JP2007087774A - 液体温調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サーモモジュールにおける断線等の故障リスクを大幅に低減して耐久性及び信頼性を高めるとともに、制御精度及び制御の安定性を高めることにより用途や使用環境に応じた的確な温調を行う。
【解決手段】 液体Lが流入する流入口Ci及び熱交換された液体Lが流出する流出口Coにそれぞれ連通する熱交換室Cを有する熱交換器2と、この熱交換器2を加熱又は冷却するペルチェ素子を有するサーモモジュール3…と、このサーモモジュール3…を通電制御して熱交換室Cに流入した液体Lを温調する制御系4とを備える液体温調装置1を構成するに際して、熱交換室Cの内部に、当該熱交換室Cに流入した液体Lを加熱する電気ヒータ部5を収容するとともに、制御系4に、所定の温度条件に基づいて電気ヒータ部5を通電制御する制御機能を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗浄液等の液体をペルチェ素子を有するサーモモジュールにより温調する液体温調装置に関する。
従来、液体が流入する流入口及び熱交換された液体が流出する流出口に連通する熱交換室を有する熱交換器と、この熱交換器を加熱又は冷却するペルチェ素子を有するサーモモジュールと、前記サーモモジュールを通電制御して熱交換室に流入した液体を温調制御する制御系とを備える液体温調装置としては、特許第3634241号公報で開示される冷却装置が知られている。
この冷却装置(熱交換器)は、外面部に付設したペルチェ素子を用いた電子モジュール(冷却器又は加熱器)と内部に流通させた液体との熱交換を行う熱交換器であって、本体ブロックの内部に、独立した複数の流通空間を配列させて設けるとともに、外部より一端に位置する流通空間から他端に位置する流通空間まで貫通する往路形成孔と復路形成孔をそれぞれ異なる位置に設け、他端に位置する流通空間(折返流通空間)を除く他の流通空間(共有流通空間)に往復路仕切板を配設して往路空間と復路空間に仕切り、かつ往路空間と復路空間の内部に一又は二以上の流路形成板を配設してそれぞれジグザグ流路を形成するとともに、折返流通空間に一又は二以上の流路形成板を配設して往路形成孔から復路形成孔に至るジグザグ流路を形成したものである。
特許第3634241号
しかし、上述した従来の液体温調装置(熱交換器)は、次のような問題点があった。
第一に、ペルチェ素子を有するサーモモジュール(電子モジュール)は、その物理的特性及び構造上の要因により、温度変動を頻繁に繰り返す熱サイクルに弱い側面があるため、このような使用環境下では、断線等の故障リスクが増大する。例えば、液体温調装置により、洗浄器に用いる洗浄液を温調する場合、所定の時間間隔で洗浄液の一部を入替える必要があるが、図10に示すように、目標温度が60〔℃〕に設定された洗浄液に対して、時刻tiで常温の新液(洗浄液)を注入した場合、洗浄液の温度Tsは50〔℃〕程度まで急激に低下するとともに、これにより、サーモモジュールの加熱温度Tpは、60〔℃〕付近から85〔℃〕程度まで急激に上昇する。なお、Kcは、サーモモジュールに対する加熱指令値を示す。結局、このような温度変動が所定の時間間隔(例えば、10分程度の間隔)で繰返された場合、サーモモジュールに対する断線等の故障リスクが増大し、耐久性及び信頼性の低下を招く。
第二に、ペルチェ素子を有するサーモモジュールは、能力的な限界から、特に、温度を急勾配で上昇させるには限界がある。したがって、温度を速やかに上昇させる必要がある用途や使用環境に対して十分に対応することができず、結局、制御精度及び安定性の高い温調を行うことができない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した液体温調装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、液体Lが流入する流入口Ci及び熱交換された液体Lが流出する流出口Coにそれぞれ連通する熱交換室Cを有する熱交換器2と、この熱交換器2を加熱又は冷却するペルチェ素子を有するサーモモジュール3…と、このサーモモジュール3…を通電制御して熱交換室Cに流入した液体Lを温調制御する制御系4とを備える液体温調装置1を構成するに際して、熱交換室Cの内部に、当該熱交換室Cに流入した液体Lを加熱する電気ヒータ部5を収容するとともに、制御系4に、所定の温度条件に基づいて電気ヒータ部5を通電制御する制御機能を設けたことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、電気ヒータ部5には、線状電気ヒータ部5wを用いることができるとともに、この線状電気ヒータ部5wは、湾曲部(折曲部を含む)5wrを設けることにより、熱交換室Cの内部に所定の長さ分を収容することができる。また、線状電気ヒータ部5wには、ヒータ本体11の全体を被覆することにより、ヒータ本体11と液体Lの接触を遮断し、ヒータ本体11を液体Lから保護する被覆部12,13を設けることができる。一方、熱交換室Cには、当該熱交換室Cに流入した液体Lの流路Frを変更し、当該熱交換室Cにおける滞留時間を長くする流路変更手段15を備えることができる。
このような構成を有する本発明に係る液体温調装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) サーモモジュール3…と電気ヒータ部5のハイブリッド構造となるため、温度変動を頻繁に繰り返す熱サイクルであっても、サーモモジュール3…と電気ヒータ部5を併用し又は電気ヒータ部5に切換えることにより、サーモモジュール3…の頻繁な温度上昇(温度変動)を回避又は抑制することができる。この結果、サーモモジュール3…における断線等の故障リスクを大幅に低減でき、耐久性及び信頼性を高めることができる。
(2) サーモモジュール3…と電気ヒータ部5のハイブリッド構造となるため、サーモモジュール3…と電気ヒータ部5を併用し又は電気ヒータ部5に切換えることにより、温度を速やかに上昇させる場合にも十分に対応することができる。この結果、制御精度及び制御の安定性を高めることができるなど、用途や使用環境に応じた的確な温調を行うことができる。
(3) 好適な態様により、電気ヒータ部5に、線状電気ヒータ部5wを用いれば、熱交換室Cの空間内に収容することにより、液体Lに対する有効な接触率を高めることができるとともに、既存の液体温調装置に対しても大掛かりな設計変更を施すことなく容易に適用できる。
(4) 好適な態様により、線状電気ヒータ部5wを、湾曲部(折曲部を含む)5wrを設けることにより熱交換室Cの内部に所定の長さ分を収容すれば、液体Lに対する接触面積を大きくしたり容易に変更できるなど、設計自由度を高めることができるとともに、液体Lに対する撹拌効果(流路変更効果)により熱交換室Cにおける滞留時間を長くしたり、伝熱面における乱流作用を促進させることができるため、熱交換能力を高めることができる。
(5) 好適な態様により、線状電気ヒータ部5wに、ヒータ本体11の全体を被覆することにより、ヒータ本体11と液体Lの接触を遮断し、ヒータ本体11を液体Lから保護する被覆部12,13を設ければ、洗浄液等の液体Lに対してヒータ本体11を有効かつ確実に保護できるとともに、使用時にはヒータ本体11の温度によるチューブの収縮により、ヒータ本体11と被覆部12間,被覆部12と13間などの密着性(気密性と熱伝導)を高めることができる。
(6) 好適な態様により、熱交換室Cに、当該熱交換室Cに流入した液体Lの流路Frを変更し、当該熱交換室Cにおける滞留時間を長くする流路変更手段15を設ければ、熱交換能力をより高めることができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る液体温調装置1の構成について、図1〜図5を参照して具体的に説明する。
液体温調装置1の全体の構成を図5に示す。液体温調装置1は熱交換器2を備える。熱交換器2の具体的構成を図2(図1)に示す。熱交換器2は、全体を耐薬品性に優れた素材、例えば、テフロン(登録商標)素材により一体形成した交換器本体21を備える。交換器本体21は、全体を偏平な直方体状に形成し、上下方向に貫通する円柱形状の熱交換室Cを有するとともに、この熱交換室Cに連通する流入口Ciと流出口Coを有する。流入口Ciは、交換器本体21の一外側面に臨み、洗浄液等の液体Lは、この流入口Ciを通して熱交換室Cに流入するとともに、流出口Coは、交換器本体21の一外側面に臨み、熱交換室Cで熱交換された液体Lは、この流出口Coを通して外部に流出する。なお、2iは流入配管Xi(図5)に接続する流入接続管であり、流入口Ciの外端に取付けるとともに、2oは流出配管Xo(図5)に接続する流出接続管であり、流出口Coの外端に取付ける。
また、熱交換室Cの内部には、当該熱交換室Cに流入した液体Lを加熱する電気ヒータ部5を収容する。電気ヒータ部5には、線状電気ヒータ部5wを用いる。図3に、本実施形態の線状電気ヒータ部5wを示す。この線状電気ヒータ部5wは、図4に示すように、ヒータ本体11と、このヒータ本体11の全体を被覆することにより、ヒータ本体11と液体Lの接触を遮断し、ヒータ本体11を液体Lから保護する被覆部12,13を備える。この場合、ヒータ本体11には、例えば、シーズヒータを用いることができる。ヒータ本体(シーズヒータ)11は、ステンレス素材により形成した細いヒータ管31と、このヒータ管31に内部に通したニクロム線等の発熱線32と、ヒータ管31に充填して発熱線32を固定する酸化マグネシウム等の充填材33により構成する。なお、34は発熱線32から外部に導出したリード線を示す。このように、電気ヒータ部5に、線状電気ヒータ部5wを用いれば、熱交換室Cの空間内に収容することにより、液体Lに対する有効な接触率を高めることができるとともに、既存の液体温調装置に対しても大掛かりな設計変更を施すことなく容易に適用できる利点がある。一方、被覆部12には、内部にヒータ本体11を通すことができるテフロン素材により形成した被覆管12sを用いるとともに、被覆部13には、被覆部12の内部に挿入できるテフロン素材により形成した被覆管13sを用い、この被覆管13sは二本用意する。
そして、線状電気ヒータ部5wを製作するに際しては、図4に示すように、ヒータ本体11,被覆管12s及び二本の被覆管13s…を用意し、最初に、被覆管12sの内部にヒータ本体11を通す。この際、ヒータ本体11におけるヒータ管31の両端は、図3に示すように、被覆管12sの先端に対して所定幅だけ内側に位置させ、両端に位置するリード線34…のみを被覆管12sの先端から外部に突出させる。次いで、図4に示すように、各被覆管13s…をそれぞれ被覆管12sの先端(両端)から内部に挿入するとともに、この状態で被覆管12s及び13sを加熱することにより熱収縮させ、この後、図3に示すように、被覆管12sと13sの接合部分を溶着部35により溶着(溶接)する。これにより、ヒータ本体11を被覆部12,13により被覆した線状電気ヒータ部5wを得ることができる。このように、線状電気ヒータ部5wに、ヒータ本体11を液体Lから保護する被覆部12,13を設ければ、洗浄液等の液体Lに対してヒータ本体11を有効かつ確実に保護できるとともに、使用時にはヒータ本体11の温度によるチューブの収縮により、ヒータ本体11と被覆部12間,被覆部12と13…間などの密着性(気密性と熱伝導)を高めることができる利点がある。
一方、線状電気ヒータ部5wを熱交換室Cの内部に組付けるに際しては、図1及び図3に示すように、まず、交換器本体21の内周面から外側面に至る一対の挿通孔23,24を形成する。各挿通孔23,24の内径は、被覆管13sが挿通する径を選定する。そして、線状電気ヒータ部5wの両端に位置する各被覆管13s…を、交換器本体21の内周面から各挿通孔23,24にそれぞれ挿通させ、交換器本体21の外側面から突出した各被覆管13s…の外周面と交換器本体21の外側面間を、図3に示すように、溶着部36により溶着(溶接)する。また、線状電気ヒータ部5wは、湾曲部(折曲部を含む)5wrを設けることによりリング状或いは渦巻状に巻回し、熱交換室Cの内部に所定の長さ分を収容する。特に、巻回数は、必要な加熱能力等を考慮して複数回とすることが望ましい。なお、図示は省略したが、プレート部材(棒部材)或いはネット部材等により形成した支持部材を、熱交換室Cの内部に収容し、線状電気ヒータ部5wを、熱交換室Cの空間内における所定位置に安定に保持することが望ましい。
このように、線状電気ヒータ部5wを、湾曲部(折曲部を含む)5wrを設けることにより熱交換室Cの内部に所定の長さ分を収容すれば、液体Lに対する接触面積を大きくしたり容易に変更できるなど、設計自由度を高めることができるとともに、液体Lに対する撹拌効果(流路変更効果)により熱交換室Cにおける滞留時間を長くしたり、伝熱面における乱流作用を促進させることができるため、熱交換能力を高めることができる利点がある。
そして、図2に示すように、線状電気ヒータ部5wを組付けた交換器本体21の上面を、テフロン素材により形成した上面シート25とカーボン素材で形成した上伝熱板26を積層して閉塞するとともに、交換器本体21の下面を、テフロン素材により形成した下シート27とカーボン素材で形成した下伝熱板28を積層して閉塞すれば、熱交換器2を構成することができる。
さらに、熱交換器2における上伝熱板26及び下伝熱板28には、サーモモジュール3…の作用面を取付ける。サーモモジュール3は、熱交換器2を加熱又は冷却する複数のペルチェ素子を配列して構成したものである。また、各サーモモジュール3…の放熱面(作用面の反対側)には放熱ユニット41…を取付ける。放熱ユニット41…は、サーモモジュール3…の放熱面に当接する放熱プレート41p…及びこの放熱プレート41p…の内部に配した冷却配管41c…を備え、この冷却配管41c…には、冷却水を循環させるウォータクーラ43を接続する。
他方、サーモモジュール3…を通電制御して熱交換室Cに流入した液体Lを温調制御する制御系4を備える。制御系4は、図5に示すコントローラ51を備える。コントローラ51は、液体温調装置1における全体の制御を司るとともに、特に、所定の温度条件に基づいて線状電気ヒータ部5wを通電制御する制御機能を備えている。そして、コントローラ51の入力側には、熱交換室C内における液体Lの温度を検出する温度センサ52を接続するとともに、コントローラ51の出力側には、各サーモモジュール3…及び線状電気ヒータ部5wを接続する。なお、53はサーモモジュール3の温度を検出する温度センサであり、この温度センサ53は、温度センサ52の代わりに用いてもよいし、温度センサ52と併用してもよい。その他、図5に示す液体温調装置1において、55は液体Lを循環させる送液ポンプ、56は液体Lの流量を表示又は記録する流量計を示す。以上が液体温調装置1の構成となる。
次に、本実施形態に係る液体温調装置1の使用方法及び動作(機能)について、図1〜図6を参照して説明する。
まず、液体温調装置1を使用するに際しては、図5に示すように、半導体の洗浄を行う洗浄器61等に接続して使用する。この場合、液体温調装置1における温調された液体Lの吐出口57は、供給配管Xsを介して洗浄器61の流入口62に接続するとともに、液体温調装置1における液体Lの戻り口58は、戻り配管Xrを介して洗浄器61の流出口63に接続する。なお、洗浄液(液体L)にはアンモニア水等が用いられる。また、洗浄器61の底部には排液回路64を接続するとともに、戻り配管Xrには新液注入回路65を接続する。排液回路64は開閉バルブ66を備えるとともに、新液注入回路65は、新液収容タンク67を備え、この新液収容タンク67は、開閉バルブ68を介して戻り配管Xrに接続する。そして、開閉バルブ66及び68は、コントローラ51の出力側に接続する。
これにより、液体Lの循環は次のようになる。液体温調装置1の運転により、送液ポンプ55が作動し、洗浄器61内の液体(洗浄液)Lは、洗浄器61の流出口63から戻り配管Xrを介して液体温調装置1の戻り口58に送られ、さらに、送液ポンプ55を接続した流入配管Xiを介して熱交換器2における流入接続管2iに送られる。そして、流入接続管2iに送られた液体Lは、熱交換室Cに流入し、熱交換室C内に一時滞留する。また、熱交換室C内の液体Lは、流出接続管2oから流出し、流量計56を接続した流出配管Xoを介して吐出口57に送られるとともに、さらに、供給配管Xsを介して洗浄器61の流入口62に送られる。そして、流入口62に送られた液体Lは、洗浄器61に供給され、この液体(洗浄液)Lにより半導体等の電子部品の洗浄が行われるとともに、洗浄後の液体Lは、流出口63から流出する一連の循環が繰返される。
次に、液体温調装置1における制御動作について、図6に示すフローチャートに従って説明する。
まず、通常の状態では、温度センサ52により、液体Lの温度(検出温度)が検出され、コントローラ51に付与される。コントローラ51には、目標温度が設定されているため、目標温度と検出温度の偏差に基づいてサーモモジュール3…が通電制御される。即ち、加熱時(冷却時)には、上伝熱板26及び下伝熱板28を介して熱交換室Cが加熱(冷却)され、熱交換室Cにおける熱交換作用により液体Lが加熱(冷却)されることにより、液体Lの温度が目標温度を維持するように温調制御が行われる(ステップS1)。
一方、温調制御中は、コントローラ51により開閉バルブ66,68がシーケンス制御され、定期的に液体Lの一部の入替えが行われる。この場合、入替えは、例えば、10分間隔で行われ、入替え時間になれば、コントローラ51により開閉バルブ66が閉側から開側に制御され、洗浄器61内における液体Lの一部が排出される排液処理が行われる(ステップS2,S3)。排液処理は、例えば、30秒間にわたって行われるため、30秒が経過したなら排液処理を終了させる(ステップS4,S5)。即ち、コントローラ51により開閉バルブ66が開側から閉側に制御される。なお、排液量は、液体Lの全体量に対して1/10程度が目安として設定される。また、排液処理の終了と同時に、コントローラ51により開閉バルブ68が閉側から開側に制御され、新液注入回路65から戻り配管Xsに対して新液(液体L)が供給される新液注入処理が行われる(ステップS5)。供給量は、排液量を補充する必要があるため、排液量と同じである。
さらに、新液注入処理の開始と同時に、線状電気ヒータ部5wに対する給電が行われ、線状電気ヒータ部5wによる液体Lの加熱が行われる。したがって、この際、サーモモジュール3…に対して給電量を低下させる制御又は給電を停止する制御が行われる(ステップS6)。この場合、線状電気ヒータ部5wには、所定の温度条件により給電が行われる。例示の場合には、液体Lの温度が急激に低下(変動)する虞れのある新液注入処理の行われることが所定の温度条件となる。新液注入処理は、例えば、30秒間にわたって行われるため、30秒が経過したなら新液注入処理を終了させる。即ち、コントローラ51により開閉バルブ68が開側から閉側に制御されるとともに、線状電気ヒータ部5wに対する給電が停止する(ステップS7,S8)。なお、線状電気ヒータ部5wに対する給電の停止は、開閉バルブ68に対する閉側への制御と同時に行ってもよいし、この制御よりも所定時間遅らせて行ってもよい。以下、液体温調装置1の運転が継続する場合には、同様の動作(制御)が繰返される(ステップS9)。
よって、このような本実施形態に係る液体温調装置1によれば、サーモモジュール3…と電気ヒータ部5のハイブリッド構造となるため、温度変動を頻繁に繰り返す熱サイクルであっても、サーモモジュール3…と電気ヒータ部5を併用し又は電気ヒータ部5に切換えることにより、サーモモジュール3…の頻繁な温度上昇(温度変動)を回避又は抑制することができる。この結果、サーモモジュール3…における断線等の故障リスクを大幅に低減でき、耐久性及び信頼性を高めることができる。また、サーモモジュール3…と電気ヒータ部5を併用し又は電気ヒータ部5に切換えることにより、温度を速やかに上昇させる場合にも十分に対応することができる。この結果、制御精度及び制御の安定性を高めることができるなど、用途や使用環境に応じた的確な温調を行うことができる。
次に、液体温調装置1の変更実施形態、特に、熱交換器2の変更実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。
図7及び図8に示す変更実施形態は、熱交換器2における熱交換室Cに、当該熱交換室Cに流入した液体Lの流路Frを変更し、当該熱交換室Cにおける滞留時間を長くする流路変更手段15を設けたものである。流路変更手段15は、図7に示すように、熱交換室Cを順次三室に仕切るための二枚の流路変更プレート15p,15pを備える。流路変更プレート15pは、テフロン素材により一体形成し、図8に示すように、熱交換室Cに収容した際に、当該熱交換室Cを仕切る形状とする。そして、流路変更プレート15pの上下方向中央部に、線状電気ヒータ部5wを通した状態で支持するスリット部71,71を形成するとともに、上下辺部における長手方向の片側には、液体Lの流通を許容する切欠部72,72を形成する。
これにより、図7に示すように、二枚の流路変更プレート15p,15pを熱交換室Cの内部に設置し、熱交換室Cを、流入口Ciから流出口Coの方向に順次三室に仕切るとともに、この際、流入口Ci側に位置する流路変更プレート15pの切欠部72…と流出口Co側に位置する流路変更プレート15pの切欠部72…を互いに反対になるように配すれば、流入口Ciから流出口Coに至る熱交換室Cにおける液体Lの流路Frは、図7に点線矢印で示すようなジグザグ流路となり、熱交換室Cにおける液体Lの滞留時間を長くすることができる。
一方、図9は、線状電気ヒータ部5w自身に、流路変更手段15を兼用させたものである。したがって、線状電気ヒータ部5wの径を選定するとともに、湾曲部5wrの形態をジグザグ状に変更した。そして、図9に示す抽出断面図のように、ジグザグ状となる線状電気ヒータ部5wにおける相隣る平行部分の上下位置を交互に変更すれば、流入口Ciから流出口Coに至る熱交換室Cにおける液体Lの流路Frは、図9に点線矢印で示すような上下波動流路となり、図7及び図8の変更実施例と同様に、熱交換室Cにおける液体Lの滞留時間を長くすることができる。
このように、熱交換室Cに、当該熱交換室Cに流入した液体Lの流路Frを変更し、当該熱交換室Cにおける滞留時間を長くする流路変更手段15を設ければ、熱交換能力をより高めることができるとともに、線状電気ヒータ部5wを保持する機能を兼用させることができる利点がある。なお、図7〜図9において、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してその構成を明確にした。
以上、最良の実施形態及び変更実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、熱交換器2に単一の熱交換室Cを設けた場合を例示したが、複数の熱交換室C…を順次設けてもよい。また、電気ヒータ部5として、線状電気ヒータ部5wを例示したが、他の形態による電気ヒータ部5の使用を排除するものではない。さらに、線状電気ヒータ部5wを通電制御する際の所定の温度条件として、新液注入処理を行うことを条件とした場合を例示したが、温度センサ52(53)により温度(検出温度)を監視し、検出温度が予め設定した設定温度に達したことを所定の温度条件とすることも可能である。なお、液体温調装置1の用途として洗浄器61に接続した場合を例示したが、温調制御した液体Lを利用する冷却器等、他の各種機器を対象とした用途にも同様に利用できる。
本発明の最良の実施形態に係る液体温調装置の熱交換器における交換器本体の一部破断平面図、 同液体温調装置における熱交換器の一部断面側面図、 同熱交換器に用いる線状電気ヒータ部を交換器本体に組付けた状態を示す側面断面図、 同線状電気ヒータ部の分解断面図、 同液体温調装置の全体構成図、 同液体温調装置の制御動作を説明するためのフローチャート、 同液体温調装置の変更実施形態に係る熱交換器における交換器本体の一部破断平面図、 同交換器本体に収容する流路変更プレートの側面図、 同液体温調装置の他の変更実施形態に係る熱交換器における交換器本体の一部抽出断面図を含む模式的平面図、 背景技術に係る液体温調装置の問題点を説明するための時間対温度変化特性図、
符号の説明
1 液体温調装置
2 熱交換器
3… サーモモジュール
4 制御系
5 電気ヒータ部
5w 線状電気ヒータ部
5wr 湾曲部(折曲部を含む)
11 ヒータ本体
12 被覆部
13 被覆部
15 流路変更手段
Fr 流路
L 液体
C 熱交換室
Ci 流入口
Co 流出口

Claims (5)

  1. 液体が流入する流入口及び熱交換された液体が流出する流出口にそれぞれ連通する熱交換室を有する熱交換器と、この熱交換器を加熱又は冷却するペルチェ素子を有するサーモモジュールと、このサーモモジュールを通電制御して前記熱交換室に流入した液体を温調制御する制御系とを備える液体温調装置において、前記熱交換室の内部に、当該熱交換室に流入した液体を加熱する電気ヒータ部を収容するとともに、前記制御系に、所定の温度条件に基づいて前記電気ヒータ部を通電制御する制御機能を設けたことを特徴とする液体温調装置。
  2. 前記電気ヒータ部は、線状電気ヒータ部を用いることを特徴とする請求項1記載の液体温調装置。
  3. 前記線状電気ヒータ部は、湾曲部(折曲部を含む)を設けることにより、前記熱交換室の内部に所定の長さ分を収容することを特徴とする請求項2記載の液体温調装置。
  4. 前記線状電気ヒータ部は、ヒータ本体の全体を被覆することにより、前記ヒータ本体と前記液体の接触を遮断し、前記ヒータ本体を前記液体から保護する被覆部を備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載の液体温調装置。
  5. 前記熱交換室には、当該熱交換室に流入した液体の流路を変更し、当該熱交換室における滞留時間を長くする流路変更手段を備えることを特徴とする請求項1記載の液体温調装置。
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