JP2013209667A - 冷却剥離型粘着剤組成物及びこれを用いた冷却剥離型粘着シート - Google Patents

冷却剥離型粘着剤組成物及びこれを用いた冷却剥離型粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であることに加え、加工温度が180℃であっても被着体の加工時には被着体と確実に密着することができ、加工前後においてはある程度の保持力を有しつつ、保持が不要となったときには容易に剥離できる程度の適度な密着力を示すことができる冷却剥離型粘着剤組成物及び冷却剥離型粘着シートを提供する。
【解決手段】粘着性高分子を有効成分として含み、100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)が0.01N/25mm以上であり、180℃における粘着力(高温時粘着力)が0.03N/25mm以上であり、180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)が3N/25mm以下の冷却剥離型粘着剤組成物、及びその組成物を用いた冷却剥離型粘着シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、180℃という高温領域において被着体に対する粘着力が高く、被着体を確実に固定し得ることに加え、180℃という高温領域から冷却し、常温、例えば23℃程度の環境下では粘着力が低下して、被着体を容易に剥離することが可能である冷却剥離型粘着剤組成物及びこれを用いた冷却剥離型粘着シートに関する。
近年、フレキシブルプリント基板(FPC)の絶縁基板の薄肉化が進み、絶縁基板上に金属を蒸着する工程、メッキする工程、エッチングする工程など絶縁基板を加工する種々の工程において、絶縁基板に補強シートを貼り付けハンドリング性を向上させることが不可欠となっている。また、FPCの製造以外でも、フィルム状の基材にスパッタリング、コロナ処理、プラズマ処理、サンディングによるマット処理など種々の加工を施す際のハンドリング性の向上や基材の破損防止などのために、基材に補強シートを貼り付けることが行なわれている。
さらに、積層セラミックコンデンサをはじめとする電子部品の製造においても、電子部品の前駆体である被加工体を加工する際には粘着力が高く、被加工体を確実に固定できる一方で、被加工体を加工した後にあっては粘着力が低下して、被加工体を容易に剥離することが可能である再剥離性粘着シートが用いられている。
また、電子部品を製造する際に行われる樹脂封止工程においては、封止樹脂を硬化させるために被加工体を高温で長時間、例えば1時間〜7時間程度加熱が行われるが、その際にも被加工体を確実に固定し、しかも、加工が済み次第、被加工体に破損等の悪影響を与えることなく、容易に剥離させたいとの要望があった。
このような補強シートは加工が終了した後に剥離する必要があるため、通常、再剥離性粘着シートが補強シートとして用いられている。このような再剥離性粘着シートとしては、例えば、紫外線硬化性のオリゴマーを含有する粘着剤層を有し、紫外線照射によるオリゴマーの硬化を利用して、粘着剤層の粘着力を低下させる紫外線硬化型粘着シートが提案されている(特許文献1参照)。
また、熱膨張性微小球を含む粘着剤層を有し、加熱による熱膨張性微小球の膨張、ひいては被着体と粘着剤層との接触面積の低下を利用して、粘着剤層の粘着力を低下させる加熱剥離型粘着シートが提案されている(例えば、特許文献2〜5参照)。
また、主鎖及び/又は側鎖が結晶性ポリマーである粘着性高分子を含む粘着剤層を有し、冷却による結晶性ポリマーの結晶化を利用して、粘着剤層の粘着力を低下させる冷却剥離型粘着シートも提案されている(例えば、特許文献6及び7参照)。
更に、粘着性高分子を有効成分として含み、かつ、0〜30℃の温度領域(常温領域)における初期粘着力が0.2N/25mm以下であり、80〜100℃の温度領域(高温領域)における粘着力(高温時粘着力)が1N/25mm以上であり、前記高温領域から前記常温領域に冷却した後の粘着力(冷却後粘着力)が0.2N/25mm以下である冷却剥離型粘着剤組成物を含む粘着層を基材上に設けた冷却剥離型粘着シートも提案されている(例えば、特許文献8参照)
特開平9−291258号公報 特開平11−302614号公報 特開2000−351947号公報 特開2002−69422号公報 特開2003−160765号公報 特開平9−251923号公報 特開2003−138237号公報 特開2005−248094号公報
これらの再剥離性粘着シートは、いずれも使用時には充分な粘着力を有する一方で、使用後においてはその粘着力を低減させることができ、粘着剤を被着体に残存させることなく剥離することができるとされている。
ところが、紫外線硬化型粘着シートや加熱剥離型粘着シートは、粘着力の低下が不可逆的であり、且つ、フィルム加工温度域を考慮し、室温での粘着力が大きい設計となっている。そのため、被着体の厚さが薄い場合、貼り直し作業が特に難しく、無理に剥がすと被着体を破壊もしくは目的とする被着体の特性に悪影響を及ぼすおそれがあった。また、貼り直しのために紫外線照射や加熱処理を行なうと、剥離はできるが処理を行なった粘着シートは二度と使えなくなるという欠点を有していた。
さらに、紫外線硬化型粘着シートにおいては高温下で使用した後において、また、加熱剥離型粘着シートにあっては熱膨張性微小球の膨張に斑があることに起因して、微小球の収縮による再融着が発生した際に、いずれも粘着力の低下が充分でない場合があり、使用後の剥離性という面で課題があった。使用後の剥離性に劣る場合には剥離時に被着体が破損したり、破損に至らないまでも粘着剤層が被着体に残存し(しばしば「糊残り」と称される。)、焼成工程においてブロッキング、ボイド、クラック等の原因となり、最終製品の信頼性や歩留まりの低下を招来する点において好ましくない。
一方、室温で再剥離可能な粘着剤は通常、高温下での粘着力が低下する傾向にあるため、フィルム加工温度で充分な密着性を得ることができない。従って、室温での再剥離性と高温での高粘着力の要求を満たす粘着シートがないため、室温付近の加工や搬送時の再剥離性の保持フィルムと、高温下での加工が必要な場合の再使用不可能な再剥離性の保持フィルム、例えば紫外線硬化型粘着シートや加熱剥離型粘着シート等の不可逆的な再剥離性シートをそれぞれの工程で使い分けていた。このような紫外線硬化型粘着シートや加熱剥離型粘着シートは、粘着力を低下させる際に紫外線照射又は高温加熱が必要であり、紫外線又は熱が粘着層のみならず被着体や粘着シートの基材に対しても作用することになる。従って、被着体等に対し、少なからず悪影響を及ぼすおそれがあった。
これに対し、特許文献6及び7に記載の冷却剥離型粘着シートは、紫外線硬化型粘着シートや加熱剥離型粘着シートとは異なり、粘着力を低下させる際し、紫外線照射や高温加熱が不要である。従って、紫外線や熱が被加工体等に対して悪影響を及ぼすことなく、また、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であるという利点がある。
しかしながら、特許文献6又は7に記載の冷却剥離型粘着シートは初期の剥離力が小さいため常温での被着体の保持が難しく、また、糊残りなどが発生しやすくなる傾向がある。このような問題は、非常に薄肉のフィルムの加工の際に特に重大な問題となる。
また、特許文献6及び7に記載の冷却剥離型粘着シートは、150〜180℃の温度領
域で使用した後の剥離性に劣る場合があるという課題があった。即ち、上記の冷却剥離型粘着シートを用いて150〜180℃の温度領域で加工を施した後、常温まで冷却しても粘着力の低下が充分ではなく、また、温度上昇に伴う弾性率の低下が大きいため、粗面に対する剥離性に劣り、紫外線硬化型粘着シートや加熱剥離型粘着シートと同様に、被着体の破損や糊残りの問題を生ずる場合があった。
これらの問題は、再剥離性粘着シートの使用温度域や用途を限定的なものとする点において好ましくない。特に近年、プリント基板の製造においては、絶縁性及び耐湿性向上を目的として目的として、カバーレイフィルムを基板の回路面に貼り付けるが、この時の貼り付け温度が150〜180℃程度で加工を施すようになってきており、これらの問題が顕在化する可能性がある。
更に、特許文献8に記載の冷却剥離型粘着シートは被着体は80〜100℃の作業環境化で被着体を確実に固定することができるものであるが、それ以上の高温下での使用では、被着体を確実に固定することが難しいものであった。
また、従来の粘着剤は、耐熱性や粘着性など、得ようとする物性に応じ、構成する単量体を選択しこれらの単量体を共重合することにより所望の物性を有する粘着剤を調製していたが、このような粘着剤では、異なる2以上の物性を同時に得ることが困難であった。
以上説明したように、現在のところ、紫外線や熱による被着体等に対する悪影響が少なく、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であることに加え、180℃という高温下においても被着体に対する保持力を有しつつ、保持が不要となったときには容易に剥離できる程度の適度な密着力を示すことができる冷却剥離型粘着シートは未だ開示されておらず、そのような冷却剥離型粘着シートを創出することが産業界から切望されている。
本発明は、上述のような従来技術の課題に対応すべくなされたものであり、紫外線や熱による被着体等に対する悪影響が少なく、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であることに加え、加工温度が180℃であっても被着体の加工時には被着体と確実に密着することができ、加工前後においてはある程度の保持力を有しつつ、保持が不要となったときには容易に剥離できる程度の適度な密着力を示すことができる冷却剥離型粘着剤組成物及び冷却剥離型粘着シートを提供するものである。
本発明者等は、上述の課題を解決するべく鋭意研究した結果、粘着性高分子を有効成分として含み、100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)、180℃における粘着力(高温時粘着力)、及び180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)を特定の範囲とすることができる新規な構成を有する冷却剥離型粘着剤組成物によって、上記課題を解決し得ることに想到して、本発明を完成させた。即ち、本発明によれば、以下の冷却剥離型粘着剤組成物及び冷却剥離型粘着シートが提供される。
[1]粘着性高分子を有効成分として含み、100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)が0.01N/25mm以上であり、180℃における粘着力(高温時粘着力)が0.03N/25mm以上であり、180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)が3N/25mm以下である、冷却剥離型粘着剤組成物。
[2]粘着性高分子が少なくとも(A)ガラス転移温度が−10〜50℃の(メタ)アク
リル共重合体と(B)ガラス転移温度が70〜110℃の(メタ)アクリル共重合体との2種を用いる前記[1]に記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[3]前記(B)(メタ)アクリル共重合体を構成する単量体であって、質量比が50%を超える単量体(I)と前記(A)(メタ)アクリル共重合体を構成する単量体の少なくとも1種(i)とが同じものである前記[2]に記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[4]前記(B)成分の(I)単量体と(A)の単量体(i)とがともにメタクリル酸エステルである前記[3]に記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[5]前記(A)(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が10万以上であり、前記(B)(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が1万以上である前記[2]〜[4]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[6]前記(A)(メタ)アクリル共重合体及び(B)(メタ)アクリル共重合体の各々の共重合体を構成する単量体の少なくとも一方または両方に低極性(メタ)アクリル酸エステルからなる単量体を用いる前記[2]〜[5]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[7]さらに、(C)低極性(メタ)アクリル共重合体を用いる前記[2]〜[5]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[8]DSC測定におけるガラス転移温度が少なくとも−10〜50℃の範囲と70〜110℃の範囲に各々に存在する前記[1]〜[7]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
[9]フィルム状の基材と、前記基材の一の表面に粘着層を備える冷却剥離型粘着シートであって、前記粘着層が前記[1]〜[8]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物を含むものである冷却剥離型粘着シート。
[10]フィルム状の基材と、前記基材の一の表面に前記[1]〜[7]のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物を含む第1の粘着剤層の上に(C)低極性(メタ)アクリル共重合体を含む第2の粘着剤層とを備える冷却剥離型粘着シート。
なお、本発明でラミネートとは、基材の少なくとも片面に前記粘着性高分子を含む粘着剤層を形成することにより得られる冷却剥離型粘着シートを用い、被着体と粘着剤層とを100℃で貼り付けることをいう。貼り付け手段としては、ラミネータ等の装置を使うこともできるし、ホットプレートの上等でゴムローラーを用い人手により貼り付けることもできる。
粘着力の測定方法は、前期のように、冷却剥離型粘着シートを製造後、加熱処理や紫外線照射処理を施していない冷却剥離型粘着シートを、幅25mm、長さ250mmに切断して試験片とし、この試験片に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン100V、東レ・デュポン(株)製)を、100℃の雰囲気下で、速度300mm/分の条件で2kgのゴムローラーを一往復させることにより圧着して、ポリイミドフィルムを引張速度300mm/分で、180°方向に引き剥がした際の粘着力をJISZ0237に準拠し測定した。なお、粘着力測定雰囲気温度は、23℃、60℃、90℃、120℃、150℃及び180℃とした。さらに、加熱冷却条件は180℃の温度雰囲気下で1時間放置後、23℃の温度雰囲気下で1時間冷却し、23℃の温度雰囲気下で測定した。
また、前記重量平均分子量とは、装置にゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)等、検出器に示差屈折(RI)検出器等により求められる高分子の平均分子量である。
本発明でガラス転移温度とは、示差走査熱量計(DSC)測定により得られるものである。DSC測定とは、試料と基準物質とが、制御された温度プログラム下にあるとき、試料と基準物質に対する熱量の入力の差を、温度の関数として測定するものである。前記制御された温度プログラムは、従来から採用されている温度プログラム、例えば10℃/分や5℃/分などを用いることができる。
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物及び冷却剥離型粘着シートは、紫外線や熱による被着体等に対する悪影響が少なく、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であることに加え、180℃と高温領域においても被着体との密着性に優れ、また、高温領域で使用した後の剥離性にも優れ、かつ、多様な用途に用いることができるという、共重合体からなる粘着剤を単独で使用している従来品と比較して有利な効果を奏するものである。
本発明の冷却剥離型粘着シートを用いた多層積層板の製造方法の説明図である。 実施例1、実施例6、比較例4及び一般的な微粘着シートの各雰囲気温度における粘着力を示すグラフである。
以下、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物及び冷却剥離型粘着シートを実施するための最良の形態について具体的に説明するが、本発明は以下の形態に限定されるものではない。
[1]冷却剥離型粘着剤組成物:
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物は、粘着性高分子を有効成分として含み、100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)が0.01N/25mm以上であり、180℃における粘着力(高温時粘着力)が0.03N/25mm以上であり、180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)が3N/25mm以下であることを特徴とする冷却剥離型粘着剤組成物である。このような冷却剥離型粘着剤組成物は、優れた高温時粘着力を示すため、180℃という高温領域において被着体を確実に固定することができるとともに、冷却後粘着力が充分に低いため、高温領域での加工後においても被着体を容易に剥離することが可能であり、被着体の破損や糊残りの問題を効果的に防止することができる。
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物は、上記の特性を有するものである限り、その組成は特に限定されないが、粘着性高分子として、少なくとも感温型粘着性高分子を含み、所望により他の粘着性高分子、例えば、感温型粘着性高分子に比して極性の低い低極性粘着性高分子を含むものが好適に用いられる。より具体的には、感温型粘着性高分子と、低極性粘着性高分子と、これらの高分子の間を架橋し得る架橋剤とを有効成分とするとともに、この有効成分由来の架橋高分子を含有する冷却剥離型粘着剤組成物がその一例として挙げられる。以下、各構成成分ごとに説明する。
(1)感温型粘着性高分子:
本明細書における感温型粘着性高分子は、温度変化に依存して粘着力が変化する特性を有する粘着性高分子であって、(メタ)アクリル共重合体であって、ガラス転移温度が−10〜50℃の範囲にある共重合体(A)とガラス転移温度が70〜110℃の範囲にある共重合体(B)との少なくとも2種を組み合わせて用いるものであることが好ましい。
本明細書において「(メタ)アクリル共重合体」とは、共重合体を構成する単量体に少なくともアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを有する共重合体である。
前記(A)(メタ)アクリル共重合体は、−10〜50℃、好ましくは0〜40℃、更に好ましくは5〜30℃の温度領域にガラス転移温度を有する感温型粘着性高分子である。
前記(B)(メタ)アクリル共重合体は、70〜110℃、好ましくは80〜110℃、更に好ましくは85〜100℃の温度領域にガラス転移温度を有する感温型粘着性高分子である。本発明では、少なくとも前記(A)成分と(B)成分とを2成分を組み合わせて用いるのが好ましい。このような温度範囲にガラス転移温度を有することにより、上述のような粘着力の温度依存特性を容易に発現させることができる。即ち、上記範囲のガラス転移温度を超えて温度が上昇すると粘着性高分子が軟化し高い粘着力を示す一方で、ガラス転移温度付近及びそれ以下の温度領域では粘着性高分子が硬化して粘着力が低下することにより、上述のような粘着力の温度依存特性を容易に発現させることができる。即ち、ガラス転移温度の異なる2種以上の感温型粘着性高分子を組み合わせて用いることにより、180℃という高温領域においても被着体と確実に密着することができ、この高温領域で被着体を加工することが可能となる。
前記(A)成分と(B)成分との2種類を組み合わせて用いる場合、前記(B)成分を構成する単量体のうち、使用する単量体の中で最も多く含まれる単量体(I)と、前記(A)成分を構成する単量体の少なくとも1つが同じ単量体であることが好ましい。このようにすることにより、前記(A)成分と(B)成分との相溶性が向上する。このことは、前記(A)成分と(B)成分を含む冷却剥離型粘着剤組成物を用いて透明なプラスチックフィルムの片面に粘着剤層を形成したとき、ヘイズ(曇価)として表れる。相溶性が向上することによりヘイズは低下し、ヘイズが4を超えると150〜180℃の高温領域で被着体から剥離しようとすると、粘着剤層に凝集破壊や気泡が発生するので好ましくない。
前記(A)成分や(B)成分の(メタ)アクリル共重合体は、その構成する単量体として1種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと任意的な他の単量体とともに重合することにより、ガラス転移温度を上述のような温度範囲とすることができる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとは、例えば、炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステルであって、前記炭素数1〜4のアルキル基としては、1−プロピル基(n−プロピル基)、1−メチルエチル基(iso−プロピル基)、1−ブチル基(n−ブチル基)、2−メチルプロピル基(iso−ブチル基)、1−メチルプロピル基(sec−ブチル基)、1,1−ジメチルエチル基(tert−ブチル基)等が挙げられる。従って、炭素数1乃至4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸のメチルエステル、エチルエステル、1−プロピルエステル(n−プロピルエステル)、1−メチルエチルエステル(iso−プロピルエステル)、1−ブチルエステル(n−ブチルエステル)、2−メチルプロピルエステル(iso−ブチルエステル)、1−メチルプロピルエステル(sec−ブチルエステル)、1,1−ジメチルエチルエステル(tert−ブチルエステル)等が挙げられる。
本発明の(メタ)アクリル共重合体において、前記した炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合共重合可能な任意的な他の単量体としては、アクリロニトリル、アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、炭素数5以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどのアクリル系単量体の他、スチレン、酢酸ビニル及びN−ビニルピロリドン等が挙げられる。また、この任意的な他の単量体成分として、架橋剤と反応し得る官能基(以下、「反応性官能基」と記す)を有するものであることが好ましい。
反応性官能基としては、カルボキシル基、水酸基、又はアミノ基等が知られているが、常温での粘着性を低くすることができ、加工後における再剥離性に優れるという特徴を与える点において、水酸基であることが好ましい。反応性官能基としての水酸基を有するアクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等が挙げられる。
前記(B)成分の(メタ)アクリル共重合体の場合、これを構成する単量体成分中の炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合を一番多くするのが好ましい。(B)成分の(メタ)アクリル共重合体が2種の単量体から構成されている場合は、前記炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は50質量%超、好ましくは70質量%以上である。(B)(メタ)アクリル共重合体を構成する単量体が3種以上の場合は、用いる単量体成分中で前記炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸アルキルエステルの配合割合が一番多くなるよう、例えば、34質量%以上にするのが、ガラス転移温度の調整性に優れるので好ましい。
前記(A)成分の(メタ)アクリル共重合体の場合は、構成する単量体の1種として、前記炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することにより、前記した性能、特に相溶性が得られる結果、高温での被着体への密着性と、低温での剥離性という異なる性能を得やすくなる。
感温型粘着性高分子である(A)(メタ)アクリル共重合体は、その重量平均分子量(「Mw」と略記される場合がある)が10万以上、好ましくは20万〜150万の範囲であるものを用いるのが好ましく、感温型粘着性高分子である(B)(メタ)アクリル共重合体は、その重量平均分子量が1万以上、好ましくは2万〜20万の範囲であるものを用いるのが好ましい。感温型粘着性高分子(A)の重量平均分子量がこの範囲以下である場合、130〜220℃において粘着力が低下するおそれがある点において好ましくなく、上記範囲を超えると、塗布液の粘度が高く生産性に劣るため好ましくない。また、感温型粘着性高分子(B)の重量平均分子量がこの範囲以下である場合、被着体に移行し易くなり、被着体を汚染するおそれがある点において好ましくなく、上記範囲を超えると、感温型粘着性高分子(A)との相溶性が不充分となり、平滑な塗膜が形成し難くなる点において好ましくない。
なお、重量平均分子量(Mw)は、「感温型粘着性高分子」を重合する際に、連鎖移動剤の種類と量、モノマーと重合開始剤のモル比等を適切に制御することによって、上記の範囲内に調整することができる。また、市販の粘着性高分子の中から所望の重量平均分子量を有するものを適宜選択して使用してもよい。
感温型粘着性高分子は、例えば、既述のアクリル系単量体(必要に応じて非アクリル系単量体)をラジカル重合させる方法等によって得ることができる。重合の方法は特に限定されず、従来公知の重合法、例えば、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、又は光重合法等を好適に用いることができる。
(2)他の粘着性高分子:
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物は、前記感温型粘着性高分子に加え、他の粘着性高分子を含有してもよい。この場合用いられる粘着性高分子としては、例えば、前記(A)成分及び(B)成分で用いられる(メタ)アクリル共重合体よりも極性が低い(メタ)アクリル共重合体(C)を用いることにより、加工などにより加熱されても、冷却することに
より容易に被着体から剥離しやすくなり、しかも糊残りを防止できるので好ましい。この(C)成分としては、例えば、感温型粘着性高分子で使用する炭素数1〜4のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基よりも極性が低いアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体を重合して得られる粘着性高分子が挙げられる。この単量体の他、粘着性高分子を構成する単量体としては、炭素数6〜8のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステル単量体が好ましい。
上記の炭素数6〜8のアルキル基としては、1−ヘキシル基(n−ヘキシル基)、1−ヘプチル基(n−ヘプチル基)、1−オクチル基(n−オクチル基)、6−メチルヘプチル基(iso−オクチル基)、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。従って、炭素数6〜8のアルキル基がエステル結合されたアクリル酸又はメタクリル酸エステルモノマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸の1−ヘキシルエステル(n−ヘキシルエステル)、1−ヘプチルエステル(n−ヘプチルエステル)、1−オクチルエステル(n−オクチルエステル)、6−メチルヘプチルエステル(iso−オクチルエステル)、2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。中でも、安価で入手が容易な2−エチルヘキシルエステルを用いることが好ましい。炭素数6〜8のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステル単量体は、その効果を確保するべく、全構成モノマーに対して40質量%以上、好ましく50〜98質量%の範囲で含まれていることが好ましい。
その他の粘着性高分子を形成する単量体としては、上述の炭素数6〜8のアルキル基がエステル結合された(メタ)アクリル酸エステルモノマー成分に加えて、他の単量体を含んでもよい。この成分としては、上述の感温型粘着性高分子の任意的な他の単量体と同様のものが挙げられる。また、この成分としては、反応性官能基を有する単量体も好ましい。反応性官能基及び反応性官能基を有する単量体としては、上述の感温型粘着性高分子の任意的な他の単量体成分において挙げられたものと同様のものを挙げることができる。この成分の他の粘着性高分子を形成する全単量体に対する割合は、0〜50質量%、好ましくは1〜40質量%である。
他の粘着性高分子は−11〜−80℃の温度領域(以下、「低温領域」と記す)にガラス転移温度を有することが好ましいため、この温度範囲に入るように単量体の組合せを選択することが好ましい。
他の粘着性高分子の重量平均分子量(Mw)が10万以上であり、かつ、併用する感温型粘着性高分子(A)の分子量未満であるアクリル樹脂が好ましい。重量平均分子量(Mw)が10万未満の場合には、他の粘着性高分子が被着体に移行し易くなり、例えば、被着体が電子部品の前駆体であるような場合には、その電気的特性に悪影響を及ぼすおそれがある点において好ましくなく、併用する感温型粘着性高分子の分子量以上であると、粘着層の表面に分布させ難くなり、糊残りを有効に防止することができなくなるおそれがある点において好ましくない。
なお、重量平均分子量(Mw)は、「感温型粘着性高分子」と同様の方法により、上記の範囲内に調整することができる。また、「他の粘着性高分子」及び「低極性粘着性高分子」は、「感温型粘着性高分子」の項で述べた製造方法(重合方法)に準じて製造することができる。
前記他の粘着性高分子において、構成単量体の一部をなす(メタ)アクリル酸エステル単量体のアルキル基の極性を上記の感温型粘着性高分子に比して低いものとすることにより、上記の感温型粘着性高分子のみでは充分ではない、高温領域で使用した後の被着体との剥離性を向上させることができるので好ましい。
(3)架橋剤:
本発明にいう「架橋剤」とは、先に説明した「感温型粘着性高分子」や「他の粘着性高分子(低極性粘着性高分子)」の間を架橋して架橋高分子を形成し得る物質を意味する。この「架橋剤」が「感温型粘着性高分子」や「他の粘着性高分子(低極性粘着性高分子)」の反応性官能基と反応して架橋高分子を形成することで、高温領域における充分な粘着力と冷却後の優れた剥離性を発揮させることが可能となる。
一般に、架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、金属キレート架橋剤、又はエポキシ系架橋剤等が知られているが、本発明においてはイソシアネート系架橋剤を好適に用いることができる。
イソシアネート系架橋剤としては、従来公知のイソシアネート系架橋剤、例えば、多価イソシアネート化合物、及びそのオリゴマーやプレポリマー等を好適に用いることができる。多価イソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、リジンイソシアネート等が挙げられる。中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体(例えば、商品名:タケネートD−170N、三井武田ケミカル(株)製等)を好適に用いることができる。この架橋剤は、優れた再剥離性と耐熱性を付与することができるという効果を奏する点において好ましい。なお、「架橋剤」は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(4)冷却剥離型粘着剤組成物:
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物としては、感温型粘着性高分子と、これに対して、架橋剤を0.3〜5質量部の割合で含む混合物を原料とし、これらの原料由来の架橋高分子を含有するもの、或いは、感温型粘着性高分子と、他の粘着性高分子とが、質量比99.5:0.5〜20:80の範囲内で制御され、感温型粘着性高分子、及び他の粘着性高分子の総質量を100質量部とした場合に、これに対して、架橋剤を0.3〜5質量部の割合で含む混合物を原料とし、これらの原料由来の架橋高分子を含有するもの等が挙げられる。但し、電子部品やプリント基板の製造方法に用いる冷却剥離型粘着剤組成物としては、後者の組成物の方が好ましい。
感温型粘着性高分子、及び架橋剤(必要により低極性粘着性高分子)を上記のような割合で含有せしめることにより、100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)が0.01N/25mm以上であり、180℃における粘着力(高温時粘着力)が0.03N/25mm以上であり、180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)が3N/25mm以下となる。特に、電子部品の製造にあっては、初期粘着力が0.05N/25mm以下であり、高温時粘着力が1N/25mm以上であり、冷却後粘着力が0.2N/25mm以下である冷却剥離型粘着剤組成物を好適に用いることできる。
なお、他の粘着性高分子を含有せしめる際に、他の粘着性高分子の割合が上記範囲未満の場合には、高温領域で使用した後の剥離性に劣り、糊残りや被着体の破損といった問題が生ずるおそれがある点において好ましくなく、上記範囲を超えると、高温領域における粘着力が低下する場合がある点において好ましくない。また、架橋剤の割合が上記範囲未満の場合には、高温領域で使用した後の剥離性が不充分となり易い点において好ましくな
い。
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物は、紫外線硬化型、加熱剥離型といった他の再剥離性粘着剤とは異なり、紫外線や熱による被着体等に対する悪影響が少なく、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能である。そして、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物は、ポリマーの結晶化によって感温性が発現するタイプの冷却剥離型とは異なり、使用温度域が広く、高温領域で使用した後の剥離性にも優れ、かつ、多様な用途に用いることができる。
[2]冷却剥離型粘着シート:
本発明の冷却剥離型粘着シートは、フィルム状ないしシート状の基材を備え、その少なくとも一方の表面に、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物を含む粘着層を設けたものである。但し、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物そのものをフィルム状ないしシート状に形成して冷却剥離型粘着シートとすることも可能である。
本発明の冷却剥離型粘着シートは、その構成要素として、基材と、粘着層とを備える。以下、各要素ごとに説明する。
(1)基材:
本発明にいう「基材」とは、粘着層を支持するための部材であって、フィルム状ないしシート状を呈するものである。本明細書において「フィルム状ないしシート状」というときは、薄膜状ないし薄板状の形状を意味し、通常は4〜250μmのものが用いられる。
基材の構成材料については特に限定されず、従来、粘着シート用の基材として用いられてきた材料の中から、冷却剥離型粘着シートの用途に応じて適宜選択することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、セロハン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、芳香族ポリアミド、若しくはポリスルホン等の合成樹脂、ガラス、金属、又はセラミック等の中から選択することができる。なお、基材は透明であっても、着色せしめたものであってもよい。着色は、基材の構成材料に各種顔料や染料を配合する方法等により行うことができる。また、基材の表面は平滑であるものに限定されず、その表面がマット状に加工されているものであってもよい。
基材は、その構成材料中に、従来公知の添加剤、具体的には、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を含有するものであってもよい。また、粘着層との密着性を向上させることを目的として、表面処理を施したものを用いることが好ましい。表面処理としては、例えばコロナ放電処理・グロー放電処理等の放電処理、プラズマ処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理・電子線処理・放射線処理等の電離活性線処理、サンドマット処理・アンカー処理・ヘアライン処理等の粗面化処理、化学薬品処理、易接着層塗布処理等を挙げることができる。
(2)粘着層:
本発明にいう「粘着層」又は「粘着剤層」とは、基材の少なくとも一方の表面を被覆するように形成された層であり、被着体に対する粘着性を発揮する粘着剤組成物を含むものである。
「粘着層」又は「粘着剤層」に含まれる粘着剤組成物としては、既に説明した本発明の冷却剥離型粘着剤組成物を用いることが必要である。これにより、紫外線や熱による被着
体等に対する悪影響が少なく、一旦粘着力を低下させて被着体を剥離した後においても再利用することが可能であることに加え、使用温度域が広く、高温領域で使用した後の剥離性にも優れ、かつ、多様な用途に用いることができるという、従来のものと比較して有利な効果を奏する再剥離性粘着シートとすることができる。
粘着層の厚さは特に限定されないが、2〜100μmとすることが好ましく、5〜60μmとすることが更に好ましく、5〜30μmとすることが特に好ましい。粘着層の厚さが上記範囲未満の場合には、被着体に対する充分な粘着力が得られなくなる場合がある点において好ましくない。
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物が、他の粘着性高分子、又はこれが架橋剤により架橋された架橋高分子を含むものである場合には、粘着層は他の粘着性高分子、又は架橋高分子を、基材側よりも粘着層表面側が高濃度となるように分布させる濃度勾配が形成されたものであることが好ましい。
上記のような濃度勾配を形成する方法としては、感温型粘着性高分子、他の粘着性高分子、及び架橋剤を溶媒に溶解又は混合させて得た粘着層形成塗工液を用いて粘着層を形成する方法、或いは、感温型粘着性高分子を含有する第1粘着層を形成し、その表面を被覆するように他の粘着性高分子、架橋剤、並びに他の粘着性高分子及び架橋剤由来の架橋高分子を含有する第2粘着層を形成する方法等が挙げられる。
上記のような構成は、セラミックやプリント基板の絶縁シート等との親和性が低い他の粘着性高分子を被着体との接触面側に高濃度で分布させているため、糊残りをより効果的に防止することができる。但し、後者の方法を採用する場合には、高温領域における粘着力を確保する観点から、第2粘着層を第1粘着層と比較して薄く構成することが好ましい。具体的には、第1粘着層の厚さを5〜60μm、第2粘着層の厚さを0.1〜10μm程度に構成することが好ましい。
(3)冷却剥離型粘着シートの製造方法:
本発明の「冷却剥離型粘着シート」は、例えば、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物の各構成成分を適当な溶剤に溶解し、或いは分散させて、固形分濃度を10〜50質量%程度の粘着層形成塗工液とし、この粘着層形成塗工液を常法に従って、基材の少なくとも一方の表面を被覆するように塗布し、これを乾燥する方法により得ることができる。なお、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物そのものをフィルム状ないしシート状に形成して冷却剥離型粘着シートとする場合には、基材に代えて離型性を有するフィルムを用いればよい。
この際、粘着層形成塗工液には、従来慣用されている各種添加剤、例えば、架橋促進剤、酸化防止剤、安定剤、粘度調整剤、粘着付与樹脂、又は有機ないしは無機の充填剤等を添加してもよい。架橋促進剤としては、例えば、トリエチルアミン系、ナフテン酸コバルト系、スズ系の架橋促進剤が挙げられ、特に、塩化第一スズ、テトラ−n−ブチルスズ、水酸化トリメチルスズ、塩化ジメチルスズ、ラウリン酸ジ−n−ブチルスズ等のスズ系架橋促進剤を使用することが好ましい。この他、酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤等を、粘着付与樹脂としては、テルペン系樹脂等を、有機充填剤としては、アクリル系ないしウレタン系の球状微粒子等を、無機充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ等を好適に用いることができる。
塗布の方法については特に制限はなく、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等を用いた従来公知の塗布方法を利用することができる。なお、粘着層形成塗工液を塗布する基材や離型性を有するフィルム(
以下、「基材等」と記す)の面には、必要に応じて予め表面処理を施しておいてもよい。
乾燥方法についても特に制限はなく、熱風乾燥、減圧乾燥等の従来公知の乾燥方法を利用することができる。乾燥条件については、粘着剤の種類や塗工液で使用した溶剤の種類、粘着層の膜厚等に応じて適宜設定すればよいが、60〜180℃程度の温度で乾燥を行うことが一般的である。
また、粘着層中に残存する揮発分の量(以下、「残存揮発分量」と記す)によっては、粘着層と基材等との粘着性や冷却後の剥離性に悪影響を及ぼす場合がある。従って、粘着層中の残存揮発分量は、4質量%以下とすることが好ましく、2質量%以下とすることが更に好ましい。なお、所望とする残存揮発分量とするためには、粘着層形成塗工液を調製するための溶剤の量や、塗工後の乾燥時間等を調整すればよい。
(4)電子部品の製造方法:
本発明の冷却剥離型粘着シートを用いた電子部品の製造方法について説明する。まず、冷却剥離シート上に回路パターンを形成する。回路パターンは冷却剥離シート上に銅箔を積層し、固定後、常法、例えば、銅箔をエッチング処理したり、導電樹脂等の導電性材料を印刷するなどし、回路パターンを形成する。この回路パターンの所望の箇所に絶縁性樹脂を被覆、さらにその樹脂上に回路パターンを形成するなどして回路パターンを形成する。本発明では、この回路パターンの形成工程のみで使用してもよいが、この回路パターン、各種チップ等を搭載し、配線し、前記チップ、配線等を樹脂で封止する。樹脂封止工程では封止用樹脂を150〜180℃で1時間以上の時間で硬化させる。硬化後冷却し、冷却剥離型粘着シートから被加工物を剥離することにより加工体が得られる。
この電子部品の製造方法は、再剥離性シートとして本発明の冷却剥離型粘着シートを用いる点に特徴があり、その他の点については従来の方法と同様である。また、積層セラミックコンデンサを製造する場合は、以下のような形で行われる。
まず、セラミック粉末、分散媒、バインダ等を含むスラリーをドクターブレード法、カレンダー法等を利用して薄板化し、セラミックグリーンシートを得る。次いで、このセラミックグリーンシートの表面に金属電極(内部電極)を印刷した後、これを多数積層して加熱圧着し、一体化することにより、積層セラミックコンデンサの前駆体である、層間に金属電極(内部電極)が配置された、セラミックグリーンシート積層体(以下、単に「積層体」と記す)を得る。
更に、この積層体を本発明の冷却剥離型粘着シートに仮固定し、80〜100℃程度の高温下、ダイサやギロチン刃等の切断装置により、仮固定された積層体に、被加工体を賽の目状に切断して小片化するダイシング加工を施した後、常温領域まで冷却し、本発明の冷却剥離型粘着シートを剥離して多数のチップ(「ワーク」と称される場合もある)を得る。最後に、このチップを焼成し、その表面に金属電極(外部電極)を印刷することによって、最終製品である積層セラミックコンデンサを得ることができる。
このように、本発明の電子部品の製造方法は、被加工体が、積層セラミックコンデンサの前駆体である、層間に金属電極が配置された、セラミックグリーンシート積層体であり、加工が、被加工体を賽の目状に切断して小片化するダイシング加工である場合に好適に用いることができる。但し、本発明の電子部品の製造方法は、積層セラミックコンデンサの製造のみならず、被加工体を仮固定した状態で加工を施す電子部品の製造一般に適用することができる。具体的には、積層セラミックコンデンサの他、積層セラミックインダクタ、抵抗器、フェライト、センサ素子、サーミスタ、バリスタ、圧電セラミック、シリコンウェハ等、種々の電子部品の製造に好適に用いることができる。
(5)積層板の製造方法:
上述の再剥離性粘着シートを用いて、絶縁基材上に導電体層を有する積層板を好適に製造することができる。具体的には、絶縁基板の導電体層を形成する面とは反対側の面に再剥離性粘着シートを貼り付ける。この粘着シート付きの絶縁基板の粘着シート貼り付け面とは反対側の面に導電体層を形成する。これにより再剥離性粘着シート付きの積層板が得られる。この積層板は、そのまま次の回路基板の製造に使用でき、また積層板製造後、積層板から再剥離性粘着シートを剥離することによりCCLを得ることができる。
絶縁基板としては、前記絶縁性を有するものであれば特に制限はないが、柔軟性、屈曲性に優れ、更には電子機器等に実装した際の高温に耐え得る高い耐熱性を備えた材質により構成されたフィルム又はシート状のものを用いることが好ましい。中でも、耐熱性に優れるポリイミドフィルム、アラミドフィルム、LCP等のエンジニアリングプラスチックからなるフィルムより構成されたものを好適に用いることができる。この絶縁基板の厚さは通常4〜100μmの範囲が好ましい。
導電体層の形成方法としては、例えば銅やアルミニウム等の金属箔を予め絶縁基材上又は金属箔上に設けた接着剤層を介して絶縁基材と貼り付ける方法やスパッタリングによる絶縁基材上に導電体層を形成する方法、さらに、導電剤を含有する塗工液を調製し、この塗工液を絶縁基材上に塗布・乾燥し導電層を形成する方法等が挙げられる。導電体層の厚さは2〜50μmの範囲である。
(6)回路基板の製造方法:
上述の再剥離性粘着シート又は前記積層板を用いて、回路基板を好適に製造することができる。具体的には、導電体層が表面に配設された絶縁基板の導電体層とは反対側の面に、再剥離性粘着シートを貼り付け、積層板を得る。この時、積層板は、本発明の積層板の製造方法により得られる積層板であってもよい。この粘着シート付きの積層板を加工して導電体層をパターン化する。パターン化は導電体層に対して選択的にエッチング処理を施すことにより行なうことができる。その後、積層板から再剥離性粘着シートを剥離することにより回路基板(FPC等)を得ることができる。更に、剥離した面に補強シートを貼り付けることにより補強シート付きの回路基板を製造することができる。
このような製造方法によれば、再剥離性粘着シートを剥離して、その面に補強シートを貼り付けた後の補強シートと回路基板との良好な接着強度を得ることができ、しかも本発明の積層板から一貫して回路基板を製造する場合、積層板から再剥離性粘着シート剥離することなく、そのまま再剥離性粘着シートとして使用できるので、資源の有効活用、生産効率、コスト面で有利である。
導電体層はパターン化する部分であり、導電性を有し、エッチング可能な金属、例えば銅等により構成されていることが好ましい。
上記の点を総合的に勘案すると、ポリイミドフィルムからなるフィルムの表面に銅箔が形成された銅張積層板を好適に用いることができる。この銅張積層板は、銅箔上にポリイミドを溶融状態で付与し、フィルム状に形成した2層CCLであっても、銅箔とポリイミドフィルムとをエポキシ系接着剤等の接着剤で貼り合せた、いわゆる3層CCLであってもよい。
導電体層のパターン化は、例えばサブトラクティブ法を用いて、導電体層の所定の部分を選択的にエッチング処理して導電体層の不要部分を除去することにより行なうことができる。選択的エッチング処理の方法は特に限定されないが、例えば、導電体層の表面にレ
ジスト(観光性樹脂)を塗布した後、パターン状に露光・現像処理を施すことにより未露光部分又は露光部のいずれかのレジストを除去して導電体層の不要部分のみを露出させ、その露出部分をエッチングすることにより除去する方法等が挙げられる。
その他の工程については、従来公知の方法に準じて行なうことができる。例えば、選択的エッチング処理を施した後、形成された配線パターンを被覆するように熱硬化性樹脂からなる熱硬化性シート(以下、「カバーレイフィルム」と記す場合がある)を貼着した後、160℃以上の高温条件下で加熱し、熱硬化性シートを熱硬化させることにより配線保護層を形成してもよい。このカバーレイフィルム貼着工程は160℃以上の高温条件下で行なわれるため、通常の粘着シートでは粘着力が低下し、ポリイミド面からズレたり、剥離する場合があったり、カバーレイフィルム貼着後、この粘着シートを積層板から剥離する際、粘着力が上昇により積層板からの剥離が困難となったり、粘着シートの粘着層の一部が積層板に付着(所謂、糊残り)するという問題があるが、本発明の冷却剥離性粘着シートを用いると、高温条件下での被着体との密着性が1N/25mmと高いため、このような問題が発生するのを防止することができ、さらに、本積層板に対する各種処理が完了した後に、再剥離性粘着シートを積層板から糊残りなく、容易に剥離できるため、精度及び効率よく回路基板を得ることができる。
(7)多層積層板の製造方法:
本発明の冷却剥離型粘着シートを用いて多層積層板を製造することができる。製造方法としては、例えば、
(i)冷却剥離型粘着シートの粘着層上に導電体層を形成する。形成方法としては、例えば銅やアルミニウム等の金属箔を貼着する方法やスパッタリングによる粘着層上に導電体層を形成する方法、さらに、導電剤を含有する塗工液を調製し、この塗工液を粘着層上に塗布・乾燥し導電層を形成する方法等が挙げられる。導電体層の厚さは2〜50μmの範囲である。
(ii)次に、この導電体層付き粘着シートを加工して導電体層をパターン化する。パターン化は導電体層に対して選択的にエッチング処理を施すことにより行うことができる。導電体層は、冷却剥離型粘着シートの粘着層上に設ける際に、既にパターン化した導電体層を積層することもできる。この場合、予め金属箔や塗工液を離型性材料上でパターン形成後、冷却剥離型粘着シートの粘着層上に転写する方法や塗工液の場合、直接パターン状に塗工する方法等が挙げられる。
導電体層のパターン化は、例えばサブトラクティブ法を用いて、導電体層の所定の部分を選択的にエッチング処理して導電体層の不要部分を除去することにより行なうことができる。選択的エッチング処理の方法は特に限定されないが、例えば、導電体層の表面にレジスト(観光性樹脂)を塗布した後、パターン状に露光・現像処理を施すことにより未露光部分又は露光部のいずれかのレジストを除去して導電体層の不要部分のみを露出させ、その露出部分をエッチングすることにより除去する方法等が挙げられる。
(iii)次に、絶縁性樹脂層4を形成する。絶縁性樹脂層は例えば図1(a)に示すように、冷却剥離性粘着シート1の粘着層2上に設けられたパターン状の導電体層3が設けられていない部分に絶縁性樹脂による絶縁層4を形成する。この絶縁層の形成方法としては、絶縁性を有する樹脂を含有する塗布液を塗布する方法や絶縁性を有する樹脂を含有する接着シート等の樹脂シートを貼着する方法等が挙げられる。
(iv)次に、このパターン及び絶縁層上に前記(i)〜(iii)の工程を繰り返して図1(b)に示すような導電体層3及び絶縁層4を形成することにより多層積層板5を得ることができる。なお、図1(a)上にパターン層を形成する方法は、多層積層板を製
造する場合に行なわれている各種方法、例えば、ビルドアップ法等による形成することもできる。
以下、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物、及び冷却剥離型粘着シートにつき実施例を用いて具体的に説明するが、本発明の冷却剥離型粘着剤組成物、及び冷却剥離型粘着シートはこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例の冷却剥離型粘着剤組成物、及び冷却剥離型粘着シートについては、粘着力、ヘイズ、ガラス転移温度、及び弾性率の4項目について評価した。これらの項目については、以下の方法により評価した。
[粘着力]
製造後、加熱処理や紫外線照射処理を施していない、実施例及び比較例の冷却剥離型粘着シートを、幅25mm、長さ250mmに切断して試験片とし、この試験片に対して、厚さ25μmのポリイミドフィルム(商品名:カプトン100V、東レ・デュポン(株)製)を、100℃の雰囲気下で、速度300mm/分の条件で2kgのゴムローラーを一往復させることにより圧着して、ポリイミドフィルムを引張速度300mm/分で、180°方向に引き剥がした際の粘着力をJIS Z 0237に準拠し測定した。なお、粘着力測定雰囲気温度は、23℃、60℃、90℃、120℃、150℃及び180℃とした。さらに、加熱冷却条件は180℃の温度雰囲気下で1時間放置後、23℃の温度雰囲気下で1時間冷却し、23℃の温度雰囲気下で測定した。
[ヘイズ(曇価)]
冷却剥離型粘着シートのヘイズをJIS K 7105に準拠し測定した。なお、測定装置は日本電色工業(株)製ヘイズメーター 型番NDH2000を使用した。
[ガラス転移温度(℃)]
測定対象の粘着剤層について、下記条件で示差走査熱量測定(DSC)を行い、ガラス転移温度を測定した。
測定装置:MACサイエンス社製DSC3200S
サンプル量:10mg
測定雰囲気:空気雰囲気
昇温スピード:10℃/分
測定温度:−100℃〜200℃
[弾性率(Pa)]
冷却剥離型粘着シートを構成する粘着剤層(粘着剤組成物)の−60℃、−30℃、0℃、23℃、60℃、90℃、120℃、150℃及び180℃における弾性率(Pa)を測定した。具体的には、試料となる粘着剤組成物を所定のシリコーンシート上に塗工・乾燥後に剥離させることにより、厚さ150μm、幅3.0mm、長さ15.0mmの試料シートを作製し、この試料シートの長手方向の一方の端部を固定式チャックにより、他方の端部を可動式のチャックによりそれぞれ担持し、TMA4000S(MAC サイエンス社製)を用いてTMA引張モード法により、各設定温度条件下、−0.5g〜―1.0gの荷重(周期5sec)を負荷して測定した。測定時の昇温スピードは5℃/分とし、
測定雰囲気は空気雰囲気である。
実施例、及び比較例においては、以下に示す高分子、及び架橋剤を使用した。
(A−1成分)
重量平均分子量40万、ガラス転移温度18℃のアクリル共重合体である。構成モノマ
ーとして、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は58:35:5:2)である。このアクリル共重合体の水酸基価は9mgKOH/gである。
(A−2成分)
重量平均分子量70万、ガラス転移温度31℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は33.7:20:35:10:1.3である。このアクリル共重合体の水酸基価は6mgKOH/gである。
(B−1成分)
重量平均分子量3万、ガラス転移温度98℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は86:14である。このアクリル共重合体の水酸基価は60mgKOH/gである。
(B−2成分)
重量平均分子量7万、ガラス転移温度84℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は10:82:8である。このアクリル共重合体の水酸基価は34mgKOH/gである。
(B−3成分)
重量平均分子量3万、ガラス転移温度53℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は46:40:14である。このアクリル共重合体の水酸基価は60mgKOH/gである。
(B−4成分)
重量平均分子量3万、ガラス転移温度85℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、スチレン及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は16:50:20:14である。このアクリル共重合体の水酸基価は60mgKOH/gである。
(B−5成分)
重量平均分子量3万、ガラス転移温度80℃のアクリル共重合体である。構成モノマーとして、メタクリル酸ブチル、スチレン及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は7:70:23である。このアクリル共重合体の水酸基価は100mgKOH/gである。
(C−1成分)
重量平均分子量20万、ガラス転移温度−65℃の共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸2−エチルヘキシル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は96.5:3.5である。この共重合体の水酸基価は15mgKOH/gである。
(C−2成分)
重量平均分子量30万、ガラス転移温度−42℃の共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は63.7:35:1.3である。この共重合体の水酸基価は6
mgKOH/gである。
(D−1成分)
重量平均分子量40万、ガラス転移温度−12℃の共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は33:40:20:5:2である。この共重合体の水酸基価は9mgKOH/gである。
(D−2成分)
重量平均分子量80万、ガラス転移温度−30℃の共重合体である。構成モノマーとして、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含み、その構成質量比は55:20:18.7:5:1.3である。この共重合体の水酸基価は6mgKOH/gである。
(架橋剤)
イソシアネート系の架橋剤であり、その構成成分は、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体である(商品名:タケネートD−170N、三井武田ケミカル(株)製)。
(実施例1)
粘着性高分子として、表1に記載のA−1成分とB−1を表1に記載の質量比で混合したもの100質量部に対して、低極性(メタ)アクリル共重合体として、表1に記載のC−1を1質量部、架橋剤を1質量部、フェノール系酸化防止剤とジブチルチンジラウリレートを各々0.5質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を309質量部添加して撹拌・混合し、粘着層形成塗工液を調製した。
次いで、この粘着層形成塗工液を、基材となる厚さ50μmのポリエステルフィルムの表面に、乾燥後の膜厚が7μmとなるように常法に従って塗布し、これを80℃で1分間、更に180℃で2分間乾燥することによって粘着剤層を形成した。この粘着剤層の表面に、厚さ30μmの延伸ポリプロピレン(OPP:Oriented Polypropylene、商品名:アルファン、王子製紙(株)製)フィルムを剥離ライナーとして貼着し、40℃の温度条件下、3日間養生することによって、冷却剥離型粘着シートを得た。その冷却剥離型粘着シートについて、粘着力、ヘイズ、ガラス転移温度を評価した結果を表1に示す。
(実施例2〜3)
実施例1において、表1に記載のA−1、A−2、B−1、B−2を表1に記載の質量被で用いた以外は全て実施例1と同様にして粘着剤層形成塗工液及びこれを用いて冷却剥離型粘着シートを作製した。このものの物性を表1に示す。
(比較例1〜5)
実施例1において、表1に記載のA−1、A−2、B−3、B−4、B−5を表1に記載の質量被で用いた以外は全て実施例1と同様にして粘着剤層形成塗工液及びこれを用いて冷却剥離型粘着シートを作製した。このものの物性を表1に示す。
Figure 2013209667
(評価)
表1に示すように、実施例1〜3のものは、比較例1〜5に比べ、180℃で気泡や凝集破壊が発生せず、また、加熱冷却後の剥離においても容易に剥離でき、しかも糊残りの発生がないものであることがわかる。この時の実施例1〜3のものはいずれも、A−1及びA−2を構成する単量体としてメタクリル酸メチルを有し、かつ組み合わされるB−1及びB−2として、前記メタクリル酸メチルを主成分とする(メタ)アクリル共重合体であり、このように(メタ)アクリル共重合体を組み合わせることにより、ヘイズを4以下にコントロールすることができ、その結果透明な粘着層が得られているとがわかる。
比較例1のものは150〜180℃で凝集破壊が発生している。この原因としては、B−3成分として使用している共重合体のガラス転移温度が低すぎることが原因となっている。比較例2又は比較例3のものは、150〜180℃で凝集破壊や気泡が発生している。これらのものは、ヘイズが5以上と高くなっていることが原因していると考えられる。
さらに、比較例4及び5は、(メタ)アクリル共重合体としてA−1又はA−2を単独で用いているため、180℃で気泡が発生しており、180℃での被着体を加工することが難しいことがわかる。
実施例1〜3から、A成分とB成分とを併用する場合、B成分は、前記(A)成分を構成する単量体を主成分として用いること、A成分と併用した場合、そのヘイズが4以下であること、及びガラス転移温度が70℃以上であることが必要である。
実施例1〜3及び比較例1〜5はいずれも、粘着剤層のヘイズによらず、ガラス転移温度(DSCによる)は、粘着剤層を形成する各々の(メタ)アクリル共重合体に由来するガラス転移温度が確認された。このことから、ヘイズが4以下であってもポリマー同士は完全に相溶していないものであると推察される。
(実施例4〜6)
粘着性高分子として、表2に記載のA−1成分及びB−1成分を、低極性粘着性高分子として、表2に記載のC−1成分を用い、これらを表2に記載の質量比で混合し、架橋剤を1質量部、フェノール系酸化防止剤とジブチルチンジラウリレートを各々0.5質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を309質量部添加して撹拌・混合し、粘着剤層形成塗工液を調製した。これ以外の部分については、全て実施例1と同様にして、冷却剥離型粘着シートを得た。その冷却剥離型粘着シートについて、粘着力、ヘイズ、及びガラス転移温度を測定した結果を表2及び図2に示す。
Figure 2013209667
表2は、比較例4に示す組成物にB−1成分を配合し、その配合割合を変えたものを実施例1、実施例4〜6として示している。実施例1、実施例4〜6のものは、比較例4に比べ、180℃で気泡や凝集破壊が発生せず、しかも加熱冷却後に容易に剥離でき、かつ糊残りもないものであった。実施例1、実施例4〜6はいずれもヘイズが2.1であり、ガラス転移温度の測定でもA−1及びB−1に由来するガラス転移温度18℃及び98℃が確認できる。このことからヘイズが低くても、ポリマー同士は完全に相溶していないと推察されるが、実施例6では、ポリマー同士の相溶部に由来すると思われる70℃のガラス転移温度が確認できる。このことから、塗膜のヘイズが低く透明な場合、B−1の材料比率が小さくともポリマー同士が部分的に相溶していることが推定され、このことにより単に複数の粘着性高分子を併用するだけでは得られない相乗効果が得られていると考えられる。
図2は、一般的な微粘着シートと、実施例1、6及び比較例4の各雰囲気温度での粘着力を示すグラフである。一般的な微粘着シート及び比較例4のものは、雰囲気温度が180℃では、粘着力が0となっている。このことにより被着体との密着性が低くいため、被
着体加工性が低下することが予想されるが、実施例1又は6のものは、180℃でも0.9N/25mm以上と高い粘着力を有していることがわかる。この結果、180℃という高い温度域であっても被着体との密着性が高いため、すぐれた被着体加工性が得られると考えられる。
(実施例7〜9、比較例6)
粘着性高分子として、表3に記載のA−1成分及びB−1成分を、低極性粘着性高分子として、表3に記載のC−1成分、及びその他の粘着性高分子として、表3に記載のD−1成分を用い、これらを表3に記載の質量比で混合し、架橋剤を1質量部、フェノール系酸化防止剤とジブチルチンジラウリレートを各々0.5質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を309質量部添加して撹拌・混合し、粘着剤層形成塗工液を調製した。これ以外の部分については、全て実施例1と同様にして、冷却剥離型粘着シートを得た。その冷却剥離型粘着シートについて、粘着力及び弾性率を測定した結果を表3に示す。
Figure 2013209667
実施例1、実施例7〜9は、D−1成分の配合割合を変えたものである。これらのものは、比較例4(B−1成分及びD−1成分を配合しないもの)、比較例6(A−1成分を配合しないもの)に比べ、気泡や糊残りの発生がないものであることがわかる。このことにより、B成分とA成分とを併用することにより初めて本発明の効果である雰囲気温度が180℃であっても被着体と高い密着性を有し、かつ加熱冷却後、被着体から容易にしかも糊残りせずに剥離可能となることがわかる。
また、前記実施例において、D−1成分の配合割合を増加させると23℃での粘着力が増加する一方、180℃での粘着力が低下し、しかも冷却剥離後の粘着力が増加していることがわかる。このことにより、D−1成分の配合割合を検討することにより23℃での粘着力や180℃での粘着力をコントロール可能であることがわかる。
さらに、弾性率を測定した結果、180℃で気泡が発生した比較例4のものは90℃以
上の弾性率低下が小さく、しかも150℃の弾性率よりも180℃での弾性率の方が高い値を示しているのに対し、実施例1、実施例7〜9のものは、いずれも温度の上昇と共に弾性率が低下していることがわかる。これは、A−1成分に対し部分的な相溶性が良好なB−1成分を併用することにより高温化におけるA−1成分の弾性率増加を抑制しているものと考えられ、その結果、高温下での粗面からの浮き上がり、気泡及び凝集破壊の発生を防止しているものと考えられる。
また、実施例1、実施例7〜9のものは、いずれも180℃おける弾性率は10を保持していることがわかる。このことにより、糊残りがなく、再剥離性が得られているものと推察される。
さらに、D−1成分を配合することにより、23℃での弾性率を低下していることがわかる。このことによりD−1成分の配合割合を選択することにより、23℃での粘着力をコントロールすることができることがわかる。
(実施例10〜12、比較例7)
粘着性高分子として、表4に記載のA−1成分及びB−1成分を、低極性粘着性高分子として、表4に記載のC−1成分及びC−2成分、及びその他の粘着性高分子として、表4に記載のD−1成分を用い、これらを表4に記載の質量比で混合し、架橋剤を1質量部、フェノール系酸化防止剤とジブチルチンジラウリレートを各々0.5質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を309質量部添加して撹拌・混合し、粘着剤層形成塗工液を調製した。これ以外の部分については、全て実施例1と同様にして、冷却剥離型粘着シートを得た。その冷却剥離型粘着シートについて、粘着力を測定した結果を表4に示す。
Figure 2013209667
実施例8、実施例10〜12は、比較例7に比べてC−1成分又はC−2成分を配合しているので、実施例のいずれのものも加熱冷却後に糊残りの発生がないものであることがわかる。これにより、低極性(メタ)アクリル共重合体を用いることにより、加熱冷却後の糊残りを防止でき、しかも剥離力を低下させる効果があることがわかる。
また、実施例8、実施例10〜11は、C−1成分の配合割合を変えたものである。この結果から、C−1成分の配合割合を選択することにより各雰囲気温度下での粘着力及び加熱冷却後の粘着力をコントロールできることがわかる。
さらに、実施例11と実施例12との違いは、C−1成分とC−2成分との違いのみである。このことから、C−1成分に変えC−2成分を用いても雰囲気温度が180℃であっても気泡や凝集破壊が発生せず、しかも容易に糊残りせずに被着体から剥離可能であることがわかる。
(実施例13〜15、比較例8)
粘着性高分子として、表5に記載のA−1成分及びB−1成分を、低極性粘着性高分子として、表4に記載のC−1成分、及びその他の粘着性高分子として、表4に記載のD−2成分を用い、これらを表5に記載の質量比で混合し、架橋剤を1質量部、フェノール系酸化防止剤とジブチルチンジラウリレートを各々0.5質量部、及びメチルエチルケトンとトルエンを1:1の質量比で混合した混合溶媒を309質量部添加して撹拌・混合し、粘着剤層形成塗工液を調製した。これ以外の部分については、全て実施例1と同様にして、冷却剥離型粘着シートを得た。その冷却剥離型粘着シートについて、粘着力を測定した結果を表5に示す。
Figure 2013209667
比較例8は、実施例13〜15に比べて架橋剤の割合が0.2質量部と少ないものであるので、雰囲気温度150〜180℃で凝集破壊が発生していることがわかる。このことにより、高温下での使用が困難であることが考えられる。
実施例13〜15のものは、いずれも雰囲気温度150〜180℃であっても凝集破壊や気泡が発生せず、しかも加熱冷却後に糊残りの発生が見られないものであり、このことから、高温下で使用しても被着体との密着性に優れているため、高温化での加工性も良好であることが考えられる。
このように、実施例13〜15のものは、D−2というガラス転移温度が−30℃である共重合体を用いることが可能となっていることがわかる。このD−2のような低いガラス転移温度の共重合体を使うことにより、23℃での粘着力を高くすることができるので、23℃での作業性を向上させることができる。さらに、表5から架橋剤の配合割合を選
択することにより、各雰囲気温度における粘着力及び加熱冷却後の粘着力を調整することが可能となることがわかる。
本発明の冷却剥離型粘着剤組成物、及び冷却剥離型粘着シートは、高温領域においては被着体を確実に固定し、しかも被着体から剥離したいときは、確実に剥離可能であるので、各種プリント基板、TABの製造や、積層セラミックコンデンサの他、積層セラミックインダクタ、抵抗器、フェライト、センサ素子、サーミスタ、バリスタ、圧電セラミック、シリコンウェハ等、種々の電子部品の製造に好適に用いることができる。
1:冷却剥離性粘着シート
2:粘着層
3:導電体層
4:絶縁層
5:多層積層板

Claims (10)

  1. 粘着性高分子を有効成分として含み、
    100℃でラミネート後の23℃における粘着力(初期粘着力)が0.01N/25mm以上であり、
    180℃における粘着力(高温時粘着力)が0.03N/25mm以上であり、
    180℃で1時間加熱後、加熱状態から23℃に冷却した後23℃における粘着力(加熱後粘着力)が3N/25mm以下である、冷却剥離型粘着剤組成物。
  2. 粘着性高分子が少なくとも(A)ガラス転移温度が−10〜50℃の(メタ)アクリル共重合体と(B)ガラス転移温度が70〜110℃の(メタ)アクリル共重合体との2種を用いる請求項1に記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  3. 前記(B)(メタ)アクリル共重合体を構成する単量体であって、質量比が50%を超える単量体(I)と前記(A)(メタ)アクリル共重合体を構成する単量体の少なくとも1種(i)とが同じものである請求項2記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  4. 前記(B)成分の(I)単量体と(A)の単量体(i)とがともにメタクリル酸エステルである請求項3に記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  5. 前記(A)(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が10万以上であり、前記(B)(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量が1万以上である請求項2〜4のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  6. 前記(A)(メタ)アクリル共重合体及び(B)(メタ)アクリル共重合体の各々の共重合体を構成する単量体の少なくとも一方または両方に低極性(メタ)アクリル酸エステルからなる単量体を用いる請求項2〜5のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  7. さらに、(C)低極性(メタ)アクリル共重合体を用いる請求項2〜5のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  8. DSC測定におけるガラス転移温度が少なくとも−10〜50℃の範囲と70〜110℃の範囲に各々に存在する請求項1〜7のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物。
  9. フィルム状の基材と、前記基材の一の表面に粘着層を備える冷却剥離型粘着シートであって、前記粘着層が請求項1〜8のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物を含むものである冷却剥離型粘着シート。
  10. フィルム状の基材と、前記基材の一の表面に請求項1〜7のいずれかに記載の冷却剥離型粘着剤組成物を含む第1の粘着剤層の上に(C)低極性(メタ)アクリル共重合体を含む第2の粘着剤層とを備える冷却剥離型粘着シート。
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