JP2013216538A - Iii族窒化物半導体基板、iii族窒化物半導体基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体基板、iii族窒化物半導体基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな設備投資をすることなく、III族窒化物半導体の湾曲に起因して生じうる結晶歪みを解決する手段を提供する。
【解決手段】(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を有する第1の主面F1と、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を有する第2の主面F2とを有する第1のIII族窒化物半導体層10と、第1のIII族窒化物半導体層10の第2の主面F2上に成長した第2のIII族窒化物半導体層20とを有するIII族窒化物半導体基板。
【選択図】図4

Description

本発明は、III族窒化物半導体基板、III族窒化物半導体基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法に関する。
低価格な異種基板(例:サファイア基板)上に、III族窒化物半導体(AlGa1−x−yInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1))を成長(ヘテロ成長)させる技術がある。ヘテロ成長の場合、基板上にIII族窒化物半導体を成長後、室温に戻すと、基板とIII族窒化物半導体との熱膨張係数の差に起因して、基板及びIII族窒化物半導体が大きく湾曲してしまう。
特許文献1には、このようなIII族窒化物半導体の湾曲(反り)を軽減する技術が開示されている。当該技術では、III族元素の窒化物結晶を成長用基板上でエピタキシャル成長させ、得られた窒化物結晶基板を上記窒化物結晶の成長温度近傍まで加熱するとともに反りを矯正するため平行平面の間に挟み、そのまま室温まで冷却する。
特開2003−128499号公報
特許文献1に記載の技術の場合、新たに、基板を平行平面で挟みながら冷却する大掛かりな装置を準備する必要があり、コスト負担が大きくなる。
ところで、本発明者は、上述のような湾曲したIII族窒化物半導体において、以下のような課題を見出した。このような湾曲したIII族窒化物半導体は結晶歪みが生じ、(0001)面内に面内位置に応じた結晶軸(c軸)傾きの分布が存在する。このような分布が存在するIII族窒化物半導体には、様々な問題が発生し得る。例えば、このようなIII族窒化物半導体を、半導体デバイスを作製するための下地基板として用いた場合、不純物をドープした場合に面内位置に応じた不純物量の分布が生じたり、また、III族混晶組成比に分布が生じるなどの不都合が生じ得る。
特許文献1に記載の技術は、基板自体の物理的な湾曲(反り)に着目し、これを解決するための手段を提供しているに過ぎず、結晶歪み(c面の湾曲)を解決するという視点での解決手段は提供していない。
ちなみに、基板自体の物理的な湾曲(反り)を解決する手段としては、基板の主面が平坦面となるように湾曲した基板を研磨したり、または、当該基板から主面が平坦面となっている基板を切り出したりする手段が考えられる。当該手段によれば、基板の主面を平坦面とすることができる。しかし、結晶歪み(c面の湾曲)の問題が残存する。
そこで、本発明では、III族窒化物半導体の湾曲に起因して生じうる結晶歪みを解決する手段を提供することを課題とする。
本発明によれば、
(0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面とを有する第1のIII族窒化物半導体層と、
前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面上に成長した第2のIII族窒化物半導体層と、
を有し、
以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たすIII族窒化物半導体基板が提供される。
(算出方法)
(1)前記第1の主面上において、前記第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの前記観測点で(M−1)組のペアを定める。
(2)前記ペア毎に、一方の前記観測点における第1のc軸と、他方の前記観測点における第2のc軸とが、前記第1のc軸及び2つの前記観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在する場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と前記第2のc軸とがなす角を測定し、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在しない場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と、前記第2のc軸を前記第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
(3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、前記ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)となる。
Figure 2013216538
また、本発明によれば、
(0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面とを有する第1のIII族窒化物半導体層を準備する準備工程と、
前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面上に第2のIII族窒化物半導体層を成長させる第1成長工程と、
を有し、
前記第1成長工程前における前記第1のIII族窒化物半導体層から、以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)のうち、少なくとも1つは−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たし、
前記第1成長工程後における前記第1のIII族窒化物半導体層から、以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たすIII族窒化物半導体基板の製造方法が提供される。
(算出方法)
(1)前記第1の主面上において、前記第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの前記観測点で(M−1)組のペアを定める。
(2)前記ペア毎に、一方の前記観測点における第1のc軸と、他方の前記観測点における第2のc軸とが、前記第1のc軸及び2つの前記観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在する場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と前記第2のc軸とがなす角を測定し、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在しない場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と、前記第2のc軸を前記第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
(3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、前記ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)または1/R(m−1)となる。
Figure 2013216538
III族窒化物半導体の湾曲に起因して生じうる結晶歪みを解決することが可能となる。
本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2成長工程前の本実施形態の第1のIII族窒化物半導体層の一例を示す模式図である。 第2成長工程前の本実施形態の第1のIII族窒化物半導体層の一例を示す模式図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示す模式図である。 本実施形態の作用効果を説明するための図である。 本実施形態の作用効果を説明するための図である。 本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、本発明のIII族窒化物半導体基板、III族窒化物半導体基板の製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材の大きさの比率などは図示するものに限定されない。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、準備工程S10と、第1成長工程S20とを有する。
準備工程S10では、以下の条件1及び2を満たす第1のIII族窒化物半導体(AlGa1−x−yInN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1))の層(以下、「第1のIII族窒化物半導体層」)を準備する。
条件1:(0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面とを有する。
条件2:以下の算出方法を用い、第1の主面の外周上の任意の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)のうち、少なくとも1つは−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たす。
(算出方法)
(1)第1の主面上において、第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの観測点で(M−1)組のペアを定める。
(2)ペア毎に、一方の観測点における第1のc軸と、他方の観測点における第2のc軸とが、第1のc軸及び2つの観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、第2のc軸が第1の平面上に存在する場合は、角θ(°)として、第1のc軸と第2のc軸とがなす角を測定し、第2のc軸が第1の平面上に存在しない場合は、角θ(°)として、第1のc軸と、第2のc軸を第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
(3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)となる。
Figure 2013216538
第1のc軸を延長した線と、第1の平面上に存在する第2のc軸又は仮想第2のc軸を延長した線とが「第2の主面側で交わる」とは、第1の平面を第1の主面を境に2つの領域に分けた場合、これら2つの領域の内、第2の主面が位置する側の領域で交わることを意味する。第1のc軸を延長した線と、第1の平面上に存在する第2のc軸又は仮想第2のc軸を延長した線とが「第1の主面側で交わる」とは、第1の平面を第1の主面を境に2つの領域に分けた場合、これら2つの領域の内、第2の主面が位置しない側の領域で交わることを意味する。
なお、第1のIII族窒化物半導体層は、さらに、上記算出方法を用い、第1の主面の外周上の任意の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)のすべてが、−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たすのが好ましい(条件3)。−0.4m−1≧1/RとなるIII族窒化物半導体層は、湾曲が大きすぎるため、第1のIII族窒化物半導体層としてあまり好ましくない。
θ(°)は、ロッキングカーブ測定装置を用いて各観測点におけるc軸の所定の方向からの傾き角を測定後、当該測定結果を用いて算出することができる。例えば、第1の主面側から複数の点毎に(0004)面のロッキングカーブ測定を行ってもよい。
図2に、第1のIII族窒化物半導体層の一例を示す。図示する第1のIII族窒化物半導体層11は、(0001)面を第1の主面として有するとともに、(000−1)面を第2の主面として有する。そして、(0001)面側から(000−1)面側に向かって凸状となるように湾曲している。
このような第1のIII族窒化物半導体層11は、例えば、サファイア等の異種基板の(0001)面上にIII族窒化物半導体層を成長させた後、当該異種基板を分離することで得られたIII族窒化物半導体層であってもよい。または、このようにして得られたIII族窒化物半導体層の破片であってもよい。このようにして得られたIII族窒化物半導体層は、図2に示すように、(0001)面側から(000−1)面側に向かって凸状となるように湾曲する場合がある。このようなIII族窒化物半導体層は、結晶格子が歪んでいる。すなわち、c軸の少なくとも一部が互いに平行とならず所定の角度をなし、c面が湾曲している。このようなIII族窒化物半導体層の中には、上記条件1及び2を満たすIII族窒化物半導体層、また、上記条件1乃至3を満たすIII族窒化物半導体層が含まれる。なお、III族窒化物半導体層の成長手段は特段制限されず、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置またはHVPE(Hydride Vapor. Phase Epitaxy)装置を用いたエピタキシャル成長であってもよい。成長条件は設計的事項である。
図2に示す点A1及び点A2は、隣接する2つの観測点を示している。すなわち、点A1及び点A2間の距離Lは5mmである。点A1、点A2、線D1及び線D2は、同一平面上に位置する。線D1は、点A1におけるc軸及びその延長線を示している。点A1、点A2、点A1におけるc軸及び点A2におけるc軸が同一平面上に存在する場合、線D2は、点A2におけるc軸及びその延長線を示している。一方、点A1、点A2、点A1におけるc軸及び点A2におけるc軸が同一平面上に存在しない場合、線D2は、点A2におけるc軸を点A1におけるc軸、点A1及び点A2を含む平面に投影した仮想c軸及びその延長線を示している。
α1(°)及びα2(°)各々は、所定の方向からの線D1及び線D2各々の傾き角を示す。点A1におけるc軸と点A2におけるc軸とが、点A1におけるc軸、点A1及び点A2を含む平面(第1の平面)上でなす角θ(°)は、α1(°)+α2(°)で算出される。ここで算出する角θ(°)は、点A1におけるc軸と、点A2におけるc軸または点A2におけるc軸を第1の平面に投影した仮想c軸とを、観測点側の端部(点A1及び点A2)でつないだ時に形成される角の角度(0°以上180°以下)である。
図2に示すR(m)は、線D1及び線D2の交点Bを中心とする円であって、点A1及び点A2が円周上に存在する円の半径に相当する。当該R(m)は、上記式のR(m)に相当する。
上記式及び図2に示す概念図から明らかなように、曲率1/R(m−1)は、線D1及び線D2が(0001)面側(第1の主面側)で交わる場合に負の値をとり、線D1及び線D2が(000−1)面側(第2の主面側)で交わる場合に正の値をとる。そして、線D1及び線D2がより平行になるにつれて、1/R(m−1)は0(ゼロ)m−1に近づく。なお、図2に示す例の場合、線D1及び線D2が(0001)面側(第1の主面側)で交わっているので、曲率1/R(m−1)は負の値をとる。
上記条件1及び2を満たす第1のIII族窒化物半導体層11、すなわち、c面が大きく湾曲(−0.4m−1<1/R<−0.1m−1)している第1のIII族窒化物半導体層11を下地基板として用い、(0001)面(第1の主面)上にIII族窒化物半導体層を成長させた場合、以下のような問題が発生する。
このような第1のIII族窒化物半導体層11は、(0001)面(第1の主面)内に、面内位置に応じた結晶軸傾きの分布が存在する。このような分布が存在する第1のIII族窒化物半導体層11を、半導体デバイスを作製するための下地基板として用いた場合、不純物をドープした場合に面内位置に応じた不純物量の分布が生じたり、また、III族混晶組成比に分布が生じるなどの不都合が生じ得る。
そこで、本実施形態では、以下で説明する第1成長工程S20により、第1のIII族窒化物半導体層11の格子歪み(c面曲率)を改善する。
なお、第1のIII族窒化物半導体層は、図2に示す第1のIII族窒化物半導体層11の(000−1)面を研磨し、平坦面としたものであってもよい。このようにして得られた第1のIII族窒化物半導体層は、(0001)面を第1の主面として有するとともに、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第2の主面として有する。当該第2のIII族窒化物半導体層の第2の主面は加工面(研磨面)となる。
また、第1のIII族窒化物半導体層は、図2に示す第1のIII族窒化物半導体層11の(000−1)面及び(0001)面の両方を研磨し、平坦面としたものであってよい。このようにして得られた第1のIII族窒化物半導体層は、(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第1の主面として有するとともに、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第2の主面として有する。当該第2のIII族窒化物半導体層の第1の主面及び第2の主面は加工面(研磨面)となる。
なお、研磨手段は特段制限されない。
上記研磨処理により、研磨前の第1のIII族窒化物半導体層11(図2)の曲率1/R(m−1)と、研磨後の第1のIII族窒化物半導体層11の曲率1/R(m−1)が異なる場合がある。しかし、本発明者は、研磨後の第1のIII族窒化物半導体層も、上記条件2及び3を満たし得ることを確認している。
その他、第1のIII族窒化物半導体層は、図2に示す第1のIII族窒化物半導体層11から、(0001)面側及び(000−1)面側の両方が平坦面となるように切り出されたものであってもよい。図3に、このようにして得られた第1のIII族窒化物半導体層10の一例を示す。このようにして得られた第1のIII族窒化物半導体層10は、(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第1の主面として有するとともに、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第2の主面として有する。当該第1のIII族窒化物半導体層10の第1の主面及び第2の主面は加工面となる。
また、第1のIII族窒化物半導体層は、図2に示す第1のIII族窒化物半導体層11から、(000−1)面側が平坦面となるように切り出されたものであってもよい。このようにして得られた第1のIII族窒化物半導体層は、(0001)面を第1の主面として有するとともに、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を第2の主面として有する。当該第1のIII族窒化物半導体層10の第2の主面は加工面となる。
なお、切り出す手段は特段制限されない。
上記切り出す処理により、切り出す処理前の第1のIII族窒化物半導体層11(図3参照)の曲率1/R(m−1)と、切り出した後の第1のIII族窒化物半導体層(例:図3の第1のIII族窒化物半導体層10)の曲率1/R(m−1)が異なる場合がある。しかし、本発明者は、切り出した後の第1のIII族窒化物半導体層も、上記条件2及び3を満たし得ることを確認している。
第1のIII族窒化物半導体層の第2の主面((000−1)面側)には、以下で説明する第1成長工程S20でIII族窒化物半導体層を成長させる。このため、上述のように、第2の主面((000−1)面側)を平坦面としておくと、第1成長工程S20におけるIII族窒化物半導体層の成長がし易くなる。また、第2の主面((000−1)面側)のみならず、第1の主面((0001)面側)をも平坦面としておくと、複数の第1のIII族窒化物半導体層を保管し易くなるほか、第2の主面を所定の方向に向けて載置する作業等が容易になる。
図1に戻り、第1成長工程S20では、第1のIII族窒化物半導体層の第2の主面上に、第2のIII族窒化物半導体層を成長させる。例えば、図4(A)に示すように、第1の主面F1及び第2の主面F2を有する第1のIII族窒化物半導体層10を準備した後、図4(B)に示すように、第1のIII族窒化物半導体層10の第2の主面F2上に、第2のIII族窒化物半導体層20を成長させる。
第2のIII族窒化物半導体層20を成長させる手段は特段制限されず、例えば、MOCVD装置またはHVPE装置を用いたエピタキシャル成長であってもよい。成長条件は設計的事項である。第2のIII族窒化物半導体層20は、第1のIII族窒化物半導体層10と同じIII族窒化物半導体であってもよいし、異なるIII族窒化物半導体であってもよい。
本発明者は、このように、第2の主面F2上に第2のIII族窒化物半導体層20を成長させると、第2のIII族窒化物半導体層20の存在に起因して、図4(A)→図4(B)に示すように、第1のIII族窒化物半導体層10が物理的に湾曲することを確認した。
また、第1のIII族窒化物半導体層10及び第2のIII族窒化物半導体層20の膜種の組み合わせの選択により、図4(B)に示すように、第2のIII族窒化物半導体層20から第1のIII族窒化物半導体層10の方向(図4(B)の場合、上から下方向)に向かって凸状となるように、第1のIII族窒化物半導体層10を湾曲させることができることを確認した。すなわち、図3における凸方向と逆方向に凸状となるように、第1のIII族窒化物半導体層10を湾曲させることができることを確認した。
さらに、第2のIII族窒化物半導体層20の膜厚に応じて第1のIII族窒化物半導体層10の湾曲の程度は異なり、第2のIII族窒化物半導体層の膜厚が厚くなるほど、より第1のIII族窒化物半導体層10の湾曲の程度を大きくできることを確認した。
すなわち、本実施形態によれば、第2のIII族窒化物半導体層20の膜種及び膜厚の選択により、第1のIII族窒化物半導体層10を所望の状態に湾曲させることができる。なお、第2の主面((000−1)面側)上へのIII族窒化物半導体の成長は、表面モフォロジ−が凹凸状に成膜され易いので、厚さの制御が難しい。そこで、厚さ制御の代わりに、成長条件(成長時間、ガス流量の少なくとも一方)を制御してもよい。
このような本実施形態によれば、第1成長工程S20の後、以下の算出方法を用い、第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たす第1のIII族窒化物半導体層10が得られる。
(算出方法)
(1)第1の主面上において、第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの観測点で(M−1)組のペアを定める。
(2)ペア毎に、一方の観測点における第1のc軸と、他方の観測点における第2のc軸とが、第1のc軸及び2つの観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、第2のc軸が前記第1の平面上に存在する場合は、角θ(°)として、第1のc軸と第2のc軸とがなす角を測定し、第2のc軸が第1の平面上に存在しない場合は、角θ(°)として、第1のc軸と、第2のc軸を第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
(3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)となる。
Figure 2013216538
なお、当該算出方法は、上記1/R(m−1)を算出する算出方法と同様であり、1/R(m−1)は第2のIII族窒化物半導体層20を成長させる前の第1のIII族窒化物半導体層10から算出された値であるのに対して、1/R(m−1)は第2のIII族窒化物半導体層20を成長させた後の第1のIII族窒化物半導体層10から算出された値である点のみが相違する。
なお、図4では、第1のIII族窒化物半導体層として、図3に示す第1のIII族窒化物半導体層11から、(0001)面側及び(000−1)面側が平坦面となるように切り出された第1のIII族窒化物半導体層10を示しているが、上述したその他の第1のIII族窒化物半導体層を用いた場合も、同様の処理を行うことで、同様の作用効果を得られる。
例えば、図2に示す第1のIII族窒化物半導体層11の(000−1)面上に、所定の膜厚で第2のIII族窒化物半導体層20を成長させた場合、第1のIII族窒化物半導体層10に存在する結晶歪みのみならず、第1のIII族窒化物半導体層11自体の物理的な湾曲をも改善することができる。
このような本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法によれば、以下のようなIII族窒化物半導体基板が得られる。
すなわち、例えば、図4(B)に示すように、第1のIII族窒化物半導体層10と、第1のIII族窒化物半導体層の第2の主面F2上に成長している第2のIII族窒化物半導体層20とを有する。なお、第1のIII族窒化物半導体層10の代わりに、上述したその他の第1のIII族窒化物半導体層を備えてもよい。
第1のIII族窒化物半導体層は、(0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面F1と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面F2とを有する。
なお、以下の算出方法を用い、第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たす。
(算出方法)
(1)第1の主面上において、第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの観測点で(M−1)組のペアを定める。
(2)ペア毎に、一方の観測点における第1のc軸と、他方の観測点における第2のc軸とが、第1のc軸及び2つの観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、第2のc軸が第1の平面上に存在する場合は、角θ(°)として、第1のc軸と第2のc軸とがなす角を測定し、第2のc軸が第1の平面上に存在しない場合は、角θ(°)として、第1のc軸と、第2のc軸を第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
(3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)となる。
Figure 2013216538
なお、当該算出方法は、上記1/R(m−1)を算出する算出方法と同様であり、1/R(m−1)は第2のIII族窒化物半導体層20を成長させる前の第1のIII族窒化物半導体層10から算出された値であるのに対して、1/R(m−1)は第2のIII族窒化物半導体層20を成長させた後の第1のIII族窒化物半導体層10から算出された値である点のみが相違する。
第1のIII族窒化物半導体層の第2の主面は、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面であってもよい。第1のIII族窒化物半導体層の第2の主面は加工面となっていてもよい。
第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板の(0001)面上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離して得られたIII族窒化物半導体層であってもよい。または、第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板の(0001)面上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離した後、湾曲しているIII族窒化物半導体層の(000−1)面側を研磨するか、または、(000−1)面側の一部を切り取ることで、(000−1)面側を平坦化したIII族窒化物半導体層であってもよい。
<実施例>
サファイア基板の(0001)面上に成長し、当該サファイア基板を分離して得られた円状(直径2インチ)のGaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)を用意した。そして、当該GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)の(0001)面(第1の主面)の直径上に9点の観測点を定め、1/R(m−1)を算出した。なお、円の中心に1つの観測点を定めた。
その後、GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)に対して有機洗浄及び酸洗浄を行い、次いで、GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)の(000−1)面(第2の主面)上に、HVPE装置でGaN層(第2のIII族窒化物半導体層)を成長させた。この時、曲率1/R(m−1)が0(ゼロ)に近づくように、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)の厚さ(成長条件)をコントロールした。成長条件は以下の通りである。
実施例1:成長温度:1040℃、Hキャリアガス流量:5.7L/min、NHガス流量:3L/min、GaClガス流量:50cc/min、成長時間:125min
実施例2:成長温度:1040℃、Hキャリアガス流量:5.7L/min、NHガス流量:3L/min、GaClガス流量:150cc/min、成長時間:45min
実施例3:成長温度:1040℃、Hキャリアガス流量:5.7L/min、NHガス流量:3L/min、GaClガス流量:200cc/min、成長時間:34min
GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長後、当該GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)の(0001)面(第1の主面)の直径上に9点の観測点を定め、1/R(m−1)を算出した。なお、円の中心に1つの観測点を定めた。
得られた結果を図5に示す。横軸は、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長前のGaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)から得た曲率1/R(m−1)を示す。縦軸は、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長後のGaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)から得た曲率1/R(m−1)を示す。
図中一点鎖線上にマークが存在する場合、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長前後で結晶歪みに変化がなかったことを示す(1/R(m−1)=1/R(m−1))。図中一点鎖線より左上側のエリアにマークが存在する場合、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長により結晶歪みに変化があったことを示す(1/R(m−1)<1/R(m−1))。図中一点鎖線より右下側のエリアにマークが存在する場合、GaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長により結晶歪みに変化があったことを示す(1/R(m−1)>1/R(m−1))。
各実施例とグラフ上のマークとの対応関係は以下の通りである。
実施例1−△、実施例2−◇、実施例3−○
図5に示すように、複数のマークはいずれも、図中一点鎖線より左上側のエリアに存在する(1/R(m−1)<1/R(m−1))。この結果より、GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)の(000−1)面(第2の主面)にGaN層(第2のIII族窒化物半導体層)成長させることで、GaN基板(第1のIII族窒化物半導体層)に存在する結晶歪みを変化させることができることが分かる。
また、その変化の傾向は一定(1/R(m−1)<1/R(m−1))であることが分かる。そして、「1/R(m−1)<1/R(m−1)」となる傾向の場合、−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たす第1のIII族窒化物半導体層11の結晶歪みを改善し、曲率1/R(m−1)が0(ゼロ)m−1に近い状態にできることは明らかである。実際、実施例2の一部、及び、実施例3は、狙い通り、曲率1/R(m−1)が0(ゼロ)m−1に近い状態となっている。
以上の結果より、−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たす第1のIII族窒化物半導体層11の第2の主面に第2のIII族窒化物半導体層を成長させることで、第1のIII族窒化物半導体層に存在する結晶歪みを改善できることが分かる。
図6に示すグラフは、横軸にGaCl流量をとり、縦軸に変化量Δ1/R(m−1)(=1/R−1/R)をとり、上記実施例1乃至3の結果をプロットしたものである。各実施例とグラフ上のマークとの対応関係は上述の通りである。図より、GaCl流量によってΔ1/R(m−1)が変化する傾向が読み取れる。
<第2の実施形態>
図7は、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図示するように、本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法は、準備工程S10と、第1成長工程S20と、第2成長工程S30と、スライス工程S40とを有する。準備工程S10及び第1成長工程S20は、第1の実施形態と同様である。
第2成長工程S30は、第1成長工程S20の後、第1のIII族窒化物半導体層の第1の主面((0001)面側)上に、第3のIII族窒化物半導体層を成長させる。
第3のIII族窒化物半導体層の成長手段は特段制限されず、例えば、MOCVD装置またはHVPE装置を用いたエピタキシャル成長であってもよい。成長条件は設計的事項である。なお、第2成長工程S30の前に、図4(C)に示すように、第1の主面F1側を研磨し、平坦化する工程(平坦化工程)を行ってもよい。
本実施形態の場合、第1のIII族窒化物半導体層の結晶歪みが改善されている。このため、このような第1のIII族窒化物半導体層にIII族窒化物半導体を成長させた場合、厚膜成長してもクラック等が入りづらくなることが期待される。すなわち、厚膜な第3のIII族窒化物半導体層を得ることができる。
スライス工程S40では、第3のIII族窒化物半導体層をスライスして、自立基板を得る。当該工程は、従来技術に準じて実施することができる。
以上説明した本実施形態のIII族窒化物半導体基板の製造方法によれば、厚膜な第3のIII族窒化物半導体層を形成し、それをスライスして多量の自立基板を得ることができる。すなわち、効率的に自立基板を得ることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、第1の実施形態で得られた第1成長工程後の第1のIII族窒化物半導体層の第1の主面上、例えば、図4(B)に示す第1のIII族窒化物半導体層10の第1の主面F1上に、半導体デバイスを作製する(デバイス作製工程)。
半導体デバイスは、例えば、ショットキーダイオード、発光ダイオード、半導体レーザ、フォトダイオード、トランジスタなどであるが、これらに限定されない。半導体デバイスは、従来技術に準じて作製することができる。
なお、デバイス作製工程の前に、図4(C)に示すように、第1の主面F1側を研磨し、平坦化する工程(平坦化工程)を行ってもよい。
本実施形態の場合、第1のIII族窒化物半導体層の結晶歪みが改善されている。このため、このような第1のIII族窒化物半導体層にデバイスを作製しても、第1の主面F1の面内位置に応じた不純物量の分布が生じる、III族混晶組成比に分布が生じるなどの不都合が生じにくい。
10 第1のIII族窒化物半導体層
11 第1のIII族窒化物半導体層
20 第1のIII族窒化物半導体層
F1 第1の主面
F2 第2の主面
A1 点
A2 点

Claims (13)

  1. (0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面とを有する第1のIII族窒化物半導体層と、
    前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面上に成長した第2のIII族窒化物半導体層と、
    を有し、
    以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たすIII族窒化物半導体基板。
    (算出方法)
    (1)前記第1の主面上において、前記第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの前記観測点で(M−1)組のペアを定める。
    (2)前記ペア毎に、一方の前記観測点における第1のc軸と、他方の前記観測点における第2のc軸とが、前記第1のc軸及び2つの前記観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在する場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と前記第2のc軸とがなす角を測定し、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在しない場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と、前記第2のc軸を前記第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
    (3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、前記ペア毎に算出した複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)となる。
    Figure 2013216538
  2. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面は、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を有するIII族窒化物半導体基板。
  3. 請求項1または2に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面は加工面となっているIII族窒化物半導体基板。
  4. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離して得られたIII族窒化物半導体層であるIII族窒化物半導体基板。
  5. 請求項1に記載のIII族窒化物半導体基板において、
    前記第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離した後、湾曲している前記III族窒化物半導体層の(000−1)面側を研磨するか、または、(000−1)面側の一部を切り取ることで、(000−1)面側を平坦化したIII族窒化物半導体層であるIII族窒化物半導体基板。
  6. (0001)面及び(0001)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第1の主面と、(000−1)面及び(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面の少なくとも一方を有する第2の主面とを有する第1のIII族窒化物半導体層を準備する準備工程と、
    前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第2の主面上に第2のIII族窒化物半導体層を成長させる第1成長工程と、
    を有し、
    前記第1成長工程前における前記第1のIII族窒化物半導体層から、以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)のうち、少なくとも1つは−0.4m−1<1/R<−0.1m−1を満たし、
    前記第1成長工程後における前記第1のIII族窒化物半導体層から、以下の算出方法を用い、前記第1の主面の外周上の2点の複数の組み合わせ各々を用いて算出される複数の曲率1/R(m−1)はいずれも、−0.1m−1≦1/R≦0.1m−1を満たすIII族窒化物半導体基板の製造方法。
    (算出方法)
    (1)前記第1の主面上において、前記第1の主面の外周上の2点を結ぶ直線上に5mm間隔でM個の観測点を定めるとともに、隣接する2つの前記観測点で(M−1)組のペアを定める。
    (2)前記ペア毎に、一方の前記観測点における第1のc軸と、他方の前記観測点における第2のc軸とが、前記第1のc軸及び2つの前記観測点を含む第1の平面上でなす角θ(°)を測定する。なお、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在する場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と前記第2のc軸とがなす角を測定し、前記第2のc軸が前記第1の平面上に存在しない場合は、前記角θ(°)として、前記第1のc軸と、前記第2のc軸を前記第1の平面に投影した仮想第2のc軸とがなす角を測定する。
    (3)測定値θ(°)及び以下の式を用いて1/R(m−1)を算出し、前記ペア毎に算出された複数の1/R(m−1)を平均した値が1/R(m−1)または1/R(m−1)となる。
    Figure 2013216538
  7. 請求項6に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記準備工程で準備する前記第1のIII族窒化物半導体層は、前記第2の主面として、(000−1)面を1°以下の範囲で所定角度傾けた面を有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  8. 請求項6に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記準備工程で準備する前記第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離して得られたIII族窒化物半導体層であるIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  9. 請求項6に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記準備工程で準備する前記第1のIII族窒化物半導体層は、異種基板上にc面成長したIII族窒化物半導体層から当該異種基板を分離した後、湾曲している前記III族窒化物半導体層の(000−1)面側を研磨するか、または、(000−1)面側の一部を切り取ることで、(000−1)面側を平坦化したIII族窒化物半導体層であるIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  10. 請求項6から9のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記第1成長工程の後、前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第1の主面上に、第3のIII族窒化物半導体層を成長させる第2成長工程と、
    前記第3のIII族窒化物半導体層をスライスして、自立基板を得るスライス工程と、
    をさらに有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  11. 請求項10に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法において、
    前記第1成長工程の後、かつ、前記第2成長工程の前に、前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第1の主面を研磨して平坦化する平坦化工程をさらに有するIII族窒化物半導体基板の製造方法。
  12. 請求項6から11のいずれか1項に記載のIII族窒化物半導体基板の製造方法により得られる前記第1成長工程後の前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第1の主面上に、半導体デバイスを作製するデバイス作製工程を有する半導体デバイスの製造方法。
  13. 請求項12に記載の半導体デバイスの製造方法において、
    前記第1成長工程の後、かつ、前記デバイス作製工程の前に、前記第1のIII族窒化物半導体層の前記第1の主面を研磨して平坦化する平坦化工程をさらに有する半導体デバイスの製造方法。
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