JP2013246100A - 水素処理装置および水素処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常時の維持・管理の負担を最小限に抑えつつ、複数のプラントで同時に大量水素発生事象が生じた場合でも迅速に水素処理を行い得る装置及び方法を提供する。
【解決手段】第1の水素処理装置20Aは、炉心を内包する原子炉圧力容器3を包囲する原子炉格納容器1から雰囲気ガスを取り出す取り出し配管23a(23b)及び取り出し配管に設置された隔離弁21a(21b)を介して雰囲気ガスを吸引するブロア22と、ブロアに電力を供給する非常用電源24Aと、導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して導出口へ導く可搬容器32を具備し、接続配管27を介してブロアが吸引する雰囲気ガスを可搬容器へ導き、戻り配管33及び戻り配管に設置された隔離弁34を介して可搬容器内で水素除去された雰囲気ガスを原子炉格納容器1の内部に戻す流路を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の水素処理装置20Aは、炉心を内包する原子炉圧力容器3を包囲する原子炉格納容器1から雰囲気ガスを取り出す取り出し配管23a(23b)及び取り出し配管に設置された隔離弁21a(21b)を介して雰囲気ガスを吸引するブロア22と、ブロアに電力を供給する非常用電源24Aと、導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して導出口へ導く可搬容器32を具備し、接続配管27を介してブロアが吸引する雰囲気ガスを可搬容器へ導き、戻り配管33及び戻り配管に設置された隔離弁34を介して可搬容器内で水素除去された雰囲気ガスを原子炉格納容器1の内部に戻す流路を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素処理装置および水素処理方法に関する。
一般に、沸騰水型原子力発電所における沸騰水型原子炉の原子炉格納容器には、原子炉事故に備えて可燃性ガス濃度制御装置が設置されている。沸騰水型原子炉の原子炉格納容器に設置される従来の可燃性ガス濃度制御装置について、図8を参照して説明する。
図8は、沸騰水型原子炉における原子炉格納容器1および沸騰水型原子炉に適用される従来の可燃性ガス濃度制御装置10の構成を示す概略図である。
図8に示されるように、原子炉格納容器1は、原子炉の炉心2を内蔵する原子炉圧力容器3を格納する。原子炉格納容器1は、原子炉圧力容器3を包囲する上部ドライウェル5、下部ドライウェル6およびウェットウェル7によって構成される。ウェットウェル7は、上部ドライウェル5とベント管8を介して接続されており、貯蔵水を保有するサプレッションプール7aが形成される。また、原子炉圧力容器3の外側面は、生体遮蔽壁9によって包囲される。
万一、原子炉圧力容器3に接続される主蒸気管11等の原子炉一次冷却系配管が破断した場合、原子炉格納容器1内の上部ドライウェル5に高温・高圧の原子炉一次冷却材が放出され、上部ドライウェル5の圧力および温度が急激に上昇する。
上部ドライウェル5に放出された高温・高圧の冷却材は、上部ドライウェル5内の気体と混合して、ベント管8を経由してサプレッションプール7a内の貯蔵水の中に放出されて冷却される。このようにして、原子炉圧力容器3から放出された熱エネルギーの多くは、このサプレッションプール7a内の貯蔵水中において冷却され吸収される。
なお、原子炉圧力容器3の内部は、図示されない非常用炉心冷却系によってサプレッションプール7a内の貯蔵水が注入されて炉心2が冷却される。炉心2に注入された冷却水は、長期的には炉心2から崩壊熱を吸収し、破断した配管の破断口から上部ドライウェル5へ流出される。
上述したように、万一、原子炉一次冷却系配管が破断した場合には、上部ドライウェル5の内部における圧力と温度が、常にウェットウェル7よりも高い状態となり、ベント管8を経由してウェットウェル7内に水蒸気とガスが移動する。このとき、炉心2から放出され上部ドライウェル5の空間に存在していた核分裂生成物は、ベント管8を経由してサプレッションプール7a内で捕捉される。
原子炉一次冷却系配管が破断しない場合であっても、電源喪失等によって原子炉の冷却機能が喪失すると、原子炉圧力容器3の圧力が上昇し、主蒸気管11に設けられた安全弁12が作動して、原子炉圧力容器3内の水蒸気および核分裂生成物をサプレッションプール7a内の貯蔵水中に放出する。ウェットウェル7の圧力がドライウェル5,6の圧力よりも高くなった場合には、真空破壊弁13が作動してウェットウェル内ガスがドライウェルに流入する。
このように長期的事象下では、軽水炉型原子力発電所の原子炉内では冷却材である水は放射線分解され、水素ガスと酸素ガスが発生する。さらに、炉心2の内部の燃料被覆管の温度が上昇する場合には、燃料被覆管材料のジルコニウムと水蒸気との間で反応(以下、「Metal−Water反応」と称する。)が起こり、短時間で水素ガスが発生する。
発生した水素ガスは、破断した配管の破断口等から冷却材と共に原子炉格納容器1の内部に放出され、原子炉格納容器1の内部において水素ガスの濃度は次第に上昇する。また、水素ガスは非凝縮性であることから、原子炉格納容器1の内部圧力も上昇する。
水素ガスが発生する状態に対して何等有効な対策を行うことができずに、水素ガス濃度が4vol%かつ酸素濃度が5vol%以上に上昇、すなわち、可燃性ガス濃度が可燃限界を超えた場合には、気体は可燃状態となる。さらに、水素ガス濃度が上昇すると過剰な反応が発生する可能性が生じる。
上述した水素ガス濃度が上昇する事態への有効な対策として、従来の沸騰水型原子力発電設備の場合においては、圧力抑制式の原子炉格納容器1の内部を窒素ガスで置換して酸素濃度を低く維持する対策がとられている。上述のMetal−Water反応によって短時間で大量に発生する水素ガスに対しても、原子炉格納容器1の内部が可燃性雰囲気となることを厳しく防止して固有の安全性を達成している。
また、水素ガスを除去するため、原子炉格納容器1の外部には、可燃性ガス濃度制御装置10が設けられる。可燃性ガス濃度制御装置10は、再結合器14およびブロア15を備え、原子炉格納容器1内の雰囲気を原子炉格納容器1の外部に吸引し、昇温させて雰囲気中の水素ガスと酸素ガスを再結合させて水に戻し、残りの気体を冷却してから原子炉格納容器1の内部へ戻すことによって、可燃性ガス濃度の上昇を抑制している。
また、上述の可燃性ガス濃度制御装置10とは異なり外部電源、駆動部を必要とせず、静的に可燃性ガス濃度を制御する方法としては、水素の酸化触媒を用いて再結合反応を促進させる触媒式再結合装置を原子炉格納容器1の内部に複数配置する方法が提案されている。
しかしながら、この触媒式再結合装置は、水素と酸素を反応させることにより水素を除去する原理であるため、酸素よりも化学量論的に過剰な水素を除去することはできず、Metal−Water反応によって大量の水素が発生する事象下においては、水素の除去が追いつかない場合も想定し得る。
上述のように沸騰水型原子炉において、運転中の原子炉格納容器内の雰囲気は窒素ガスで置換されているために、Metal−Water反応で発生する水素と結合可能な酸素は原子炉格納容器1の内部では僅かしか存在していない。
このような低酸素雰囲気中において水素を除去するシステムとしては、ルテニウム触媒を用いて水素と窒素を反応させて処理する方法や、過酸化金属と反応させて処理する方法、水素透過材料で水素を選択的に排気する方法、水素‐酸素再結合触媒に酸素を供給する方法などが提案されている。
さらに、サイト内に複数のプラントが立地している場合には、プラント間で上述の水素処理対策を共有して設備の合理化を図る提案がなされている。例えば、特許第3596843号公報(特許文献1)に記載される装置は、上述の触媒式再結合装置に酸素を供給する設備を複数の隣接配置されるプラントで共有するものである。また、特開平11−30694号公報(特許文献2)に記載される装置は、水素透過材料を用いた水素処理設備の運転に必要な設備を移動可能な可搬式台車に積載したものである。
上述したように従来の原子炉格納容器においては、原子炉一次冷却系配管が破断するような事故発生に備え、原子炉格納容器内雰囲気が可燃限界に到達するのを防止する観点から可燃性ガス濃度制御系が設けられている。
また、Metal−Water反応によって発生する大量の水素に対して、水素透過材料を用いて選択的に除去するシステムまたは触媒を用いて水素と窒素を反応させ処理するシステムや過酸化金属と反応させて処理するシステム、触媒式再結合装置に酸素を供給するシステムが提案されている。また、大量の水素発生を伴う事象の発生頻度は低いため、サイト内に複数のプラントが立地している場合に、プラント間で上述の水素処理対策を共有して設備の合理化を図る提案(特許文献1、特許文献2)がなされている。
しかしながら、大量の水素発生を伴う事象の発生頻度は低いとはいえども、サイト内の複数のプラントで同時に大量の水素が発生する場合を完全に否定することはできない。もし、サイト内の複数のプラントで同時に大量の水素が発生した場合、共有の水素処理設備だけでは、水素処理の容量が不足し、迅速な対応が困難となる。
一方で、大量の水素を迅速に処理するためには大量の水素処理材料が必要となり、これらをサイト内の全てのプラントに対し配備しておくことは、維持および管理の手間とコストの観点から困難である。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、通常時の維持および管理の負担を最小限に抑えつつ、複数のプラントで同時に大量水素発生事象が生じた場合においても迅速な水素処理を可能とする水素処理装置および水素処理方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る水素処理装置は、上述した課題を解決するため、炉心を内包する原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器から雰囲気ガスを取り出す取り出し配管およびこの取り出し配管に設置された隔離弁を介して前記雰囲気ガスを吸引するブロアと、前記ブロアに電力を供給する電源であって、通常時に前記ブロアに電力を供給する通常電源とは別に設けられる非常用電源と、ガスの導入口および導出口を有し、前記導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して前記導出口へ導く可搬容器とを具備し、前記ブロアと前記可搬容器とを接続する接続配管を介して前記ブロアが吸引する前記原子炉格納容器内の前記雰囲気ガスを前記可搬容器へ導き、前記可搬容器と前記原子炉格納容器とを接続する戻り配管およびこの戻り配管に設置された隔離弁を介して前記可搬容器内で水素除去された前記雰囲気ガスを前記原子炉格納容器内に戻す流路を設けたことを特徴とする。
本発明の実施形態に係る水素処理方法は、上述した課題を解決するため、炉心を内包する原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器から雰囲気ガスを取り出す第1の流路と前記原子炉格納容器へガスを送り込む第2の流路とが設けられる前記原子炉格納容器の雰囲気ガス中の水素濃度を低減させる方法であり、前記第1の流路と着脱自在に接続可能な導入口と前記第2の流路と着脱自在に接続可能な導出口とを有し、前記導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して前記導出口へ導く可搬容器の前記導入口から前記原子炉格納容器から取り出した前記雰囲気ガスを内部に導き、前記可搬容器の内部で前記雰囲気ガスから水素を除去して前記原子炉格納容器に戻すことを特徴とする。
本発明によれば、複数のプラントで同時に大量水素発生事象が生じた場合でも迅速に水素処理を行うことができ、かつ、通常時の維持および管理の負担を最小限に抑えることができる。
以下、本発明の実施形態に係る水素処理装置および水素処理方法について、添付の図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る水素処理装置の一例である第1の水素処理装置20Aの構成を示した概略図であり、図2は第1の水素処理装置20Aにおいて、原子炉格納容器1内の雰囲気ガスから水素を除去する流れ(フロー)を示した説明図である。なお、図2に示される水素除去のフローは、図1に示される第1の水素処理装置20Aを適用する場合の例である。
図1は本発明の第1の実施形態に係る水素処理装置の一例である第1の水素処理装置20Aの構成を示した概略図であり、図2は第1の水素処理装置20Aにおいて、原子炉格納容器1内の雰囲気ガスから水素を除去する流れ(フロー)を示した説明図である。なお、図2に示される水素除去のフローは、図1に示される第1の水素処理装置20Aを適用する場合の例である。
第1の水素処理装置20Aは、例えば、原子炉格納容器1で大量の水素が発生する事象が発生した場合等、原子炉格納容器1の内部で雰囲気ガスから水素を除去して水素濃度を低下させたい場合に使用される装置である。第1の水素処理装置20Aを使用するにあたっては、常時は閉止されている隔離弁21aまたは隔離弁21bおよび隔離弁34が開放され、原子炉格納容器1と第1の水素処理装置20Aとを循環する流路が確保される。そして、第1の水素処理装置20Aが原子炉格納容器1から吸引した雰囲気ガスから水素を除去し、除去後の雰囲気ガスを原子炉格納容器1に戻すことによって、原子炉格納容器1内部の雰囲気ガスの水素濃度を低下させる。
第1の水素処理装置20Aは、例えば、ブロア22と、非常用電源24Aと、除湿器25と、フィルター26と、内部に水素除去処理材を収容(充填)する可搬容器32、すなわち、水素除去処理手段を具備する。第1の水素処理装置20Aには、接続配管27を介してブロア22が吸引する原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガスを可搬容器32へ導き、可搬容器32と原子炉格納容器1とを接続する戻り配管33を介して可搬容器32で水素除去された雰囲気ガスを、例えば、サプレッションチェンバー16等の原子炉格納容器1の内部に戻す流路が設けられる。
ブロア22は、炉心を内包する原子炉圧力容器3を包囲する原子炉格納容器1の内部から雰囲気ガスを取り出す取り出し配管23a,23bおよびこの取り出し配管23a,23bに設置された隔離弁21a,21bを介して雰囲気ガスを吸引する。
非常用電源24Aは、通常時にブロア22に電力を供給する通常電源(図を省略)が停止した場合等の非常時にブロア22に電力を供給する通常電源とは別個に設けられた電源である。ブロア22の電力供給元となる通常電源および非常用電源24Aは、ブロア22と電源切替可能に接続されており、通常電源停止時等の非常時においても通常電源から非常用電源24Aに切り替えることで、ブロア22に電力を供給することができる。
除湿器25は、ガスに含まれる水分を除去する機能を有し、ブロア22から送出される雰囲気ガスに含まれる水分を除去する。フィルター26は、ガスに含まれるエアロゾル物質を除去する機能を有し、ブロア22から送出される雰囲気ガスに含まれるエアロゾル物質を除去する。
可搬容器32は、導入口および導出口(図1において省略)を有し、例えば、円筒状または角筒状に形成された運搬可能な容器であり、内部に形成される中空部分には、例えば、水素透過材41、水素吸着材42等の水素を除去可能な水素除去処理材が収容(充填)される。第1の水素処理装置20Aでは、第1の水素処理装置20Aと原子炉格納容器1の内部とを連通する流路の一部を構成する接続配管27および戻り配管33と、可搬容器32の導入口および導出口とが着脱自在に構成される。
水素除去処理材が充填された可搬容器32は、導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して導出口へ導くことで、ガスに含まれる水素を除去することができ、持ち運び可能、かつ、接続配管27および戻り配管33と着脱可能な水素除去処理手段として機能する。すなわち、第1の水素処理装置20Aの水素除去処理手段は、運搬および着脱可能なカートリッジ式の水素除去処理部(以下、「第1の水素除去処理ユニット」と称する。)30Aとして構成される。
第1の水素除去処理ユニット30Aは、可搬容器32の内部に水素除去処理材として水素透過材および水素吸着材を収容する第1の水素除去処理モジュール31Aを少なくとも1個備える。例えば、図1に示される第1の水素処理装置20Aにおける第1の水素除去処理ユニット30Aは、5個の第1の水素除去処理モジュール31Aを備え、これらを並列に接続した水素除去処理手段を構成する。
第1の水素処理装置20Aでは、複数個の第1の水素除去処理モジュール31Aを備える場合に対応して、接続配管27が1つの流路である主配管35をM(Mは2以上の自然数)個の流路である枝配管36に分岐させる分岐配管で構成され、戻り配管33がM個の流路である枝配管36を1つの流路(主配管)に集合させる集合配管で構成される。また、分岐配管および集合配管の枝配管36には、開閉自在な開閉弁37が取り付けられる。なお、M=1の場合には、接続配管27および戻り配管33は、分岐配管および集合配管ではなく、1つの導入口に対して1つの導出口を有する通常の配管となる。
第1の水素処理装置20Aにおいて適用される第1の水素除去処理ユニット30Aは、第1の水素処理装置20Aを使用する必要のない状況(通常時)には、開閉弁37を閉じて、可搬容器32(第1の水素除去処理モジュール31A)を接続配管27および戻り配管33の枝配管36から取り外しておくことができる。第1の水素処理装置20Aを使用する場合には、可搬容器32(第1の水素除去処理モジュール31A)を取り付けた後に開閉弁37を開いて使用される。
ここで、プラント1つに対して必要となる第1の水素除去処理モジュール31Aの個数、すなわち、枝配管36の本数(並列数)は、第1の水素除去処理モジュール31Aの1個当たりの水素除去可能な量(水素除去処理能力)と、水素除去処理モジュール31Aを取り付けるプラントにおいて必要とされる水素除去処理能力との関係で決定する。
第1の水素除去処理モジュール31Aの水素除去処理能力が、当該プラントで必要とされる水素除去処理能力の1/K(Kは正数)である場合、Kよりも大きい最小の整数以上となる。例えば、K=4.5であれば、Kよりも大きい最小の整数は5であるから、少なくとも5個の水素除去処理モジュール31Aが必要となる。
なお、分岐配管および集合配管の枝配管36の本数であるMについては、各枝配管36に取り付け可能な水素除去処理モジュール31Aは1個であることから、プラント1つに対して必要となる水素除去処理モジュール31Aの個数と同様に、Kよりも大きい最小の整数以上の本数が少なくとも必要となる。但し、Mは必ずしもKと同じ数である必要はなく、MはK以上の整数であれば任意である。
次に、第1の水素処理装置20Aが処理するガスの流れについて説明する。
第1の水素処理装置20Aを適用して、原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガスから水素を除去する場合、まず、水素除去処理に必要な個数の第1の水素除去処理モジュール31Aを接続配管27および戻り配管33の枝配管36に装着する。水素除去処理に必要な個数の水素除去処理モジュール31Aを備える第1の水素除去処理ユニット30Aを接続配管27および戻り配管33の枝配管36に装着することで、原子炉格納容器1から隔離弁21a(21b)、ブロア22、除湿器25、フィルター26、第1の水素除去処理ユニット30A、隔離弁34を通って原子炉格納容器1に戻る流路を確保する。
続いて、開閉弁37、隔離弁21a(または隔離弁21b)および隔離弁34を開いて、ブロア22を駆動することによって、確保した原子炉格納容器1から第1の水素処理装置20Aを通って原子炉格納容器1に戻る流路に原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガスが循環する気流が生じる。なお、隔離弁21a,21bについては、開放されるのは何れか一方であるが、隔離弁21aを開放するか、隔離弁21bを開放するかは、水素発生を伴う事象の原因等、原子炉格納容器1の内部の状況を考慮して決定される。
第1の水素処理装置20Aでは、ブロア22の駆動によって、原子炉格納容器1と接続される取り出し配管23a(または取り出し配管23b)および取り出し配管23a(または取り出し配管23b)に設置された隔離弁21a(または隔離弁21b)を介して、原子炉格納容器1の内部から雰囲気ガスがブロア22に吸引される。
続いて、ブロア22によって吸引された雰囲気ガスは、ブロア22の後段(下流側)に設けられる除湿器25およびフィルター26に導かれる。除湿器25およびフィルター26は、導入された雰囲気ガスから水分およびエアロゾル物質を除去して、接続配管27を介して接続される後段(下流側)の個々の第1の水素除去処理ユニット30Aに導かれる。
第1の水素除去処理ユニット30Aでは、除湿器25およびフィルター26を通した後の雰囲気ガスが個々の可搬容器32に導入される。各可搬容器32の内部は水素透過材41および水素吸収材42が水素除去処理材として収容(充填)されており、内部に導入された雰囲気ガスを水素透過材41および水素吸収材42を通して外部へ導出することで、水素透過材41および水素吸収材42が雰囲気ガスから水素を除去する。
より詳細に説明すると、可搬容器32の内部に導入された雰囲気ガスは、水素透過材41、水素吸収材42の順に通過する。水素透過材41は雰囲気ガスから水素と水素以外のガスを分離する。水素透過材41によって水素と水素以外のガスに分離された雰囲気ガスは水素吸収材42に導かれる。水素吸収材42は水素のみを吸着し、水素以外のガスを通過させる。水素吸収材42に吸収されることなく残った雰囲気ガス、すなわち、水素除去後の雰囲気ガスは、後段(下流側)に接続される戻り配管33へ導かれる。
第1の水素除去処理ユニット30Aから導出された水素除去処理後の雰囲気ガスは、戻り配管33および開放された隔離弁34を介して原子炉格納容器1の内部に戻される。
このように、第1の水素処理装置20Aを適用すれば、接続配管27(より詳細にはその枝配管36)と着脱自在に接続可能な導入口45から導入する雰囲気ガスを内部に充填した水素除去処理材を通して戻り配管33(より詳細にはその枝配管36)と着脱自在に接続可能な導出口46へ導く可搬容器32(第1の水素除去処理モジュール31A)の内部で雰囲気ガスから水素を除去して原子炉格納容器1へ戻すことによって、原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガス中の水素濃度を低減させることができる。
図3および図4は、可搬容器32の実施例について、その外観を示した概略図であり、図3(A)および図4(A)は可搬容器32の正面図、図3(B)および図4(B)は可搬容器32の上面図である。
可搬容器32は、例えば、円筒状または角筒状(側面の形状が円または多角形)に形成された運搬可能な容器であり、ガスを容器内部に導く導入口45と、容器内部に導かれたガスを外部へ導出する導出口46とを有する。
可搬容器32の寸法および重量は、サイトの外部から搬入する必要が生じる場合等を考慮して、トレーラー等の車両やヘリコプター等の既存の輸送手段で輸送可能な寸法および重量の範囲内とする。例えば、可搬容器32の寸法は、図3および図4に示されるように、導入口45および導出口46に形成されるフランジ部分を含めて、長さ9.0メートル[m]以下、高さ2.0メートル[m]以下、幅2.3メートル[m]以下とする。また、可搬容器32の全重量は、内容物を含めた状態、すなわち、第1の水素除去処理モジュール31A(または後述する第2の水素除去処理モジュール31B)の状態で、12.1トン[t]以下とする。
図5は、本発明の実施形態に係る水素処理装置の一例である第1の水素処理装置20Aに適用される第1の水素除去処理モジュール31Aの配備数について説明する説明図である。
通常時において、接続配管27および戻り配管33の枝配管36から取り外されている第1の水素除去処理モジュール31Aは、例えば、防災センター48等の所定の管理場所に配備され、管理される。可搬容器32に収容する水素透過材41および水素吸収材42の保守および点検は、この防災センター48にて一括して実施する。
防災センター48は、例えば2つ等の複数のサイトを管轄する。防災センター48が配備および管理する第1の水素除去処理モジュール31Aの数は、第1の水素除去処理モジュール31Aを最も必要とするサイトにおいて必要とされる数量以上に設定され、常時、使用可能な状態で保管される。
図5に示される例で説明すると、防災センター48が管轄する2つのサイト(3つの原子力発電プラントを有するサイト1および2つの原子力発電プラントを有するサイト2)があり、各サイトにおける第1の水素除去処理モジュール31Aの必要数は、サイト1が15個(各プラントにつき5個)であり、サイト2が8個(各プラントにつき4個)である。この場合、より多くの第1の水素除去処理モジュール31Aを必要とするサイト1の必要数である15個を保管する最低限の数量として設定する。
上記内容をより一般化して説明すれば、防災センター48が配備および管理する第1の水素除去処理モジュール31Aの最少の個数(最少配備数)は、iをサイト番号、Nをサイト数、U(i)をサイト番号iのサイトにおける第1の水素除去処理モジュール31Aの必要数とすると、次の式(1)で表される。また、jをプラント番号、nをプラント数、P(j)をプラント番号jのプラントにおける第1の水素除去処理モジュール31Aの必要数とすれば、上記U(i)は、次の式(2)で表される。
なお、図5は第1の水素処理装置20Aに適用される第1の水素除去処理モジュール31Aの配備数を具体例として示しているが、後述する第2の水素処理装置20Bに適用される第2の水素除去処理モジュール31Bの配備数についても同様である。
上述した第1の水素処理装置20Aおよび第1の水素処理装置20Aを用いた水素処理方法によれば、プラント毎に、水素透過材41、水素吸収材42等の水素除去処理材を保守および管理する必要がなく、サイト間で共有することができるので、保守および管理の手間とコストを削減することができる。すなわち、従来よりも保守および管理の負担を軽減することができる。
また、第1の水素処理装置20Aに適用される第1の水素除去処理モジュール31Aは、車両やヘリコプター等の輸送手段によって輸送できるので、大量の水素が発生する事象が生じた場合であっても、迅速に対応することができ、第1の水素除去処理モジュール31Aを複数配置することで所望の水素除去処理能力を有する第1の水素除去処理ユニット30Aを得ることができる。
さらに、第1の水素処理装置20Aおよび第1の水素処理装置20Aを用いた水素処理方法を適用するにあたり、原子炉格納容器1の貫通部を新たに増やすことがないので、従来と比較して原子炉格納容器1から放射性物質等が漏洩するリスクを増加させることもない。
なお、図1に示される第1の水素処理装置20Aは、除湿器25と、フィルター26が、ブロア22と第1の水素除去処理ユニット30Aを構成する各可搬容器32(第1の水素除去処理モジュール31A)との間に設けられている例であるが、第1の水素処理装置20Aでは、必ずしも除湿器25およびフィルター26を設ける必要はない。すなわち、除湿器25およびフィルター26を具備しない第1の水素処理装置20Aを構成することもできる。また、図1に示される第1の水素処理装置20Aは、除湿器25とフィルター26とが別々に構成されている例であるが、一体的に構成されていても良い。
さらに、図1に示される第1の水素処理装置20Aでは、5本の枝配管36の全てに可搬容器32を装着して使用されているが、水素処理能力が十分であれば、必ずしも全ての枝配管36に可搬容器32を装着して使用することを要しない。すなわち、一部の枝配管36に可搬容器32を装着し、残りの枝配管36には可搬容器32を装着せずに開閉弁37を閉止して使用することもできる。
例えば、水素除去処理を行うプラントで必要とされる水素除去処理能力が1個の水素除去処理モジュール31Aの水素除去処理能力のK倍であり、このKがK=3.5である場合、4本で当該プラントにおいて必要とされる水素除去処理能力の8/7を確保することができるので、必ずしも5個の水素除去処理モジュール31Aを必要としない。
[第2の実施形態]
図6は本発明の第2の実施形態に係る水素処理装置の一例である第2の水素処理装置20Bの構成を示した概略図であり、図7は第2の水素処理装置20Bにおいて、原子炉格納容器内の雰囲気ガスから水素を除去する流れ(フロー)を示した説明図である。
図6は本発明の第2の実施形態に係る水素処理装置の一例である第2の水素処理装置20Bの構成を示した概略図であり、図7は第2の水素処理装置20Bにおいて、原子炉格納容器内の雰囲気ガスから水素を除去する流れ(フロー)を示した説明図である。
第2の水素処理装置20Bは、第1の水素処理装置20Aに対して、第1の水素除去処理ユニット30Aの代わりに第2の水素除去処理ユニット30Bを具備する点において相違する。また、より好ましい形態として、第2の水素処理装置20Bは、図6に示されるように、ヒーター51やヒーター51および冷却器52をさらに具備する場合もある。第2の実施形態の説明では、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、相違しない構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、図6に示される第2の水素処理装置20Bは、ブロア22と、非常用電源24Bと、除湿器25と、フィルター26と、ヒーター51と、冷却器52と、水素除去処理手段としての第2の水素除去処理ユニット30Bを具備する。非常用電源24Bは、非常用電源24Aと同様に通常電源とは別個に設けられた電源であり、非常時にブロア22とヒーター51に電力を供給する。
第2の水素除去処理ユニット30Bは、第1の水素除去処理ユニット30Aに対して、第1の水素除去処理モジュール31Aの代わりに第2の水素除去処理モジュール31Bを備える。
第2の水素除去処理モジュール31Bは、可搬容器32に水素反応器53を収容して構成される。水素反応器53は、導入されたガスに含まれる水素と反応、すなわち、水素を消費することで、導入されたガスから水素を除去する機能を有する。水素反応器53は、例えば、水素と酸素とを再結合させる触媒、過酸化金属、水素と窒素を反応させてアンモニアを生成する触媒の何れか、または、これらを組み合わせで構成される。
ヒーター51は、水素反応器53に導入する原子炉格納容器1の内部から取り出した雰囲気ガスを加熱する機器であり、水素反応器53においてアンモニアを生成させる場合等に、可搬容器32(第2の水素除去処理モジュール31B)の前段(上流側)に設置される。ヒーター51を用いて雰囲気ガスを加熱するのは、水素反応器53での反応を促進して水素消費量をより増加させるためである。なお、ヒーター51による加熱は、水素反応器53の構成によっては必ずしも必要な機器ではない。
冷却器52は、各可搬容器32(第2の水素除去処理モジュール31B)を通過した後の雰囲気ガスを冷却する機器で、水素反応器53を収容した可搬容器32(第2の水素除去処理モジュール31B)の後段(下流側)に設置される。冷却器52は、第2の水素処理装置20Bにおける任意の構成要素であり、原子炉格納容器1の内部の圧力上昇を回避する観点から設置される。冷却器52は、冷却後の雰囲気ガスを原子炉格納容器1の内部へ戻す。
第2の水素処理装置20Bにおいて、ヒーター51または水素反応器53で生じた化学反応によって加熱された雰囲気ガスを加熱前またはそれ以下の温度に冷却した後に原子炉格納容器1の内部へ戻しているのは、原子炉格納容器1の内部の圧力上昇の原因となる雰囲気ガスの温度上昇の要因を排除するためである。すなわち、原子炉格納容器1の内部の圧力上昇を回避する観点からすれば、ヒーター51または水素反応器53で生じた化学反応によって加熱された雰囲気ガスを冷却してから原子炉格納容器1の内部へ戻す方が冷却することなく戻すより場合よりも好ましいためである。
第2の水素処理装置20Bを適用して、原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガスから水素を除去する場合、原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガスは、図7に示されるように、原子炉格納容器1から隔離弁21a(21b)、ブロア22、除湿器25、フィルター26、ヒーター51、第2の水素除去処理ユニット30Bの水素反応器53、冷却器52、隔離弁34を通って原子炉格納容器1に戻る。
上述した第2の水素処理装置20Bおよび第2の水素処理装置20Bを用いた水素処理方法によれば、第2の水素処理装置20Bを適用すれば、接続配管27(より詳細にはその枝配管36)と着脱自在に接続可能な導入口45から導入する雰囲気ガスを内部に充填した水素除去処理材を通して戻り配管33(より詳細にはその枝配管36)と着脱自在に接続可能な導出口46へ導く可搬容器32(第2の水素除去処理モジュール31B)の内部で雰囲気ガスに含まれる水素を消費することによって、雰囲気ガス中の水素を除去して原子炉格納容器1へ戻すことができる。すなわち、第1の水素処理装置20Aおよび第1の水素処理装置20Aを用いた水素処理方法と同様の作用および効果を奏し、原子炉格納容器1の内部の雰囲気ガス中の水素濃度を低減させることができる。
なお、図6に示される第2の水素処理装置20Bは、ブロア22と、非常用電源24Bと、除湿器25と、フィルター26と、ヒーター51と、冷却器52と、第2の水素除去処理ユニット30Bを具備する例を説明しているが、第2の水素処理装置20Bは、必ずしも、ヒーター51と冷却器52とを具備することを要しない。例えば、ブロア22、非常用電源24B、除湿器25、フィルター26および第2の水素除去処理ユニット30Bを具備する第2の水素処理装置20Bや、ブロア22、非常用電源24B、除湿器25、フィルター26、ヒーター51および第2の水素除去処理ユニット30Bを具備する第2の水素処理装置20Bを構成することもできる。
以上、水素処理装置20A,20Bおよび水素処理装置20A,20Bを用いた水素処理方法によれば、プラント毎に、水素透過材41、水素吸収材42、水素反応器53等の水素除去処理材を保守および管理する必要がなく、サイト間で共有することができるので、保守および管理の手間とコストを削減することができる。すなわち、従来よりも保守および管理の負担を軽減することができる。
また、水素処理装置20A,20Bに適用される水素除去処理ユニット30A,30Bは、車両やヘリコプター等の輸送手段によって輸送できるので、大量の水素が発生する事象が生じた場合であっても、迅速に対応することができ、水素除去処理ユニット30A,30Bを複数配置することで所望の水素除去処理能力を得ることができる。
さらに、水素処理装置20A,20Bおよび水素処理装置20A,20Bを用いた水素処理方法を適用するにあたって、原子炉格納容器1の貫通部を新たに増やすことがないので、従来と比較して原子炉格納容器1から放射性物質等が漏洩するリスクを増加させることもない。
従って、上述した水素処理装置および水素処理方法によれば、複数のプラントで同時に大量水素発生事象が生じた場合でも迅速に水素処理を行うことができ、かつ、通常時の維持および管理の負担を最小限に抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…原子炉格納容器、2…炉心、3…原子炉圧力容器、5…上部ドライウェル、6…下部ドライウェル、7…ウェットウェル、7a…サプレッションプール、8…ベント管、9…生体遮蔽壁、10…従来の可燃性ガス濃度制御装置、11…主蒸気管、12…安全弁、13…真空破壊弁、14…再結合器、15…ブロア、16…サプレッションチェンバー、20A…第1の水素処理装置、20B…第2の水素処理装置、21a,21b,34…隔離弁、22…ブロア、23a,23b…取り出し配管、24A,24B…非常用電源、25…除湿器、26…フィルター、27…接続配管、28…開閉弁、30A…第1の水素除去処理ユニット、30B…第2の水素除去処理ユニット、31A…第1の水素除去処理モジュール、31B…第2の水素除去処理モジュール、32…可搬容器、33…戻り配管、35…主配管、36…枝配管、37…開閉弁、41…水素透過材、42…水素吸着材、45…導入口、46…導出口、48…防災センター、51…ヒーター、52…冷却器、53…水素反応器。
Claims (11)
- 炉心を内包する原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器から雰囲気ガスを取り出す取り出し配管およびこの取り出し配管に設置された隔離弁を介して前記雰囲気ガスを吸引するブロアと、
前記ブロアに電力を供給する電源であって、通常時に前記ブロアに電力を供給する通常電源とは別に設けられる非常用電源と、
ガスの導入口および導出口を有し、前記導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して前記導出口へ導く可搬容器とを具備し、
前記ブロアと前記可搬容器とを接続する接続配管を介して前記ブロアが吸引する前記原子炉格納容器内の前記雰囲気ガスを前記可搬容器へ導き、前記可搬容器と前記原子炉格納容器とを接続する戻り配管およびこの戻り配管に設置された隔離弁を介して前記可搬容器内で水素除去された前記雰囲気ガスを前記原子炉格納容器内に戻す流路を設けたことを特徴とする水素処理装置。 - 前記接続配管に、前記雰囲気ガスから湿分を除去する除湿器および前記雰囲気ガスからエアロゾル物質を除去するフィルターの少なくとも一方をさらに設けたことを特徴とする請求項1記載の水素処理装置。
- 前記接続配管に、前記雰囲気ガスを加熱するヒーターをさらに設けたことを特徴とする請求項1または2記載の水素処理装置。
- 前記戻り配管に、前記可搬容器から導出される前記雰囲気ガスを冷却する冷却器をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の水素処理装置。
- Mを2以上の整数とする場合、前記可搬容器はM個であり、前記接続配管は1つの流路を前記M個の流路に分岐させる分岐配管で構成され、前記戻り配管は前記M個の流路を1つの流路に集合させる集合配管で構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の水素処理装置。
- Kは正数であり、前記可搬容器1体あたりに収容された前記水素除去処理材による水素除去処理能力がプラントで必要とされる水素除去処理能力の1/Kである場合、前記分岐配管の分岐数は、前記Kよりも大きい最小の整数以上に設定されることを特徴とする請求項5記載の水素処理装置。
- 前記可搬容器の寸法は、前記導入口および導出口がフランジ部を形成する場合には、このフランジ部も含めて9.0メートル×2.3メートル×2.0メートル以内であり、前記可搬容器の総重量は、前記可搬容器内の内容物も含めて12.1トン以下であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の水素処理装置。
- 前記可搬容器は、前記接続配管および前記戻り配管と着脱自在に構成されており、通常時には前記接続配管および前記戻り配管から取り外されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の水素処理装置。
- 炉心を内包する原子炉圧力容器を包囲する原子炉格納容器から雰囲気ガスを取り出す第1の流路と前記原子炉格納容器へガスを送り込む第2の流路とが設けられる前記原子炉格納容器の雰囲気ガス中の水素濃度を低減させる方法であり、
前記第1の流路と着脱自在に接続可能な導入口と前記第2の流路と着脱自在に接続可能な導出口とを有し、前記導入口から導入するガスを内部に充填した水素除去処理材を通して前記導出口へ導く可搬容器の前記導入口から前記原子炉格納容器から取り出した前記雰囲気ガスを内部に導き、前記可搬容器の内部で前記雰囲気ガスから水素を除去して前記原子炉格納容器に戻すことを特徴とする水素処理方法。 - 前記可搬容器は、通常時には、前記第1の流路および第2の流路から取り外されていることを特徴とする請求項9記載の水素処理方法。
- 前記可搬容器に水素除去処理材を内部に充填して構成される水素除去処理モジュールは、所定の管理場所に配備および管理されており、原子力発電プラントを1つ以上有するサイトが複数存在する場合、前記管理場所に配備および管理される前記水素除去処理モジュールの数量を、前記水素除去処理モジュールを最も必要とするサイトにおいて必要とされる前記水素除去処理モジュールの数量以上に設定することを特徴とする請求項10記載の水素処理方法。
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JP2018146460A (ja) * | 2017-03-08 | 2018-09-20 | 株式会社東芝 | 水素除去装置 |
JP2020041834A (ja) * | 2018-09-06 | 2020-03-19 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 水素処理システム、原子炉施設および水素処理方法 |
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