JP2013217123A - 昇降式駐車装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨水等と共に吊りチェーンに塗付した油が落下して利用者の衣服等に付着するのを防止した昇降式駐車装置を提供すること。
【解決手段】昇降式駐車装置1は、車両を載置して昇降するパレット5と、パレット5の前後左右端側に連結された吊りチェーン62,63を駆動させる昇降駆動機構61と、パレット5の左右前後側に立設される前柱21及び後柱22と、左右の前柱21の上部から左右の後柱22の上部に架設された前後梁31とを備えている。前後梁31は、リップ溝31aを有するリップ溝形鋼から形成されると共に、左右の前柱21の上部から左右の後柱22の上部に亘って傾斜して配置される。パレット5の前側左右に連結された吊りチェーン62は、左右の前柱21の上部のスプロケット65からリップ溝31a内を通して左右の後柱22の上部のスプロケット64eに亘って巻き掛けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、吊りチェーンによってパレットを昇降させる昇降装置を備えた昇降式駐車装置に関し、特に、吊りチェーンに付着した油等が利用者の衣服や車両に付着するのを防止した昇降式駐車装置に関する。
従来、パレットを昇降させる昇降装置を備えた昇降式駐車装置には、パレットを昇降させるための吊りチェーンが吊設されている。一般に、その吊りチェーンは、左右の前後梁の前端部寄りの位置、あるいは、後端部寄りの位置から下方に垂れ下がった状態に配置されているので、利用者が車両から乗り降りする際に、吊りチェ−ンに塗布された油やグリスが車両の開放したドアや、利用者の衣服等に付着して汚すという問題点があった。
このような問題点を解消し、吊りチェーンの油が利用者の衣服等に付着するのを防止した昇降式駐車装置としては、例えば、特許文献1,2に記載された機械式駐車装置が知られている。
特許文献1に記載された機械式駐車装置は、左右の前後梁の前端側及び後端側から下方に垂れ下がった状態に配置される吊りチェーンをH型鋼からなる支柱の断面空間内を通るように配置して、利用者が吊りチェーンに触れ難くしている。
また、特許文献2に記載の立体駐車装置のチェーンカバー機構は、支柱の凹部内に吊りチェーンを配置して、さらに、その凹部をチェーンカバーで覆うことによって、利用者に吊りチェーンが触れるのを防止している。
特開2005−83099号公報(特許請求の範囲) 特開平7−317353号公報(図1及び図3)
前記特許文献1,2に記載された昇降式駐車装置は、利用者が吊りチェーンに触れ難くすることはできるものの、特に、雨天時に、左右の前後梁に沿って前後方向に向けて配置された吊りチェーンが雨に濡れた場合、油を含んだ雨が吊りチェーン等から垂れ落ちて利用者に付着する等の問題点があった。
そこで、本発明は、前記問題点を解決するために創案されたものであり、吊りチェーンに塗付した油や、油を含んだ雨水等の液体が落下して利用者の衣服や車両等に付着するのを防止することができる昇降式駐車装置を提供することを課題とする。
本発明に係る昇降式駐車装置は、車両を載置して昇降するパレットと、前記パレットの前後左右端側にそれぞれ連結された吊りチェーンを駆動させる昇降駆動機構と、前記パレットの左右前側にそれぞれ立設される前柱と、前記パレットの左右後側にそれぞれ立設される後柱と、前記左右の前柱の上部から前記左右の後柱の上部にそれぞれ架設された前後梁と、を備えた昇降式駐車装置において、前記前後梁は、リップ溝を有するリップ溝形鋼から形成されると共に、前記左右の前柱の上部から前記左右の後柱の上部に亘って傾斜して配置され、前記パレットの前側左右にそれぞれ連結された前記吊りチェーンは、前記左右の前柱の上部にそれぞれ配置されたスプロケットから前記リップ溝内を通して前記左右の後柱の上部に配置されたスプロケットに亘って巻き掛けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、昇降式駐車装置は、吊りチェーンが、左右の前柱の上部にそれぞれ配置されたスプロケットからリップ溝形鋼から形成された前後梁のリップ溝内を通して左右の後柱の上部に配置されたスプロケットに亘って巻き掛けられていることによって、たとえ、吊りチェーンに塗布された油や、グリスや、油を含む雨水等の液体が垂れ落ちたとしても、その液体をリップ溝内の内底に落とすことができる。前後梁は、縦断面視して略C字状に形成されているので、油等が前後梁の下方へ垂れ落ちるのを抑制して、リップ溝に沿って流れるようにすることができる。その結果、油等が、利用者の衣服や車両に付着して汚すのを防止することができる。
さらに、前後梁は、左右の前柱の上部から左右の後柱の上部に亘って傾斜して配置されていることによって、前後梁の内底に垂れ落ちた油等の液体が、傾斜面に誘導されて後方向の低い方へ向かって流動されるため、油等の液体が、利用者や車両が行き交う後柱よりも、前側の場所へ落下する防止することができる。このように、吊りチェーンから落下した油等を、後柱側に案内して利用者や車両が出入りする位置から離れた位置に流すことができるため、確実に油等が利用者の衣服や車両等に付着するのを防止することができる。
また、前記左右の各前後梁は、それぞれ前端部及び後端部に開口部を有すると共に、前記リップ溝を側面側にして配置され、前記前端部側から前記後端部に向かって下がるように傾斜してそれぞれ配置され、前記それぞれの後端部側の開口部から前記後柱に亘って、前記前後梁内に配置された前記吊りチェーンから落下して前記リップ溝内を通って前記前後梁の後端部側の開口部から流れ出た油を所定方向に流すことが可能な油路がそれぞれ形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、吊りチェーンが内設された左右の各前後梁は、それぞれの後端部側の開口部から後柱に亘って、前後梁内の吊りチェーンから落下してリップ溝内を通って前後梁の後端部側の開口部から流れ出た油を所定の方向へ流すことが可能な油路がそれぞれ形成されていることによって、前後梁内に落下した油等の液体を、油路を介して利用者の衣服等に油等が付着することがない位置方向へ誘導して流すことができる。
また、前記油路は、前記左右の後柱において、当該左右の後柱の後面側、または、当該左右の後柱の断面空間内にそれぞれ配置されていることが好ましい。
かかる構成によれば、油路は、左右の後柱において、この左右の後柱の後面側、または、左右の後柱の断面空間内にそれぞれ配置されていることにより、油等が、後柱の後面側あるいは後柱の断面空間に内壁を伝わって地面側に流れ落ちるため、利用者の衣服や車両に油等が付着するのを防止することができる。
本発明は、吊りチェーンに塗付した油や、油を含んだ雨水等の液体が落下して利用者の衣服や車両等に付着するのを防止することができる昇降式駐車装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の一例を示す背面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の一例を示す右側面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の上部後方を示す要部拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の上部後方を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の前後梁の拡大縦断面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第1変形例を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第2変形例を示す要部拡大縦断面図である。 本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第3変形例を示す要部拡大縦断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。便宜上、図1に示す状態を後側から見た背面、図3に示す車出入口側を正面として説明する。
≪昇降式駐車装置の構成≫
図1及び図3に示すように、昇降式駐車装置1は、車両を載置するパレット5を、複数段の駐車階N、かつ、適宜な複数の駐車列Mに配置(駐車)することが可能な鉄骨製の設備からなる。昇降式駐車装置1は、この昇降式駐車装置1の骨組を形成する複数の支柱2と、複数の支柱2間に配置される梁3と、左右一対の後柱22の上部に架設された駆動フレーム4(昇降ユニット60)と、上下方向へ移動可能なパレット5と、パレット5を上下方向に移動させる昇降装置6と、パレット5を駐車階に沿って水平方向に横行自在に支持する横行支持機構8と、を主に備えている。
昇降式駐車装置1は、駐車階N及び駐車列Mの数と、重列の有無は任意であって、昇降式駐車装置1を建てる設置スペースの広さや、利用者の要望に応じて適宜に設定すればよい。昇降式駐車装置1は、前側吊りチェーン62及び後側吊りチェーン63等の吊りチェーンを有する昇降装置6を備えた機械式駐車装置であればよく、駐車階Nが地下ピット(地下段)を含めて何段あっても構わない。昇降式駐車装置1は、例えば、地上N段昇降横行M列式駐車装置、地上N段昇降横行M列縦列式駐車装置、地上N段地下B段横行M列式駐車装置、地上N段地下B段横行M列縦列式駐車装置、地上単純昇降式駐車装置、地上単純昇降縦列式駐車装置等に適用が可能である。
以下、本発明の一例として、地上2段昇降横行式駐車装置を例に挙げて説明する。
≪支柱の構成≫
図1及び図2に示すように、支柱2は、昇降式駐車装置1おいて、上下方向に延設されるフレーム部材を形成する金属製柱であり、例えば、H形鋼あるいは溝形鋼からなる。この支柱2は、地表面Aから2階までの間を上下動する上段パレット51の左右の前後にそれぞれ配置される前柱21及び後柱22と、から構成されている。支柱2は、上段パレット51が配置される駐車スペースに対して、前後左右の四隅にそれぞれ立設されている。
図2に示すように、前柱21は、地上階の各駐車スペースの車出入口側の前側左右にそれぞれ立設される柱であり、地上の駐車列M全体の前側において、右側及び左側に横方向に1列に配置される2本の支柱2からなる。前柱21は、前後梁31を後方向に向かって下がるように傾斜させるために、後柱22と比較して地表面からの高さが僅かに高く形成されている。
図1に示すように、後柱22は、地上階の各駐車スペースの後側左右にそれぞれ立設される支柱2であり、地上の駐車列M全体の後側において、右側及び左側に横方向に1列に配置される3本の支柱2からなる。後柱22の上端のフランジ部22aには、このフランジ部22aの盤面、駆動フレーム4の端部が載置されてボルト締めされる。
≪梁の構成≫
図3に示すように、梁3は、各支柱2間に架設されるフレーム部材である。梁3は、各前柱21の上端部と各後柱22の上端部との間に前後方向に向けてそれぞれ架設される前後梁31と、各前柱21の上端部間に左右方向に向けて架設される横梁32と、各後柱22間の上部に左右方向に向けてそれぞれ架設される駆動フレーム4と、各前柱21の下端部と各後柱22の下端部との間に前後方向に向けてそれぞれ架設される地表前後梁33と、各前柱21の下端部間及び各後柱22の下端部間にそれぞれ架設される地表横梁としてのレール83とから構成されている。
<前後梁の構成>
図3に示すように、前後梁31は、平面視して2階の各駐車スペースの左右に、前後方向に向けて平行に配置された左右一対のフレーム部材からなり、例えば、「Cチャンネル」、「チャンネル」、「シーチャン」あるいは「C形鋼」と呼ばれるリップ溝形鋼(図4及び図6参照)からなる。前後梁31は、左右一対であるため、どちらか一方を主に説明して他方側の説明を適宜省略して説明する。
図4〜図6に示すように、前後梁31は、縦断面視して略C字形状に形成されて、前端部31bから後端部31cに亘って前側吊りチェーン62(吊りチェーン)が内挿されたリップ溝31aを有している。前後梁31は、リップ溝31a内の前側吊りチェーン62に塗付された油、グリス、あるいは、油類を含んだ雨等の液体が内底31fに垂れ落ちた場合に、後柱22側に向かって流動させるために、左右の各前柱21の上部から左右の各後柱22に亘ってそれぞれ僅かに下がるように角度θ(図5参照)傾斜させた状態に架設されている。前後梁31は、後記する油路7の上流側油路部7aを形成する役目を果たす。各前後梁31は、それぞれ前端部31b及び後端部31cに開口部31d,31eを有する。図5に示すように、前後梁31の後端部31cには、開口部31dに連続して油路形成部44の連通孔44dが配置され、油路7の一部を形成している。
図6に示すように、リップ溝31aは、縦断面視して長方形の角パイプの一方の側面中央部に、中心線に沿って前後方向に形成された溝である。図2に示すように、リップ溝31aは、前後梁31の側面側に配置され、前端部31b側から後端部31cに向かって下がるように傾斜して形成されている。
前後梁31の前端部31bは、前柱21の上端に載設され、リップ溝31aの前端の開口部31eが開口した状態に配置されている。
図5に示すように、前後梁31には、後端部31c側の開口部31dから後柱22に亘って、前後梁31内に配置された吊りチェーン62から落下してリップ溝31a内を通って前後梁31の後端部31c側の開口部31d、油路形成部44の連通孔44dを介してこの連通孔44dから流れ出た油を昇降式駐車装置1の後端部位に流すことが可能な油路7の中流側油路部7bが連設されている。開口部31dの外周部には、当て金34が接合されている。その当て金34は、駆動フレーム4の前後梁固定部43に溶接される。
<横梁の構成>
図2及び図3に示すように、横梁32は、左右方向に延設されたフレーム部材であり、車出入口側の各前柱21間の上部に架設されている。図3に示すように、この横梁32及び前柱21には、シャッタフレーム91と、シャッタフレーム91を上下動させるシャッタ昇降機構92と、を備えたシャッタ装置9が設けられている。
図1に示すように、後記する駆動フレーム4は、横梁32の機能も果たすフレームであり、各後柱22間の上部に架設されている。
<地表前後梁の構成>
図1及び図2に示すように、地表前後梁33は、各前柱21の下部から各後柱22の下部に亘って配置された溝形鋼製の前後梁からなる。地表前後梁33は、利用者がその上を歩行できるように歩道の役目も兼ねている。
図2に示すように、地表横梁としてのレール83は、各駐車列Mにおいて、地表パレット52の車輪81,82が配置される下側に、左右に向けて延設されている。レール83は、地表面Aと同じ高さの位置に設けられた縦断面視してL字状の山形鋼からなる。
<駆動フレームの構成>
図1及び図4に示すように、前記した駆動フレーム4は、昇降駆動機構61の構成部品の一部が載設される梁部材であり、駐車スペースの後側左右に配置された左右一対の後柱22の上部に架設される背面視して凹形状のフレーム部材である。
図5に示すように、駆動フレーム4は、左右の後柱22の上部に架設される横梁部41と、この横梁部41の左右端部から上方向にそれぞれ延設された支柱部42と、前柱21と後柱22との間に配置される前後梁31を固定するための前後梁固定部43(図2参照)と、油路7の中流側油路部7bを形成する油路形成部44と、から主に形成されている。この駆動フレーム4は、横梁部41と支柱部42と前後梁固定部43と、油路形成部44とが溶接手段等によって一体に形成されると共に、駆動モータ64,駆動軸64d、軸受部材64i等が組み付けられてユニット化された昇降ユニット60を構成している。
図4に示すように、横梁部41は、駆動モータ64及び制御盤11が載設される幅広なフレーム部材からなり、左右下端部がそれぞれ後柱22の上端部に設けられたフランジ部22aにボルト締めされる。横梁部41は、フランジ部22a上に架設された横梁フレーム41aと、この2本の横梁フレーム41a上に載設された横梁板材41bと、から主に構成されている。
横梁フレーム41aは、例えば、フランジ部22a上にレール状に平行に架設された2本の溝形鋼からなり、互いに所定間隔を介して背中合わせの状態で配置されている。
横梁板材41bは、駆動モータ64と、制御盤11と、油路形成部44と、リブ42bと、が載設される金属製厚板材であり、例えば、平面視して略凹部形状に形成されている。横梁板材41bは、第1駆動スプロケット64eと第3駆動スプロケット64gからそれぞれ垂れ下がった前側吊りチェーン62と、第2駆動スプロケット64fと第4駆動スプロケット64hからそれぞれ垂れ下がった後側吊りチェーン63とが挿通されるチェーン挿通孔41cと、が形成されている。
図4に示すように、支柱部42は、左右の横梁部41の前端部から上方へ向けて配設された柱状の部位であり、例えば、横梁部41に対して立設した状態に設置された支柱部本体42aと、この支柱部本体42aの下端部と横梁板材41bの面とに接合されたリブ42bと、支柱部本体42aの前側に設けられた前後梁固定部43と、支柱部本体42aの側面に設けられた油路形成部44と、支柱部本体42aの後側面に設けられた軸受部材64iと、を有している。
支柱部本体42aは、前後方向に長い矩形のフランジ部22aの前端部に垂直に立設された溝形鋼からなるフレーム部材であり、その溝形鋼の溝を閉塞するようにして油路側壁部44bが接合されている。
リブ42bは、支柱部42と油路形成部44(油路7の中流側油路部7b)とを保持する部材であり、平面視してL字形、側面視して三角形に形成され金属製板部材からなる。リブ42bは、下面が横梁板材41b上に接合され、前面が支柱部42に後側側面に固定され、内側側面が油路側壁部44bに接合されている。
図4及び図5に示すように、前後梁固定部43は、前面側に前後梁31が接合され、後面側に支柱部42及び油路形成部44が形成される部材であり、横梁板材41bの前端部から上方向に延設された金属製板材からなる。前後梁固定部43は、外側半分が、支柱部42の前面部側の下部から上部に亘って設けられ、内側半分が、油路底部形成部44aを兼用し、油路7の中流側油路部7bの油路形成部44を形成している。
<油路形成部の構成>
前記油路形成部44は、前後梁31からなる上流側油路部7aと、ホース71からなる下流側油路部7cとの間の中流側油路部7bを形成する部位であり、例えば、断面視して凹溝形状に形成されている。油路形成部44は、上部が前後梁31の後端部から横梁板材41b上に垂下し、この横梁板材41bの前端から後端に亘って配置されている。油路形成部44は、断面視して油路7の底面部(前面部)を形成する油路底部形成部44aと、この油路底部形成部44aの外側端部から直交する方向に設けられた油路側壁部44bと、油路底部形成部44aの内側端部から直交する方向に設けられた油路側壁部44cと、支柱部42からリップ溝31a内に連通する連通孔44dと、油路形成部44の後端に形成されたホース接続部44eと、を有している。
油路底部形成部44aは、前記したように前後梁固定部43からなり、上部前側が前後梁31に接合されている。油路底部形成部44aの上部には、連通孔44dが形成されている。連通孔44dは、油O等の液体が流れる油路7の一部を形成すると共に、前側吊りチェーン62が油路形成部44(前後梁固定部43)中を前後方向に移動するトンネル状部位を形成している。
油路側壁部44b,44cは、例えば、側面視してL字状に形成された金属製部材からなり、基端部が油路底部形成部44aに接合されている。なお、油路側壁部44bと油路側壁部44cは、実施形態の図4では油路側壁部42cの上部を低く形成して、互いに上部の高さを相違させているが、同一部材であっても構わない。
油路側壁部44bは、中流側油路部7bの外側壁面を形成する板状部材であり、前側部位が、溝形鋼からなる支柱部42の溝を閉塞するように上下方向に向けて延設され、後側部位が、その前側部位の下端から後方向へ延設されている。
油路側壁部44cは、中流側油路部7bの内側壁面を形成する板状部材であり、前側部位が、連通孔44dの中央部の横から下方に向けて前記油路側壁部44bに沿って所定間隔で延設され、後側部位が、その前側部位の下端から前記油路側壁部44bに沿って後方向へ延設されている。
図5に示すように、連通孔44dは、上下方向に長い矩形の孔からなり、下端が、リップ溝31aの内底31fに面一に形成され、上端が、前側吊りチェーン62よりも上方に形成され、左右の内縁が、背面視してリップ溝31aの内壁の位置と同じか、あるいは、前側吊りチェーン62の幅よりも広く、内底31fの横幅よりも狭く形成されている。
図4及び図5に示すように、ホース接続部44eは、油路形成部44にホース71が接続される部位であり、油路形成部44において、横梁板材41bから後方側へ食み出して形成されている。
≪油路の構成≫
図5に示すように、油路7は、昇降式駐車装置1の上部前端部(図2参照)から上部後端部に亘って配置されている前側吊りチェーン62から落下した油あるいは油を含んだ雨水等の液体を、昇降式駐車装置1の後方側へ流すための流路であり、例えば、昇降式駐車装置1のフレーム部材と、ホース71とによって形成されている。油路7は、前記したように、前後梁31からなる上流側油路部7aと、上流側油路部7aの下流側に連設され、駆動フレーム4の一部である油路形成部44からなる中流側油路部7bと、中流側油路部7bに接続されたホース71からなる下流側油路部7cと、から主に形成されている。
図6に示すように、上流側油路部7aは、縦断面視して略C字形状のリップ溝31aからなるので、前後梁31の下部が凹溝状の流路を形成し、前後梁31の上部が上流側油路部7a及び前側吊りチェーン62を覆って雨がリップ溝31a内に入り難い逆凹部形状に形成されている。
図5に示すように、中流側油路部7bは、その上流側油路部7aとホース71との間に、側面視してL字形状に形成されると共に、断面視して凹溝形状の流路からなる。また、中流側油路部7bは、吊りチェーン62,63を避けるために、平面視してく字状(図4参照)に形成されている。中流側油路部7b内を流れる油等の液体は、油路底部形成部44aの内壁面を伝わって後端のホース71側(ホース接続部44e)に向かって流れるようになっている。この中流側油路部7bは、後記する駆動フレーム4に、油路底部形成部44a、油路側壁部44b及び油路側壁部44cに設けられ、工場で共に昇降ユニット60としてユニット化される。
下流側油路部7cは、後柱22の上部に配置された中流側油路部7bの後端部位の油等の液体を所定の廃棄場所に送り流すための流路であり、前記ホース71からなる。
ホース71は、ホース接続部44eに外嵌して接続された配管であり、例えば、ホース接続部44eの外形形状に合わして形成された樹脂製の角パイプからなる。ホース71は、上端部が、バンド等の拘束部材(図示省略)によってホース接続部44eに固定され、下端部が予め設定された廃棄場所に配置されている。
≪パレットの構成≫
図1及び図2に示すように、パレット5は、例えば、1階の駐車階から2階の駐車階との間を上下方向へ昇降可能な上段パレット51と、1階の駐車階を地表面Aに沿って左右方向へ移動可能な地表パレット52との2種類のものを備えて構成されている。
図2に示すように、上段パレット51は、各駐車列Mの2階部位に設置された昇降装置6によって上下方向へ移動可能に配置される矩形の搬送部材であり、昇降式駐車装置1全体において、第1駐車列M1に1台、第2駐車列M2に1台の合計2台が配置されている。この上段パレット51には、左右の前端部に前側吊りチェーン62の前端が連結される前側チェーン連結部51aと、左右の後端部に後側吊りチェーン63の一端が連結される後側チェーン連結部51bと、が設けられている。
地表パレット52は、1階の駐車列Mに設置され、横行支持機構8によって左右方向へ移動可能に配置される搬送部材であり、昇降式駐車装置1において、1台配置されている。この地表パレット52は、左右の前後端部にそれぞれモータ(図示省略)によって回転駆動して、レール83上を転動する車輪81,82が設けられている。
≪横行支持機構の構成≫
前記横行支持機構8は、前記地表パレット52と、地表パレット52に設けられた車輪81,82と、車輪82を回転させる不図示のモータと、から構成されている。
前側の車輪81は、例えば、地表パレット52の左右前側に配置されて、レール83上を転動するローラである。後側の車輪82は、地表パレット52の左右後側に配置され、不図示のモータで回転駆動して地表パレット52を横動させる駆動ローラである。
≪昇降装置の構成≫
図1及び図2に示すように、昇降装置6は、上段パレット51を地表面Aから上方へ昇降させる装置であり、第1駐車列M1及び第2駐車列M2に配置されている。
図2に示すように、昇降装置6は、上段パレット51と、上段パレット51の左右前端部に連結した有端の前側吊りチェーン62(吊りチェーン)と、上段パレット51の左右後端部に連結した有端の後側吊りチェーン63と、前側吊りチェーン62と後側吊りチェーン63とが巻き掛けられた第1駆動スプロケット64e(スプロケット)、第2駆動スプロケット64f、第3駆動スプロケット64g及び第4駆動スプロケット64hを有する昇降ユニット60と、を備えてなる。
<昇降ユニットの構成>
昇降ユニット60は、後柱22の上部に架設される前記した駆動フレーム4と、前側吊りチェーン62及び後側吊りチェーン63を引っ張ったり、戻したりして駆動させて、昇降装置6を昇降駆動させる昇降駆動機構61と、油路7の中流側油路部7bと、をユニット化したものである。昇降ユニット60は、前記駆動フレーム4と、原動スプロケット64aを有する駆動モータ64と、原動スプロケット64aに連動する従動スプロケット64bと、前記駆動チェーン64cと、左右の支柱部42に軸支された駆動軸64dと、第1駆動スプロケット64eと、第2駆動スプロケット64fと、第3駆動スプロケット64gと、第4駆動スプロケット64hと、駆動フレーム4に設けられた軸受部材64iと、を工場でユニット化されて、施行現場で後柱22に載設される。
<昇降駆動機構の構成>
図1に示すように、昇降駆動機構61は、前側吊りチェーン62及び後側吊りチェーン63を引いたり、戻したりして昇降装置6を昇降駆動させる装置であり、前記駆動フレーム4に載設されている。昇降駆動機構61は、横梁部41に載設された駆動モータ64と、駆動モータ64によって回転駆動される原動スプロケット64aと、原動スプロケット64aの回転が伝達される従動スプロケット64bと、原動スプロケット64aと従動スプロケット64bとに巻き掛けられた駆動チェーン64cと、前側吊りチェーン62が巻き掛けられた第1駆動スプロケット64e(スプロケット)と、後側吊りチェーン63が巻き掛けられた第2駆動スプロケット64fと、従動スプロケット64b、第1駆動スプロケット64e、第2駆動スプロケット64f、第3駆動スプロケット64g及び第4駆動スプロケット64hが固定された駆動軸64dと、を備えている。
駆動モータ64は、不図示の操作盤に設けられた制御スイッチと、制御盤11とが内設された制御装置(図示省略)と、吊りチェーンの位置の位置を検出するリミットスイッチ等の位置検出器(図示省略)を介して電源に接続され、利用者が制御スイッチを操作することで駆動し、位置検出器の位置信号で停止するように予め設定されている。
原動スプロケット64aと従動スプロケット64bと駆動チェーン64cとは、駆動モータ64の回転を減速させて駆動軸64dに伝え、低速回転させる減速機構を構成する。原動スプロケット64aは、駆動モータ64のロータ軸に固定されている。
従動スプロケット64bは、原動スプロケット64aよりも径及び歯数が大きい動力伝達スプロケットであり、駆動軸64dと一体に回転する。
駆動チェーン64cは、環状の無端チェーンからなる。
駆動軸64dは、従動スプロケット64bの回転を第1駆動スプロケット64e、第2駆動スプロケット64f、第3駆動スプロケット64g及び第4駆動スプロケット64hに伝達するための軸棒であり、左右の両端が軸受部材64iに軸支されている。
第1駆動スプロケット64eは、上段パレット51の左前側の前側吊りチェーン62を引っ張ったり、引き戻したりするスプロケットである。
第2駆動スプロケット64fは、上段パレット51の左後側の後側吊りチェーン63を引っ張ったり、引き戻したりするスプロケットである。
第3駆動スプロケット64gは、上段パレット51の右前側の前側吊りチェーン62を引っ張ったり、引き戻したりするスプロケットであり、駆動軸64dの右端部側に設置されている。
第4駆動スプロケット64hは、上段パレット51の右後側の後側吊りチェーン63を引っ張ったり、引き戻したりするスプロケットであり、駆動軸64dの右端部側に設置されている。
<前側吊りチェーンの構成>
図2、図4及び図5に示すように、前側吊りチェーン62は、前端が、上段パレット51の左右前端部の前側チェーン連結部51aに連結され、この前側チェーン連結部51aから前柱21の上部の前端部昇降用スプロケット65(スプロケット)、前後梁31のリップ溝31a内の開口部31d、油路形成部44の連通孔44d、駆動フレーム4の支柱部42の上部の第1駆動スプロケット64e(スプロケット)、不図示のガイドスプロケットを介して弛んだ状態で後柱22の上部のフランジ部22aに、この前側吊りチェーン62の後端が固定されている。なお、前側吊りチェーン62は、前後梁31のリップ溝31a内において、前後梁31に沿って後下がりの状態に傾斜した状態に配置されているが、水平であってもよい。
後側吊りチェーン63は、前端が、上段パレット51の左右後端部の後側チェーン連結部51bに連結され、この後側チェーン連結部51bから後柱22の上部に配置された第2駆動スプロケット64f、不図示のガイドスプロケットを介して弛んだ状態で後柱22の上部のフランジ部22aに、この後側吊りチェーン63の後端が固定されている。
≪作用≫
次に、本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置1の作用を説明する。
図1に示すように、例えば、2階の第1駐車列M1に車両を駐車させる場合、制御装置(図示省略)は、地表パレット52があるとき、横行支持機構8を駆動させて横行支持機構8を隣の1階の第2駐車列M2に横行させる。
このように、1階の第1駐車列M1にあったパレット5が上段パレット51以外のときは、1階の第1駐車列M1からパレット5を移動させてから昇降装置6を駆動させる。その場合、制御装置(図示省略)は、駆動モータ64を駆動させて、前側吊りチェーン62及び後側吊りチェーン63を引っ張り、上段パレット51を1階まで下降させる。
このとき、昇降装置6は、上段パレット51を1階まで下降させると、不図示の位置検出器がONして、位置検出信号が制御装置(図示省略)に送られ、駆動モータ64が自動停止される。そして、利用者は、車両を後退させて上段パレット51に載置する。
このようにして、昇降式駐車装置1は、1階及び2階の各駐車階Nに車両を出し入れさせて駐車させることができる。
そのとき、前側吊りチェーン62及び後側吊りチェーン63は、昇降装置6の駆動に伴って上段パレット51を吊り上げたり、吊り下げたりして移動するので、数珠状に連設された連結部に摩擦が発生するため、潤滑剤としての油O等が塗付されている。
図2に示すように、前側吊りチェーン62の前柱21の上部から後柱22の上部までの間に張設された部位は、後下がりに傾斜して設置された前後梁31のリップ溝31a内に配置されている。このため、前後梁31は、前後梁31の逆凹部形状の上側部位によって覆われているので、雨がリップ溝31a内に浸入し難い形状になっている。
図6に示すように、例えば、前後梁31内の前側吊りチェーン62に塗付された油O、前側吊りチェーン62に塗付した雨水、あるいは、前側吊りチェーン62に塗付した油Oやグリスの油分が混じった雨水等の液体は、前側吊りチェーン62から落下すると、リップ溝31aの内底31fに滴下する。また、リップ溝31aの開口部位からリップ溝31a内に浸入した雨は、内底31fに流れる。
図5に示すように、その内底31fに滴下した油O等の液体は、傾斜した内底31f(上流側油路部7a)を後柱23方向に向かってガイドされて流動し、フランジ部35の開口部31d、前後梁固定部43の連通孔44dを介して油路形成部44(中流側油路部7b)に流れて、ホース71(下流側油路部7c)内に流れ込む。そして、前記液体は、ホース71内を通って、このホース71の後部開口端にある所定の廃棄場所に廃棄される。
このように、前側吊りチェーン62に塗付された油Oやその油Oを含む雨水等の液体は、図2に示すように、前側吊りチェーン62が、側面視して車両の上部や、車両に乗車する利用者等が行き交う場所の上部に配置されてあったとしても、前側吊りチェーン62が前後梁31のリップ溝31a内に配置されているため、車両や利用者の衣服に付着するのを防止することができる。
また、図5に示すように、リップ溝31aの内底31fに滴下した油O等を含む液体は、車両や利用者が行き交うことがない場所(例えば、後柱22の後方等)に、油路7を介して廃棄されるため、車両や衣服が油O等によって汚れるのを解消することができる。
また、前記前後梁31のリップ溝31aは、断面視して略C字状に形成されているので、前後梁31の下部が、凹部状の流路を形成して油Oの流れをガイドし、前後梁31の上部が、上流側油路部7a及び前側吊りチェーン62を覆って、雨がリップ溝31a内に入り難い形状に形成されているため、車両の側部や利用者が行き交う場所に、油Oを含む雨水が滴下するのを防止することができる。
[第1変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。なお、既に説明した構成は同じ符号を付してその説明を省略する。図7は、本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第1変形例を示す要部拡大縦断面図である。
前記実施形態では、油路7の一例として、図5に示すように、下流側油路部7cをホース71で形成したことを説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図7に示すように、昇降式駐車装置1Aの油路7Aの下流側油路部7Acは、H形鋼あるいは溝形鋼からなる後柱22の断面空間22bで形成して、油O等の液体が、断面空間22b内の内壁を伝わって下方に流れ落ちるようにしても構わない。
この場合、油路7Aは、上流側油路部7Aaが、前記実施形態の上流側油路部7aと同一構造に形成され、中流側油路部7Abが、油O等の液体を油路形成部44Aから横梁部41A内を通って後柱22の断面空間22b内に流すように形成され、下流側油路部7Acが、後柱22の断面空間22bによって形成する。
中流側油路部7Abは、前記実施形態の中流側油路部7bの後端部に設けられ、この中流側油路部7bを堰止める遮蔽壁44Afと、遮蔽壁44Afの近傍の油路底部形成部44Aaに穿設した底孔44Agと、横梁部41の上面から下面に亘って貫通して形成され、前記底孔44Agに連通する縦孔44Ahと、を備えてなる。
下流側油路部7Acは、後柱22のフランジ部22aに、前記縦孔44Ahに連通して形成された油滴下孔22cと、後柱22の断面空間22bと、から構成されている。
このように昇降式駐車装置1Aは、中流側油路部7Abを、油O等の液体が駆動フレーム4の横梁部41Aから下方の後柱22の断面空間22b内に流れるように、遮蔽壁44Afと、油路底部形成部44Aaの底孔44Agと、横梁部41Aの縦孔44Ahと、後柱22のフランジ部22aの油滴下孔22cと、を形成しても、車体や利用者の衣服に油O等の液体が付着するのを防止することができる。
[第2変形例]
図8は、本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第2変形例を示す要部拡大縦断面図である。
前記実施形態で説明した下流側油路部7cのホース71は、図5に示すように、駆動フレーム4の左右の支柱部42及び横梁部41に形成した中流側油路部7bに接続するものに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、ホース71Bは、上方に延長して前後梁31からなる上流側油路部7aの後端部に接続しても構わない。
この場合、昇降式駐車装置1Bの下流側油路部7Bcは、の開口部31dに連通する油路形成部44Bの連通孔44Bdの後側に、ホース接続部44Beを連設し、このホース接続部44Beにホース71Bを直接接続する。
このように形成された油路7Bは、前後梁31のリップ溝31aと、前記ホース71Bとから主に形成されるので、構造を簡素化して、容易に組み立てることができるようにすることが可能である。
なお、下流側油路部7Bcのホース71Bは、油路7Bを形成するものであればよく、溝形鋼、角パイプ、配管、金属製ホースあるいは樹脂ホースであっても構わない。また、ホース71Bは、断面視して四角形等の多角形のものでも、円形のものでも構わない。
[第3変形例]
図9は、本発明の実施形態に係る昇降式駐車装置の第3変形例を示す要部拡大縦断面図である。本発明は、第2変形例で、前後梁31の後端の連通孔33Bdの後側にホース接続部44Beを設けて、このホース接続部44Beにホース71Bを接続したが、これに限定されるものではない。
図9に示すように、ホース接続部35Cは、前後梁31の後端の下側に設けて、ホース71Cを接続してもよい。この場合は、前後梁31の後端の開口部31dは、開口端に設けた壁部44Cfによって、前側吊りチェーン62のみを通して、油O等の液体を堰き止める状態に形成する。前後梁31の後端の内底31fは、貫通孔(排油口)を有するホース接続部35Cを形成して、内底31fからホース71Cによって、
駆動フレーム4の前面側及び下面側を通って後柱22の下側後方へ油Oが流れるようにしてもよい。
≪その他の変形例≫
なお、前記実施形態では、縦断面視して略C字形状の前後梁31のリップ溝31aを側面に設けたことを説明したが、リップ溝31aの開口位置は上側であってもよい。
このように、リップ溝31aを前後梁31の上側に設けても、リップ溝31a内に入った油Oや雨等の液体は、リップ溝31aの内底31fを流れるので、リップ溝31aを側面側に設けた場合と同様な作用効果を得ることができる。
また、前記実施形態では、昇降式駐車装置1の一例として、地上2段昇降横行式駐車装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の昇降式駐車装置1は、前側吊りチェーン62のように吊りチェーンを有する昇降装置6を有する装置であれば適宜採用することができる。つまり、昇降式駐車装置1は、地上複数段N及び駐車階の数と、駐車列Mの数と、重列の数等は、昇降式駐車装置1を建てる設置スペースの広さや、利用者の要望に応じて適宜変更してもよい。
また、中流側油路部7bは、角パイプや、配管や、断面視して円形のホース類で形成してもよく、また、材質等は特に限定されない。その場合、中流側油路部7bは、側面視してL字形状に限定されるものではなく、後端側に向かって斜めに下がるように配置しても構わない。
また、フレーム部材とフレーム部材との連結部分は、溶接手段でも、ボルト等による締結手段であっても構わない。
1,1A,1B,1C 昇降式駐車装置
2 支柱
3 梁
5 パレット
6 昇降装置
7,7A,7B,7C 油路
21 前柱
22 後柱
31 前後梁
31a リップ溝
31b 前端部
31c 後端部
31d,31e 開口部
61 昇降駆動機構
62 前側吊りチェーン(吊りチェーン)
63 後側吊りチェーン(吊りチェーン)
65 前端部昇降用スプロケット(スプロケット)
64e 第1駆動スプロケット(スプロケット)
O 油

Claims (3)

  1. 車両を載置して昇降するパレットと、
    前記パレットの前後左右端側にそれぞれ連結された吊りチェーンを駆動させる昇降駆動機構と、
    前記パレットの左右前側にそれぞれ立設される前柱と、
    前記パレットの左右後側にそれぞれ立設される後柱と、
    前記左右の前柱の上部から前記左右の後柱の上部にそれぞれ架設された前後梁と、を備えた昇降式駐車装置において、
    前記前後梁は、リップ溝を有するリップ溝形鋼から形成されると共に、前記左右の前柱の上部から前記左右の後柱の上部に亘って傾斜して配置され、
    前記パレットの前側左右にそれぞれ連結された前記吊りチェーンは、前記左右の前柱の上部にそれぞれ配置されたスプロケットから前記リップ溝内を通して前記左右の後柱の上部に配置されたスプロケットに亘って巻き掛けられていることを特徴とする昇降式駐車装置。
  2. 前記左右の各前後梁は、それぞれ前端部及び後端部に開口部を有すると共に、前記リップ溝を側面側にして配置され、前記前端部側から前記後端部に向かって下がるように傾斜してそれぞれ配置され、
    前記それぞれの後端部側の開口部から前記後柱に亘って、前記前後梁内に配置された前記吊りチェーンから落下して前記リップ溝内を通って前記前後梁の後端部側の開口部から流れ出た油を所定方向に流すことが可能な油路がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の昇降式駐車装置。
  3. 前記油路は、前記左右の後柱において、当該左右の後柱の後面側、または、当該左右の後柱の断面空間内にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項2に記載の昇降式駐車装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019044490A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 日本発條株式会社 可動式制御盤を備えた駐車装置
CN112360214A (zh) * 2020-11-25 2021-02-12 东杰智能科技集团股份有限公司 用于智能平面车库的链式输送系统

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