JP5950268B1 - 自転車の制御システム - Google Patents

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【課題】自転車の乗員が走行時に違和感を感じることがなく、乗員が所望する好適な走行フィーリングが得られる自転車の制御システムを提供すること。【解決手段】自転車1の乗員の足に装着可能なウェアラブル端末と、自転車1に搭載された電動モータ35を制御する電源制御装置41とを備える。ウェアラブル端末は、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを検出する載置検出手段と、ペダル47を漕ぐときの足の運動状態を検出する運動状態検出手段とを備える。電源制御装置41は、専ら載置検出手段と運動状態検出手段とによって検出される検出値に基づいて電動モータ35を制御するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、自転車の乗員の足に装着可能なウェアラブル端末と、自転車に搭載された搭載機器を制御する制御装置とを備えた自転車の制御システムに関するものである。
特許文献1に示されている従来の自転車の制御システムは、ペダルの踏力に対する電動モータの駆動力の比を、人体指標検出手段により検出された人体指標の増減に対応して電動モータの駆動力を増減させるようにしている。
特許3276420号公報
しかしながら、従来の自転車の制御システムでは、人体指標は、自転車の乗員の身体に装着された人体指標検出手段により検出するように構成されているものの、ペダルの踏力は、遊星歯車式増速機や踏力検出レバー等を介してポテンショメータにより検出するように構成されている。このため、自転車の乗員がペダルに踏力を付与してからその踏力をポテンショメータにより検出するまでに、遊星歯車式増速機等の各部品の機械的なガタや変位の影響でタイムラグが発生する。このようなタイムラグが発生した踏力に基づいて電動モータの駆動力を制御すると、自転車の走行時にもたつき感を感じ、自転車の乗員が所望する好適な走行フィーリングが得られないという問題があった。
本発明は、このような問題を解消するためになされたもので、自転車の乗員が走行時に違和感を感じることがなく、乗員が所望する好適な走行フィーリングが得られる自転車の制御システムを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る自転車の制御システムは、複数の車輪と、ペダルを漕ぐことで回転するクランク軸とを備え、前記複数の車輪のうち少なくとも何れか1つの車輪が前記クランク軸の回転が伝達されて回転駆動されるように構成された自転車の制御システムにおいて、前記自転車の乗員の足に装着可能なウェアラブル端末と、前記自転車に搭載された搭載機器を制御する制御装置とを備え、前記ウェアラブル端末は、前記ペダルの所定の位置に前記乗員の足が載置されたか否かを検出する載置検出手段と、前記乗員の足を載置して前記ペダルを漕ぐときの該足の運動状態を検出する運動状態検出手段とを備え、前記制御装置は、専ら前記載置検出手段と前記運動状態検出手段とによって検出される検出値に基づいて前記搭載機器を制御するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1に記載の自転車の制御システムにおいて、前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記複数の車輪のうち少なくとも何れか1つの車輪を回転駆動する電動モータが含まれ、前記ペダルを漕ぐことによる人力駆動力に加えて前記電動モータによる補助駆動力が付与されることで前記自転車が走行するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1または請求項2に記載の自転車の制御システムにおいて、前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記車輪を懸架する懸架装置が含まれることを特徴とするものである。
請求項4に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記クランク軸と該クランク軸の回転が伝達されて回転駆動される前記車輪との回転速度の比を調整する変速装置が含まれることを特徴とするものである。
請求項5に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記乗員の足が載置されたときの前記ペダルに付与される踏力を検出する踏力センサが含まれることをを特徴とするものである。
請求項6に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項5のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記乗員の足の筋電位を検出する筋電センサが含まれることを特徴とするものである。
請求項7に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項6のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記クランク軸の回転速度を検出するケイデンスセンサが含まれることを特徴とするものである。
請求項8に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項7のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、自身に作用する慣性運動を検出する慣性センサが含まれることを特徴とするものである。
請求項9に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項8に記載の自転車の制御システムにおいて、前記制御装置は、前記慣性センサによって検出される検出値に基づいて前記慣性センサと前記ペダルとの相対位置を求め、この求めた相対位置に基づいて前記ペダルの所定の位置に前記乗員の足が載置されたか否かを判定し、前記慣性センサが前記判定に供されることをもって、前記慣性センサを前記載置検出手段と見做すことを特徴とするものである。
請求項10に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項9のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記載置検出手段には、前記ペダルに取り付けられる被検出手段に接近することで該被検出手段を検出するペダルセンサが含まれることを特徴とするものである。
請求項11に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項1ないし請求項10のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、前記ウェアラブル端末は、前記載置検出手段および前記運動状態検出手段で検出される検出値または該検出値に基づいて取得された前記搭載機器を制御するための指令値の信号を無線で送信する送信装置をさらに備え、前記制御装置は、前記送信装置から送信された前記信号を受信する受信装置を備え、専ら、前記受信装置により受信された前記信号に基づいて前記搭載機器を制御するように構成されていることを特徴とするものである。
請求項12に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項11に記載の自転車の制御システムにおいて、前記搭載機器を制御するための制御特性の変更を前記受信装置を介して前記制御装置に対して無線で指示可能な携帯端末装置をさらに備えていることを特徴とするものである。
請求項13に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項11または請求項12に記載の自転車の制御システムにおいて、前記送信装置から無線で送信された前記信号を受信するとともに、その受信した信号に基づくデータを記憶可能な携帯端末装置をさらに備えていることを特徴とするものである。
請求項14に記載した発明に係る自転車の制御システムは、請求項13に記載の自転車の制御システムにおいて、前記携帯端末装置に記憶された前記データを前記携帯端末装置により解析するとともに、その解析に基づいて、前記搭載機器を制御するための制御特性の変更を前記制御装置に対して前記携帯端末装置により前記受信装置を介して無線で指示可能に構成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、ペダルの所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを検出する載置検出手段を備えているので、載置検出手段の検出に基づいて、乗員が自転車を運転中であるか否かを容易に判別することができる。このため、乗員が自転車を運転していないと判別された場合は、運動状態検出手段による検出があったとしても、該検出に基づいて搭載機器が無用に制御されることはない。
また、運動状態検出手段を乗員の足に装着することで該検出手段により乗員の足の動きを直接的に検出することができ、しかも、専ら、このような検出によるデータに基づいて搭載機器を制御するように構成されているので、該制御が乗員の足の動きに迅速に対応して行われる。このため、走行している時に自転車の乗員が違和感を感じることがなく、乗員が所望する好適な走行フィーリングを得ることができる。
また、専ら、乗員の足に装着した運動状態検出手段の検出によるデータに基づいて搭載機器を制御するように構成されているので、クランク軸に付与されるトルクを検出するためのセンサやクランク軸の回転を検出するためのセンサ等を自転車に設ける必要がない。
本発明の実施の形態に係る自転車の制御システムを備えた自転車およびその自転車に乗ったときの乗員の足元を示す側面図である。 図1において、乗員の足元およびその近傍を前方斜め上方から見た状態を拡大して示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る自転車の制御システムの概略の構成を示すブロック図である。 図1に示す自転車において、乗員が右側のペダルを足で漕ぐ様子を側方から見た状態を示す側面図である。 (1)図は、図1に示す自転車に搭載された電動モータを構成する直流モータの特性の一例を示す図であり、(2)図は、図1に示す自転車のペダルを乗員が漕いで自転車を発進させたときの推進力が時間の経過に連れて変化する様子の一例を示す波形図である。 本発明の実施の形態に係る自転車の制御システムの作動を説明するためのフローチャートである。 図1に示す自転車のペダルに乗員が右足を載置した状態を上方から見た状態を示す平面図であって、靴の中敷きであるインナーソールとペダルとの位置関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態の第1変形例に係る自転車の制御システムを説明するための図であって、図1に示す自転車において、乗員が右側のペダルを足で漕ぐ様子を側方から見た状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態の第2変形例に係る自転車の制御システムの概略の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る自転車の制御システムの実施の形態を図1ないし図7を参照して詳細に説明する。
<自転車の制御システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る自転車の制御システムの一例を示しており、この図において矢印Fで示す方向は、自転車1の前方を示している。以下の説明で自転車1の各構成部材に関して使用する前・後、左・右および上・下の語句は、各構成部材が自転車1に組み付けられた状態において、自転車1に乗車して見たときの方向を指すものとする。自転車1の前部には前輪3が設けられ、自転車1の後部には後輪5が設けられている。前輪3および後輪5は、本発明でいう「車輪」を構成する。前輪3は、車体フレーム7によって転動可能に支持されている。
車体フレーム7は、後方に向かうに連れて斜め下方に延びるダウンチューブ9と、該ダウンチューブ9の前端部に結着されたヘッドチューブ11と、ダウンチューブ9の前後方向中途部に結着されたシートチューブ13とを備えている。ヘッドチューブ11にはフロントフォーク15が回動可能に組み付けられており、該フロントフォーク15の上端部にはハンドル17が結着され下端部には前輪3が転動可能に支持されている。ダウンチューブ9の前後方向中途部には、前後方向に延びるリヤアーム19の前端部が軸部材21を介して揺動可能に支持されている。リヤアーム19の後端部には、後輪5が転動可能に支持されている。
シートチューブ13は、下端部がダウンチューブ9に結着され、かつ、後方に向かうに連れて斜め上方に延びるシートチューブ本体13aと、該シートチューブ本体13aの上端部に結着されたシート支持チューブ13bとを備えている。該シート支持チューブ13bには、乗員が着座するサドル23の底面部の中央部に結着されたシートピラー25の下部が挿入され、挿入後にボルト27を捩じ込むことでシート支持チューブ13bに対してシートピラー25が強固に固定される。なお、ボルト27を捩じ込む前に、シート支持チューブ13bに対するシートピラー25の挿入位置を適宜、変更することでサドル23の高さを調整することができる。
シートチューブ本体13aの長手方向中途部(下端寄り)とリヤアーム19の長手方向中途部(前端寄り)とにはそれぞれ左右方向に延びる軸部材29,31が取り付けられ、これらの軸部材29,31を介して油圧緩衝器33の両端部が回動可能にシートチューブ本体13aとリヤアーム19とにそれぞれ連結されている。油圧緩衝器33は、本発明でいう「懸架装置」および「搭載機器」を構成する。油圧緩衝器33が伸縮することでリヤアーム19は軸部材21の軸芯回りに回動し、リヤアーム19の後端部が上下方向に揺動する。これによって、後輪5は、リヤアーム19および油圧緩衝器33等により車体フレーム7に懸架されている。
前輪3内には電動モータ35が組み付けられており、前輪3は、所謂、ホイールインモータの構造からなる。電動モータ35は、本発明でいう「搭載機器」を構成する。電動モータ35に電源が供給されることによる回転駆動力は前輪3に伝達され、後述するペダル47を漕ぐことによる人力駆動力に加えて電動モータ35による補助駆動力が付与されることで自転車1を楽に走行させることができる。
電動モータ35に電源を供給する二次電池37が、ダウンチューブ9に沿うように取り付けられた電池収納ケース39内に着脱可能に装着され、電池収納ケース39の上端部には電源制御装置41が固定されている。電源制御装置41は、本発明でいう「制御装置」を構成する。該電源制御装置41は、電源供給線42(図3参照)を介して二次電池37と電動モータ35とにそれぞれ電気的に接続されており、該電源供給線42を介して二次電池37から電動モータ35に流れる電流は電源制御装置41により制御される。
ダウンチューブ9の下端部には、左右方向に延びるクランク軸43が回転可能に支持されており、該クランク軸43の両端部にはL字状の左右一対のクランク45,45の一端部がそれぞれ結着され、各クランク45の他端部のペダル軸45aにはペダル47がそれぞれ回転可能に結着されている。クランク軸43の長手方向中途部には駆動スプロケット49が結着され、後輪5の車軸51の長手方向中途部には互いに直径の異なる3つの従動スプロケット53L,53M,53Hが結着されており、これら3つの従動スプロケット53L,53M,53Hのうち1つの従動スプロケットと駆動スプロケット49とにチェーン55が巻き掛けられている。なお、この実施の形態では、各従動スプロケット53L,53M,53Hによる外装変速機の例を示したが、これに替えて内装変速機でもよい。
自転車に乗った乗員が足でペダル47を漕ぐことでクランク軸43が回転し、さらに該クランク軸43と共に駆動スプロケット49が回転することでこの回転がチェーン55を介して従動スプロケット53L,53M,53Hのうちの1つに伝達されて後輪5が回転駆動される。リヤアーム19の長手方向一端部(後端寄り)には変速装置57がブラケット59を介して結着されており、該変速装置57により3つの従動スプロケット53L,53M,53Hのうち1つの従動スプロケットが択一的に選択されてチェーン55が巻き掛けられ、該チェーン55を介して駆動スプロケット49の回転が伝達される。変速装置57は、本発明でいう「搭載機器」を構成する。該変速装置57を作動させることによって、クランク軸43と該クランク軸43の回転が伝達されて回転駆動される後輪5との回転速度の比が調整される。
前記油圧緩衝器33は、作動油が液密に充填され、伸縮するときに減衰力を発生する油圧シリンダと、該油圧シリンダに装着されたばね部材61とを備えている。油圧シリンダは、円筒状のシリンダ63と、該シリンダ63内に進退可能に挿入されたピストン65と、該ピストン65に一端部が結着され他端部がシリンダ63の外部に突出したロッド67とを備えている。シリンダ63の外部に突出したロッド67の他端部は軸部材31を介してリヤアーム19に回動可能に連結され、シリンダ63の上端部は軸部材29を介してシートチューブ本体13aに回動可能に連結されている。
ピストン65によって区画されたシリンダ63内の上下の油室同士を連通する細い油孔がピストン65に穿設されており、該油孔を作動油が通過するときに絞られて減衰力が発生するように構成されている。油圧緩衝器33の油圧シリンダには、その減衰力を調整可能な減衰力制御装置71が組み付けられている。減衰力制御装置71は、本発明でいう「制御装置」を構成する。該減衰力制御装置71は、ピストン65に対して相対変位可能な電磁駆動式の制御弁を備え、該制御弁をピストン65に対して相対変位させることでピストン65の前記油孔の開口面積が増減されて減衰力が調整される。
前記変速装置57には、該変速装置57を作動させて3つの従動スプロケット53L,53M,53Hのうち何れか1つの従動スプロケットを択一的に選択させる電磁駆動式の変速制御装置73が組み付けられている。変速制御装置73は、本発明でいう「制御装置」を構成する。
前記電源制御装置41,減衰力制御装置71および変速制御装置73にはそれぞれ第1受信装置75,第2受信装置77および第3受信装置79が取り付けられている。これらの受信装置75,77,79は、本発明でいう「受信装置」および「制御装置」を構成する。これらの受信装置75,77,79は、後述する送信装置91から無線で送信された各種データを受信するように構成され、これらの送信および受信の通信方式はBluetooth(登録商標)によって行われる。
自転車1の左右一対のペダル47,47の内部には、乗員が足を各ペダル47に載置したことを検出するための第1磁石81(図2および図7参照)が所定の位置にそれぞれ埋め込まれており、左右一対のクランク45,45のそれぞれの長手方向中途部(後述するケイデンスセンサ103の位置と対応し得る位置)には、クランク軸43の回転を検出するための第2磁石83(図2および図4参照)が固定されている。前記第1磁石81は、本発明でいう「被検出手段」を構成する。なお、第1磁石81および第2磁石83を薄板状の部材で構成し、各ペダル47やクランク45に接着剤で貼着するようにしてもよい。
一方、図2および図3に示すように、自転車1に乗る乗員が履く左右一足の靴S,Sおよびこれらの靴Sを履いた両足にはウェアラブル端末85がそれぞれ組み付けられている。各ウェアラブル端末85には、乗員の足を載置してペダル47を漕ぐときの足の運動状態を検出する運動状態検出手段と、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを検出する扁平なペダルセンサ87と、各種データを演算処理する演算処理装置89と、該演算処理装置89で演算処理して出力された各種指令信号を無線で送信する送信装置91と、演算処理装置89および送信装置91に電源を供給する電池93と、演算処理装置89,送信装置91,電池93および後述する慣性センサ97が収納された収納ケース95とが含まれる。前記ペダルセンサ87は本発明でいう「ウェアラブル端末」および「載置検出手段」を構成し、送信装置91は本発明でいう「ウェアラブル端末」を構成する。なお、図3では、自転車1に搭載される各装置等は一点鎖線の四角の枠で囲んでいる。
演算処理装置89内には、各種データを記憶する記憶部が設けられている。収納ケース95には、配線パターンが形成された基板(図示せず)が固定されている。前記ペダルセンサ87は、ホールIC等の磁気検出素子からなる。自転車1のサドル23に着座した乗員が各ペダル47の所定の位置に足を載置すると、各ペダル47内の第1磁石81の直上にペダルセンサ87が位置付けられてペダルセンサ87が第1磁石81に接近することで、該ペダルセンサ87によって第1磁石81の磁気が検出される。前記各ペダル47の所定の位置とは、予め設定されている位置をいい、例えば、人間工学的に見て乗員がペダル47を漕ぐ際の、ペダル47に対する足の好ましい位置や乗員が所望する好みの位置等が挙げられる。
一方、乗員が自転車1から降りたりペダル47から足を離したりして乗員の足がペダル47の所定の位置に載置されないと、ペダルセンサ87は第1磁石81から離間するため、ペダルセンサ87によって第1磁石81の磁気は検出されない。而して、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かがペダルセンサ87によって検出されることになる。
また、前記運動状態検出手段には、加速度や角加速度等の慣性運動を検出可能な慣性センサ97と、乗員の足が載置されたときのペダル47に付与される踏力を検出する扁平な踏力センサ99と、乗員の足に装着され該足の筋電位を検出する筋電センサ101と、クランク軸43の回転速度を検出するケイデンスセンサ103とが含まれる。前記慣性センサ97や演算処理装置89等が収納された収納ケース95およびケイデンスセンサ103は、靴Sに着脱可能に装着されることで靴Sを介して乗員の足に装着されることになる。前記慣性センサ97,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103は、本発明でいう「ウェアラブル端末」および「運動状態検出手段」を構成する。筋電センサ101は、サポータにより乗員の足に当接させた状態で装着されるか、または、接着力を有する筋電センサ101の当接面を乗員の足に当接させた状態で貼着されることで、乗員の足に装着されることになる。
前記踏力センサ99は、圧力に対応した信号を出力する感圧導電性ゴム等の感圧素子からなり、前記ケイデンスセンサ103は、ホールIC等の磁気検出素子からなる。前記踏力センサ99を感圧導電性ゴムで構成することで、乗員の足に適合した大きさや形状に容易に形成することができる。
自転車1のサドル23に着座した乗員が各ペダル47に足を載置して漕ぐと、クランク軸43が1回転する度にクランク45に固定された第2磁石83とケイデンスセンサ103とが接近することで、該ケイデンスセンサ103によって第2磁石83の磁気が検出され、その検出信号が信号線105を介して演算処理装置89に送信される。
図4は右側のペダル47を足で漕ぐ様子を示したもので、図4の(1)図は、クランク軸43の前方に位置したペダル47が下方に向かって移動しようとする状態を示したもので、第2磁石83とケイデンスセンサ103とが次第に接近している状態を示している。図4の(2)図は、ペダル47がさらに下方に向かって移動し、第2磁石83とケイデンスセンサ103とが最も接近している状態を示している。このとき、ケイデンスセンサ103によって第2磁石83の磁気が検出される。なお、図4の(2)図では、第2磁石83はケイデンスセンサ103と完全に重なって覆われるため、図示されていない。図4の(3)図は、ペダル47がさらに下方に向かって最下端位置の直前まで移動し、第2磁石83とケイデンスセンサ103とが次第に離間している状態を示している。
クランク軸43の軸芯回りにクランク45が回転するときの角速度が略一定であると仮定すると、ケイデンスセンサ103により第2磁石83の磁気を検出するとき(図4の(2)図の状態)のクランク45の回転角度位置(クランク軸43の軸芯回りの回転角度位置)を予め実験で求めて演算処理装置89内の記憶部に記憶しておくことで、そのケイデンスセンサ103による検出タイミングとクランク45の1回転当たりの時間(ケイデンスセンサ103による検出タイミングと、その直前の検出タイミングとの間の時間)とに基づいて、クランク45の回転角度位置が現在、クランク軸43の軸芯回りの大凡どこに位置しているかを演算処理装置89により演算により求めることができる。また、ケイデンスセンサ103により第2磁石83の磁気を検出する単位時間当たりの回数からクランク軸43の回転速度が求められる。
また、慣性センサ97によって検出された該慣性センサ97自身に作用する加速度および角加速度の各データは演算処理装置89に送信される。演算処理装置89で受信された加速度を演算処理装置89により時間で積分演算することで、慣性センサ97自身に作用する速度を求めることができる。このようにして求めた速度の向きの変化に基づいて、慣性センサ97と共に移動するペダル47の上下方向の移動方向および位置、延いてはクランク軸43の軸芯回りのクランク45の回転角度位置を、演算処理装置89により演算により求めることができる。すなわち、慣性センサ97自身に作用する速度の向きが水平方向から斜め下方に向かうように変化するときは、クランク45が最上端から最下端に向かって移動しようとしており、逆に、その速度の向きが水平方向から斜め上方に向かうように変化するときは、クランク45が最下端から最上端に向かって移動しようとしていることになる。このような関係に基づいて、慣性センサ97自身に作用する速度の向きの変化とクランク45の回転角度位置(クランク軸43の軸芯回りの回転角度位置)との関係を予め実験で求めて演算処理装置89内の記憶部に記憶しておくことで、その速度の向きの変化に基づいて、クランク45の回転角度位置を演算処理装置89により演算により求めることができる。
このようにして求められたクランク45の回転角度位置と、踏力センサ99により検出されたペダル47への踏力と、クランク軸43の軸芯とペダル軸45aの軸芯との距離L(図4の(1)図参照)とに基づいて、クランク45の回転角度位置ごとにクランク軸43に付与されるその軸芯回りのトルクが演算処理装置89により演算により求められる。
具体的には、図4の(1)図の状態において、クランク45の回転角度位置をθとし、ペダル47への踏力をFとし、クランク軸43の軸芯回りのトルクをTとすると、T=F×L×cosθとなる。同様に、図4の(2)図の状態において、クランク45の回転角度位置をθとし、ペダル47への踏力をFとし、クランク軸43の軸芯回りのトルクをTとすると、T=F×L×cosθとなる。同様に、図4の(3)図の状態において、クランク45の回転角度位置をθとし、ペダル47への踏力をFとし、クランク軸43の軸芯回りのトルクをTとすると、T=F×L×cosθとなる。
このようにして求められたクランク軸43の軸芯回りのトルクと、従動スプロケット53L,53M,53Hのうち何れの従動スプロケットが変速制御装置73によって選択されたかに基づいて、自転車1の推進力が演算処理装置89により演算により求められる。
また、乗員が自転車1のペダル47を漕いでいる状態と、ペダル47を漕がずに自転車1の慣性だけで走行させている状態とは、左右一対の靴S,Sの各踏力センサ99による検出値に基づいて演算処理装置89により容易に判別することができる。すなわち、乗員がペダル47を漕いでいる場合は、左右一対のペダル47,47に対して乗員の足で交互に踏力が付与されるため、左右の踏力センサ99,99には互いに時間がずれて交互に踏力が検出される。一方、ペダル47を漕がずに自転車1の慣性だけで走行させている場合は、左右一対のペダル47,47に乗員の足が単に載置されているだけなので各ペダル47に対して略同一の荷重が付与され、左右の踏力センサ99,99には略同一の踏力が同時に検出される。このような左右の踏力センサ99,99の検出状況の差異に基づいて、乗員の運転状況を演算処理装置89により容易に判別することができる。
また、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値やケイデンスセンサ103の検出値だけでなく慣性センサ97による加速度の検出値から求めたクランク軸43の回転角度位置との関係を予め実験で求めて演算処理装置89内の記憶部に記憶しておくことで、乗員が自転車1のペダル47を漕いでいる状態と、ペダル47を漕がずに自転車1の慣性だけで走行させている状態とを演算処理装置89により一層正確に判別することができる。
また、演算処理装置89で受信された慣性センサ97自身に作用する角加速度を演算処理装置89により時間で積分演算することで、慣性センサ97自身の角速度を求め、さらに該角速度を演算処理装置89により時間で積分演算して角度を求めることができる。このようにして求めた角度に基づいて、ペダル47を漕いでいるときの乗員の足の角度(足の踝から爪先に向かう角度)を推測することができる。ところで、ペダル47を漕ぐ際の運動生理学的な効率や足の筋肉疲労の軽減等の観点から、クランク45の回転角度位置に対する好適な足の角度が存在する。
そこで、クランク45の回転角度位置に対する好適な乗員の足の角度を該回転角度位置ごとに予め実験で求めて演算処理装置89内の記憶部に記憶しておくことで、ペダル47を漕いでいるときの足の角度が好適な足の角度に対して、予め設定された角度よりずれたか否かを演算処理装置89により確認することができる。ずれている場合は、その旨を送信装置91から無線で、後述する携帯端末装置111に送信して該携帯端末装置111の表示部に表示したり音声を発生させたりして乗員に報知するように構成されている。
前記ペダルセンサ87および踏力センサ99は、靴Sの中敷きとして靴S内に着脱可能に装着されたインナーソールTの所定の位置にそれぞれ組み付けられ、ペダルセンサ87および踏力センサ99のそれぞれの扁平な面が、インナーソールTの面に沿うように配設されている。これにより、前記ペダルセンサ87および踏力センサ99は、靴S内に装着されたインナーソールTを介して乗員の足に装着されることになる。ペダルセンサ87はインナーソールT内に配設され、踏力センサ99はその表面の感圧面が外部に露出しインナーソールTの表面と面一になるように配設されている。靴S内に着脱可能に装着されたインナーソールTにペダルセンサ87および踏力センサ99を組み付けるとともに、慣性センサ97や演算処理装置89等が収納された収納ケース95およびケイデンスセンサ103を靴Sに着脱可能に装着するようにしたので、収納ケース95およびケイデンスセンサ103とインナーソールTとを靴Sから取り外して別の靴に装着することが容易にできる。このため、演算処理装置89等が収納された収納ケース95と、ペダルセンサ87および踏力センサ99とが取り付けられた専用の靴を準備する必要がない。
なお、ペダルセンサ87,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103は、それぞれ信号線105の一端部に接続され、各信号線105の他端部は、それぞれ収納ケース95に固定された接続プラグ107に接続されている。各接続プラグ107は、収納ケース95内の基板の配線パターンを介して演算処理装置89に接続されている。各接続プラグ107は、それぞれ雄側プラグと雌側プラグとからなり、両プラグ同士が互いに着脱可能に構成されている。而して、各センサ87,99,101,103は、それぞれ信号線105、接続プラグ107および配線パターンを介して演算処理装置89に電気的に接続されている。慣性センサ97,送信装置91および電池93は、前記基板の配線パターンを介してに演算処理装置89に電気的に接続されている。前記電池93は、収納ケース95に固定されたUSB(Universal Serial Bus)コネクタ109に、収納ケース95内の基板の配線パターンを介して接続されている。外部から電源を供給することができる機器をUSBケーブルを介してUSBコネクタ109に接続することで電池93が充電される。
また、ハンドル17には、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ等の携帯端末装置111が着脱可能に取り付けられており、送信装置91から無線で送信された各種信号を携帯端末装置111により受信するように構成されている。送信装置91と携帯端末装置111との間の通信方式はBluetooth(登録商標)により行われる。
前記電動モータ35は直流モータからなり、直流モータの特性の一例を図5の(1)図に示している。同(1)図では、横軸にトルクをとり、縦軸に電流,回転速度,出力および効率をとって示している。同(1)図中、直線の破線Aは回転速度を、直線の細かい破線Bは電流を、実線の曲線Cは出力を、細かい破線の曲線Dは効率をそれぞれ示している。曲線Cで示す出力は、トルクと回転速度とを乗算して求めた値に比例する値である。また、同(1)図中、直線の一点鎖線Eは、直流モータが消費する電力に対して最も効率の良い出力の点である最大効率を示し、該一点鎖線Eを中心に一定の領域Pが比較的効率の高い高効率領域を示している。該領域P内に入るように電動モータ35に流す電流を電源制御装置41により制御することで、自転車1を効率的に走行させることができる。
<自転車の制御システムの作動>
次に、上述した自転車1の制御システムの作動について図5の(2)図,図6および図7も参照して詳述する。自転車1の制御システムの作動を開始するときは、ウェアラブル端末85は待機モードに設定されており、これによりウェアラブル端末85が消費する電力が低減される。また、油圧緩衝器33は、伸長する際の減衰力が通常の減衰力になるように予め設定され、変速装置57は、最も低速側の従動スプロケット53Lに予め設定されている。
まず、ステップS1において、各ペダル47の第1磁石81の磁気がペダルセンサ87によって検出された否かが確認される。自転車1のサドル23に乗員が着座して各ペダル47の所定の位置に足を載置すると、各ペダル47内に埋め込まれた第1磁石81の真上にペダルセンサ87が位置付けられることで、第1磁石81の磁気がペダルセンサ87によって検出される(図7の(1)図参照)。すると、その検出信号が信号線105を介して演算処理装置89に送信される。なお、図7の(1)図および(2)図に示す状態では、共にペダル47と踏力センサ99とがラップしているので、ある程度、踏力がペダル47に付与されると該踏力が踏力センサ99によって検出されるものの、図7の(2)図に示す状態では、第1磁石81に対してペダルセンサ87がずれて位置付けられているので、第1磁石81の磁気はペダルセンサ87によって検出されない。
第1磁石81の磁気がペダルセンサ87により検出されると、ウェアラブル端末85の前記待機モードが解除される(ステップS2)。
次に、乗員の足の筋電位が筋電センサ101によって検出された否かが確認される(ステップS3)。乗員が各ペダル47を足で漕ぎ始めると、乗員の足の筋電位が筋電センサ101によって検出され、その検出信号が信号線105を介して演算処理装置89に送信される。すると、該演算処理装置89で演算処理して出力された指令信号が送信装置91から無線で第1受信装置75に送信され、これにより、電源制御装置41によって二次電池37から電動モータ35に電源が供給される(ステップS4)。このとき電動モータ35に流れる電流は、予め設定された起動電流である。なお、筋電センサ101を使用しないで前記ステップS3およびS4を省略し、ステップS2からステップS5に移行するようにしてもよい。
乗員が各ペダル47を足で漕ぎ始めることで、乗員の足によるペダル47への踏力に応じた信号が各踏力センサ99から発信され、この信号が信号線105を介して演算処理装置89に送信される。そして、送信されたペダル47への踏力の検出値が予め設定された第1の閾値を超えたか否かが確認される(ステップS5)。前記第1の閾値は、これを超えると、乗員がペダル47を漕いでいると見做すことができる値に設定されている。
前記ステップS1,S3,S5の少なくとも何れか1つにおいて「否」であると演算処理装置89により確認された場合は、ステップS6に移行して電動モータ35への電源の供給を停止するモータ停止指令が第1受信装置75に送信されたのち、ステップS7に移行して油圧緩衝器33が伸長する際の減衰力を通常の減衰力に維持するように通常減衰力指令が送信装置91から第2受信装置77に送信される。第1受信装置75で受信されたモータ停止指令に基づいて電源制御装置41によって二次電池37から電動モータ35に電源の供給が停止のまま維持され、第2受信装置77で受信された通常減衰力指令に基づいて減衰力制御装置71により油圧緩衝器33の減衰力は通常の減衰力に維持される。
続いて、ペダルセンサ87の検出を開始してから所定の時間が経過したか否かが確認され(ステップS8)、所定の時間が経過していないと確認された場合はステップS1に戻り、上述した事柄と同様の制御が繰り返される。一方、所定の時間が経過したと演算処理装置89により確認された場合は、ステップS9に移行してウェアラブル端末85が待機モードに設定されたのち、ステップS1に戻る。
一方、ステップS5において、踏力センサ99による検出値が予め設定された第1の閾値を超えたと確認された場合は、電動モータ35に流すべき電流値たるモータ電流指令値が演算処理装置89で演算されるとともに(ステップS10)、油圧緩衝器33の制御弁のピストン65に対する相対位置を制御するための減衰力指令値が演算処理装置89で演算される(ステップS11)。演算処理装置89で演算されたモータ電流指令値は送信装置91から無線で第1受信装置75に送信され、演算処理装置89で演算された減衰力指令値は送信装置91から無線で第2受信装置77に送信される。第1受信装置75で受信されたモータ電流指令値に基づいて電源制御装置41によって二次電池37から電動モータ35に電源が供給され(ステップS12)、第2受信装置77で受信された減衰力指令値に基づいて減衰力制御装置71により油圧緩衝器33の減衰力が制御される(ステップS13)。
具体的には、ペダル47を足で漕ぐことによって後輪5が転動することによる自転車1の推進力に対して、予め設定された割合(例えば略半分)の推進力を前輪3の転動によって付与するように電動モータ35に電源が供給される。図5の(2)図は、ペダル47を漕ぐことによる推進力が時間の経過に連れて変化する様子の一例を示している。同(2)図では、その推進力を縦軸にとり、横軸に時間をとって示している。この図を見ると分かるように、ペダル47を漕ぐことによる自転車1の推進力は波形の曲線Wになっており、このため、電動モータ35により付与される補助駆動力の推力も波形の曲線になる。電動モータ35により補助駆動力が付与されることで、ペダル47を漕ぐ際の乗員の労力が軽減される。
また、油圧緩衝器33が伸長する際の減衰力が、ペダル47への踏力が大きいほど大きくなるように減衰力制御装置71により制御される。これによって、ペダル47への踏力に起因する油圧緩衝器33の伸縮が防止され、ペダル47への踏力が油圧緩衝器33の伸縮により無駄に吸収されずに済む。
次に、第1受信装置75に送信されたモータ電流指令値が図5の(1)図に示す領域P内にあるか否かが演算処理装置89で確認される(ステップS14)。領域P内にあると演算処理装置89で確認された場合はステップS1に戻る。一方、第1受信装置75に送信されたモータ電流指令値が領域Pより大きいと演算処理装置89で確認された場合は、ステップS15に移行し、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が予め設定された第2の閾値を超えたか否かが演算処理装置89で確認される。この第2の閾値を踏力センサ99により検出したときの自転車1の推進力を図5の(2)図中で示すと一点鎖線Yとなる。この第2の閾値を超えたと確認された場合はステップS1に戻る。
また、第1受信装置75に送信されたモータ電流指令値が領域Pより小さいと演算処理装置89で確認された場合は、ステップS16に移行し、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が予め設定された第2の閾値を超えたか否かが演算処理装置89で確認される。超えたと確認された場合はステップS1に戻る。
ステップS1に戻り、ペダルセンサ87の検出があったと演算処理装置89により確認されると、ステップS2に移行して、前記ステップS9において設定されたウェアラブル端末85の待機モードが解除される。そして、上述した事柄と同様の制御が繰り返され、ステップS3において筋電センサ101の検出があったと確認されると、再びステップS4に移行する。ステップS4では、前記ステップS12で供給されたモータ電流指令値と同一のモータ電流指令値に基づいて引き続き電動モータ35に電源が供給される。
前記ステップS15において、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が前記第2の閾値を超えていないと演算処理装置89で確認された場合は、ステップS17に移行し、より低速側の従動スプロケットを選択するシフトダウン指令値が第3受信装置79に送信され、該第3受信装置79で受信されたシフトダウン指令値に基づいて変速制御装置73により変速装置57が作動させられ変速が行われる。なお、走行を開始したときは、最も低速側の従動スプロケット53Lに予め設定されているので、もし、この状態でシフトダウン指令値が送信された場合は、従動スプロケット53Lの設定がそのまま維持される。
一方、前記ステップS16において、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が前記第2の閾値を超えていないと演算処理装置89で確認された場合は、ステップS18に移行し、高速側の従動スプロケット53Hを選択するシフトアップ指令値が第3受信装置79に送信され、該第3受信装置79で受信されたシフトアップ指令値に基づいて変速制御装置73により変速装置57が作動させられ変速が行われる。もし、最も高速側の従動スプロケット53Hに設定されている状態でシフトアップ指令値が送信された場合は、従動スプロケット53Hの設定がそのまま維持される。
このように、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が前記第2の閾値以下であることを条件にシフトダウンやシフトアップの変速制御が行われる。前記第2の閾値を適正に設定することで、従動スプロケット53L,M,Hやチェーン55および変速装置57に大きな力が付与されていない状態で変速制御が行われ、これらのものを損傷する虞がなく変速も円滑に行われる。
上述したような本発明の実施の形態によれば、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを検出するペダルセンサ87を備えているので、該ペダルセンサ87の検出に基づいて、乗員が自転車1を運転中であるか否かを演算処理装置89により容易に判別することができる。このため、乗員が自転車1を運転していないと演算処理装置89により判別された場合は、慣性センサ97,踏力センサ99,筋電センサ101またはケイデンスセンサ103のうち少なくとも何れか1つのセンサによる検出があったとしても、該検出に基づいて油圧緩衝器33,電動モータ35および変速装置57が無用に制御されることはない。なお、乗員が自転車1を運転していないと演算処理装置89により判別される場合の例としては、乗員がサドル23に跨った状態でペダル47に足を載置していない場合や乗員が自転車1から降りた場合等が挙げられる。
また、慣性センサ97,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103を乗員の足または靴Sに装着することで、これらのセンサにより乗員の足の動きを直接的に検出することができ、しかも、専ら、このような検出によるデータに基づいて油圧緩衝器33,電動モータ35および変速装置57を制御するように構成されているので、該制御が乗員の足の動きに迅速に対応して行われる。このため、走行している時に自転車1の乗員が違和感を感じることがなく、乗員が所望する好適な走行フィーリングを得ることができる。
具体的に説明すると、油圧緩衝器33の制御に関しては、ペダル47への踏力に起因する油圧緩衝器33の伸縮がその踏力に迅速に対応して防止され、ペダル47への踏力が油圧緩衝器33の伸縮により無駄に吸収されずに済む。
また、電動モータ35の制御に関しては、専ら、乗員の足に装着した慣性センサ97,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103の検出によるデータに基づいて電動モータ35による補助駆動力を付与する制御を行うように構成されているので、該制御が乗員の足の動きに迅速に対応して行われ、走行している時に乗員がもたつき感を感じることがない。
また、筋電センサ101により検出された乗員の足の筋電位に基づいて電動モータ35に起動電流を供給するように制御されているので、該制御が乗員の足の動きに迅速に対応して行われ、走行を開始する時にも乗員がもたつき感を感じることがない。
また、変速装置57の制御に関しては、専ら、乗員の足に装着した慣性センサ97,踏力センサ99およびケイデンスセンサ103の検出によるデータに基づいて変速装置57の制御を行うように構成されているので、該制御が乗員の足の動きに迅速に対応して行われ、走行している時に乗員がもたつき感を感じることがない。
また、専ら、乗員の足または靴Sに装着した慣性センサ97,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103の検出によるデータに基づいて油圧緩衝器33,電動モータ35および変速装置57を制御するように構成されているので、クランク軸43に付与されるトルクを検出するためのセンサやクランク軸43の回転を検出するためのセンサ等を自転車1に設ける必要がない。このため、その分、自転車1側の構成を単純にすることができ、本実施の形態の自転車の制御システムを既存の自転車に搭載しやすい。
次に、本発明の2つの変形例について以下に説明する。なお、これらの変形例の説明で参照する図において、上述した実施の形態で説明しているものと同一または同等の物については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。これらの変形例においても、上述した本発明の実施の形態と同一または同等の構成については、同様の作用・効果を奏することができるのは言うまでもない。
(第1変形例)
上述した実施の形態では、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かをペダルセンサ87によって検出する例を示したが、これに替えて、慣性センサ97によって検出される検出値に基づいて、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを判定するようにしてもよい。以下に、その判定の方法について図8および表1を参照して説明する。
この変形例の慣性センサ97は、自転車1の進行方向と鉛直方向との少なくとも2軸方向の加速度を個別に検出する機能を有するものが使用される。これらの進行方向と鉛直方向とをそれぞれX方向とZ方向とし、X方向前方を正とし、Z方向上方を正とする。また、説明を単純にするために、乗員がペダル47を漕いで自転車1を滑らかな平坦な路面上を直進させていると仮定する。このとき、左右一対の慣性センサ97,97によってそれぞれ検出されるX方向加速度をAxおよびAxとすると、それらの値の和はAx+Axとなる。Ax+Ax=Axとすると、このAxが自転車1のX方向並進加速度となり、クランク軸43の軸芯のX方向並進加速度もAxとなる。なお、このX方向並進加速度Axは、前輪3または後輪5のうち少なくとも何れか一方の車輪にその回転速度を検出する回転速度センサを設け、該回転速度センサの検出値に基づいて求めてもよい。
一方、自転車1は滑らかな平坦な路面を走行していると仮定しているので、クランク軸43の軸芯のZ方向加速度は発生せず零である。
したがって、例えば、右側の慣性センサ97によって検出されるZ方向加速度をAzとすると、クランク軸43の軸芯を中心とする座標系(以下「クランク軸芯座標系」という。)における右側の慣性センサ97自身のZ方向加速度はAzのままであるのに対して、クランク軸芯座標系におけるX方向加速度はAx−Axとなる。すなわち、クランク軸芯座標系も、自転車1の進行方向と鉛直方向とをそれぞれX方向とZ方向とし、X方向前方を正とし、Z方向上方を正とすると、右側の慣性センサ97により検出されたX方向加速度Axから前記X方向並進加速度Axの分を除去すれば、クランク軸芯座標系に座標変換されたX方向加速度を求めることができるのである。ここで、Ax−Ax=αxとする。
ところで、乗員がペダル47を漕いでいる場合には、慣性センサ97が検出する加速度としてはその殆どを回転加速度(クランク軸43の軸芯に向かう方向の遠心加速度)が占める。このため、ペダル47が最上端位置に到達してクランク45も最上端位置に到達したときは、Z方向加速度AzはZ方向下方に向かう加速度として大きな値になるのに対してX方向加速度αxは小さな値になるので無視することができる。逆に、ペダル47が最下端位置に到達してクランク45も最下端位置に到達したときは、Z方向加速度AzはZ方向上方に向かう加速度として大きな値になるのに対してX方向加速度αxは小さな値になるので無視することができる。
一方、ペダル47が最前端位置に到達してクランク45も略最前端位置に到達したときは、X方向加速度αxはX方向後方に向かう加速度として大きな値になるのに対してZ方向加速度Azは小さな値になるので無視することができる。逆に、ペダル47が最後端位置に到達してクランク45も略最後端位置に到達したときは、X方向加速度αxはX方向前方に向かう加速度として大きな値になるのに対してZ方向加速度Azは小さな値になるので無視することができる。
これらのことから、X方向加速度αxとZ方向加速度Azとは、それらの周期的な変化の位相が互いに90°ずれていることが分かる。
また、クランク軸43から見て、ペダル47が水平に対して上方斜め45度前方の位置、下方斜め45度前方の位置、下方斜め45度後方の位置および上方斜め45度後方の位置にそれぞれ到達したときは、クランク45もそれぞれ略同様の位置に到達し、X方向加速度αxとZ方向加速度Azとはそれぞれ略同一の値になる。略同一の値になるのは、慣性センサ97が検出する加速度はその殆どを前記回転加速度が占めるからである。
また、互いに直交する少なくとも2軸のX方向とZ方向との加速度が慣性センサ97によって個別に検出され、前記座標変換後のX方向加速度αxとZ方向加速度Azとは、それらの周期的な変化の位相が互いに90°ずれているため、αxおよびAzの値の符号(0または正もしくは負)同士の組み合わせと、αxとAzの値の比とに基づいてクランク45の回転角度位置を求めることができる。図8に示すように、ペダル47が最上端位置に到達したときのクランク45の回転角度位置を0°として、そこからの時計回りの回転角度位置をβ°とすると、下記の表1に示すようになる。例えば、αxが負でAzが0のときはクランク45の回転角度位置は90°となり、αxが0でAzが正のときはクランク45の回転角度位置は180°となる。
また、クランク45の回転角度位置が90°から180°に向かって変化しているときは、αxが負から0へと変化する一方、Azが0から正へと変化し、このときのクランク45の回転角度位置βは、表1の右欄に記載した計算式「180°+Tan−1( αx / Az)」により求めることができる。なお、これら以外のクランク45の回転角度位置についても、表1に示すように同様に求められるので、詳細な説明は省略する。
Figure 0005950268
また、前記βを弧度法のラジアン(rad)で表現した値を、演算処理装置89により時間で微分演算することで、クランク45が回転するときの角速度を求めることができる。この角速度をω(rad/s)とすると、このωを二乗した値にクランク軸43の軸芯とペダル軸45aの軸芯との距離Lを乗算した値Lωがクランク軸43の軸芯に向かう方向の回転加速度(クランク軸芯座標系におけるペダル軸45aの軸芯の加速度)となる。なお、クランク軸43の軸芯とペダル軸45aの軸芯との距離Lは自転車に固有な既知の値であるため、この値を設定値として演算処理装置89内の記憶部に予め記憶しておき、この値を用いて演算処理装置89による演算により前記回転加速度Lωを求める。
次に、前記回転加速度LωのX方向およびZ方向の加速度成分をそれぞれBxおよびBzとすると、Bx=−Lω×cosβおよびBz=Lω×sinβとなる。なお、BxはX方向前方を正とし、BzはZ方向上方を正としている。
ペダル軸45aの軸芯を中心とする座標系(以下「ペダル軸芯座標系」という。)における右側の慣性センサ97自身のX方向加速度およびZ方向加速度をそれぞれPxおよびPzとすると、クランク軸芯座標系における右側の慣性センサ97自身のX方向加速度とZ方向加速度とはそれぞれαxとAzであるので、Px=αx−BxおよびPz=Az−Bzとなる。ペダル軸芯座標系も、自転車1の進行方向と鉛直方向とをそれぞれX方向とZ方向とし、X方向前方を正とし、Z方向上方を正とする。
以上の説明で求めた加速度のX方向成分およびZ方向成分となるX方向加速度およびZ方向加速度の各値を纏めると、次の表2のようになる。
Figure 0005950268
次に、X方向加速度PxとZ方向加速度Pzとを演算処理装置89により時間でそれぞれ積分演算することで、X方向速度とZ方向速度とを求め、さらにこれらの速度を演算処理装置89により時間でそれぞれ積分演算して、右側の慣性センサ97自身が移動するときの軌跡(ペダル軸芯座標系における軌跡)を求めることができる。このような移動軌跡が、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置された状態において辿る基準の範囲を演算処理装置89内の記憶部に記憶しておくことで、その基準の範囲から前記移動軌跡が逸脱したか否かを演算処理装置89により判定することができる。而して、結果的には、この判定によって、慣性センサ97とペダル47との相対位置が求められ、この求められた相対位置に基づいてペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かが判定されることになる。このことをもって、慣性センサ97は、本発明でいう「載置検出手段」と見做すことができるとともに、本発明でいう「運動状態検出手段」と「載置検出手段」とを兼ねることになる。なお、ペダル軸45aの軸芯に対する慣性センサ97の位置(相対距離および方向)は既知な値として予め設定することにより、基準となる前記移動軌跡の範囲を求めることができるが、予め実験で求めた範囲を基準の範囲とすることもできる。
なお、この変形例の慣性センサ97による判定は、ペダル軸芯座標系における慣性センサ97自身の移動軌跡に基づいて行ったが、これに替えて、クランク軸芯座標系における慣性センサ97自身の移動軌跡に基づいて行ってもよい。
また、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かの判定を、前記実施の形態において説明したペダルセンサ87による判定と、この変形例の慣性センサ97による判定とを共に行い、これら両判定の結果が共に、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたと判定された場合に限り、その判定を有効と見做すようにしてもよい。
さらにまた、左側の慣性センサ97についても、上述した右側の慣性センサ97と同様に演算処理装置89により前記移動軌跡を求めれば、ペダル47の所定の位置に乗員の足が載置されたか否かを判定することができるので詳細な説明は省略する。
(第2変形例)
上述した実施の形態および第1変形例では、乗員が履いた靴Sおよび足に組み付けられたウェアラブル端末85の収納ケース95内に演算処理装置89を収納し、各センサ87,89,99,101,103によって検出された各種データに基づいて演算処理装置89により演算処理して各指令信号を取得したのち、この取得した各指令信号を送信装置91を介して、自転車1に搭載された各受信装置75,77,79および携帯端末装置111に送信している。そして、送信した各指令信号に基づいて電源制御装置41,減衰力制御装置71,変速制御装置73および携帯端末装置111を作動させるようにしている。
しかしながら、このような構成に替えて図9に示す第2変形例のように、演算処理装置89に替えて収納ケース95内に信号処理装置113を収納する一方、各種データを演算処理する演算処理装置を第1演算処理装置115,第2演算処理装置117および第3演算処理装置119の3つの演算処理装置として別々に設け、これらの演算処理装置115,117,119を電源制御装置41,減衰力制御装置71および変速制御装置73にそれぞれ備えるようにしてもよい。演算処理装置89に替えて収納ケース95内に収納する信号処理装置113は、演算処理装置89に比べて演算処理量が少ないので、その分、演算処理装置89より構成が単純化され軽量化されるだけでなく、消費する電力も演算処理装置89より少ない分、電池93の容量も少なくて済む。このため、足や靴Sに装着するウェアラブル端末85に関しては、前記実施の形態と比べてこの変形例の方が重量を軽減することができる。
この変形例では、ペダルセンサ87,踏力センサ99,筋電センサ101およびケイデンスセンサ103は、信号線105,接続プラグ107および収納ケース95内の基板の配線パターンを介して信号処理装置113に電気的に接続されている。慣性センサ97,送信装置91および電池93は、それぞれ前記基板の配線パターンを介して信号処理装置113に電気的に接続されている。なお、図9でも、自転車1に搭載される各装置等は一点鎖線の四角の枠で囲んでいる。
この変形例に係る自転車1の制御システムの作動は、基本的には前記図6に示すフローチャートと同様のステップに従った制御によって行われる。そこで、この変形例に係る自転車1の制御システムの作動を前記図6のフローチャートに沿って説明することとし、前記実施の形態と異なる点を重点的に説明する。
まず、ステップS1において、各ペダル47の第1磁石81の磁気がペダルセンサ87によって検出されると、その信号が信号線105を介して信号処理装置113に送信され、ステップS2でウェアラブル端末85の待機モードが解除される。
次に、ステップS3において、乗員の足の筋電位が筋電センサ101によって検出されると、その検出信号が信号線105を介して信号処理装置113に送信され、さらに、送信装置91から無線で各受信装置75,77,79に送信される。これにより、まず、電源制御装置41によって二次電池37から電動モータ35に起動電流が供給される(ステップS4)。その後、ステップS5に移行して、ペダル47への踏力の検出値が予め設定された第1の閾値を超えたか否かが各演算処理装置115,117,119により確認される。なお、この変形例においても、筋電センサ101を使用しないで前記ステップS3およびS4を省略し、ステップS2からステップS5に移行するようにしてもよい。
一方、前記ステップS1,S3,S5の少なくとも何れか1つにおいて「否」である場合は、その旨の検出信号が送信装置91から無線で各受信装置75,77,79に送信される。第1受信装置75で受信された検出信号に基づいて電源制御装置41の第1演算処理装置115でモータ停止指令信号が生成され、該モータ停止指令信号に基づいて電源制御装置41により二次電池37から電動モータ35に電源の供給が停止される(ステップS6)。また、第2受信装置77で受信された検出信号に基づいて減衰力制御装置71の第2演算処理装置117で通常減衰力指令信号が生成され、該通常減衰力指令信号に基づいて減衰力制御装置71により油圧緩衝器33の減衰力が通常の減衰力に制御される(ステップS7)。続いて、ペダルセンサ87の検出を開始してから所定の時間が経過したか否かが信号処理装置113により確認され(ステップS8)、所定の時間が経過していないと確認された場合はステップS1に戻り、上述した事柄と同様の制御が繰り返される。一方、所定の時間が経過したと信号処理装置113により確認された場合は、ステップS9に移行してウェアラブル端末85が待機モードに設定されたのち、ステップS1に戻る。
ステップS5において、各受信装置75,77,79で受信された検出信号により、踏力センサ99による検出値が予め設定された第1の閾値を超えたと各演算処理装置115,117,119により確認された場合は、電動モータ35に流すべき電流値たるモータ電流指令値が第1演算処理装置115で演算されるとともに(ステップS10)、油圧緩衝器33の制御弁のピストン65に対する相対位置を制御するための減衰力指令値が第2演算処理装置117で演算される(ステップS11)。第1演算処理装置115で演算されたモータ電流指令値に基づいて電源制御装置41によって二次電池37から電動モータ35に電源が供給され(ステップS12)、第2演算処理装置117で演算された減衰力指令値に基づいて減衰力制御装置71により油圧緩衝器33の減衰力が制御される(ステップS13)。
次に、第3受信装置79で受信された検出信号に基づいて、電源制御装置41の第1演算処理装置115と同様に変速制御装置73の第3演算処理装置119でもモータ電流指令値が演算され、この演算されたモータ電流指令値が図5の(1)図に示す領域P内にあるか否かが第3演算処理装置119で確認される(ステップS14)。領域P内にあると確認された場合はステップS1に戻る一方、モータ電流指令値が領域Pより大きいと確認された場合は、ステップS15に移行し、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が予め設定された第2の閾値を超えたか否かが第3演算処理装置で確認される。この第2の閾値を超えたと確認された場合はステップS1に戻る。
また、第3演算処理装置119で演算されたモータ電流指令値が領域Pより小さいと第3演算処理装置119で確認された場合は、ステップS16に移行し、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が予め設定された第2の閾値を超えたか否かが第3演算処理装置119で確認される。超えたと確認された場合はステップS1に戻る。
ステップS15において、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が前記第2の閾値を超えていないと第3演算処理装置119で確認された場合は、ステップS17に移行し、より低速側の従動スプロケットを選択するシフトダウン指令値が演算で求められ、該シフトダウン指令値に基づいて変速制御装置73により変速装置57が作動させられ変速が行われる。なお、走行を開始したときは、最も低速側の従動スプロケット53Lに予め設定されているので、もし、この状態でシフトダウン指令値が送信された場合は、従動スプロケット53Lの設定がそのまま維持される。
一方、ステップS16において、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値が前記第2の閾値を超えていないと第3演算処理装置119で確認された場合は、ステップS18に移行し、高速側の従動スプロケット53Hを選択するシフトアップ指令値が演算で求められ、該シフトアップ指令値に基づいて変速制御装置73により変速装置57が作動させられ変速が行われる。もし、最も高速側の従動スプロケット53Hに設定されている状態でシフトアップ指令値が送信された場合は、従動スプロケット53Hの設定がそのまま維持される。
上述した本発明の実施の形態および各変形例は本発明を説明するための一例であり、本発明は、前記の実施の形態および各変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲と明細書との全体から読み取れる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜、追加または変更が可能であり、そのような追加または変更後の車両もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上述した実施の形態および各変形例においては、自転車1は、前輪3と後輪5の2つの車輪を備える例を示したが、これに替えて、自転車1の前側または後側の少なくとも何れか一方側を左右一対の二輪としてもよい。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、慣性センサ97によって検出された角加速度のデータを演算処理して角速度および角度を求める例を示したが、これに限らず、さらにジャイロセンサを設け、該ジャイロセンサによって角速度を求め、さらに該角速度を時間で微分して角加速度を求める一方、時間で積分して角度を求めるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、ペダル47に第1磁石81を、クランク45に第2磁石83を、乗員の靴Sにケイデンスセンサ103を、靴SのインナーソールTにペダルセンサ87をそれぞれ左右双方に設ける例を示したが、これに替えて、第1磁石81,第2磁石83,ケイデンスセンサ103およびペダルセンサ87を左右のうち何れか一方(例えば、乗員の利き足の側)のみに設けるようにしてもよい。
また、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値、ケイデンスセンサ103の検出によるクランク軸43の回転速度および筋電センサ101による足の筋電位だけでなく慣性センサ97による加速度や角加速度の検出値も加味することによって、自転車1を運転するときの乗員の瞬発力、運動速度および運動量等の詳細なデータを演算処理装置89,115,117,119や携帯端末装置111により演算で求めて分析するようにしてもよい。分析の結果、乗員の運動量,負荷量および疲労度のうち少なくとも何れかが増大していると判定された場合は、図5の(1)図に示す横軸のトルクにおける領域Pを変速装置57が通常よりシフトダウンするように位置付けたり、ペダル47による推進力に対する電動モータ35による推進力の割合を通常より大きくなるように演算処理装置89または携帯端末装置111により設定変更する。そうすることで、乗員の疲労度を軽減することができる。図5の(1)図における領域Pの前記位置付けの変更および電動モータ35による推進力の割合の変更は、本発明でいう「搭載機器を制御するための制御特性の変更」を構成する。なお、携帯端末装置111による前記設定変更は、乗員の運動状況に関する前記分析に基づいて行うだけでなく、その他の理由により乗員が所望する場合でも行ってもよい。携帯端末装置111による前記設定変更は、該携帯端末装置111を操作することで各受信装置75,77,79を介して電源制御装置41,減衰力制御装置71および変速制御装置73に対して前記設定変更を無線で指示することによって行われる。
また、ペダルセンサ87の検出に基づいて、自転車1を運転しているとき(ペダルセンサ87の検出があるとき)の乗員の運動量のデータと、運転していないとき(ペダルセンサ87の検出がないとき)の乗員の運動量のデータとを区別して取得し解析することで、乗員の運動量の解析を正確に行うことができる。
また、前記分析の結果、乗員の健康状態に異常があると演算処理装置89,115,117,119や携帯端末装置111により判定された場合は、携帯端末装置111を介して緊急連絡先に自動的に通報することもできる。
また、乗員に関する前記データを演算処理装置89,115,117,119内の記憶部や携帯端末装置111内の記憶部に蓄積記憶することで、乗員の健康管理に供することもできる。演算処理装置115,117,119内の記憶部や携帯端末装置111内の記憶部への蓄積記憶は、送信装置91から送信された乗員に関する前記データを受信装置75,77,79や携帯端末装置111の受信装置で受信することで行われる。さらにまた、携帯端末装置111内の記憶部に前記データを蓄積記憶することで、それらのデータを通信回線を介してネットワークを利用して管理することもできる。
また、電池93の放電状態を演算処理装置89や信号処理装置113により監視してその結果を送信装置91から携帯端末装置111に送信することで、電池93の放電状態を携帯端末装置111により管理することもできる。
また、携帯端末装置111に備えた全地球測位システム(GPS)により取得される位置情報に基づき、自転車1で走行する目的地までの路面の状況(路面の勾配や舗装状況),走行する際の制限速度および走行予定距離等の情報を予め知得することができるので、それらの情報に基づいて油圧緩衝器33,電動モータ35および変速装置57を制御するようにしてもよい。例えば、走行路面が上り坂の場合は平坦路の場合より変速装置57をシフトダウンするとともに油圧緩衝器33が伸長する際の減衰力が小さくなるように制御する一方、下り坂の場合は平坦路の場合よりシフトアップするとともに油圧緩衝器33が伸長する際の減衰力が大きくなるように制御する。また、走行路面が未舗装路の場合は、油圧緩衝器33が伸長する際の減衰力が舗装路の場合より大きくなるように制御する。また、走行路面が上り坂の場合だけ電動モータ35を駆動させて補助駆動力を付与するようにしてもよい。
また、走行する道路の制限速度が低く規定されている場合や目的地までの走行予定距離が長い場合は、ペダル47による推進力に対する電動モータ35による推進力の割合を通常より小さくなるように設定する。そうすることで、二次電池37の1回の充電による航続距離をある程度、長くすることができる。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、演算処理装置89や演算処理装置115,117,119によりそれぞれ各種データを演算処理する例を示したが、これに替えて、携帯端末装置111により各種データを演算処理するようにしてもよい。そうすることで、前記演算処理装置89,115,117,119の演算負荷を軽減することができるとともに、演算処理に供されるアプリケーションソフトウェアやデバイスドライバの更新・変更をインターネット等の外部ネットワークを介して行う際の作業を容易に行うことができる。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、減衰力制御装置71の制御弁および変速制御装置73の駆動は電磁駆動式のもので駆動する例を示したが、これに替えて、ステッピングモータ等の電動モータの回転をウォームギヤにより往復直線運動に変換して駆動するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態および変形例においては、電動モータ35を前輪3内に組み付ける例を示したが、これに替えて、後輪5もしくはクランク軸43に電動モータ35を組み付けるか、または、後輪5もしくはクランク軸43と前輪3との双方に電動モータ35を組み付けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、電動モータ35を直流モータで構成する例を示したが、これに替えて、電源制御装置41が交流電源を供給可能なインバータ回路を備えるとともに電動モータ35を交流モータで構成するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態および各変形例においては、モータ電流指令値が図5の(1)図に示す領域P内にあるか否かによって、変速制御装置73を制御して変速装置57を作動させるようにする例を示したが、これに替えて、踏力センサ99によるペダル47への踏力の検出値とクランク軸43の回転速度とに基づいて変速制御装置73を制御して変速装置57を作動させるようにしてもよい。具体的には、ケイデンスセンサ103の検出タイミングまたは慣性センサ97による加速度の検出値のうち少なくとも何れか一方に基づいて求めたクランク軸43の回転速度が予め設定された第1の速度閾値より大きく、かつ、踏力センサ99による検出値が予め設定された第1の踏力閾値より小さい場合は、シフトアップするように変速制御装置73を制御する。逆に、クランク軸43の回転速度が予め設定された第2の速度閾値より小さく、かつ、踏力センサ99による検出値が予め設定された第2の踏力閾値より大きい場合は、シフトダウンするように変速制御装置73を制御する。なお、前記第1の速度閾値,第1の踏力閾値,第2の速度閾値および第2の踏力閾値は、携帯端末装置111を操作することによって乗員が所望する値に変更することができるようにしてもよい。
1 自転車
3 前輪(車輪)
5 後輪(車輪)
33 油圧緩衝器(懸架装置、搭載機器)
35 電動モータ(搭載機器)
41 電源制御装置(制御装置)
43 クランク軸
47 ペダル
57 変速装置(搭載機器)
71 減衰力制御装置(制御装置)
73 変速制御装置(制御装置)
75 第1受信装置(受信装置、制御装置)
77 第2受信装置(受信装置、制御装置)
79 第3受信装置(受信装置、制御装置)
81 第1磁石(被検出手段)
85 ウェアラブル端末
87 ペダルセンサ(ウェアラブル端末、載置検出手段)
91 送信装置(ウェアラブル端末)
97 慣性センサ(ウェアラブル端末、運動状態検出手段、載置検出手段)
99 踏力センサ(ウェアラブル端末、運動状態検出手段)
101 筋電センサ(ウェアラブル端末、運動状態検出手段)
103 ケイデンスセンサ(ウェアラブル端末、運動状態検出手段)
111 携帯端末装置

Claims (14)

  1. 複数の車輪と、ペダルを漕ぐことで回転するクランク軸とを備え、前記複数の車輪のうち少なくとも何れか1つの車輪が前記クランク軸の回転が伝達されて回転駆動されるように構成された自転車の制御システムにおいて、
    前記自転車の乗員の足に装着可能なウェアラブル端末と、前記自転車に搭載された搭載機器を制御する制御装置とを備え、
    前記ウェアラブル端末は、前記ペダルの所定の位置に前記乗員の足が載置されたか否かを検出する載置検出手段と、前記乗員の足を載置して前記ペダルを漕ぐときの該足の運動状態を検出する運動状態検出手段とを備え、
    前記制御装置は、専ら前記載置検出手段と前記運動状態検出手段とによって検出される検出値に基づいて前記搭載機器を制御するように構成されていることを特徴とする自転車の制御システム。
  2. 請求項1に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記複数の車輪のうち少なくとも何れか1つの車輪を回転駆動する電動モータが含まれ、
    前記ペダルを漕ぐことによる人力駆動力に加えて前記電動モータによる補助駆動力が付与されることで前記自転車が走行するように構成されていることを特徴とする自転車の制御システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記車輪を懸架する懸架装置が含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記制御装置により制御される前記搭載機器には、前記クランク軸と該クランク軸の回転が伝達されて回転駆動される前記車輪との回転速度の比を調整する変速装置が含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記乗員の足が載置されたときの前記ペダルに付与される踏力を検出する踏力センサが含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記乗員の足の筋電位を検出する筋電センサが含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、前記クランク軸の回転速度を検出するケイデンスセンサが含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  8. 請求項1ないし請求項7のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記搭載機器の制御に供される前記検出値を検出する前記運動状態検出手段には、自身に作用する慣性運動を検出する慣性センサが含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  9. 請求項8に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記制御装置は、前記慣性センサによって検出される検出値に基づいて前記慣性センサと前記ペダルとの相対位置を求め、この求めた相対位置に基づいて前記ペダルの所定の位置に前記乗員の足が載置されたか否かを判定し、
    前記慣性センサが前記判定に供されることをもって、前記慣性センサを前記載置検出手段と見做すことを特徴とする自転車の制御システム。
  10. 請求項1ないし請求項9のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記載置検出手段には、前記ペダルに取り付けられる被検出手段に接近することで該被検出手段を検出するペダルセンサが含まれることを特徴とする自転車の制御システム。
  11. 請求項1ないし請求項10のうち何れか一つに記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記ウェアラブル端末は、前記載置検出手段および前記運動状態検出手段で検出される検出値または該検出値に基づいて取得された前記搭載機器を制御するための指令値の信号を無線で送信する送信装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記送信装置から送信された前記信号を受信する受信装置を備え、専ら、前記受信装置により受信された前記信号に基づいて前記搭載機器を制御するように構成されていることを特徴とする自転車の制御システム。
  12. 請求項11に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記搭載機器を制御するための制御特性の変更を前記受信装置を介して前記制御装置に対して無線で指示可能な携帯端末装置をさらに備えていることを特徴とする自転車の制御システム。
  13. 請求項11または請求項12に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記送信装置から無線で送信された前記信号を受信するとともに、その受信した信号に基づくデータを記憶可能な携帯端末装置をさらに備えていることを特徴とする自転車の制御システム。
  14. 請求項13に記載の自転車の制御システムにおいて、
    前記携帯端末装置に記憶された前記データを前記携帯端末装置により解析するとともに、その解析に基づいて、前記搭載機器を制御するための制御特性の変更を前記制御装置に対して前記携帯端末装置により前記受信装置を介して無線で指示可能に構成されていることを特徴とする自転車の制御システム。
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