JP2009236277A - ダイヤフラム式バルブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
屋外で使用される場合であっても長期間使用できること、また軽量化を可能とするダイヤフラム式バルブ装置を提供する。
【解決手段】
第導入孔14と導出孔15との間に弁座17が設けられた第1ハウジング11または/および第2ハウジング12を金属材料で作製すると共に、第1ハウジング11と第2ハウジング12に挟持されるダイヤフラム3を金属より電気絶縁性に優れた可撓材料で作製し、ダイヤフラム3の全周にダイヤフラム3の外周30dに沿ってシール部30が形成され、シール部30には、金属材料と対向する一面31に複数の突起部30bが形成された構成とした。
【選択図】 図1
屋外で使用される場合であっても長期間使用できること、また軽量化を可能とするダイヤフラム式バルブ装置を提供する。
【解決手段】
第導入孔14と導出孔15との間に弁座17が設けられた第1ハウジング11または/および第2ハウジング12を金属材料で作製すると共に、第1ハウジング11と第2ハウジング12に挟持されるダイヤフラム3を金属より電気絶縁性に優れた可撓材料で作製し、ダイヤフラム3の全周にダイヤフラム3の外周30dに沿ってシール部30が形成され、シール部30には、金属材料と対向する一面31に複数の突起部30bが形成された構成とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ダイヤフラム式バルブ装置のダイヤフラムの取り付け構造に関する。
従来、バルブ装置は流体(気体または液体)が流通するハウジング内に設けられて、流体の出入り口となる弁座に離接自在な弁体を当接させることで流体の遮断を行うものであるが、その弁体にダイヤフラムを用いたダイヤフラム式バルブ装置が知られている。ダイヤフラム式バルブ装置のダイヤフラムは、第1ハウジングと弁体を駆動させる駆動部を内設する第2ハウジングの間に挟持されて、第1ハウジングと第2ハウジングとの間で内部に流れる流体が漏れないように隔離する構成が知られている。このように第1ハウジングと第2ハウジングをダイヤフラムで隔離することで第1ハウジング内に流体を流通させても第2ハウジング内へ流体が流入することを防止できる。これにより、第2ハウジングに弁体を駆動する駆動部を設けたとしても駆動部を保護することができ、バルブ装置の長寿命化が可能となる。
このようなダイヤフラム式バルブ装置は、内部を流れる流体の圧力が高い場合、第1ハウジングと第2ハウジングを隔離しているダイヤフラムの周縁部がその圧力によって変形する。この場合、シール性が良くないと流体がダイヤフラムの周縁部から漏れる場合が起こりうる。また、ダイヤフラム自身がその使用時の圧力に耐えられなくなると、ダメージを被る場合もある。例えば、特許文献1にはダイヤフラム周縁部にビード部を形成してシールすることで漏れを防ぐ技術が開示されている。また、特許文献2に補強用の基布を入れたゴム製ダイヤフラムの外周側に膜状の張り出し部を一体成形して張り出し部を両側から一対のハウジングに挟持することで高圧条件下でも信頼性を確保できる技術が開示されている。
特開2000-249000号公報(2頁〜3頁、図2)
特開2005-180224号公報(3頁)
特許文献1に示されたダイヤフラムは、ビード部を形成することで周縁部のシール性を向上することができ流体がダイヤフラム外縁部から漏れるのを防ぐことができる。また、特許文献2に示されたダイヤフラムは張り出し部が一対のハウジングに挟み込まれて支持されることでゴムと基布との剥離を防止し、ダイヤフラム式バルブ装置内を流通する流体がダイヤフラムの外周側から漏れるのを防ぐことができる。例えば、このような構成のダイヤフラム式バルブ装置を屋外で使用すると、ダイヤフラム式バルブ装置には雨水等の金属を腐食させ易い液体(以下腐食液と呼ぶ)が付着することがある。このような腐食液がダイヤフラムを挟持固定している第1ハウジングと第2ハウジング間の隙間に浸入すると第1ハウジングまたは/および第2ハウジングが金属材料を基材としていると、腐食液が電気化学反応の電解液として働き第1ハウジングまたは/および第2ハウジングに局部電池が形成される。その結果、腐食電流が流れて腐食が進行する。この際、腐食の進行度合いによってはダイヤフラム式バルブ装置の外部と内部が腐食した部分を通して連通し、ダイヤフラム式バルブ装置内を流通する流体が第1ハウジングと第2ハウジング間から漏れ出すことがある。従って、特許文献1および特許文献2の技術を使用することでダイヤフラム式バルブ装置内を流通する流体がダイヤフラム外縁部からダイヤフラム式バルブ装置の外部へ漏れ出すことを防ぐことはできる。しかし、外部から付着した腐食液によって腐食が進行することを抑制することはできず、腐食の進行度合いによっては第1ハウジングと第2ハウジングとの間のシール性が良くないとダイヤフラム式バルブ装置内を流通する流体がダイヤフラム式バルブ装置の外へ漏れ出すことが起こり得る。
ここで、例えばダイヤフラム式バルブ装置のハウジング等を腐食しにくい例えばステンレス鋼等の金属材料で作製して信頼性を確保することがある。この際軽量化を図ることもあり、軽量化のために比重の軽い例えばアルミ等の金属材料を使用する場合がある。このように信頼性と軽量化を両立するため第1ハウジングと第2ハウジングに異なった金属材料を使用したダイヤフラム式バルブ装置は、第1ハウジングと第2ハウジングを同じ金属材料で作製したとき以上に局部電池が形成されやすくなるため腐食は進行しやすくなる。
本発明は以上の点を鑑みて、ダイヤフラム式バルブ装置が屋外で使用される場合であっても長期間使用できること、また軽量化を可能とするダイヤフラム式バルブ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために講じた手段は、導入孔と導出孔との間に弁座が設けられる第1ハウジングと、前記第1ハウジングに対して取り付けられる第2ハウジングと、前記弁座に離接させることにより前記弁座を流通する流体の流れの遮断を行う弁体と、前記弁体が取り付けられるとともに前記第1ハウジングと前記第2ハウジングに挟持されて前記弁体の動きに伴って変形するダイヤフラムとを備え、前記第1ハウジングまたは/および前記第2ハウジングは金属材料を基材とすると共に、前記ダイヤフラムは金属材料より電気絶縁性に優れた可撓材料を基材とし、前記ダイヤフラムは前記流体の漏れを防止するシール部を全周に有し、前記シール部の前記金属材料と対向する一面に複数の突起部を備えた構成としたことにある。
この場合、突起部は、前記ダイヤフラムの内径側と外径側にそれぞれ設けられると良い。
また、突起部は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとのそれぞれの対向面に設けられると良い。
更に、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが異なる金属材料から成り、前記突起部は前記第1ハウジングと前記第2ハウジングでイオン化傾向の大きい側に設けられると良い。
上記構成を備えたダイヤフラム式バルブ装置は、ダイヤフラムのシール部およびシール部の金属材料と対向する一面に備えた複数の突起部は可撓性を有しているために第1ハウジングと第2ハウジングに挟持されるとシール部および複数の突起部は変形して第1ハウジングと第2ハウジングとの間をシールする。この際、複数の突起部はシール部の変形に比べて大きく変形して第1ハウジングと第2ハウジング間のシール性を確実なものとする。また、突起部が複数あるため第1ハウジングと第2ハウジング間のシール性がより向上する。これにより、第1ハウジングと第2ハウジングの間からの雨水等の腐食液の浸入を妨げて、腐食液がダイヤフラム式バルブ装置の内部に浸入するのを確実に抑制することができる。
この場合、シール部の金属材料と対向する一面に複数の突起部を備えることにより、複数の突起部の間に腐食液が浸入したとき、シール部および複数の突起部が電気絶縁性に優れた可撓材料を基材としているので、腐食液を流れる腐食電流がシール部と複数の突起部に遮られて流れにくくなり局部電池の形成が抑えられるため腐食は進行しにくくなる。
また、突起部が前記ダイヤフラムの内径側と外径側にそれぞれ設けることで、効率的にシールすることができ、腐食液の浸入を抑えてダイヤフラム式バルブ装置の内部への腐食の進行を妨げることができる。
更に、突起部が第1ハウジングと第2ハウジングとのそれぞれの対向面に設けることで、より効率的に腐食液の浸入を抑えてダイヤフラム式バルブ装置の内部への腐食の進行を妨げることができる。
更にその上、第1ハウジングと第2ハウジングが異なる金属材料とすることで、第1ハウジングまたは第2ハウジングを比重の小さな金属材料とすることができ軽量化が可能となる。この場合複数の突起部が、第1ハウジングと第2ハウジングのうち腐食の発生が起こりやすいイオン化傾向の大きい金属材料側に設けられているため効果的に腐食の進行を抑制することができる。
以下、本発明のダイヤフラム式バルブ装置10について説明する。
本実施形態のダイヤフラム式バルブ装置10は、図1に示すように、金属材料または樹脂材料を基材として流体(気体または液体)が流通する第1ハウジング11と、可撓性を有して金属より電気絶縁性に優れたゴムや軟質樹脂材料等の高分子材料を基材とする膜状のダイヤフラム3と、金属または樹脂材料を基材としダイヤフラム3が固定された弁体2と、金属材料または樹脂材料を基材として弁体2を駆動させる駆動部(図示せず)が内設され、第1ハウジング11にボルト等の取付具11kで取り付けられた第2ハウジング12(図1中に一部表示)とを備える。ここで、第1ハウジング11と第2ハウジング12が双方ともに樹脂材料を基材とした場合は、ダイヤフラム式バルブ装置10に外部から雨水等の金属を腐食させる液体(腐食液)が付着しても腐食は進行しないため本発明から除いている。
第1ハウジング11は、流体が導入される導入孔14と、流体が導出される導出孔15と、導入孔14および導出孔15の間に形成された円形状の弁口16を形成するリング形状を成す弁座17とを備える。導入孔14は流体を送給する導入源(図示せず)に接続されている。導出孔15は、導入孔14から供給された流体が吐出される導出源(図示せず)に接続されている。ここで本実施形態では、第1ハウジング11は流体の流通による腐食の抑制および耐久性を考慮してステンレス鋼を使用している。
ダイヤフラム3は、ゴムや軟質樹脂材料等の電気絶縁性に優れた可撓材料を基材とし、第1ボディ11の第1鍔部11cと第2ボディ12の第2鍔部12cとで挟持固定されることでシールされ、第1ボディ11を流通する流体がダイヤフラム3のシール部30を通じて外部へ漏れるのを防止している。本実施形態では、補強材として基布を内部に入れたEPDMゴム(エチレン・プロピレンゴム)を基材として形成している。このため使用時に加わる各種圧力で破損せずに使用することができる。またダイヤフラム3は、図1に示すようにシール部30と、弁体2の上面側に配置された固定膜部31と、筒形状をなす可動膜部32とを備えている。ダイヤフラム3は弁体2に固定されているため図1中の矢印M1,M2方向における弁体2の開閉作動に応じて第1ボディ11を流通する流体が第2ボディ12内に流入するのを防止した上で変形する。
ダイヤフラム3は、ゴムや軟質樹脂材料等の電気絶縁性に優れた可撓材料を基材とし、第1ボディ11の第1鍔部11cと第2ボディ12の第2鍔部12cとで挟持固定されることでシールされ、第1ボディ11を流通する流体がダイヤフラム3のシール部30を通じて外部へ漏れるのを防止している。本実施形態では、補強材として基布を内部に入れたEPDMゴム(エチレン・プロピレンゴム)を基材として形成している。このため使用時に加わる各種圧力で破損せずに使用することができる。またダイヤフラム3は、図1に示すようにシール部30と、弁体2の上面側に配置された固定膜部31と、筒形状をなす可動膜部32とを備えている。ダイヤフラム3は弁体2に固定されているため図1中の矢印M1,M2方向における弁体2の開閉作動に応じて第1ボディ11を流通する流体が第2ボディ12内に流入するのを防止した上で変形する。
以下に本実施形態のダイヤフラム3について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図2に示すように、ダイヤフラム3のシール部30は膜の断面が長方形状を成し、このシール部30の第2ハウジング12に対向し、図3に示すように第1ハウジング11と第2ハウジング12を組み付けたときに生ずる第1ハウジングと第2ハウジングの隙間4に最も近く位置する一面31に断面が半円状の突起部30bが複数本(本実施形態では内周側と外周側にそれぞれ1本の合計2本)所定の距離を空けてダイヤフラム3の外周30dに沿って形成されている。
図2に示すように、ダイヤフラム3のシール部30は膜の断面が長方形状を成し、このシール部30の第2ハウジング12に対向し、図3に示すように第1ハウジング11と第2ハウジング12を組み付けたときに生ずる第1ハウジングと第2ハウジングの隙間4に最も近く位置する一面31に断面が半円状の突起部30bが複数本(本実施形態では内周側と外周側にそれぞれ1本の合計2本)所定の距離を空けてダイヤフラム3の外周30dに沿って形成されている。
また、シール部30の他面32には断面が半円状の突起部30cがダイヤフラム3の外周30dに沿って形成されている。図3に示すようにシール部30が突起部30bおよび突起部30cとともに第1ハウジング11の第1鍔部11cと第2ハウジング12の第2鍔部12cとで挟持されることで突起部30bおよび突起部30cは押圧されて変形し第1ハウジング11と第2ハウジング12の間に固定されて第1ハウジング11と第2ハウジング12の間をシールして第1ハウジング11内を流通する流体が第1ハウジング11とダイヤフラム3の間から外へ漏れるのを防ぐとともに、ダイヤフラム式バルブ装置10の外部から雨水等の腐食液がダイヤフラム式バルブ装置10の内部に浸入することを抑制している。
(第2実施形態)
図4に示すように、ダイヤフラム3の外周30dに複数の突起部30bが形成されて第2ハウジング12の第2鍔部12cに凹設された凹部12dにシール部30と突起部30bおよび突起部30cが配設されている。このときシール部30および突起部30cが第1ハウジング11の第1鍔部11cと第2ハウジング12の第2鍔部12cとで挟持されることで押圧されて変形する。このシール部30および突起部30cの変形が突起部30bを第2鍔部12cの凹部12dに押し付けて突起部30bを変形させるため第1ハウジング11と第2ハウジング12間のシール性は向上する。
図4に示すように、ダイヤフラム3の外周30dに複数の突起部30bが形成されて第2ハウジング12の第2鍔部12cに凹設された凹部12dにシール部30と突起部30bおよび突起部30cが配設されている。このときシール部30および突起部30cが第1ハウジング11の第1鍔部11cと第2ハウジング12の第2鍔部12cとで挟持されることで押圧されて変形する。このシール部30および突起部30cの変形が突起部30bを第2鍔部12cの凹部12dに押し付けて突起部30bを変形させるため第1ハウジング11と第2ハウジング12間のシール性は向上する。
(第3実施形態)
図5に示すように、第3実施形態では複数の突起部30bは第1ハウジング11と対向して突起部30b3と突起部30b4が配設され、第2ハウジング12と対向して突起部30b1と突起部30b2が配設されている。このように第1ハウジング11と第2ハウジング12の両側に対向させることで、第1ハウジング11と第2ハウジング12間のシール性はさらに向上する。
図5に示すように、第3実施形態では複数の突起部30bは第1ハウジング11と対向して突起部30b3と突起部30b4が配設され、第2ハウジング12と対向して突起部30b1と突起部30b2が配設されている。このように第1ハウジング11と第2ハウジング12の両側に対向させることで、第1ハウジング11と第2ハウジング12間のシール性はさらに向上する。
なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態に共通して、突起部30bおよび突起部30cの断面は、方形、楕円等にすることもでき、半円状に限定するものではない。
また、ダイヤフラム3により第1ハウジングを流通する流体が第2ハウジング12に流入するのを防いでいるため、第2ハウジング12は流通する流体による内部からの腐食は起こりにくい。このことから本実施形態では第2ハウジングは第1ハウジングよりイオン化傾向が大きく腐食しやすいが第1ハウジングのステンレス鋼より比重が小さくて軽いアルミ合金を使用してダイヤフラム式バルブ装置10の軽量化を図っている。
弁体2は、ダイヤフラム3の下方に位置するように、ダイヤフラム3の中央領域に軸部材20を介して取り付けられている。弁体2は、軸部材20の下端部に固定された金属等の剛性を有する硬質部21と、硬質部21の下面側に硬質部21の周囲を覆って被覆されたゴムや軟質樹脂材料等のシール材料で形成されたシール部22とを備えている。弁体2が閉方向(図1中矢印M2方向)に移動することで、シール部22が弁座17に当接し弁口16を密閉するので、導入孔14から導出孔15へ流通する流体の流通を遮断する。なお、本実施形態では弁体2が平面になっているが、弁体および弁座の形状は、弁体と弁座が当接するものであれば特に限定するものではなく、各種形状に置き換えることができる。また、弁体2の矢印M1,M2方向への開閉する駆動方法はエアー、電気等通常のバルブ装置開閉に使用する駆動方法が適用できる。
次に本実施形態が腐食の進行を抑制する仕組みについて説明する。
第1ハウジング11と第2ハウジング12との当接部分は製作時の加工精度によっては完全に密着させて密閉することができずに図3または図4に示すように隙間4が残存する。この隙間4から腐食液が浸入したとき以下に示す2つの効果により腐食の進行を抑制する。
まず、第1の効果としてとして隙間4から浸入した腐食液はダイヤフラム3のシール部30と複数の突起部30bの中で最も隙間4に近い位置に形成された突起部30b1が第1ハウジング11と第2ハウジング12の間をしっかりとシールしているため、腐食液がこれ以上内部へ侵入するのを抑制する。つまり、シール部30と複数の突起部30b1が内部への腐食液の侵入を構造上遮断して腐食の進行を抑える。また、腐食液が突起部30b1より内部に浸入しても突起部30bの中で2番目に隙間4に近い位置に形成された突起部30b2とシール部30が第1ハウジング11と第2ハウジング12の間をしっかりとシールしているため、内部への腐食液の侵入を抑制して腐食を抑える。(構造上のシール効果)
さらに、突起部30b1より内部に浸入して突起部30b2とシール部30に遮られた腐食液は、電気絶縁性に優れた材料で製作されたダイヤフラム3のシール部30と突起部30b1および突起部30b2に囲まれているため腐食電流が流れにくくなるため電気化学反応が起きにくくなり腐食の進行が抑えられる。つまり、腐食は電解液(腐食液)中を電流(腐食電流)が流れることで局部電池が形成され、この局部電池の形成が金属材料から金属イオンを溶出させて腐食を進行させている。従って、電気を通しにくい材料で囲うことで電流が流れにくい状態にさせることができ、金属材料から金属イオンを溶出させる電気化学反応が起こりにくくなるため腐食の進行が抑えられる。(電気化学反応の抑制効果)
以上、本実施形態のダイヤフラム式バルブ装置10は、構造上のシール効果に加えて電気化学反応の抑制効果により外部からの腐食液に起因する腐食を起こりにくくすることができ長期間屋外で使用することができる。(耐久性、信頼性が向上する)
ここで本実施形態では第1ハウジング11にステンレス鋼を使用し、第2ハウジング12にアルミ合金を使用している。ステンレス鋼とアルミ合金ではイオン化傾向は異なっており、アルミ合金の方がステンレス鋼よりイオン化傾向が大きい。このように第1ハウジング11と第2ハウジング12を異なる金属材料を使用した場合、イオン化傾向の異なった金属材料が電解液(腐食液)を介して接触したときはイオン化傾向の大きな金属材料側(本実施形態ではアルミ合金を使用した第2ハウジング12側)が腐食しやすい状態に置かれるため複数の突起部30bを第2ハウジング12に対向する一面に設けている。
さらに、突起部30b1より内部に浸入して突起部30b2とシール部30に遮られた腐食液は、電気絶縁性に優れた材料で製作されたダイヤフラム3のシール部30と突起部30b1および突起部30b2に囲まれているため腐食電流が流れにくくなるため電気化学反応が起きにくくなり腐食の進行が抑えられる。つまり、腐食は電解液(腐食液)中を電流(腐食電流)が流れることで局部電池が形成され、この局部電池の形成が金属材料から金属イオンを溶出させて腐食を進行させている。従って、電気を通しにくい材料で囲うことで電流が流れにくい状態にさせることができ、金属材料から金属イオンを溶出させる電気化学反応が起こりにくくなるため腐食の進行が抑えられる。(電気化学反応の抑制効果)
以上、本実施形態のダイヤフラム式バルブ装置10は、構造上のシール効果に加えて電気化学反応の抑制効果により外部からの腐食液に起因する腐食を起こりにくくすることができ長期間屋外で使用することができる。(耐久性、信頼性が向上する)
ここで本実施形態では第1ハウジング11にステンレス鋼を使用し、第2ハウジング12にアルミ合金を使用している。ステンレス鋼とアルミ合金ではイオン化傾向は異なっており、アルミ合金の方がステンレス鋼よりイオン化傾向が大きい。このように第1ハウジング11と第2ハウジング12を異なる金属材料を使用した場合、イオン化傾向の異なった金属材料が電解液(腐食液)を介して接触したときはイオン化傾向の大きな金属材料側(本実施形態ではアルミ合金を使用した第2ハウジング12側)が腐食しやすい状態に置かれるため複数の突起部30bを第2ハウジング12に対向する一面に設けている。
このようなダイヤフラム式バルブ装置10は、例えば車載用燃料電池に使用することができる。この場合第1ハウジング11を流通する流体は燃料電池に使用する空気または反応ガスであり、この空気または反応ガスには多くの水分が含まれており、金属材料を腐食させ易い。そのため、流体が流通する第1ハウジング11に腐食に強いステンレス鋼を使用することで腐食を抑えて信頼性および耐久性の確保が可能となる。また、ダイヤフラム式バルブ装置10の外部からは雨水以外に、海水や洗車時の洗浄液等が金属材料を腐食させる腐食液として作用する。このため第1ハウジング11と同様に第2ハウジング12にステンレス鋼を使用すれば信頼性および耐久性の確保は可能となる。しかし、車の燃費を向上させる必要性から軽量化が要望され、第2ハウジング12に比重の小さなアルミ合金を使用することでダイヤフラム式バルブ装置10を軽くすることができる。この場合第1ハウジング11と第2ハウジング12が異種金属を使用しているため腐食が起こり易い状態になっていて使用上の困難が伴うが、本実施形態を使用することで腐食の進行を抑えることができ容易に使用することができる。つまり信頼性および耐久性の確保と軽量化の両立が可能となる。
以上本実施形態のダイヤフラム式バルブ装置10では、導入孔14と導出孔15との間に弁座17が設けられた第1ハウジング11または/および第2ハウジング12を金属材料で作製し、第1ハウジング11と第2ハウジング12に挟持固定されるダイヤフラム3を金属より電気絶縁性に優れた可撓材料で作製し、ダイヤフラム3の全周にはダイヤフラム3の外周30dに沿って第1ハウジング11と第2ハウジング12に挟持固定されるシール部30が形成されている。さらに、シール部30には、金属材料と対向して隙間4に最も近くに位置する一面31に複数の突起部30bがダイヤフラム3の外周30dに沿ってダイヤフラム3の全周に形成されている。これによりダイヤフラム式バルブ装置10が屋外で使用されて雨水等の腐食液がダイヤフラム式バルブ装置10の第1ハウジング11と第2ハウジング12の間から浸入してきたとき、複数の突起部30bが雨水等の腐食液が内部へ浸入するのを抑えるとともに、浸入した腐食液に起因する腐食電流を流れにくくするため腐食の進行を抑えることができ、ダイヤフラム式バルブ装置10の寿命を長くすることができる。
また、複数の突起部30bはダイヤフラム3の外径側に突起部30b1が、ダイヤフラム3の内径側に突起部30b2が形成されている。このようにダイヤフラム3の外径側と内径側に形成することで第1ハウジング11と第2ハウジング12に押圧されて変形することにより、ダイヤフラム3の外径側と内径側をそれぞれ突起部30b1と突起部30b2がシールするため効率的にシールすることができる。
また、複数の突起部30bが第1ハウジング11との対向面に突起部30b1と突起部30b2が形成され、第2ハウジング12との対向面に突起部30b3と突起部30b4が形成されると、より効率的にシールすることができる。
また、第1ハウジング11を腐食に強い金属材料で作製し、第2ハウジング12を第1ハウジング11とイオン化傾向の異なり第1ハウジング11の金属材料より比重が小さい金属材料で作製することで、腐食させやすい流体に使用でき、かつ軽くすることができる。
このように、第1ハウジング11と第2ハウジング12をイオン化傾向の異なる金属材料で作製したとき、複数の突起部30bが腐食の発生が起こりやすいイオン化傾向の大きい金属材料側に設けられているため効果的に腐食の進行が抑制される。
以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。
10 ダイヤフラム式バルブ装置
11 第1ハウジング
12 第2ハウジング
14 導入孔
15 導出孔
17 弁座
2 弁体
3 ダイヤフラム
30 シール部
31 一面
30b 突起部
30d 外周
11 第1ハウジング
12 第2ハウジング
14 導入孔
15 導出孔
17 弁座
2 弁体
3 ダイヤフラム
30 シール部
31 一面
30b 突起部
30d 外周
Claims (4)
- 導入孔と導出孔との間に弁座が設けられる第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに対して取り付けられる第2ハウジングと、
前記弁座に離接させることにより前記弁座を流通する流体の流れの遮断を行う弁体と、
前記弁体が取り付けられるとともに前記第1ハウジングと前記第2ハウジングに挟持されて前記弁体の動きに伴って変形するダイヤフラムとを備え、
前記第1ハウジングまたは/および前記第2ハウジングは金属材料を基材とすると共に、前記ダイヤフラムは金属材料より電気絶縁性に優れた可撓材料を基材とし、前記ダイヤフラムは前記流体の漏れを防止するシール部を全周に有し、前記シール部の前記金属材料と対向する一面に複数の突起部を備えたことを特徴とするダイヤフラム式バルブ装置。 - 前記突起部は、前記ダイヤフラムの内径側と外径側にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム式バルブ装置。
- 前記突起部は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとのそれぞれの対向面に設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイヤフラム式バルブ装置。
- 前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが異なる金属材料から成り、前記突起部は前記第1ハウジングと前記第2ハウジングでイオン化傾向の大きい側に設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイヤフラム式バルブ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008085990A JP2009236277A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | ダイヤフラム式バルブ装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012237389A (ja) * | 2011-05-12 | 2012-12-06 | Yamaho Kogyo Kk | ダイヤフラム弁およびノズル切替バルブ装置 |
CN114753478A (zh) * | 2022-03-28 | 2022-07-15 | 武汉圣禹排水系统有限公司 | 基于水压控制柔性截流装置的方法及系统 |
-
2008
- 2008-03-28 JP JP2008085990A patent/JP2009236277A/ja active Pending
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