JP2003273077A - ドライクリーニング方法及びドライクリーニング用基板 - Google Patents
ドライクリーニング方法及びドライクリーニング用基板Info
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Abstract
きると共に、より短時間でクリーニングを行うことがで
きるドライクリーニング方法を提供する。 【解決手段】 所定のガス雰囲気にプラズマ生成用高周
波電力とバイアス用電力とを印加してプラズマを生成し
てエッチングを行うタイプのドライエッチング装置のド
ライクリーニング方法であって、少なくともプラズマに
曝される部分がアルミナ又はシリコンカーバイドからな
るドライクリーニング用基板26aをドライエッチング
装置のチャンバ内の基板載置部32b上に載置し、第1
クリーニング用ガスをチャンバに導入し、プラズマ生成
用高周波電力とバイアス用高周波電力とを印加すること
によりプラズマを生成して第1ドライクリーニングを行
う。
Description
方法及びドライクリーニング用基板に係り、より詳しく
は、ドライエッチング装置に適用されるドライクリーニ
ング方法及びドライクリーニング用基板に関する。
どをエッチングする工程があり、主にドライエッチング
装置が用いられている。このドライエッチング装置は、
不必要な膜を除去するために導入したエッチングガスに
高周波電力を印加してプラズマを発生させることによ
り、エッチングガスを活性な状態にして膜と反応させて
エッチングするものである。
生成物はその全てが揮発してチャンバ内から排気される
わけではなく、その一部は、チャンバ内の低温部に付着
したり、またはプラズマ中に入って再分解して蒸気圧の
低いものとなってチャンバ内に付着したりして堆積物と
なる。
半導体メモリの強誘電体キャパシタを形成する工程で
は、被エッチング物がPt膜、PZT膜又はIrOX膜
などの膜からなるため、これらの膜とエッチングガスと
の反応生成物は揮発性が低く、主にスパッタ反応によっ
てエッチングを行う必要があることから他のエッチング
工程に比べてチャンバ内に堆積物が付着しやすい。
になったり、エッチングレートが変動したりするだけで
はなく、堆積物がチャンバから剥離してパーティクルと
なるため、半導体装置の製造歩留りに大きく影響する。
のパーティクルの数が処理枚数と共に増大することを考
慮して、経験的に設定された処理枚数に達した後に、チ
ャンバを大気に開放することなくSF6などのクリーニ
ング用ガスのプラズマを生成させて堆積物を除去してい
る。そして、さらに長時間にわたって所定数のロットを
処理した後、チャンバを大気に開放して薬品などを用い
てチャンバをウェットクリーニングする。
は、平行平板のRIE装置に代わって、プラズマ生成用
のコイルに高周波電力を印加すると共に、バイアス用電
力を被エッチング基板側に印加してプラズマを生成して
エッチングを行うタイプの装置(例えばICPなど)が
広く用いられるようになってきている。
ドライクリーニングを行う際、チャンバ内にクリーニン
グ用のプラズマが十分回り込むように、あえてバイアス
用電力を印加せずにプラズマ生成用のコイルに高周波電
力を印加するだけでプラズマを生成してドライクリーニ
ングを行っていた。
の手段として静電チャックを用いているエッチング装置
では、静電チャックがプラズマに曝されて破壊しないよ
うに、シリコン基板や石英基板などを静電チャック上に
載置して静電チャックをプラズマから防御した状態でド
ライクリーニングを行っていた。
たシリコン基板や石英基板を静電チャック上に載置して
ドライクリーニングを行うと、シリコンや石英はクリー
ニング用ガス(フッ素系ガスなどのハロゲンガス)のプ
ラズマと容易に反応してエッチングされる特性を有する
ため、その反応生成物がチャンバに堆積して逆にパーテ
ィクルの発生原因になる場合がある。
や石英基板と積極的に反応して消費されるため、チャン
バに付着した堆積物のクリーニングレートが低下し、そ
の結果ドライクリーニングに要する時間が長くなってし
まうという問題がある。
(Al2O3)基板などのクリーニング用ガスのプラズマ
で容易にエッチングされない基板を使用してドライクリ
ーニングを行う方法がある。なお、特開平9−3308
85号公報には、アルミナ基板などのセラミック基板を
CVD装置のチャンバをクリーニングする際にサセプタ
を保護する目的で使用することが記載されている。
ク上に載置してドライクリーニングを行う場合には、シ
リコン基板や石英基板と違って、アルミナ基板とクリー
ニング用ガスとの反応生成物がチャンバ内に新たに堆積
してパーティクル源となる問題は解決されるものの、チ
ャンバ内に付着した除去すべく堆積物がアルミナ基板上
に再付着しやすいという問題がある。この問題は、例え
ば前述した強誘電体キャパシタを形成する工程で特に顕
著となる。
ナ基板をチャンバ内からアンロードするときやアルミナ
基板を外部に出すためにロードロック室などを大気に開
放するときに、アルミナ基板上に再付着した堆積物がチ
ャンバ内やロードロック室内などに飛散するなどしてパ
ーティクルの発生原因になる恐れがある。
かかわらずカウントされるパーティクル数が規格値以下
にならず、このため再度クリーニングを行うなど効率が
低いものとなり、装置稼働率の低下の一因となる。
ものであり、パーティクルの発生を十分に抑えることが
できると共に、より短時間でクリーニングを行うことが
できるドライクリーニング方法及びその方法で使用する
ドライクリーニング用基板を提供することを目的とす
る。
め、本発明はドライクリーニング方法に係り、所定のガ
ス雰囲気にプラズマ生成用高周波電力とバイアス用電力
とを印加してプラズマを生成してエッチングを行うタイ
プのドライエッチング装置のドライクリーニング方法で
あって、少なくともプラズマに曝される部分がアルミナ
又はシリコンカーバイドからなるドライクリーニング用
基板を、前記ドライエッチング装置のチャンバ内の基板
載置部上に載置し、第1クリーニング用ガスを前記チャ
ンバに導入し、前記プラズマ生成用高周波電力と前記バ
イアス用高周波電力とを印加することにより前記プラズ
マを生成して第1のドライクリーニングを行うことを特
徴とする。
ゲンガスのプラズマで殆どエッチングされない基板を静
電チャックなどの基板載置部上に載置してドライクリー
ニングを行う場合には、チャンバ内に付着した除去すべ
く堆積物がアルミナ基板上に再付着しやすいという問題
がある。従来、ICPなどのようにプラズマ生成用高周
波電力とバイアス用電力とを両方印加してプラズマを生
成するタイプのドライエッチング装置では、ドライクリ
ニーニングを行う際はバイアス用電力を印加しないでク
リーニングを行っていた。
した結果、ドライクリーニングを行う際に、プラズマ生
成用の高周波電力を印加してプラズマを生成させるたけ
ではなく、クリーニング用基板側にバイアス用電力を印
加した状態でドライクリーニングを行うことにより、こ
の問題を解決できることを見出した。
イアス用電力を印加することによりドライクリーニング
用基板側に負のセルフバイアスが形成され、その結果プ
ラズマ中の正イオンがドライクリーニング用基板の表面
に所定のエネルギーで入射される。このため、たとえチ
ャンバ内に付着した堆積物がアルミナ基板上に再付着す
るとしても、イオンのスパッタ作用によって再付着した
堆積物を除去することができる。
ズマに曝される部分がアルミナ又はシリコンカーバイド
(SiC)のようにドライクリーニング用ガス(ハロゲ
ン原子を含むガス)のプラズマで殆どエッチングされな
い特性を有するものからなるようにしたため、シリコン
基板や石英基板などと違って、その反応生成物がチャン
バ内に堆積してパーティクルの発生原因となる恐れもな
い。また、チャンバ内に付着した堆積物のクリーニング
レートが低下する恐れもなく、短時間で効率よくドライ
クリーニングを行うことができるようになる。
に、ドライクリーニング用基板としてドライクリーニン
グ用ガスのプラズマで殆どエッチングされない基板を用
い、かつプラズマ生成用の高周波電力を印加するだけで
なく、ドライクリーニング用基板側にバイアス用電力を
印加することにより、チャンバ内に付着した堆積物を効
率よく除去してパーティクルを減少させることができ
る。
て、前記ドライクリーニング用基板の前記プラズマに曝
される部分以外の主要部は、半導体又は導電体からなる
ことが好ましい。
たってアルミナなどの絶縁体からなる場合、ドライクリ
ーニング用基板側に印加されるバイアス用電力が基板内
で不均一になりやすいため、ドライクリーニング用基板
上に再付着した堆積物を効率よく除去できない場合が想
定される。
主要部を半導体又は導電体とすることにより、ドライク
リーニング用基板の全体にわたって均一にバイアス用電
力が印加されるようになり、その結果ドライクリーニン
グ用基板上に再付着する堆積物を効率よく除去できるよ
うになる。
て、前記第1のドライクリーニングを行った後に、前記
第1クリーニング用ガスと異なる第2クリーニング用ガ
スのプラズマで第2のドライクリーニングを行うように
してもよい。
で第1のドライクリーニングを行っても、チャンバ内の
付着した堆積物を完全に除去できない場合が想定され
る。このため、第1のドライクリーニングを行った後
に、第1クリーニング用ガスと異なる第2クリーニング
用ガスのプラズマで第2のドライクリーニングを行うよ
うにしてもよい。このとき、例えば、第2クリーニング
用ガスとしてエッチングガスに相当するガスを用いるこ
とにより、ドライクリーニングの前後のおけるエッチン
グレートや選択比などのエッチング特性の変動を抑える
という観点からも都合がよい。
ドライクリーニング用基板に係り、半導体基板、導電性
基板及び絶縁性基板の群から選択される基板と、前記基
板の上に形成されたアルミナ膜又はシリコンカーバイド
膜とを有することを特徴とする。
半導体基板、導電性基板及び絶縁性基板の群から選択さ
れる基板の上に、ドライクリーニング用ガスのプラズマ
で殆どエッチングされないアルミナ膜又はシリコンカー
バイド膜が形成されている。
のプラズマで殆どエッチングされない材料からなる基板
(例えばアルミナ基板やSiC基板)の他に、本発明の
ドライクリーニング用基板を用いても上記したドライク
リーニング方法を容易に行うことができる。
て、添付の図面を参照して説明する。
ング方法に用いられるドライエッチング装置を示す断面
図、図2は図1のドライエッチング装置を用いてFeR
AMの強誘電体キャパシタが形成される様子を示す断面
図、図3は本発明のドライクリーニング方法に係る工程
フローチャートを示すものである。
ニング方法に用いられるドライエッチング装置について
説明する。図1に示すように、ドライエッチング装置1
としてICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合
プラズマ)タイプのものを一例として示している。
排気室31bとからなるチャンバ31を備え、反応室3
1aの中にはウェハステージ32が配置されている。こ
のウェハステージ32はヒータ32a上に静電チャック
32b(基板載置部)を配置した構造を有し、この静電
チャック32b上に被エッチング物となる半導体基板3
0が載置される。この静電チャック32bにはバイアス
用電力を印加するためのバイアス用高周波電源33が接
続されている。
ジ32を含む領域を囲む略円筒形の防着板34が配置さ
れ、その防着板34の上部は石英板34aによって塞が
れている。この防着板34の内部の空間が反応室31a
となる。また、石英板34a上にはアンテナコイル36
が取り付けられており、このアンテナコイル36にはプ
ラズマ生成用の高周波電源35が接続されている。
が接続されており、このガス導入管40が反応室31a
内に挿入されている。そして、所定のエッチングガスや
クリーニングガスなどが反応室31aに導入されると共
に、高周波電源35からアンテナコイル36に高周波電
力を印加することにより、電磁誘導結合により反応室3
1a内に高周波の電場を誘起させ反応室31aにプラズ
マが生成される。
て隣接する排気室31bが設けられ、この防着板34に
は開口部34bが形成されている。この排気室31bの
下部には排気管31xが接続され、エッチングやドライ
クリーニングにより生成した反応生成物などが防着板3
4の開口部34bを通って排気管31x側に排気される
ようになっている。
側にはゲートバルブ37を介してロードロック室38が
隣接して設けられている。そして、ロードロック室38
側の防着板34には、シャッタ34cにより開閉される
ウェハ搬送口34dが設けられている。
本構成されている。誘導結合プラズマ(ICP)は、ア
ンテナコイル36からの電磁誘導結合により真空に保持
された反応室31aに高周波の電場を誘起させ、反応室
31a内に導入された反応ガスなどをプラズマ化するも
のであるから、磁場を必要とせずに高密度プラズマを大
口径で発生させることができる。
Pタイプのものを例示したが、TCP(Transfer Coupl
ed Plasma)タイプ又はECR(Electron Cyclotron Re
sonance)タイプなどのものを使用してもよい。
照しながら本発明の実施形態のドライクリーニング方法
を説明する。また、図2のFeRAMの強誘電体キャパ
シタを形成する工程を例示しながら説明する。
置1を用いて所定数のロット(例えば1ロット25枚)
をエッチング処理する。
るためのエッチング工程に係るロットの各ウェハの構造
は以下のようになっている。すなわち、図2(a)に示
すように、半導体基板30の上方に形成された絶縁膜1
2の上に、下から順にPt膜などからなる第1金属膜1
4、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O3)膜
などからなる強誘電体膜16、IrOX膜などからなる
第2金属膜18及び第2金属膜の上にキャパシタ形状に
形成されたレジストなどからなるマスク20が形成され
ている。
反応室31aの静電チャック32b上に上記した構造を
有する半導体基板30を搬送して載置する。続いて、ド
ライエッチング装置1のガス導入管40から例えば塩素
と酸素との混合ガスからなるエッチングガスを供給し、
チャンバ31内を所定のガス圧力になるように調整す
る。
ル36に所定の高周波電力を印加してチャンバ31に誘
導電磁界を発生させると共に、バイアス用高周波電源3
3から静電チャック32bに所定のバイアス用電力を印
加することによりエッチングガスをプラズマ化させる。
スク20以外の部分の第2金属膜18、強誘電体膜16
及び第1金属膜14が順にエッチングされる。このエッ
チングにより、キャパシタ22が形成され、第2金属膜
18はキャパシタ22の上部電極18aとなり、強誘電
体膜16はキャパシタ22の誘電体膜16aとなり、ま
た第1金属膜14はキャパシタ22の下部電極14aと
なる。
PZT膜及びPt膜などの構成され、この被エッチング
膜とエッチングガスとの反応生成物は揮発性が低いた
め、主にスパッタ反応によってエッチングが進行する。
このため、PtやIrなどを含む反応生成物は、チャン
バ31の内壁、防着板34及び石英板34aなどに付着
しやすい。
積物が付着した様子を示す断面図である。図4(a)に
示すように、例えば、FeRAMのキャパシタ22を形
成する工程では、防着板34や石英板34aなどにPt
やIrなどを含む堆積物21が付着する。そして、処理
枚数の増加に伴ってこの堆積物21が蓄積され、その
後、堆積物21が剥離することによりパーティクルの発
生原因となる。これを防止するため、ドライエッチング
装置1のチャンバ31内を定期的にドライクリーニング
して堆積物21を除去する必要がある。
AMの強誘電体キャパシタを形成する工程に適用する場
合は、1ロット(25枚)毎にドライクリーニングを行
うようにすればよい。
31内に付着した堆積物21をドライクリーニングによ
り除去する方法について説明する。最初にドライクリー
ニング用基板について説明する。図5及び図6は本発明
の実施形態のドライクリーニング用基板を示す断面図で
ある。ドライクリーニング用ガスをプラズマ化させてド
ライクリーニングを行う際に、静電チャック32bが露
出した状態で行うと静電チャック32bがプラズマによ
ってダメージを受けて破壊する恐れがある。
はドライクリーニング用基板を静電チャック32b上に
載置して静電チャック32bをプラズマから防御する必
要がある。このような目的でドライクリーニングを行う
際にはドライクリーニング用基板が必要となる。
板としてハロゲンガスのプラズマにより殆どエッチング
されないアルミナ基板を用いると、ハロゲンガスのプラ
ズマにより容易にエッチングされるシリコン基板や石英
基板を用いる場合に発生する問題は解決されるが、チャ
ンバ31内に付着した堆積物21がアルミナ基板上に再
付着しやすいという問題が残る。
おいて静電チャック32b側にバイアス用電力を印加す
る目的は、被エッチング物をエッチングするときに、エ
ッチング形状、マスク又は下地膜との選択比などを調整
するためであることから、従来、ドライクリーニングを
行う際にはバイアス用電力を印加する必要性がなかっ
た。
した結果、ドライクリーニングを行う際に、高周波電源
35からアンテナコイル36に高周波電力を印加してプ
ラズマを生成させるたけではなく、静電チャック32b
にバイアス用電力を印加した状態でドライクリーニング
を行うことにより、上記した問題を解決できることを見
出した。
電力を印加することにより静電チャック32側に負のセ
ルフバイアスが形成され、その結果プラズマ中の正イオ
ンが静電チャック32b側に加速されて半導体基板30
の表面に所定のエネルギーで入射される。このため、た
とえチャンバ31内に付着した堆積物21がアルミナ基
板上に再付着するとしても、イオンのスパッタ作用によ
って再付着した堆積物を除去することができる。
マで殆どエッチングされない特性を有するため、シリコ
ン基板や石英基板と違って、その反応生成物がチャンバ
31内に堆積してパーティクルの発生原因となる恐れも
ない。
どエッチングされないアルミナ基板をドライクリーニン
グ用基板として用い、かつプラズマ生成用の高周波電力
を印加するだけでなく、静電チャック32b側にバイア
ス用電力を印加することにより、チャンバ31内に付着
した堆積物21を効率よく除去してパーティクルを減少
させることができる。
ルミナ基板の他に、同様にハロゲンガスのプラズマに殆
どエッチングされない特性を有するシリコンカーバイド
(SiC)基板などを用いてもよい。
図5に示すように、石英基板などの絶縁性基板23の上
にハロゲンガスのプラズマに殆どエッチングされないア
ルミナ膜24(又はSiC膜)が形成されたドライクリ
ーニング用基板26を用いることができる。
面にアルミナ膜24(又はSiC膜)が形成された絶縁
性基板23をドライクリーニング用基板として使用する
場合、静電チャック32bに接触する部分を含む主要部
が絶縁体からなるため、印加されるバイアス用電力がド
ライクリーニング用基板内で不均一になりやすくなるこ
とから、再付着した堆積物を効率よく除去できない場合
が想定される。
ラズマに曝される部分以外は半導体又は導電体からなる
ことが好ましい。
電性基板25(又は半導体基板)の上にハロゲンガスの
プラズマで殆どエッチングされないアルミナ膜24(又
はSiC膜)が形成されたドライエッチング用基板26
aを用いればよい。これにより、図6のドライクリーニ
ング用基板26aでは、その主要部である導電性基板2
5(又は半導体基板)が静電チャック32bに接触する
ようになるため、ドライクリーニング用基板26aの全
体にわたって均一にバイアス用電力が印加されるように
なる。その結果、ドライクリーニング用基板26au上
に再付着した堆積物を効率よく除去できるようになる。
を含む主要部が半導体又は導電体とすることは、静電チ
ャック32bとドライクリーニング用基板との静電吸着
力を強くするという観点からも都合がよい。
導体基板)の上に溶射、スパッタ又はCVDなどにより
成膜される。また、アルミナ膜24の代わりにSiC膜
を形成する場合はスパッタやCVDなどにより成膜され
る。また、半導体基板としてシリコン基板などを使用す
ることができ、また導電性基板としてアルミニウム基板
などの金属基板を使用することができる。また、アルミ
ニウム基板の一方の面を酸化することにより一方の面に
アルミナ膜を有するアルミニウム基板を用いてもよい。
ニング方法に使用されるドライクリーニング用基板とし
ては、少なくともプラズマに曝される部分がハロゲンガ
スのプラズマに殆どエッチングされない材料(アルミナ
又はSiC)からなる基板であればよく、主要部が半導
体又は導電体からなる基板が好ましい。
リーニングを行う。図4(b)は反応室内がドライクリ
ーニングされる様子を示す断面図である。前述した構成
のドライクリーニング用基板(例えば図6の26a)を
用意し、ドライエッチング装置1内に搬送して静電チャ
ック31上(基板載置部)に載置する。
aの導電性基板25の露出面が静電チャック32b側に
なり、またアルミナ膜24の露出面がプラズマに曝され
る面となるようにして静電チャック32b上に載置され
る。なお、図5に示すドライクリーニング用基板26を
使用してもよいし、またアルミナ基板やSiC基板を用
いてもよいことはもちろんである。
入管40から例えば六フッ化イオウ(SF6)を100
0sccmの流量で供給し、チャンバ31内を12.5
Paのガス圧力になるように調整する。続いて、高周波
電源35からアンテナコイル36に2700Wの電力を
供給すると共に、バイアス高周波電源33から静電チャ
ック32bに300Wの電力を供給してSF6プラズマ
を生成させて30分間、第1のドライクリーニングを行
う。
着板34や石英板34aなどに付着した、PtやIrな
どを含む堆積物21がSF6プラズマ中の活性なフッ素
などと反応して除去される。しかも、静電チャック32
bにはバイアス用電力が印加されているため、堆積物2
1がドライクリーニング用基板上に再付着しても入射す
るイオンにより飛ばされその表面にはパーティクルがな
い状態で第1のドライクリーニングが終了する。
ラズマに曝される部分はアルミナ膜又はSiC膜からな
るためSF6プラズマ中の活性なフッ素とは殆ど反応せ
ず、パーティクル源となる反応生成物の発生が極力抑え
られる。これに加えて、ドライクリーニング用ガスの余
分な消費が抑えられることで堆積物21のエッチングレ
ートが安定するため、ドライクリーニングを短時間で効
率よく行うことができる。
るガスとしてSF6を例示したが、NF3、CF4又はC2
F6などのフッ素系ガスを使用してもよい。また、フッ
素系のガスに不活性ガス、塩素系ガス又は臭素系ガスな
どの他のガスを必要に応じて添加するようにしてもよ
い。すなわち、第1クリーニング用ガスとしては少なく
ともフッ素原子を含むガス雰囲気となるガスを用いれば
よい。
クリーニングの後に、第2のドライクリーニング(シー
ズニング)を行う。第2のドライクリーニングは第1の
ドライクリーニングで除去しきれなかったチャンバ31
内の堆積物を除去すると共に、S1に戻ってロット処理
を行う前に、予めチャンバ31の反応室31a内をエッ
チングのガスプラズマの雰囲気にしておくために行われ
る。これにより、ドライクリーニングの前後において、
エッチングレート、マスクや下地膜との選択比などのエ
ッチング特性の変動が防止される。
の混合ガスのプラズマを用いて、第1のドライクリーニ
ングと同様な方法により、ドライクリーニング用基板2
6aを静電チャック32b上に載置して第2のドライク
リーニングを行う。第2のドライクリーニングは、例え
ば、塩素(Cl2):10sccm、酸素(O2):40
sccm、圧力:0.4Pa、プラズマ生成用高周波電
力:800W、バイアス用電力:0W、処理時間:10
分の条件で行われる。
イクリーニング用ガス(例えばSF 6)と異なった第2
クリーニング用ガス(例えばCl2とO2)を用いるた
め、第1のドライクリーニングで除去しきれなかったチ
ャンバ31内の堆積物21が除去される。また、第1の
ドライクリーニングと同様に、ドライクリーニング用基
板26aのプラズマに曝される部分はアルミナ膜又はS
iC膜からなるためCl 2とO2との混合ガスのプラズマ
とは殆ど反応せず、パーティクル源となる反応生成物の
発生が極力抑えられる。
バイアス用電力を印加しない条件を例示したが、バイア
ス電力を印加するようにしてもよい。また、第2クリー
ニング用ガスとしてCl2とO2との混合ガスの代わりに
Hbr又はHBrとO2との混合ガスなどを用いてもよ
い。また、必要に応じて不活性ガスやフッ素原子を含む
ガスを添加するようにしてもよい。すなわち、第2クリ
ーニング用ガスとしては少なくとも塩素原子又は臭素原
子を含むガス雰囲気になるガスを用いればよい。
チング特性の変動を抑制するという観点からは、第2の
ドライクリーニング(シーズニング)に適用するガスは
エッチング条件のガス雰囲気に合わせることが好まし
い。
ニング)を省略した形態としてもよいし、逆に、上記し
た第2のドライクリーニング(シーズニング)を繰り返
し行うようにしてもよい。第2のドライクリーニング
(シーズニング)を繰り返し行うことにより、ドライエ
ッチング装置1のパーティクルの発生をさらに減少させ
ることができる。
ニング)においてドライクリーニング用基板としてシリ
コン基板や石英基板を用いるとパーティクルは減少しな
い。これは、シリコン基板や石英基板は塩素系ガスや臭
素系ガスにある程度エッチングされるため、その反応性
物がチャンバ内に付着して逆にパーティクル源となるか
らである。
ト処理を行った後、S2に進んで再度第1のドライクリ
ーニングを行い、続いてS3に進んで再度第2のドライ
クリーニングを行う。このようにして、所定数のロット
(例えば20〜30ロット)のエッチングを行った後
に、ドライエッチング装置1のチャンバ31を大気に開
放してチャンバ31の内壁、防着板34及び石英板34
aなどを薬品によりウェットクリーニングを行うように
すればよい。
リーニング方法を実施することができる。
クリーニング方法の効果を確認するため、パーティクル
数のウェハ処理枚数依存性を調査した。図7は本発明の
実施形態のドライクリーニング法を行ったときのパーテ
ィクル数のウェハ処理枚数依存性を示すものである。パ
ーティクルチェックの方法は、パーティクルチェック用
のシリコン基板をチャンバ31の静電チャック32b上
に搬送し、アルゴンプラズマを生成させ、シリコン基板
をアンロードした後に、パーティクル測定機によりシリ
コン基板上に付着したパーティクル(径が0.2μm以
上)の数をカウントした。
ータは、ドライエッチング装置1のチャンバ31内、防
着板34及び石英板34aなどをウェットクリーニング
した後にパーティクルチェックを行った結果であって、
エッチング処理を行なう前に160個のパーティクルが
カウントされた。
のエッチング条件によって25枚単位で連続してウェハ
をエッチングし、その後に前述した本実施形態の第1及
び第2のドライクリーニング方法を実行した後にパーテ
ィクルチェックを行った。続いて、それをトータル枚数
275枚処理するまで繰り返してパーティクル数の推移
を調査した。
00〜200個のパーティクルがカウントされた。12
5枚処理後から275枚処理後までは25個から100
個程度のパーティクルがカウントされた。
てもパーティクル数が200個以下であり、本実施形態
のドライクリーニング方法がパーティクルの発生を抑制
する効果が高いことが確認された。
ミナ基板を使用し、かつバイアス用電力を印加しないで
第1のドライクリーニングを行ったところ、10000
個以上のパーティクルがカウントされた。
ルミナ基板の代わりに石英基板を用いた場合にパーティ
クル数がどのように推移するか確認した。図8はドライ
クリーニング用基板として石英基板を用いた場合のパー
ティクル数のウェハ処理枚数依存性を示すものである。
て、上記図7におけるパーティクル数のウェハ処理枚数
依存性で行った実験方法と同様な方法により、パーティ
クル数のウェハ処理枚数依存性を調査した。なお、第2
のドライクリーニング(シーズニング)を行わない条件
とした。
ミナ基板を用いた場合と違って、ウェハの処理枚数が増
加するに従ってパーティクル数が増加する傾向がある。
ウェハを75枚処理した時点でパーティクル数が100
0個を超え、続いてウェハを200枚処理した以降はパ
ーティクル数が10000個以上にもなる。前述したよ
うに、石英基板はSF6などのフッ素系ガスに容易にエ
ッチングされるため、その反応生成物がチャンバ内に付
着することに起因してパーティクルが増加するものと推
定される。
ニング条件でのシリコン酸化膜のエッチングレートを調
査した。本実施形態では第1のドライクリーニングでバ
イアス電力を印加するようにしたので石英のエッチング
レートが上昇する傾向がある。図1に示すドライエッチ
ング装置1では、チャンバ31の上部に石英板34aが
存在し、またエンドポンイトディテクター(EPD)が
プラズマの発光をモニターするためにチャンバ31の反
応室31aの側壁部にはEPD用窓が設けられ、この窓
には石英ガラスが設置されている。
グ方法でのこれらの石英の消耗性を予測するため、シリ
コン酸化膜が形成されたシリコン基板をEPD窓の近傍
部と反応室31aの排気室31b側の領域に設置して各
種のクリーニング条件でのシリコン酸化膜のエッチング
レートを調査した。図9は本発明の実施形態に係る各種
ドライクリーニング条件でのシリコン酸化膜のエッチン
グレートを示すものである。
イアス用電力印加なし)では、シリコン酸化膜のエッチ
ングレートは、EPD窓の近傍で50nm/min程
度、排気室側で55nm/分程度であった。
PD窓の近傍で62nm/min程度、排気室側で11
5nm/分程度に上昇した。また、条件1に対してSF
6の流量を550sccmに増加させ、圧力を5Paに
上げた条件2では、EPD窓の近傍で50nm/min
と変化がなく、また排気室側では90nm/minであ
った。
50sccmに増加させ、圧力を7Paに上げた条件3
では、EPD窓の近傍で80nm/minに上昇し、ま
た排気室側で122nm/min程度に上昇した。
00sccmに増加させ、圧力を10Paに上げた条件
4では、EPD窓の近傍で94nm/min程度にさら
に上昇し、また排気室側では132nm/min程度に
さらに上昇した。
とシリコン酸化膜のエッチングレートが上昇する傾向が
あるが、リファレンス条件(バイアス電力印加なし)に
比べて石英の消耗が著しく激しくなるほどの大幅なエッ
チングレートの上昇は起こらないことが分かった。つま
り、本実施形態のドライクリーニング方法を適用するこ
とによってドライエッチング装置1の石英治具の交換頻
度が頻繁になるなどの不具合は発生しない。
生成用高周波電力とバイアス用電力とを印加してプラズ
マを生成してエッチングを行うタイプのドライエッチン
グ装置のドライクリーニング方法であって、少なくとも
プラズマに曝される部分がアルミナ又はシリコンカーバ
イドからなるドライクリーニング用基板を、前記ドライ
エッチング装置のチャンバ内の基板載置部上に載置し、
第1クリーニング用ガスを前記チャンバに導入し、前記
プラズマ生成用高周波電力と前記バイアス用高周波電力
とを印加することにより前記プラズマを生成して第1の
ドライクリーニングを行うことを特徴とするドライクリ
ーニング方法。
板は、半導体基板、導電性基板及び絶縁性基板の群から
選択される基板と、前記基板の上に形成されたアルミナ
膜又はシリコンカーバイド(SiC)膜とを有すること
を特徴とする請求項1に記載のドライクリーニング方
法。
板の前記プラズマに曝される部分以外の主要部は、半導
体又は導電体からなることを特徴とする付記1に記載の
ドライクリーニング法。
板の前記プラズマに曝される部分以外の主要部は、絶縁
体からなることを特徴とする付記1に記載のドライクリ
ーニング法。
は、フッ素原子を含むガスであることを特徴とする付記
1乃至4のいずれか一項に記載のドライクリーニング方
法。
グを行った後に、前記第1クリーニング用ガスと異なる
第2クリーニング用ガスのプラズマで第2のドライクリ
ーニングを行うことを特徴とする付記1乃至5のいずれ
か一項に記載のドライクリーニング方法。
は、塩素原子を含むガス又は臭素原子を含むガスである
ことを特徴とする付記6に記載のドライクリーニング方
法。
絶縁性基板の群から選択される基板と、前記基板の上に
形成されたアルミナ膜又はシリコンカーバイド膜とを有
することを特徴とするドライクリーニング用基板。
る前記半導体基板又は金属からなる前記導電性基板であ
ることを特徴とする付記8に記載のドライクリーニング
用基板。
ドライクリーニングを行う際に、プラズマに曝される部
分がアルミナ又はシリコンカーバイドからなるドライク
リーニング用基板をチャンバ内の基板載置部上に載置し
てプラズマ生成用の高周波電力を印加してプラズマを生
成させるたけではなく、クリーニング用基板側にバイア
ス用電力を印加した状態でドライクリーニングを行うよ
うにしている。
積物がドライクリーニング用基板上に再付着するとして
も、イオンのスパッタ作用によって再付着した堆積物を
除去することができる。しかも、ドライクリーニング用
基板のプラズマに曝される部分がアルミナ又はシリコン
カーバイド(SiC)のようにドライクリーニング用ガ
スのプラズマで殆どエッチングされない特性を有するも
のからなるようにしたため、シリコン基板や石英基板な
どと違って、その反応生成物がチャンバ内に堆積してパ
ーティクルの発生原因となる恐れもない。
ング装置のチャンバ内に付着した堆積物を効率よく除去
してパーティクルを減少させることができる。
方法に用いられるドライエッチング装置を示す断面図で
ある。
する工程に図1のドライエッチング装置を適用した例を
示す断面図である。
方法に係る工程フローチャートを示すものである。
が付着した様子を示す断面図、図4(b)は反応室内が
ドライクリーニングされる様子を示す断面図である。
用基板の第1例を示す断面図である。
用基板の第2例を示す断面図である。
方法を行ったときのパーティクル数のウェハ処理枚数依
存性を示すものである。
板を用いた場合のパーティクル数のウェハ処理枚数依存
性を示すものである。
方法におけるシリコン酸化膜のエッチングレートを示す
ものである。
金属膜、16…強誘電体膜、18…第2金属膜、20…
マスク、21…堆積物、23…絶縁性基板、24…アル
ミナ膜(又はSiC膜)、25…導電性基板(又は半導
体基板)、26,26a…ドライクリーニング用基板、
30…半導体基板、31…チャンバ、31a…反応室、
31b…排気室、31x…排出管、32…ウェハステー
ジ、32a…ヒータ、32b…静電チャック、33…バ
イアス用高周波電源、34…防着板、34a…石英板、
34b…開口部、34c…シャッタ、34d…ウェハ搬
送口、35…高周波電源、36…アンテナコイル、37
…ゲートバルブ、38…ロードロック室、40…ガス導
入管。
Claims (5)
- 【請求項1】 所定のガス雰囲気にプラズマ生成用高周
波電力とバイアス用電力とを印加してプラズマを生成し
てエッチングを行うタイプのドライエッチング装置のド
ライクリーニング方法であって、 少なくともプラズマに曝される部分がアルミナ又はシリ
コンカーバイドからなるドライクリーニング用基板を、
前記ドライエッチング装置のチャンバ内の基板載置部上
に載置し、第1クリーニング用ガスを前記チャンバに導
入し、前記プラズマ生成用高周波電力と前記バイアス用
高周波電力とを印加することにより前記プラズマを生成
して第1のドライクリーニングを行うことを特徴とする
ドライクリーニング方法。 - 【請求項2】 前記ドライクリーニング用基板の前記プ
ラズマに曝される部分以外の主要部は、半導体又は導電
体からなることを特徴とする請求項1に記載のドライク
リーニング法。 - 【請求項3】 前記第1クリーニング用ガスは、フッ素
原子を含むガスであることを特徴とする請求項1又は2
に記載のドライクリーニング方法。 - 【請求項4】 前記第1のドライクリーニングを行った
後に、前記第1クリーニング用ガスと異なる第2クリー
ニング用ガスのプラズマで第2のドライクリーニングを
行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
記載のドライクリーニング方法。 - 【請求項5】 半導体基板、導電性基板及び絶縁性基板
の群から選択されるいずれかの基板と、 前記基板の上に形成されたアルミナ膜又はシリコンカー
バイド膜とを有することを特徴とするドライクリーニン
グ用基板。
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