JP2013215458A - 射撃ゲーム機 - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り返し使用のために発射済みの弾を自動回収しながらも、標的への命中により得られる景品を筐体の奥側から手前側の遊技者に向かって弾の回収処理に影響を与えずに簡便に払いだす。
【解決手段】カプセルホルダ20で支持された景品カプセル22を標的とし、銃身18から弾25を発射してゲームが行われる。命中すると、弾25の衝撃により景品カプセル22がパイプ列24の上に落下する。パイプ列24は手前側に低く傾斜しており、景品カプセル22は手前側の蓋23の背後まで転動して送られる。パイプ列24には弾25の直径よりも広い隙間がある。発射済みの弾25はパイプ列24の間を通って回収板28に落下し、その上を転動して弾補給装置に送られる。
【選択図】図1
【解決手段】カプセルホルダ20で支持された景品カプセル22を標的とし、銃身18から弾25を発射してゲームが行われる。命中すると、弾25の衝撃により景品カプセル22がパイプ列24の上に落下する。パイプ列24は手前側に低く傾斜しており、景品カプセル22は手前側の蓋23の背後まで転動して送られる。パイプ列24には弾25の直径よりも広い隙間がある。発射済みの弾25はパイプ列24の間を通って回収板28に落下し、その上を転動して弾補給装置に送られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、標的に向けて弾を発射し、その命中の度合に応じて景品が得られる射撃ゲーム機に関するもので、より詳しくは、景品の提供や発射した弾の回収・再使用を自動化した射撃ゲーム機に関するものである。
最近の射撃ゲーム機は、光電センサが組み込まれた移動式の標的を光線銃で狙い撃ちし、あるいは映像化した標的をモニタ画面上に表示し、銃身の奥にカメラまたは光電センサを組み込んだ銃で狙い撃つようにしたものが多い。こうした射撃ゲーム機では、音や映像による演出を組み合わせてゲーム性を高める工夫が行われているが、弾を発射した瞬間の手応えや、標的に向かって実際に飛び出した弾が命中したときの実感に乏しい。
この点、特許文献1などで知られる射撃ゲーム機では、射的のように模擬的な弾を実際に標的に向けて発射し、命中するか否かでゲームの成否が決まる。このため上記光電式の射撃ゲーム機と比較して、より実際的でゲームの内容も理解しやすい。特に標的に景品を利用し、弾が命中したときの勢いで景品が載置台から落下すればその景品が遊技者に提供される方式は、弾の命中した個所によっては景品が棚から落下しなかったりすることもあって独特のゲーム性も備えている。
上記のような射撃ゲーム機の稼働を自動化し、管理人不在の環境下でも遊技者が任意に楽しめるようにするには、ゲーム中に発射された弾を次回以降のゲームのために回収する処理が不可欠である。また、ゲーム中には回収した弾を一個ずつ弾発射装置に送り込むことも必要となる。さらに、ゲーム中に弾が標的に命中して景品の排出が必要になった場合、発射された弾の回収とは無関係に景品を排出できるようにしておくことが望ましい。
以上のような要請に対し、特許文献1で知られる射撃ゲーム機では、弾が命中して載置台から落下した景品がどのようにして遊技者に自動排出されるのか、また新たな景品をどのようにして載置台に供給するのかが明確ではなく、管理人不在下でも自由に遊技できる特長があるとは言えない。さらに、弾を自動回収して次回以降のゲームに用いることができるようにするには、弾を球形にして回収経路を転がして回収するのが構造的に有利である。ところが、実際に弾を発射する射撃ゲーム機の場合、弾の材質によっては景品やその回りの構造物に衝突したときに弾が破損して破片が飛び散ることがある。こうしてゲーム機内で生じた異物が弾の回収経路に入ってしまうと、転動させて回収しようとする弾が回収経路内で詰まりやすくなり、そのまま放置しておいたのでは弾の回収が不能となってゲームができなくなるという問題が生じる。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、ゲーム機本体や内部構造を複雑化させることなく、発射した弾の自動回収機能と命中したときの景品の自動排出機能とを確実かつ簡便に達成することができる射撃ゲーム機を提供することを目的とする。
上記目的達成のために、本発明の射撃ゲーム機では、自動回収しやすいように球形にした弾を射撃に用い、さらに遊技者に提供される景品についても遊技者への送り出しを容易にすべく球形のカプセルに収容しておく。カプセル入りの景品は、手前側で射撃を行う遊技者から奥側に離れた景品タンクに複数個収納され、遊技者に向かって次に排出される景品カプセルはカプセル支持装置に用意される。ゲーム上で特定条件が満たされたときにカプセル支持装置による支持が解除され、景品カプセルは射撃空間の下方にゲーム機本体の手前側で低くなるように傾斜して設けられた景品送り装置の上に落下し、その上を転動して遊技者側に設けられた景品排出口に送り出される。この景品送り装置には、弾を落下させる開口あるいは隙間が設けられており、ゲーム中に発射された弾は景品送り装置の下に落下してから手前側で回収され、弾供給装置によって弾発射装置に一個ずつ供給することができるようになる。
カプセル支持装置で支持された景品カプセルを射撃の標的にするのがゲームの興趣を高める上で有利である。この場合、弾をゴムボールにすることによって、景品カプセルに弾が当たったときに適度な衝撃を与えることができるようになるから、ピンポン玉やコルク弾を用いる場合と比較して景品の重量を増やすことができる。また、ゴムボールは柔軟であって衝撃を受けても破損しにくいため、ゲーム中に砕けて弾の回収経路に飛び散るといった懸念もほとんどない。
なお景品の重量が軽めで弾の重量が軽くてもいい場合には、ゴムボールに代えて、衝撃に強く弾性に富んだプラスチック製のボール、例えばPP(ポリプロピレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボネート)製など、弾性率が1〜10MPa程度のボールを用いてもよく、重量を調整するために中心部分に錘を封入することも可能である。ゲーム性をさらに高める上では、景品カプセルを保持したままカプセル支持装置をゲーム機本体の幅方向に連続的に移動させる構成にすることも好ましい態様である。
さらに、カプセル支持装置で景品カプセルを移動自在に支持する構造とし、ゴムボール製の弾が命中したときの衝撃力で放出されやすい位置と放出されにくい位置との間で景品カプセルを移動させてもよい。景品カプセルの自動供給のために、カプセル支持装置から景品カプセルが放出されたことに応答して標的移動装置を作動させ、カプセル支持装置をカプセル受容位置に移動させるのが構造を簡略化する上で好ましい。カプセル受容位置に移動したカプセル支持装置は、景品タンクから次ゲームのための新たな景品カプセルを受容し、支持する。
前記景品送り装置としては、ゲーム機本体の奥側から手前側に向かって低くなるように傾斜し、かつ互いに平行に配列された断面が円形の複数本のパイプを用いるのが好適で、複数本のパイプ相互の間隔を弾の外径よりも広く、かつ景品カプセルの外径よりも狭くしておくだけで所期の目的を達成することができる。また、前記弾供給装置としては、前記ゲーム機本体の手前側下方で回収したゴムボールを、ベルト面が互いに対面して配置された一対のベルトの間で挟持しながら上方に送るエレベータ装置を利用するのが特にゴムボールを搬送する上で有効であり、これによりゲーム機本体の手前側上方に設けられた弾発射装置に効果的にゴムボールを送り込むことが可能となる。
本発明によれば、模擬的な弾を標的に向かって実際に発射して標的への命中を体感できる射撃ゲーム機を改良し、その構造を複雑化させることなく、発射後の弾の自動回収機能と遊技者に提供される景品の自動排出機能とを高信頼性のもとで実現することができ、管理者不在の環境下でも稼働に供することが可能となる。特に、弾にゴムボールを用いることによって、弾の繰り返し使用の耐久性が高められると同時に、標的にある程度の衝撃を与えることができるから、弾の自動回収機能をより高めることが可能で、カプセルに景品を収容した景品カプセル自体を標的にする興趣の高いゲームも楽しめるようになる。
外観及び要部断面を表す図1及び図2に示すように、本発明の射撃ゲーム機は左右の側板12,13及び手前側の前板14を含む筐体11を備える。前板14の上方には、ゲームの開始に先立ってコインが投入される投入口15と、発射ハンドル16が設けられている。発射ハンドル16は、前後方向と左右方向にそれぞれ一定の角度範囲で傾けることができる。ハンドル16の二方向への操作量はハンドル操作角センサ17でそれぞれ検出することができ、その検出信号に応じて銃身18の向きを変えて標的に狙いをつけることができる。そして、発射ハンドル16の上部に設けられた発射ボタン16aを押圧すると発射スイッチがオンして直径が20〜30mm程度のゴムボール製の弾25が発射される。なお、コインではなく規定のメダル投入でゲームが開始できるようにしてもよい。
筐体11の上面は透明カバー19で覆われている。銃身18及び奥側に設けられた標的部はいずれも透明カバー19の内部に設置されているから、発射した弾が筐体11の外に飛び出すことはない。標的は、左右に移動するカプセルホルダ20によって支持された一個の景品カプセル22である。景品カプセル22は、球形で透明な容器の中に景品を封入したもので、外径は100〜125mm程度のものが用いられる。発射した弾が景品カプセル22に命中してカプセルホルダ20から落下すると、その景品カプセル22は手前側に送られ前板14の蓋23を開いて取り出すことができる。
銃身18及びカプセルホルダ20よりも下方に、互いに平行にした断面が円形の複数本のパイプ24aを手前側に傾斜させて幅方向に一定ピッチで並べたパイプ列24が設けられている。パイプ24aの配列ピッチは景品カプセル22の直径の1/4以下、かつ弾25の外径よりも大きくしてある。したがって図2にも示すように、景品カプセル22はパイプ列24の上を筐体11の手前側(図中右側)に向かって転がり、筐体11の幅方向での転がり位置が両端部に近い場合にはガイドプレート27の案内作用により中央部に寄せられ、最終的には蓋23の背後に送られる。
また、銃身18から発射された弾25はパイプ列24の上に落下するが、パイプ列24の隙間を通ってさらに落下し、パイプ列24と同様に手前側(図中右側)に低く傾斜した回収板28上に落下する。そして、回収板28上を転動する弾25は同様にガイドプレート29によって弾補給装置30の入口へと集められる。なお、中空部をもつパイプ24aは重量が軽く、筐体11の手前側と奥側との間で電気的な配線の引き回しが必要なときにその中空部が利用できるなどの利点はあるが、単に景品カプセル22を転動させる作用のためには中空部のない中実のロッドを利用することも可能で、その断面にしても必ずしも真円でなくてもよい。
弾補給装置30は回収板28を転動してきた弾25を受け入れ、弾発射装置32へと送るために用いられている。図3に示すように、弾補給装置30は回収板28から流入する弾25を上方に送る一対のベルト33a,33b及び各々を個別に駆動するベルトモータを含むエレベータ装置33を備えている。ベルト33a,33bは、図示のように互いのベルト面が対面した領域で弾25を挟み、ベルト33a,33bの走行によって弾25を上昇させる。このため、対面した領域でのベルト面間隔は弾25の直径よりも小さく(例えば直径の50〜80%程度)してある。
このベルト面間隔はベルト33a,33bの伸び量や弾25の弾力性を考慮して決められる。この弾25のように弾性のあるワークをベルト搬送しようとすると、ワーク自体の摩擦が大きくしかも変形しやすいという性質のために、途中で軽くでも引っ掛かってしまうと外れにくく、搬送不能に陥りやすい。この点、ベルト面の相互間で挟持して搬送すれば、搬送経路内での詰まりを無視して良好な搬送性能が得られるようになる。
このようなエレベータ装置33としては、具体的には例えばベルト33aを走行可能にして図中左側のベルトユニットは全体的に固定しておき、同様にベルト33bを走行可能にして右側のベルトユニットは全体的に左側のベルトユニットに向かって水平方向、かつ最小のベルト面間隔が弾25の直径よりも小さくなる位置まで近接できるように付勢しておくのがよい。こうしておけば、常態ではベルト33a,33bを部分的に撓ませながらベルト間で球形の弾25が挟持され、ベルトの移動とともに上昇するようになる。そして、ベルト33a,33bを支持しているローラ間に弾25が移動してきたときは、ゴムボール製の弾25が弾力で変形したり、あるいは弾25の弾性力で右側のベルトユニットが右方に退避したりして弾25を円滑に上方へと送ることができるようになる。
ベルト33a,33bの上部には、弾ガイド34a,34bが設けられ、ベルト33a,33bの上端から排出された弾25は弾タンク35に収容される。弾タンク35は弾発射装置32の一部を構成し、発射する弾25を数十個程度収容する容量をもつ。弾タンク35の中には攪拌羽根36が設けられ、タンク内で弾25が詰まることがないように攪拌モータ37の駆動で攪拌する。弾タンク35の排出口は通常はシャッタ38で閉じられているが、弾供給信号を受けたときには攪拌モータ37の駆動とともにシャッタ38が開放され、タンク内の弾25がシュート40に排出される。
図示は省略しているが、弾タンク35にはそれぞれ異なった高さ位置で弾25のレベルを監視する2個のセンサが組み込まれている。一方のMレベルセンサは弾タンク35の中間程度の高さで弾25を検知し、その位置で弾25が検知できなくなった時点でエレベータ装置33に補給信号を送る。そして、他方のHレベルセンサがより高い位置で弾25を検知すると、エレベータ装置33に補給停止信号を送る。これらの補給信号と補給停止信号によって、エレベータ装置33のベルト33a,33bを駆動するモータのオン・オフが制御される。
図4に示すように、弾25はシュート40内で一列に整列される。そして、弾装填スプロケット43を90°回転させる度に、最下端の弾25だけを列から順次に切り出して弾発射装置32に設けられた装填ケース45に落下させる。シュート40は、弾タンク35側の上流から装填ケース45側の下流まで弾25を整列保持するが、弾検出用に中流部にMレベルセンサ、上流部にHレベルセンサを備えている。Mレベルセンサで弾検出ができなくなると、弾タンク35の排出口を開閉するシャッタ38に開き信号が送られると同時に、攪拌モータ31に回転信号が送られる。また、Hレベルセンサで弾検出が行われると、シャッタ38の閉じ信号と同時に攪拌モータ38の回転停止信号が送られる。
図5にも示すように、次に発射される弾25を収容する装填ケース45は、一対の発射ドラム46,47の後方に設けられている。発射ドラム46,47は、図6に示すように、その外周に弾25の外径に適合する凹部46a,47aが形成されている。発射ドラム46,47は発射台50に固定されたそれぞれのモータ48,49によって同じ速さで互いに逆向きに回転され、その回転速度は例えば1000rpm程度に設定される。なお、発射ドラム46,47にギヤを固着して互いに噛み合わせれば、一個のモータで双方の発射ドラム46,47を同じ速さで、しかも逆向きに回転させることができる。
発射ドラム46,47の間隔は弾25の直径の95%程度に狭くしてある。このため、弾25を発射ドラム46,47の間に導入すると、弾25は一旦発射ドラム46,47の凹部46a,47aの間でわずかに押しつぶされた後、発射ドラム46,47の間を通って勢いよく前方に発射される。発射台50には銃身18も固定されているので、弾25はさらに銃身18を通って前方に向かって発射される。
装填ケース45の中で弾25が定位置から移動することがないように、装填ケース45の内壁には適度な弾性力の板バネ51が組み込まれている。こうして弾25を定位置に位置決めできるようにしておくことにより、発射ソレノイド52を駆動したときに弾25が案内路53を通ってほぼ同じ条件で発射ドラム46,47の間に導入され、安定した発射ができるようになる。なお、次に発射する弾25が装填ケース45に装填されたことは、装填ケース45に固定されたホトセンサからなる発射弾検知センサ55からのオン信号で確認することができる。また、弾25が発射されたことは、発射ソレノイド52をオンさせた後に発射弾検知センサ55からのオン信号がなくなったことによって確認することができる。
図7に弾発射装置32の概略を示す。発射ドラム46,47を回転自在に保持し、さらに装填ケース45及び案内通路53,銃身18を保持した発射台50はその後端側に一対の下向きへの折り曲げ部が形成されている。発射台50の下側には旋回台58が設けられ、発射台50は旋回台58に対して水平な軸59,59により軸着されている。旋回台58の前側には、モータ60とギヤボックス61からなる駆動部によって回転される螺旋カム62が設けられている。螺旋カム62の回転に応じて発射台50は軸59を中心に揺動し、水平面に対する銃身18の傾きを調節することができる。
旋回台58は、その後端側が水平に設置されたベース台65に軸着されている。旋回台58を軸着している軸66はベース台65に垂直であり、また旋回台58の下面には左右一対となるようにキャスター57が取り付られ、その動輪が水平に保たれたベース台65の上面に沿って転動するようにしているから、旋回台58は軸66を中心に旋回させることができる。旋回台58の後端には扇形ギヤ58aが形成され、扇形ギヤ58aにはピニオンギヤ67が噛み合わされている。したがって、モータ68とギヤボックス69からなる駆動部を介してピニオンギヤ67を回転させることによって、旋回台58を水平面に沿って旋回させることができる。
上述した発射台50の支持機構、旋回台38の支持機構、さらに螺旋カム62の駆動機構及びピニオンギヤ67の駆動機構は、結果的に発射台50を水平な回転軸、垂直な回転軸の回りに揺動させる発射台揺動機構70(図8)を構成する。そして、この発射台揺動機構はハンドル操作角センサ17からの検出信号に応じて駆動される。
図1及び図2に示すように、カプセルホルダ20は筐体11の側板12,13の内壁に両端が固定されるスライドガイド72によって左右に移動自在に支持されている。カプセルホルダ20の内部には景品カプセル22が載置される受け皿73が設けられ、またカプセルホルダ20の前面には回転自在な4枚羽根型の風車74が設けられている。カプセルホルダ20の底面に設けられた駆動機構75は、受け皿73を一定のストロークでゆっくりと昇降移動させ、また風車74を回転させる。
スライドガイド72の間に蛇腹状に折り畳まれたプリント基板を利用し、電気的な作動を管制するシステムコントローラから駆動機構75に制御信号を入力することができる。駆動機構75には、受け皿73を昇降させるためのアクチュエータとなる受け皿昇降モータと風車74を回転させる風車モータとが含まれ、前述の制御信号に応じてそれぞれの回転速度を調節したり停止させたりすることができ、各々の作動を任意に制御することができる。
図8に示すように、カプセルホルダ20の左右側面には歯付きベルト77の一端がそれぞれ固定され、歯付きベルト77は両端のギヤにループ状に掛け渡されている。一方のギヤ78は、ホルダ移動モータ79の駆動によりギヤボックスを介して回転し、その回転方向に応じてカプセルホルダ20がスライドガイド72上を左右に移動する。スライドガイド72の中央部と左右の両端部には、反射型ホトセンサからなる3個の位置センサ80a、80b,80cが組み込まれ、カプセルホルダ20の底面に付設された反射信号片を光電検出してカプセルホルダ20の位置を検出する。左右両端部の位置センサ80b,80cが検知した位置信号は、ホルダ移動モータ79の回転方向の切り替えに用いられる。また中央部の位置センサ80aからの位置信号は、空になったカプセルホルダ20に新たな景品カプセル22を補充するときに、カプセルホルダ20を中央部で一時停止させる際の停止位置信号として用いられる。
カプセルホルダ20の受け皿73の中央部にはマイクロスイッチを利用したカプセルセンサ81が組み込まれている。景品カプセル22が受け皿から落下するとカプセルセンサ81がこれを検知し、景品カプセル補充信号を出力する。この景品カプセル補充信号に応答してカプセルホルダ20は中央の補充位置に移動して停止する。そして、景品カプセル22を収容したカプセルタンク83の底部に設けられたカプセル供給機84が作動し、景品カプセル22を一個だけ切り出してカプセルホルダ20に送り出す。
カプセルタンク83の内壁には、それぞれ異なった高さ位置で景品カプセル22の収容量を監視する2つのセンサが設けられている。中程度の高さ位置にあるMレベルセンサが景品カプセル22を検知できなくなった時点で、景品カプセル22の補給を促す報知が行われる。この報知を受けてカプセルタンク83の上面に設けられた補給扉を開け、適当量の補給を行えばよい。また、カプセル供給機84の近傍で景品カプセル22を検知するLレベルセンサも用いられる。このLレベルセンサが景品カプセル22の検知ができないときには警報が行われ、射撃ゲーム機の作動がロックされる。
図9にこの射撃ゲーム機の電気的構成をブロック図にて示す。システムコントローラ85はCPU及び各種のレジスタやメモリを含むマイクロコンピュータで構成されている。システムコントローラ85は、弾補給装置30、弾発射装置32を構成する電気的なセンサやアクチュエータの制御を行い、また発射ハンドル16及びハンドル操作角センサ17を含む操作ブロック86、カプセル供給機84及び景品カプセル22の収容量監視用のセンサを含むカプセルタンクブロック87、さらにカプセルホルダ20の作動を制御するカプセルホルダブロック88を全体的に統括し、各ブロックに用いられている各種センサからの信号を監視し、またアクチュエータ類の作動を制御する。
以上のように構成された射撃ゲーム機の作用について、図10のフローチャートにしたがって説明する。ゲームの開始に先立ってコインが投入され、これが投入口15の内部に設けられたセンサで適正コインであることが検知されると、射撃ゲーム機の初期化が行われ、ゲームタイマーが作動状態になる。この射撃ゲーム機の1ゲームは、発射弾数が規定個数に達するか、あるいは一定のゲーム時間を計数するゲームタイマーが計時を完了した時点で終了となる。
初期化時には、カプセルタンク83での景品カプセル22の収容量、弾タンク35での弾25の収容量、シュート40での弾25の整列個数がそれぞれのセンサによって確認され、さらに装填ケース45内に弾25が装填されているか否かが確認される。この確認の後に発射モータが駆動され、発射ドラム46,47が回転を開始する。また、初期化と同時に難易度が自動設定される。ゲームの難易度は、カプセルホルダ20の移動速度、受け皿73の昇降速度、風車74の回転速度を変えることで調整される。
カプセルホルダ20が移動すると、その動きに追随して銃身18を左右に振る必要が生じるため、停止状態が最も難易度が低く、移動速度が早くなるほど難易度は高まる。受け皿73が上昇するとカプセルホルダ20の上方に景品カプセル22が大きく露呈するようになって狙いやすくなる。したがって、受け皿73が最も上昇した位置で停止している状態が最も難易度が低く、昇降を繰り返す速さが速くなるにつれて難易度が高まる。風車74は羽根の位置によっては景品カプセル22を隠してしまう。このため、羽根が景品カプセル22を隠す位置から退避して停止しているのが最も難易度が低く、その回転が速まるほど難易度が高くなる。
カプセルホルダ20の移動を停止させ、受け皿73を最も上昇した位置で停止させ、さらに羽根が景品カプセル22を覆う位置から退避した位置で停止させた全停止状態が最も難易度が低い。したがって、それぞれの移動が連続的に行われている間に、適宜のタイミングで適宜の期間中に全停止状態をつくるようにしておけば、性別や年齢によらず多くの遊技者に楽しむ機会を与えることができる。
もちろん、カプセルホルダ20,受け皿73,風車74を個別的にあるいは2つ以上組み合わせて移動させたり、あるいはこれらの移動の速さを変えたりすることによって、難易度は多段階に調節することが可能となる。実施形態では、景品カプセル22を取得するごとに少しずつ難易度を高くするように調整しているが、1ゲームの終了時点で景品カプセル22が取得できなかった遊技者が再挑戦の意味で一定時間内に次のコインを投入したときには、難易度を低い方に調整する処理を加えておいてもよい。
最終的に、装填ケース45内で弾25が検知されると発射操作が許容される。発射ボタン16aを押して発射スイッチがオンすると、発射ケース45の後方に固定された発射ソレノイドが駆動され、突出したプランジャによって弾25が勢いよく押し出され、ガイド通路53を経て発射ドラム46,47の間に送り込まれる。発射ドラム46,47はすでに回転状態にあるから、弾25は発射ドラム46,47の間から勢いよく飛び出し、銃身18を通って発射される。弾25の発射は、発射ソレノイドの駆動後に発射弾検知センサ55からのオン信号が得られなくなったことで確認することができる。その確認信号を発射弾カウンタで計数することにより発射済み弾数の積算が行われる。
景品カプセル22に命中しない間は、弾25の発射が確認されるごとに弾装填スプロケット43が90°回転し、次に発射される弾25を装填ケース45に送り出す。同時に、シュート40に整列されている弾25の個数がMレベルセンサ,Hレベルセンサでチェックされる。そして、これらのセンサからの信号に応じて弾タンク35の攪拌モータ37が回転制御され、必要に応じて弾25の補給が行われる。また、弾タンク35内における弾25の収容レベルが同様にMレベルセンサ,Hレベルセンサでチェックされ、必要に応じてエレベータ装置のベルトモータが駆動され、一対のベルト33a,33bが弾25を弾タンク35に送り込む。
こうしてゲームを行っている間に、例えば受け皿73が最も上昇したタイミングで弾25が景品カプセル25をかすったとすると、ゴムボール製の弾25の重量はコルク弾やピンポン球と比較すれば十分に重いので、カプセル内に封入された景品が格別重いものでない限りは、その衝撃で景品カプセル22は受け皿73から落下する。なお、受け皿73が中程度まで下降した位置にあるときには、弾25がかすった程度の衝撃では容器状になったカプセルホルダ20から飛び出させることができず、景品カプセル22を落下させることはできない。なお、景品カプセル22のほぼ中央部分に弾25が命中したときには、その衝撃によってこれを落下させることも可能となる。
カプセルホルダ20から景品カプセル22が落下したことは、受け皿73の中央部に組み込んだカプセルセンサ81で検出される。景品カプセル22の落下が検知されると、景品カプセル補充信号が出力される。これに応答してホルダ移動モータ70の駆動が制御され、カプセルホルダ20は中央の補充位置まで移動してそこで停止する。そして、カプセル供給機84の作動を待って次のゲームの標的となる新たな景品カプセル22の供給を受ける。そして、カプセルセンサ81が新たな景品カプセル22の供給を確認すると、ゲーム難易度が1ステップ高められ次ゲームに移行する。
カプセルホルダ20から落下した景品カプセル22は、球形であることからパイプ列24を転動して筐体11の奥側から手前側に送られる。また、ゲーム中に発射された弾25はパイプ列24の隙間から回収板28上に落下する。したがって、発射済みの弾25の回収処理と景品カプセル22の排出処理とが互いに干渉し合うことはなく、それぞれ同時的に不都合なく行うことができる。カプセルホルダ20への供給のため、景品カプセル22の収容タンクは筐体11の奥側に設けるのが通常であるから、上記のようにパイプ列24を利用すれば、景品カプセル22を遊技者の手元に簡便に搬送することが可能となる。
上述した実施形態では景品カプセル22自体を標的とし、これに弾25を当ててカプセルホルダ20から落下させることを命中に相当する特定条件にしているが、本発明は必ずしも景品カプセル自体を標的にする射撃ゲーム機だけでなく、標的マークや擬似的な標的を対象にして弾を発射して射撃を行い、命中の度合に応じて点数を加算して一定点数に達したときに球形のカプセルに封入した景品を筐体の奥側から手前側の遊技者に向かって払い出すようにしたゲーム機にも適用可能である。この場合には、必ずしもゴムボール製の弾にしなくてもよい。また、カプセルホルダ20から景品カプセル22を落下させる態様の射撃ゲーム機であっても、弾性をもち耐衝撃性に優れたプラスチックボールを用いることも可能である。この場合、プラスチックボールだけで重量が不足するのであれば、中心部分に錘を封入したプラスチックボールを用いればよい。
以上、図示した実施形態にしたがって本発明について説明してきたが、本発明を実施する上では、同様の機能あるいは機能の組み合わせが得られるのであれば、必ずしも図示した機構や構造に限られず様々な変形や応用が可能である。
11 筐体
16 発射ハンドル
17 ハンドル操作角センサ
18 銃身
20 カプセルホルダ
22 景品カプセル
24 パイプ列
25 弾
28 回収板
30 弾補給装置
32 弾発射装置
33a,33b ベルト
35 弾タンク
40 シュート
45 装填ケース
46,47 発射ドラム
52 発射ソレノイド
16 発射ハンドル
17 ハンドル操作角センサ
18 銃身
20 カプセルホルダ
22 景品カプセル
24 パイプ列
25 弾
28 回収板
30 弾補給装置
32 弾発射装置
33a,33b ベルト
35 弾タンク
40 シュート
45 装填ケース
46,47 発射ドラム
52 発射ソレノイド
Claims (7)
- ゲーム機本体の手前側に設けられた弾発射装置から奥側の標的に向かって球形の弾を発射し、前記標的への命中の度合に応じた特定条件が満たされたときに前記弾よりも外径が大きい球形の景品カプセルを手前側の景品排出口に送り出して遊技者に提供する射撃ゲーム機において、
前記ゲーム機本体の奥側に設けられ前記景品カプセルを複数個収納する景品タンクと、
前記景品タンク内に収納された複数個の景品カプセルのうち、遊技者に提供される景品カプセルの一個を分離して保持し、前記当たり条件が満たされたときに前記景品カプセルの保持を解除して景品カプセルを放出するカプセル支持装置と、
前記弾発射装置と前記標的との間の射撃空間の下方にゲーム機本体の手前側で低くなるように傾斜して設けられ、射撃に供された弾は下方へと落下させ、かつ前記カプセル支持装置の支持解除動作で放出された景品カプセルを転動させて前記景品排出口に送り出す景品送り装置と、
前記景品送り装置の下方に落下した弾を前記ゲーム機本体の手前側で回収し、前記弾発射装置に一個ずつ供給する弾供給装置と、
を有することを特徴とする射撃ゲーム機。 - 前記弾はゴムボール、前記標的は前記カプセル支持装置で支持された景品カプセルであり、前記景品カプセルは、命中時における前記ゴムボールからの衝撃力を受けて前記カプセル支持装置から放出されることを特徴とする請求項1記載の射撃ゲーム機。
- ゲーム期間中、前記景品カプセルを保持したままの前記カプセル支持装置を前記ゲーム機本体の幅方向に連続的に移動させる標的移動装置を備えたことを特徴とする請求項2記載の射撃ゲーム機。
- 前記カプセル支持装置は、前記景品カプセルを支持している間に、前記弾が命中したときの衝撃力で放出されやすい位置と放出されにくい位置との間で景品カプセルを移動させることを特徴とする請求項2又は3記載の射撃ゲーム機。
- 前記標的移動装置は、前記カプセル支持装置から景品カプセルが放出されたことに応答して前記カプセル支持装置をカプセル受容位置に移動させ、前記カプセル支持装置はこのカプセル受容位置で前記景品タンクから送り出された新たな景品カプセルを受け取って支持することを特徴とする請求項4記載の射撃ゲーム機。
- 前記景品送り装置は、前記ゲーム機本体の奥側から手前側に向かって低くなるように傾斜し、かつ互いに平行に配列された複数本のパイプを備え、前記複数本のパイプ相互の間隔が弾の外径よりも広く、かつ景品カプセルの外径よりも狭いことを特徴とする請求項2〜5のいずれか記載の射撃ゲーム機。
- 前記弾供給装置は、前記ゲーム機本体の手前側下方で回収した弾を、ベルト面が互いに対面して配置された一対のベルトの間で挟持しながら上方に送るエレベータ装置を備え、ゲーム機本体の手前側上方に設けられた前記弾発射装置に弾を供給することを特徴とする請求項2〜6のいずれか記載の射撃ゲーム機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012089904A JP2013215458A (ja) | 2012-04-11 | 2012-04-11 | 射撃ゲーム機 |
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- 2012-04-11 JP JP2012089904A patent/JP2013215458A/ja active Pending
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