JP2015088696A - プラズマ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマ処理室内に石英を含む部品及びイットリア部品を備えたプラズマ処理装置を用いて、シリコン含有膜とその下方に配置された金属膜との積層構造を有する被処理物をプラズマ処理する場合であっても、処理形状の変動を抑制可能なプラズマ処理方法を提供する。【解決手段】プラズマ処理方法において、SF6ガスを用いてプラズマ処理を行う第一の工程(SF6シーズニング)と、Cl2ガスを用いてプラズマ処理を行う第二の工程(Cl2シーズニング)と、その後、試料をプラズマエッチングする第三の工程(製品ウエハ処理)とを有する。【選択図】図5
Description
本発明は、半導体基板等の被処理材の表面処理を行うためのプラズマ処理方法に関する。
近年の半導体素子は微細化により、リソグラフィーによりレジスト膜に形成されたマスクパターンを下層膜に転写するエッチング工程には、より高い精度の寸法精度、つまりCritical Dimension(以下、CDと称する)精度が要求されている。量産現場において高いCD制御性に加えて、CDの再現性を確保することが重要な課題である。一般にエッチング工程でCDが変動する要因としては、エッチングチャンバー内壁に被処理材から発生した反応生成物が付着する、チャンバー内部材が長期的な使用により消耗する、チャンバー内部材の温度等が変動し、チャンバー内壁等へのラジカルの付着確率が変化し、エッチング性能へ影響するプラズマ状態が変動する等の要因が挙げられる。
従来、プラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置はウエハ毎、又は、ロット毎にプラズマを用いたクリーニングが実施され、カーボン(C),酸化膜,Poly−Si,窒化膜等を対象としたプロセスには、主にフッ素(F),塩素(Cl),酸素(O)元素を含むプラズマでのクリーニングが用いられてきた。またエッチングチャンバー内壁部材が消耗することにより発生する金属等(例えばAl)等がチャンバー内に付着等する場合は、プラズマでのクリーニングだけで除去することは困難なため、予め製品用ウエハのエッチング処理前にシーズニング等の処理を行って、チャンバー内雰囲気を一定に保つ等の技術が検討されている。
このような従来の技術としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来技術では、真空容器内の処理室内部で被エッチング対象であるシリコンウエハをこの処理室内で形成したプラズマを用いてエッチングする際に、予め、処理室内にSiを組成として含む反応生成物を処理室の内壁面に付着させるシーズニングを行う技術が開示されている。例えば、半導体デバイスのゲートを形成するためのポリシリコン膜を処理するエッチングにおいて、シリコンウエハをHBrとCl2,O2の単独または混合したガスを用いてプラズマを形成してシーズニングするものが良く用いられる。さらには、処理室をウエットクリーニングした直後に、Al膜が堆積しているウエハをSF6ガスとCl2ガスとを混合したガスを用いてプラズマを形成して該ウエハをエッチング処理し処理室内の石英部材の表面にAlF被膜を形成する処理を行うものが開示されている。
また、特許文献2には、ウエハ上に配置された金属の物質を有する膜およびこの下方に配置された酸化膜又は高誘電率を有する材料から構成された膜層をエッチングする処理の前に、予め前記金属の物質と同種の金属を含む膜を表面に備えた別のウエハを処理してこの金属から構成された粒子を堆積させてからウエハ上の前記膜層処理を行うものも開示されている。
特許文献2の技術では、ポリシリコン膜とその下方に配置された金属を有する膜および高誘電率を有する材料から構成された膜の積層構造を有する被処理材を備えたウエハの処理の実施前に、このような積層構造に含まれる金属の材料と同種のメタルの膜を表面に備えたウエハを処理することにより、処理室内のメタル残留量を安定化させ、プロセス変動を抑制することができる。そこで、発明者等は、プラズマ処理室の側壁に石英を含む部品の他、耐摩耗性に優れたイットリア部品を用いて構成されたプラズマ処理室を備えたプラズマ処理装置を用いて、SiOC等シリコンを含む膜とその下方に配置されたTi等の金属を有する膜との積層構造を有する試料の処理(エッチング)に本技術を適用した。即ち、メタルシーズニング後、フッ素元素を含むガスプラズマでSiOC膜等シリコンを含む膜を処理し、金属を有する膜の処理を行ったところ、効果が小さく、プラズマ処理の結果得られる形状の変動を抑制できないことが分かった。
本発明の目的は、プラズマ処理室内に石英を含む部品及びイットリア部品を備えたプラズマ処理装置を用いて、シリコンを含有する膜とその下方に配置された金属を有する膜との積層構造を有する被処理物をプラズマ処理する場合であっても、プラズマ処理形状の変動を抑制可能なプラズマ処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するための一実施形態として、イットリア部材と石英部材を具備する処理室で試料をプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
フッ素含有ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第一の工程と、
前記第一の工程後、Cl2ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第二の工程と、
前記第二の工程後、前記試料をプラズマエッチングする第三の工程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法とする。
フッ素含有ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第一の工程と、
前記第一の工程後、Cl2ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第二の工程と、
前記第二の工程後、前記試料をプラズマエッチングする第三の工程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法とする。
また、プラズマ処理室と、前記プラズマ処理室の側壁に配置されたイットリア部材及び石英部材と、前記プラズマ処理室で処理される試料を載置する試料台とを備えたプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法において、
前記試料は、シリコンを含有する膜とその下方に配置された金属を有する膜との積層構造を有し、
プラズマ処理室でフッ素含有ガスを用いてシーズニングを行う第一の工程と、
その後、前記試料に設けられた前記シリコンを含有する膜を、フッ素含有ガスを用いてプラズマ処理する第二の工程と、を有することを特徴とするプラズマ処理方法とする。
前記試料は、シリコンを含有する膜とその下方に配置された金属を有する膜との積層構造を有し、
プラズマ処理室でフッ素含有ガスを用いてシーズニングを行う第一の工程と、
その後、前記試料に設けられた前記シリコンを含有する膜を、フッ素含有ガスを用いてプラズマ処理する第二の工程と、を有することを特徴とするプラズマ処理方法とする。
発明者等は、プラズマ処理室の側壁に石英を含む部品及びイットリア部品を備えたプラズマ処理装置を用いて、シリコンを含有する膜とその下方に配置されたTi等の金属を有する膜との積層構造を有する被処理物をプラズマ処理する場合に、メタルシーズニングの効果が小さく、処理の結果得られる形状の変動を抑制することが困難な理由について検討した。以下、検討内容について説明する。
特許文献2の技術では、エッチング処理した製品ウエハの枚数が所定の枚数になると、処理室106内部のウエットクリーニング等のクリーニングを実施した後、処理室106内部状態を整えるため、TiNウエハを用いたエッチングを実施して処理室106内部の部材表面のTiNシーズニング処理を実施した後に製品用ウエハの処理を実施していた。つまり、処理室106内をウエットクリーニングした直後にTiNシーズニングを行うことによって、清浄な石英部品、主に内筒110をチタンで被覆していた。しかし、その後SiOC膜をフッ素含有ガスでエッチング処理を行うと内筒110を覆っていたチタンが取れ、内筒110の面積、つまり石英の露出している面積が大きくなってしまうことが分かった。
図3の黒丸(●)は、ウエットクリーニング後、TiNシーズニングを行い、マスク201とSiOC膜202積層構造の被処理材が表面に配置されたウエハを複数枚処理した際のマイクロ波放電の積算時間とSiO2のエッチングレートの関係を示すグラフであるが、前記の理由で、処理開始時は内筒110とエッチャントであるフッ素が反応しエッチングレートが遅くなっていることがわかった。その後、製品処理を続けていくことによって、処理室106内のイットリア部品109がエッチングされ、内筒110の表面が徐々にイットリウムで覆われる。それに伴い、露出している石英の面積が徐々に小さくなるため、エッチングレートも徐々に上昇し、安定することが分かった。
図4の黒丸(●)は、TiNシーズニング後の製品ウエハにおける処理前後のCD差とマイクロ波放電の積算時間の関係を示している。上記の要因により、TiNシーズニングを行った直後の製品用ウエハでのCD差とその後所定の枚数を経て安定した値となった製品用ウエハでのCD差との間で著しい差異が生じていることが明らかとなった。
本発明は上記新たな知見に基づいて生まれたものであり、プラズマ処理室内に石英を含む部品及びイットリア部品を備えたプラズマ処理装置を用いて、シリコンを含有する膜とその下方に配置されたTi等の金属を有する膜との積層膜をプラズマ処理する場合、TiNシーズニングに代えてフッ素含有ガスを用いてシーズニングを行うものである。これにより、積層膜全体としての加工精度を向上させることができる。
以下本発明の実施例について説明する。なお、同一符号は同一構成要素を示す。
以下本発明の実施例について説明する。なお、同一符号は同一構成要素を示す。
本発明の実施例に係るプラズマ処理方法について図を参照しながら説明する。
先ず、本実施例に係るプラズマ処理方法を実施するために使用した電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance:以下、ECRと称する)方式のマイクロ波プラズマエッチング装置について図1を用いて説明する。上部が開放された真空容器101の上部に、真空容器101内にエッチングガスを導入するためのシャワープレート104(例えば石英製)、誘電体窓105(例えば石英製)を設置して密封することによりエッチング処理室106を形成する。またシャワープレート104にはエッチング用ガスを流すためのガス供給装置107が接続される。また真空容器101にはメインバルブ(図面上は閉状態だが、使用時には開状態とする)108を介し真空排気装置(図示せず)が接続されている。さらに、真空容器101下部の内壁はイットリア部品109で覆われている。さらにまた、真空容器101上部、シャワープレート104とイットリア部品109間の内壁は石英を含む部品の内筒110で覆われている。
プラズマを生成するための電力をエッチング処理室106に伝送するため、誘電体窓105の上方にはマイクロ波を伝播するための導波管111が設けられている。導波管111へ伝播されるマイクロ波はマイクロ波発生用電源103から発振させる。マイクロ波の周波数は特に限定されないが、本実施例では2.45GHzのマイクロ波を使用する。エッチング処理室106の外周部には、磁場を形成するための磁場発生用コイル112が設けてあり、マイクロ波発生用電源103よりエッチング処理室106内に供給された電力は、磁場発生用コイル112により形成された磁場との相互作用により、ECRを発生し、エッチング処理室106内に高密度のプラズマを生成する。
また、シャワープレート104に対向して真空容器101の下部には、試料であるウエハ113を載置する試料台102が設けられる。試料台102には、ウエハ113の載置面が溶射膜(図示省略)で被覆されており、高周波フィルタ116を介して直流電源117が接続されている。さらに、試料台102には、マッチング回路114を介して高周波電源115も接続されている。さらに、試料台102には、温度調節器(図示せず)も接続されている。
エッチング処理室106内に搬送されたウエハ113は、直流電源117から印加される直流電圧の静電気力により試料台102上に吸着し、温度調節器(図示せず)により所定の温度に温度調節される。ガス供給装置107によって所望のエッチングガスをエッチング処理室106内に供給した後、エッチング処理室106内を真空排気装置(図示せず)により所定の圧力とし、マイクロ波発生用電源103からマイクロ波をエッチング処理室106内に供給し、磁場発生用コイル112により磁場を形成してエッチング処理室106内にプラズマを発生させる。
高周波電源115から高周波バイアス電力を試料台102に印加することにより、プラズマからイオンを試料台102に載置されたウエハ113へ引き込むため、ウエハ113がイオンアシストエッチングされる。
図2A、図2Bに、本実施例で用いる被処理材の構造を模式的に示す。本図における被処理材は、ウエハ113の上面に積層され配置された膜層を有しており、図2Aはプラズマ処理(エッチング)前の、図2Bはプラズマ処理(エッチング)後のその膜層の一部の形状を模式的に示している。
本実施例で用いた被処理材は、複数の膜から構成され、下地であるシリコン基板204の上面3つの層を有する。3つの層の最上層はレジスト(PR)で形成されたマスク201であり、その下方はSiOC膜202、最下層はTi等の金属の物質から構成された材料を含むメタル膜(導電膜)またはゲート酸化膜(メタル含有絶縁膜)203である。なお、図2A等に示した被処理材の構造は一例であり、これに限定されない。なお、被処理材を構成する金属の物質から構成された材料を含むメタル膜または酸化膜もSiOC膜のプラズマ処理後にプラズマ処理される。
このような膜層の構造は、半導体デバイスのゲート構造を形成するためのものであって、エッチング処理の前に所定の処理によって成膜,リソグラフィー処理によりマスク201の不要部分の除去が行われている(図2A)。本図のこれらの各膜は、単一の層から構成されているが、複数の層から構成されていても良い。
それぞれの積層膜はそれぞれ条件、ガスの組成,供給量,圧力,処理時間等の少なくとも一部が異なる所定のエッチングレシピにより処理される。
SiOC膜202のエッチングの処理用ガスとしては、CHF3とCF4というフッ素(F)を含むガスの混合ガスが用いられる。そこで本実施例では、製品用のウエハ113の被処理材の処理前に、予め、SF6ガスプラズマによるエッチング処理を行い、処理室106内部の石英を含む部品である内筒110にイットリウムを付着させるシーズニングを行った。イットリウムは高周波バイアスをVppが500V以上となるように印加し、エッチング処理を行うことにより、処理室106内のイットリア部品109からイットリウムを供給して、内筒110に付着させる。ここでVppとは、高周波バイアス入射の正側及び、負側の電圧差である。このことにより、処理室106内部の内筒110の石英露出面積を小さくし、製品処理開始時からエッチングレートを安定させ、製品処理後のCD寸法を安定化することができる。本実施例のこのような事前のシーズニングは、処理室106内部の部材の表面をウエットクリーニングした後、製品用のウエハ113を処理する前に行われる。本実施例のシーズニングは、繰り返し行っても良い。
具体的には、先ず、ウエットクリーニングを行った後、シリコンウエハ等のダミーウエハを表1に示すようにSF6ガス200ml/min、処理圧力を1.0Pa、マイクロ波電力を600W、高周波バイアス電力を400Wという条件でエッチングを行う。シーズニングで用いるガスとしてフッ素含有ガスの他、フッ素を含まないガスを添加することもできるが、フッ素含有ガスのみの方がシーズニング効率を高めることができる。
これらの処理を行った後に、エッチングレート測定用ウエハSiO2をNRガス、CF4ガス、CHF3ガスを5:10:4の比率で用いてエッチングし、エッチングレート測定を行い、製品用ウエハ処理へ移る。製品ウエハのSiOC膜処理にも上記SiO2エッチングと同様のガスを用いる。実際には、前記、SF6シーズニング、Cl2シーズニング、SiO2エッチング、製品用ウエハの処理前にO2ガスとSF6ガスを用いてウエハが処理室にない状態で処理するエージングが入る。また、ウエハ一枚毎に、SF6ガスとArガス、O2ガスを用いたクリーニングを行っている。以上説明したウエットクリーニングから製品処理までの流れを図5に示す。製品ウエハ処理後のパターン寸法は、TiNシーズニングに比較して、積層膜全体としての加工精度を向上させることができる
本実施例である、表1のSF6シーズニングには下記で説明するような役割がある。
処理室106内をウエットクリーニングした直後の石英を含む部品は清浄な状態であり、この状態でエッチング処理を進めると、上記でも説明したように、SiO2エッチングレート測定用ウエハや製品ウエハのエッチャントであるフッ素が内筒110と反応してしまうため、エッチャントが減少してしまう。これによって、SiO2エッチングレートが遅くなり、製品形状の処理前後のCD差が大きくなってしまうことにもつながる。図3の四角(◆)及び図4の四角(◆)はフッ素含有ガス(ここでは、SF6ガス)を用いてシーズニングを行った場合を示す。図3及び図4からTiNシーズニング条件と異なり、SiO2エッチングレートと製品処理前後のCD差共に、製品処理開始時から変動せず、安定していることがわかる。これらはつまり、SF6シーズニングを行った後は、製品処理開始時から処理室内の内筒110がイットリウムに覆われていて露出している面積が小さいことを意味する。
本実施例である、表1のSF6シーズニングには下記で説明するような役割がある。
処理室106内をウエットクリーニングした直後の石英を含む部品は清浄な状態であり、この状態でエッチング処理を進めると、上記でも説明したように、SiO2エッチングレート測定用ウエハや製品ウエハのエッチャントであるフッ素が内筒110と反応してしまうため、エッチャントが減少してしまう。これによって、SiO2エッチングレートが遅くなり、製品形状の処理前後のCD差が大きくなってしまうことにもつながる。図3の四角(◆)及び図4の四角(◆)はフッ素含有ガス(ここでは、SF6ガス)を用いてシーズニングを行った場合を示す。図3及び図4からTiNシーズニング条件と異なり、SiO2エッチングレートと製品処理前後のCD差共に、製品処理開始時から変動せず、安定していることがわかる。これらはつまり、SF6シーズニングを行った後は、製品処理開始時から処理室内の内筒110がイットリウムに覆われていて露出している面積が小さいことを意味する。
また、SF6シーズニングの処理枚数を決定した理由として、シーズニング終了直後に測定されたSiO2エッチングレートとSF6シーズニングの処理枚数の関係性を示した図6と、SF6シーズニングの処理枚数と製品処理前後のCD差の関係性を示した図7がある。図6においてシーズニング処理枚数が増加するに伴い、SiO2のエッチングレートは増加し、処理枚数が、12枚になったところで飽和状態に達している。つまり、12枚処理した後のSiO2エッチングレートで図3の四角(◆)で示すエッチングレートは安定している。また、図7においても12枚処理した後のCD差で図4の四角(◆)で示す製品形状のCD差は安定している。このようなシーズニングの処理枚数は、製品ウエハをどのような条件、ガスの組成,供給量,圧力,処理時間でエッチングするかによって異なる。しかし、エッチングガスには少なくともフッ素を含むガスを使用していなければならない。
また、SF6シーズニングの処理枚数が増加することによりSiO2のエッチングレートが増加するということは、シーズニング処理枚数が増加するに従い、処理室106内のイットリア部品109をエッチングする時間が増加し、内筒110がイットリウムによって被覆される面積も増加しているということである。このため、エッチャントであるフッ素が内筒110と反応することなく被エッチングウエハをエッチングする。
このとき、Vppを500V以上とすると、SF6シーズニングによりイットリア部品109からでるイットリア量は増加し、500V以下の場合よりも短時間で、製品形状が安定する状態にすることができる。
今回の実施例では図2Aに示す積層膜を有するウエハのSiOC膜をフッ素含有ガスでエッチングした。しかし、シリコンを含有する膜のエッチングでフッ素含有ガスは使用され、その場合にもSF6シーズニングは適用でき、今回の実施例のような効果がある。
以上のように、上記実施例では、マスク201およびSiOC膜202の積層構造を有する被処理材の処理の実施前に、イットリア部品109を有する処理室106でフッ素を含むプラズマでシーズニングを行うことによって石英を含む部品、主に内筒110をイットリウムで被覆し、処理室106内のエッチャント量を安定化させ、処理の結果得られる形状の変動を抑制することが可能となる。ひいては、積層膜全体としての加工後のCDの安定性を向上でき、製品の歩留り低下、及び経時変化が少ないエッチング処理の装置または方法を提供することができる。
上記の本実施例は、特にECRプラズマ装置に適合させた条件である。しかし、プラズマ源は、容量結合、誘導結合、ヘリコン波励起などでもよく、その場合、他のプラズマ源の生成装置または方法では、別途、ガス流量、圧力、プラズマ生成用高周波電力等を適正化する必要はあるが、本発明を適用することができる。
また、上記の本実施例では、ウエットクリーニング直後のシーズニングにSF6ガスを使用したが、NF3ガス、CF4ガスなど、フッ素を含有したガスにて行っても良く、その場合も、別途、ガス流量、圧力、プラズマ生成用高周波電力等を適正化すればよい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
さらに、本実施例では、SiOC膜およびTi等の金属の物質から構成された材料を含むメタル膜(導電膜)を被エッチング膜とした例で説明したが、本発明は、前記被エッチング膜に限定されない。
さらに、本実施例では、SiOC膜およびTi等の金属の物質から構成された材料を含むメタル膜(導電膜)を被エッチング膜とした例で説明したが、本発明は、前記被エッチング膜に限定されない。
101…真空容器、102…試料台、103…マイクロ波発生用電源、104…シャワープレート、105…誘電体窓、106…エッチング処理室、107…ガス供給装置、108…メインバルブ、109…イットリア部品、110…内筒、111…導波管、112…磁場発生用コイル、113…ウエハ(試料)、114…マッチング回路、115…高周波電源、116…高周波フィルタ、117…直流電源、201…マスク、202…SiOC膜、203…メタル膜またはゲート酸化膜、204…シリコン基板。
Claims (11)
- イットリア部材と石英部材を具備する処理室で試料をプラズマエッチングするプラズマ処理方法において、
フッ素含有ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第一の工程と、
前記第一の工程後、Cl2ガスのみを用いてプラズマ処理を行う第二の工程と、
前記第二の工程後、前記試料をプラズマエッチングする第三の工程とを有することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
前記第一の工程は、高周波バイアスを印加しながら行われ、
前記第二の工程は、前記第一の工程の高周波バイアスより小さい高周波バイアスを印加しながら行われることを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
前記第一の工程の高周波バイアスのピークトゥピークであるVppは500V以上であることを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法において、
前記フッ素含有ガスは、SF6ガス、NF3ガス、CF4ガスのいずれかのガスであることを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法において、
前記第一の工程の時間は、前記第二の工程の時間より長いことを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法において、
前記試料は、Tiを含有する膜を有することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラズマ処理方法において、
前記第一の工程前に前記処理室内をウェットクリーニングすることを特徴とするプラズマ処理方法。 - プラズマ処理室と、前記プラズマ処理室の側壁に配置されたイットリア部材及び石英部材と、前記プラズマ処理室で処理される試料を載置する試料台とを備えたプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法において、
前記試料は、シリコンを含有する膜とその下方に配置された金属を有する膜との積層構造を有し、
プラズマ処理室でフッ素含有ガスを用いてシーズニングを行う第一の工程と、
その後、前記試料に設けられた前記シリコンを含有する膜を、フッ素含有ガスを用いてプラズマ処理する第二の工程と、を有することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項8記載のプラズマ処理方法において、
前記第二の工程の後に、前記試料に設けられた前記金属を有する膜を、プラズマ処理する第三の工程を更に有することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項8記載のプラズマ処理方法において、
前記金属を有する膜は、導電膜またはメタル含有絶縁膜であることを特徴とするプラズマ処理方法。 - 請求項8記載のプラズマ処理方法において、
前記第一の工程と第二の工程との間に、Cl2ガスを用いてシーズニングを行う第四の工程を更に有することを特徴とするプラズマ処理方法。
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