JP2013208893A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サーマルラインヘッドを用い、短時間で印刷媒体に印刷を行うことが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷装置のCPUは、印刷模様を構成する複数のラインの夫々のオンドット数を特定する(S61)CPUは、オンドット数に基づき、各ラインに対応する第一速度を特定する(S65)。CPUは、全ラインの各々を先頭とし、所定数のラインを含むグループを設定する(S67)。CPUは、グループの先頭のライン(開始ライン)と、補正対象とするラインとの間にあるラインの数を算出し(S69)、その数の大きさに比例して大きくなる補正速度によって第一速度を補正する(S71)。CPUは、同一グループに属する補正された第一速度のうち最小の第一速度を、開始ラインの印刷時の搬送速度(第二速度)として決定する(S73)。CPUは、決定した第二速度で印刷媒体を搬送することによって、印刷処理を行う。
【選択図】図17

Description

本発明は、熱によって印刷媒体に印刷を行う印刷装置に関する。
複数の発熱素子を備えたサーマルラインヘッドを用いて印刷媒体に印刷を行う印刷装置が知られている。サーマルラインヘッドには、形成する画像の一ライン分の発熱素子が主走査方向に配列されている。印刷装置は、発熱素子に電流を通電して発熱させることによって、サーマルラインヘッドを駆動する。
サーマルラインヘッドを駆動する際の消費電力を抑制する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、一ラインの印刷データのオンドット数を検出し、検出されたオンドット数に基づいて、発熱させる発熱素子の数を制御する方法が開示されている。概略は次のとおりである。サーマルラインヘッドに設けられた複数の発熱素子は、複数のブロックに分割される。検出されたオンドット数が少ない場合、印刷装置は、各ブロックの発熱素子を同時に発熱させる。この場合、一ライン分の印刷が一度に実行されるので、一ライン分の印刷に要する時間は短縮される。従って印刷媒体を高速に搬送することが可能となり、高速印刷が可能となる。
一方、検出されたオンドット数が多い場合、印刷装置は、ブロックごとに時分割で発熱素子を発熱させる。この場合、一ライン分の印刷は複数回に分けて実行されるので、一ライン分の印刷に要する時間は、一ライン分の印刷が一度に実行される上述の場合と比較して長くなる。このため、印刷媒体を高速に搬送することができない。よって、印刷媒体は低速で搬送される。以上のように印刷装置は、検出されたオンドット数に応じて印刷媒体の搬送速度を切り替えながら、印刷媒体への印刷を実行する。
特開2001−180027号公報
印刷媒体の搬送速度の切り替えに時間を要する場合がある。例えば、印刷装置は、モータの駆動で回転する搬送ローラによって印刷媒体を搬送する場合がある。印刷装置は、モータの回転速度を急速に変化させることができないので、モータを指定の回転速度に切り替えるまでに時間がかかる可能性がある。この場合、検出されたオンドット数に対応する回転速度で搬送ローラを回転させるまでに余分な時間がかかる。よって、印刷が完了するまでの時間が長くなる場合がある。
本発明の目的は、サーマルラインヘッドを用い、短時間で印刷媒体に印刷を行うことが可能な印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、印刷媒体を副走査方向に搬送する搬送手段と、前記副走査方向に直交する主走査方向に配列した複数の発熱素子を備え、前記搬送手段によって前記副走査方向に搬送される前記印刷媒体に、前記主走査方向に延びる一ラインずつ印刷を行う印刷手段と、印刷模様を構成する複数のラインのうち、少なくとも、第一特定ブロックおよび第二特定ブロックの夫々に含まれる第一所定数のラインのオンドット数を特定する第一特定手段と、前記第一特定手段によって特定された前記オンドット数に基づき、少なくとも、前記第一特定ブロックおよび前記第二特定ブロックに夫々対応する速度である第一速度を特定する第二特定手段と、前記第一特定ブロックおよび前記第二特定ブロックに夫々対応して特定された前記第一速度に基づいて、前記印刷手段によって前記第一特定ブロックの印刷が行われる時に、前記搬送手段によって搬送される前記印刷媒体の搬送速度が、前記第一特定ブロックに対応して特定された前記第一速度になるように、前記印刷手段によって前記第二特定ブロックの印刷が行われる時の前記搬送速度である第二速度を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された前記第二速度で前記印刷媒体が搬送されることによって前記第二特定ブロックの印刷が行われるように、前記搬送手段および前記印刷手段を制御する制御手段とを備え、前記オンドット数は、前記複数の発熱素子のうち一ライン分の印刷が行われる時に駆動される発熱素子の数であり、前記第一特定ブロックは、前記複数のラインのうち前記第一所定数のラインを夫々含む複数のブロックのうちの1つであり、前記第二特定ブロックは、前記複数のブロックのうち前記第一特定ブロックよりも先に印刷されるラインを含むブロックであることを特徴とする。
本発明によれば、印刷装置は、第一特定ブロックの印刷時に印刷媒体が第一速度で搬送されるように、第ニ特定ブロックの印刷時の印刷媒体の搬送速度である第二速度を決定する。従って印刷装置は、第一特定ブロックの印刷時に搬送速度が第一速度となるように、第一特定ブロックよりも前のブロックの印刷時の搬送速度を効率的に変化させることができる。従って、印刷装置は、印刷媒体への印刷模様の印刷が完了するまでに要する時間を短縮することができる。
前記搬送手段は、所定の変化率で前記印刷媒体の搬送速度を変化させることが可能であり、前記決定手段は、前記変化率に基づいて前記搬送手段が前記搬送速度を前記第二速度から前記第一速度に変化させた直後に、前記第一速度で搬送される前記印刷媒体に前記第一特定ブロックの印刷が行われるように、前記第二速度を決定してもよい。この場合、印刷装置は、第一特定ブロックの印刷時の搬送速度を第一速度とするために必要な第二速度を、最大限大きくすることができる。従って印刷装置は、印刷媒体への印刷模様の印刷が完了するまでに要する時間を、より短縮することができる。
前記決定手段は、前記第一特定ブロックと前記第二特定ブロックとの間にあるブロックの数に基づいて、前記数が大きくなるほど大きい補正速度を特定し、特定された前記補正速度を、前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算することで得られた速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定してもよい。第一特定ブロックおよび第二特定ブロックの間にあるブロックの数が大きい場合、第一特定ブロックの印刷時の搬送速度を第一速度とするまでの期間が長い。よって、印刷装置は、大きな補正速度を第一速度に加算する。一方、第一特定ブロックおよび第二特定ブロックの間にあるブロックの数が小さい場合、第一特定ブロックの印刷時の搬送速度を第一速度とするまでの期間は短い。よって、印刷装置は、小さな補正速度を第一速度に加算する。このように補正速度が加算された第一速度に基づいて第二速度を決定することによって、印刷装置は、第二速度を容易に決定できる。
前記第一特定手段は、第二所定数のブロックを夫々含む複数のグループの各々に含まれる複数のラインの各々の前記オンドット数を、前記複数のグループの各々に含まれるブロックのうち最も先に印刷されるブロックの印刷が前記制御手段によって行われるタイミングで特定し、前記第二特定手段は、前記第一特定手段によって前記オンドット数が特定されたグループに含まれる前記第二所定数のブロックの夫々に対応する前記第一速度を特定し、前記決定手段は、前記第二特定手段によって前記第一速度が特定された前記第二所定数のブロックの各々を順に前記第一特定ブロックとし、前記第二所定数のブロックのうち最も先に印刷されるブロックを前記第二特定ブロックとして、前記補正速度を前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算し、前記補正速度が加算された前記第一速度のうち、最小の第一速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定してもよい。これによって印刷装置は、印刷時の第二速度を決定するために必要な分のオンドット数を効率的に特定することができる。
前記第一特定手段は、前記複数のラインの各々について、前記オンドット数を特定し、
前記第二特定手段は、前記複数のブロックの各々に対応する前記第一速度を特定し、
前記決定手段は、前記複数のブロックの各々を先頭とし、前記複数のブロックのうち第二所定数のブロックを含む複数のグループを設定し、前記複数のグループの各々に含まれる前記第二所定数のブロックの各々を順に前記第一特定ブロックとし、前記第二所定数のブロックのうち最も先に印刷されるブロックを前記第二特定ブロックとして、前記補正速度を前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算し、前記複数のグループの各々において、前記第二所定数のブロックに夫々対応する、前記補正速度が加算された前記第一速度のうち、最小の第一速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定してもよい。これによって印刷装置は、第二速度を更に容易に決定することができる。
前記第一所定数が1であってもよい。これによって印刷装置は、印刷媒体の搬送速度を第一速度に変化させてから、第一特定ブロックの印刷が開始されるまでの時間を小さくすることができる。
印刷システム5の概要を示す図である。 図1のI−I線矢視方向断面図である。 印刷装置1の電気的構成を示すブロック図である。 抽出された第一速度の第一例を示す図である。 第一テーブル131を示す図である。 抽出された第一速度の第一例を示す図である。 補正速度によって補正された第一速度を示す図である。 補正速度によって補正された第一速度から第二速度が決定されることを説明するための図である。 第二テーブル132を示す図である。 第三テーブル121を示す図である。 搬送速度の推移を示す図である。 抽出された第一速度の第二例を示す図である。 抽出された第一速度の第二例を示す図である。 補正速度によって補正された第一速度から第二速度が決定されることを説明するための図である。 第三テーブル121を示す図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 速度決定処理を示すフローチャートである。 別の実施形態において抽出された第一速度の例を示す図である。 別の実施形態において、補正速度によって補正された第一速度を示す図である。 別の実施形態において、補正速度によって補正された第一速度から第二速度が決定されることを説明するための図である。 別の実施形態における第三テーブル121を示す図である。 別の実施形態における搬送速度の推移を示す図である。 別の実施形態における速度決定処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1を参照し、印刷システム5の概要について説明する。印刷システム5は、印刷装置1および外部端末2を備える。印刷装置1および外部端末2は、USBケーブル3によって相互に接続可能である。印刷装置1は、印刷媒体である感熱テープ8(図4等参照)に文字や図形等を印刷する。ユーザは、印刷後に感熱テープ8の文字や図形等が印刷された部分を切り離すことによって、ラベルを作成する。印刷装置1は、外部端末2から受信した印刷データに基づいて動作し、印刷を行う。外部端末2は、例えば汎用のパーソナルコンピュータである。外部端末2は、印刷装置1が印刷を実行する場合に必要な印刷データを作成する。ユーザは、外部端末2のキーボードやマウスを介して印刷データを編集することができる。
印刷装置1の構成について説明する。図1の右下、左上、右上、左下、上方向、および下方向を、夫々、印刷装置1の右方、左方、後方、前方、上方、下方と定義する。
図1に示すように、印刷装置1は筐体100を備える。筐体100は、上カバー101および下カバー102を備える。上カバー101は、固定部101Aおよび蓋101Bを備える。図2に示すように、蓋101Bの下方に、ロール収納部161が設けられる。ロール収納部161には、感熱テープ8が巻回されたロール9が収容される。蓋101Bが開いた状態で、ユーザは、ロール9の装着および交換を容易に行うことができる。
上カバー101(図1参照)のうち固定部101Aと蓋101Bとの間に、排出口107が設けられる。排出口107は、感熱テープ8のうち印刷が行われた部分を、筐体100の内部から外部に排出する。蓋101Bの前端部下方に、プラテンローラ111が回転可能に支持される。筐体100の内部に設けられた駆動モータ18(図3参照)は、CPU11(図3参照)によって駆動が制御される。駆動モータ18はプラテンローラ111を回転駆動する。
固定部101Aの後端部下方に、サーマルラインヘッド112、固定板113、およびばね114が設けられる。固定板113は、プラテンローラ111の前方に設けられる。固定板113の後面に、サーマルラインヘッド112が設けられる。サーマルラインヘッド112は、複数の発熱素子が左右方向に一列に並べられた構造を有している。一列に配列された複数の発熱素子は、感熱テープ8に形成される画像の一ラインに対応する。各発熱素子は、電流を通電することによって発熱する。ばね114は、固定板113を後方に付勢する。サーマルラインヘッド112の上方に切断歯160が設けられる。ユーザは、排出口107から排出された感熱テープ8を前方に引っ張り、切断歯160に押し付けることによって、感熱テープ8を手動で切断できる。
ラベルが作成されるまでの工程について説明する。プラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との間に、ロール9から延びる感熱テープ8が挿通される。ばね114が固定板113を後方に付勢するので、サーマルラインヘッド112は所定の力でプラテンローラ111に感熱テープ8を押し付ける。この状態で、サーマルラインヘッド112の複数の発熱素子が選択的に通電され、発熱する。複数の発熱素子のうち、発熱した部分に対応する画素の像が感熱テープ8に形成され、一ライン分の画像が印刷される。同時に、駆動モータ18の回転に伴いプラテンローラ111が回転する。ロール9から感熱テープ8が順次繰り出される。以下、サーマルラインヘッド112における複数の発熱素子の配列方向である左右方向を主走査方向ともいう。感熱テープ8の搬送方向を副走査方向ともいう。主走査方向と副走査方向とは互いに直交する。
主走査方向に伸びる一ライン分の画像が副走査方向に連続して形成されることで、最終的に文字や図形の画像が感熱テープ8に印刷される。印刷後の感熱テープ8は、排出口107から筐体100の外部へ排出される。排出された感熱テープ8は、切断歯160によって切断される。これによってラベルが作成される。
図3を参照し、印刷装置1の電気的構成について説明する。印刷装置1は、CPU11、SRAM12、FLASH ROM13、EEPROM14、入出力インタフェース(以下、入出力I/Fという。)15、駆動部16、駆動モータ18、サーマルラインヘッド112、プラテンローラ111、及びUSBコントローラ20を備える。
CPU11は、印刷装置1全体の制御を司る。FLASH ROM13は、書き換え可能な不揮発性記憶素子である。FLASH ROM13は、制御プログラム、後述する第一テーブル131(図5参照)および第二テーブル132(図9参照)等を記憶する。SRAM12は、外部端末2から受信した印刷データ、第三テーブル121(図10、図15、図21参照)等を一時的に記憶する。入出力I/F15は、駆動部16、駆動モータ18、およびUSBコントローラ20とCPU11との間で、データや制御信号を伝達する。駆動部16は、CPU11の制御に従ってサーマルラインヘッド112を駆動する。駆動モータ18は、CPU11の制御に従ってプラテンローラ111を駆動する。USBコントローラ20は、USBケーブル3を介して外部端末2と通信を行うためのデバイスである。
感熱テープ8の搬送速度(以下、単に「搬送速度」ともいう。)を制御する方法について説明する。サーマルラインヘッド112は、発熱素子に電流を通電することによって発熱素子を発熱させる。以下、このサーマルラインヘッド112の動作を「発熱素子を駆動する」という。駆動する発熱素子の数が増加すると、サーマルラインヘッド112全体の消費電流も増加する。従って、通常、印刷装置1は、同時に駆動可能な発熱素子の数を制限する。これによって印刷装置1は、サーマルラインヘッド112の消費電流のピーク値を抑制する。
印刷装置1が一ライン分の画像をサーマルラインヘッド112によって印刷する場合、一ライン中に、ドットが形成される画素と形成されない画素がある。ドットが形成される画素の数に応じて、一ライン分の印刷時に駆動される発熱素子の数(以下「オンドット数」という。)は変動する。オンドット数が多い場合、印刷装置1は、一度に多数の発熱素子を駆動しない。印刷装置1は、発熱素子を複数のグループに分割し、分割したグループごとに複数回に分けて時分割で発熱素子を駆動する。オンドット数が多いラインの場合、グループの数は多くなる。従って、グループごとに発熱素子を駆動する回数が多くなる。従って、印刷装置1は、オンドット数が多いラインの場合、オンドット数が少ないラインの場合と比較して、一ライン分の印刷が完了するまでに、より長い時間を要する。
このため、印刷装置1は、オンドット数が多いラインの印刷を実行する場合、プラテンローラ111の回転速度を減速して搬送速度を小さくする。これによって印刷装置1は、一ライン分の印刷が完了する前に感熱テープ8が過度に搬送されることを抑止し、一ライン分の印刷を確実に行う。一方、印刷装置1は、オンドット数が少ないラインの印刷を行う場合、一ライン分の印刷が完了するまでの時間は短くて済むので、プラテンローラ111の回転速度を加速して搬送速度を大きくする。これによって印刷装置1は、感熱テープ8への印刷が完了するまでに要する時間を短縮する。このように印刷装置1は、オンドット数に応じた搬送速度で感熱テープ8が搬送されるようにプラテンローラ111の回転速度を制御することによって、感熱テープ8への印刷処理を最適化する。
プラテンローラ111は、駆動モータ18の回転に伴って回転する。駆動モータ18の回転速度を変化させるために要する時間は、回転速度の変化量が大きい程長くなる。従って、印刷装置1は、搬送速度を急速に減速させる必要がある場合、変化後の回転速度で駆動モータ18を回転させるまでに時間がかかる。このため、オンドット数が急速に減少した場合、印刷装置1はオンドット数に応じた搬送速度で即座に感熱テープ8の搬送を開始できない可能性がある。
そこで、本実施形態の印刷装置1は、印刷模様を構成する複数のラインのうちの一つである特定のラインを適切に印刷するために搬送速度を減速する場合、特定のラインの印刷が行われる直前に減速が完了するように搬送速度を制御する。具体的には、印刷装置1は、特定のラインよりも先に印刷されるラインの印刷時の搬送速度を決定して、駆動モータ18を制御してプラテンローラ111を駆動する。これによって印刷装置1は、オンドット数の変化に対する搬送速度の追従性を最適化できる。詳細は以下のとおりである。
図4から図10を参照し、本実施形態において搬送速度を決定する方法の第一例について、図4に示す、線分61〜64で形成される印刷模様を感熱テープ8に印刷する例を用いて具体的に説明する。図4の棒グラフ72の横軸は、サーマルラインヘッド112によって印刷が行われるラインを示す。CPU11は、サーマルラインヘッド112を周期Tで制御して発熱素子を駆動し、感熱テープ8に線分61〜64を一ライン分ずつ印刷する。CPU11は、周期Tと同一周期で、駆動モータ18に対して制御パルスを送信し、駆動モータ18の回転速度を制御する。従って、横軸は、CPU11から駆動モータ18に対して送信される制御パルスの総数も示す。
印刷装置1は、搬送速度を、0から8の合計9段階で調整することが可能である。最小搬送速度は0である。最大搬送速度は8である。CPU11は、駆動モータ18の回転速度を9段階で変化させることが可能である。つまり、CPU11は、プラテンローラ111による搬送速度を9段階で調整することが可能である。また、駆動モータ18は、所定の変化率で搬送速度を変化させることができる。本実施形態では、搬送速度を1変化させるためには、駆動モータ18に対して送信する制御パルスは1つ必要となる。従って、搬送速度を1変化させるためには、1T時間が必要である。搬送速度を0から8の間で変化させるためには、制御パルスが8つ(8T時間)必要となる。
CPU11は、まず、印刷模様を構成する複数のラインのオンドット数をすべて特定する。その後、CPU11は、図4に示すように、特定されたオンドット数を、棒グラフ72の横棒50(51、52、53等)によって示される範囲ごとにグループ化する。横棒50で示されるグループの各々は、印刷模様を構成する複数のラインの各々を先頭とし、10のラインを含む。例えば、横棒51は、ライン1を先頭とし、ライン1〜10を含むグループに対応する。横棒52は、ライン2を先頭とし、ライン2〜11を含むグループに対応する。横棒53は、ライン3を先頭とし、ライン3〜12を含むグループに対応する。符号は省略するが、これは図4に示す全ての横棒について同様である。以下、各グループの先頭のラインを「開始ライン」という。CPU11は、各ラインを印刷する時の搬送速度を、そのラインに対して特定されたオンドット数に基づいて特定する。以下、このようにして特定された搬送速度を、第一速度という。
なお、各グループに含まれるラインの数を10とした理由は、搬送速度が9段階で変化するため、および、特定のラインの直前で搬送速度を第一速度に調整するためである。
テーブル73は、特定されたオンドット数に基づき、ライン18〜37の夫々について特定された第一速度(0〜8)を示している。テーブル73の縦軸は、開始ライン(ライン18〜28)を示す。横軸は、サーマルラインヘッド112によって印刷が行われるライン18〜37を示す。
感熱テープ8上に示されているように、ライン4〜27では線分61のみが印刷される。ライン4〜27を印刷する場合のオンドット数は何れも小さいので、ライン4〜27の印刷を行うために必要な搬送速度は、何れも最大搬送速度である8でよい。このため、テーブル73に示すように、ライン18を開始ラインとするグループのライン18〜27に対応する第一速度として、8が特定される。
一方、ライン28では、線分62(オンドット数X)が感熱テープ8に印刷される。ライン28を印刷する場合のオンドット数は大きい。例えば、オンドット数Xのラインを印刷するために必要な搬送速度が4である場合、ライン19を開始ラインとするグループでは、ライン19〜27に対応する第一速度として8が特定され、ライン28に対応する第一速度として4が特定される。同様の方法で、ライン20〜28を夫々開始ラインとするグループの各々に属するラインのオンドット数が取得され、対応する第一速度が特定される。結果、テーブル73にて示されるように、各グループで、ライン28に対応する第一速度は4と特定され、それ以外のライン(ライン18〜27、29〜37)に対応する第一速度は8と特定される。
ライン28の印刷を行う場合、搬送速度は4とされる必要がある。しかしながら、上述したように、駆動モータ18の回転速度は急速に変化させることができない。従って、例えば、搬送速度を8としてライン27の印刷が行われた場合、続けて行われるライン28の印刷時までに、搬送速度を4に減速できない。これに対してCPU11は、ライン28の印刷を行うために搬送速度を変化させる場合、変化後の搬送速度で感熱テープ8を確実に搬送できるように、ライン28よりも前に印刷されるラインの印刷時の搬送速度を、前もって徐々に変化させる。具体的には、CPU11は、以下の処理を行う。
はじめにCPU11は、図5に示す第一テーブル131に記憶された補正速度を、ラインごとに特定された第一速度の夫々に適用し、第一速度を補正する。第一テーブル131には、差分および補正速度が対応付けて記憶される。差分は、補正対象とする第一速度に対応するラインと、開始ラインとの間にあるラインの数を示している。補正速度は、第一速度に加算することによって第一速度を補正するための補正量であり、差分が大きくなるほど、大きくなる。また、補正速度は、前述した駆動モータ18が搬送速度を変化させる時の所定の変化率に応じて予め設定されている。本実施形態では、駆動モータ18は、1T時間で、つまり、1ラインで搬送速度を1変化させることができる。よって、補正速度は、差分が1大きくなると、1増加するように設定されている。図5の第一テーブル131は、差分0〜9に対して補正速度0、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、および+8が対応付けられている例である。なお、差分0は、開始ラインと補正対象のラインが同じであることを意味する。この場合、補正速度は0である。差分1は、開始ラインは補正対象のラインの直前のラインであることを意味する。特定のラインの直前で搬送速度の変化を完了させるためには、直前のラインの搬送速度は、特定のラインの搬送速度と同じとする必要がある。よって、差分が1の場合、補正速度は0である。
例えばライン18を開始ラインとするグループに属するライン18〜27の第一速度が補正される場合について説明する。ライン18(開始ライン)とライン18との差分は0である。第一テーブル131では、差分0には補正速度0が対応付けられている。このためCPU11は、ライン18の第一速度8に補正速度0を加算する(8+0)。ライン18(開始ライン)とライン19との差分は1である。第一テーブル131では、差分1には補正速度0が対応付けられている。このためCPU11は、ライン19の第一速度8に補正速度0を加算する(8+0)。ライン18(開始ライン)とライン20との差分は2である。第二テーブル131では、差分2に対応付けられた補正速度は+1である。このためCPU11は、ライン20の第一速度8に補正速度1を加算する(8+1)。CPU11は、ライン21〜27についても、同様に、第一速度を補正する。
図6を参照し、ライン28に対応する第一速度4が補正される場合について説明する。ライン19を開始ラインとするグループでは、ライン19(開始ライン)とライン28との差分は9である。CPU11は、第一テーブル131に基づいて特定される補正速度+8を、ライン28の第一速度4に加算する(4+8)。ライン20を開始ラインとするグループでは、ライン20(開始ライン)とライン28との差分は8である。CPU11は、第一テーブル131に基づいて特定される補正速度+7を、ライン28の第一速度4に加算する(4+7)。このようにしてCPU11は、各グループのライン28の第一速度4を補正する。以上の処理を繰り返すことによって、CPU11は、ライン18〜28を夫々開始ラインとするグループの各々に属するラインに対応する第一速度の全てに対し、第一テーブル131に基づいた補正を行う。
最大搬送速度は8であり、9以上の搬送速度で感熱テープ8を搬送することはできないため、CPU11は、上述のように補正された全ての第一速度を、上限が8となるように調整する。例えば、ライン18〜22を夫々開始ラインとするグループの各々において、ライン28に対応する第一速度は、いずれも9以上となる。よって、CPU11は、第一速度を8に調整する。一方、ライン23〜28を夫々開始ラインとするグループの各々において、ライン28に対応する第一速度は、いずれも8以下である。よって、CPU11は、補正後の第一速度の調整は行わない。次にCPU11は、補正および調整が必要に応じて実行された第一速度によって、テーブル73を変更する。結果、図6に示すテーブル73は、図7に示すテーブル73に変更される。ライン19〜28を夫々開始ラインとするグループのライン28の第一速度は、夫々8、8、8、8、8、7、6、5、4、および4に変更される。
続いて、CPU11は、テーブル73の第一速度について、グループごとの最小の第一速度を抽出する。図8に示すように、ライン18〜28を夫々開始ラインとするグループの第一速度の最小値は、夫々、8、8、8、8、8、8、7、6、5、4、および4である。図8の例では、各グループの第一速度の最小値は、各グループのライン28における調整後の第一速度をそのまま抽出したものになる。なお上述したように、第一速度は第一テーブル131に基づいて変更されている。従って、ライン18〜22を夫々開始ラインとするグループのライン28における調整後の第一速度は、各グループの開始ラインとライン28との差分が小さくなるに従い、1ずつ徐々に小さくなる。CPU11は、各グループで抽出された第一速度の最小値を、第二速度として決定する。第二速度は、対応する開始ラインの印刷時の搬送速度に相当する。
上述したように、CPU11は、搬送速度を1変化させるために、駆動モータ18に対して制御パルスを1送信する必要がある。このため、CPU11は、連続して印刷される2つのラインの夫々の搬送速度の差分が2以上である場合、1の制御パルスで、2つのラインのうち先に印刷されるラインの搬送速度から、後で印刷されるラインの搬送速度に変化させることができない。従ってCPU11は、1の制御パルスで変化させることが可能な搬送速度となるように、第二速度を必要に応じて修正する。
CPU11は、図8のように決定された複数の第二速度の夫々に、図9に示す第二テーブル132を適用することによって、第二速度を必要に応じて修正する。第二テーブル132は、連続して印刷される2つのラインのうち先に印刷されるラインの搬送速度(以下、「先搬送速度」という。)を、後で印刷されるラインの搬送速度(以下、「後搬送速度」という。)まで変化させようとする場合に、実際に変化させることが可能な搬送速度を示す。
例えば、ライン18、19の第二速度はいずれも8である(図8参照)。第二テーブル132において、先搬送速度8および後搬送速度8には搬送速度8が対応付けられている。このため、対応付けられている搬送速度8は、ライン19の第二速度8と一致するので、ライン19の第二速度8は修正されない。また例えば、ライン23、24の第二速度は、夫々、8および7である(図8参照)。先搬送速度8および後搬送速度7には搬送速度7が対応付けられている。このため、対応付けられている搬送速度7は、ライン24の第二速度7と一致するので、ライン24の第二速度7は修正されない。また例えば、ライン25、26の第二速度は、夫々、6および5である(図8参照)。先搬送速度6および後搬送速度5には搬送速度5が対応付けられている。このため、対応付けられている搬送速度5は、ライン26の第二速度5と一致するので、ライン26の第二速度5は修正されない。図8の例のように、連続して印刷される2つのラインの夫々の第二速度の差分が1以下である場合、第二速度は、1の制御パルスによって変化させることが可能な状態である。このため、第二テーブル132を適用した場合、前述のように各グループで決定された第二速度は修正されず、そのまま各グループの開始ラインの第二速度として決定される。
なお、あるグループの開始ラインの第二速度が次のグループの開始ライン(つまり、次に印刷されるライン)の第二速度より大きい、つまり減速が行われる場合、第二テーブル132が適用されても第二速度は修正されない。その理由は、第一テーブル131が用いられることによって、これらの第二速度は1ずつ小さくなるように既に調整されているためである。一方、あるグループの開始ラインの第二速度が次のグループの開始ラインの第二速度より小さい、つまり加速が行われる場合、第二テーブル132が適用されることによって第二速度は修正される場合がある。詳細は、図14を参照して後述する。
CPU11は、必要に応じて修正された第二速度を、対応するラインの印刷時の搬送速度として最終的に決定する。CPU11は、決定された搬送速度を、ラインを識別する情報(図10では、ラインの番号)に対応付け、第三テーブル121に記憶する。図10に示すように、第三テーブル121には、ラインの識別情報および第二速度が記憶される。第二速度は、対応するラインの印刷時の搬送速度を示す。第三テーブル121で示されるように、ライン28の印刷を行う場合に搬送速度4で感熱テープ8を搬送するために、ライン24〜27の印刷時の搬送速度は、7、6、5、4と徐々に減速される。ライン28の直前のライン27の印刷時の搬送速度を4とすることによって、ライン28の印刷が適切に実行される。
図11を参照し、第三テーブル121に基づいてCPU11が搬送速度を制御する方法について、具体的に説明する。第三テーブル121ではライン18に第二速度8が対応付けられているので、CPU11は、搬送速度を8とするための制御パルスを決定する。CPU11は、ライン18の印刷を行うタイミングで、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する。次にCPU11は、第三テーブル121ではライン19に第二速度8が対応付けられているので、CPU11は、搬送速度を8とするための制御パルスを決定する。CPU11は、ライン19の印刷を行うタイミング、即ち、ライン18の印刷が終了してから周期Tの経過後、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する。CPU11は、以上までの処理を、ライン18〜23の印刷を行う間繰り返す。これによって、搬送速度は8のまま推移する(折れ線グラフ71の水平線部分40)。
第三テーブル121ではライン24に第二速度7が対応付けられているので、CPU11は、搬送速度を7とするための制御パルスを決定する。CPU11は、ライン24の印刷を行うタイミングで、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する。第三テーブル121ではライン25に第二速度6が対応付けられているので、CPU11は、搬送速度を6とするための制御パルスを決定する。CPU11は、ライン25の印刷を行うタイミングで、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する。CPU11は、以上までの処理を、ライン24〜27の印刷が行われる間繰り返す。これによって、搬送速度は8〜4に減速する(折れ線グラフ71の下降線部分41)。第三テーブル121ではライン28に第二速度4が対応付けられているので、CPU11は、搬送速度を4とするための制御パルスを決定する。CPU11は、ライン28の印刷を行うタイミングで、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する。同時にCPU11は、線分62が感熱テープ8に印刷されるように、サーマルラインヘッド112を駆動する。結果、感熱テープ8に線分62が印刷される。
第三テーブル121に基づいて搬送速度が制御された場合、ライン24の印刷が行われる時点から搬送速度の減速が開始される(折れ線グラフ71の下降線部分41)。そして、ライン28の直前のライン27の印刷が行われる時点で、搬送速度は4になる(折れ線グラフ71の下降線部分41)。このため、第三テーブル121に基づいて搬送速度が制御される場合、ライン20〜28の印刷が行われる時の搬送速度がより大きくなる。なお、ライン28の印刷が行われる時点では、搬送速度は4に変化しており、線分62の印刷は適切に実行される。従って印刷装置1は、より速く感熱テープ8を搬送することによって感熱テープ8への印刷が完了するまでに要する時間を短縮しつつ、印刷模様を感熱テープ8に対して適切に印刷することができる。
図12から図15を参照し、本実施形態において搬送速度を決定する方法の第二例について、具体的に説明する。図12のテーブル74は、ライン28〜44の各々を先頭としてグループ化されたオンドット数に基づき、ライン28〜52の夫々について特定された第一速度(0〜8)を示している。感熱テープ8上に示されているように、ライン28では線分62(オンドット数X)が印刷され、ライン44では線分63(オンドット数2X)が印刷される。以下では、ライン28を印刷するために必要な搬送速度が4であり、ライン44を印刷するために必要な搬送速度が0であり、その他のライン29〜43,45〜52を印刷するために必要な搬送速度が8である例を用いる。テーブル74では、取得されたオンドット数に基づいて、ライン28〜52の夫々について特定された第一速度が、開始ライン(ライン28〜44)に対応付けられている。
図13に示すように、CPU11は、第一テーブル131(図5参照)に記憶された補正速度を、各ラインに対して特定された第一速度に適用し、第一速度を補正する。例えばライン28を開始ラインとするグループでは、ライン28(開始ライン)とライン28との差分は0であるため、CPU11は、ライン28の第一速度4に補正速度0(図5参照)を加算する(4+0)。また、ライン28(開始ライン)とライン29との差分は1であるため、CPU11は、ライン29に対応する第一速度8に補正速度0(図5参照)を加算する(8+0)。ライン35を開始ラインとするグループでは、ライン35(開始ライン)とライン44との差分は9であるため、CPU11は、ライン44に対応する第一速度0に補正速度+8(図5参照)を加算する(0+8)。また、ライン36(開始ライン)とライン44との差分は8であるため、CPU11は、ライン44に対応する第一速度0に補正速度+7(図5参照)を加算する(0+7)。このようにしてCPU11は、ライン28〜44の夫々を開始ラインとするグループの各々に属するラインに対応する第一速度の全てに対して補正を行う。
CPU11は、上述のように補正された全ての第一速度を、上限が8となるように調整する。なおテーブル74の場合、補正された第一速度はすべて8以下となる。CPU11は、補正され、適宜調整された第一速度によって、テーブル74を変更する。結果、図13に示すテーブル74は、図14に示すテーブル74に変更される。ライン35〜44の夫々を開始ラインとするグループの各々において、ライン44に対応する第一速度は、夫々8、7、6、5、4、3、2、1、0、および0のように変更される。次にCPU11は、テーブル74の第一速度について、グループごとの最小の第一速度を、夫々のグループの開始ラインの第二速度として決定する。ライン28〜44の第二速度は、夫々、4、8、8、8、8、8、8、8、8、7、6、5、4、3、2、1、0、および0となる。
CPU11は、決定された第二速度に第二テーブル132(図9参照)を適用することによって、第二速度を必要に応じて修正する。具体的には次のとおりである。例えば、ライン28、29の第二速度は、夫々、4および8である(図14参照)。第二テーブル132において、先搬送速度4および後搬送速度8には搬送速度5が対応付けられている。よって、対応付けられている搬送速度5は、ライン29の第二速度8と相違するので、ライン29の第二速度は8から5に修正される。また例えば、ライン29、30の第二速度は、夫々、5および8である(図14参照)。第二テーブル132では、先搬送速度5および後搬送速度8には搬送速度6が対応付けられている。よって、対応付けられている搬送速度6は、ライン30の第二速度8と相違するので、ライン30の第二速度は、8から6に修正される。このようにして、ライン29,30、31(開始ライン)に対応する第二速度は、夫々、5、6、7に修正される。
図14の例では、図8の例と異なり、ライン28の第二速度4は、ライン29の第二速度8よりも小さい。よって、ライン29の印刷時に加速が行われる。このため上述のように、第二テーブル132が適用されることによって第二速度は修正される。
CPU11は、上述のように、必要に応じて修正された第二速度を、対応するラインを識別する情報(図15では、ラインの番号)に対応付け、第三テーブル121(図15参照)に記憶する。図15に示す第三テーブル121に基づいて搬送速度が制御された場合、ライン28の印刷が搬送速度4で行われた後、ライン29〜31の印刷時の搬送速度は、夫々、5、6、7と徐々に加速する。ライン32の印刷が行われる時点で、第二速度は、搬送速度8に至る。また、ライン44の印刷が行われる時に搬送速度0で感熱テープ8を搬送することが可能なように、ライン36〜43の印刷が行われる時の搬送速度は、夫々、7、6、5、4、3、2、1、0と徐々に減速する。ライン44の直前のライン43の印刷が行われる時点で、第二速度は0となる。
図11を参照し、作成された第三テーブル121(図15参照)に基づいて搬送速度が制御された場合の搬送速度の推移(折れ線グラフ71の矢印39で示す部分)について説明する。第三テーブル121に基づいて搬送速度が制御された場合、ライン28の印刷が行われた直後のライン29を印刷する時点から、搬送速度は徐々に加速する(折れ線グラフ71の上昇線部分42)(図15参照)。ライン32の印刷が行われる時点で、搬送速度は8になる(折れ線グラフ71の上昇線部分42)。ライン36の印刷が行われる時点から、搬送速度は徐々に減速する(折れ線グラフ71の下降線部分43)(図15参照)。ライン44の印刷が行われる直前のライン43の印刷が行われる時点で、搬送速度は0になる(折れ線グラフ71の下降線部分43)。
このため、第三テーブル121に基づいて搬送速度が制御される場合、ライン29〜43の印刷時の搬送速度が大きくなる。なお、ライン44の印刷が行われる時点では、搬送速度は0に変化しており、線分63の印刷は適切に実行される。従って印刷装置1は、より速く感熱テープ8を搬送することが可能となるので、感熱テープ8への印刷が完了するまでに要する時間は短縮される。
以上のように、印刷装置1は、特定のラインの印刷が行われる時に感熱テープ8が第一速度で搬送されるように、特定のラインよりも前に印刷されるラインの印刷時の搬送速度である第二速度を決定することができる。これによって印刷装置1は、特定のラインの印刷時に搬送速度が第一速度となるように、搬送速度を効率的に変化させることができる。従って印刷装置1は、感熱テープ8への印刷模様の印刷が完了するまでに要する時間を短縮することができる。
また印刷装置1は、第一テーブル131に基づいて第二速度を決定することによって、特定のラインの印刷時の搬送速度を第一速度とするために必要な第二速度を、最大限速くすることができる。理由は次のとおりである。第一テーブル131では、特定のラインと開始ラインとの間にあるラインの数に応じて補正速度が定められている。具体的には、特定のラインおよび開始ラインの間にあるラインの数が大きい場合、特定のラインの印刷時の搬送速度を第一速度とするまでの期間が長いことになるので、補正速度は大きく設定されている。よって、開始ラインの印刷時の第二速度は、第一速度よりも非常に大きくなる。一方、特定のラインおよび開始ラインの間にあるラインの数が小さい場合、特定のラインの印刷時の搬送速度を第一速度とするまでの期間は短いので、補正速度は小さく設定されている。開始ラインの印刷時の第二速度は、第一速度に近似する。従って、搬送速度は徐々に減速し、特定のラインの直前で第一速度に変化する。このようにして印刷装置1は、特定のラインの印刷が行われる直前で搬送速度が第一速度となるように、搬送速度を容易に制御することができる。従って、印刷装置1は、感熱テープ8への印刷が完了する迄に要する時間を、容易に短縮できる。
図16および図17を参照し、上述した制御がCPU11によって実行される場合の処理(メイン処理)について具体的に説明する。図16に示すように、はじめにCPU11は、オンドット数に基づいて第二速度を決定する処理(速度決定処理、図17参照)を実行する(S51)。図17に示すように、はじめにCPU11は、印刷データに基づいて、すべてのラインのオンドット数を特定する(S61)。CPU11は、特定したオンドット数を、同時に駆動可能な発熱素子の数で除算することによって、発熱素子をグループ単位で順に駆動する場合の駆動回数をラインごとに算出する(S63)。CPU11は、算出した駆動回数に基づき、最適な第一速度を9段階のいずれかに決定する(S65)。図示しないが、例えば、CPU11は、予めFLASH ROM13に記憶された、駆動回数と最適な第一速度との対応関係を定義するテーブルを参照して、第一速度を決定すればよい。
CPU11は、第一速度を開始ラインごとに10ずつグループ化する(S67)(図4参照)。CPU11は、設定されたグループのうち一つを処理対象として選択し、開始ラインとグループ中の各ラインとの間にあるラインの数(差分)を算出する(S69)。CPU11は、S69で算出された差分を第一テーブル131(図5参照)に適用することによって、各ラインの第一速度を補正する(S71)(図6および図7参照)。CPU11は、補正された第一速度の最小値を、第二速度として決定する(S73)(図8参照)。
CPU11は、S67で設定された全てのグループに対応する第二速度を決定したか判断する(S74)。第二速度が決定されていないグループが残っている場合(S74:NO)、CPU11は、残りのグループに対応する第二速度を決定するために、S69の処理に戻り、未処理の次のグループを処理対象として、S69〜S73の処理を行う。すべてのグループに対応する第二速度が決定された場合(S74:YES)、CPU11は、第二テーブル132(図9参照)を用いて、各グループの開始ラインの第二速度を、必要に応じて修正する(S75)。CPU11は、修正された第二速度を、対応するラインの識別情報に対応付けて第三テーブル121に記憶する(S75)(図10および図15参照)。
図16に示すように、速度決定処理(S51)の終了後、CPU11は、速度決定処理で決定され、第三テーブル121に記憶された第二速度に基づき、制御パルスを決定する。CPU11は、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する(S53)。同時にCPU11は、サーマルラインヘッド112を駆動することによって、感熱テープ8に対する一ライン分の印刷を行う(S55)。CPU11は、全ラインの印刷が完了したかを判断する(S57)。全ライン分の印刷が完了していない場合(S57:NO)、CPU11は、周期T分待機する(S59)。CPU11は、残りのラインの印刷を行うために、S53の処理に戻る。全ライン分の印刷が完了した場合(S57:YES)、CPU11は、メイン処理を終了する。
本実施形態では、印刷装置1は、本発明の印刷装置の一例である。サーマルラインヘッド112は、本発明の印刷手段の一例である。プラテンローラ111および駆動モータ18は、本発明の搬送手段の一例である。S61の処理を行うCPU11は、本発明の第一特定手段の一例である。S65の処理を行うCPU11は、本発明の第二特定手段の一例である。S73の処理を行うCPU11は、本発明の決定手段の一例である。S53およびS55の処理を行うCPU11は、本発明の制御手段の一例である。
図18から図23を参照し、本発明の別の実施形態について説明する。以下の実施形態において、CPU11は、複数のラインを2つのラインごとに区分する。以下、区分された2つのラインの組を、「ブロック」という。CPU11は、複数のブロックのうち一つである特定のブロックに含まれるラインを適切に印刷するために搬送速度を減速する場合、特定のブロックに含まれるラインの印刷が行われる直前に減速が完了するように、搬送速度を制御する。
なお、本実施形態では、各ブロックに含まれるラインの数を2つとしたが、数は2に限定されない。各ブロックに含まれるラインの数は、1つでもよいし3つ以上でもよい。なお上述の実施形態は、ブロックに含まれるラインの数を1とした場合に相当する。
CPU11は、上述の実施形態と同様、印刷模様を構成する複数のラインのオンドット数をすべて特定し、複数のラインの夫々を印刷する時の搬送速度を、夫々のラインのオンドット数に基づいて特定する。CPU11は、搬送速度を特定した複数のラインを、2つのラインごとに区分し、複数のブロックを設定する。以下、2つのラインX、およびYを含むブロックを、「ブロック(X、Y)」という。CPU11は、図18に示すように、設定された複数のブロックを、棒グラフ75の横棒80(81、82、83等)によって示される範囲ごとにグループ化する。横棒80で示されるグループの各々は、複数のブロックの各々を先頭とし、10のブロックを含む。例えば、横棒81は、ライン1、および2を含むブロック(1、2)を先頭とし、ブロック(1、2)〜(19、20)を含むグループに対応する。横棒82は、ライン3、および4を含むブロック(3、4)を先頭とし、ブロック(3、4)〜(21、22)を含むグループに対応する。符号は省略するが、これは図18に示す全ての横棒について同様である。以下、各グループの先頭のブロックを、「開始ブロック」という。テーブル76では、ライン17〜44の夫々について特定された搬送速度が、ブロックごとに示されている。テーブル76の縦軸は、開始ブロック(ブロック(17、18)〜(31、32))を示す。
次にCPU11は、夫々のブロックに対応する搬送速度を、夫々のブロックに含まれるラインを印刷する時の2つの搬送速度に基づいて、ブロックごとに特定する。具体的には、CPU11は、夫々のブロックに含まれる2つのラインの夫々を印刷する時の2つの搬送速度のうち小さい方の搬送速度を、ブロック(つまり、そのブロックに含まれる2つのライン)に対応する搬送速度として特定する。
なお、各ブロックに含まれるラインの数を3つ以上とした場合、CPU11は、夫々のブロックに含まれる複数のラインの夫々を印刷する時の複数の搬送速度のうち最小の搬送速度を、ブロック(つまり、そのブロックに含まれる複数のライン)に対応する搬送速度として特定する。また、各ブロックに含まれるラインの数を1つとした場合、CPU11は、夫々のブロックに含まれる1つのラインを印刷する時の搬送速度を、ブロック(つまり、そのブロックに含まれる1つのライン)に対応する搬送速度として特定する。なお、上述の実施形態は、各ブロックに含まれるラインの数を1つとした場合に相当し、1つのラインごとに特定された搬送速度を「第一速度」とした。このため以下、特定されたブロックに対応する搬送速度を、上述の実施形態に倣って「第一速度」という。
図18の場合、ブロック(27、28)に含まれる2つのライン27および28の搬送速度は、夫々8と4である。このため、ブロック(27、28)に対応する第一速度として、小さい方の搬送速度4が特定される。また、ブロック(43、44)に含まれる2つのライン43および44の搬送速度は、夫々8と0である。このため、ブロック(43、44)に対応する第一速度として、小さい方の搬送速度0が特定される。その他のブロックは、いずれも2つのラインの搬送速度が8であるから、各ブロックに対応する第一速度として8が特定される。結果、図18のテーブル76は、特定された第一速度によって図19のテーブル76に変更される。
CPU11は、ブロック(27、28)よりも前に印刷されるブロックに対応する搬送速度を、上述の実施形態と同様の方法で徐々に変化させる。具体的には、CPU11は次の処理を行う。はじめにCPU11は、図5に示す第一テーブル131に記憶された補正速度を、ブロックごとに特定された第一速度の夫々に適用し、第一速度を補正する。本実施形態では、第一テーブル131のうち差分は、補正対象とする第一速度に対応するブロックと、開始ブロックとの間にあるブロックの数を示す。
図19を参照し、ブロック(27、28)に対応する第一速度4が補正される場合について説明する。ブロック(17、18)を開始ブロックとするグループでは、ブロック(17、18)(開始ブロック)とブロック(27、28)との差分は5である。CPU11は、第一テーブル131に基づいて特定される補正速度+4を、ブロック(27、28)の第一速度4に加算する(4+4)。ブロック(19、20)を開始ブロックとするグループでは、ブロック(19、20)(開始ブロック)とブロック(27、28)との差分は4である。CPU11は、第一テーブル131に基づいて特定される補正速度+3を、ブロック(27、28)の第一速度4に加算する(4+3)。このようにしてCPU11は、各グループのブロック(27、28)の第一速度4を補正する。
以上の処理を繰り返すことによって、CPU11は、ブロック(17、18)〜(31、32)の夫々を開始ブロックとするグループの各々に属するブロックに対応する第一速度の全てに対し、第一テーブル131に基づいた補正を行う。CPU11は、上述のように補正された全ての第一速度を、上限が8となるように調整する。結果、図19に示すテーブル76は、図20に示すテーブル76に変更される。ブロック(17、18)〜(27、28の夫々を開始ブロックとするグループの各々のブロック(27、28)の第一速度は、夫々8、7、6、5、4、および4に変更される。ブロック(25、26)〜(31、32)の夫々を開始ブロックとするグループの各々のブロック(43、44)の第一速度は、夫々8、7、6、および5に変更される。
続いて、CPU11は、テーブル76の第一速度について、グループごとの最小の第一速度を、第二速度として決定する。図20に示すように、ブロック(17、18)〜(31、32)の第二速度は、夫々、8、7、6、5、4、4、6、および5である。
CPU11は、図20のように決定された第二速度に、図9に示す第二テーブル132を適用する。これによってCPU11は、あるグループの開始ブロックの第二速度から、次のグループの開始ブロック(つまり、次に印刷されるラインを含むブロック)の第二速度に1の制御パルスで変化させることが可能となるように、次のグループの開始ブロックの第二速度を必要に応じて修正する。
例えば、ブロック(27、28)および(29、30)の第二速度は、夫々、4および6である。第二テーブル132では、先搬送速度4および後搬送速度6には搬送速度5が対応付けられている。このため、ブロック(29、30)に対応する第二速度は、6から5に修正される。以上の処理を繰り返すことによって、CPU11は、ブロック(17、18)〜(31、32)に対応する第二速度8、7、6、5、4、4、5、および5に修正する。CPU11は、必要に応じて修正された第二速度を、ブロックを識別する情報に対応付け、第三テーブル121に記憶する。図21に示すように、第三テーブル121には、ブロックを識別する情報(ブロックの番号)および第二速度が記憶される。
図22を参照し、図21の第三テーブル121に基づいてCPU11が搬送速度を制御する方法について、具体的に説明する。ブロック(17、18)に第二速度8が対応付けられているので、CPU11は、ライン17、18の夫々の印刷を行うタイミングで、搬送速度を8とするための制御パルスを駆動モータ18に送信する。次にCPU11は、ブロック(19、20)に第二速度7が対応付けられているので、ライン19、20の夫々の印刷を行うタイミングで、搬送速度を7とするための制御パルスを駆動モータ18に送信する。CPU11は、第三テーブル121に基づいて以上の処理を繰り返す。
CPU11による搬送速度の制御により、搬送速度は、ライン19からライン25の間で8から4に減速する(折れ線グラフ90のうち、下降する階段状線部分91)。搬送速度は、ライン25からライン29の間で4となる(折れ線グラフ90のうち、水平線部分92)。このためCPU11は、ライン28を印刷するタイミングで、線分62を感熱テープ8に印刷することが可能な搬送速度4で感熱テープ8を搬送できる。また搬送速度は、ライン33からライン41の間で5から0に減速する(折れ線グラフ90のうち、下降する階段状線部分94)。搬送速度は、ライン41からライン45の間で0となる(折れ線グラフ90のうち、水平線部分95)。このためCPU11は、ライン44を印刷するタイミングで、線分63を感熱テープ8に印刷することが可能な搬送速度0で感熱テープ8を搬送できる。またCPU11は、ライン29で搬送速度を4から5に増加させる(折れ線グラフ90のうち、上昇する階段状線部分93)ことによって、感熱テープ8への印刷が完了するまでに要する時間を短縮できる。
図23を参照し、上述した制御がCPU11によって実行される場合の速度決定処理について説明する。図16に示すメイン処理は、上述の実施形態と同一である。
CPU11は、すべてのラインのオンドット数を特定し(S81)、特定されたオンドット数に基づいて、駆動回数をラインごとに算出する(S83)。CPU11は、すべてのラインを2つのラインごとに区分し、ブロックを設定する(S84)。CPU11は、S83で算出された駆動回数に基づいて、搬送速度をラインごとに算出する。次いでCPU11は、すべてのブロックの夫々に含まれる2つのラインの夫々の搬送速度のうち小さい方の搬送速度を、ブロックに対応する第一速度として特定する。これによってCPU11は、すべてのブロックに対応する第一速度を特定する(S85)。
CPU11は、第一速度を開始ブロックごとに10ずつグループ化する(S87)(図18参照)。CPU11は、設定されたグループのうち一つを処理対象として選択し、開始ブロックとグループ中の各ブロックとの間にあるブロックの数(差分)を算出する(S89)。CPU11は、S89で算出された差分を第一テーブル131(図5参照)に適用することによって、各ブロックの第一速度を補正する(S91)(図19参照)。CPU11は、補正された第一速度の最小値を、第二速度として決定する(S93)(図20参照)。CPU11は、S87で設定された全てのグループに対応する第二速度を決定したか判断する(S94)。第二速度が決定されていないグループが残っている場合(S94:NO)、CPU11は、残りのグループに対応する第二速度を決定するために、S89の処理に戻り、未処理の次のグループを処理対象として、S89〜S93の処理を行う。すべてのグループに対応する第二速度が決定された場合(S94:YES)、CPU11は、第二テーブル132(図9参照)を用いて、各グループの開始ブロックの第二速度を必要に応じて修正する(S95)。CPU11は、必要に応じて修正された第二速度を、ブロックを識別する情報に対応付けて第三テーブル121に記憶する(S95)(図21参照)。
図16に示すように、速度決定処理(S51)の終了後、CPU11は、第三テーブル121に記憶された第二速度に基づいて制御パルスを決定する。CPU11は、第二速度に対応するブロックに含まれる2つのラインの夫々の印刷を行うタイミングで、駆動モータ18に対して制御パルスを送信する(S53)。同時にCPU11は、サーマルラインヘッド112を駆動することによって、感熱テープ8に対する一ライン分の印刷を行う(S55)。
本実施形態では、S81の処理を行うCPU11は、本発明の第一特定手段の一例である。S85の処理を行うCPU11は、本発明の第二特定手段の一例である。S93の処理を行うCPU11は、本発明の決定手段の一例である。
なお上述の実施形態は例示であり、種々の変更が可能である。印刷媒体は感熱テープ8に限定されず、感熱紙等であっても良い。また例えば、オンドット数と第一速度とを対応付けたテーブルがFLASH ROM13に記憶されていてもよい。CPU11は、オンドット数に対応する第一速度を、テーブルを参照することによって特定してもよい。
上述の実施形態では、CPU11は、すべてのラインに対するオンドット数をまとめて特定した後、第一速度および第二速度を特定する。これに対し、CPU11は、例えば、図4の棒グラフ72で示される横棒線50又は図18の棒グラフ75で示される横棒線80の最左端に相当するラインをサーマルラインヘッド112によって印刷するタイミングで、10ライン分又は10ブロック分のオンドット数を特定してもよい。つまり、CPU11は、開始ライン又は開始ブロックを1ずつ移動させながら周期Tでオンドット数を繰り返し特定してもよい。CPU11は、特定されたオンドット数に基づいて、第一速度および第二速度を特定し、第二速度で感熱テープ8を搬送しながら各ラインの印刷を行なってもよい。これによってCPU11は、印刷時の第二速度を決定するために最低限必要な分のオンドット数を特定することができるので、オンドット数を効率的に特定できる。
上述の実施形態は、第一テーブル131(図5参照)を用いて第一速度が補正された後、各グループで最小の第一速度が、開始ライン又は開始ブロックの第二速度として決定され、更に、第二テーブル132(図9参照)を用いて第二速度が必要に応じて修正される例である。しかしながら、上述のように、第一テーブル131には、駆動モータ18が搬送速度を変化させる時の搬送速度の変化率に基づいて、開始ラインと他のラインとの間のライン数、又は、開始ブロックと他のブロックとの間のブロック数が1大きくなるごとに、補正速度が1大きくなる関係が設定されている。従って、ある開始ライン又は開始ブロックの第二速度が次のグループの開始ライン(つまり、次に印刷されるライン)又は次のグループの開始ブロック(つまり、次に印刷されるラインを含むブロック)の第二速度より大きい場合、つまり、減速が行われる場合、これらの第二速度の差分は、第一テーブル131の適用によって1に調整される。従って、印刷装置1は、減速が行われる場合、第二テーブル132を使用せず、第一テーブル131を用いて決定された複数のグループの夫々の開始ライン又は開始ブロックの第二速度を、そのまま最終的に第二速度として決定してもよい。
上述の実施形態は、図5に示す第一テーブル131を用いて、第一速度に補正速度を加算して得られた速度に基づいて第二速度を決定する例である。しかしながら、第二速度は、必ずしも、このような方法で補正された第一速度に基づいて決定される必要はない。例えば、駆動モータ18が搬送速度を変化させる時の搬送速度の変化率に応じて予め定められた、特定のラインと開始ラインとの間にあるラインの数と、特定のラインの第一速度と、開始ラインの第二速度との関係を示す関数が、例えばFLASH ROM13に予め記憶されていてもよい。この場合、CPU11は、この関数に、特定のラインと開始ラインとの間にあるラインの数と、特定のラインの第一速度とを代入することで、開始ラインの第二速度を決定することができる。また例えば、特定のブロックと開始ブロックとの間にあるブロックの数と、特定のブロックの第一速度と、開始ブロックの第二速度との関係を示す関数が、例えばFLASH ROM13に予め記憶されていてもよい。この場合、CPU11は、この関数に、特定のブロックと開始ブロックとの間にあるブロックの数と、特定のブロックの第一速度とを代入することで、開始ブロックの第二速度を決定することができる。
1 印刷装置
5 印刷システム
8 感熱テープ
18 駆動モータ
111 プラテンローラ
112 サーマルラインヘッド
121 第三テーブル
131 第一テーブル
132 第二テーブル

Claims (6)

  1. 印刷媒体を副走査方向に搬送する搬送手段と、
    前記副走査方向に直交する主走査方向に配列した複数の発熱素子を備え、前記搬送手段によって前記副走査方向に搬送される前記印刷媒体に、前記主走査方向に延びる一ラインずつ印刷を行う印刷手段と、
    印刷模様を構成する複数のラインのうち、少なくとも、第一特定ブロックおよび第二特定ブロックの夫々に含まれる第一所定数のラインのオンドット数を特定する第一特定手段と、
    前記第一特定手段によって特定された前記オンドット数に基づき、少なくとも、前記第一特定ブロックおよび前記第二特定ブロックに夫々対応する速度である第一速度を特定する第二特定手段と、
    前記第一特定ブロックおよび前記第二特定ブロックに夫々対応して特定された前記第一速度に基づいて、前記印刷手段によって前記第一特定ブロックの印刷が行われる時に、前記搬送手段によって搬送される前記印刷媒体の搬送速度が、前記第一特定ブロックに対応して特定された前記第一速度になるように、前記印刷手段によって前記第二特定ブロックの印刷が行われる時の前記搬送速度である第二速度を決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された前記第二速度で前記印刷媒体が搬送されることによって前記第二特定ブロックの印刷が行われるように、前記搬送手段および前記印刷手段を制御する制御手段と
    を備え、
    前記オンドット数は、前記複数の発熱素子のうち一ライン分の印刷が行われる時に駆動される発熱素子の数であり、
    前記第一特定ブロックは、前記複数のラインのうち前記第一所定数のラインを夫々含む複数のブロックのうちの1つであり、
    前記第二特定ブロックは、前記複数のブロックのうち前記第一特定ブロックよりも先に印刷されるラインを含むブロックであることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記搬送手段は、所定の変化率で前記印刷媒体の搬送速度を変化させることが可能であり、
    前記決定手段は、前記変化率に基づいて前記搬送手段が前記搬送速度を前記第二速度から前記第一速度に変化させた直後に、前記第一速度で搬送される前記印刷媒体に前記第一特定ブロックの印刷が行われるように、前記第二速度を決定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記決定手段は、
    前記第一特定ブロックと前記第二特定ブロックとの間にあるブロックの数に基づいて、前記数が大きくなるほど大きい補正速度を特定し、特定された前記補正速度を、前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算することで得られた速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記第一特定手段は、
    第二所定数のブロックを夫々含む複数のグループの各々に含まれる複数のラインの各々の前記オンドット数を、前記複数のグループの各々に含まれるブロックのうち最も先に印刷されるブロックの印刷が前記制御手段によって行われるタイミングで特定し、
    前記第二特定手段は、
    前記第一特定手段によって前記オンドット数が特定されたグループに含まれる前記第二所定数のブロックの夫々に対応する前記第一速度を特定し、
    前記決定手段は、
    前記第二特定手段によって前記第一速度が特定された前記第二所定数のブロックの各々を順に前記第一特定ブロックとし、前記第二所定数のブロックのうち最も先に印刷されるブロックを前記第二特定ブロックとして、前記補正速度を前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算し、
    前記補正速度が加算された前記第一速度のうち、最小の第一速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記第一特定手段は、前記複数のラインの各々について、前記オンドット数を特定し、
    前記第二特定手段は、前記複数のブロックの各々に対応する前記第一速度を特定し、
    前記決定手段は、
    前記複数のブロックの各々を先頭とし、前記複数のブロックのうち第二所定数のブロックを含む複数のグループを設定し、
    前記複数のグループの各々に含まれる前記第二所定数のブロックの各々を順に前記第一特定ブロックとし、前記第二所定数のブロックのうち最も先に印刷されるブロックを前記第二特定ブロックとして、前記補正速度を前記第一特定ブロックに対応する前記第一速度に加算し、
    前記複数のグループの各々において、前記第二所定数のブロックに夫々対応する、前記補正速度が加算された前記第一速度のうち、最小の第一速度に基づいて、前記第二特定ブロックの前記第二速度を決定することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  6. 前記第一所定数が1であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
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