JP2013213028A - 共役ジエンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】共役ジエンの製造方法において、プロセス内での固形物の析出、特に急冷塔後段のラインにおける固形物の析出を防止でき、安定運転が継続できる工業的に有利な共役ジエンの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスを、触媒の存在下で、酸化脱水素反応を行うことにより生成される対応する共役ジエンを含む反応ガスを得、該反応ガスを急冷塔内で冷却液と接触させた後、該急冷塔から抜き出される該反応ガスを回収工程に供給して、反応ガス中の共役ジエンを回収するにあたり、該反応ガスが抜き出される該急冷塔の抜き出し流路に湿潤管が配管されていることを特徴とする共役ジエンの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は共役ジエンの製造方法に関して、特にn−ブテン等の炭素原子数4以上のモノオレフィンの接触酸化脱水素反応でブタジエン等の共役ジエンを製造する方法に関する。
n−ブテン等のモノオレフィンを触媒の存在下に酸化脱水素反応させてブタジエン等の共役ジエンを製造する方法は、従来公知である。
また、工業的なn−ブテンの接触酸化脱水素反応によるブタジエンの製造の中でも、代表的な方法としては、1−ブテンの他、2−ブテン、ブタン等を含む混合物(以下、この混合物を「BBSS」と称す場合がある。)と酸素含有ガスを触媒の存在下で反応させ、ブタジエンを含む反応ガスを得る方法がある。そして、得られる反応ガスから吸収塔などを使って吸収液にブタジエンを吸収して、高純度のブタジエンを分離回収するが、予め反応ガスを急冷塔(冷却塔)に供給して冷却水と接触させて冷却することで、反応ガス中の大部分の水蒸気を凝縮し、また高沸点の副生物である有機酸なども凝縮して、反応ガス中から除去することが行われている。
この急冷塔の塔頂から抜き出される反応ガス中には、プロセスの閉塞の原因となる微小な副生成物の固体粒子がヒュームとして存在するため、特許文献1には、急冷塔の塔頂から抜き出される反応ガスをスクラバーに導入してこのヒュームを除去する方法が提案されている。
特開昭61−005030号公報
上記特許文献1に記載の方法を用いると、ブタジエンの製造における生成ガスを冷却するための急冷塔内で発生するヒュームは、ある程度抑制することが可能であったが、スクラバーを経由した後の反応ガスが抜き出された後の流路に設置されたバルブや配管、圧縮機やポンプに難溶性の固形物が付着して、安定的な連続運転を阻害する問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、n−ブテン等のモノオレフィンの接触酸化脱水素反応によりブタジエン等の共役ジエンを製造する方法において、酸化脱水素反応を行うことにより生成される対応する共役ジエンを含む反応ガスを得、該反応ガスを急冷塔内で冷却液と接触させた後、該急冷塔から抜き出される該反応ガスを吸収塔に供給して、反応ガス中の共役ジエンを回収するにあたり、プロセス内での固形物の析出、特に急冷塔後段のラインにおける固形物の析出を防止でき、安定運転が継続できる工業的に有利なブタジエンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、急冷塔で冷却された反応ガス中に含まれているヒュームの中に、スクラバーやフィルターなどの従来の除去手段では十分に除去できない微小なヒュームが存在しており、これらが反応ガスと共に反応で副生する水に対して難溶性の物質を同伴し、急冷塔の塔頂から抜き出し流路で乾燥されることで、その流路にあるバルブや配管、圧縮機やポンプに付着して固形物の析出が始まる、という推測のもと、急冷塔の反応ガス抜き出し流路に湿潤管を適用すれば、反応ガス中に含まれる難溶性の物質を湿潤管内で存在する水蒸気や水とともに系外に排出できることを見出
し、本願発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下[1]〜[2]を要旨とする。
[1] 炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスを、触媒の存在下で、酸化脱水素反応を行うことにより生成される対応する共役ジエンを含む反応ガスを得、該反応ガスを急冷塔内で冷却液と接触させた後、該急冷塔から抜き出される該反応ガスを回収工程に供給して、反応ガス中の共役ジエンを回収するにあたり、該反応ガスが抜き出される該急冷塔の抜き出し流路に湿潤管が配管されていることを特徴とする共役ジエンの製造方法。
[2] 前記急冷塔の抜き出し流路の管内を通過する前記反応ガスに含まれる水蒸気の分圧を、該反応ガスの温度における飽和水蒸気圧よりも高くすることにより前記湿潤管を形成することを特徴とする[1]に記載の共役ジエンの製造方法。
炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスから共役ジエンを製造するに際して、反応器後段の急冷塔から回収工程における流路(配管)の固形物の析出による汚れや閉塞が防止できる。
本発明の共役ジエンの製造方法の実施の一形態を示す系統図である。 本発明の共役ジエンの製造方法の実施の他の一形態を示す系統図である。
以下に本発明の共役ジエンの製造方法の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されない。なお、本発明の共役ジエンの製造方法の中でも、代表的なn−ブテンからブタジエンを製造する場合を例として、本発明を詳細に説明するが、本発明はn−ブテン(1−ブテン、2−ブテン)からのブタジエンの製造に限らず、ペンテン、メチルブテン、ジメチルブテン等の炭素原子数4以上、好ましくは炭素原子数4〜6のモノオレフィンの接触酸化脱水素反応による対応する共役ジエンの製造に有効に適用される。これらのモノオレフィンは必ずしも単離した形で使用する必要はなく、必要に応じて任意の混合物の形で用いることができる。例えばn−ブテンからブタジエンを生成しようとする場合には、高純度の1−ブテン又は2−ブテンを原料とすることもできるが、ナフサ分解で副生するC留分(BB)からブタジエン及びi−ブテンを分離して得られるn−ブテンを主成分とする留分(BBSS)やn−ブタンの脱水素又は酸化脱水素反応により生成するブテン留分を使用することもできる。また、エチレンの2量化により得られる高純度の1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン又はこれらの混合物を含有するガスを原料ガスとして使用しても差し支えない。尚、このエチレンはエタン脱水素、エタノール脱水、又はナフサ分解などの方法で得られるエチレンを使用することができる。更に、石油精製プラントなどで原油を蒸留した際に得られる重油留分を、流動層状態で粉末状の固体触媒を使って分解し、低沸点の炭化水素に変換する流動接触分解 (Fluid Catalytic Cracking)か
ら得られる炭素原子数4の炭化水素類を多く含むガス(以下、FCC−C4と略記することがある)をそのまま原料ガスとする、又は、FCC−C4からリンや砒素などの不純物を除去したものを原料ガスとして使用しても差し支えない。ここでいう、主成分とは、原料ガスに対して、通常40体積%以上、好ましくは60体積%以上、より好ましくは75体積%以上、特に好ましくは99体積%以上を示す。
また、原料ガス中には、本発明の効果を阻害しない範囲で、任意の不純物を含んでいても良い。含んでいても良い不純物として、具体的には、イソブテンなどの分岐型モノオレフィン;プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ペンタンなどの飽和炭化水素;プロピレン
、ペンテンなどのオレフィン;1,2−ブタジエンなどのジエン;メチルアセチレン、ビニルアセチレン、エチルアセチレンなどのアセチレン類等が挙げられる。この不純物の量は、通常40体積%以下、好ましくは20体積%以下、より好ましくは10体積%以下、特に好ましくは1体積%以下である。この量が多すぎると、主原料である1−ブテンや2−ブテンの濃度が下がって反応が遅くなったり、目的生成物の収率が低下したりする傾向にある。
本発明の酸化脱水素反応に用いられる反応器の形式は特に限定されないが、通常、酸化脱水素反応は多くの発熱があることから、除熱に適した熱交換型反応器が好適に使用され、具体的には、管型、槽型若しくはプレート型の固定床反応器又は流動床反応器が挙げられ、好ましくは、固定床反応器、より好ましくは固定床の多管式反応器やプレート型反応器であり、最も好ましくは固定床の多管式反応器である。これらの反応器は一般に工業的に用いられているものであり特に制限はない。
原料となるn−ブテン或いは前述のBBSS等のn−ブテンを含む混合物は、通常、反応器に導入する前に予め気化器等でガス化され、窒素ガス、空気(分子状酸素含有ガス)、及び水(水蒸気)と共にモリブデン含有金属酸化物触媒を有する反応器に供給される。原料ガス、窒素ガス、空気及び水(水蒸気)を反応器に、別々の配管で直接供給してもよいが、予め均一に混合した状態で同時に反応器に供給するのが好ましい。反応器内で不均一な混合ガスが部分的に爆鳴気を形成したり、多管式反応器の場合、管毎に異なる組成の原料が供給されたりするのを防ぐことが出来るからである。
分子状酸素含有ガスは、通常、分子状酸素が10体積%以上、好ましくは、15体積%以上、更に好ましくは20体積%以上含まれるガスのことであり、具体的に好ましくは空気である。なお、分子状酸素含有ガスを工業的に用意するために必要なコストという観点から、分子状酸素が、通常50体積%以下、好ましくは、30体積%以下、更に好ましくは25体積%以下である。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、分子状酸素含有ガスには、任意の不純物を含んでいても良い。含んでいても良い不純物として、具体的には、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、CO、CO、水等が挙げられる。この不純物の量は、窒素の場合、通常90体積%以下、好ましくは85体積%以下、より好ましくは80体積%以下である。窒素以外の成分の場合、通常10体積%以下、好ましくは1体積%以下である。この量が多すぎると、反応に必要な酸素を供給するのが難しくなる傾向にある。
なお、反応器に原料ガスを供給するにあたり、原料ガスと共に、窒素ガス、及び水(水蒸気)を供給してもよいが、窒素ガスは、反応ガスが爆鳴気を形成しないようにブテン等の可燃性ガスと酸素の濃度を調整するという理由から、水(水蒸気)は窒素ガスと同様に可燃性ガスと酸素の濃度を調整するという理由と触媒のコーキングを抑制するという理由から、分子状酸素含有ガスと原料ガスと共に反応器に供給するのが好ましい。
反応器に供給する原料ガスは、分子状酸素含有ガスと混合されると、酸素と可燃性ガスの混合物となることから、爆発範囲に入らないように各々のガス(ブテン、空気、及び必要に応じて窒素ガスと水(水蒸気))を供給する配管に設置された流量計にて流量を監視しながら、反応器入り口の組成制御を行い、例えば、後述の原料ガス組成の範囲に調整される。なお、ここでいう爆発範囲とは、酸素と可燃性ガスの混合ガスが何らかの着火源の存在下で着火するような組成を持つ範囲のことである。可燃性ガスの濃度がある値より低いと着火源が存在しても着火しないことが知られており、この濃度を爆発下限界という。また可燃性ガスの濃度がある値より高いとやはり着火源が存在しても着火しないことが知られており、この濃度を爆発上限界という。各々の値は酸素濃度に依存しており、一般に酸素濃度が低いほど両者の値が近づき、酸素濃度がある値になったとき両者が一致する。
このときの酸素濃度を限界酸素濃度と言い、酸素濃度がこれより低ければ可燃性ガスの濃度によらず混合ガスは着火しない。
本発明の反応を開始するときは、最初に反応器に供給するエアーなどの分子状酸素含有ガス、窒素、水蒸気の量を調整して反応器入り口の酸素濃度が限界酸素濃度以下になるようにしてから可燃性ガス(主に原料ガス)の供給を開始し、次いで可燃性ガス濃度が爆発上限界よりも濃くなるように可燃性ガス(主に原料ガス)とエアーなどの分子状酸素含有ガスの供給量を増やしていくのが良い。可燃性ガス(主に原料ガス)と分子状酸素含有ガスの供給量を増やしていくときに窒素および/または水蒸気の供給量を減らして混合ガスの供給量が一定となるようにしても良い。こうすることで、配管および反応器におけるガスの滞留時間を一定に保ち、圧力の変動を抑えることが出来る。
なお、爆発範囲外であっても、ある温度、圧力条件下で、ある時間保持されると発火する場合がある。このときの保持時間を発火遅れ時間という。反応器周りを設計するときは原料配管や生成ガス配管の滞留時間が発火遅れ時間以下になるように設計する必要がある。発火遅れ時間は温度や圧力、組成に依存するので一概には言えないが、混合原料配管の滞留時間は1000秒以下、生成ガス配管の滞留時間は10秒以下もしくは生成ガスを10秒以内に350℃以下に冷却することが望ましい。
以下に、原料ガスの代表的な組成を示す。
<原料ガス組成>
n−ブテン:C留分合計に対して50〜100vol%
留分合計:5〜15vol%
:C留分合計に対して40〜120vol/vol% N:C留分合計に対して500〜1000vol/vol% HO:C留分合計に対して90〜900vol/vol%
反応器内には、後述のモリブデン含有金属酸化物触媒が存在しており、触媒上でn−ブテンが酸素と反応し、ブタジエンと水が生成する。この酸化脱水素反応は発熱反応であり、反応により温度が上昇するが、反応温度は280〜400℃の範囲に調整することが好ましい。反応器内の触媒や反応ガスは、接触している冷却伝面を介して冷媒(例えば、ジベンジルトルエンや硝酸塩、亜硝酸塩など)などによって、除熱され、反応器内の温度分布は一定に制御される。
反応器の圧力は、特に限定されないが、通常、0MPaG以上、好ましくは、0.001MPaG以上、更に好ましくは、0.01MPaG以上である。この圧力の値が大きくなるほど、反応器に反応ガスを多量に供給できるというメリットがある。一方、反応器1の圧力は、通常0.5MPaG以下であり、好ましくは0.3MPaG以下、更に好ましくは、0.1MPaGである。この圧力の値が小さくなるほど、爆発範囲が狭くなる傾向にある。
反応器の滞留時間は、特に限定されないが、好ましくは0.72秒以上、更に好ましくは0.80秒以上である。この滞留時間の値が大きくなるほど、原料ガス中のモノオレフィンの転化率が高くなるというメリットがある。一方、反応器の滞留時間は、好ましくは3.6秒以下、更に好ましくは2.77秒以下である。この滞留時間の値が小さくなるほど、反応器が小さくなる傾向にある。
反応器内で酸化脱水素反応によって生成される共役ジエンは、反応器出口から流出される生成ガス中に含まれるが、その生成ガス中に含まれる原料ガス中のモノオレフィンに対応する共役ジエンの濃度は、原料ガス中に含まれるモノオレフィンの濃度に依存するが、
通常1〜15vol%、好ましくは、2〜13vol%、更に好ましくは3〜11mol%である。共役ジエンの濃度が大きいほど、回収コストが低いというメリットがあり、小さいほど反応器出口以降の後段の工程で圧縮したときに重合などの副反応が起き難いというメリットがある。また、生成ガス中には未反応のモノオレフィンも含まれていてもよく、その濃度は、通常0〜7vol%、好ましくは、0〜4vol%、更に好ましくは0〜2vol%である。
本発明において、生成ガス中に含まれる副生物としては、特に限定されないが、アルデヒド類などが挙げられる。これらの量は、特に限定されないが、通常、生成ガス中に0.20〜1.00wt%、好ましくは0.21〜0.30wt%である。
また、生成ガス中に含まれる副生物の中に高沸点副生物も存在してよいが、この高沸点副生物とは、具体的には、フタル酸類や多環芳香族のことであり、具体的には、フタル酸、安息香酸、アントラキノンなどが挙げられる。これらの量は、特に限定されないが、通常、生成ガス中に0.01〜0.15wt%、好ましくは、0.01〜0.03wt%である。
本発明で用いる触媒は、モリブデンを含む金属酸化物触媒であり、モリブデンを含む金属酸化物触媒であれば特に限定されないが、モリブデンに加えて、更にビスマスおよびコバルトを含む複合金属酸化物触媒がより好ましい。中でも下記式(1)で表される複合金属酸化物触媒が好ましい。
MoBibcNidReXfgSiij (1)
(式中、Qはコバルト(Co)及び/又はクロム(Cr)であり、Rは鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ジルコニウム(Zr)、鉛(Pb)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、及びマンガン(Mn)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、Xはマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、セリウム(Ce)及びサマリウム(Sm)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、Yはナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)及びタリウム(Tl)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、Zはホウ素(B)、リン(P)、砒素(As)及びタングステン(W)からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素である。また、a〜jはそれぞれの元素の原子比を表し、a=12のとき、b=0.5〜7、c=0〜10、d=0〜10(但しc+d=1〜10)、e=0.05〜3、f=0〜2、g=0.04〜2、h=0〜3、i=5〜48の範囲にあり、またjは他の元素の酸化状態を満足させる数値である。)
また、この複合金属酸化物触媒は、この複合金属酸化物触媒を構成する各成分元素の供給源化合物を水系内で一体化して加熱する工程を経て製造する方法であって、モリブデン化合物、Rから選ばれる化合物、ニッケル化合物及びQから選ばれる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種とシリカとを含む原料化合物水溶液又はこれを乾燥して得た乾燥物を加熱処理して触媒前駆体を製造する前工程と、該触媒前駆体、モリブデン化合物及びビスマス化合物を水性溶媒とともに一体化し、乾燥、焼成する後工程とを有する方法で製造されたものであることが好ましく、特にRとしてはFeが好ましく、QとしてはCoが好ましい。このような方法で製造された複合金属酸化物触媒であれば、その高い触媒活性で高収率でブタジエン等の共役ジエンを製造することができる。
以下に本発明に好適な複合金属酸化物触媒の製造方法について説明する。
この複合金属酸化物触媒の製造方法においては、前記前工程で用いられるモリブデンが、モリブデンの全原子比(a)の内の一部の原子比(a)相当のモリブデンであり、前記後工程で用いられるモリブデンが、モリブデンの全原子比(a)からaを差し引いた残りの原子比(a2)相当のモリブデンであることが好ましい。また、前記aが1<a/(c+d+e)<3を満足する値であることが好ましい。さらに、前記aが0<a
/b<8を満足する値であることが好ましい。
上記成分元素の供給源化合物としては、成分元素の酸化物、硝酸塩、炭酸塩、アンモニウム塩、水酸化物、カルボン酸塩、カルボン酸アンモニウム塩、ハロゲン化アンモニウム塩、水素酸、アセチルアセトナート、アルコキシド等が挙げられ、その具体例としては、下記のようなものが挙げられる。
Moの供給源化合物としては、パラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、モリブデン酸、リンモリブデン酸アンモニウム、リンモリブデン酸等が挙げられる。
Feの供給源化合物としては、硝酸第二鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酢酸第二鉄等が挙げられる。
Coの供給源化合物としては、硝酸コバルト、硫酸コバルト、塩化コバルト、炭酸コバルト、酢酸コバルト等が挙げられる。
Niの供給源化合物としては、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、炭酸ニッケル、酢酸ニッケル等が挙げられる。
Siの供給源化合物としては、シリカ、粒状シリカ、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ等が挙げられる。
Biの供給源化合物としては、塩化ビスマス、硝酸ビスマス、酸化ビスマス、次炭酸ビスマス等が挙げられる。また、X成分(Mg,Ca,Zn,Ce,Smの1種又は2種以上)やY成分(Na,K,Rb,Cs,Tlの1種又は2種以上)を固溶させた、BiとX成分やY成分との複合炭酸塩化合物として供給することもできる。
例えば、Y成分としてNaを用いた場合、BiとNaとの複合炭酸塩化合物は、炭酸ナトリウム又は重炭酸ナトリウムの水溶液等に、硝酸ビスマス等の水溶性ビスマス化合物の水溶液を滴下混合し、得られた沈殿を水洗、乾燥することによって製造することができる。
また、BiとX成分との複合炭酸塩化合物は、炭酸アンモニウム又は重炭酸アンモニウムの水溶液等に、硝酸ビスマス及びX成分の硝酸塩等の水溶性化合物からなる水溶液を滴下混合し、得られた沈殿を水洗、乾燥することによって製造することができる。
上記炭酸アンモニウム又は重炭酸アンモニウムの代わりに、炭酸ナトリウム又は重炭酸ナトリウムを用いると、Bi、Na及びX成分との複合炭酸塩化合物を製造することができる。
その他の成分元素の供給源化合物としては、下記のものが挙げられる。
Kの供給源化合物としては、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム等を挙げることができる。
Rbの供給源化合物としては、硝酸ルビジウム、硫酸ルビジウム、塩化ルビジウム、炭酸ルビジウム、酢酸ルビジウム等を挙げることができる。
Csの供給源化合物としては、硝酸セシウム、硫酸セシウム、塩化セシウム、炭酸セシウム、酢酸セシウム等を挙げることができる。
Tlの供給源化合物としては、硝酸第一タリウム、塩化第一タリウム、炭酸タリウム、酢酸第一タリウム等を挙げることができる。
Bの供給源化合物としては、ホウ砂、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸等を挙げることができる。
Pの供給源化合物としては、リンモリブデン酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸、五酸化リン等を挙げることができる。
Asの供給源化合物としては、ジアルセノ十八モリブデン酸アンモニウム、ジアルセノ
十八タングステン酸アンモニウム等を挙げることができる。
Wの供給源化合物としては、パラタングステン酸アンモニウム、三酸化タングステン、タングステン酸、リンタングステン酸等を挙げることができる。
Mgの供給源化合物としては、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酢酸マグネシウム等が挙げられる。
Caの供給源化合物としては、硝酸カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム等が挙げられる。
Znの供給源化合物としては、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、炭酸亜鉛、酢酸亜鉛等が挙げられる。
Ceの供給源化合物としては、硝酸セリウム、硫酸セリウム、塩化セリウム、炭酸セリウム、酢酸セリウム等が挙げられる。
Smの供給源化合物としては、硝酸サマリウム、硫酸サマリウム、塩化サマリウム、炭酸サマリウム、酢酸サマリウム等が挙げられる。
Cr、Al、Ga、Zr、Pb、Nb、Ta、Hf、Mnなどの供給源化合物としては、各々対応する硝酸塩、塩化塩、炭酸塩、酢酸塩などが挙げられる。
前工程において用いる原料化合物水溶液は、触媒成分として少なくともモリブデン(全原子比aの内のa相当)、鉄(R)、ニッケル又はコバルト(Q)の少なくとも一方、及びシリカを含む水溶液、水スラリー又はケーキである。
この原料化合物水溶液の調製は、供給源化合物の水性系での一体化により行われる。ここで各成分元素の供給源化合物の水性系での一体化とは、各成分元素の供給源化合物の水溶液あるいは水分散液を一括に、あるいは段階的に混合及び/又は熟成処理を行うことをいう。即ち、(イ)上記の各供給源化合物を一括して混合する方法、(ロ)上記の各供給源化合物を一括して混合し、そして熟成処理する方法、(ハ)上記の各供給源化合物を段階的に混合する方法、(ニ)上記の各供給源化合物を段階的に混合・熟成処理を繰り返す方法、及び(イ)〜(ニ)を組み合わせる方法のいずれもが、各成分元素の供給源化合物の水性系での一体化という概念に含まれる。ここで、熟成とは、工業原料もしくは半製品を、一定時間、一定温度等の特定条件のもとに処理して、必要とする物理性、化学性の取得、上昇あるいは所定反応の進行等を図る操作をいい、一定時間とは、通常10分〜24時間の範囲であり、一定温度とは通常室温〜水溶液又は水分散液の沸点範囲をいう。
上記の一体化の具体的な方法としては、例えば、触媒成分から選ばれた酸性塩を混合して得られた溶液と、触媒成分から選ばれた塩基性塩を混合して得られた溶液とを混合する方法等が挙げられ、具体例としてモリブデン化合物の水溶液に、鉄化合物とニッケル化合物及び/又はコバルト化合物との混合物を加温下添加し、シリカを混合する方法等が挙げられる。
このようにして得られたシリカを含む原料化合物水溶液(触媒前駆体用スラリー)を60〜90℃に加温し、熟成する。
この熟成とは、上記触媒前駆体用スラリーを所定温度で所定時間、撹拌することをいう。この熟成により、スラリーの粘度が上昇し、スラリー中の固体成分の沈降を緩和し、とりわけ次の乾燥工程での成分の不均一化を抑制するのに有効となり、得られる最終製品である複合金属酸化物触媒の原料転化率や選択率等の触媒活性がより良好となる。
上記熟成における温度は、60〜90℃が好ましく、70〜85℃がより好ましい。熟成温度が60℃未満では、熟成の効果が十分ではなく、良好な活性を得られない場合がある。一方、90℃を超えると、熟成時間中の水の蒸発が多く、工業的な実施には不利であ
る。更に100℃を超えると、溶解槽に耐圧容器が必要となり、又はンドリングも複雑になり、経済性及び操作性の面で著しく不利となる。
上記熟成にかける時間は、2〜12時間がよく、3〜8時間が好ましい。熟成時間が2時間未満では、触媒の活性及び選択性が十分に発現しない場合がある。一方、12時間を超えても熟成効果が増大することはなく、工業的な実施には不利である。
上記撹拌方法としては、任意の方法を採用することができ、例えば、撹拌翼を有する撹拌機による方法や、ポンプによる外部循環による方法等が挙げられる。
熟成されたスラリーは、そのままで、又は乾燥した後、加熱処理を行う。乾燥する場合の乾燥方法及び得られる乾燥物の状態については特に限定はなく、例えば、通常のスプレードライヤー、スラリードライヤー、ドラムドライヤー等を用いて粉体状の乾燥物を得てもよいし、また、通常の箱型乾燥器、トンネル型焼成炉を用いてブロック状又はフレーク状の乾燥物を得てもよい。
上記の原料塩水溶液又はこれを乾燥して得た顆粒あるいはケーキ状のものは空気中で200〜400℃、好ましくは250〜350℃の温度域で短時間の熱処理を行う。その際の炉の形式及びその方法については特に限定はなく、例えば、通常の箱型加熱炉、トンネル型加熱炉等を用いて乾燥物を固定した状態で加熱してもよいし、また、ロータリーキルン等を用いて乾燥物を流動させながら加熱してもよい。
加熱処理後に得られた触媒前駆体の灼熱減量は、0.5〜5wt%であることが好ましく、1〜3wt%であるのがより好ましい。灼熱減量をこの範囲とすることで、原料転化率や選択率が高い触媒を得ることができる。なお、灼熱減量は、前記のように、次式により与えられる値である。
灼熱減量(%)=[(W−W)/W]×100
:触媒前駆体を150℃で3時間乾燥して付着水分を除いたものの質量(g)
:付着水分を除いた前記触媒前駆体を更に500℃で2時間熱処理した後の質量(g)
後工程では、上記の前工程において得られる触媒前駆体とモリブデン化合物(全原子比aからa相当を差し引いた残りのa相当)とビスマス化合物の一体化を、水性溶媒下で行う。この際、アンモニア水を添加するのが好ましい。X、Y、Z成分の添加もこの後工程で行うのが好ましい。この際、ビスマス供給源化合物は、水に難溶性ないし不溶性のビスマスであるため、この化合物は、粉末の形態で使用することが好ましい。触媒製造原料としてのこれら化合物は粉末より大きな粒子のものであってもよいが、その熱拡散を行わせるべき加熱工程を考えれば小さい粒子である方が好ましい。従って、原料としてのこれらの化合物がこのように粒子の小さいものでなかった場合は、加熱工程前に粉砕を行うべきである。
次に、得られたスラリーを充分に撹拌した後、乾燥する。このようにして得られた乾燥品を、押出し成型、打錠成型、あるいは担持成型等の方法により任意の形状に賦形する。次に、このものを、好ましくは450〜650℃の温度条件にて1〜16時間程度の最終熱処理に付す。以上のようにして、高活性で、かつ目的とする酸化脱水素反応生成物を高い収率で与える複合金属酸化物触媒が得られる。
触媒は粉体状で流動床反応器に用いても良いし、あるいは押出し成型、打錠成型、あるいは担持成型等の方法により任意の形状に賦形して固定床反応器の触媒としても良い。また反応活性を調整するため、触媒と共にイナートボールを反応器に存在させても良い。イナートボールは触媒や原料ガス、分子状酸素含有ガスと不活性な物質からなるものであれ
ば、特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア等のセラミックの球状体が用いられる。イナートボールの大きさは、通常、触媒と同等の大きさであり、その径は固定床反応器に用いる時には2〜10mm程度、流動床反応器に用いる時には10〜300ミクロン程度である。
反応器から得られる酸化脱水素反応の反応ガスは、急冷塔へ導入され、冷却液と接触させることによって冷却され、水蒸気の凝縮と副生成物の除去が行われる。
急冷塔の形式は反応ガスが冷却される条件であれば特に問わず、例えば充填塔であっても段塔であっても空塔であってもよい。
急冷塔で反応ガスを冷却液と接触させて冷却する態様としては、特に限定されないが、塔上部から冷却液を落下させる一方で、塔の中部から下部の領域に反応ガスを供給して冷却液と向流接触させることによって、反応ガスの冷却を行うことが好ましい。この冷却塔では反応ガスを冷却すると共に、反応ガス中に同伴している水蒸気を凝縮させ、副生成物を反応ガスから除去する。反応ガスから除去された反応ガス中の副生物は、急冷塔の塔底の塔底液中に存在するが、塔底液を塔外に排出することで廃棄される。なお、この塔底液は、液面制御によって塔底の液面のレベルが一定になるように塔外へ排出することが好ましい。
本発明で使用される冷却液は、特に限定されないが、飽和炭化水素、不飽和炭化水素、芳香族炭化水素、エステル類、エーテル類、アルデヒド類、ケトン類、アミン類、酸類、水或いはこれらの混合液が挙げられ、爆発安全及び副生物と共役ジエンの分離の観点から好ましくは水である。
冷却液が水の場合に、その水の温度については特に制限はないが、塔上部から供給される水の温度は5〜70℃が好ましく、急冷塔の塔底の液温は50〜90℃、塔頂部の温度は6〜70℃程度となるように調整することが好ましい。
冷却液として使用される水としては、反応ガスに含まれる水を冷却して凝縮させたものや急冷塔塔底から抜き出した水の少なくとも一部、新たに供給される水、又は他の工程で排出された水などを使用することが出来る。また、急冷塔塔底から抜き出される少なくとも一部の水を塔の中段及び/又は塔頂に供給しても良いし、塔の中段から少なくとも一部の水を抜き出しても良い。抜き出した水は塔に循環しても良いし、廃水としても良い。急冷塔に供給される水は温度制御することが望ましく、特に塔底から抜き出した水を塔に循環する場合は予め冷却することが望ましい。また、塔底から抜き出した水は固形物を含む場合があるのでストレーナーなどの公知手段で固形物を分離除去することが望ましい。
急冷塔で冷却された反応ガスは塔頂から抜き出され、必要に応じて更に熱交換器などで冷却された後、回収工程に供給して、反応ガスからブタジエンなどの共役ジエンを主成分とする炭化水素成分を回収される。急冷塔の塔頂圧力を制御するために少なくとも一部の反応ガスを抜き出しても良いし、回収工程が稼動していないときは全量抜き出しても良い。抜き出した反応ガスは貯蔵しても良いが、工業的には通常はフレアなどで焼却処理される。
本発明では、急冷塔の抜き出し流路に湿潤管が配管されていることを必要とする。急冷塔の抜き出し流路とは、急冷塔から抜き出された反応ガスが通過する急冷塔後段の流路のことであり、例えば、反応ガスを急冷塔から回収工程へ供給する間の流路や、上述のように、急冷塔の塔頂圧力を制御するために抜き出された反応ガスの一部が通過する流路や、その反応ガスを燃焼するためにフレアへ供給する流路などが挙げられる。湿潤管は、急冷等から抜き出される反応ガスが通過しうる、これらの流路全てに配管されていても、一部の流路に配管されていてもよい。
本発明における湿潤管は、管の内部が湿潤した状態の管及び/又は管の内壁に液滴が存在する管のことをいう。反応ガスの流路に湿潤管を配管されていれば、反応ガスが湿潤管を通過する際に、反応ガス中の微小なヒュームが乾燥されるのを抑制でき、流路内に難溶性の固形物を付着するのを防止できる。微小なヒュームは、急冷塔で除去されない反応ガス中の副生成物、具体的にはフタル酸、安息香酸、アントラキノンなどにより構成される。
湿潤管は急冷塔の塔頂から反応ガスが抜き出される前に予め内部が湿潤状態になっている及び/又は内壁に液滴が存在していればよく、管の材質や大きさなどは限定されない。例えば、共役ジエンの製造プロセスの他の工程に使用される管や機器の材質と同等のものを使用すればよい。
湿潤管は水蒸気を配管に供給する、水を配管に供給する、反応ガスの温度が1℃以上で且つ露点以下となるように配管を冷却し反応ガスに含まれる水蒸気を凝縮させることで、その流路に形成することが出来る。水蒸気、水を供給する場合、水蒸気、水の流量は反応ガス中の水蒸気分圧が飽和水蒸気圧以上となるように供給すればよい。飽和水蒸気圧は、例えば、JIS(日本工業規格)Z 8806 の「付表1.1水の飽和蒸気圧」を参照して決定することができる。
<回収工程>
急冷塔で冷却された反応ガスから共役ジエンを含む炭化水素を回収する技術として、反応ガスを炭素原子数6〜10の飽和炭化水素や炭素原子数6〜8の芳香族炭化水素、アミド化合物などの溶媒と接触させて吸収させる方法が知られている。
回収工程では、吸収効率を向上するために圧縮機で反応ガスを圧縮することが望ましく、通常0.1〜0.9MPaG、好ましくは0.2〜0.85MPaG、更に好ましくは0.25〜0.8MPaGで実施される。この圧力が大きいほど、回収工程における吸収効率が良くなるというメリットがあり、小さいほど建設費が下がるというメリットがある。
吸収溶媒の種類によっては加水分解するものがあるため、必要に応じて反応ガスを脱水塔においてモレキュラーシーブなどの脱水剤と接触させるなどの公知技術により脱水しても良い。加水分解しない溶媒の場合は反応ガスを脱水処理する必要はないが、必要に応じて蒸留精製したり非水溶性溶媒の場合は分液するなどの方法で水を分離しても良い。
炭化水素ガスを吸収した溶媒は、必要に応じて微量溶存する酸素や窒素などを分離するために加熱処理を行った後、蒸留して共役ジエンを主成分とする炭化水素と溶媒とを分離する。蒸留により得られた共役ジエンを主成分とする炭化水素留分は、必要に応じて更に精製処理を行なったり、重合禁止剤を添加しても良い。
[プロセスの実施形態]
以下に、図面を参照して、本発明の共役ジエンの製造方法に関するプロセスの実施形態について、ブタジエンを製造する例を挙げて説明する。
図1は本発明プロセスの実施の態様の一つである。
図1において、1は反応器、2は急冷塔、符号100〜109は配管、110は圧力調節弁を示す。
原料となるn−ブテン或いは前述のBBSS等のn−ブテンを含む混合物を、気化器(図示せず)でガス化して、配管101より導入すると共に、配管102、103、104より、窒素ガス、空気(分子状酸素含有ガス)、及び水(水蒸気)を導入し、これらの混合ガスを予熱器(図示せず)で150〜400℃程度に加熱した後、配管100より触媒が充填された反応器1に供給する。原料ガス、窒素ガス、空気、及び水(水蒸気)を反応器1に、直接別々の配管で供給してもよいが、均一に混合した状態で反応器1に供給する
のが好ましい。反応器内で不均一な混合ガスが部分的に爆鳴気を形成したり、多管式反応器の場合、管毎に異なる組成の原料が供給されるという事態を防ぐことが出来るからである。
反応器1からの反応ガスは、配管105より急冷塔2に送給され、20〜99℃程度に冷却される。急冷塔2には、配管106より冷却水が導入され、反応ガスと向流接触する。そして、この向流接触で生成ガスを冷却した水は、配管107より排出される。なお、この冷却排水は、熱交換器(図示せず)で冷却されて再度急冷塔2において循環使用される。急冷塔2で冷却された生成ガスは、塔頂から留出され、次いで配管108を経由して回収工程へ供給される。また急冷塔2の塔頂圧力を制御するために、配管108から配管109が分岐されており、配管109の間に設置された圧力調節弁110で塔頂圧力が一定となるように調整される。配管109から抜き出される一部の反応ガスはフレアーへ供給され、廃棄される。急冷塔の塔頂部から抜き出される反応ガスが通過する流路である配管108、配管109などに湿潤管が用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[複合金属酸化物触媒の製造]
<製造例1>
パラモリブデン酸アンモニウム54gを純水250mlに70℃に加温して溶解させた。次に、硝酸第二鉄7.18g、硝酸コバルト31.8g及び硝酸ニッケル31.8gを純水60mlに70℃に加温して溶解させた。これらの溶液を、充分に攪拌しながら徐々に混合した。
次に、シリカ64gを加えて、充分に攪拌した。このスラリーを75℃に加温し、5時間熟成した。その後、このスラリーを加熱乾燥した後、空気雰囲気で300℃、1時間の熱処理に付した。
得られた触媒前駆体の粒状固体(灼熱減量:1.4重量%)を粉砕し、パラモリブデン酸アンモニウム40.1gを純水150mlにアンモニア水10mlを加え溶解した溶液に分散させた。次に、純水40mlにホウ砂0.85g及び硝酸カリウム0.36gを25℃の加温下に溶解させて、上記スラリーを加えた。
次に、Naを0.45%固溶した次炭酸ビスマス58.1gを加えて、攪拌混合した。このスラリーを130℃、12時間加熱乾燥した後、得られた粒状固体を、小型成型機にて径5mm、高さ4mmの錠剤に打錠成型し、次に500℃、4時間の焼成を行って、触媒を得た。仕込み原料から計算される触媒は、次の原子比を有する複合酸化物であった。
Mo:Bi:Co:Ni:Fe:Na:B:K:Si=12:5:2.5:2.5:0.4:0.35:0.2:0.08:24
なお、触媒調製の際のモリブデンの原子比とa1とa2は、それぞれ6.9と5.1であった。
<実施例1>
図1に示すプロセスフローを用いてブテンの酸化脱水素反応によるブタジエンの製造を行った。原料ガスとしてナフサ分解で副生するC4留分からのブタジエンの抽出分離プロセスから排出された表1に示される成分組成のBBSS、空気、窒素及び水蒸気をそれぞれ15.7Nm/h、81.7Nm/h、62.5Nm/h及び17.7Nm/hの流量でそれぞれ配管101〜104より供給した。配管100でこれらのガスを混合して得られた混合ガスを予熱器(図示せず)で214℃に加熱した後、反応管113本の多管式反応器の反応器1に供給した。なお、多管式反応器の各反応管には、製造例1で製造した複合金属酸化物触媒とその触媒と同形のイナートボールが混合したものを充填した
。反応器1の胴側には温度360℃の冷媒を流して、反応管内部の最高温度を395〜400℃となるように調整した。反応器出口から流出される反応ガスは400℃であった。反応器出口から流出された反応ガスの流量は183Nm/h、反応ガス組成は表−2の組成であった。
この反応ガスを急冷塔2の塔底付近に導入し、塔頂付近から冷却液として7℃の水225kg/hを導入した。急冷塔2内で反応ガスは水と向流接触され、反応ガスの温度は4
3℃となった。冷却された反応ガス流量は急冷塔2の塔頂から151Nm/hで抜き出された。
急冷塔の塔頂から抜き出された反応ガスは、配管108を通過して回収工程に導入された。図1の配管109は回収工程へ供給する配管108から枝分かれしており、反応ガスの一部を廃棄工程へ抜き出した。配管109に設置された圧力調節弁110で急冷塔2の塔頂部圧力を制御した。なお、圧力調節弁前後の圧力差は15kPaであった(圧力調節弁の上流側:25kPa、圧力調節弁の下流側:10kPa)。
なお、反応開始前から配管108、配管109が湿潤管として維持できるように、配管108に繋がる配管111から140℃の水蒸気120g/hを供給した。水蒸気量は圧力調節弁110前後での圧力差に相当する流量とした。
ブタジエン製造開始してからの圧力調節弁110の弁開度は平均して80%であり、反応開始から980時間経過後も安定的に反応器1で得られた反応ガスを急冷塔2で冷却して廃棄工程へ送付することができた。
ブタジエンの製造を停止して、製造プロセスを開放し、配管108、配管109及び圧力調節弁110を目視で確認したが、高沸点副生物を含む固形物は付着していなかった。
<実施例2>
実施例1において、反応器1の胴側に温度380℃の冷媒を流して、反応管内部の最高温度を415〜420℃となるように調整した。配管111から水蒸気を供給せず配管108の温度を変え、原料ガスの流量組成を以下のものに変更した以外は全て同様にブタジエンの製造を行った。
原料ガスとしてナフサ分解で副生するC4留分からのブタジエンの抽出分離プロセスから排出された表−1に示される成分組成のBBSS、空気、窒素及び水蒸気をそれぞれ15.9Nm/h、88.1Nm/h、55.3Nm/h及び17.7Nm/hの流量でそれぞれ配管101〜104より供給した。反応器出口から流出される反応ガスは415℃、組成は表−3であった。急冷塔2の塔頂から抜き出された反応ガス流量は151Nm/hであった。
圧力調節弁前後の圧力差は15kPaであった(圧力調節弁の上流側:25kPa、圧力調節弁の下流側:10kPa)。配管108は湿潤管とするために断熱材を取り外したため、配管108は7〜12℃の外気によって冷却され配管108は7〜15℃となった。急冷塔2の出口における反応ガスの温度は43℃であった。配管108と反応ガスとの温度差から反応ガス中の水蒸気が水となり、配管108は湿潤管となった。反応開始から2067時間経過後も安定的に反応器1で得られた反応ガスを急冷塔2で冷却して回収工程へ送付することができた。
<実施例3>
図2に示すプロセスフローを用いてブテンの酸化脱水素反応によるブタジエンの製造を行った。原料ガスとしてナフサ分解で副生するC4留分からのブタジエンの抽出分離プロセスから排出された表−1に示される成分組成のBBSS、空気、窒素及び水蒸気をそれぞれ0.15Nm/h、0.84Nm/h、0.36Nm/h及び0.15Nm
/hの流量でそれぞれ配管201〜204より供給した。配管200でこれらのガスを混合して得られた混合ガスを145℃に加熱した後、反応管1本の反応器3に供給した。なお、反応器3には、製造例1で製造した複合金属酸化物触媒とその触媒と同形のイナートボールが混合したものを充填した。反応器3の胴側には温度375℃の冷媒を流して、反応管内部の最高温度を390〜395℃となるように調整した。反応器出口から流出される反応ガスは393℃であった。反応器出口から流出した反応ガスの流量は1.3Nm/h、反応ガス組成は表−4の組成であった。
この反応ガスを急冷塔4の塔底付近に導入し、塔頂付近から冷却液として12℃の水2.7kg/hを導入した。急冷塔4内で反応ガスは水と向流接触され、反応ガスの温度は
14℃となった。冷却された反応ガス流量は急冷塔4の塔頂から1.3Nm/hで抜き出された。
急冷塔4の塔頂から抜き出された反応ガスは、配管208を通過して廃棄工程へ抜き出した。配管208に設置された圧力調節弁210で急冷塔4の塔頂部圧力を制御した。なお、圧力調節弁前後の圧力差は35kPaであった(圧力調節弁の上流側:35kPa、圧力調節弁の下流側:大気圧)。
なお、配管208は、配管211から反応開始前に0.7kg/hで140℃の水蒸気を吹き込んでおき、湿潤管としておいた。
ブタジエン製造を開始してからの圧力調節弁210の弁開度は平均して30%であり、反応開始から1494時間経過後も安定的に反応塔3で得られた反応ガスを急冷塔4で冷却して燃焼工程へ送付することができた。
ブタジエンの製造を停止して、製造プロセスを開放し、配管208を目視で確認したが、高沸点副生物を含む固形物は付着していなかった。
<比較例1>
実施例1において、配管111から水蒸気を供給せず配管108及び配管109を湿潤管とせず、通常の配管を使用した以外は全て同様にブタジエンの製造を行った。
運転開始直後から圧力調整弁110の開度が上昇し続け、運転開始から40時間経過後に圧力調整弁110の開度が97%を超えたところで圧力制御ができなくなる恐れがあったため、反応器を停止して、ブタジエンの製造を停止した。急冷塔2の塔頂配管を開放して点検した所、圧力調整弁110以降の配管109内に固形物が析出し配管を閉塞させていた。固形物を赤外分光法(分析装置:(株)エス・ティ・ジャパン製、型式:Magna AEM860)により分析した結果、主成分はフタル酸であった。
実施例1と比較例1を比較すると、比較例1では急冷塔2の塔頂圧力調整弁での圧力変化によって、急冷塔2塔頂ガスが乾燥しフタル酸類が主成分である固形物が析出したため、圧力調節弁110やその下流側の配管の閉塞が発生し、圧力調節弁110の制御が不能となった。実施例1では配管を濡れた状態にすることで圧力変化による乾燥水分量以上に水を存在させることができたので汚れを防止できたと考えられる。
Figure 2013213028
Figure 2013213028
Figure 2013213028
Figure 2013213028
1、3 反応器
2、4 急冷塔
100〜109、111、201〜208、211 配管
110、210 圧力調節弁

Claims (2)

  1. 炭素原子数4以上のモノオレフィンを含む原料ガスと分子状酸素含有ガスを、触媒の存在下で、酸化脱水素反応を行うことにより生成される対応する共役ジエンを含む反応ガスを得、該反応ガスを急冷塔内で冷却液と接触させた後、該急冷塔から抜き出される該反応ガスを回収工程に供給して、反応ガス中の共役ジエンを回収するにあたり、該反応ガスが抜き出される該急冷塔の抜き出し流路に湿潤管が配管されていることを特徴とする共役ジエンの製造方法。
  2. 前記急冷塔の抜き出し流路の管内を通過する前記反応ガスに含まれる水蒸気の分圧を、該反応ガスの温度における飽和水蒸気圧よりも高くすることにより前記湿潤管を形成することを特徴とする請求項1に記載の共役ジエンの製造方法。
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