JP2013222159A - 情報処理装置、情報処理システムおよび総量規制方法 - Google Patents

情報処理装置、情報処理システムおよび総量規制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像品質の向上を図りつつ、触覚的な効果を実現すること。
【解決手段】情報処理装置は、クリアトナーにより記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と表面効果を付与する記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成部と、有色版データと画像データに対して、複数の規制値に基づいて、有色版データと画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制部と、を備えた。
【選択図】図10

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよび総量規制方法に関する。
従来、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のトナーの他に、色材が入っていない無色のトナーであるクリアトナーを搭載した画像形成装置が存在する。このようなクリアトナーにより形成されたトナー像は、CMYKのトナーにより画像が形成された転写紙等の記録媒体上に定着され、この結果記録媒体の面において視覚的な効果や触覚的な効果(以下、「表面効果」という)が実現される。
クリアトナーにどのようなトナー像を形成してどのような定着をさせるかによって、実現される表面効果が異なる。単純に光沢を与える表面効果もあれば、光沢を抑制する表面効果もある。また、全面に表面効果を与えるだけでなく、一部だけに表面効果を与えたり、クリアトナーによりテクスチャやウォーターマークをつけたりする表面効果も求められている。また、表面保護を求める場合もある。
通常、CYMKの4色のトナーで画像を形成する場合、トナーの使用量が多すぎると、トナー飛散が生じて文字が滲んだり、定着むらが発生することによって、印刷時の画質が劣化してしまうため、使用するトナーの総量を一定の閾値以下に制限する総量規制処理を行うことが既に知られている。
4色のトナーの画像形成装置に更にクリアトナーを加えた5色の画像形成装置においても、使用するトナーの総量の最大値は一般的に固定であるため、色材数が増加すると、各色材に及ぼす総量規制は更に厳しいものになる。
例えば、特許文献1には、規制対象領域の大きさを文字領域、写真領域等の画像の種別毎の領域の大きさに合わせて変更して、規制対象領域のデータ値総量を、当該領域の画像により一層適した規制量に緩和して制限し、より一層画像品質を向上させることができる技術が開示されている。また、特許文献2には、印刷物の触感を高めるために、触感の標準的なサイズのトナー粒子よりも大きい粒子を用いて、画像形成をおこなう技術が開示されている。
ここで、画像が形成された用紙の表面において触覚的な効果を実現させたい場合もあるが、上述の従来技術では、総量規制が行われると、トナーが付着された用紙の厚み(高さ)はほぼ均一になるので、用紙の表面において触覚的な効果を実現させることは困難になるという問題がある。また、触覚的な効果のための凹凸を効果的に表現するため、クリアトナーの粒子を荒くする方法がある。しかし、粒子の大きさが異なるため、鏡面効果や、ウォーターマークのような加工を施す際には不向きであるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像品質の向上を図りつつ、触覚的な効果を実現することができる情報処理装置、情報処理システムおよび総量規制方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる情報処理装置は、有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置を制御する情報処理装置であって、前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成部と、前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる情報処理システムは、有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置と、前記印刷装置を制御する情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成部と、前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる総量規制方法は、有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置を制御する情報処理装置で実行される総量規制方法であって、前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成ステップと、前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、画像品質の向上を図りつつ、触覚的な効果を実現することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る画像形成システムの構成を例示する図である。 図2は、有色版の画像データの一例を示す図である。 図3は、光沢の有無に関する表面効果の種類を例示する図である。 図4は、この光沢制御版の画像データをイメージとして示した図である。 図5は、クリア版の画像データの一例を示す図である。 図6は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。 図7は、図4の光沢制御版の画像データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。 図8は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。 図9は、DFEの機能的構成を例示する図である。 図10は、クリアプロセッシングの機能的構成を例示する図である。 図11は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。 図12は、クリアトナー版生成部563による触感パターンの実現を説明するための図である。 図13は、クリアトナー版生成部563による触感パターンの実現を説明するための図である。 図14は、実施の形態1の総量規制部562の機能的構成を示すブロック図である。 図15は、複数の総量規制値を用いた総量規制処理を説明するための図である。 図16は、総量規制値の決定処理を説明するための図である。 図17は、MICおよび印刷装置の構成を概念的に例示する図である。 図18は、画像形成システムが行う光沢制御処理の手順を示すフローチャートである。 図19は、総量規制処理の手順を示すフローチャートである。 図20は、変形例で用いる総量規制値を説明するための図である。 図21は、変形例の触感パターンの一例を示す図である。 図22は、変形例1の触感パターンに総量規制を行う際の総量規制値の決定処理を説明するための図である。 図23は、4つの総量規制値を用いる他の触感パターンと総量規制テーブルの例を示す図である。 図24は、変形例2の総量規制部562の機能的構成を示すブロック図である。 図25は、限度量入力画面の一例を示す図である。 図26は、変形例3の総量規制部の機能的構成を示すブロック図である。 図27は、付着量入力画面の一例を示す図である。 図28は、実施の形態2に係る画像形成システムの構成を例示する図である。 図29は、実施の形態2にかかるサーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。 図30は、実施の形態2のDFEの機能的構成を示すブロック図である。 図31は、実施の形態2にかかるクリアトナー版の生成処理の全体の流れを示すシーケンス図である。 図32は、クラウド上に2つのサーバを設けたネットワーク構成図である。 図33は、ホスト装置、DFE、サーバ装置のハードウェア構成図である。 図34は、従来の総量規制処理を説明するための図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理装置、情報処理システムおよび総量規制方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る画像形成システムの構成について図1を用いて説明する。本実施の形態においては、画像形成システムは、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)50(以下、「DFE50」という。)と、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Contoroller)60(以下、「MIC60」という。)と、プリンタ機70と、後処理機としてグロッサ80及び低温定着機90とが接続されて構成される。DFE50は、MIC60を介してプリンタ機70と通信を行い、プリンタ機70での画像の形成を制御する。また、DFE50には、PC(Personal Computer)等のホスト装置10が接続され、DFE50は、ホスト装置10から画像データを受信して、当該画像データを用いて、プリンタ機70がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成してこれをMIC60を介してプリンタ機70に送信する。プリンタ機70には、CMYKの各トナーとクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び定着機が各々搭載されている。
なお、プリンタ機70と、グロッサ80および低温定着機90とで印刷装置30を構成している。
ここで、クリアトナーとは、色材を含まない透明な(無色の)トナーである。なお、透明(無色)とは、例えば、透過率が70%以上であることを示す。
プリンタ機70は、MIC60を介してDFE50から送信された画像データに応じて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成して、これを記録媒体としての用紙に転写しこれを定着機によって所定の範囲内の温度(通常温度)での加熱及び加圧で定着させる。これによって用紙に画像が形成される。このようなプリンタ機70の構成については周知であるため、ここでその詳細な説明を省略する。なお、用紙は記録媒体の一例であり、記録媒体としてはこれに限定されるものではない。例えば、記録媒体として、合成紙やビニール紙等も適用することができる。
グロッサ80は、DFE50から指定されるオンオフ情報によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機70により用紙に形成された画像を高温及び高圧で加圧し、その後、冷却して本体から画像が形成された用紙を剥離する。これにより用紙に形成された画像全体において所定以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。低温定着機90には、クリアトナー用の感光体、帯電器、現像器および感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び当該クリアトナーを定着させるための定着機が搭載されており、低温定着機90を用いるためにDFE50が生成した後述のクリアトナー版の画像データ(以下、「クリアトナー版データ」という場合もある。)が入力される。低温定着機90は、当該低温定着機90が用いるためのクリアトナー版データ(クリアトナー版データ)をDFE50が生成した場合にはこれを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ80が加圧した用紙上に当該トナー像を重ねて、定着機によって通常よりも低い加熱または加圧で用紙に定着させる。
ここで、ホスト装置10から入力される画像データ(原稿データ)について説明する。ホスト装置10では、予めインストールされた画像処理アプリケーション(後述する画像処理部120,版データ生成部122、印刷データ生成部123等)により画像データが生成されて、DFE50に送信される。このような画像処理アプリケーションでは、RGB版やCMYK版などの各色版における各色の濃度の値(濃度値という)を画素毎に規定した画像データに対して、特色版の画像データを取り扱うことが可能である。特色版とは、CMYKやRGBなどの基本的なカラーの他に、白、金、銀といった特殊なトナーやインクを付着させるための画像データであり、このような特殊なトナーやインクを搭載したプリンタ向けのデータである。特色版は色再現性を向上させるためにCMYKの基本カラーにRを追加することや、RGBの基本カラーにYを追加することもある。通常、クリアトナーも特色の1つとして取り扱われていた。
本実施の形態では、この特色としてのクリアトナーを、用紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果を形成するため、および、用紙に、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を形成するために用いる。
このため、ホスト装置10の画像処理アプリケーションは、入力された画像データに対して、有色版の画像データ(以下、「有色版データ」という場合もある。)の他、特色版の画像データとして、ユーザの指定により、光沢制御版の画像データ(以下、「光沢制御版データ」という場合もある。)および/またはクリア版の画像データ(以下、「クリア版データ」という場合もある。)とを生成する。
ここで、有色版データとは、画素毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した画像データである。この有色版データでは、ユーザによる色の指定により、1画素を8ビットで表現される。図2は、有色版データの一例を示す説明図である。図2において、「A」、「B」、「C」等の描画オブジェクトごとにユーザが画像処理アプリケーションで指定した色に対応する濃度値が付与される。
また、光沢制御版データとは、用紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うため、当該表面効果の与えられる領域および当該表面効果の種類を特定した画像データである。
この光沢制御版は、RGBやCMYK等の有色版と同様に画素毎に8ビットで「0」〜「255」の範囲の濃度値で表され、この濃度値に、表面効果の種類が対応付けられる(濃度値は16ビットや32ビット、または0〜100%で表してもよい)。また、同一の表面効果を与えたい範囲には実際に付着するクリアトナーの濃度と関係なく同一の値が設定されるため、領域を示すデータがなくとも必要に応じて画像データから容易に領域が特定できる。即ち、光沢制御版によって、表面効果の種類と、表面効果を与える領域とが表される(領域を表すデータを別途付与しても良い)。
ここで、ホスト装置10は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定した描画オブジェクトに対する表面効果の種類を、描画オブジェクトごとに光沢制御値としての濃度値として設定してベクタ形式の光沢制御版データを生成する。
この光沢制御版データを構成する各画素は、有色版データの画素に対応する。尚、各画像データにおいては各画素の表す濃度値が画素値となる。また、有色版データ及び光沢制御版データは共にページ単位で構成される。
表面効果の種類としては、大別して、光沢の有無に関するものや、表面保護や、情報を埋め込んだ透かしや、触感パターン等のテクスチャなどがある。光沢の有無に関する表面効果については、図3に例示されるように、大別して5種類あり、光沢の度合い(光沢度)の高い順に、鏡面光沢(PG:Premium Gloss)、ベタ光沢(G:Gloss)、網点マット(M:Matt)及びつや消し(PM:Premium Matt)、触感パターン等の各種類がある。これ以降、鏡面光沢を「PG」、ベタ光沢を「G」、網点マットを「M」、つや消しを「PM」と呼ぶ場合がある。
鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものであり、特に、つや消しは、通常の用紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。同図中において、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、べた光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度10以下を表している。また、光沢度の偏差をΔGsで表し、10以下とした。このような表面効果の各種類に対して、光沢を与える度合いが高い表面効果に高い濃度値が対応付けられ、光沢を抑える表面効果に低い濃度値が対応付けられる。その中間の濃度値には、透かしやテクスチャなどの表面効果が対応付けられる。透かしとしては、例えば、文字や地紋などが用いられる。テクスチャは、文字や模様を表すものであり、視覚的効果の他、触覚的効果を与える触感パターンを含む。例えば、ステンドグラスのパターンをクリアトナーによって実現することができる。表面保護は、鏡面光沢やベタ光沢で代用される。尚、処理対象の画像データによって表される画像のどの領域に表面効果を与えるのかやその領域にどの種類の表面効果を与えるのかについては、画像処理アプリケーションを介してユーザにより指定される。画像処理アプリケーションを実行するホスト装置10では、ユーザにより指定された領域を構成する描画オブジェクトについて、ユーザが指定した表面効果に対応する濃度値がセットされることにより、光沢制御版データが生成される。濃度値と表面効果の種類との対応関係については後述する。
図4は、光沢制御版データの一例を示す説明図である。図4の光沢制御版の例では、ユーザにより、描画オブジェクト「ABC」に表面効果「PG(鏡面光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(横長の長方形の図形)」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(円形の図形)」に表面効果「M(網点マット)」が付与され、描画オブジェクト「(縦長の長方形の図形)」に表面効果「触感パターン」が付与され」た例を示している。なお、各表面効果に設定された濃度値は、後述の濃度値選択テーブル(図6参照)で、表面効果の種類に対応して定められた濃度値である。
クリア版データとは、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を特定した画像データである。図5は、クリア版データの一例を示す説明図である。図5の例では、ユーザにより、ウォータマーク「Sale」が指定されている。
このように、特色版の画像データである、光沢制御版データおよびクリア版データは、ホスト装置10の画像処理アプリケーションにより、有色版データとは別のプレーンで生成される。また、有色版データ、光沢制御版データ、クリア版データの各形式は、PDF(Portable Document Format)形式が用いられるが、各版のPDFの画像データを統合して原稿データとして生成される。なお、各版の画像データのデータ形式は、PDFに限定されるものではなく、任意の形式を用いることができる。
ここで、ホスト装置10の画像処理アプリケーションは、ユーザが指定した表面効果の種類を、濃度値に変換して、光沢制御版データを生成する。かかる変換は、ホスト装置10の記憶部に予め記憶された濃度値選択テーブルを参照して行われる。濃度値選択テーブルは、表面効果の種類と、当該表面効果の種類に対応する光沢制御版の濃度値とを対応付けたテーブルデータである。図6は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。図6の例では、ユーザにより「PG」(鏡面光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の濃度値は「98%」に相当する画素値であり、「G」(ベタ光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の濃度値は「90%」に相当する画素値である。また、「触感パターンが指定された領域に対応する光沢制御版の濃度値は「24%」に相当する画素値である。さらに、「M」(網点マット)が指定された領域に対応する光沢制御版の濃度値は「16%」に相当する画素値であり、「PM」(つや消し)が指定された領域に対応する光沢制御版の濃度値は「6%」に相当する画素値である。ここで、濃度値「nn%」に相当する画素値とは、後述する、DFE50で記憶している表面効果選択テーブル(図11参照)の濃度に設定された画素値を意味する。
この濃度値選択テーブルは、DFE50で記憶している表面効果選択テーブル(後述)の同一のデータであり、ホスト装置10の制御部が所定のタイミングで表面効果選択テーブルを取得して、取得した表面効果選択テーブルから生成して(コピーして)記憶部に保存する。ここで、図6では、濃度値選択テーブルの例を簡略化して示しているが、実際は、濃度値選択テーブルは図11の表面効果選択テーブルと同一のテーブルとなっている。なお、インターネット等のネットワーク上のストレージサーバ(クラウド)に表面効果選択テーブルを保存しておき、制御部15が当該サーバから表面効果選択テーブルを取得して、取得した表面効果選択テーブルから生成(コピー)するように構成してもよい。ただし、DFE50で記憶している表面効果選択テーブルとホスト装置の記憶部に保存されている表面効果選択テーブルとは同じデータである必要がある。
具体的には、ホスト装置10の画像処理アプリケーションは、図6に示す濃度値選択テーブルを参照しながら、ユーザにより所定の表面効果が指定された描画オブジェクトの濃度値(光沢制御値)を、当該表面効果の種類に応じた値に設定することで、光沢制御版データを生成する。例えばユーザにより、図2に示した有色版データである対象画像のうち、「ABC」と表示される領域に「PG」、長方形の領域に「G」、円形の領域に「M」を与えることが指定された場合を想定する。この場合、ホスト装置10は、濃度値選択テーブルを参照して、ユーザにより「PG」が指定された描画オブジェクト(「ABC」)の濃度値を「98%」に相当する画素値に設定し、「G」が指定された描画オブジェクト(「長方形」)の濃度値を「90%」に相当する画素値に設定し、「触感パターン」が指定された描画オブジェクト(「四角形」)の濃度値を「24%」に相当する画素値に設定し、「M」が指定された描画オブジェクト(「円形」)の濃度値を「16%」に相当する画素値に設定することで、光沢制御版データを生成する。ホスト装置10で生成された光沢制御版データは、点の座標と、それを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、および、塗り潰しや特殊効果などを示す描画オブジェクトの集合として表現されるベクター形式のデータである。図4は、この光沢制御版データをイメージとして示した図であり、図7は、図4の光沢制御版データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。
ホスト装置10は、光沢制御版データと、対象画像の画像データ(有色版データ)と、クリア版データとを統合した原稿データを生成する。
そして、ホスト装置10は、この原稿データに基づいて印刷データを生成する。印刷データは、対象画像の画像データ(有色版データ)と、光沢制御版データと、クリア版データと、例えばプリンタの設定、集約の設定、両面の設定などをプリンタに対して指定するジョブコマンドとを含んで構成される。図8は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。図8の例では、ジョブコマンドとして、JDF(Job Definition Format)が用いられているが、これに限られるものではない。図8に示すJDFは、集約の設定として「片面印刷・ステープル有り」を指定するコマンドである。また、印刷データは、PostScriptのようなページ記述言語(PDL)に変換されてもよいし、DFE50が対応していれば、PDF形式のままでもよい。
次に、DFE50の機能的構成について説明する。DFE50は、図9に例示されるように、レンダリングエンジン51と、CMM(Color Management Module)61と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57と、入力部58と、表示部59とを有する。レンダリングエンジン51と、CMM61と、si1部52と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部54と、ハーフトーンエンジン55と、クリアプロセッシング56と、si3部57とは、DFE50の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。si1部52、si2部54及びsi3部57はいずれも、画像データを分離する(separate)機能と、画像データを統合する(integrate)機能とを有するものである。
入力部58は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。表示部59は、ディスプレイ装置等の表示デバイスである。
レンダリングエンジン51には、ホスト装置10から送信された印刷データ(図8に示した印刷データ)が入力される。レンダリングエンジン51は、入力された画像データを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換する。
CMM61は、入力された画像データにおいて、RGB形式等で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの各8ビットの有色版データ及び8ビットの光沢制御版データを出力する。
si1部52は、CMYKの各8ビットの有色版データをTRC53に出力し、8ビットの光沢制御版データをクリアプロセッシング56に出力する。ここで、DFE50は、ホスト装置10から出力されたベクタ形式の光沢制御版データをラスタ形式の光沢制御版データに変換し、この結果、DFE50は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定した描画オブジェクトに対する表面効果の種類を、画素を単位として濃度値として設定して光沢制御版データを出力する。
TRC53には、si1部52を介してCMYKの各8ビットの画像データが入力される。TRC53には、入力された画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う。画像処理としては、ガンマ補正の他に種々の画像処理があるが、本実施の形態では関連するガンマ補正のみを取り上げて説明している。
si2部54は、TRC53でガンマ補正されたCMYKの各8ビットの有色版データを、インバースマスク(後述する)を生成するためのデータとしてクリアプロセッシング56へ出力する。ハーフトーンエンジン55には、si2部54を介してガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版データが入力される。ハーフトーンエンジン55は、入力された画像データをプリンタ機70に出力するための、例えばCMYKの各2ビット等の有色版データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYK各2ビット等の有色版データを出力する。なお、2ビットは一例であり、これに限定されるものではない。
クリアプロセッシング56には、レンダリングエンジン51が変換した8ビットの光沢制御版データがsi1部52を介して入力されると共に、TRC53がガンマ補正を行ったCMYKの各8ビットの有色版データがsi2部54を介して入力される。
図10は、クリアプロセッシング56の機能的構成を示すブロック図である。クリアプロセッシング56は、図10に示すように、表面効果選択テーブル記憶部561と、パターン記憶部245と、総量規制テーブル記憶部246と、クリアトナー版生成部563と、用紙情報取得部565と、総量規制部562とを主に備えている。
表面効果選択テーブル記憶部561は、後述する表面効果選択テーブルを記憶するハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体である。パターン記憶部245は、各種の触感パターンの画像パターンを記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。総量規制テーブル記憶部246は、総量規制値を登録した総量規制テーブルを記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。
クリアトナー版生成部563は、si1部52から入力された光沢制御版データを用いて、表面効果選択テーブル記憶部561に記憶された表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)に対する表面効果を判断する。そして、クリアトナー版生成部563は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定すると共に、入力されたCMYKの各8ビットの有色版データを用いてインバースマスクやベタマスクを適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるための2ビットの画像データとしてのクリアトナー版データを適宜生成する。そして、クリアトナー版生成部563は、表面効果の判断の結果に応じて、プリンタ機70で用いるクリアトナー版データと、低温定着機90で用いるクリアトナー版データとを適宜生成してこれらを出力すると共に、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報を出力する。
ここで、インバースマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。具体的には、CMYK版の画像データにおいて当該対象の領域を構成する画素の表す濃度値を全て加算し、その加算値を所定値から差し引いた画像データがインバースマスクとなる。例えば、上述のインバースマスク1は以下の式1で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K) 但し、Clr<0となる場合、Clr=0
・・・(式1)
式1において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。即ち、式1によって、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量を、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素について100%にする。なお、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率は0%にする。これは、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。このように、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じるのである。但し、インバースマスクには、式1以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。
例えば、インバースマスクは、各画素にクリアトナーを均一に付着させるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、ベタマスクともいい、以下の式2で表される。
Clr=100・・・(式2)
尚、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしても良く、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
また、例えばインバースマスクは、各色の地肌露出率の乗算により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式3で表される。
Clr=100×{(100−C)/100}×{(100−M)/100}×{(100−Y)/100}×{(100−K)/100}・・・(式3)
上記式3において、(100−C)/100は、Cの地肌露出率を示し、(100−M)/100は、Mの地肌露出率を示し、(100−Y)/100は、Yの地肌露出率を示し、(100−K)/100はKの地肌露出率を示す。
また、例えばインバースマスクは、最大面積率の網点が平滑性を律すると仮定した方法により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式4で表される。
Clr=100−max(C,M,Y,K)・・・(式4)
上記式4において、max(C,M,Y,K)は、CMYKのうち最大の濃度値を示す色の濃度値が代表値となることを示す。
要するに、インバースマスクは、上記式1〜式4の何れかの式により表されるものであればよい。
表面効果選択テーブル記憶部561に記憶されている表面効果選択テーブルについて説明する。表面効果選択テーブルは、表面効果を示す光沢制御値である濃度値と当該表面効果の種類の対応関係を示すと共に、これらと、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版データ及び後処理機で用いるクリアトナー版データとの対応関係を示すテーブルである。
画像形成システムの構成は、様々に異なり得るが、本実施の形態においては、プリンタ機70に後処理機としてグロッサ80及び低温定着機90が接続される構成である。このため、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報とは、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報となる。また、後処理機で用いるクリアトナー版データとしては、低温定着機90で用いるクリアトナー版データがある。
図11は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。尚、表面効果選択テーブルは、異なる画像形成システムの構成毎に、後処理機に関する制御情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版2の画像データと、濃度値及び表面効果の種類との対応関係を示すように構成され得るが、図11〜13では、本実施の形態に係る画像形成システムの構成に応じたデータ構成を例示している。同図に示される表面効果の種類及び濃度値の対応関係においては、濃度値の範囲毎に表面効果の各種類が対応付けられている。また、その濃度値の範囲の代表となる値(代表値)から換算される濃度の割合(濃度率)に対して2%単位で表面効果の各種類が対応付けられている。具体的には、濃度率が84%以上となる濃度値の範囲(「212」〜「255」)に対して光沢を与える表面効果(鏡面効果及びベタ効果)が対応付けられており、濃度率が16%以下となる濃度値の範囲(「1」〜「43」)に対して光沢を抑える表面効果(網点マット及びつや消し)が対応付けられている。また、濃度率が20%〜80%となる濃度値の範囲には、テクスチャや地紋透かしなどの表面効果が対応付けられている。
図11の表面効果選択テーブルを例にあげてより具体的に説明すると、例えば、「238」〜「255」の画素値(濃度94%〜98%に相当)に対しては表面効果として鏡面光沢(PM:Premium Gross)が対応付けられており、このうち、「238」〜「242」の画素値(濃度94%に相当)、「243」〜「247」の画素値(濃度96%に相当)及び「248」〜「255」の画素値(濃度98%に相当)の3つの範囲に対して各々異なるタイプの鏡面光沢が対応付けられている。
また、「212」〜「232」の画素値(濃度84%〜90%に相当)に対しては、ベタ光沢(G:Gross)が対応付けられており、このうち、「212」〜「216」の画素値(濃度84%に相当)、「217」〜「221」の画素値(濃度86%に相当)、「222」〜「227」の画素値(濃度88%に相当)及び「228」〜「232」の画素値(濃度90%に相当)の4つの範囲に対して各々異なるタイプのベタ光沢が対応付けられている。
また、「49」〜「63」の画素値(濃度20%〜24%に相当)に対しては、触感パターンが対応付けられており、このうち、「49」〜「53」の画素値(濃度20%に相当)、「54」〜「58」の画素値(濃度22%に相当)、「59」〜「63」の画素値(濃度24%に相当)の3つの範囲に対して各々異なる荒さの触感パターンが対応付けられている。具体的には、濃度20%に相当する「49」〜「53」の画素値の場合、触感パターンのタイプは細かく、濃度22%に相当する「54」〜「58」の画素値の場合、触感パターンのタイプは中程度で、濃度24%に相当する「59」〜「63」の画素値の場合、触感パターンのタイプは荒いものとなっている。
3つのタイプの触感パターンの画像データは、パターン記憶部245に記憶されている。パターン記憶部245に記憶されている3つのタイプ(荒、中、細)の触感パターンの例を図13(a)に示す。
図11に戻り、「23」〜「43」の画素値(濃度10%〜16%に相当)に対しては、網点マット(M:Matt)が対応付けられており、このうち、「23」〜「28」の画素値(濃度10%に相当)、「29」〜「33」の画素値(濃度12%に相当)、「34」〜「38」の画素値(濃度14%に相当)及び「39」〜「43」の画素値(濃度16%に相当)の4つの範囲に対して各々異なるタイプの網点マットが対応付けられている。
また、「1」〜「17」の画素値(濃度2%〜6%に相当)に対しては、つや消し(PM:Premium Matt)が対応付けられており、このうち、「1」〜「7」の画素値(濃度2%に相当)、「8」〜「12」の画素値(濃度4%に相当)及び「13」〜「17」の画素値(濃度6%に相当)の3つの範囲に対して各々異なるタイプのつや消しが対応付けられている。これらの同一の表面効果の異なるタイプはプリンタ機70や低温定着機90で使用するクリアトナー版データを求める式に違いがあり、プリンタ本体や後処理機の動作は同じである。尚、「0」の濃度値には、表面効果を与えないことが対応付けられている。
また、図11には、画素値及び表面効果に対応して、グロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報と、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データ(図1のClr−1)及び低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データの内容とが各々示されている。例えば、表面効果が鏡面光沢である場合、グロッサ80をオンにすることが示されると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクを表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データ(図1のClr−2)は、ないことが示されている。当該インバースマスクは、例えば上述した式1により求められるものである。尚、図11に示される例は、表面効果として鏡面効果が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当する場合の例である。表面効果として鏡面効果が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合の例については後述する。
また、濃度値が「228」〜「232」であり表面効果がベタ光沢である場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスク1であり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。
尚、当該インバースマスク1は、上記式1〜式4の何れかの式により表されるものであればよい。これはグロッサ80がオフなので平滑化されるトナーの総付着量が異なるため、鏡面光沢により表面の凹凸が増え、その結果、鏡面光沢により光沢度が低いベタ光沢が得られる。また、表面効果が網点マットである場合、グロッサ80をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、ハーフトーン(網点)を表すものであり、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。また、表面効果がつや消しである場合、グロッサ80をオン又はオフのいずれにしても良いことが示されていると共に、プリンタ機70で用いるクリアトナー版1の画像データは、なく、低温定着機90で用いるクリアトナー版2の画像データは、ベタマスクを表すものであることが示されている。当該ベタマスクは、例えば上述の式2により求められるものである。
クリアプロセッシング56のクリアトナー版生成部563は、表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データによって示される各画素値に対応付けられている表面効果を判断すると共に、グロッサ80のオン又はオフを判断して、プリンタ機70及び低温定着機90でどのようなクリアトナー版データを用いるかを判断する。尚、クリアトナー版生成部563は、グロッサ80のオン又はオフの判断を1ページ毎に行う。そして、上述したように、クリアトナー版生成部563は、当該判断の結果に応じて、クリアトナー版データを適宜生成してこれを出力すると共に、グロッサ80に対するオンオフ情報を出力する。これにより、用紙の種類に応じてユーザが意図した効果の光沢効果を有するクリアトナー版データが生成することになる。
ここで、クリアトナー版生成部563による触感パターンの実現について説明する。図12、13は、クリアトナー版生成部563による触感パターンの実現を説明するための図である。例えば、光沢制御版データにおいて、濃度Clr=28%が指定された矩形領域があったとする。ここで、図11、図12(a)に示すように、表面効果テーブルの濃度28%には表面効果は設定されていない。このため、クリアトナー版生成部563、図12(b)に示すように、この矩形領域に表面効果の付与しない。これにより、印刷装置30は、当該矩形領域には、濃度28%のクリアトナーをのせることになる。
一方、光沢制御版データにおいて、濃度Clr=20%が指定された矩形領域があったとする。図11、図12(a)に示すように、表面効果テーブルの濃度20%には表面効果には、「触感パターン タイプ1(細)」が割り当てられている。このため、クリアトナー版生成部563は、この濃度20%の矩形領域に「触感パターン タイプ1(細)」の表面効果を付与したクリアトナー版データを生成する。
図13(a)に示す触感パターンは、幅u、高さvの画素から構成される。用紙原点が左上の場合、図13(b)に示すように、クリアトナー版生成部563は、用紙に相当する画像データを、u*vでタイル状に分割する。そして、特定領域2431の原点がO’や大きさは既知であるため、クリアトナー版生成部563は、特定領域2431とのANDとなる箇所に「触感パターン タイプ1(細)」を書き込むようなクリアトナー版データを生成する。この結果、印刷装置30は、図13(c)に示すように、用紙に、触感パターンを付与して印刷する。
図10に戻り、総量規制部562は、有色版データと、上述のように生成されたクリアトナー版データとに対して、有色版データとクリアトナー版データの全ての画素の濃度値の総和を一定の規制値以下になるように補正する総量規制処理を行う。図14は、実施の形態1の総量規制部562の機能的構成を示すブロック図である。
総量規制部562は、図14に示すように、触感用総量規制値決定部243と、トナー量変換部244とを備えている。
ここで、従来のトナー総量規制処理について説明する。トナー総量sumは、1画素あたりに乗せることができるトナー量の総和であり、(5)式で示される、
sum=C+M+Y+K ・・・(5)
ここで、C、M、Y、Kは、それぞれC、M、Y、K各色の濃度値であり、0から100(%)の値を有する。
この最大値Limitは機種によって固有の値を持ち、その値を超えないようにCMYKの4色のトナー量を計算する。その一例にKトナーを保存する方法があり、(6)式により、変換後のトナー量C’、M’、Y’、K’(=K)を求める。sumがLimit以下の場合には、CMYKはそのままのデータが後段に送出される。
sumがLimitを超える場合、
C’=C*(Limit−K)/(C+M+Y)
M’=M*(Limit−K)/(C+M+Y) ・・・(6)
Y’=Y*(Limit−K)/(C+M+Y)
しかしながら、このような4色のトナーの画像形成装置、更に、クリアトナーを加えた5色の画像形成装置であっても、トナー総量の最大値Limitは一般的に固定であるため、色材数が増えると各色材に及ぼす総量規制は更に厳しいものになる。
例えば、図34(a)に示すように、用紙上に幅X、奥行きY、トナー総量sumの有色トナーによる一様な濃度で塗りつぶされたパッチ画像があるとする。これに、図34(b)に示すように、クリアトナーで2本線を印刷したい場合を想定する。(6)式で示される従来の総量規制処理では、例えば、トナー総量の最大値Limit=260(%)、クリアトナー量Clr=100(%)とし、クリアトナー量を保存するとした場合は、有色の色材のトナー総量sumは160(%)になってしまう。図14(c)に示すAがトナー総量sumは160(%)となった箇所である。ただし、260(%)で再現していた有色トナーの色を160(%)で再現すると濃度が極端に低下し、ユーザが満足する印刷物を得ることができない。
加えて、クリアトナーを用いて2本線を引き、その凹凸をできるだけ保存した触感も付加したい場合、クリアトナーがあるA、ないBでは用紙上の高さが同じになってしまい、触感の効果を得ることができないという問題がある。
また、凹凸を効果的に表現するため、クリアトナーの粒子を荒くする方法がある。しかし、粒子の大きさが異なるため、鏡面効果や、ウォーターマークといった加工を施す際には不向きである。
そこで、本実施の形態では、図15(a)、(b)、(c)に示すように、触感パターンに対して複数の総量規制値(LIMIT1,LIMIT2)を用いて、触感パターンを構成する画素の濃度値(画素値)に応じて総量規制値を切り替えて総量規制処理を行い、これにより、画像品質の向上を図りつつ、触覚的な効果を実現している。
触感用総量規制値決定部243は、触感パターンを構成する画素の画素値に応じて複数の規制値を決定する。本実施の形態では、総量規制テーブル記憶部246に、画素値、すなわち画素の濃度値に対応づけて総量規制値が定められた総量規制テーブル(図16(b)参照)が記憶されており、触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブル記憶部246の総量規制テーブルを参照して、触感パターンを構成する画素の濃度値(画素値)に応じて二つの総量規制値を決定する。より具体的には、触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブルを参照して、触感パターンを構成する画素の濃度値が0の場合には第1規制値LIMIT1を決定し、触感パターンを構成する画素の濃度値が0以外である255の場合には第2規制値LIMIT2を決定する。
トナー量変換部は、画素の濃度値(画素値)と、濃度値に応じて決定された総量規制値LIMIT1、LIMIT2を用いて、有色版データとクリアトナー版データに対して総量規制処理を行う。
以下、本実施の形態の総量規制処理について詳細に説明する。上述のとおり、クリアトナー版生成部563により、クリアトナー版データで触感パターンの濃度Clrが設定されている場合には、触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブル記憶部246の少量規制テーブルから、触感パターンを構成する画素の濃度値に対応する総量規制値を取得し、トナー量変換部244へと送信する。
図16は、総量規制値の決定処理を説明するための図である。図16(b)は、総量規制テーブルの一例を示す図である。図16(b)に示すように、総量規制テーブルには、濃度0に対して総量規制値LIMT1が対応付けられており、濃度255に対しては、総量規制値LIMT2が対応付けられている。
そして、触感用総量規制値決定部243は、この総量規制テーブルからこの2つの総量規制値LIMIT1,LIMIT2を取得し、図16(a)に示すように、触感パターンを構成する画素の濃度が0の画素に対しては、総量規制値LIMT1を用いることを決定し、触感パターンを構成する画素の濃度が255の画素(触感効果を生じさせる画素)に対しては、総量規制値LIMT2を用いることを決定する。
ここで、LIMT1<LIMIT2である。また、クリアトナー版データの画素の濃度Clrに触感パターンに相当する画素が指定されていない場合の総量規制における総量規制値にも、総量規制値LIMIT1を用いるものとする。
トナー量変換部244は、触感用総量規制値決定部243から送られてきた総量規制値を用いて入力されるC、M、Y、K、Clrの画素の濃度の総量規制処理を行う。ここで、C、M、Y、KはC、M、Y、K各色の濃度値であり、Clrはクリアトナー版データの画素の濃度値である。C、M、Y、K、Clrは、いずれも0から100(%)の値を有する。
より具体的に説明すると、例えば、Kの画素を保存する場合において、Clrの画素に触感効果指定がない場合の総量規制の計算例について説明する。
Clrで触感効果指定がない場合は、トナー量変換部244は、通常の方法で印刷を実施する。(7−1)〜(7−3)式は、Clrを保存する場合の総量規制計算例である。トナー量変換部244は、まず、(7−1)式で、LimitをLIMIT1とし、(7−2)式でトナー量の総計を計算する。ここで、C、M、Y、Kは、C、M、Y、K各色の濃度値であり、Clrはクリアトナー版データの画素の濃度値である。C、M、Y、K、Clrは、いずれも0から100(%)の値を有する。
Limit=LIMIT1 ・・・(7−1)
sum=C+M+Y+K+Clr ・・・(7−2)
ただし、トナー量変換部244は、sumが総量規制値Limitを超える場合には、次の(7−3)式のように、濃度C、M、Y、K、Clrを補正して、補正後の濃度C、M、Y、K、Clrを求める。
C’=C*(Limit−Clr)/(C+M+Y+K)
M’=M*(Limit−Clr)/(C+M+Y+K)
Y’=Y*(Limit−Clr)/(C+M+Y+K)
K’=K*(Limit−Clr)/(C+M+Y+K)
Clr’=Clr
・・・(7−3)
一方、Clrで触感効果の指定がある場合には、トナー量変換部244は、まず、(8−1)式で、CMYKの標準の総量規制値Limit_CMYLをLIMIT1とし、(8−2)式で、触感用総量規制値決定部243で取得した触感用の総量規制値LIMIT2をLimit_Clrとする。そして、トナー量変換部244は、(8−3)式でトナー量を計算する。
Limit_CMYK=LIMIT1 ・・・(8−1)
Limit_Clr=LIMIT2 ・・・(8−2)
sumCMYK=C+M+Y+K ・・・(8−3)
そして、トナー量変換部244は、sumCMYKがLimit_CMYKを超える場合は、次の(8−4)式のように、濃度C、M、Y、K、Clrを補正して、補正後の濃度C、M、Y、K、Clrを求める。
C’=C*(Limit_CMYK−K)/(C+M+Y)
M’=M*(Limit_CMYK−K)/(C+M+Y)
Y’=Y*(Limit_CMYK−K)/(C+M+Y)
Clr’=Limit_Clr−sumCMYK
・・・(8−4)
ただし、Clr’は最大100%までの値をとるため、100%を超えた分について切り落とす。
上記のように、(7−1)〜(7−3)式あるいは(8−1)〜(8−4)式で得られた補正後の濃度C’、M’、Y’、K’、Clr’が総量規制部562の出力データとなる。
図9に戻り、i3部57は、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版データと、クリアプロセッシング56が生成した2ビットのクリアトナー版データとを統合し、統合した画像データをMIC60に出力する。尚、クリアプロセッシング56は、プリンタ機70で用いるクリアトナー版データ及び低温定着機90で用いるクリアトナー版データのうち少なくとも一方を生成しない場合があるので、クリアプロセッシング56が生成した方のクリアトナー版データがsi3部57で統合され、両方のクリアトナー版データをクリアプロセッシング56が生成していない場合には、si3部57からはCMYKの各2ビットの画像データが統合された画像データが出力される。この結果、DFE50からは各々2ビットの4つ〜6つの画像データがMIC60へ送り出されることになる。また、si3部57は、クリアプロセッシング56が出力したグロッサ80に対するオンオフ情報もMIC60に出力する。
MIC60は、DFE50とプリンタ機70とに接続される。MIC60は、後処理機として搭載されている装置構成を示す装置構成情報をDEF50に出力する。また、MIC60は、色版の画像データ、クリアトナー版の画像データをDFE50から受信して各画像データを対応する装置に振り分けるとともに、後処理機の制御を行う。より具体的には、MIC60は、図17に例示されるように、DFE50から出力された画像データのうちCMYKの色版の画像データをプリンタ機70に出力し、プリンタ機70で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれもプリンタ機70に出力し、DFE50から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ80をオン又はオフにして、低温定着機90で用いるクリアトナー版の画像データがある場合にはこれを低温定着機90に出力する。グロッサ80はオンオフ情報によって定着を行う経路と行わない経路とを切り替えても良い。低温定着機90はクリアトナー版の画像データの有無によってオン又はオフの切り替えやグロッサ80と同様の経路の切り替えをしても良い。
また、図19に示すように、プリンタ機70、グロッサ80、低温定着機90からなる印刷装置30は、記録媒体を搬送する搬送路を備えている。なお、プリンタ機70は、詳細には、電子写真方式の複数の感光体ドラム、感光体ドラム上に形成されたトナー像を転写される転写ベルト、転写ベルト上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置、及び記録媒体上のトナー像を該記録媒体に定着させる定着機を備える。記録媒体は、図示を省略する搬送部材によって搬送路を搬送されることで、プリンタ機70、グロッサー80、低温てい着機の設けられている位置を、この順に搬送される。そして、これらの機器によって順次処理が行われて画像形成及び表面効果が付与された後に、図示を省略する搬送機構によって搬送路を搬送されて、印刷装置の外部へと排出される。
次に、本実施の形態に係る画像形成システムが行う光沢制御処理の手順について図18を用いて説明する。DFE50がホスト装置10から印刷データを受信すると(ステップS11)、レンダリングエンジン51は、これを言語解釈して、ベクター形式で表現される画像データをラスタ形式に変換し、CMM61は、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの各8ビットの有色版データ及び8ビットの光沢制御版データを得る(ステップS12)。
この光沢制御版データの変換処理では、図4の光沢制御版データ、すなわち、図7で示したような、描画オブジェクトごとに表面効果を特定する濃度値が指定された光沢制御版データを、描画オブジェクトを構成する画素ごとに濃度値が指定された光沢制御版データに変換する。
すなわち、レンダリングエンジン51は、図7で示される光沢制御版データの描画オブジェクトに対応する座標の範囲の画素に対して、描画オブジェクトに対して設定された濃度値を付与することにより、光沢制御版データを変換する。これにより、光沢制御版データは、画素ごとに表面効果が設定された光沢制御版データに変換されることになる。
次に、8ビット光沢制御版データが出力されたら、DFE50のTRC53は、CMYKの各8ビットの有色版データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う(ステップS13)。
次に、クリアプロセッシング56のクリアトナー版生成部563は、8ビットの光沢制御版データを用いて、表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版データによって示される各濃度値に対して指定された表面効果を判断する。そして、クリアトナー版生成部563は、光沢制御版データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。尚、光沢制御版データにおいては、各表面効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の範囲の濃度値を表す。このため、同一の表面効果であると判断した近傍の画素については、クリアトナー版生成部563は、同一の表面効果を与える領域に含まれるものとして判断する。このようにして、クリアプロセッシング56のクリアトナー版生成部563は、表面効果を与える領域と、当該領域に対して与える表面効果の種類とを判断する。そして、クリアトナー版生成部563は、当該判断に応じて、グロッサ80のオン又はオフを決定する(ステップS15)。
次に、クリアトナー版生成部563は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための8ビットのクリアトナー版データを適宜生成する(ステップS16)。
次に、総量規制部562は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの有色版データと、8ビットのクリアトナー版データとに対して、総量規制処理を行う(ステップS17)。総量規制処理の詳細については後述する。
そして、ハーフトーンエンジン55は、ハーフトーン処理により、総量規制後の8ビットの画像データを用いた8ビットのクリアトナー版データを2ビットのクリアトナー版像データに変換する(ステップS18)。
さらに、ハーフトーンエンジン55は、総量規制後のCMYKの各8ビットの有色版データに対して、プリンタ機70に出力するためのCMYK各2ビットの有色版データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版データを得る(ステップS19)。
次に、DFE50のSi3部57は、ステップS19で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版データと、ステップS18で生成した2ビットのクリアトナー版データとを統合し、統合した画像データと、ステップS15で決定したグロッサ80のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC60に対して出力する(ステップS20)。
尚、ステップS16で、クリアトナー版生成部563が、クリアトナー版データを生成していない場合には、ステップS20では、ステップS13で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの有色版データのみが統合されてMIC60に出力される。
次に、ステップS17の総量規制処理の詳細について説明する。図19は、実施の形態1の総量規制処理の手順を示すフローチャートである。触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブル記憶部246に記憶されている総量規制テーブルから、総量規制値を取得する(ステップS1901)。
そして、トナー量変換部244は、有色版データおよびクリアトナー版データを1ライン分読み込む(ステップS1902)。このとき、クリアトナー版データの1ラインは、触感用総量規制値決定部243にも読み込まれる。
次に、触感用総量規制値決定部243は、クリアトナー版データの対象画素の濃度Clrで触感パターンに相当する濃度値(図11参照)が指定されているか否かを判断する(ステップS1903)。
そして、クリアトナー版データの対象画素の濃度Clrで触感パターンに相当する濃度値(図11参照)が指定されている場合には(ステップS1903:Yes)、触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブルから取得した総量規制値LIMIT1、LIMIT2を用いることに決定する(ステップS1904)。より具体的には、触感用総量規制値決定部243は、触感パターンを構成する画素の濃度が0の画素に対しては、総量規制値LIMT1を用いることを決定し、触感パターンを構成する画素の濃度が255の画素に対しては、総量規制値LIMT2を用いることを決定する。
そして、トナー量変換部244は、ステップS1902で読み込んだ1ラインの有色版データおよびクリアトナー版データの対象画素に対して、総量規制値LIMIT1、LIMIT2を用いた(8−1)〜(8−4)式のより、総量規制処理を行って、補正後の濃度C’,M’,Y’,K,Clr’を求める(ステップS1905)。
一方、ステップS1903でクリアトナー版データの対象画素の濃度Clrで触感パターンに相当する濃度値(図11参照)が指定されていない場合には(ステップS1903:No)、触感用総量規制値決定部243は、総量規制テーブルから取得した総量規制値LIMIT1を用いることに決定する(ステップS1906)。
そして、トナー量変換部244は、ステップS1902で読み込んだ1ラインの有色版データおよびクリアトナー版データの対象画素に対して、総量規制値LIMIT1を用いた(7−1)〜(7−3)式のより、総量規制処理を行って、補正後の濃度C’,M’,Y’,K,Clr’を求める(ステップS1907)。
そして、上述のステップS1903からS1907までの処理を、1ラインの全ての画素について繰り返して行い(ステップS1908)、さらに、ステップS1902からS1908までの処理を、有色版データおよびクリアトナー版データの全ラインに対して繰り返し行う。これにより、総量規制処理が完了する。
このように本実施の形態では、触感パターンが指定された領域で、触感パターンを構成する画素の濃度に応じて2つの総量規制値を用いて総量規制処理を行っているので、画像品質の向上を図りつつ、触覚的な効果を実現することができる。
(変形例1)
実施の形態1では、触感パターンを構成する画素の濃度に応じて2つの総量規制値を切り替えて利用して総量規制処理を行っていたが、3個以上の総量規制値を用いて少量規制処理を行っても良い。
図20は、実施の形態1の変形例で用いる総量規制値を説明するための図である。図20(a)〜(c)は、触感パターンによる触感効果をより強調するために3個以上の総量規制値を値いる。例えば、図20(a)では、触感パターンのエッジを構成する画素に、LIMIT1、LIMIT2とは異なる総量規制値LIMIT3を用いて、触感パターンによる触感効果をより強調している。
また、図20(b)の例では、触感パターンに相対的な高低差を設け、触感指定領域の外側を構成する画素に、LIMIT1、LIMIT2とは異なる総量規制値LIMIT4を用いて、触感パターンによる触感効果をより強調している。
また、図20(c)の例では、図20(a)と図20(b)とを組み合わせた触感パターンで、触感指定領域の外側とエッジ部をそれぞれ構成する画素に、LIMIT1、LIMIT2とは異なる総量規制値LIMIT4、LIMIT3を用いて、触感パターンによる触感効果をより強調している。図21は、このような触感パターンの一例を示す図である。
図22は、図20(c)、図21に示す触感パターンに総量規制を行う際の総量規制値の決定処理を説明するための図である。図22(b)に示すように、総量規制テーブルには、触感パターンの各部位を示す濃度に応じて、異なる総量規制値LIMIT1〜LIMIT4が設定されている。触感用総量規制値決定部243は、触感パターンの各部の濃度に応じて総量規制値LIMIT1〜LIMIT4を決定する。図23は、4つの総量規制値を用いる他の触感パターンと総量規制テーブルの例を示している。
そして、トナー量変換部244は、これら4つの総量規制値LIMIT1〜LIMIT4を用いて総量規制処理を行う。ここで、トナー量変換部244は、LIMIT3、LIMIT4を用いる場合には、(8−1)〜(8−4)式にLIMIT3、LIMIT4を当てはめて総量規制処理を行う。
このように本実施の形態では、触感パターンが指定された領域で、触感パターンを構成する画素の濃度に応じて3個以上の複数の総量規制値を用いて総量規制処理を行っているので、画像品質の向上を図りつつ、より明瞭に触覚的な効果を実現することができる。
(変形例2)
変形例2は、触感効果を得るためにクリアトナーを積載するが、クリアトナーの吐出量をユーザにより変更することを可能にしたものである。図24は、変形例2の総量規制部562の機能的構成を示すブロック図である。
DFE50は、表示部58に、図25に示す限度量入力画面を表示し、ユーザがこの限度量表示画面を介して入力部59から、クリアトナーの吐出量の限度量を変更入力する。ここで、クリアトナーの吐出量は%の単位で入力する。入力されたクリアトナーの限度量は、トナー量変換部244へ入力される。そして、トナー量変換部244は、(8−4)式で濃度Clr’(すなわち、クリアトナーの量)を計算し、算出されたClr’が限度量Clr_MAXを超えた場合には、Clr’は当該限度量Clr_MAXとして設定され、Clr’はClr_MAX以下の範囲内に収まるように制限される。
(変形例3)
トナー量は、例えばクリアトナーを積載する場合、100%が限界値である。このため、100%以上の量のトナーを積載することはできない。このような問題を解決するため、本変形例では、ユーザによりトナーの付着量を変更可能としている。
図26は、変形例3の総量規制部562の機能的構成を示すブロック図である。DFE50は、表示部58に、図27に示す付着量入力画面を表示し、ユーザがこの付着量入力画面を介して、入力部59から、トナーの付着量を変更入力する。
例えば、ユーザが、変形例2のクリアトナーの限度量Clr_Maxに100%を指定し、クリアトナーの付着量に通常の2倍を指定した場合、2倍のクリアトナーのトナー量を積載することが可能となる。
触感用総量規制値決定部243では、クリアトナー版データの濃度値を参照することにより、印刷ジョブが触感パターンが指定されたジョブであるか否かを判断することが可能であるため、触感パターンが指定された印刷ジョブである場合に、入力されたトナーの付着量をMIC60に通知することができる。MIC60では、DFE50から受信したトナーの付着量をプリント機70へ設定し、プリント機70はトナーの付着量を制御する。
これにより、本変形例では、トナーの積載量を増加させることができ、触感効果をより効果的に実現することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、DFE50にクリアプロセッシング56を設け、DFE50で、葉面効果選択テーブルの決定処理、クリアトナー版データの生成処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。
すなわち、一の装置で行っていた複数の処理のいずれかを、一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にしてもよい。
その一例として、実施の形態2の画像形成システムでは、DFEの機能の一部を、ネットワーク上のサーバ装置上に実装している。
図28は、実施の形態2に係る画像形成システムの構成を例示する図である。図28に示すように、本実施の形態の画像形成システムは、ホスト装置3010と、DFE3050と、MIC60と、プリンタ機70と、グロッサ80と、低温定着機90と、クラウド上のサーバ装置3060とを備えている。グロッサ80や低温定着機90等の後処理装置は、これらに限定されるものではない。
本実施の形態では、ホスト装置3010とDFE60とがインターネット等のネットワークを介して、サーバ装置3060と接続された構成となっている。また、本実施の形態では、実施の形態1のホスト装置10の各版データの生成処理を行うモジュールと、実施の形態1のDFE50のクリアプロセッシング56を、サーバ装置3060に設けた構成となっている。
ここで、ホスト装置3010、DFE3050、MIC60、プリンタ機70、グロッサ80、低温定着機90の接続構成は、実施の形態1と同様である。
すなわち、具体的には、実施の形態2では、ホスト装置3010とDFE3050とがインターネット等のネットワーク(クラウド)を介して、単一のサーバ装置3060に接続し、サーバ装置3060は版データ生成部3062、印刷データ生成部3063、クリアプロセッシング3066を設け、サーバ装置3060で、有色版データ、クリア版データおよび光沢制御版データの生成を行う版データ生成処理、印刷データの生成処理、クリアトナー版データの生成処理、総量規制処理を行うように構成している。
まず、サーバ装置3060について説明する。図29は、実施の形態2にかかるサーバ装置3060の機能的構成を示すブロック図である。サーバ装置3060は、図29に示すように、記憶部3070と、版データ生成部3062と、印刷データ生成部3−63と、クリアプロセッシング3066と、通信部3065とを主に備えている。
記憶部3070は、HDDやメモリ等の記憶媒体であり、濃度値選択テーブル3069とを記憶している。濃度値選択テーブル3069は、図6を用いて説明した実施の形態1の濃度値選択テーブルと同様である。
通信部3065は、ホスト装置3010、DFE3050との間で各種データや要求の送受信を行う。より具体的には、通信部3065は、ホスト装置3010から、画像指定情報および指定情報と、印刷データの生成要求とを受信し、生成された印刷データをホスト装置301に送信する。また、通信部3065は、DFE3050から、8ビットの光沢制御版の画像データと、8ビットの有色版の画像データと、クリアトナー版の生成要求とを受信し、生成されたクリアトナー版の画像データとオンオフ情報とをDFE3050に送信する。
版データ生成部3062は、実施の形態1のホスト装置10と同様に、有色版データ、光沢制御版データ、クリア版データを生成する。
本実施の形態の印刷データ生成部123は、実施の形態1のホスト装置10と同様に、図8に示す印刷データを生成する。
クリアプロセッシング3066は、実施の形態1のDFE50におけるクリアプロセッシングと同様の機能を有しており、その機能的構成は、図10に示した機能的構成と同一である。
次に、DFE3050について説明する。図30は、実施の形態2のDFE3050の機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態のDFE3050は、レンダリングエンジン51と、CMM61と、si1部52と、TRC53と、si2部3054と、ハーフトーンエンジン55と、si3部57とを主に備えている。ここで、レンダリングエンジン51、CMM61、si1部52、TRC53、ハーフトーンエンジン55、si3部57の機能および構成については実施の形態1のDFE50と同様である。
本実施の形態のsi2部3054は、TRC53によるガンマ補正後の8ビットの光沢制御版データと、CMYKの8ビットの有色版データと、クリアトナー版の生成要求とを、サーバ装置3060に送信し、サーバ装置3060から、クリアトナー版データとオンオフ情報とを受信する。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る画像形成システムによる印刷処理に必要なクリアトナー版の生成処理ついて説明する。図31は、実施の形態2にかかるクリアトナー版の生成処理の全体の流れを示すシーケンス図である。
まず、ホスト装置3010がユーザから画像指定情報および指定情報を入力し(ステップS3201)、画像指定情報および指定情報とともに印刷データ生成要求をサーバ装置3060に送信する(ステップS3202)。
サーバ装置3060では、画像指定情報および指定情報とともに印刷データ生成要求を受信し、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データをそれぞれ生成する(ステップS3203)。そして、サーバ装置3060は、これらの画像データから印刷データを生成し(ステップS3204)、生成した印刷データをホスト装置301に送信する(ステップS3205)。
ホスト装置3010では、印刷データを受信すると、この印刷データをDFE3050に送信する(ステップS3206)。
DFE3050では、印刷データをホスト装置3010から受信すると、印刷データを解析して、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データを得て、これらの画像データに変換や補正等を行う(ステップS3207)。そして、DFE3050は、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データと、クリアトナー版生成要求とを、サーバ装置3060に送信する(ステップS3208)。
次に、サーバ装置3060は、有色版データ、光沢制御版データ、クリア版データと、クリアトナー版生成要求とを受信すると、サーバ装置3060は、オンオフ情報を決定し(ステップS3210)、クリアトナー版の画像データを生成する(ステップS3211)。
次に、クリアプロセッシング3066の総量規制部562が、有色版データとクリアトナー版データに対して総量規制処理を行う(ステップS3212)。ここで、総量規制処理の詳細については、図19を用いて説明した実施の形態1の総量規制処理と同様に行われる。
そして、サーバ装置3060は、生成したクリアトナー版の画像データをDFE3050に送信する(ステップS3213)。
これ以降のMIC60、プリンタ機70、グロッサ80、低温定着機90における処理については、実施の形態1と同様に行われる。
このように本実施の形態では、有色版データ、光沢制御版データ、クリア版データ、印刷データ、クリアトナー版データの生成、総量規制処理を、クラウド上のサーバ装置3060で行っているので、実施の形態1の効果の他、複数のホスト装置3010やDFE3050が存在する場合でも、濃度値選択テーブルや表面効果選択テーブルの変更等も一括して行うことができ、管理者の便宜となる。
なお、本実施の形態では、クラウド上の単一のサーバ装置3060に、版データ生成部3062、印刷データ生成部3063、クリアプロセッシング3066を設け、サーバ装置3060で、有色版データ、クリア版データおよび光沢制御版データの生成を行う版データ生成処理、印刷データの生成処理、クリアトナー版データの生成処理、、総量規制処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。
例えば、クラウド上に2以上のサーバ装置を設け、上記各処理を、2以上のサーバ装置で分散させて実行するように構成してもよい。図32は、クラウド上に2つのサーバ(第1サーバ装置3860と第2サーバ装置3861)を設けたネットワーク構成図である。図32の例では、第1サーバ装置3860と第2サーバ装置3861とで、有色版データ、クリア版データおよび光沢制御版データの生成を行う版データ生成処理、印刷データの生成処理、クリアトナー版データの生成処理、、総量規制処理を分散して行うように構成する。
例えば、第1サーバ装置3860に版データ生成部3062、印刷データ生成部3063を設け、第1サーバ装置3869で版データ生成処理、印刷データ生成処理を行うように構成し、第2サーバ装置3861にクリアプロセッシング3066を設け、第2サーバ装置3861で、クリアトナー版データ生成処理および総量規制処理を実行するように構成することができる。なお、各処理の各サーバ装置への分散の形態はこれに限定されるものではなく、任意に行うことができる。
すなわち、ホスト装置10やDFE50に最低限の構成を設ければ、版データ生成部3062、印刷データ生成部3063、クリアプロセッシング3066の一部または全部をクラウド上のの一つのサーバ装置に集中して設けたり、複数のサーバ装置に分散させて設けたりすることは任意に行うことができる。
言い換えると、上述の例のように、一の装置で行っていた複数の処理のいずれかを、一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にすることができる。
また、上記の「一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成」の場合、一の装置で行われた処理で発生したデータ(情報)を一の装置から他の装置に出力する処理、そのデータを他の装置が入力する処理等、一の装置と他の装置間、さらには、他の装置間同士で行われるデータの入出力処理を含むような構成となる。
つまり、他の装置が1つの場合では、一の装置と他の装置間で行われるデータの入出力処理を含むような構成となり、他の装置が2以上の場合では、一の装置と他の装置間、及び、第一の他の装置・第二の他の装置間のように他の装置間同士でデータの入出力処理を含むような構成となる。
また、実施の形態2では、サーバ装置3060、あるいは第1サーバ装置3860および第2サーバ装置3861などの複数のサーバ装置を、クラウド上に設けているが、これい限定されるものではない。例えば、サーバ装置3060、あるいは第1サーバ装置3860および第2サーバ装置3861などの複数のサーバ装置を、イントラネット上に設ける等、あらゆるネットワーク上に設けた構成としてもよい。
上述した実施の形態のホスト装置10、3010、DFE50、3050、サーバ装置3060、第1サーバ装置3860、第2サーバ装置3861のハードウェア構成について説明する。図33は、ホスト装置10、3010、DFE50、3050、サーバ装置3060のハードウェア構成図である。ホスト装置10、3010、DFE50、3050、サーバ装置3060、第1サーバ装置3860、第2サーバ装置3861は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPUなどの制御装置2901と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAMなどの主記憶装置2902と、各種データや各種プログラムを記憶するHDDなどの補助記憶装置2903と、キーボードやマウス等の入力装置2905と、ディスプレイ装置等の表示装置2904とを主に備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
上記実施の形態のホスト装置10、3010で実行される画像処理プログラム(画像処理アプリケーションを含む。以下同。)は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
また、上記実施の形態のホスト装置10、3010で実行される画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のホスト装置10で実行される画像処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、上記実施の形態のホスト装置10、3010で実行される画像処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
上記実施の形態のホスト装置10、3010で実行される画像処理プログラムは、上述した各部(版データ生成部、印刷データ生成部、入力制御部、表示制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、版データ生成部、印刷データ生成部、入力制御部、表示制御部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、上記実施の形態のDFE50、3050で実行される印刷制御処理は、ハードウェアで実現する他、ソフトウェアとしての印刷制御プログラムで実現してもよい。この場合において、上記実施の形態のDFE50、3050で実行される印刷制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上記実施の形態のDFE50、3050で実行される印刷制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態のDFE50、3050で実行される印刷制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上記実施の形態のDFE50、3050で実行される印刷制御プログラムは、上述した各部(レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシング)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから印刷制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシングとして主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、上記実施の形態のサーバ装置3060で実行される各データの生成処理は、ハードウェアで実現する他、ソフトウェアとしての生成プログラムで実現してもよい。この場合において、上記実施の形態のサーバ装置3060で実行される生成プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上記実施の形態のサーバ装置3060で実行される各データの生成処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態のサーバ装置3060で実行される各データの生成処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のサーバ装置3060で実行される各データの生成処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上記サーバ装置3060で実行される各データの生成処理プログラムは、上述した各部(版データ生成部、印刷データ生成部、クリアプロセッシング)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから生成プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、版データ生成部、印刷データ生成部、クリアプロセッシングとして主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
上述した実施の形態において、画像形成システムは、ホスト装置10,3010、DFE50,3050,MIC60、プリンタ機70、グロッサ80及び低温定着機90を備えるように構成したが、これに限らない。例えば、DFE50、3050、MIC60及びプリンタ機70を一体的に形成して1つの画像形成装置として構成するようにしても良いし、更に、グロッサ80及び低温定着機90を備えた画像形成装置として形成するようにしても良い。
上述した実施の形態の画像形成システムにおいては、CMYKの複数の色のトナーを用いて画像を形成するようにしたが、1色のトナーを用いて画像を形成するようにしても良い。
なお、上述した実施の形態のプリンタシステムは、MIC60を備えた構成としているが、これに限定されるものではない。上述したMIC60が行う処理、機能をDFE50等の他の装置にもたせて、MIC60を設けない構成としてもよい。
10,3010 ホスト装置
3011 I/F部
3015 制御部
50,3050 DFE
51 レンダリングエンジン
52 si1部
53 TRC
54,3054 si2部
55 ハーフトーンエンジン
56,3066 クリアプロセッシング
57 si3部
60 MIC
61 CMM
70 プリンタ機
80 グロッサ
90 低温定着機
100 通常定着機
3062 版データ生成部
3063 印刷データ生成部
124 入力制御部
3060 サーバ装置
3860 第1サーバ装置
3861 第2サーバ装置
特開2005−311558号公報 特表2010−515103号公報

Claims (8)

  1. 有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置を制御する情報処理装置であって、
    前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成部と、
    前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記画像データ生成部は、前記光沢制御版データに基づいて、前記触感効果を生じさせる触感パターンを含む前記画像データを生成し、
    前記総量規制部は、前記触感パターンを構成する画素の画素値に応じて前記複数の規制値を決定する決定部と、
    前記画素値と、前記画素値に応じて決定された規制値とに基づいて、前記有色版データと前記画像データに対して前記総量規制処理を施す変換部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記決定部は、前記触感パターンを構成する画素値が0の場合には第1規制値を決定し、前記触感パターンを構成する画素値が0以外の場合には第2規制値を決定し、
    前記変換部は、前記画素値が0の画素に対して前記第1規制値を用い、前記画素値が0以外の画素に対して前記第1規制値および前記第2規制値を用いて、前記有色版データと前記画像データに対して前記総量規制処理を施すこと、
    を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記変換部は、前記クリアトナーの画素値を、所定の限度量以下に制限して、前記総量規制処理を行うこと、
    を特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. ユーザから、前記限度量の入力を受け付ける入力制御部、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. ユーザから、クリアトナーの付着量の入力を受け付ける第2入力制御部と、
    前記付着量を前記印刷装置に送信する送信部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報処理装置。
  7. 有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置と、前記印刷装置を制御する情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
    前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成部と、
    前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制部と、
    を備えたことを特徴とする情報処理システム。
  8. 有色の有色トナー及び無色のクリアトナーがそれぞれ搭載され、記録媒体に画像を形成する印刷装置を制御する情報処理装置で実行される総量規制方法であって、
    前記クリアトナーにより前記記録媒体に付与する触覚的な効果である触感効果を含む表面効果の種類と前記表面効果を付与する前記記録媒体における領域を特定するための濃度値が指定された光沢制御版データと、前記有色トナーを付着させるための有色版データとに基づいて、前記クリアトナーを付着させるための画像データを生成する画像データ生成ステップと、
    前記有色版データと前記画像データに対して、複数の規制値に基づいて、前記有色版データと前記画像データの全ての画素の濃度値の総和が一定値以下となるように補正する総量規制処理を施す総量規制ステップと、
    を含むことを特徴とする総量規制方法。
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