)に押し付けることによって頭部(34c)と台座部(11f)との間を水密に保持していた。
しかしながら、上記シール部材(35)を必ずしも設ける必要はなく、図4に示すように、ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)を、台座部(11f)の座面(33)と面接触して該座面(33)との間が水密に保持されるように形成することにより、シール部材(35)を省略することも可能である。このような形態によれば、より容易に犠牲陽極(31)を着脱することができるため、犠牲陽極(31)の取り換え作業のさらなる容易化を図ることができる。
また、上記実施形態では、犠牲陽極(31)を後側水室(S3)に設けていたが、設置箇所はこれに限られない。前側水室(S2)に設けてもよく、3つの水室(S3,S21,S22)の全てに設けることとしてもよい。また、いずれかの水室(S3,S21,S22)に複数個設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、シェル(11)の内部は、冷媒室(S1)と前側水室(S2)と後側水室(S3)とに区画形成されていたが、シェル(11)は、冷媒室(S1)と該冷媒室(S1)の前側にのみ水室(S21,S22)が区画形成されたものであってもよい。
また、上記実施形態では、ネジ部材(34)の皿状の頭部(34c)、ドーナツ形状のシール部材(35)及び台座部(11f)の円形状の座面(33)は、ほぼ同径になるように構成されていた。しかし、各部材の径はこれに限られず、例えば、頭部(34c)が、シール部材(35)よりも大径に形成されていてもよい。このような場合であっても、シール部材(35)を覆うことができるため、該シール部材(35)の劣化を防止することができる。
なお、頭部(34c)は、シール部材(35)よりも小径であってもよい。このような場合であっても、犠牲陽極(31)の腐食の程度に拘わらず、シール部材(35)を台座部(11f)の座面(33)に押さえ付けることができるため、ネジ穴(32)への水の浸入を防止して、該ネジ穴(32)の腐食を防止することができる。
また、シール部材(35)は、上記実施形態の形状に限られない。シール部材(35)は、例えば、Oリングによって構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、シェル(11)、伝熱管(12)、前管板(21)及び後管板(22)を鉄製とし、犠牲陽極(31)を亜鉛製とし、ネジ部材(34)及びナット(36)を腐食に強い銅製としている。しかし、これらの部材の材質は上述のものに限られない。犠牲陽極(31)を他の部材よりもイオン化傾向の高い材質で形成するのであれば、いかなる材質であってもよい。
また、上述のような犠牲陽極(31)の取付構造は、船舶の空気調和装置等に用いられ、海水を導入する水冷式の熱交換器において特に有用であるが、これ以外の用途に用いられる水冷式の熱交換器においても用いることができ、これらにおいても有用である。
以上説明したように、本発明は、犠牲陽極を備えた水冷式熱交換器について有用である。
10 熱交換器
11 シェル
11f 台座部
12 伝熱管(チューブ)
31 犠牲陽極
32 ネジ穴
33 座面
34 ネジ部材
34a 第1ネジ棒(第1のネジ棒)
34b 第2ネジ棒(第2のネジ棒)
34c 頭部
35 シール部材
36 ナット(固定部材)
37 シール面
S1 冷媒室
S2 前側水室
S3 後側水室

Claims (3)

  1. 冷媒室(S1)と水室(S2,S3)とが区画形成されたシェル(11)と、該シェル(11)の冷媒室(S1)内に設けられて水が流れるチューブ(12)と、上記シェル(11)の上記水室(S3)に対応する内面に形成されてネジ穴(32)を有する台座部(11f)に取り付けられた犠牲陽極(31)とを備えた水冷式熱交換器であって、
    片側の面が上記台座部(11f)の座面(33)との間を水密に保持するシール面(37)を構成する皿状の頭部(34c)を有し、該頭部(34c)の上記シール面(37)側に第1のネジ棒(34a)が一体に形成される一方、他面側に第2のネジ棒(34b)が一体に形成され、上記第1のネジ棒(34a)が上記ネジ穴(32)に螺合されたネジ部材(34)と、
    上記犠牲陽極(31)を貫通した上記第2のネジ棒(34b)に螺合され、上記頭部(34c)との間で上記犠牲陽極(31)を挟持する固定部材(36)とを備えている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記ネジ部材(34)の頭部(34c)と上記台座部(11f)との間には、上記ネジ部材(34)の頭部(34c)のシール面(37)及び上記台座部(11f)の座面(33)に密接する環状のシール部材(35)が設けられている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
  3. 請求項2において、
    上記シール部材(35)は、上記シール面(37)と上記座面(33)とに全面接触する板状のガスケットによって構成されている
    ことを特徴とする水冷式熱交換器。
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