JP2013222910A - プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013222910A
JP2013222910A JP2012095208A JP2012095208A JP2013222910A JP 2013222910 A JP2013222910 A JP 2013222910A JP 2012095208 A JP2012095208 A JP 2012095208A JP 2012095208 A JP2012095208 A JP 2012095208A JP 2013222910 A JP2013222910 A JP 2013222910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
dielectric window
processing chamber
plasma
emission intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012095208A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunobu Okuma
一暢 大隈
Masatoshi Kawakami
雅敏 川上
Yuzuru Yamamoto
譲 山本
Takeshi Saito
剛 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2012095208A priority Critical patent/JP2013222910A/ja
Publication of JP2013222910A publication Critical patent/JP2013222910A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】本発明はプラズマ処理室内の部材の温度を安定化させることによりプロセス性能の変動を抑制できるプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】本発明は処理室と、処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、処理室の上部を気密に封止し導波管を伝播したマイクロ波を処理室内に透過させる誘電体窓と、処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法において、インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、予め取得された誘電体窓の温度と発光強度との相関を示すデータに基づいて求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる誘電体窓の温度を求め、温度調整手段を用いて誘電体窓の温度を求められた誘電体窓の温度となるように調整することを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、プラズマを用いて半導体デバイス製造用ウエハ等の被処理体を処理するプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置に関する。
近年、半導体デバイスは、微細化が進み、フォトリソグラフィにより形成されたマスクを転写することによって半導体デバイスを加工するプラズマエッチングにおいては、所望の加工形状を得るために、高い寸法精度と制御性が必要とされている。
特に半導体デバイスの量産においては、上記の性能に加え、加工再現性、いわゆる安定性が非常に重要な性能となりつつある。量産にあたり、エッチング処理室には半導体デバイスを加工する際に発生する反応生成物の付着がエッチャントとデポジションのエッチングバランスを狂わせ、エッチング処理室内の環境が経時的に変化してエッチング性能が経時変化することがよく知られている。
このエッチング性能の経時変化を対策するため、反応性プラズマを用いたプラズマクリーニングなどのドライクリーニングを定期的に実施し、エッチング処理室内に付着した反応生成物を除去することによりエッチング処理室内の清浄を行っている。
しかし、一方、半導体デバイスの高性能化を実現するため、ゲート絶縁膜の高誘電率化が行われるようになり、これに伴い、メタルゲートと呼ばれる、金属材料がゲート電極に用いられるようになってきた。このため、金属を含む反応生成物がエッチング処理室内に蓄積するようになり、従来技術である主にシリコンを主成分とした反応生成物を除去する目的であるドライクリーニングでは金属を含む反応生成物の除去が困難であった。
金属を含む反応生成物が処理室内に蓄積した場合、半導体でバイアスの処理枚数の増加に伴い、エッチングレートが低下するという経時変化が発生するが、これを対策する方法として、特許文献1には、真空処理室内に収容した試料に処理を施すプラズマ処理装置と、該処理装置の処理中のプロセス量をモニタするセンサと、該センサからのモニタ出力および予め設定した加工結果の予測式をもとに加工結果を推定する加工結果推定モデルと、前記加工結果推定モデルの推定結果をもとに加工結果が目標値となるように最適な処理条件を再計算する最適レシピ計算モデルを備え、該最適レシピ計算モデルが生成したレシピをもとに前記プラズマ処理装置を制御することが開示されている。また、処理中のプロセス量としてプラズマ発光をモニタする例が開示されている。
他の経時変化対策として特許文献2には、プラズマ処理装置の装置内部材の温度を安定化し、CD(Critical Dimension)精度の変動の少ないプラズマ処理装置が開示されている。
特開2003−17471号公報 特開2010−141104号公報
上述した先行技術を基にプラズマ発光をモニタし、該モニタ値に基づいてエッチング処理室内の部材の温度を安定化させてエッチングレートの経時変化の対策を試みることにしたが、どの波長のプラズマ発光がエッチング処理室内の部材の温度と相関があるのか等が上述した先行技術に開示されていなかった。
このため、本発明は、プラズマの発光データを基にプラズマ処理室内の部材の温度を安定化させることにより、プロセス性能の変動を抑制できるプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置を提供する。
本発明は、被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置を用いてインサイチュークリーニング後に前記被処理体をプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、前記インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整し、前記インサイチュークリーニング後に前記処理室内に搬送された被処理体をプラズマエッチングすることを特徴とする。
また、本発明は、被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置を用いた前記誘電体窓の温度を調整する温度調整方法において、インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整することを特徴とする。
また、本発明は、被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置において、前記インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整し、前記インサイチュークリーニング後に前記処理室内に搬送された被処理体をプラズマエッチングする制御を行う制御ユニットとをさらに具備することを特徴とする。
本発明により、プラズマの発光データを基にプラズマ処理室内の部材の温度を安定化させることによって、プロセス性能の変動を抑制できる。
本発明に係るプラズマエッチング装置の概略断面図である。 発光強度比rchとシリコン酸化膜のエッチングレートとの相関関係を示す図である。 誘電体窓の温度とシリコン酸化膜のエッチングレートとの相関関係を示す図である。 誘電体窓の温度と発光強度比rchとの相関関係を示す図である。 本発明の誘電体窓の温度調整手段を適用したロット処理のフローを示す図である。
本発明に係るプラズマ処理装置について、図1を参照しながら説明する。
図1は、マイクロ波ECR(Electron cyclotron Resonance)方式のプラズマエッチング装置の概略図である。
上部が開放された真空容器101の上部に、真空容器101内にエッチングガスを導入するための石英製のシャワープレート102、石英製の誘電体窓103を設置し、密封することにより処理室104を形成する。
真空容器101の外部にはヒータ122が設置され、第2の温度制御機構であるヒータ制御器123に接続されている。真空容器101には、第2の温度センサ124が設置され、その信号はヒータ制御器123に伝送され、真空容器101内壁が任意の温度になるようにヒータ122へ出力制御される。エッチングガスを流すためのガス供給装置105がシャワープレート102に接続されている。
また、真空容器101には、真空排気口106を介して真空排気装置(図示せず)が接続されている。プラズマを生成するための電力を処理室104に伝送するため、誘電体窓103の上方にはマイクロ波を伝播させる導波管107が設けられる。導波管107へ伝送される電磁波は、マグネトロンである電磁波発生用電源109から発振させる。電磁波の周波数は特に限定されないが、本実施例では2.45GHzのマイクロ波を使用する。処理室104の外周部には、磁場を形成するための磁場発生コイル110が設けてあり、電磁波発生用電源109より発振された電磁波は、処理室104内に形成された磁場との相互作用により、処理室104内に高密度なプラズマを生成する。
また、シャワープレート102に対向して真空容器101の下部にはウエハ載置用電極111が設けられる。ウエハ載置用電極111は、ウエハ載置用電極111の表面が溶射膜(図示せず)で被覆されており、高周波フィルタ115を介して直流電源116が接続されている。さらに、ウエハ載置用電源111には、マッチング回路113を介して高周波電源114が接続されている。ウエハ載置用電極111は、冷媒用流路117も有し、第3の温度制御機構である温調器118に接続されているとともに、ヒータ119を有し、ヒータ制御器120に接続されている。
また、ウエハ載置用電極111には第3の温度センサ121が設置され、その信号はヒータ制御器120に伝送され、ウエハ112の温度を所望の温度になるように、ヒータ119の出力および冷媒の温度を制御する温調器118の温度を制御する。
処理室104内に搬送された被処理体であるウエハ112は、直流電源116から印加される直流電圧の静電気力でウエハ載置用電極111上に吸着して温度調節され、ガス供給装置105によって所望のエッチングガスを供給した後、真空容器101内を所定の圧力とし、処理室104内にプラズマを発生させる。ウエハ載置用電極111に接続された高周波電源114から高周波電力を供給することにより、プラズマからウエハ112へイオンを引き込み、ウエハ112がイオンアシストによりエッチングされる。
本発明のプラズマ処理装置は、誘電体窓103およびシャワープレート102の温度制御を行うため、誘電体窓103と該誘電体窓103と対向する空洞共振器108とで形成された空間132内に常温のドライエアーを供給するドライエアー供給手段(図示せず)と、そのドライエアーを加熱する温風ヒータ126と、を有する温風ファンユニットも備える。ここで、温風ヒータ126は、第1の温度制御機構である温風ヒータ制御器127に接続されている。温風ヒータ126で加熱されたドライエアー(温風)は、ガス導入穴134から空間132内に導入される。その加熱されたドライエアーは誘電体窓103と接触し、熱エネルギーが伝達され、誘電体窓103を加熱する。また、誘電体窓が加熱されることにより、間接的にシャワープレート102も加熱される。
また、温風ヒータ126でドライエアーを加熱せずに常温で導入することにより、誘電体窓103を冷却することもできる。そのため、温風ヒータ126をオン・オフすることにより、誘電体窓103およびシャワープレート102の加熱と冷却が可能となる。
導入したドライエアーを排出するために、電磁波発生用電源109の手前の導波路に導電性のパイプ125が設けられ、そのパイプ125を介してドライエアーは導波管107の外に排気される。
また、誘電体窓103の温度を監視するため、空洞共振器108上部には第1の温度センサが設置されている。ここで、第1の温度センサは、直接誘電体窓103に接続しても良いが、本実施例の場合、誘電体窓103上部は、マイクロ波の伝送路であることから、マイクロ波への影響を低減するため、赤外線計測型温度モニタ128が設置してある。ここで使用する赤外線は、誘電体窓103の透過波長域以上の赤外波長を使用し、一般的に数μmの波長域となる。
また、直接、シャワープレート102の温度を測定する場合には、シャワープレート102上部に赤外線計測用マーカー135を設置する。赤外線計測用マーカー135の材質は、誘電体窓103およびシャワープレート102の赤外線透過波長域にて、吸収波長領域を有することが必要である。
また、この場合は、赤外線計測型温度モニタ128にて使用する赤外波長を、誘電体窓103に対して透過波長、赤外線計測用マーカー135に対して吸収波長となる波長領域を使用することで、直接、シャワープレート102の温度を測定することが可能となる。赤外線計測型温度モニタ128にて測定された温度信号は、温風ヒータ制御器127に伝送され、誘電体窓103またはシャワープレート102が所望の温度になるように、温風ヒータ126をオン・オフ制御する。
真空容器101の内壁温度をヒータ122で、ウエハ載置電極111の温度をヒータ119と温調器118で、誘電体窓103またはシャワープレート102を温風ヒータ126にてそれぞれ所望の温度に制御することができるが、さらに、ヒータ制御器120、温調器118、ヒータ制御器123、温風ヒータ制御器127は、温度制御ユニット130に接続されている。
温度制御ユニット130は、プラズマエッチング装置全体の制御を行う制御ユニット131に接続されており、それぞれの温度制御機器は、直接それらが接続されている部品以外の温度制御も複合的に行うことが可能である。
処理室104の内壁にはプラズマの発光を受光できるように受光部136が設けられ、この受光部で受光されたプラズマの発光は、光ファイバ139を介して分光部137に導かれ、発光データ処理装置138に接続される。
本発明のプラズマ処理装置では、受光部136としてCCD(Charge Coupled Device)が用いられ、CCDにより取り込まれたプラズマの発光スペクトルを発光データ処理装置138によって解析することによりプラズマ中の構成成分を検出することができる。
一般に、処理室104内の反応生成物の量および反応生成物成分によりインサイチュークリーニング時のプラズマ発光スペクトルは異なる。半導体ウエハ製造プロセスには加工条件によっては、ウエハをエッチングすると同時に処理室104内反応生成物もエッチングし、処理室104内をクリーニングするセルフクリーニングの機能を有したエッチング条件もある。
但し、被エッチング膜の種類が多く、特に多層膜になればなるほど、適応したエッチング条件も増加し、反応生成物の量や組成も非常に複雑になる。このような場合にはウエハ毎に実施されるインサイチュークリーニングでは処理室104内の反応生成物を除去できない恐れもある。また、シリコンが主成分である反応生成物を除去する目的のインサイチュークリーニングでは、金属膜をエッチングした際に発生する金属を含有する反応生成物を除去できない恐れもある。
しかし、上述したような反応生成物を除去できない場合でも、処理室104内壁へのエッチングと堆積の調整により、処理室104内の環境は一定に保つことができる。
このため、先ず、表1に示す条件のSF6ガスとCHF3ガスの混合ガスによるプラズマを用いてシリコン酸化膜をエッチングする際のシリコン酸化膜のエッチングレートと処理室104内の環境との相関を得るために、ロット間およびロット内にて実施され、SF6ガスとO2ガスとArガスの混合ガスを用いたインサイチュークリーニング時に処理室内情報をOES(Optical Emission Spectroscopy)を用いたプラズマ発光スペクトルから得ることとした。
具体的には、エッチングレートが変動したエッチング処理前のインサイチュークリーニングのプラズマ発光スペクトルを採取し、多変量解析の主成分分析を実施することにより、エッチングレート変動に強い相関を持つインサイチュークリーニング時の波長を抽出した。
抽出した情報から、エッチングレートに対し、SiF、F、CF2のそれぞれの波長が正の相関、C2、O2のそれぞれの波長が負の相関があることがわかった。各波長の微小な変動を確認するために抽出発光強度比Rchを(1)式より算出した。
SiF:発光スペクトル中のSiFピークの発光強度(例えば、440nm)
F:発光スペクトル中のFピークの発光強度(例えば、685nm)
CF2:発光スペクトル中のCF2ピークの発光強度(例えば、295.5nm)
C2:発光スペクトル中のC2ピークの発光強度(例えば、516nm)
O2:発光スペクトル中のO2ピークの発光強度(例えば、778nm)
金属を含む発光ピークは確認できなかったが、エッチャントであるフッ素ラジカルおよびフッ素イオンである「F」をモニタすることで包括的に処理室104内の環境の情報を得ることが可能である。
さらにインサイチュークリーニングで除去可能な反応生成物を取り除いた処理室104内の状態での発光スペクトルを採取するため、インサイチュークリーニング時の終了25秒前時点からインサイチュークリーニング終了5秒前時点までの抽出発光強度比Rchの時間積算値である発光強度比rchを(2)式より算出し、発光強度比rchを処理室104内の情報を表す指標とした。
1:in−situクリーニング終了25秒前の時刻
2:in−situクリーニング終了5秒前の時刻
図2にインサイチュークリーニング時の発光強度比rchとシリコン酸化膜のエッチングレートの関係を示す。インサイチュークリーニングのプラズマ発光スペクトルの発光強度比rchが増加するに従って、エッチングレートは減少する傾向にある。
これは、処理室104内の環境に応じて変動するエッチングレートに関して、発光強度比rchをモニタすることにより、エッチングレートを間接的にモニタできることを意味する。このため、本発明では、発光強度比rchを指標として、処理室104内の環境を調整することとした。
次に、発光強度比rchの調整は、インサイチュークリーニングの時間の調整やプラズマを生成するためのガス流量等の調整により可能である。インサイチュークリーニングの時間を調整した場合には、スループットの低下を招くため、量産においては問題になる可能性がある。また、ガス流量や他のエッチングパラメータ調整に至っては、製品加工時の加工性能への影響を考えねばならず困難である。
そのため、本発明では、最も影響が少ないと考えられる、処理室104内の温度調整による手法を適用する。処理室104内の温度は、通常、一定の温度に保たれており、保温された状態である。
間接的に処理室104内のシャワープレート102や誘電体窓103等の石英製の部品も保温された状態にあり、高温に保つことにより、半導体製造時のディフェクトの原因となるパーティクルやコンタミネーションを防止している。ただし、エッチングレートや処理室104内の環境に大きい影響を与えるのは石英製部品(シャワープレート102)である。また、シャワープレート102は、誘電体窓103を介して温度調整されるため、本発明では、誘電体窓103を温度調整することとする。
次に、エッチングレートが変動するメカニズムについては以下のように考えられる。
半導体ウエハを加工することに伴い、反応生成物がシャワープレート102に付着する。付着する反応生成物の種類は多岐にわたるが、主成分はSi、Cと推定される。SiO2などの酸化物が形成される場合、プラズマ中のエッチャントであるフッ素ラジカルおよびフッ素イオンである「F」が反応し、実効的なエッチャントであるフッ素ラジカルおよびフッ素イオンである「F」量が低下することにより、エッチングレートが低下することが考えられる。
また、CFといったフッ化物になっている場合、プラズマによりCF結合が切断され、プラズマ中にエッチャントが放出することに伴い、エッチャントであるフッ素ラジカルおよびフッ素イオンである「F」量が増加することによりエッチングレートが上昇すると考えられる。
反応に関しては、処理室104の側壁の温度により異なり、処理室104の側壁の温度が高温であれば反応性が増加し、プラズマ中のエッチャントを消費するため、プラズマ中の実効的なエッチャントは減少することになる。また、低温であれば、処理室104の側壁との反応性が弱まるため、プラズマ中のエッチャントが消費されにくくなり、実効的なエッチャントを増加させることができる。
つまり、シャワープレート102の温度、本発明では、誘電体窓103の温度を調整することにより、間接的にエッチャントを調整することが可能ということになる。誘電体窓103の温度の昇温に関しては直接的な温調機構だけではなく、プラズマ入熱による昇温も可能であり、組み合わせて使用することにより非常に広い温度範囲での温度調整が可能である。
図3に誘電体窓103の温度とシリコン酸化膜のエッチングレートとの相関関係を示す。誘電体窓103の温度が上昇するに伴い、エッチングレートが低下する傾向にある。
また、図4に誘電体窓103の温度とインサイチュークリーニング時の発光強度比rchの相関関係を示す。誘電体窓103の温度の上昇に伴い、発光強度比rchが上昇する傾向にある。これは、誘電体窓103の温度上昇により、処理室104内の温度が上昇し、処理室104の側壁に付着した反応生成物とエッチャントとの反応性が増加したことに起因したものと推測される。
つまり、図3及び図4に示す相関関係から、所望の発光強度比rchとなるように誘電体窓103の温度を調整することにより、処理室104内のエッチャントと堆積量を調整でき、エッチングレートを調整することが可能となる。
次に、誘電体窓103の温度調整手段について以下説明する。
本発明の誘電体窓103の温度調整手段は、インサイチュークリーニング時の発光強度比rchを算出し、所望のエッチングレートとなる基準発光強度比rch0と比較し、差異が許容値を超える場合には、図4に示す相関関係から、発光強度比rchを基準発光強度比rch0となるように温風ヒータ制御器127を介して温度制御ユニット130によって誘電体窓103の温度を調整する。また、許容値については、エッチングレートの許容値を基に設定される。
以上述べたように、本発明によれば、インサイチュークリーニング時の発光強度比rchに応じて誘電体窓103の温度を制御することにより、エッチングレートの変動が少ない安定した加工制御を行うことができる。
次に、12インチの半導体素子製造用ウエハが25枚収納されたロットを処理する場合に誘電体窓103の温度調整を行う例について図5を参照しながら説明する。
ここで、本実施例でのインサイチュークリーニングは、半導体素子製造用ウエハ毎に行うとともに半導体素子製造用ウエハ処理前に行うこととするが、所望枚数毎に行っても良い。
ステップS501にてロットの1枚目の半導体素子製造用ウエハ処理の前にインサイチュークリーニング用のウエハを処理室104に搬入し、ウエハ載置用電極111に載置してSF6ガスとO2ガスとArガスの混合ガスによるプラズマによりインサイチュークリーニングを行う。また、ここでのインサイチュークリーニングは、インサイチュークリーニング用のウエハ無しで行っても良い。
次にステップS502にて受光部136と光ファイバ129と分光部137とを有する発光モニタ手段により、インサイチュークリーニング終了25前からインサイチュークリーニング終了5前までの発光スペクトルを取り込む。
次にステップS503にて発光データ処理装置138でステップS502で取得した発光スペクトルを(2)式より発光強度比rchを算出する。
次にステップS504にて発光データ処理装置138でステップS503で算出した発光強度比rchと予め算出された基準発光強度比rch0と制御ユニット131で比較する。ステップS503で算出した発光強度比rchと予め算出された基準発光強度比rch0との差が予め設定された許容値内であれば、ステップS506にてロット内の1枚目から25枚目までの半導体製造用ウエハを順次処理する。
本実施例では、ステップS503で算出した発光強度比rchと予め算出された基準発光強度比rch0と予め設定された許容値がそれぞれ、166.4、186.4、5.0であったため、以下のようにステップS505にて誘電体窓103の温度調整を行った。
制御ユニット131で(3)式及び(4)式より、ステップS503で算出した発光強度比rchと予め算出された基準発光強度比rch0との差が予め設定された許容値内となるような誘電体窓103の温度Tchを算出し、99.5(℃)であった。
ch:誘電体窓103の温度(℃)
0:初期の誘電体窓103の温度(℃)、本実施例では95℃
ΔTch:誘電体窓103の温度Tchと初期の誘電体窓103の温度T0との差分(℃)
Δrch:インサイチュークリーニング時の発光強度比rchと基準発光強度比rch0と の差分
尚、(4)式は、図4の誘電体窓103の温度と発光強度比rchの相関関係を表す式を基に算出した。
次に、制御ユニット131から温度制御ユニット130を介して温風ヒータ制御器127に誘電体窓103の温度を99.5(℃)に温度調整するように制御信号を送信する。温風ヒータ制御器127は、制御信号に基づいて温風ヒータ126をオン・オフしながら誘電体窓103の温度を99.5(℃)となるように制御する。
また、誘電体窓103の温度調整は、ロットの1枚目の半導体製造用のウエハを処理室104内への搬入する時に平行して行われる。そして、ロットの1枚目の半導体製造用のウエハがウエハ載置用電極111に載置され、誘電体窓103の温度が99.5(℃)に到達した時点でロット内の1枚目から25枚目までの半導体製造用ウエハを順次処理する(ステップS506)。
また、当該ロットの処理が完了し、次のロットを処理する場合も、上述した本発明の誘電体窓103の温度調整フローに従ってロットの処理が行われる。このため、本発明の誘電体窓103の温度調整手段を適用したロット処理を行うことにより、ロット処理とロット処理の間において、加工形状やエッチングレートの経時変化が少ない安定したロット処理を行うことができる。通常、処理室104内のウエットクリーニング後の1ロット目と2ロット目のロット間で許容できないエッチング性能の変動が発生する場合があるが、この場合も本発明の誘電体窓103の温度調整手段を適用することにより、1ロット目と2ロット目のロット間でのエッチング性能の変動を抑制できる。
さらに、上述した実施例は、ロット処理毎に本発明の誘電体窓103の温度調整手段を適用した例で説明したが、ロット内の半導体製造用ウエハ毎に本発明の誘電体窓103の温度調整手段を適用した半導体製造用ウエハ処理を行っても良い。ロット内の半導体製造用ウエハ毎の処理に本発明の誘電体窓103の温度調整手段を適用した場合は、ロット内において、加工形状やエッチングレートの経時変化が少ない安定したロット内処理を行うことができる。
以上、本実施例では、マイクロ波ECR(Electron cyclotron Resonance)方式のプラズマエッチング装置を用いた例を説明したが、本発明の効果はこれに限定されず、誘導結合型、静電容量型、ヘリコン波型等の他のプラズマ源を用いたプラズマエッチング装置に本発明を適用しても良い。
また、本実施例では、12インチの半導体製造用ウエハを用いたが、本発明の効果はこれに限定されず、本発明は、8インチの半導体製造用ウエハや次世代の18インチの半導体製造用ウエハに適用しても良い。
101 真空容器
102 シャワープレート
103 誘電体窓
104 処理室
105 ガス供給装置
106 真空排気口
107 導波管
108 空洞共振器
109 電磁波発生用電源
110 磁場発生コイル
111 ウエハ載置用電極
112 ウエハ
113 マッチング回路
114 高周波電源
115 高周波フィルタ
116 直流電源
117 冷媒用流路
118 温調器
119、122 ヒータ
120、123 ヒータ制御器
121 第3の温度センサ
124 第2の温度センサ
125 パイプ
126 温風ヒータ
127 温風ヒータ制御器
128 赤外線計測型温度モニタ
129 光ファイバ
130 温度制御ユニット
131 制御ユニット
132 空間
133 誘電体プレート
134 ガス導入穴
135 赤外線計測用マーカー
136 受光部
137 分光部
138 発光データ処理装置

Claims (6)

  1. 被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置を用いてインサイチュークリーニング後に前記被処理体をプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
    前記インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、
    予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、
    前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整し、前記インサイチュークリーニング後に前記処理室内に搬送された被処理体をプラズマエッチングすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置を用いた前記誘電体窓の温度を調整する温度調整方法において、
    インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、
    予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、
    前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整することを特徴とする温度調整方法。
  3. 請求項1記載のプラズマ処理方法において、
    前記インサイチュークリーニング毎に前記誘電体窓の温度を調整することを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項3記載のプラズマ処理方法において、
    前記温度調整手段は、前記誘電体窓に温風を送風する温風ファンユニットを具備することを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 請求項4記載のプラズマ処理方法において、
    前記発光強度比をrch、440nm波長の発光強度をCSiF、685nm波長の発光強度をCF、295.5nm波長の発光強度をCCF2、516nm波長の発光強度をCC2、778nm波長の発光強度をCO2、前記インサイチュークリーニング終了の25秒前の時刻をt1、前記インサイチュークリーニング終了の5秒前の時刻をt2とする(2)式により前記インサイチュークリーニング時の発光強度比を算出することを特徴とするプラズマ処理方法。
  6. 被処理体をプラズマエッチングする処理室と、前記処理室内に導波管を介してマイクロ波を供給するマグネトロンと、前記処理室の上部を気密に封止し前記導波管を伝播したマイクロ波を前記処理室内に透過させる誘電体窓と、前記処理室内のプラズマの発光を分光する分光部と、前記誘電体窓の温度を調整する温度調整手段とを備えるプラズマ処理装置において、
    前記インサイチュークリーニング時にエッチングレートと相関がある複数波長の発光強度の関係式である発光強度比を求め、
    予め取得された前記誘電体窓の温度と前記発光強度との相関を示すデータに基づいて前記求められた発光強度比から所望のエッチングレートとなる前記誘電体窓の温度を求め、
    前記温度調整手段を用いて前記誘電体窓の温度を前記求められた誘電体窓の温度となるように調整し、前記インサイチュークリーニング後に前記処理室内に搬送された被処理体をプラズマエッチングする制御を行う制御ユニットとをさらに具備することを特徴とするプラズマ処理装置。
JP2012095208A 2012-04-19 2012-04-19 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 Pending JP2013222910A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012095208A JP2013222910A (ja) 2012-04-19 2012-04-19 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012095208A JP2013222910A (ja) 2012-04-19 2012-04-19 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013222910A true JP2013222910A (ja) 2013-10-28

Family

ID=49593660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012095208A Pending JP2013222910A (ja) 2012-04-19 2012-04-19 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013222910A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015141957A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置
JP2016225050A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置
JP2017152445A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 芝浦メカトロニクス株式会社 プラズマ処理方法、およびプラズマ処理装置
JP2018041751A (ja) * 2016-09-05 2018-03-15 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US10276349B2 (en) 2014-10-13 2019-04-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Plasma processing device
WO2022201879A1 (ja) * 2021-03-22 2022-09-29 株式会社Screenホールディングス プラズマ発生装置、プラズマ発生方法、基板処理装置、基板処理方法、およびプラズマ発生用電極構造
WO2024181164A1 (ja) * 2023-03-01 2024-09-06 東京エレクトロン株式会社 基板処理システム及び基板処理方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015141957A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置
US10276349B2 (en) 2014-10-13 2019-04-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Plasma processing device
JP2016225050A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置
JP2017152445A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 芝浦メカトロニクス株式会社 プラズマ処理方法、およびプラズマ処理装置
JP2018041751A (ja) * 2016-09-05 2018-03-15 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
WO2022201879A1 (ja) * 2021-03-22 2022-09-29 株式会社Screenホールディングス プラズマ発生装置、プラズマ発生方法、基板処理装置、基板処理方法、およびプラズマ発生用電極構造
WO2024181164A1 (ja) * 2023-03-01 2024-09-06 東京エレクトロン株式会社 基板処理システム及び基板処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013222910A (ja) プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
US10504697B2 (en) Particle generation suppresor by DC bias modulation
TW567555B (en) Etching system and etching method
TWI713683B (zh) 電漿處理方法
TWI442468B (zh) Plasma processing device and plasma processing method
CN110494967B (zh) 用于远程等离子体监测的光学发射光谱仪(oes)
JP6318007B2 (ja) データ処理方法、データ処理装置および処理装置
JP5121684B2 (ja) プラズマ処理装置
US20190287825A1 (en) Plasma processing method and plasma processing apparatus
KR20200060624A (ko) 기판 처리 장치, 기판 처리 방법 및 이를 이용한 반도체 소자의 제조 방법
JP2014053644A (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP2015057854A (ja) プラズマ処理方法
TWI678734B (zh) 電漿處理裝置及電漿處理方法
JP4666740B2 (ja) 半導体製造装置、被処理基板表面の処理方法およびプラズマ生成物の付着状態の観察方法
US20150041060A1 (en) Plasma processing apparatus
JP2016066801A (ja) プラズマ処理方法
JP2012169390A (ja) プラズマ処理方法
JP2001007084A (ja) エッチング終点判定方法
JP4845816B2 (ja) プラズマ処理装置
JP6329857B2 (ja) プラズマ処理方法
JP2015088696A (ja) プラズマ処理方法
JP2005123641A (ja) エッチング処理装置及び処理方法
KR101066972B1 (ko) 플라즈마처리장치 및 플라즈마처리방법
JP2005072614A (ja) 試料処理装置及び試料処理システム
JPH11149994A (ja) プラズマ処理方法