JP2009115345A - 薬液用熱交換装置 - Google Patents

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知仁 安井
Fumihiko Koyama
文彦 小山
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Abstract

【課題】 薬液用熱交換装置の設置されている現地であっても劣化部品の交換を容易かつ迅速に行えるようにし、かつ工場出荷時と同等の品質を確保するとともに、リサイクル性の向上及び交換コストの削減を図る。
【解決手段】 インナプレート部2とアウタプレート部3,4により独立した接液ユニット部Uaを構成するとともに、伝熱性を有する装着プレート7,8の一面7f,8fに温調器5,6を取付けることにより独立した温調ユニット部Ub,Ucを構成し、装着プレート7,8の他面7i,8iをアウタプレート部3,4の外面3f,4fに当接させ、かつ所定の固定具9…,9…により温調ユニット部Ub,Ucを接液ユニット部Uaに対して着脱可能に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部に流通する薬液に対する熱交換を行う際に用いて好適な薬液用熱交換装置に関する。
従来、所定の厚さを有し、かつ表裏面に貫通する空間を有するインナプレート部の表裏面を、伝熱性を有する一対のアウタプレート部により挟み、内部に薬液が流通する熱交換室を設けるとともに、アウタプレート部の外面に温調器を付設した薬液用熱交換装置としては、特許文献1で開示される耐薬品性熱交換器が知られている。
図9に、特許文献1に開示される耐薬品性熱交換器と同一構造の薬液用熱交換装置70を示す。この薬液用熱交換装置70は、所定の厚さを有し、かつ表裏面に貫通する空間を有する耐薬品性素材により形成したインナプレート部71の表裏面を、伝熱性を有するアルミニウム素材等により形成し、かつ内面に耐薬品性皮膜をライニングした一対のアウタプレート部72,73により挟み、内部に薬液が流通する熱交換室74を設けるとともに、アウタプレート部72,73の外面72f,73fにペルチェ素子を用いた電子モジュール75t…,76t…を有する温調器75,76を付設したものであり、インナプレート部71及び一対のアウタプレート部72,73は、複数(例示は16本)のボルト81…を用いて一体となるように固定される。なお、77,78は耐薬品性素材により形成したシールリング、75c,76cは電子モジュール75t…,76t…の放熱側(又は放冷側)を冷却する放熱器(又は放冷器)、79は薬液流入側チューブ(又は薬液流出側チューブ)をそれぞれ示す。
特開平9−105596号公報
しかし、上述した従来の耐薬品性熱交換器(薬液用熱交換装置70)は、次のような解決すべき課題が存在した。
第一に、接液面を有するインナプレート部71やアウタプレート部72,73は、通常、耐薬品性の高いフッ素系樹脂素材により形成したり、フッ素系樹脂素材によるライニングを施しているが、接液面は、エッチング液等の薬液に晒されるため、侵食等による劣化が免れない。したがって、これらの部品については、定期的な部品交換を必要とするが、設置されている現地での部品交換は大変となる。即ち、薬液には高圧が付加されるため、ボルト81…は均等に締付ける必要があるが、その締付けが容易でなく、しかも液漏れ検査も行うことができないため、部品交換に伴う分解及び再組立を行っても、工場出荷時と同等の品質を確保することが困難となる。
第二に、アウタプレート部72,73の交換に際しては、アウタプレート部72,73から温調器75,76を取外す必要があるが、電子モジュール75t…,76t…を用いた温調器75,76の場合、一旦固定したものを取外しても、取付時に応力が付加されているため、電子モジュール75t…,76t…の信頼性を確保する観点から再利用することができない。したがって、アウタプレート部72,73を交換する際には、電子モジュール75t…,76t…を含む温調器75,76も交換せざるを得ず、リサイクル性に劣るとともに、交換コストの上昇を招いてしまう。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した薬液用熱交換装置の提供を目的とするものである。
本発明に係る薬液用熱交換装置1は、上述した課題を解決するため、所定の厚さを有し、かつ表裏面に貫通する空間Soを有するインナプレート部2の表裏面を、伝熱性を有する一対のアウタプレート部3,4により挟み、内部に薬液Lが流通する熱交換室Sを設けるとともに、アウタプレート部3,4の外面3f,4fに温調器5,6を付設してなる薬液用熱交換装置1を構成するに際して、インナプレート部2とアウタプレート部3,4の一部又は全部により独立した接液ユニット部Uaを構成するとともに、伝熱性を有する装着プレート7,8の一面7f,8fに温調器5,6を取付けることにより独立した温調ユニット部Ub,Ucを構成し、装着プレート7,8の他面7i,8iをアウタプレート部3,4の一部又は全部の外面3f,4fに当接させ、かつ所定の固定具9…,9…により温調ユニット部Ub,Ucを接液ユニット部Uaに対して着脱可能に固定してなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、装着プレート7,8の他面7i,8iとアウタプレート部3,4の一部又は全部の外面3f,4f間には伝熱性グリスG…,G…を介在させることができる。また、温調器5,6は、ペルチェ素子による少なくとも一つ以上の電子モジュール5t…,6t…を有する冷却器又は加熱器を用いることができる。一方、インナプレート部2は、耐薬品性素材により一体形成してもよいし、耐薬品性素材以外の素材により形成し、表面に耐薬品性素材をライニングしてもよい。さらに、アウタプレート部3,4は、伝熱性素材により形成したアウタプレート本体部3m,4mと、このアウタプレート本体部3m,4mの内面に付設し、かつ耐薬品性素材により形成した接液層部3c,4cにより構成することができる。この際、接液層部3c,4cは、アウタプレート本体部3m,4mの内面にライニングした耐薬品性皮膜部3cc,4ccであってもよいし、或いは耐薬品性素材により形成した接液プレート部3cp,4cpと、この接液プレート部3cp,4cpをインナプレート部2に固定する固定部材3cx,4cxにより構成し、アウタプレート本体部3m,4mを装着プレート7,8に兼用させてもよい。
このような構成を有する本発明に係る薬液用熱交換装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 装着プレート7,8の他面7i,8iをアウタプレート部3,4の一部又は全部の外面3f,4fに当接させ、かつ所定の固定具9…,9…により温調ユニット部Ub,Ucを接液ユニット部Uaに対して着脱可能に固定するため、薬液用熱交換装置1の設置されている現地であっても、接液面を有する劣化部品の交換を容易かつ迅速に行うことができるとともに、工場出荷時と同等の品質を確保することができる。
(2) インナプレート部2とアウタプレート部3,4の一部又は全部により独立した接液ユニット部Uaを構成するとともに、伝熱性を有する装着プレート7,8の一面7f,8fに温調器5,6を取付けることにより独立した温調ユニット部Ub,Ucを構成したため、アウタプレート部3,4を交換する場合であっても温調器5,6に対する影響を回避できる。このため、温調器5,6の信頼性を低下させることなく再利用が可能となり、リサイクル性の向上及び交換コストの削減を実現できる。
(3) 好適な態様により、装着プレート7,8の他面7i,8iとアウタプレート部3,4の外面3f,4f間に伝熱性グリスG…,G…を介在させれば、従来の薬液用熱交換装置におけるアウタプレート部と同等の熱伝導抵抗を確保することができ、装着プレート7,8を用いたことに伴う伝熱性能の低下を回避し又は抑えることができる。
(4) 好適な態様により、温調器5,6に、ペルチェ素子による少なくとも一つ以上の電子モジュール5t…,6t…を有する冷却器又は加熱器を用いれば、特に、電子モジュール5t…,6t…に対して組付時(交換時)に付加される加圧応力等が排除されるため、コスト比率の大きい電子モジュール5t…,6t…の再利用が可能となる。
(5) 好適な態様により、アウタプレート部3,4を、伝熱性素材により形成したアウタプレート本体部3m,4mと、このアウタプレート本体部3m,4mの内面に付設し、かつ耐薬品性素材により形成した接液層部3c,4cにより構成するとともに、特に、接液層部3c,4cを、耐薬品性素材により形成した接液プレート部3cp,4cpと、この接液プレート部3cp,4cpをインナプレート部2に固定する固定部材3cx,4cxにより構成し、アウタプレート本体部3m,4mを装着プレート7,8に兼用させれば、アウタプレート本体部3m,4mが不要、或いはアウタプレート本体部3m,4mの再利用が可能となり、更なるリサイクル性の向上及び交換コストの削減に寄与できる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る薬液用熱交換装置1の構成部品について、図1〜図5を参照して説明する。
薬液用熱交換装置1は、図1に示すように、独立した接液ユニット部Uaと独立した一対の温調ユニット部Ub,Ucを備える。また、接液ユニット部Uaは、主要部品として、インナプレート部2及び一対のアウタプレート部3,4を備えるとともに、温調ユニット部Ub,Ucは、主要部品として、装着プレート7,8及び温調器5,6を備える。
インナプレート部2は、フッ素系樹脂等の耐薬品性素材を用いて、全体を、所定の厚さを有する矩形状に形成する。このインナプレート部2は、図4及び図5に示すように、表裏面に貫通し、後述する熱交換室Sを設けるための円柱形の空間Soを有するとともに、この空間Soから一側面2sに至る流入路Riと流出路Roを有する。そして、空間Soの内部には、一部に切欠部を形成した二枚の流路形成板21,22を配設する。各流路形成板21,22は、フッ素系樹脂等の耐薬品性素材を用いてそれぞれ一体形成し、空間So内の壁面に取付ける。また、インナプレート部2の表裏面には、断面が半円状或いは多角形状であって、かつ空間Soを囲むリング状のシールリング収容溝23…を形成するとともに、表裏面に貫通する複数(例示は十六)のボルト挿通孔25…を形成する。このボルト挿通孔25…は、シールリング収容溝23…よりも外方の位置に当該シールリング収容溝23…の周方向に沿って所定間隔毎に設ける。
アウタプレート部3は、アルミニウム,ステンレス等の伝熱性素材により全体を矩形状に形成したアウタプレート本体部3mと、このアウタプレート本体部3mの内面に付設し、かつ耐薬品性素材により形成した接液層部3cを有し、この接液層部3cは、アウタプレート部3の一部となる。例示の接液層部3cは、アウタプレート本体部3mの内面に、フッ素系樹脂等の耐薬品性素材をライニングして形成した耐薬品性皮膜部3cc(図4)である。また、図5に示すように、上述したボルト挿通孔25…に対応する位置には、アウタプレート部3の表裏面に貫通し、かつ後述する第一ボルトB1…のネジ部が挿通する複数のボルト挿通孔27…を形成するとともに、各ボルト挿通孔27…の相互間であって、当該アウタプレート部3の外面3fには、後述する固定具9…を構成する固定ボルトBc…のネジ部が螺合する複数(例示は十六)のネジ凹部28…を形成する。このネジ凹部28と同様のネジ凹部は、外面4fの中央付近二個所にも形成する。一方、他方のアウタプレート部4も基本的な構成はアウタプレート部3と同じであるが、アウタプレート部3に設けたボルト挿通孔27…の代わりに、第一ボルトB1…のネジ部が螺合するネジ孔部29…を設けた点が異なる。なお、アウタプレート部4において、30…(図1)は上述したネジ凹部28…と同様のネジ凹部、4mはアウタプレート本体部、4cは接液層部、4ccは耐薬品性皮膜部をそれぞれ示す。
装着プレート7は、アルミニウム,ステンレス等の伝熱性素材を用いて、全体を矩形板状に形成する。この装着プレート7は、後述するように、アウタプレート部3の外面3fに当接して組付けるため、装着プレート7及びアウタプレート部3が、熱交換室Sから後述する温調器5に至る伝熱層を構成する。したがって、アウタプレート部3に装着プレート7を重ね合わせた厚さが、従来のアウタプレート部の厚さとほぼ同じになるように選定することが望ましい。具体的には、従来のアウタプレート部を厚さ方向に二分割した形状の二枚のプレート材を用意し、一方のプレート材をアウタプレート部3に使用するとともに、他方のプレート材を装着プレート7に使用すればよい。これにより、伝熱特性の低下を回避できる。また、上述したネジ凹部28…に対応する位置には、第二ボルトB2…が挿通する複数のボルト挿通孔31…を形成するとともに、上述したボルト挿通孔27…に対応する位置には、第一ボルトB1…の頭部B1h…を収容する複数の収容孔部32…を形成する。一方、他方の装着プレート8も基本的な構成は装着プレート7と同じであるが、第一ボルトB1…の頭部B1h…を収容する収容孔部32…の代わりに、第一ボルトB1…の先端部B1s…を収容する収容孔部33…を設けた点が異なる。なお、装着プレート8において、34…は上述したボルト挿通孔31…と同様のボルト挿通孔を示す。
温調器5は、ペルチェ素子による複数(例示は六つ)の電子モジュール5t…を用いるとともに、この電子モジュール5t…の放熱側を冷却する水冷式の放熱器5cを備える。放熱器5cは、全体を板状に形成し、内部に冷却水を流通させるウォータジャケットを有するとともに、側面には、当該ウォータジャケットの両端に連通する接続端35a及び35bを設ける。この場合、放熱器5cを組付ける際には、上述したボルト挿通孔31…を覆う部位が生じるため、このボルト挿通孔31…に対応する位置には、第二ボルト(頭部を含む)B2…が挿通する挿通孔36…(図3)を形成する。一方、他方の温調器6も温調器5と同様に構成するが、温調器6に設ける接続端37a及び37bは、温調器5の接続端35a及び35bに対して同一方向に設定する。なお、温調器6において、6t…は電子モジュール、6cは放熱器をそれぞれ示すとともに、上述した挿通孔36…と同様の挿通孔を形成する。
次に、本実施形態に係る薬液用熱交換装置1の組立方法及び部品交換方法について、図1〜図5を参照して説明する。
まず、接液ユニット部Uaの組立を行う。接液ユニット部Uaは、インナプレート部2の表裏面を一対のアウタプレート部3,4により挟み、複数の第一ボルトB1…により固定する。この際、インナプレート部2の表裏面に設けた各シールリング収容溝23…には、フッ素系樹脂等の耐薬品性素材により形成したシールリング(Oリング)41…をそれぞれ収容する。第一ボルトB1…は、図5に示すように、アウタプレート部3に設けたボルト挿通孔27…からインナプレート部2に設けたボルト挿通孔25…を通し、アウタプレート部4に設けたネジ孔部29…に螺着する。これにより、図1に示すように、インナプレート部2と一対のアウタプレート部3,4が一体に固定され、内部には熱交換室Sが設けられるとともに、この熱交換室Sには、流路形成板21,22により薬液Lが流通するジグザグ状の流路Rmが形成される。そして、この流路Rmの一端側が流入路Riに連通するとともに、流路Rmの他端側が流出路Roに連通する。さらに、インナプレート部2の一側面2sに開口する流入路Riと流出路Roには、それぞれ薬液チューブTi,Toを接続するとともに、隙間は溶接等により完全密封する。
次に、一対の温調ユニット部Ub,Ucの組立を行う。まず、一方の温調ユニット部Ubは、装着プレート7の一面7fに温調器5を取付けて構成する。即ち、装着プレート7の一面7fに、配列する各電子モジュール5t…及び放熱器5cを順次重ね、各電子モジュール5t…を装着プレート7の一面7fと放熱器5cにより挟むとともに、図3及び図5に示すように、複数の固定ボルトB2…により固定する。この場合、固定ボルトB2…は、放熱器5cに設けたボルト挿通孔に挿通し、装着プレート7の一面7fに設けたネジ孔部に螺着する。この際、各電子モジュール5t…は、冷却側を装着プレート7の一面7fに当接させ、放熱側を放熱器5cの冷却面に当接させる。また、他方の温調ユニット部Ucも、温調ユニット部Ubと同様に構成する。なお、前述したように、温調ユニット部Ucにおける放熱器6cの接続端37a及び37bは、放熱器5cの接続端35a及び35bに対して同一方向となる。さらに、各接続端35bと37bには、それぞれ配水管Pi,Poを接続する。
以上により、図1に示す接液ユニット部Uaと一対の温調ユニット部Ub,Ucを得るため、これらの組付けを行う。組付けに際しては、複数の固定ボルトBc…(固定具9…)を用意する。まず、接液ユニット部Uaにおけるアウタプレート部3の外面3fに温調ユニット部Ubの装着プレート7を重ねる。この際、アウタプレート部3の外面3fと装着プレート7の他面7i間には伝熱用グリス(シリコングリス等)Gを介在させる。なお、アウタプレート部3の外面3fから突出する第一ボルトB1…の頭部B1h…は、装着プレート7の収容孔部32…に収容される。次いで、固定ボルトBc…を装着プレート7のボルト挿通孔31…に挿通し、アウタプレート部3の外面3fのネジ凹部28…に螺着することにより、装着プレート7をアウタプレート部3に固定する。この場合、放熱器5cに覆われるボルト挿通孔31…に対しては、放熱器5cに設けた挿通孔36…を通して挿入できる。
一方、接液ユニット部Uaにおけるアウタプレート部4の外面4fには、他方の温調ユニット部Ucの装着プレート8を重ねる。この際、アウタプレート部4の外面4fと装着プレート8の他面8i間には伝熱用グリス(シリコングリス等)Gを介在させる。なお、アウタプレート部4の外面4fから突出する第一ボルトB1…の先端部B1s…は、装着プレート8の収容孔部33…に収容される。次いで、固定ボルトBc…を装着プレート8のボルト挿通孔34…に挿通し、アウタプレート部4の外面4fに設けたネジ凹部30…に螺着することにより、装着プレート8をアウタプレート部4に固定する。なお、図2に示すように、接続端35aと37a間には配水管Pmを接続する。
このように、装着プレート7,8の他面7i,8iとアウタプレート部3,4の外面3i,4i間に伝熱性グリスG…,G…を介在させれば、従来の薬液用熱交換装置におけるアウタプレート部と同等の熱伝導抵抗を確保することができ、装着プレート7,8を用いたことに伴う伝熱性能の低下を回避し又は抑えることができる利点がある。
これにより、薬液用熱交換装置1の組立が終了する。この薬液用熱交換装置1では、薬液チューブTi側から供給される薬液Lが、流入路Riから熱交換室Sに流入し、ジグザグ状の流路Rmを通って流出路Roに至るとともに、この流出路Roから薬液チューブToに排出される。この際、電子モジュール5t…,6t…の通電制御により装着プレート7,8及びアウタプレート部3,4が冷却され、熱交換室S内の薬液Lは、アウタプレート部3,4(及びインナプレート部2)との熱交換により冷却される。一方、電子モジュール5t…,6t…の放熱側からの放熱は、冷却水により冷却される放熱器5c,6cにより吸収される。
薬液用熱交換装置1は、このような構造を有しているため、長期使用により、接液面が薬液Lによる侵食等により劣化し、新しい部品と交換する際には、固定ボルトBc…を緩めれば、接液ユニット部Ua及び一対の温調ユニット部Ub,Ucに分解することができる。したがって、接液面を有する接液ユニット部Uaのみを新品に交換し、温調ユニット部Ub,Ucは故障しない限りそのまま再利用することができる。
よって、このような本実施形態に係る薬液用熱交換装置1によれば、装着プレート7,8の他面7i,8iをアウタプレート部3,4の一部又は全部の外面3f,4fに当接させ、かつ所定の固定具9…,9…により温調ユニット部Ub,Ucを接液ユニット部Uaに対して着脱可能に固定するため、薬液用熱交換装置1の設置されている現地であっても、接液面を有する劣化部品の交換を容易かつ迅速に行うことができるとともに、工場出荷時と同等の品質を確保することができる。また、インナプレート部2とアウタプレート部3,4の一部又は全部により独立した接液ユニット部Uaを構成するとともに、伝熱性を有する装着プレート7,8の一面7f,8fに温調器5,6を取付けることにより独立した温調ユニット部Ub,Ucを構成したため、アウタプレート部3,4を交換する場合であっても温調器5,6に対する影響を回避できる。このため、温調器5,6の信頼性を低下させることなく再利用が可能となり、リサイクル性の向上及び交換コストの削減を実現できる。特に、温調器5,6には、ペルチェ素子による少なくとも一つ以上の電子モジュール5t…,6t…を有する冷却器又は加熱器を用いれば、特に、電子モジュール5t…,6t…に対して組付時(交換時)に付加される加圧応力等が排除されるため、コスト比率の大きい電子モジュール5t…,6t…の再利用が可能となる。
次に、本発明の変更実施形態に係る薬液用熱交換装置1について、図6〜図8を参照して説明する。
図6及び図7は、アウタプレート部3,4及び装着プレート7,8を変更した形態を示す。即ち、アウタプレート部3,4は、耐薬品性素材により形成した接液プレート部3cp,4cpと、この接液プレート部3cp,4cpをインナプレート部2に固定する固定部材3cx,4cxにより構成する。この場合、接液プレート部3cp,4cpは、例えば、耐薬品性材料である炭化珪素やガラス状炭素等を利用し、厚さ3〜6〔mm〕程度の平板状に一体形成する。また、このような耐薬品性材料は、脆性が高いため、接液プレート部3cp,4cpをインナプレート部2に固定する際には、接液プレート部3cp,4cpを押え付ける固定部材3cx,4cxを用いる。この固定部材3cx,4cxは、アルミニウム,ステンレス等の伝熱性素材を用いて全体を矩形状に形成し、内側には円形の開口部51…を形成する。
したがって、接液プレート部3cp,4cpをインナプレート部2に固定する際には、インナプレート部2の表裏面に接液プレート部3cp,4cp及び固定部材3cx,4cxをそれぞれ順次重ねるとともに、ボルトBx…を、固定部材3cxから接液プレート部3cpに設けたボルト挿通孔に挿通し、インナプレート部2に設けたボルト挿通孔に挿通するとともに、さらに、他方の接液プレート部4cpに設けたボルト挿通孔に挿通し、他方の固定部材4cxに設けたネジ孔部に螺着する。これにより、接液ユニット部Uaが構成される。この場合、接液プレート部3cp,4cpが、接液層部3c,4cとなり、アウタプレート部3,4の一部を構成する。また、アウタプレート本体部3m,4mは、装着プレート7,8が兼用することになり、装着プレート7,8の内面には、開口部51…に嵌合する嵌合凸部52…を一体形成する。そして、装着プレート7,8を接液ユニット部Uaに組付ける際には、嵌合凸部52…と接液プレート部3cp,4cp間に伝熱性グリスG…を介在させる。
他方、図8は、図6及び図7に示した変更実施形態に対して、固定部材3cx,4cxの形状を異ならせたものであり、図8に示す固定部材3cx,4cxは、リング形に形成する。図8に示す変更実施形態の他の構成は、図6及び図7に示した変更実施形態と同じである。なお、図6〜図8において、図1〜図5の実施形態と同一部分(同一機能部分)には、同一符号を付して、その構成を明確にした。よって、このような変更実施形態によれば、アウタプレート本体部3m,4mが不要、或いはアウタプレート本体部3m,4mの再利用が可能となり、更なるリサイクル性の向上及び交換コストの削減に寄与できる利点がある。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、接液ユニット部Uaに対して一対の温調ユニット部Ub,Ucを組付けた場合を示したが、接液ユニット部Uaの片側に一つの温調ユニット部Ubを組付ける場合を排除するものではない。また、装着プレート7,8の他面7i,8iとアウタプレート部3,4の外面3f,4f間に伝熱性グリスG…,G…を介在させた場合を例示したが、伝熱性を有する柔軟シート(クッション材等)を介在させてもよい。さらに、温調器5,6は、ペルチェ素子による少なくとも一つ以上の電子モジュール5t…,6t…を有する冷却器及び放熱器5c,6cを例示したが、加熱器及び放冷器であってもよいし、必ずしも電子モジュール5t…,6t…に限定するものではない。一方、インナプレート部2は、耐薬品性素材により一体形成したが、耐薬品性素材以外の素材により形成し、表面に耐薬品性素材をライニングした形態であってもよいし、アウタプレート部3,4は、伝熱性素材により一体形成する形態であってもよい。表面に耐薬品性素材をライニングした形態とは、一般的なライニングをはじめ、コーティングやラミネートを含む概念である。また、接液層部3c,4cは、PTFEシートを被覆したカーボン素材等であってもよく、耐薬品性を確保できる各種素材及び態様により実施可能である。なお、本発明に係る薬液用熱交換装置1は、弗化アンモニウムや弗化水素酸などを含む薬液Lをはじめ、各種薬液を冷却又は加熱する用途に利用できるとともに、必要により水等の薬液以外の溶液に対してもそのまま利用することができる。
本発明の最良の実施形態に係る薬液用熱交換装置の接液ユニット部と温調ユニット部を分離した状態を示す外観側面図、 同薬液用熱交換装置の接液ユニット部に温調ユニット部を組付けた状態を示す外観側面図、 同薬液用熱交換装置の外観平面図、 同薬液用熱交換装置の一部断面側面図、 同薬液用熱交換装置の主要部品における組付原理の説明用分解斜視図、 本発明の変更実施形態に係る薬液用熱交換装置の一方の温調ユニット部を分離した状態の一部断面側面図、 同変更実施形態に係る薬液用熱交換装置の接液ユニット部の平面図、 同変更実施形態の変更例を示す接液ユニット部の平面図、 背景技術に係る薬液用熱交換装置の外観側面図、
符号の説明
1:薬液用熱交換装置,2:インナプレート部,3:アウタプレート部,3f:アウタプレート部の外面,3m:アウタプレート本体部,3c:接液層部,3cc:耐薬品性皮膜部,3cp:接液プレート部,3cx:固定部材,4:アウタプレート部,4f:アウタプレート部の外面,4m:アウタプレート本体部,4c:接液層部,4cc:耐薬品性皮膜部,4cp:接液プレート部,4cx:固定部材,5:温調器,5t…:電子モジュール,6:温調器,6t…:電子モジュール,7:装着プレート,7f:装着プレートの一面,7i:装着プレートの他面,8:装着プレート,8f:装着プレートの一面,8i:装着プレートの他面,9…:固定具,So:空間,S:熱交換室,L:薬液,Ua:接液ユニット部,Ub:温調ユニット部,Uc:温調ユニット部,G…:伝熱性グリス

Claims (8)

  1. 所定の厚さを有し、かつ表裏面に貫通する空間を有するインナプレート部の表裏面を、伝熱性を有する一対のアウタプレート部により挟み、内部に薬液が流通する熱交換室を設けるとともに、前記アウタプレート部の外面に温調器を付設してなる薬液用熱交換装置において、前記インナプレート部と前記アウタプレート部により独立した接液ユニット部を構成するとともに、伝熱性を有する装着プレートの一面に前記温調器を取付けることにより独立した温調ユニット部を構成し、前記装着プレートの他面を前記アウタプレート部の外面に当接させ、かつ所定の固定具により前記温調ユニット部を前記接液ユニット部に対して着脱可能に固定してなることを特徴とする薬液用熱交換装置。
  2. 前記装着プレートの他面と前記アウタプレート部の外面間には伝熱性グリスを介在させることを特徴とする請求項1記載の薬液用熱交換装置。
  3. 前記温調器は、ペルチェ素子による少なくとも一つ以上の電子モジュールを有する冷却器又は加熱器を用いることを特徴とする請求項1記載の薬液用熱交換装置。
  4. 前記インナプレート部は、耐薬品性素材により一体形成することを特徴とする請求項1記載の薬液用熱交換装置。
  5. 前記インナプレート部は、耐薬品性素材以外の素材により形成し、表面に耐薬品性素材をライニングすることを特徴とする請求項1記載の薬液用熱交換装置。
  6. 前記アウタプレート部は、伝熱性素材により形成したアウタプレート本体部と、このアウタプレート本体部の内面に付設し、かつ耐薬品性素材により形成した接液層部により構成することを特徴とする請求項1記載の薬液用熱交換装置。
  7. 前記接液層部は、アウタプレート本体部の内面にライニングした耐薬品性皮膜部であることを特徴とする請求項6記載の薬液用熱交換装置。
  8. 前記接液層部は、耐薬品性素材により形成した接液プレート部と、この接液プレート部を前記インナプレート部に固定する固定部材により構成し、前記アウタプレート本体部を前記装着プレートに兼用させることを特徴とする請求項6記載の薬液用熱交換装置。
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