JP2003049992A - 管内液体の凍結装置 - Google Patents
管内液体の凍結装置Info
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- JP2003049992A JP2003049992A JP2001240247A JP2001240247A JP2003049992A JP 2003049992 A JP2003049992 A JP 2003049992A JP 2001240247 A JP2001240247 A JP 2001240247A JP 2001240247 A JP2001240247 A JP 2001240247A JP 2003049992 A JP2003049992 A JP 2003049992A
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- cooling air
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価で且つ取扱性及び作業性に優れた管内液
体の凍結装置を提供する。 【解決手段】 ペルチェ素子3を備え且つ管体Xの外周
面側に装着されるとともに該ペルチェ素子3の高温部側
には放熱手段20が設けられた冷却手段1と、該放熱手
段20に冷却風Aを供給する冷却風供給手段21とを備
え、管体Xの内部にペルチェ素子3の冷却作用によって
アイスプラグを生成させる。従って、例えば液体窒素を
用いてアイスプラグを生成させる場合に比して、作業中
における凍結装置の取り扱いが極めて容易で、且つ構造
も簡単となり、作業性に優れた凍結装置をより安価に提
供できる。また、生成されるアイスプラグの温度も、液
体窒素を用いる場合よりも、高く、従って、アイスプラ
グを加熱融解して除去する場合、より少加熱量で、且つ
短時間でこれを行うことができ、作業性の更なる向上が
期待できる。
体の凍結装置を提供する。 【解決手段】 ペルチェ素子3を備え且つ管体Xの外周
面側に装着されるとともに該ペルチェ素子3の高温部側
には放熱手段20が設けられた冷却手段1と、該放熱手
段20に冷却風Aを供給する冷却風供給手段21とを備
え、管体Xの内部にペルチェ素子3の冷却作用によって
アイスプラグを生成させる。従って、例えば液体窒素を
用いてアイスプラグを生成させる場合に比して、作業中
における凍結装置の取り扱いが極めて容易で、且つ構造
も簡単となり、作業性に優れた凍結装置をより安価に提
供できる。また、生成されるアイスプラグの温度も、液
体窒素を用いる場合よりも、高く、従って、アイスプラ
グを加熱融解して除去する場合、より少加熱量で、且つ
短時間でこれを行うことができ、作業性の更なる向上が
期待できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、管体の内部を流
通する液体を該管体の外部から冷却してこれを部分的に
凍結させて止栓作用を行わしめるようにした管内液体の
凍結装置に関するものである。
通する液体を該管体の外部から冷却してこれを部分的に
凍結させて止栓作用を行わしめるようにした管内液体の
凍結装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば発電所の冷却水等の配管系におい
ては、冷却水の流通制御用に種々の弁が設けられている
が、配管系の安全性あるいは信頼性の確保上、該弁等の
分解点検作業が必要不可欠である。
ては、冷却水の流通制御用に種々の弁が設けられている
が、配管系の安全性あるいは信頼性の確保上、該弁等の
分解点検作業が必要不可欠である。
【0003】ところで、配管系に設けられた弁等の分解
点検作業に際しては、配管内の水抜きを行うことが必要
であり、基本的には、配管系に設けられた隔離弁によっ
て上記弁が属する一部の系統を他の系統から隔離して水
抜きを行うが、配管系の構成によっては、点検対象の弁
が属する系統を隔離する隔離弁が設けられておらず、該
弁部分の水抜きができないというような場合もある。か
かる場合に好適な工法が、所謂「アイスプラグ工法」で
あり、従来より広く用いられている。
点検作業に際しては、配管内の水抜きを行うことが必要
であり、基本的には、配管系に設けられた隔離弁によっ
て上記弁が属する一部の系統を他の系統から隔離して水
抜きを行うが、配管系の構成によっては、点検対象の弁
が属する系統を隔離する隔離弁が設けられておらず、該
弁部分の水抜きができないというような場合もある。か
かる場合に好適な工法が、所謂「アイスプラグ工法」で
あり、従来より広く用いられている。
【0004】ここで、上記「アイスプラグ工法」とは、
点検対象の弁の両側の配管部分を外部から冷却し、その
内部の冷却水を部分的に凍結させ、この凍結体、所謂
「アイスプラグ」を隔離弁として代用し、該弁部分の水
抜きを可能とする工法である。
点検対象の弁の両側の配管部分を外部から冷却し、その
内部の冷却水を部分的に凍結させ、この凍結体、所謂
「アイスプラグ」を隔離弁として代用し、該弁部分の水
抜きを可能とする工法である。
【0005】そして、この「アイスプラグ工法」の実
施、即ち、配管内の冷却水を部分的に凍結させる作業に
際し、従来は、配管の対象部位の外側に極低温の液体窒
素を供給し、該液体窒素の蒸発熱によって管内の冷却水
を凍結させる手法をとるのが通例であった。
施、即ち、配管内の冷却水を部分的に凍結させる作業に
際し、従来は、配管の対象部位の外側に極低温の液体窒
素を供給し、該液体窒素の蒸発熱によって管内の冷却水
を凍結させる手法をとるのが通例であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
液体窒素を用いた管内液体の凍結手法によれば、次のよ
うな問題があった。
液体窒素を用いた管内液体の凍結手法によれば、次のよ
うな問題があった。
【0007】即ち、管内液体の凍結に液体窒素を用いる
ことから、作業環境の維持あるいは作業上の安全性の確
保上、作業中における液体窒素の漏洩・飛散を防止する
手段を講じる必要があり、この結果、装置の大型化ある
いは構造の複雑化によってコストが高くつくとともに、
取り扱いが難しいという問題があった。
ことから、作業環境の維持あるいは作業上の安全性の確
保上、作業中における液体窒素の漏洩・飛散を防止する
手段を講じる必要があり、この結果、装置の大型化ある
いは構造の複雑化によってコストが高くつくとともに、
取り扱いが難しいという問題があった。
【0008】また、作業の完了後には、例えばドライヤ
ーを用いて配管を加熱して内部のアイスプラグを融解さ
せるのが通例であるが、この場合、液体窒素を用いた凍
結であることから、生成されるアイスプラグの温度も液
体窒素の温度に近い温度(約−200℃)となり、従っ
て、これを融解するのに時間がかかり、作業性が低劣で
あるという問題もあった。
ーを用いて配管を加熱して内部のアイスプラグを融解さ
せるのが通例であるが、この場合、液体窒素を用いた凍
結であることから、生成されるアイスプラグの温度も液
体窒素の温度に近い温度(約−200℃)となり、従っ
て、これを融解するのに時間がかかり、作業性が低劣で
あるという問題もあった。
【0009】そこで本願発明は、安価で且つ取扱性及び
作業性に優れた管内液体の凍結装置を提供することを目
的としてなされたものである
作業性に優れた管内液体の凍結装置を提供することを目
的としてなされたものである
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0011】本願の第1の発明では、電圧印加により高
温部と低温部とを生じるペルチェ素子3を備え且つ管体
Xの外周面側に上記ペルチェ素子3の低温部側を対向さ
せた状態で装着されるとともに該ペルチェ素子3の高温
部側には放熱手段20が設けられた冷却手段1と、上記
冷却手段1の上記放熱手段20に冷却風Aを供給する冷
却風供給手段21とを備えて構成されたことを特徴とし
ている。
温部と低温部とを生じるペルチェ素子3を備え且つ管体
Xの外周面側に上記ペルチェ素子3の低温部側を対向さ
せた状態で装着されるとともに該ペルチェ素子3の高温
部側には放熱手段20が設けられた冷却手段1と、上記
冷却手段1の上記放熱手段20に冷却風Aを供給する冷
却風供給手段21とを備えて構成されたことを特徴とし
ている。
【0012】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかる管内液体の凍結装置において、上記冷却手段1に
上記ペルチェ素子3を上記管体Xの軸方向に複数個備え
るとともに、該複数個のペルチェ素子3,3,・・を選
択的に使用可能としたことを特徴としている。
かかる管内液体の凍結装置において、上記冷却手段1に
上記ペルチェ素子3を上記管体Xの軸方向に複数個備え
るとともに、該複数個のペルチェ素子3,3,・・を選
択的に使用可能としたことを特徴としている。
【0013】本願の第3の発明では、上記第1の発明に
かかる管内液体の凍結装置において、上記放熱手段20
を、上記ペルチェ素子3の高温部側に対向して配置され
る放熱板4と、該放熱板4に立設状態で取り付けられた
多数のピン状のフィン5,5,・・とをケーシング6内
に収容して構成し、上記冷却風供給手段21からの冷却
風Aを上記ケーシング6の中央部近傍に導入するととも
に、該ケーシング6の側部から排出させる構成したこと
を特徴としている。
かかる管内液体の凍結装置において、上記放熱手段20
を、上記ペルチェ素子3の高温部側に対向して配置され
る放熱板4と、該放熱板4に立設状態で取り付けられた
多数のピン状のフィン5,5,・・とをケーシング6内
に収容して構成し、上記冷却風供給手段21からの冷却
風Aを上記ケーシング6の中央部近傍に導入するととも
に、該ケーシング6の側部から排出させる構成したこと
を特徴としている。
【0014】本願の第4の発明では、上記第1の発明に
かかる管内液体の凍結装置において、上記冷却手段1
を、上記管体Xの周方向に複数個に分割形成し、使用に
際してこれらを相互に衝合合体させる構成としたことを
特徴としている。
かかる管内液体の凍結装置において、上記冷却手段1
を、上記管体Xの周方向に複数個に分割形成し、使用に
際してこれらを相互に衝合合体させる構成としたことを
特徴としている。
【0015】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
り次のような効果が得られる。
【0016】 本願の第1の発明にかかる管内液体の
凍結装置は、電圧印加により高温部と低温部とを生じる
ペルチェ素子3を備え且つ管体Xの外周面側に上記ペル
チェ素子3の低温部側を対向させた状態で装着されると
ともに該ペルチェ素子3の高温部側には放熱手段20が
設けられた冷却手段1と、上記冷却手段1の上記放熱手
段20に冷却風Aを供給する冷却風供給手段21とを備
えて構成されている。
凍結装置は、電圧印加により高温部と低温部とを生じる
ペルチェ素子3を備え且つ管体Xの外周面側に上記ペル
チェ素子3の低温部側を対向させた状態で装着されると
ともに該ペルチェ素子3の高温部側には放熱手段20が
設けられた冷却手段1と、上記冷却手段1の上記放熱手
段20に冷却風Aを供給する冷却風供給手段21とを備
えて構成されている。
【0017】従って、この発明の管内液体の凍結装置に
よれば、上記冷却手段1のペルチェ素子3に電圧印加
し、該ペルチェ素子3の低温部に発生する冷熱を上記管
体Xに伝達するとともに、上記冷却風供給手段21によ
り上記放熱手段20側に冷却風Aを供給して上記ペルチ
ェ素子3の高温部における放熱を行わしめることで、上
記低温部による上記管体Xの冷却作用が効率良く行わ
れ、該管体Xを介してその内部の液体が部分的に冷却さ
れ、これが次第に凍結し且つ成長し、最終的には上記管
体Xを閉塞するアイスプラグが生成される。このアイス
プラグを、例えば上記管体Xに設けられた弁の上流側と
下流側の二位置においてそれぞれ生成させることで、こ
の二つのアイスプラグに挟まれた管路部分は配管系から
隔離された状態となり、従って、その隔離された部分の
水抜きを行って上記弁の分解点検を行うこと、即ち、所
謂「アイスプラグ工法」による配管系の分解点検作業を
行うことが可能となるものである。
よれば、上記冷却手段1のペルチェ素子3に電圧印加
し、該ペルチェ素子3の低温部に発生する冷熱を上記管
体Xに伝達するとともに、上記冷却風供給手段21によ
り上記放熱手段20側に冷却風Aを供給して上記ペルチ
ェ素子3の高温部における放熱を行わしめることで、上
記低温部による上記管体Xの冷却作用が効率良く行わ
れ、該管体Xを介してその内部の液体が部分的に冷却さ
れ、これが次第に凍結し且つ成長し、最終的には上記管
体Xを閉塞するアイスプラグが生成される。このアイス
プラグを、例えば上記管体Xに設けられた弁の上流側と
下流側の二位置においてそれぞれ生成させることで、こ
の二つのアイスプラグに挟まれた管路部分は配管系から
隔離された状態となり、従って、その隔離された部分の
水抜きを行って上記弁の分解点検を行うこと、即ち、所
謂「アイスプラグ工法」による配管系の分解点検作業を
行うことが可能となるものである。
【0018】この場合、上記管体Xの内部におけるアイ
スプラグの生成が、上記ペルチェ素子3を用い且つその
高温部に冷却風Aを供給することで行われるとともに該
冷却風Aはこれを利用後、そのまま大気へ放出すること
が可能であることから、例えば従来のように液体窒素を
用いてこれを行う場合に比して、作業中における凍結装
置の取り扱いが極めて容易で且つ構造も簡単であり、こ
の結果、作業性に優れた凍結装置をより安価に提供でき
ることになる。
スプラグの生成が、上記ペルチェ素子3を用い且つその
高温部に冷却風Aを供給することで行われるとともに該
冷却風Aはこれを利用後、そのまま大気へ放出すること
が可能であることから、例えば従来のように液体窒素を
用いてこれを行う場合に比して、作業中における凍結装
置の取り扱いが極めて容易で且つ構造も簡単であり、こ
の結果、作業性に優れた凍結装置をより安価に提供でき
ることになる。
【0019】また、上記ペルチェ素子3の低温部による
冷却作用によって上記管体X内にアイスプラグを生成す
るものであることから、例えばこれを液体窒素で行う場
合に比して、生成される上記アイスプラグの温度が高
く、この結果、例えば「アイスプラグ工法」による作業
完了後において上記アイスプラグを加熱融解する場合に
は、より少加熱量で、且つ短時間でこれを行うことがで
き、それだけ作業性の更なる向上が期待できることにな
る。
冷却作用によって上記管体X内にアイスプラグを生成す
るものであることから、例えばこれを液体窒素で行う場
合に比して、生成される上記アイスプラグの温度が高
く、この結果、例えば「アイスプラグ工法」による作業
完了後において上記アイスプラグを加熱融解する場合に
は、より少加熱量で、且つ短時間でこれを行うことがで
き、それだけ作業性の更なる向上が期待できることにな
る。
【0020】 本願の第2の発明にかかる管内液体の
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
冷却手段1に上記ペルチェ素子3を上記管体Xの軸方向
に複数個備えるとともに、該複数個のペルチェ素子3,
3,・・を選択的に使用可能としているので、例えば、
上記管体Xの内圧が高いほど上記ペルチェ素子3の使用
個数を多くしてアイスプラグの長さを長くすることで、
上記管体Xの内圧と該管体Xの内壁に対する上記アイス
プラグの固着力(即ち、止水能力)とを対応させること
ができ、従って、上記アイスプラグの長さが必要以上に
長くなるということがなく、運転コスト低減と要求止水
能力の確保との両立が可能となる。
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
冷却手段1に上記ペルチェ素子3を上記管体Xの軸方向
に複数個備えるとともに、該複数個のペルチェ素子3,
3,・・を選択的に使用可能としているので、例えば、
上記管体Xの内圧が高いほど上記ペルチェ素子3の使用
個数を多くしてアイスプラグの長さを長くすることで、
上記管体Xの内圧と該管体Xの内壁に対する上記アイス
プラグの固着力(即ち、止水能力)とを対応させること
ができ、従って、上記アイスプラグの長さが必要以上に
長くなるということがなく、運転コスト低減と要求止水
能力の確保との両立が可能となる。
【0021】 本願の第3の発明にかかる管内液体の
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
放熱手段20を、上記ペルチェ素子3の高温部側に対向
して配置される放熱板4と、該放熱板4に立設状態で取
り付けられた多数のピン状のフィン5,5,・・とをケ
ーシング6内に収容して構成し、上記冷却風供給手段2
1からの冷却風Aを上記ケーシング6の中央部近傍に導
入するとともに、該ケーシング6の側部から排出させる
構成しているので、例えばフィンとして通風方向が制約
されるプレートフィンを採用し、且つ該プレートフィン
に対して冷却風Aをフィン面に沿ってその一方側から他
方側へ流通させる構成とした場合に比して、上記各フィ
ン5,5,・・に対する冷却風Aの回り込みが良好とな
り、上記放熱手段20における放熱効率が向上し、それ
だけ上記ペルチェ素子3の低温部による上記管体Xに対
する冷却能力がさらに向上し、延いては上記冷却手段1
における消費電力の減少により運転コストの更なる低減
が期待できるものである。
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
放熱手段20を、上記ペルチェ素子3の高温部側に対向
して配置される放熱板4と、該放熱板4に立設状態で取
り付けられた多数のピン状のフィン5,5,・・とをケ
ーシング6内に収容して構成し、上記冷却風供給手段2
1からの冷却風Aを上記ケーシング6の中央部近傍に導
入するとともに、該ケーシング6の側部から排出させる
構成しているので、例えばフィンとして通風方向が制約
されるプレートフィンを採用し、且つ該プレートフィン
に対して冷却風Aをフィン面に沿ってその一方側から他
方側へ流通させる構成とした場合に比して、上記各フィ
ン5,5,・・に対する冷却風Aの回り込みが良好とな
り、上記放熱手段20における放熱効率が向上し、それ
だけ上記ペルチェ素子3の低温部による上記管体Xに対
する冷却能力がさらに向上し、延いては上記冷却手段1
における消費電力の減少により運転コストの更なる低減
が期待できるものである。
【0022】 本願の第4の発明にかかる管内液体の
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
冷却手段1を上記管体Xの周方向に複数個に分割形成
し、使用に際してこれらを相互に衝合合体させる構成と
しているので、上記冷却手段1を上記管体Xに対して着
脱する場合における取り扱いが容易となりその作業性が
さらに向上するものである。
凍結装置によれば、上記に記載の効果に加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1の発明にかかる管内液体の凍結装置において、上記
冷却手段1を上記管体Xの周方向に複数個に分割形成
し、使用に際してこれらを相互に衝合合体させる構成と
しているので、上記冷却手段1を上記管体Xに対して着
脱する場合における取り扱いが容易となりその作業性が
さらに向上するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明にかかる管内液体
の凍結装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明す
る。
の凍結装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明す
る。
【0024】図1には、本願発明にかかる管内液体の凍
結装置Zの全体構成を示している。この凍結装置Zは、
管体Xの管軸方向の特定部位においてその内部の液体を
凍結させてこれをアイスプラグとして利用できるように
するものであって、次述のように、該管体Xの外周に装
着される冷却手段1と、該冷却手段1に冷却風Aを供給
する冷却風供給手段21と、上記冷却手段1に電源供給
を行う電源手段22と、上記冷却手段1の温度制御を行
う制御手段23とを備えている。
結装置Zの全体構成を示している。この凍結装置Zは、
管体Xの管軸方向の特定部位においてその内部の液体を
凍結させてこれをアイスプラグとして利用できるように
するものであって、次述のように、該管体Xの外周に装
着される冷却手段1と、該冷却手段1に冷却風Aを供給
する冷却風供給手段21と、上記冷却手段1に電源供給
を行う電源手段22と、上記冷却手段1の温度制御を行
う制御手段23とを備えている。
【0025】上記冷却手段1は、上記管体Xを介してそ
の内部の液体を冷却するためのものであって、この実施
形態のものにおいては該冷却手段1を四個の冷却ユニッ
ト1A〜1Dで構成するとともに、該各冷却ユニット1
A〜1Dを後述の伝熱体2を介して上記管体Xの外周を
囲繞するように該管体Xの周方向に列設配置して構成さ
れる。以下、この冷却手段1の具体的構成を図1〜図3
を併用して説明する。
の内部の液体を冷却するためのものであって、この実施
形態のものにおいては該冷却手段1を四個の冷却ユニッ
ト1A〜1Dで構成するとともに、該各冷却ユニット1
A〜1Dを後述の伝熱体2を介して上記管体Xの外周を
囲繞するように該管体Xの周方向に列設配置して構成さ
れる。以下、この冷却手段1の具体的構成を図1〜図3
を併用して説明する。
【0026】図2及び図3に示すように、上記管体Xの
外周面上には、上記伝熱体2が着脱自在に装着される。
この伝熱体2は、上記冷却ユニット1A〜1Dの取付基
台となるとともに、該各冷却ユニット1A〜1D側から
の冷熱を上記管体X側に伝達するためのものであって、
その軸心位置に上記管体Xの外周面に密着嵌合可能な嵌
合穴2aを備えるとともに、その外面側には上記軸心を
挟んで平行に対向する四つの平面2b〜2eを備えた中
空の正四角柱状の外観形態を有する。そして、特にこの
実施形態においては、上記伝熱体2を対角状に二分割し
て、それぞれ第1伝熱ピース2Aと第2伝熱ピース2B
とするとともに、該第1伝熱ピース2Aの各面2b,2
cと第2伝熱ピース2Bの各面2d,2eに、次述の冷
却ユニット1A〜1Dをそれぞれ取り付けている。
外周面上には、上記伝熱体2が着脱自在に装着される。
この伝熱体2は、上記冷却ユニット1A〜1Dの取付基
台となるとともに、該各冷却ユニット1A〜1D側から
の冷熱を上記管体X側に伝達するためのものであって、
その軸心位置に上記管体Xの外周面に密着嵌合可能な嵌
合穴2aを備えるとともに、その外面側には上記軸心を
挟んで平行に対向する四つの平面2b〜2eを備えた中
空の正四角柱状の外観形態を有する。そして、特にこの
実施形態においては、上記伝熱体2を対角状に二分割し
て、それぞれ第1伝熱ピース2Aと第2伝熱ピース2B
とするとともに、該第1伝熱ピース2Aの各面2b,2
cと第2伝熱ピース2Bの各面2d,2eに、次述の冷
却ユニット1A〜1Dをそれぞれ取り付けている。
【0027】また、この伝熱体2の各伝熱ピース2A,
2Bは、伝熱性に優れたアルミニウム材で一体形成され
るが、特にこの実施形態では、上記嵌合穴2aの表面に
ステンレス鋼の薄いライニング層(図示省略)を設けて
いる。尚、このステンレス鋼のライニング層は、例えば
上記管体Xが発電所の冷却水配管等に用いられるもので
ある場合、該管体Xはステンレス管で構成されるのが通
例であることから、異種金属同士の接触を回避するため
に設けたものである。
2Bは、伝熱性に優れたアルミニウム材で一体形成され
るが、特にこの実施形態では、上記嵌合穴2aの表面に
ステンレス鋼の薄いライニング層(図示省略)を設けて
いる。尚、このステンレス鋼のライニング層は、例えば
上記管体Xが発電所の冷却水配管等に用いられるもので
ある場合、該管体Xはステンレス管で構成されるのが通
例であることから、異種金属同士の接触を回避するため
に設けたものである。
【0028】上記冷却ユニット1A〜1Dは、全て同一
構成をもつものであり、ここでは冷却ユニット1Aを例
にとってその構造を具体的に説明する。
構成をもつものであり、ここでは冷却ユニット1Aを例
にとってその構造を具体的に説明する。
【0029】上記冷却ユニット1Aは、上記第1伝熱ピ
ース2Aの平面2b上に4個のペルチェ素子3,3,・
・を、その一方の面を該平面2bに当接させた状態で、
上記管体Xの管軸方向に所定間隔をもって設置する一
方、該各ペルチェ素子3,3,・・の他方の面にはアル
ミニウム材で構成され且つその外面には多数のピン型フ
ィン5,5,・・が立設された平板状の放熱板4を密着
配置するとともに、該フィン5,5,・・部分をケーシ
ング6によって被包することでその被包空間を冷却風室
7としている。
ース2Aの平面2b上に4個のペルチェ素子3,3,・
・を、その一方の面を該平面2bに当接させた状態で、
上記管体Xの管軸方向に所定間隔をもって設置する一
方、該各ペルチェ素子3,3,・・の他方の面にはアル
ミニウム材で構成され且つその外面には多数のピン型フ
ィン5,5,・・が立設された平板状の放熱板4を密着
配置するとともに、該フィン5,5,・・部分をケーシ
ング6によって被包することでその被包空間を冷却風室
7としている。
【0030】また、上記ケーシング6は、その長辺側の
両側面6a,6aの上記放熱板4に近い部位に長辺方向
に延びる冷却風出口10を設ける一方、その天面6bの
略長軸上で且つ上記各ペルチェ素子3,3,・・に対応
する位置にはそれぞれ冷却風入口9,9,・・を設けて
いる。そして、後述の冷却風供給手段21から供給され
る冷却風Aを上記各冷却風入口9,9,・・を通して上
記冷却風室7内に導入し、且つこれを上記各冷却風出口
10,10から排出するようになっている。
両側面6a,6aの上記放熱板4に近い部位に長辺方向
に延びる冷却風出口10を設ける一方、その天面6bの
略長軸上で且つ上記各ペルチェ素子3,3,・・に対応
する位置にはそれぞれ冷却風入口9,9,・・を設けて
いる。そして、後述の冷却風供給手段21から供給され
る冷却風Aを上記各冷却風入口9,9,・・を通して上
記冷却風室7内に導入し、且つこれを上記各冷却風出口
10,10から排出するようになっている。
【0031】尚、図2及び図3において、符号8は断熱
体であり、上記各ペルチェ素子3,3,・・の周囲を囲
繞するように配置されている。
体であり、上記各ペルチェ素子3,3,・・の周囲を囲
繞するように配置されている。
【0032】以上のように構成された上記冷却ユニット
1A〜1Dを上記伝熱体2の各伝熱ピース2A,2Bの
各平面2b〜2e上に固定することで上記冷却手段1が
構成される。従って、この冷却手段1は、上記伝熱体2
の第1伝熱ピース2Aの二つの平面2b,2cに上記冷
却ユニット1A,1Bをそれぞれ取り付けてなる部分
と、上記伝熱体2の第2伝熱ピース2Bの二つの平面2
d,2eに上記冷却ユニット1C,1Dをそれぞれ取り
付けてなる部分とに分割可能な構成となっている。そし
て、分割された二つの部分は、丁番機構(図示省略)に
よって相互に合体・分離自在に連結されるとともに、上
記管体Xの外周面側への取付け状態においては固縛機構
(図示省略)によって合体状態で保持されるようになっ
ている。
1A〜1Dを上記伝熱体2の各伝熱ピース2A,2Bの
各平面2b〜2e上に固定することで上記冷却手段1が
構成される。従って、この冷却手段1は、上記伝熱体2
の第1伝熱ピース2Aの二つの平面2b,2cに上記冷
却ユニット1A,1Bをそれぞれ取り付けてなる部分
と、上記伝熱体2の第2伝熱ピース2Bの二つの平面2
d,2eに上記冷却ユニット1C,1Dをそれぞれ取り
付けてなる部分とに分割可能な構成となっている。そし
て、分割された二つの部分は、丁番機構(図示省略)に
よって相互に合体・分離自在に連結されるとともに、上
記管体Xの外周面側への取付け状態においては固縛機構
(図示省略)によって合体状態で保持されるようになっ
ている。
【0033】尚、この実施形態では、上記放熱板4とフ
ィン5,5,・・と冷却風室7とで特許請求の範囲中の
「放熱手段20」を構成している。
ィン5,5,・・と冷却風室7とで特許請求の範囲中の
「放熱手段20」を構成している。
【0034】上記冷却風供給手段21は、上記冷却手段
1の各冷却ユニット1A〜1D側にそれぞれ冷却風Aと
して圧縮空気を供給するものであって、エアホース1
1,11,・・を介して上記各冷却ユニット1A〜1D
の各冷却風入口9,9,・・に接続されている。従っ
て、上記冷却風供給手段21からの冷却風Aは、上記各
冷却風入口9,9,・・を通って上記冷却風室7内にそ
の上方から上記放熱板4側に向けて流入した後、該放熱
板4への衝突によって偏向され、該放熱板4の面に沿っ
て周囲へ拡散し、該放熱板4に設けられた上記各フィン
5,5,・・の間を通って、上記各冷却風出口10,1
0から排出されるので、冷却風Aは上記各フィン5,
5,・・に対して可及的に均等に接触することとなり、
この結果、高い放熱効率が実現されるものである。
1の各冷却ユニット1A〜1D側にそれぞれ冷却風Aと
して圧縮空気を供給するものであって、エアホース1
1,11,・・を介して上記各冷却ユニット1A〜1D
の各冷却風入口9,9,・・に接続されている。従っ
て、上記冷却風供給手段21からの冷却風Aは、上記各
冷却風入口9,9,・・を通って上記冷却風室7内にそ
の上方から上記放熱板4側に向けて流入した後、該放熱
板4への衝突によって偏向され、該放熱板4の面に沿っ
て周囲へ拡散し、該放熱板4に設けられた上記各フィン
5,5,・・の間を通って、上記各冷却風出口10,1
0から排出されるので、冷却風Aは上記各フィン5,
5,・・に対して可及的に均等に接触することとなり、
この結果、高い放熱効率が実現されるものである。
【0035】上記電源手段22は、上記冷却手段1の各
冷却ユニット1A〜1Dに設けられた各ペルチェ素子
3,3,・・に直流電源を供給するものであるが、この
実施形態のものにおいては、上記各冷却ユニット1A〜
1Dにおいてそれぞれ上記管体Xの管軸方向に並んだ四
個のペルチェ素子3,3,・・のそれぞれに対する電源
供給を、例えば必要とされるアイスプラグの管体Xの内
壁への固着力(即ち、アイスプラグの長さ)の大きさ等
の条件に応じて、個別にON−OFF可能とし、この四
個のペルチェ素子3,3,・・の実働個数を任意に設定
できるようにしている。これは、上記管体X内の液体の
内圧が大きいほど、凍結装置Zによって管体Xの内部に
生成されるアイスプラグの長さを大きくして該管体Xの
内壁に対する固着力を高めて該アイスプラグによる止栓
作用を確実ならしめる必要があり、かかる要求に対処す
るためである。尚、この場合、上記ペルチェ素子3の実
働個数の設定は、上記各冷却ユニット1A〜1Dの全て
において同一に設定される。
冷却ユニット1A〜1Dに設けられた各ペルチェ素子
3,3,・・に直流電源を供給するものであるが、この
実施形態のものにおいては、上記各冷却ユニット1A〜
1Dにおいてそれぞれ上記管体Xの管軸方向に並んだ四
個のペルチェ素子3,3,・・のそれぞれに対する電源
供給を、例えば必要とされるアイスプラグの管体Xの内
壁への固着力(即ち、アイスプラグの長さ)の大きさ等
の条件に応じて、個別にON−OFF可能とし、この四
個のペルチェ素子3,3,・・の実働個数を任意に設定
できるようにしている。これは、上記管体X内の液体の
内圧が大きいほど、凍結装置Zによって管体Xの内部に
生成されるアイスプラグの長さを大きくして該管体Xの
内壁に対する固着力を高めて該アイスプラグによる止栓
作用を確実ならしめる必要があり、かかる要求に対処す
るためである。尚、この場合、上記ペルチェ素子3の実
働個数の設定は、上記各冷却ユニット1A〜1Dの全て
において同一に設定される。
【0036】上記制御手段23は、凍結装置Zの信頼性
確保とアイスプラグの生成状態の確認等を行うためのも
のであり、この実施形態においては、上記伝熱体2の嵌
合穴2aの近傍に配置されて上記管体Xの壁温を検知す
る壁温センサ(図示省略)からの検出値「T1」と、上
記ペルチェ素子3の放熱側である高温部に取り付けられ
てその温度を検知する素子温センサ(図示省略)からの
検出値「T2」とを受けて、上記電源手段22の作動を
制御する。
確保とアイスプラグの生成状態の確認等を行うためのも
のであり、この実施形態においては、上記伝熱体2の嵌
合穴2aの近傍に配置されて上記管体Xの壁温を検知す
る壁温センサ(図示省略)からの検出値「T1」と、上
記ペルチェ素子3の放熱側である高温部に取り付けられ
てその温度を検知する素子温センサ(図示省略)からの
検出値「T2」とを受けて、上記電源手段22の作動を
制御する。
【0037】具体的には次の通りである。即ち、本願発
明者らの実験によれば、上記管体Xの壁温が−20℃に
なれば該管体Xの内部にアイスプラグが確実に生成され
ている、ということが知見されたので、上記壁温センサ
の検出値「T1」が「−20℃」となった時点で「アイ
スプラグ生成完了」の表示を行うとともに、上記各ペル
チェ素子3,3,・・への通電を停止させるようにして
いる。また、素子温センサ(図示省略)からの検出値
「T2」が常時60℃以下となるように、上記ペルチェ
素子3への電源供給をON−OFF制御し、これによっ
て該ペルチェ素子3及び上記管体Xの信頼性を確保する
ようにしている。
明者らの実験によれば、上記管体Xの壁温が−20℃に
なれば該管体Xの内部にアイスプラグが確実に生成され
ている、ということが知見されたので、上記壁温センサ
の検出値「T1」が「−20℃」となった時点で「アイ
スプラグ生成完了」の表示を行うとともに、上記各ペル
チェ素子3,3,・・への通電を停止させるようにして
いる。また、素子温センサ(図示省略)からの検出値
「T2」が常時60℃以下となるように、上記ペルチェ
素子3への電源供給をON−OFF制御し、これによっ
て該ペルチェ素子3及び上記管体Xの信頼性を確保する
ようにしている。
【0038】続いて、上述のように構成された凍結装置
Zを用いて上記管体Xの適所にアイスプラグを生成する
場合の手順、作動等について説明する。
Zを用いて上記管体Xの適所にアイスプラグを生成する
場合の手順、作動等について説明する。
【0039】先ず、上記管体Xの所定位置(即ち、アイ
スプラグを生成しようとする位置)に上記冷却手段1を
装着するとともに、該冷却手段1の各冷却ユニット1A
〜1Dの各冷却風入口9,9,・・に上記冷却風供給手
段21から延びるエアホース11,11,・・をそれぞ
れ接続する。そして、この状態で、上記各冷却ユニット
1A〜1Dの各ペルチェ素子3,3,・・に対して電源
手段22から電源供給を行うとともに、上記冷却風供給
手段21から上記各冷却ユニット1A〜1Dの冷却風室
7,7,・・に冷却風Aを供給する。
スプラグを生成しようとする位置)に上記冷却手段1を
装着するとともに、該冷却手段1の各冷却ユニット1A
〜1Dの各冷却風入口9,9,・・に上記冷却風供給手
段21から延びるエアホース11,11,・・をそれぞ
れ接続する。そして、この状態で、上記各冷却ユニット
1A〜1Dの各ペルチェ素子3,3,・・に対して電源
手段22から電源供給を行うとともに、上記冷却風供給
手段21から上記各冷却ユニット1A〜1Dの冷却風室
7,7,・・に冷却風Aを供給する。
【0040】すると、上記各冷却ユニット1A〜1Dの
各ペルチェ素子3,3,・・においては、ペルチェ効果
によって上記伝熱体2に接する低温部は冷却されて温度
が低下し、上記放熱板4に接する高温部は加熱されて温
度が上昇する。ここで、この高温部の熱を冷却風Aによ
って効率よく放熱することで、上記低温部による上記管
体Xの冷却作用が効率良く且つ継続的に行われ、該管体
Xの内部の液体が次第に冷却されて凍結し且つ成長して
内壁に固着し、該管体Xを止栓するアイスプラグとな
る。
各ペルチェ素子3,3,・・においては、ペルチェ効果
によって上記伝熱体2に接する低温部は冷却されて温度
が低下し、上記放熱板4に接する高温部は加熱されて温
度が上昇する。ここで、この高温部の熱を冷却風Aによ
って効率よく放熱することで、上記低温部による上記管
体Xの冷却作用が効率良く且つ継続的に行われ、該管体
Xの内部の液体が次第に冷却されて凍結し且つ成長して
内壁に固着し、該管体Xを止栓するアイスプラグとな
る。
【0041】この場合、上記アイスプラグの生成完了
は、上記管体Xの壁温によって検知される。従って、ア
イスプラグの生成が完了したことを確認した時点で、上
記各冷却ユニット1A〜1Dへの電源供給と冷却風Aの
供給とを停止し、且つ該各冷却ユニット1A〜1Dを管
体Xから取り外す。
は、上記管体Xの壁温によって検知される。従って、ア
イスプラグの生成が完了したことを確認した時点で、上
記各冷却ユニット1A〜1Dへの電源供給と冷却風Aの
供給とを停止し、且つ該各冷却ユニット1A〜1Dを管
体Xから取り外す。
【0042】尚、例えば、配管系の適所に設けられた弁
を隔離弁に依らずに配管系から隔離し、この隔離部分の
水抜きをして上記弁の分解点検を行う、所謂「アイスプ
ラグ工法」を実施するような場合には、上述の如き手順
によるアイスプラグの生成作業を上記管体Xの二位置で
それぞれ行うことになる。そして、作業完了後は、上記
管体Xを室温下に放置することで上記アイスプラグを自
然融解させて配管の隔離状態を解消させる。
を隔離弁に依らずに配管系から隔離し、この隔離部分の
水抜きをして上記弁の分解点検を行う、所謂「アイスプ
ラグ工法」を実施するような場合には、上述の如き手順
によるアイスプラグの生成作業を上記管体Xの二位置で
それぞれ行うことになる。そして、作業完了後は、上記
管体Xを室温下に放置することで上記アイスプラグを自
然融解させて配管の隔離状態を解消させる。
【0043】このように、この実施形態の凍結装置Zに
おいては、上記管体Xの内部でのアイスプラグの生成
が、上記ペルチェ素子3,3,・・を用い、該ペルチェ
素子3の低温部で上記管体Xを冷却するとともに、その
高温部を冷却風Aによって放熱させることで行われると
ともに、該冷却風Aは上記高温部を冷却後、そのまま大
気へ放出することが可能であることから、例えば従来の
ように液体窒素を用いてアイスプラグの生成を行う場合
に比して、作業中における凍結装置の取り扱いが極めて
容易であるとともに、構造も簡単であり、この結果、作
業性に優れた凍結装置Zをより安価に提供できることに
なる。
おいては、上記管体Xの内部でのアイスプラグの生成
が、上記ペルチェ素子3,3,・・を用い、該ペルチェ
素子3の低温部で上記管体Xを冷却するとともに、その
高温部を冷却風Aによって放熱させることで行われると
ともに、該冷却風Aは上記高温部を冷却後、そのまま大
気へ放出することが可能であることから、例えば従来の
ように液体窒素を用いてアイスプラグの生成を行う場合
に比して、作業中における凍結装置の取り扱いが極めて
容易であるとともに、構造も簡単であり、この結果、作
業性に優れた凍結装置Zをより安価に提供できることに
なる。
【0044】また、従来のように液体窒素を用いてアイ
スプラグを生成する場合には、生成されるアイスプラグ
の温度も液体窒素の温度に対応して約−200℃程度と
極めて低温となるが、この実施形態の凍結装置Zのよう
に、上記ペルチェ素子3の低温部での冷却作用によって
上記管体X内にアイスプラグを生成した場合には、生成
される上記アイスプラグの温度も約−30℃程度と比較
的高いものとなる。この結果、例えば「アイスプラグ工
法」による作業完了後において上記アイスプラグを加熱
融解する場合には、従来工法よりも少ない加熱量で、且
つ短時間でこれを行うことができ、それだけ作業性がさ
らに向上することになる。
スプラグを生成する場合には、生成されるアイスプラグ
の温度も液体窒素の温度に対応して約−200℃程度と
極めて低温となるが、この実施形態の凍結装置Zのよう
に、上記ペルチェ素子3の低温部での冷却作用によって
上記管体X内にアイスプラグを生成した場合には、生成
される上記アイスプラグの温度も約−30℃程度と比較
的高いものとなる。この結果、例えば「アイスプラグ工
法」による作業完了後において上記アイスプラグを加熱
融解する場合には、従来工法よりも少ない加熱量で、且
つ短時間でこれを行うことができ、それだけ作業性がさ
らに向上することになる。
【0045】さらに、この実施形態の凍結装置Zでは、
上記冷却手段1の各冷却ユニット1A〜1Dのそれぞれ
に上記管体Xの管軸方向に複数個のペルチェ素子3,
3,・・を備え、且つ該複数個のペルチェ素子3,3,
・・を選択的に使用可能としている。従って、例えば、
上記管体Xの内圧が高いほど上記ペルチェ素子3の使用
個数を多くしてアイスプラグの長さを長くすることで、
上記管体Xの内圧と該管体Xの内壁に対する上記アイス
プラグの固着力とを対応させることができ、この結果、
運転コスト低減と要求止水能力の確保との両立が可能と
なる。
上記冷却手段1の各冷却ユニット1A〜1Dのそれぞれ
に上記管体Xの管軸方向に複数個のペルチェ素子3,
3,・・を備え、且つ該複数個のペルチェ素子3,3,
・・を選択的に使用可能としている。従って、例えば、
上記管体Xの内圧が高いほど上記ペルチェ素子3の使用
個数を多くしてアイスプラグの長さを長くすることで、
上記管体Xの内圧と該管体Xの内壁に対する上記アイス
プラグの固着力とを対応させることができ、この結果、
運転コスト低減と要求止水能力の確保との両立が可能と
なる。
【0046】また、この実施形態の凍結装置Zでは、上
記ペルチェ素子3の高温部側に対向して配置される放熱
板4と、該放熱板4に立設状態で取り付けられた多数の
ピン状のフィン5,5,・・とをケーシング6内に収容
して放熱手段20を構成し、上記冷却風供給手段21か
らの冷却風Aを上記ケーシング6の冷却風室7内の中央
部近傍に導入するとともに、該ケーシング6の側部に設
けた上記冷却風出口10から排出させる構成しているの
で、例えばフィンを通風方向が制約されるプレートフィ
ンで構成し且つこれに対して冷却風Aをフィン面に沿っ
てその一方側から他方側へ流通させる構成の場合に比し
て、上記各フィン5,5,・・に対する冷却風Aの回り
込みが良好となり、上記放熱手段20における放熱効率
が向上し、それだけ上記ペルチェ素子3の低温部による
上記管体Xに対する冷却能力がさらに向上し、延いては
上記冷却手段1における消費電力が減少し運転コストの
更なる低減が期待できる。
記ペルチェ素子3の高温部側に対向して配置される放熱
板4と、該放熱板4に立設状態で取り付けられた多数の
ピン状のフィン5,5,・・とをケーシング6内に収容
して放熱手段20を構成し、上記冷却風供給手段21か
らの冷却風Aを上記ケーシング6の冷却風室7内の中央
部近傍に導入するとともに、該ケーシング6の側部に設
けた上記冷却風出口10から排出させる構成しているの
で、例えばフィンを通風方向が制約されるプレートフィ
ンで構成し且つこれに対して冷却風Aをフィン面に沿っ
てその一方側から他方側へ流通させる構成の場合に比し
て、上記各フィン5,5,・・に対する冷却風Aの回り
込みが良好となり、上記放熱手段20における放熱効率
が向上し、それだけ上記ペルチェ素子3の低温部による
上記管体Xに対する冷却能力がさらに向上し、延いては
上記冷却手段1における消費電力が減少し運転コストの
更なる低減が期待できる。
【0047】一方、この実施形態の凍結装置Zでは、上
記冷却手段1を上記管体Xの周方向に複数個に分割形成
し、使用に際してこれらを相互に衝合合体させる分割構
造としているので、上記冷却手段1を上記管体Xに対し
て着脱する場合における取り扱いが容易となり、その作
業性がさらに向上することになる。
記冷却手段1を上記管体Xの周方向に複数個に分割形成
し、使用に際してこれらを相互に衝合合体させる分割構
造としているので、上記冷却手段1を上記管体Xに対し
て着脱する場合における取り扱いが容易となり、その作
業性がさらに向上することになる。
【図1】本願発明にかかる管内液体の凍結装置の全体構
成を示す斜視図である。
成を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II拡大断面図である。
【図3】図1のIII−III拡大断面図である。
1は冷却手段、1A〜1Dは冷却ユニット、2は伝熱
体、3はペルチェ素子、4は放熱板、5はフィン、6は
ケーシング、7は冷却風室、8は断熱体、9は冷却風入
口、10は冷却風出口、11はエアホース、20は放熱
手段、21は冷却風供給手段、22は電源手段、23は
制御手段、Xは管体、Zは凍結装置である。
体、3はペルチェ素子、4は放熱板、5はフィン、6は
ケーシング、7は冷却風室、8は断熱体、9は冷却風入
口、10は冷却風出口、11はエアホース、20は放熱
手段、21は冷却風供給手段、22は電源手段、23は
制御手段、Xは管体、Zは凍結装置である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 岡田 優生
香川県高松市上之町3丁目1番4号 四電
エンジニアリング株式会社内
(72)発明者 佐々木 栄二
香川県高松市上之町3丁目1番4号 四電
エンジニアリング株式会社内
Fターム(参考) 3H025 DA02 DB11 DC02 DD01
Claims (4)
- 【請求項1】 電圧印加により高温部と低温部とを生じ
るペルチェ素子(3)を備え且つ管体(X)の外周面側
に上記ペルチェ素子(3)の低温部側を対向させた状態
で装着されるとともに該ペルチェ素子(3)の高温部側
には放熱手段(20)が設けられた冷却手段(1)と、 上記冷却手段(1)の上記放熱手段(20)に冷却風
(A)を供給する冷却風供給手段(21)とを備えて構
成されたことを特徴とする管内液体の凍結装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 上記冷却手段(1)には、上記ペルチェ素子(3)が上
記管体(X)の軸方向に複数個備えられるとともに、該
複数個のペルチェ素子(3),(3),・・が選択的に
使用可能とされていることを特徴とする管内液体の凍結
装置。 - 【請求項3】 請求項1において、 上記放熱手段(20)が、上記ペルチェ素子(3)の高
温部側に対向して配置される放熱板(4)と、該放熱板
(4)に立設状態で取り付けられた多数のピン状のフィ
ン(5),(5),・・とをケーシング(6)内に収容
して構成され、 上記冷却風供給手段(21)からの冷却風(A)が上記
ケーシング(6)の中央部近傍に導入され、且つ該ケー
シング(6)の側部から排出されるように構成されたこ
とを特徴とする管内液体の凍結装置。 - 【請求項4】 請求項1において、 上記冷却手段(1)が、上記管体(X)の周方向に複数
個に分割形成され、使用に際して相互に衝合合体される
構成であることを特徴とする管内液体の凍結装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240247A JP2003049992A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 管内液体の凍結装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240247A JP2003049992A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 管内液体の凍結装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003049992A true JP2003049992A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19070892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001240247A Pending JP2003049992A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 管内液体の凍結装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003049992A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006526756A (ja) * | 2003-06-03 | 2006-11-24 | スルタノヴィチ クルカエフ アブドゥル | 流体媒体を加熱又は冷却する方法 |
JP2007327662A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Hitachi Building Systems Co Ltd | 吸収式冷凍機のメンテナンス方法及び冷却凍結装置 |
GB2453154A (en) * | 2007-09-26 | 2009-04-01 | John Christopher Magrath | Apparatus for freezing water pipes |
JP2009115345A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Orion Mach Co Ltd | 薬液用熱交換装置 |
WO2017078333A1 (ko) * | 2015-11-05 | 2017-05-11 | 신익호 | 배관 결빙 장치 |
CN109524133A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-03-26 | 江苏核电有限公司 | 一种核电厂液氮冰塞装置及其冰塞控制方法 |
CN109737688A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-05-10 | 华中科技大学 | 基于环形制冷片的制冷模块和管内流体快速冷却装置 |
CN109751474A (zh) * | 2019-01-29 | 2019-05-14 | 中国铁建重工集团有限公司 | 一种用于泥水平衡盾构机管路延伸系统的换管装置 |
-
2001
- 2001-08-08 JP JP2001240247A patent/JP2003049992A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006526756A (ja) * | 2003-06-03 | 2006-11-24 | スルタノヴィチ クルカエフ アブドゥル | 流体媒体を加熱又は冷却する方法 |
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GB2453154A (en) * | 2007-09-26 | 2009-04-01 | John Christopher Magrath | Apparatus for freezing water pipes |
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CN109524133A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-03-26 | 江苏核电有限公司 | 一种核电厂液氮冰塞装置及其冰塞控制方法 |
CN109737688A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-05-10 | 华中科技大学 | 基于环形制冷片的制冷模块和管内流体快速冷却装置 |
CN109751474A (zh) * | 2019-01-29 | 2019-05-14 | 中国铁建重工集团有限公司 | 一种用于泥水平衡盾构机管路延伸系统的换管装置 |
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