JP2013221890A - 原子炉格納容器のベント装置及びベント方法 - Google Patents

原子炉格納容器のベント装置及びベント方法 Download PDF

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Abstract

【課題】格納容器内及びベント装置内で発生した水素を効率的に除去するとともに、ベント装置の高温化及び過圧化を防止する。
【解決手段】原子炉格納容器52と排気用スタック59とを接続する格納容器ベントライン58に設けられた原子炉格納容器のベント装置20において、前記ベント装置20は、ベントフィルタ容器1と、前記ベントフィルタ容器1の一方の端部に設けられたベントフィルタ入口10と、他方の端部に設けられたベントフィルタ出口13と、を備え、前記ベントフィルタ容器1の内部にベントフィルタ入口10側から順に酸化部2、放射性核種捕捉部3及び水素再結合部4を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は原子炉格納容器のベント装置及びベント方法に関する。
原子力プラントにおいて、原子炉圧力容器の損傷又は原子炉圧力容器に接続されている大口径配管の損傷等により冷却材が喪失し炉心が溶融するような苛酷事故が生じた場合、原子炉格納容器に圧力容器破損に伴って大量の水蒸気が放出されるとともに、圧力容器内の放射性核種が排出される。また、高温となった燃料被覆管材料と水、又は高温の溶融炉心とコンクリートが反応し大量の水素が発生する可能性がある。
この場合、原子炉圧力容器内の圧力が上昇すると、格納容器、圧力容器及び配管等の健全性に大きな影響を与えるため、格納容器内の圧力を下げる措置が必要となる。そのため、圧力低下措置の1つとして格納容器内のガスを原子炉建屋又は排気用スタックに放出する格納容器ベントが検討されている。
その際、格納容器内のガスを、サプレッションプール中を通過させることでガス中に含まれる放射性核種の低減を行っているが、格納容器内部の状態によりサプレッションプールを通過させることができない状態も想定される。
そのため、サプレッションプール中を通過させることができない場合でも放射性核種の飛散を防ぐことができるベント装置が提案されている。例えば、従来のエアロゾル除去装置では放射性固体粒子を含む水蒸気から粒子を除去するために粒子捕集用のプールを備え、そのプール中にエアロゾルを放出することで放射性核種を捕集している(特許文献1)。また、既設の気体廃棄物処理系を利用することで別途捕集装置を新設することなく放射生核種を捕捉する手段も提案されている(特許文献2)。
一方、苛酷事故時に発生する水素に対しては、触媒を用いて格納容器内の水素を処理する手段(特許文献3)、及び水素透過膜を用いて格納容器内から水素のみを排出する手段(特許文献4)等が提案されている。
上記の特許文献3に示されている触媒によるベント装置は、図7に示すように、原子炉格納容器52の外側にアンモニア合成触媒槽からなるベントフィルタ62とブロア61を有する水素反応装置60を設置し、原子炉格納容器52内のガスを水素反応装置60に導いてベントフィルタ62により水素ガスと酸素ガスを再結合させて水に戻すとともに、再結合しなかった残りの気体は冷却してから配管56を介して原子炉格納容器52内部のサプレッションプール55のプール水中へ戻している。そして、最終的にはウェットウェル53から格納容器ベントライン58を介して原子炉格納容器52内のガスを排気用スタック59から大気中に放出し、原子炉格納容器52が過圧になるのを防止している。
特開平6−174879号公報 特開平9−197085号公報 特開2006−322768号公報 特開2002−250788号公報
上述した従来のベント装置は、ベントフィルタに捕捉した放射性核種によりベントフィルタ内部で水の放射線分解が起こり、水素爆発のリスクが高まると同時に気体発生に伴う圧力の増加によってベントフィルタの健全性が損なわれる可能性があった。また、捕捉した放射性核種の崩壊熱や水の放射線分解によりベントフィルタ内部が加熱され、ベントフィルタが変形、破損する可能性があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ベント装置に粒子捕捉機能と水素除去機能を持たせ、格納容器内及びベント装置内で発生した水素を効率的に除去するとともに、ベント装置の高温化及び過圧化を防止することができるコンパクトで信頼性の高い原子炉格納容器のベント装置及びベント方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る原子炉格納容器のベント装置は、原子炉格納容器と排気用スタックとを接続する格納容器ベントラインに設けられた原子炉格納容器のベント装置において、前記ベント装置は、ベントフィルタ容器と、前記ベントフィルタ容器の一方の端部に設けられたベントフィルタ入口と、他方の端部に設けられたベントフィルタ出口と、を備え、前記ベントフィルタ容器の内部にベントフィルタ入口側から順に酸化部、放射性核種捕捉部及び水素再結合部を配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る原子炉格納容器のベント装置は、原子炉格納容器と排気用スタックとを接続する格納容器ベントラインに設けられた原子炉格納容器のベント装置において、前記ベント装置は、ベントフィルタ容器と、前記ベントフィルタ容器の一方の端部に設けられたベントフィルタ入口と、他方の端部に設けられたベントフィルタ出口と、を備え、前記ベントフィルタ容器の内部にベントフィルタ入口側から順に酸化部、放射性核種捕捉兼水素再結合部を配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る原子炉格納容器のベント方法は、原子炉格納容器内のガスを格納容器ベントラインに設けられたベントフィルタ容器に導入し、次に前記ベントフィルタ容器内で前記ガス中の水素を酸化することにより除去し、次に前記ガス中の放射核種を捕捉し、次に水素を触媒による再結合反応により除去し、次に残存ガスを前記ベントフィルタ容器から排気スタックに排出することを特徴とする。
本発明によれば、格納容器内及びベント装置内で発生した水素を効率的に除去するとともに、ベント装置の高温化及び過圧化を防止することができる。
第1の実施形態に係るベント装置の断面構成図。 第2の実施形態に係るベント装置の断面構成図。 第3の実施形態に係るベント装置の断面構成図。 第4の実施形態に係るベント装置の断面構成図。 第4の実施形態の変形例に係るベント装置の断面構成図。 第5の実施形態に係るベント装置の断面構成図。 従来のベント装置が設けられた原子炉格納容器の断面構成図。
以下、本発明に係る原子炉格納容器のベント装置及びベント方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る原子炉格納容器のベント装置及びベント方法について、図1を参照して説明する。
(構成)
本実施形態に係るベント装置20は、格納容器52と排気用スタック59との間を接続している格納容器ベントライン58に設けられる(図7参照)。
ベント装置20は、ベントフィルタ容器1と、ベントフィルタ容器1の一端部に設けられたベントフィルタ入口10、入口弁11及びラプチャーディスク12と、ベントフィルタ容器1の他端部に設けられたベントフィルタ出口13、出口弁14及びラプチャーディスク15とから構成される。
ベントフィルタ容器1の内部は、ベントフィルタ入口側から順に酸化部2と、放射性核種捕捉部3と、水素再結合部4が配置されている。
酸化部には酸化コバルト(Co23)、酸化鉄(Fe23)又は酸化モリブデン(MoO3)等からなる8〜11属元素の酸化物の一つ又はそれらの混合物が充填されている。
また、放射性核種捕捉部には繊維状又はメッシュ状の金属、あるいは粒子状のサンドフィルタが充填されている。
また、水素再結合部にはPt、Pd、Ni、Cu、Ag、Co、Rh、Fe、Ruのいずれか1種以上を含有する触媒が充填されている。
(作用)
このように構成されたベント装置20において、過酷事故時に格納容器内で発生した放射性核種、水素等を含む高圧のガスは格納容器ベントラインに58に導かれ、格納容器52側のラプチャーディスク12を破裂させることで、入口弁11及びベントフィルタ入口10を介してベントフィルタ容器1内に流入する。
ベントフィルタ容器1内に流入したガスは、酸化部2でガス中に含まれる水素と酸化物が反応し水となることによりガス中の水素濃度を減少させる。
次に、放射性核種捕捉部3でガス中の放射性核種が捕捉される。その際、放射性核種捕捉部3では水分も同時に捕捉し、放射性核種から放出される放射線により水の放射性分解が起こるため、水素及び酸素が発生する。
次に、水素再結合部4では、酸化部2及び放射性核種捕捉部3を通過した残存水素、並びに放射性核種捕捉部3で発生した水素を触媒の作用によりガス中の酸素とが再結合され、水素濃度をさらに減少させる。
この水素再結合部4を通過したガスはその圧力によりラプチャーディスク15を破裂させ、格納容器ベントライン58を介して排気用スタック59に導かれ外部に放出される。
なお、ベントフィルタ入口弁11及びベントフィルタ出口弁14は常時開として運用し、ベントフィルタ容器1を交換する際に閉とすることでベントフィルタ容器1の交換を行う。また、ベントフィルタ容器1の交換によって処理停止期間が生じないように、ベントフィルタ容器を並列に複数設置してもよい。
また、本実施形態ではベントフィルタ容器1で処理されたガスを排気用スタック59に導き外部に排出しているが、排気用スタック59の替わりにタービン建屋等の建屋内部に導くようにしてもよい。
(効果)
本実施形態によれば、放射性核種、水素等を含むガスを酸化部2、放射性核種捕捉部3及び水素再結合部4に順次流入させることにより、水素及び放射性核種を効率的に除去することができる。特に、酸化部2及び水素再結合部4を設けたことにより、ガス中に含まれる水素及び放射性核種捕捉部3で発生した水素を効果的に除去することが可能となる。
また、放射性核種捕捉部3で発生した水素及び酸素を後段の水素再結合部4で再結合させるため、ベントフィルタ容器1内の爆発を防ぐことができるとともに、ベントフィルタ容器1内部の高温化及び過圧化を抑制することができる。
さらに、酸化部2、放射性核種捕捉部3及び水素再結合部4を一つの容器に収容したことにより、ベント装置のコンパクト化を図ることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る原子炉格納容器のベント装置について、図2を参照して説明する。
なお、上述した実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
本第2の実施形態では、図2に示すように、放射性核種捕捉部及び水素再結合部を複数段それぞれ交互に積層した構成としている。
放射性核種捕捉部はベントフィルタ入口10側から、粒度の粗い少なくとも1段の放射性核種捕捉部3aと粒度が微細な少なくとも1段の放射性核種捕捉部3bとから構成される。
また、水素再結合部4は放射性核種捕捉部3aと放射性核種捕捉部3bの間及び下部に複数段配置されている。
このように構成されたベント装置20において、ベントフィルタ容器1内に流入したガスは、まず、酸化部2でガス中に含まれる水素と酸化物が反応し水となることによりガス中の水素濃度を減少させる。
次に、交互に配置された放射性核種捕捉部3a、3bでガス中の放射性核種を捕捉し、複数段の水素再結合部4で酸化部2を通過した残存水素及び放射性核種捕捉部3a、3bで発生した水素を触媒による再結合反応により除去する。
このように、本実施形態では、放射性核種捕捉部3a、3b及び水素再結合部4をそれぞれ複数段交互に積層した構成としたことで、放射性核種の捕捉効率と水素の除去効率を向上させるとともに、水素と酸素との再結合による発熱を分散化させ、ベントフィルタ容器1内部の過圧化及び高温化を抑制することができる。
また、粒度の異なる放射性核種捕捉部3a、3bを多段に配置したことにより、ガスの流動性を損なわずに放射性核種の捕捉効率を向上させることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る原子炉格納容器のベント装置について、図3を参照して説明する。
なお、上述した実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
本第3の実施形態は放射性核種捕捉部と水素再結合部を一体化した構成としている。
図3において、放射性核種捕捉兼水素再結合部5には、繊維状又はメッシュ状の金属あるいは粒子状のサンドフィルタと、Pt、Pd、Ni、Cu、Ag、Co、Rh、Fe、Ruのいずれか1種以上を含有する触媒とが混合状態で充填されている。
このように構成されたベント装置20において、ベントフィルタ容器1内に流入したガスは、まず、酸化部2でガス中に含まれる水素と酸化物が反応し水となることによりガス中の水素濃度を減少させる。
次に、放射性核種捕捉兼水素再結合部5では、放射性核種の捕捉と水素の再結合が同時行われ、水素を効率的に除去する。
このように、本実施形態では、放射性核種捕捉部と水素再結合部を一体化したことにより、放射性核種の捕捉効率と水素の除去効率を向上させるとともに、水素と酸素との再結合による発熱を分散化させ、ベントフィルタ容器1内部の圧力上昇、高温化を抑制することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態に係る原子炉格納容器のベント装置について、図4を参照して説明する。
なお、上述した実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
本第4の実施形態は、上記第1乃至第3の実施形態で例示したベントフィルタ容器1を略中央で分割し、ガスの流通経路を長くした構成としている。
ここでは、第1の実施形態で例示したベントフィルタ容器1を2分割した例を説明する。
(構成)
本実施形態に係るベントフィルタ容器1は、図4に示すように、酸化部2と、放射性核種捕捉部3及び水素再結合部4が配置されたベントフィルタ容器1を隔離板6により略中央で分割して長手方向に2つの領域に分割するとともに、ベントフィルタ容器1の下部にプレナム部7を設けている。この隔離板6により、酸化部と、放射性核種捕捉部及び水素再結合部は、それぞれ酸化部2−1、2−2と、放射性核種捕捉部3−1、3−2及び水素再結合部4−1、4−2に分割される。
また、分割された一方の領域のベントフィルタ容器1の一端面にはベントフィルタ入口10、入口弁11及びラプチャーディスク12が設けられ、同じ端面の他方の領域にはベントフィルタ出口13、出口弁14及びラプチャーディスク15が設けられる。
(作用)
このように構成されたベント装置20において、ベントフィルタ入口10から流入したガスは、一方の領域に配置された酸化部2−1、放射性核種捕捉部3−1、水素再結合部4−1を流下し、プレナム部7で反転して、水素再結合部4−2、放射性核種捕捉部3−2、酸化部2−1を経由してベントフィルタ出口13から格納容器ベントライン58に排出される。
ベントフィルタ入口10から流入したガスは、酸化部2−1でガス中に含まれる水素と酸化物と反応し水となることによりガス中の水素濃度を減少させ、次に、放射性核種捕捉部3−1でガス中の放射性核種が捕捉され、次に、水素再結合部4−1、4−2で酸化部2−1を通過した残存水素及び放射性核種捕捉部3−1で発生した水素を触媒の作用によりガス中の酸素と再結合させ、水素濃度をさらに減少させる。
また、放射性核種捕捉部3−2では残存した放射性核種を捕捉し、さらに酸化部2−1では残存水素を酸化物との反応によって除去する。
(効果)
このように、本実施形態では、ベントフィルタ容器1を隔離板6により2つの領域に分割することで、流路経路を長くし、これにより放射性核種の捕捉効率と水素の除去効率を向上させるとともに、水素と酸素との再結合による発熱を分散化させ、ベントフィルタ容器1内部の過圧化及び高温化を抑制することができる。
なお、本実施形態のベントフィルタ容器1の酸化部、放射性核種捕捉部及び水素再結合部の容量は必要とされる処理能力等に応じて適宜増減することができるとともに、それに応じてベントフィルタ容器1の外形寸法も適宜設計変更可能である。
また、本第4の実施形態の変形例として、図5に示すように、プレナム部7に水を満たし、水フィルタ8としてガス中の放射性核種を捕捉させるようにしてもよい。これにより、さらに放射性核種の捕捉効率を向上させることができる。
また、本第4の実施形態の変形例として、第2又は第3の実施形態で説明したベントフィルタ容器を分割してもよく、さらに、第1乃至第3の実施形態で説明したベントフィルタ構造をそれぞれ一方又は他方の領域に適宜組み合わせて配置するようにしてもよい。
[第5の実施形態]
第5の実施形態に係る原子炉格納容器のベント装置について、図6を参照して説明する。
なお、上述した実施形態と同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
上述したベントフィルタ容器1は、放射性核種の崩壊熱及び水素と酸素の再結合に伴う反応熱によって高温となる可能性があるが、本第5の実施形態はベントフィルタ容器の温度上昇を抑制するための冷却装置に関する。
本実施形態に係るベントフィルタ容器1は、その周囲に配置された冷却水循環ジャケット33と、外部に配置された冷却水貯蔵タンク31と、冷却水循環ジャケット33と冷却水貯蔵タンク31との間に接続された循環配管32、34と、冷却水入口弁37及び冷却水出口弁38とから構成される。
このように構成された本実施形態において、冷却水循環ジャケット33で加熱された冷却水は冷却水タンク31との温度差により自然循環する。冷却水貯蔵タンク31にはタンク蓋35が取り付けられており、そのタンク蓋35を開け冷却水の蒸発を促すことで蒸発潜熱を利用した除熱を行う。また、冷却水貯蔵タンク31は外部から冷却水注入を受けられるように冷却水注入ライン36を有する。
また、冷却水入口弁37および冷却水出口弁38は常時開で運用し、ベントフィルタ容器を交換する際に閉とし取り外し可能とする。
このように、本実施形態によれば、外部動力を用いることなくベントフィルタ容器の温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態の変形例として、冷却水貯蔵タンク31に複数の熱電素子を配置し(図示せず)、除熱を行いながら熱電素子で発電を行うようにしてもよい。電源喪失時にこの電力を保安設備又は冷却装置等の駆動電力として利用することができる。
以上、本発明の実施形態の例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的な対象となる液体金属冷却炉等は、適宜変更可能である。また、実施形態やその変更例に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1…ベントフィルタ容器、2…酸化部、3、3a、3b…放射性核種捕捉部、4…水素再結合部、5…放射性核種捕捉兼水素再結合部、6…隔離板、7…プレナム部、8…水フィルタ、10…ベントフィルタ入口、11…入口弁、12、15…ラプチャーディスク、13…ベントフィルタ出口、14…出口弁、15…水フィルタ、20…ベント装置、31…冷却水貯蔵タンク、32…冷却水ループ入口、33…冷却水循環ジャケット、34…冷却水ループ出口、35…冷却水貯蔵タンク蓋、36…冷却水注入ライン、37…冷却水ループ入口弁、38…冷却水ループ出口弁、52…原子炉格納容器、58…格納容器ベントライン、59…排気用スタック、60…水素反応装置、62…ベントフィルタ。

Claims (10)

  1. 原子炉格納容器と排気用スタックとを接続する格納容器ベントラインに設けられた原子炉格納容器のベント装置において、
    前記ベント装置は、ベントフィルタ容器と、前記ベントフィルタ容器の一方の端部に設けられたベントフィルタ入口と、他方の端部に設けられたベントフィルタ出口と、を備え、前記ベントフィルタ容器の内部にベントフィルタ入口側から順に酸化部、放射性核種捕捉部及び水素再結合部を配置したことを特徴とする原子炉格納容器のベント装置。
  2. 前記放射性核種捕捉部及び水素再結合部を交互にそれぞれ複数段配置したことを特徴とする請求項1記載の原子炉格納容器のベント装置。
  3. 原子炉格納容器と排気用スタックとを接続する格納容器ベントラインに設けられた原子炉格納容器のベント装置において、
    前記ベント装置は、ベントフィルタ容器と、前記ベントフィルタ容器の一方の端部に設けられたベントフィルタ入口と、他方の端部に設けられたベントフィルタ出口と、を備え、前記ベントフィルタ容器の内部にベントフィルタ入口側から順に酸化部、放射性核種捕捉兼水素再結合部を配置したことを特徴とする原子炉格納容器のベント装置。
  4. 前記ベントフィルタ容器を隔離板で2つの領域に分割し、当該ベントフィルタ容器の下部にプレナム部を設けるとともに、前記ベントフィルタ容器の一つの端部にベントフィルタ入口とベントフィルタ出口を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の原子炉格納容器のベント装置。
  5. 前記プレナム部に水フィルタを設けたことを特徴とする請求項4記載の原子炉格納容器のベント装置。
  6. 前記ベントフィルタ容器の周囲に冷却水循環ジャケットを設け、冷却水貯蔵タンクと循環配管で接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の原子炉格納容器のベント装置。
  7. 前記ベントフィルタ入口の上流側及びベントフィルタ出口の下流側にラプチャーディスクを設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の原子炉格納容器のベント装置。
  8. 前記酸化部には8乃至11属元素の酸化物が1種以上充填されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の原子炉格納容器のベント装置。
  9. 前記水素再結合部にはPt、Pd、Ni、Cu、Ag、Co、Rh、Fe、Ruのいずれか1種以上を含有する触媒が充填されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の原子炉格納容器のベント装置。
  10. 原子炉格納容器内のガスを格納容器ベントラインに設けられたベントフィルタ容器に導入し、次に前記ベントフィルタ容器内で前記ガス中の水素を酸化することにより除去し、次に前記ガス中の放射核種を捕捉し、次に水素を触媒による再結合反応により除去し、次に残存ガスを前記ベントフィルタ容器から排気スタックに排出することを特徴とする原子炉格納容器のベント方法。
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