JP2013219080A - 光電変換素子の製造方法及び光電変換素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要最小限の大きさを有する選択エミッタ構造を形成できる、光電変換素子の製造方法を提供することを、目的とする。
【解決手段】シリコン基板12の厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域14を形成する工程と、拡散領域14の全面にシリコン酸化膜20を形成する工程と、シリコン酸化膜20に拡散領域14よりも小さい開口22を形成する工程と、開口22を形成した後、シリコン基板12を不活性ガス雰囲気で熱処理する工程と、開口22を介して、拡散領域14上に電極18を形成する工程とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】シリコン基板12の厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域14を形成する工程と、拡散領域14の全面にシリコン酸化膜20を形成する工程と、シリコン酸化膜20に拡散領域14よりも小さい開口22を形成する工程と、開口22を形成した後、シリコン基板12を不活性ガス雰囲気で熱処理する工程と、開口22を介して、拡散領域14上に電極18を形成する工程とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、光電変換素子の製造方法及び光電変換素子に関する。
近年、光電変換素子としての太陽電池が注目されている。太陽電池には、例えば、結晶シリコン太陽電池等がある。
結晶シリコン太陽電池においては、光電変換効率を高めるために、例えば、選択エミッタ構造が採用される。選択エミッタ構造は、シリコン基板に形成された拡散領域において、電極に接続される領域の表面不純物濃度がその周囲よりも高い構造である。
選択エミッタ構造を形成する方法は、例えば、特開2008−186927号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1には、ドーピングペースト等を使用して、選択エミッタ構造を実現する方法が記載されている。
選択エミッタ構造を形成するその他の方法は、例えば、特開2010−232530号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献2には、酸化制御マスクを用いる方法が開示されている。特許文献2においては、先ず、n型シリコン基板の裏面に形成されたp型不純物拡散層上に酸化制御マスクを形成する。n型シリコン基板を熱酸化し、酸化制御マスクの形成位置を除いて、シリコン酸化膜を形成する。シリコン酸化膜の形成時には、シリコン酸化膜と接するp型不純物拡散層からp型不純物(ホウ素)がシリコン酸化膜に取り込まれる。シリコン酸化膜と比べて、酸化制御マスクにはホウ素が取り込まれ難い。そのため、p型不純物拡散層において、酸化制御マスクと接する領域では、シリコン酸化膜と接する領域よりも、表面不純物濃度が高くなる。
本発明の目的は、必要最小限の大きさを有する選択エミッタ構造を形成できる、光電変換素子の製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、必要最小限の大きさで形成された選択エミッタ構造を備えることにより、変換効率を向上させることができる、光電変換素子を提供することにある。
本発明の光電変換素子の製造方法は、シリコン基板の厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を形成する工程と、前記拡散領域の全面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコン酸化膜に前記拡散領域よりも小さい開口を形成する工程と、前記開口を形成した後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気で熱処理する工程と、前記開口を介して、前記拡散領域上に電極を形成する工程とを備える。
本発明の光電変換素子は、厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を有するシリコン基板と、前記シリコン基板の厚さ方向一方の面に形成され、前記拡散領域が形成された位置において、前記拡散領域よりも小さい開口を有するシリコン酸化膜と、前記開口を介して前記拡散領域に接続された電極とを備え、前記拡散領域は、第1拡散領域と、前記第1拡散領域の周囲に形成され、前記第1拡散領域よりも表面不純物濃度が低い第2拡散領域とを含み、前記シリコン基板を厚さ方向から見たときに、前記第1拡散領域の大きさ及び形状が、前記開口の大きさ及び形状と同じである。
本発明の光電変換素子の製造方法においては、必要最小限の大きさを有する選択エミッタ構造を形成できる。
本発明の光電変換素子は、必要最小限の大きさで形成された選択エミッタ構造を備えることにより、変換効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子の製造方法は、シリコン基板の厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を形成する工程と、前記拡散領域の全面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコン酸化膜に前記拡散領域よりも小さい開口を形成する工程と、前記開口を形成した後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気で熱処理する工程と、前記開口を介して、前記拡散領域上に電極を形成する工程とを備える。
上記製造方法においては、シリコン酸化膜に開口を形成した後、シリコン基板を不活性ガス雰囲気で熱処理する。これにより、拡散領域のうち、開口が形成された位置と対応する領域の表面不純物濃度が、シリコン酸化膜に接した領域の表面不純物濃度よりも高くなる。この表面不純物濃度が高い領域には、開口を介して、電極が接続される。
上記製造方法によれば、酸化制御マスクを用いる場合に比して、選択エミッタ構造を形成するための工程数を少なくできる。酸化制御マスクを用いる場合、電極を形成する位置には、酸化制御マスクが存在する。そのため、電極を形成するときに、酸化制御マスクを除去する必要がある。一方、上記製造方法では、電極を形成するときに、シリコン酸化膜を除去する必要がない。そのため、製造工程数を少なくできる。
また、拡散領域のうち、電極が接続される領域は、他の領域よりも表面不純物濃度が高い。この表面不純物濃度が高い領域は、シリコン基板を厚さ方向から見たときに、その大きさ及び形状が、開口の大きさ及び形状と同じである。つまり、拡散領域において表面不純物濃度が高い領域を必要最小限の大きさで形成できる。
本発明の一実施形態に係る光電変換素子は、厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を有するシリコン基板と、前記シリコン基板の厚さ方向一方の面に形成され、前記拡散領域が形成された位置において、前記拡散領域よりも小さい開口を有するシリコン酸化膜と、前記開口を介して前記拡散領域に接続された電極とを備え、前記拡散領域は、第1拡散領域と、前記第1拡散領域の周囲に形成され、前記第1拡散領域よりも表面不純物濃度が低い第2拡散領域とを含み、前記シリコン基板を厚さ方向から見たときに、前記第1拡散領域の大きさ及び形状が、前記開口の大きさ及び形状と同じである
この場合、第1拡散領域を必要最小限の大きさで形成することができる。
以下、本発明のより具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、以下で参照する図面においては、説明を分かりやすくするために、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[第1の実施形態]
図1には、本発明の第1の実施形態としての光電変換素子10が示されている。光電変換素子10は、結晶シリコン太陽電池である。
図1には、本発明の第1の実施形態としての光電変換素子10が示されている。光電変換素子10は、結晶シリコン太陽電池である。
[光電変換素子の全体構成]
光電変換素子10は、シリコン基板12を備える。シリコン基板12は、単結晶シリコン基板であってもよいし、多結晶シリコン基板であってもよい。シリコン基板12の導電型はn型である。シリコン基板12の厚さは、例えば、100〜300μmである。シリコン基板12の比抵抗は、例えば、1.0〜10.0Ω・cmである。
光電変換素子10は、シリコン基板12を備える。シリコン基板12は、単結晶シリコン基板であってもよいし、多結晶シリコン基板であってもよい。シリコン基板12の導電型はn型である。シリコン基板12の厚さは、例えば、100〜300μmである。シリコン基板12の比抵抗は、例えば、1.0〜10.0Ω・cmである。
シリコン基板12の受光面(図1の上面)側には、p型不純物が拡散されたp型拡散領域(第1拡散領域14aと第2拡散領域14b)が形成されている。p型不純物は、例えば、ホウ素である。
第1拡散領域14aの表面不純物濃度は、第2拡散領域14bの表面不純物濃度よりも高い。第1拡散領域14aの表面不純物濃度は、例えば、1×1019cm−3以上である。第2拡散領域14bの表面不純物濃度は、例えば、1×1017〜1×1019cm−3である。
第1拡散領域14aのシート抵抗は、例えば、20〜50Ω/□である。第2拡散領域14bのシート抵抗は、例えば、50〜150Ω/□である。第2拡散領域14bのシート抵抗は、第1拡散領域14aのシート抵抗よりも大きければよい。
第1拡散領域14aと第2拡散領域14bとは、シリコン基板12の受光面の面方向に交互に並んでいる。第1拡散領域14aの幅寸法(図1の左右方向の寸法)は、例えば、50〜300μmである。第2拡散領域14bの幅寸法(図1の左右方向の寸法)は、例えば、1000〜2500μmである。第1拡散領域14aの幅寸法は、例えば、電極18の大きさ、コンタクトホール22及び電極18を形成するときの位置合わせの精度に応じて、適宜、設定される。
第1拡散領域14aの厚さ方向の寸法と、第2拡散領域14bの厚さ方向の寸法とは、略同じである。これらの拡散領域14a,14bの深さ寸法(図1の上下方向の寸法)は、例えば、0.3〜1.0μmである。
シリコン基板12の裏面(図1の下面)側の一部分には、n型不純物が拡散されたn型拡散領域16が形成されている。n型拡散領域16は、BSF(Back Surface Field)として機能する。n型不純物は、例えば、リンである。
n型拡散領域16の表面不純物濃度は、例えば、1×1020cm−3以上である。n型拡散領域16のシート抵抗は、例えば、20Ω/□である。
n型拡散領域16の幅寸法(図1の左右方向の寸法)は、例えば、30〜100μmである。n型拡散領域16の幅寸法は、例えば、隣り合う2つのn型拡散領域16の間隔、シリコン基板12の比抵抗、コンタクトホール28の大きさ、電極26とn型拡散領域16との接触抵抗に応じて、適宜、設定される。n型拡散領域16の深さ寸法は、例えば、0.5〜2.0μmである。
第1拡散領域14a上には、電極18が設けられている。電極18は、例えば、銀である。電極18は、シリコン酸化膜20に形成されたコンタクトホール22を通じて、第1拡散領域14aに接続されている。
シリコン基板12の受光面は、シリコン酸化膜20で覆われている。シリコン酸化膜20の膜厚は、例えば、50〜100nmである。シリコン酸化膜20は、パッシベーション膜及び反射防止膜として機能する。
なお、シリコン酸化膜20上に窒化珪素膜を積層し、反射防止効果を高めてもよい。この場合、シリコン酸化膜20の膜厚と、窒化珪素膜の膜厚との合計が、例えば、50〜100nmであればよい。
シリコン基板12の受光面とは反対側の裏面(図1の下面)は、パッシベーション膜24で覆われている。パッシベーション膜24は、例えば、窒化珪素膜である。パッシベーション膜24の膜厚は、例えば、50〜150nmである。
パッシベーション膜24は、電極26で覆われている。電極26は、例えば、銀である。電極26は、パッシベーション膜24に形成されたコンタクトホール28を通じて、n型拡散領域16に接続されている。このことから明らかなように、本実施形態では、BSR(Back Surface Reflector)構造が採用されている。
[光電変換素子の製造方法]
続いて、図2A〜図2Fを参照しながら、光電変換素子10の製造方法について説明する。
続いて、図2A〜図2Fを参照しながら、光電変換素子10の製造方法について説明する。
先ず、図2Aに示すように、受光面側にp型拡散領域14が形成され、且つ、裏面側の一部分にn型拡散領域16が形成されたシリコン基板12を準備する。
p型拡散領域14は、例えば、シリコン基板12(本実施形態では、n型シリコン基板)の表面からp型不純物(例えば、ホウ素)を熱拡散させることによって形成される。p型不純物の拡散源は、例えば、BSG(Boron Silicate Glass)である。
BSGを用いた拡散方法は、例えば、以下のとおりである。先ず、シリコン基板12の受光面上にBSGを形成する。その後、シリコン基板12を熱処理する。これにより、シリコン基板12の受光面側にp型拡散領域14が形成される。
n型拡散領域16は、例えば、シリコン基板12の裏面からn型不純物(例えば、リン)を熱拡散させることによって形成される。n型不純物の拡散源は、例えば、PSG(Phosphorus Silicate Glass)である。
PSGを用いた拡散方法は、例えば、以下のとおりである。先ず、シリコン基板12の裏面上にPSGを形成する。その後、PSGをパターニングする。これにより、シリコン基板12の裏面の一部にPSGが残る。その後、シリコン基板12を熱処理する。これにより、シリコン基板12の裏面側の一部分にn型拡散領域16が形成される。
シリコン基板12の裏面の一部分にn型拡散領域16を形成する他の方法としては、例えば、以下の方法がある。先ず、シリコン基板12の裏面全面にシリコン酸化膜を形成する。このシリコン酸化膜を化学エッチングし、n型拡散領域16を形成する部分のシリコン酸化膜のみを除去する。POCl3を用いた気相拡散法で熱拡散させる。これにより、裏面の一部分にn型拡散領域16が形成される。
続いて、図2Bに示すように、シリコン基板12の受光面にシリコン酸化膜20を形成する。シリコン酸化膜20は、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によって形成される。シリコン酸化膜20の膜厚は、50〜100nmである。シリコン酸化膜20の他の形成方法は、例えば、ドライ酸化、ウエット酸化、パイロジェニック酸化、常圧CVD等がある。シリコン酸化膜20を形成するときの温度は、800℃以下が好ましい。これにより、シリコン酸化膜20を形成するときに、p型拡散領域14のホウ素がシリコン酸化膜20に取り込まれるのを抑えることができる。
続いて、図2Cに示すように、シリコン酸化膜20をパターニングする。これにより、シリコン酸化膜20にコンタクトホール(開口)22が形成される。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチングによって実施される。パターニングにより、後に第2拡散領域14bとなる拡散領域14に接するシリコン酸化膜20だけが残る。他のパターニングの方法としては、例えば、エッチングペーストを用いた方法、レーザーアブレーションによる方法等がある。
続いて、シリコン基板12を不活性ガス雰囲気下で熱処理する。不活性ガスは、例えば、窒素である。熱処理の温度は、例えば、800〜1000℃である。熱処理の時間は、例えば、10〜120分である。これにより、図2Dに示すように、第1拡散領域14aと第2拡散領域14bとがシリコン基板12の受光面側に形成される。拡散領域14のうち、シリコン酸化膜20で覆われている領域が第2拡散領域14bとなり、シリコン酸化膜20で覆われていない領域(コンタクトホール22が形成された領域)が第1拡散領域14aとなる。拡散領域14に含まれるホウ素がシリコン酸化膜20に取り込まれることにより、第1拡散領域14aよりも表面不純物濃度が低い第2拡散領域14bが形成される。
続いて、図2Eに示すように、シリコン基板12の裏面にパッシベーション膜24を形成する。パッシベーション膜24は、プラズマCVDによって形成される。プラズマCVDにより、反射防止膜としての窒化珪素膜をシリコン酸化膜20上に形成してもよい。
続いて、図2Fに示すように、電極18,26を形成する。これにより、目的とする光電変換素子10が得られる。
電極18の形成方法は、例えば、以下のとおりである。先ず、スクリーン印刷法により、銀ペーストをコンタクトホール22の形成位置に印刷する。その後、銀ペーストを焼成する。このような方法により、電極18が形成される。
電極26の形成方法は、例えば、以下のとおりである。先ず、フォトリソグラフィ及びエッチングにより、パッシベーション膜24にコンタクトホール28を形成する。続いて、パッシベーション膜24に銀ペーストを印刷する。その後、銀ペーストを焼成する。このような方法により、電極26が形成される。
電極18を形成する際の熱処理と、電極26を形成する際の熱処理とは、同時に実施してもよいし、異なるタイミングで実施してもよい。
このような製造方法によれば、従来の酸化制御マスクを用いる場合に比して、選択エミッタ構造を形成するための工程数を少なくできる。酸化制御マスクを用いる場合、電極を形成する位置には酸化制御マスクが存在する。そのため、電極を形成するときに、酸化制御マスクを除去する必要がある。一方、上述の製造方法によれば、電極を形成するときに、シリコン酸化膜を除去する必要がない。そのため、製造工程数を少なくできる。
拡散領域14a,14bを形成するためのシリコン酸化膜20をパッシベーション膜及び反射防止膜として利用できる。そのため、光電変換素子10を製造するときの工程数を少なくできる。
シリコン基板12を厚さ方向から見たときに、第1拡散領域14aの大きさ及び形状とコンタクトホール22の大きさ及び形状とが同じである。つまり、第1拡散領域14aを必要最小限の大きさで形成できる。そのため、光電変換素子10の変換効率を向上させることができる。
[第2の実施形態]
続いて、図3を参照しながら、本発明の第2の実施形態としての光電変換素子30について説明する。本実施形態の光電変換素子30は、裏面接合型の太陽電池である。
続いて、図3を参照しながら、本発明の第2の実施形態としての光電変換素子30について説明する。本実施形態の光電変換素子30は、裏面接合型の太陽電池である。
[光電変換素子の全体構成]
光電変換素子30は、シリコン基板32を備える。シリコン基板32は、例えば、n型の単結晶シリコン基板である。シリコン基板32の厚さは、例えば、100〜300μmである。シリコン基板32の比抵抗は、例えば、1.0〜10.0Ω・cmである。
光電変換素子30は、シリコン基板32を備える。シリコン基板32は、例えば、n型の単結晶シリコン基板である。シリコン基板32の厚さは、例えば、100〜300μmである。シリコン基板32の比抵抗は、例えば、1.0〜10.0Ω・cmである。
シリコン基板32の裏面(図3の下面)には、n型拡散領域34と、p型拡散領域36とが形成されている。n型拡散領域34の表面不純物濃度は、例えば、1×1020cm−3である。
p型拡散領域36は、第1拡散領域36aと、第2拡散領域36bとを有する。第1拡散領域36aの幅方向両側(図3の左右方向両側)に第2拡散領域36bが形成されている。
第1拡散領域36aは、第2拡散領域36bよりも、表面不純物濃度が高い。第1拡散領域36aの表面不純物濃度は、例えば、1×1019cm−3以上である。第2拡散領域36bの表面不純物濃度は、例えば、1×1017〜1×1019cm−3である。
第1拡散領域36aの幅寸法は、例えば、30〜150μmである。第2拡散領域36bの幅寸法は、例えば、100〜1000μmである。第1拡散領域36aの幅寸法は、例えば、電極42bの大きさ、コンタクトホール44b及び電極42bを形成するときの位置合わせの精度に応じて、適宜、設定される。
第1拡散領域36aの厚さ方向の寸法と、第2拡散領域36bの厚さ方向の寸法とは、略同じである。これらの拡散領域36a,36bの深さ寸法(図3の上下方向の寸法)は、例えば、0.3〜1.0μmである。
シリコン基板32の受光面(図3の上面)は、パッシベーション膜38で覆われている。パッシベーション膜38は、例えば、窒化珪素膜である。パッシベーション膜38の膜厚は、例えば、50〜100nmである。
なお、図3では、図示していないが、シリコン基板32の受光面(シリコン基板32とパッシベーション膜38との界面)において、シリコン基板32と同じ導電型を有する不純物が高濃度にドーピングされた高濃度領域を形成してもよい。この場合、当該高濃度領域は、FSF(Front Surface Field)として機能する。
シリコン基板32の裏面(図3の下面)は、シリコン酸化膜40で覆われている。シリコン酸化膜40は、パッシベーション膜として機能する。シリコン酸化膜40の膜厚は、例えば、50〜200nmである。
パッシベーション膜40上には、電極42a,42bが形成されている。電極42a,42bは、例えば、銀である。電極42aは、シリコン酸化膜40に形成されたコンタクトホール44aを通じて、n型拡散領域34に接続されている。電極42bは、シリコン酸化膜40に形成されたコンタクトホール44bを通じて、第1拡散領域36aに接続されている。
[光電変換素子の製造方法]
続いて、図4A〜図4Fを参照しながら、光電変換素子30の製造方法について説明する。
続いて、図4A〜図4Fを参照しながら、光電変換素子30の製造方法について説明する。
先ず、図4Aに示すように、n型拡散領域34とp型拡散領域36とが裏面側に形成されたシリコン基板32を準備する。
n型拡散領域34は、例えば、シリコン基板32の表面からn型不純物(例えば、リン)を熱拡散させることによって形成される。n型不純物の拡散源は、例えば、PSGである。
p型拡散領域36は、例えば、シリコン基板32の表面からp型不純物(例えば、ホウ素)を熱拡散させることによって形成される。p型不純物の拡散源は、例えば、BSGである。
続いて、図4Bに示すように、シリコン基板32の裏面にシリコン酸化膜40を形成する。シリコン酸化膜40は、例えば、プラズマCVDによって形成される。シリコン酸化膜40の膜厚は、50〜200nmである。シリコン酸化膜40の他の形成方法は、例えば、ドライ酸化、ウエット酸化、パイロジェニック酸化、常圧CVD等がある。シリコン酸化膜40を形成するときの温度は、800℃以下が好ましい。これにより、シリコン酸化膜40を形成するときに、p型拡散領域36のホウ素がシリコン酸化膜40に取り込まれるのを抑えることができる。
続いて、図4Cに示すように、シリコン酸化膜40をパターニングする。これにより、シリコン酸化膜40にコンタクトホール(開口)44a,44bが形成される。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチングによって実施される。パターニングにより、後に第1拡散領域36aとなるp型拡散領域36に接するシリコン酸化膜40だけが除去される。他のパターニングの方法としては、例えば、エッチングペーストを用いた方法、レーザーアブレーションによる方法等がある。
続いて、シリコン基板32を不活性ガス雰囲気下で熱処理する。不活性ガスは、例えば、窒素である。熱処理の温度は、例えば、800〜1000℃である。熱処理の時間は、例えば、10〜120分である。これにより、図4Dに示すように、第1拡散領域36aと第2拡散領域36bとがp型拡散領域36に形成される。p型拡散領域36のうち、シリコン酸化膜40で覆われている領域が第2拡散領域36bとなり、シリコン酸化膜40で覆われていない領域(コンタクトホール44bが形成された領域)が第1拡散領域36aとなる。拡散領域36に含まれるホウ素がシリコン酸化膜40に取り込まれることにより、第1拡散領域36aよりも表面不純物濃度が低い第2拡散領域36bが形成される。
続いて、図4Eに示すように、シリコン基板32の受光面にパッシベーション膜38を形成する。パッシベーション膜38は、例えば、プラズマCVDによって形成される。
その後、図4Fに示すように、電極42a,42bを形成する。これにより、目的とする光電変換素子30が得られる。電極42a,42bの形成方法は、例えば、以下のとおりである。先ず、スクリーン印刷法により、銀ペーストをシリコン酸化膜40上に印刷する。このとき、銀ペーストは、コンタクトホール44a、44bにも印刷される。銀ペーストを印刷したら、銀ペーストを焼成する。このような方法により、電極42a,42bが形成される。
以上、本発明の実施形態について、詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、上述の実施形態によって、何等、限定されない。
例えば、第1及び第2の実施形態では、シリコン基板12、32の受光面にテクスチャ構造が形成されていないが、シリコン基板12、32の受光面にテクスチャ構造を形成してもよい。これにより、シリコン基板12、32に入射した光を閉じ込めて、光の利用効率を高めることができる。単結晶シリコン基板を採用する場合には、その面方位は(100)が望ましい。これにより、テクスチャ構造の形成が容易になる。多結晶シリコン基板を採用する場合には、エッチングによってテクスチャ構造が形成される。
第1及び第2の実施形態では、拡散領域が熱拡散法によって形成されていたが、例えば、拡散領域はイオン注入法によって形成してもよい。
第1の実施形態では、シリコン基板12の導電型はn型であったが、例えば、シリコン基板12の導電型はp型であってもよい。
第1の実施形態では、受光面側にp型拡散領域(第1拡散領域14a及び第2拡散領域14b)が存在する表面エミッタ構造であったが、例えば、図5に示すように、裏面側にp型拡散領域(第1拡散領域14a及び第2拡散領域14b)が存在する裏面エミッタ構造であってもよい。
10:光電変換素子、12:シリコン基板、14:p型拡散領域、14a:第1拡散領域、14b:第2拡散領域、18:電極、20:シリコン酸化膜、22:コンタクトホール、30:光電変換素子、32:シリコン基板、36:p型拡散領域、36a:第1拡散領域、36b:第2拡散領域、42b:電極、44b:コンタクトホール、46:シリコン酸化膜
Claims (2)
- シリコン基板の厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を形成する工程と、
前記拡散領域の全面にシリコン酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン酸化膜に前記拡散領域よりも小さい開口を形成する工程と、
前記開口を形成した後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気で熱処理する工程と、
前記開口を介して、前記拡散領域上に電極を形成する工程とを備える、光電変換素子の製造方法。 - 厚さ方向一方の面側にホウ素が拡散された拡散領域を有するシリコン基板と、
前記シリコン基板の厚さ方向一方の面に形成され、前記拡散領域が形成された位置において、前記拡散領域よりも小さい開口を有するシリコン酸化膜と、
前記開口を介して前記拡散領域に接続された電極とを備え、
前記拡散領域は、
第1拡散領域と、
前記第1拡散領域の周囲に形成され、前記第1拡散領域よりも表面不純物濃度が低い第2拡散領域とを含み、
前記シリコン基板を厚さ方向から見たときに、前記第1拡散領域の大きさ及び形状が、前記開口の大きさ及び形状と同じである、光電変換素子。
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