JP2013209028A - 電動補助自転車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ペダルに生じる踏力を検出する踏力センサ2と、人体の疲労推定を行うアシスト量補正手段を有して踏力センサ2の出力に応じたアシスト力を決定するアシスト量制御部10と、前記アシスト力を発生させて駆動力の補助を行うモータ5とを備えた電動補助自転車において、車両の車速を検知する車速センサ1を備えるとともに、前記アシスト量制御部10は、前記踏力と前記車速から基本アシスト量を演算設定する基本アシスト量設定部11と、運転者の疲労強度を推定し前記基本アシスト量を増減補正する疲労強度推定部12を備える。
【選択図】図3
Description
しかしながら、例えば、人体指標が心拍数のみで決まる場合、同じ心拍数により人的指標が同じ値であっても、運転継続時間等の運転状況の相違により運転者が感じる疲労度合いは異なるので、アシスト量が運転者の感覚にそぐわない場合が発生するという課題があった。
車両の車速を検知する車速センサ(1)を備えるとともに、前記アシスト量制御部(10)は、前記踏力と前記車速から基本アシスト量を演算設定する基本アシスト量設定部(11)と、運転者の疲労強度を推定し前記基本アシスト量を増減補正する疲労強度推定部(12)と、を具備して成る。
その結果、モータを効率的に駆動できるので、1回の充電において安定した走行距離の確保を可能とすることができる。
運転者によりクランク軸71に与えられるペダル踏力(回転トルク値f)は、図2に示すように、運転者がペダル72を漕いだときに発生する踏力Fの回転方向の分力であり、実際に運転者がペダルに与えた踏力(踏力実効値)Fとは異なる。回転トルク値fと踏力Fとは、回転トルク値f=踏力F×cosθの関係式で表すことができる。運転者は、ペダル72L,72Rを漕ぐときには、ペダル72L,72Rを鉛直方向に踏むので、踏力Fの方向は鉛直方向となる。
また、クランク軸71の近傍位置には、クランク軸71に連結されるクランク73のクランク角度を検出するクランク角センサ3が装着されている。
アシストトルク(アシスト力)は、踏力センサ2の出力に応じて決定される。その際、踏力と車速から運転者の運転状況に応じた基本アシスト量を演算設定するとともに、運転者の疲労強度を推定し基本アシスト量を増減補正するように制御する。基本アシスト量の演算及び疲労強度の推定によるアシストトルクの算出手順の詳細については後述する。
アシスト駆動力制御装置は、図3に示すように、車速センサを有する停止履歴・疲労回復検出手段1と、踏力センサを備えてペダルに生じる踏力(回転トルク値)を検出する踏力検出手段2と、前記ペダルが連結されるクランク軸の角度を検出するクランク角センサを備えるクランク角検出手段3と、運転者の疲労を検出する疲労検出手段7と、駆動力の補助を行うモータ5と、駆動力のアシスト量を制御するアシスト量制御部10と、アシスト量制御部10からの駆動信号に基づいてモータ5の駆動を行うモータ駆動回路6を備えて構成されている。
また、アシスト駆動力制御装置は、疲労度合いを考慮するアシスト機会を少なくするパワーモード、ノーマルモード、疲労度合いを考慮するアシスト機会を多くして節電を図るエコモードを選択するハンドルスイッチであるモード切換手段4を備えている。
また、基本アシスト量は、後述する疲労強度推定部12により推定される疲労強度により補正されるようになっている。
疲労強度推定部12は、踏力や車速の履歴から車両停止及び再発進の回数を検出し、検出されたデータを疲労強度に反映させる。すなわち、再発進の回数が多くなるに従って疲労強度の値を増加させる。
疲労強度推定部12は、踏力や車速の履歴から検出された車両停止時間から疲労回復を推定して疲労強度に反映させる。例えば、連続した車両停止時間が所定値以上になった場合に、疲労回復したと判断し、疲労強度の値を減少させる制御を行う。
計算するアシスト量計算手段22と、計算した駆動力アシスト量に対応する電流値のデューティ比や進角を算出するデューティ比・進角計算手段24とを備えている(図4)。駆動力アシスト量設定手段20は、例えばCPUから構成され、予め設定されたプログラム又はハード回路により、前記した各手段が実行される。
アシスト量計算手段22は、基本アシスト量設定部11により設定された基本アシスト量に対して、疲労強度推定部12が推定した疲労強度(アシスト増加係数=疲労度(%)×係数)を乗じた値がアシスト量として算出される。
電動補助自転車の走行時において、アシスト走行のモードが選択されている場合(ステップ100)、先ず、ハンドルスイッチ4のモードがパワーモード、ノーマルモード、エコモードのいずれかであるかについて判定し、選択されたモードに応じた閾値(ペダル踏力値)と踏力検出手段2で算出された踏力値(ペダル踏力値)との比較を行う(ステップ101)。このステップは、疲労度合いを考慮したアシストを行うか否かを判断するものであり、ペダル踏力値に関する閾値は、パワーモード、ノーマルモード、エコモードの順に高くなるように設定されている。閾値が高くなるほど、疲労度合いを考慮する機会を多くして効率良いアシスト量を設定して電力消費が少なくなるように設定されている。
踏力値(ペダル踏力値)が閾値以上である場合には、アシスト量を演算するに際して疲労度合いを考慮する必要がないと判断し、通常のアシスト制御(通常アシスト制御)が行われる。
また、通常アシスト制御では、踏力比例制御に代えて、車速比例制御によりアシスト量を算出しても良い。
次に、運転履歴である運転持続時間と予め設定した時間である閾値との比較を行う(ステップ103)。閾値(時間)は、例えば、一般人が継続して平均的な速度で自転車を漕いで運動した場合に疲労を感じる時間に設定する。
運転持続時間が閾値以上である場合には、運転者が疲労していると判断し、疲労度合いの推定を行う(ステップ104)。ステップ104における疲労度合いの推定の詳細手順については後述する。
前回周期のペダル踏力(回転トルク値)を呼び出し(ステップ106)、前回周期の踏力を考慮した駆動アシスト量の再計算(ステップ107)が行われる。
この例によれば、ステップ105で行われるアシスト量の計算の後に、疲労検出装置による履歴補完を行うため、回転するペダルにおいて前回周期に生じる踏力をフィードバックして補正演算処理し(ステップ112)、アシスト量を計算する(ステップ105)。
疲労度合いの推定(ステップ104)を行う場合、運転継続時間に対する運転者が入力するペダル踏力の値で疲労度合いを決定する(ステップ121)。例えば、運転時間に対して一般人の平均的なペダル踏力の平均値の推移がグラフ化されている場合に、実際に入力されるペダル踏力と平均値との比較により疲労度合いの大きさを決定する。
この体力回復の確認は、図8に示した手順によって行われる。
先ず、体力回復状態を判定する(ステップ131)。体力回復状態の判定は、疲労検出手段7の各種センサからのデータを解析することで判断する。
体力回復「有」と判定された場合、停止履歴・疲労回復検出手段1で検出されて記憶されている前回停止時間を呼び出す(ステップ132)。
呼び出された停止時間の長さから停止による回復分を計算し(ステップ133)、体力回復確認処理を終了する(ステップ134)。
ステップ151で体力回復「無」と判定された場合は、そのまま体力回復確認処理を終了する(ステップ134)。
この停止・再発進履歴の確認は、図9に示した手順によって行われる。
先ず、再発進履歴の有無を確認する(ステップ141)。再発進履歴は、停止履歴・疲労回復検出手段1で検出されたデータで判断される。
再発進履歴があった場合、踏力検出手段2で検出されて記憶されている前回周期の踏力を呼び出す(ステップ142)。
停止時間の長さによる体力の回復分を計算し(ステップ143)、停止・再発進履歴確認処理を終了する(ステップ144)。
ステップ141で再発進履歴がなかった場合は、そのまま停止・再発進履歴確認処理を終了する(ステップ144)。
疲労度合いを推定する場合、先ず、持久系と瞬発系との筋肉稼働量を判定する(ステップ150)。この判定は、運転者による出力経過時間に対する持久系比率と瞬発系比率の一般的な関係を示す予め登録されたグラフ(図11を参照)により推定する。筋肉稼働量の持久系比率は、出力経過時間が長いほど増加し、筋肉稼働量の瞬発系比率は出力経過時間が長くなるほど減少する。この例では、筋肉稼働量の持久系比率が60〜70%付近の比率を判定閾値と設定することで、この値より持久系比率が低い場合に持久系<瞬発系とみなして、瞬発系の割合を考慮した疲労強度の推定が行われる。
逆に、出力経過時間から持久系比率が判定閾値より小さいと推定される場合は、ステップ121と同様に、運転継続時間に対する運転者が入力するペダル踏力の値で疲労度合いを決定した(ステップ151)後、瞬発系比率分のアシスト量が補充される処理(バイアス処理)が行われる(ステップ152)。瞬発系比率分のアシスト量は、筋肉稼働量の持久系比率の最低比率をバイアス閾値とすることで(図12を参照)、アシストバイアス量(=係数×(瞬発系比率−閾値))で与えられる値が、瞬発系に必要なアシスト力として算出される。
これは、瞬発系の筋肉稼働量が大きいと推定される場合は、急坂上りや急加速を要求する等、高負荷がかかっている場合が経験的に多いため、アシスト量を増やすようなバイアス処理が行われるようにするためである。
その結果、モータを効率的に駆動できるので、1回の充電において安定した走行距離の確保を可能とすることができる。
Claims (9)
- ペダルに生じる踏力を検出する踏力センサ(2)と、人体の疲労推定を行うアシスト量補正手段を有して前記踏力センサ(2)の出力に応じたアシスト力を決定するアシスト量制御部(10)と、前記アシスト力を発生させて駆動力の補助を行うモータ(5)とを備えた電動補助自転車において、
車両の車速を検知する車速センサ(1)を備えるとともに、
前記アシスト量制御部(10)は、
前記踏力と前記車速から基本アシスト量を演算設定する基本アシスト量設定部(11)と、
運転者の疲労強度を推定し前記基本アシスト量を増減補正する疲労強度推定部(12)と、
を具備して成ることを特徴とする電動補助自転車。 - 前記疲労強度推定部(12)は、計時時間を検出する検出手段を備え、この検出手段で得られたデータと前記踏力及び車速とにより疲労強度を推定する請求項1に記載の電動補助自転車。
- 前記疲労強度推定部(12)は、踏力又は車速、運転者の筋電、心拍、呼気成分の少なくとも一つを検出する検出手段を備え、この検出手段で得られたデータを考慮して疲労強度を推定する請求項2に記載の電動補助自転車。
- 前記疲労強度推定部(12)は、前記踏力や車速の履歴から運転継続時間を算出し、この運転継続時間が所定時間以下であれば疲労強度を無と推定する請求項1に記載の電動補助自転車。
- 前記疲労強度推定部(12)は、前記踏力や車速の履歴から車両停止及び再発進の回数を検出し、検出されたデータを疲労強度に反映させる請求項4に記載の電動補助自転車。
- 前記疲労強度推定部(12)は、前記踏力や車速の履歴から検出された車両停止時間から疲労回復を推定して疲労強度に反映させる請求項1に記載の電動補助自転車。
- 前記疲労強度推定部(12)は、運転者による出力経過時間に対する瞬発系筋肉稼働量と持続系筋肉稼働量の比率との関係を示したグラフを備え、瞬発系比率の割合を考慮して疲労強度を推定する請求項1に記載の電動補助自転車。
- 前記アシスト量制御部(10)は、回転するペダルにおいて前回周期に生じる踏力をフィードバックして前記アシスト力を決定する請求項1に記載の電動補助自転車。
- 前記アシスト量制御部(10)において疲労度合いを考慮する踏力の閾値を選択するモード切換手段(4)を備え、各モードに設定された各閾値により疲労強度推定の有無を判断する請求項1に記載の電動補助自転車。
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