JP2005186509A - ライン型サーマルプリンタおよびその分割駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印字速度と共に印字品質も向上可能なライン型サーマルプリンタの分割駆動方法を提案すること。
【解決手段】 ライン型サーマルプリンタ1では、ラインサーマルヘッド2を複数の印字ブロックに分け、1ドットラインの印字ドット総数に基づき必要数の印字ブロックを順次に分割駆動し、ステッピングモータ4により搬送される記録媒体に1ドットライン分の印字を行い、1ドットラインを印字するために要する印字ブロックの分割数が増加する場合(印字期間T2からT3への移行時)に、ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換えるための本来の通電切り換え時点taを所定時間Taだけ遅延させた時点t3にする。遅延時間Taを挟むと、ステッピングモータ4の駆動切り換えに対する記録媒体の搬送速度の応答遅れを抑制でき、記録媒体の搬送むらが抑制され印字ドットピッチの乱れが抑制されるので、印字品質の低下を防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】 ライン型サーマルプリンタ1では、ラインサーマルヘッド2を複数の印字ブロックに分け、1ドットラインの印字ドット総数に基づき必要数の印字ブロックを順次に分割駆動し、ステッピングモータ4により搬送される記録媒体に1ドットライン分の印字を行い、1ドットラインを印字するために要する印字ブロックの分割数が増加する場合(印字期間T2からT3への移行時)に、ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換えるための本来の通電切り換え時点taを所定時間Taだけ遅延させた時点t3にする。遅延時間Taを挟むと、ステッピングモータ4の駆動切り換えに対する記録媒体の搬送速度の応答遅れを抑制でき、記録媒体の搬送むらが抑制され印字ドットピッチの乱れが抑制されるので、印字品質の低下を防止できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ラインサーマルヘッドを複数の印字ブロックに分け、1ドットラインの印字ドット総数に基づき印字ブロックを順次に駆動して1ドットライン毎に印字を行うライン型サーマルプリンタの分割駆動方法に関するものである。更に詳しくは、分割数の変更に伴う記録媒体の搬送速度の切り換えに起因して発生する搬送方向の印字ドットピッチの乱れを抑制可能なライン型サーマルプリンタの分割駆動方法に関するものである。
ライン型サーマルプリンタにおいて、ラインサーマルヘッドの各発熱体に同時通電して1ドットライン分の印字を行うと最大消費電力が増加するので、大型の駆動電源を搭載しておく必要がある。ハンディタイプの小型のサーマルプリンタなどには小型のバッテリ電源が搭載されているので、最大消費電力を抑制するために、ラインサーマルヘッドを複数の印字ブロックに分け、印字ブロック毎に同時通電を行うようにしている。この場合、1ドットラインの印字ドット総数に関係無く常に全ての印字ブロックを順次に駆動すると、全体としての印字速度が低下してしまう。
そこで、1ドットラインの印字ドット総数が多い場合には全ての印字ブロックを順次に分割駆動し、印字ドット総数が少ない場合には一つの印字ブロックあるいは少数の印字ブロックのみを駆動し、印字速度を高めるようにしている。この場合、記録紙の1ドットラインの送りピッチは一定であるので、分割数が増加すると、それに応じて記録紙の搬送速度を低下させる必要がある。搬送モータとしては一般にステッピングモータが使用されており、分割数の増減に伴って、モータ通電切り換え周期を増減させることにより、ステッピングモータの駆動速度を調節している。このような分割駆動を行うライン型サーマルプリンタは、例えば、次の特許文献1、2などに開示されている。
特開2000−246943号公報
特開2002−19171号公報
しかしながら、1ドットラインの印字ドット総数に応じて分割数を変更して印字速度を高めるようにした分割駆動方法においては、次のような問題点がある。一般に、記録媒体の搬送機構では、ステッピングモータの回転力が、歯車列などからなる減速機構を含む動力伝達機構を経由してプラテンローラに伝達され、プラテンローラによって記録紙が搬送される。分割数が増加したことに対応してステッピングモータの駆動速度を低速に切り換えた場合、プラテンローラによって搬送されている記録紙の実際の送り速度が低速に切り換わるまでには慣性力、滑り、歯車のバックラッシなどが原因となって応答遅れが生ずる。よって、記録紙の送り速度がリアルタイムで低速に切り換わらない。
一方、ラインサーマルヘッドには、ステッピングモータの通電切り換え周期に同期させて駆動用の通電パルスが印加されるので、印字動作はステッピングモータの駆動に同期して行われる。よって、低速で搬送すべき記録紙が高速のまま搬送されながら、低速で印字が行われ、印字ドット位置が搬送方向にずれてしまう。この結果、印字ドットピッチに乱れが生じ、全体の印字品質が低下してしまう。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応させてステッピングモータの駆動速度を低下させた場合においても印字ドットのピッチ乱れを抑制でき、以って、印字速度と共に印字品質も向上させることのできるライン型サーマルプリンタの分割駆動方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のライン型サーマルプリンタの分割駆動方法は:1ドットライン分の印字ドットの総数に基づき、ラインサーマルヘッドを一つあるいは複数の印字ブロックに分割し;前記ラインサーマルヘッドの分割数に基づき、記録媒体を1ドットライン分搬送するためのステッピングモータのモータ通電切り換え周期を決定し;前記印字ブロックを順次に分割駆動して、前記ステッピングモータによって搬送される前記記録紙に前記1ドッドライン分の印字を行い;1ドットラインを印字するために要する前記ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応して前記ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換える際に、当該駆動速度を低速に切り換えるための通電切り換え時点を所定時間だけ遅延させるようにしている。
ここで、前記通電切り換え時点が遅延することにより長くなった1ドットラインの印字期間では、前記ラインサーマルヘッドに対する通電パルスの印加時点の遅延は行わないことが望ましい。
また、印字中の1ドットラインの印字に要する前記分割数と、次の1ドットラインの印字に要する前記分割数のとの差を求め、この分割数の差に基づき、前記ステッピングモータの前記通電切り換え時点の遅延時間を定めればよい。
具体的には、前記遅延時間を、前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するためのヘッド通電パルスのパルス幅に前記分割数の差を乗算した値とすることができる。
次に、本発明のライン型サーマルプリンタは:ラインサーマルヘッドと;記録媒体を前記ラインサーマルヘッドの印字位置を経由して搬送させるためのステッピングモータと;前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するヘッド通電パルス制御部と;前記ステッピングモータを駆動制御するモータ通電パルス制御部と;1ドットライン分の印字ドットの総数に基づき、前記ラインサーマルヘッドを一つあるいは複数の印字ブロックに分割し、前記ラインサーマルヘッドの分割数に基づき、記録媒体を1ドットライン分搬送するためのステッピングモータのモータ通電切り換え周期を決定し、前記印字ブロックを順次に分割駆動して、前記ステッピングモータによって搬送される前記記録紙に前記1ドッドライン分の印字を行うように、前記ヘッド通電パルス制御部および前記モータ通電パルス制御部を駆動制御する駆動制御部とを有し;前記駆動制御部は、1ドットラインを印字するために要する前記ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応して前記ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換える際に、当該駆動速度を低速に切り換えるための通電切り換え時点を所定時間だけ遅延させるように、前記モータ通電パルス制御部を制御することを特徴としている。
ここで、前記駆動制御部は、前記通電切り換え時点が遅延することにより長くなった1ドットラインの印字期間では、前記ラインサーマルヘッドに対する通電パルスの印加時点を遅延させないように、前記ヘッド通電パルス制御部を制御することが望ましい。
また、前記駆動制御部は:印字中の1ドットラインの印字に要する前記分割数を記憶している記憶部と;前記記憶部に記憶されている前記分割数と、次の1ドットラインの印字に要する前記分割数のとの差を求める算出部と;算出された前記差に基づき、前記ステッピングモータの前記通電切り換え時点の遅延時間を決定する遅延時間算出部とを備えた構成とすることができる。
さらに、前記遅延時間は、前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するためのヘッド通電パルスのパルス幅に前記分割数の差を乗算した値とすることができる。
以上説明したように、本発明では、ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応させて記録媒体の搬送速度を低速に切り換える際に、ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換えるための通電切り換え時点を所定時間だけ遅延させるようにしている。このように遅延時間を挟むと、ステッピングモータの駆動切り換えに対する記録媒体の実際の搬送速度の応答遅れを抑制できる。この結果、記録媒体の搬送むらが抑制されて印字ドットのピッチ乱れが抑制されるので、印字品質の低下を防止できる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したライン型サーマルプリンタの実施例を説明する。
図1は、本例のライン型サーマルプリンタの主要部分を示す概略ブロック図である。この図に示すように、ライン型サーマルプリンタ1は、ラインサーマルヘッド2と、このラインサーマルヘッド2の印字位置を経由して記録媒体(図示せず)を搬送するプラテンローラ3と、プラテンローラ3を回転させるためのステッピングモータ4と、ラインサーマルヘッド2およびステッピングモータ4を駆動制御するプリンタ制御装置10を有している。
プリンタ制御装置10は、マイクロコンピュータを中心に構成され、CPU11と、各種制御プログラムを格納したROM12と、作業領域として使用されるRAM13とを備えた駆動制御部20を有している。また、ラインサーマルヘッド2を駆動するヘッド通電パルス制御部14と、ステッピングモータ4を駆動するモータ通電パルス制御部15を有している。プリンタ制御装置10にはデータ入力部16を介して上位装置(図示せず)の側から印字データが供給される。CPU11の制御の下に、モータ通電パルス制御部15を介して、ステッピングモータ4が駆動され、ヘッド通電パルス制御部14を介して、ラインサーマルヘッド2が駆動される。
ラインサーマルヘッド2は、複数の発熱体、例えば432ドット分の発熱体が一列に配置された構成となっており、例えば最大128ドットの印字ブロック毎に分割駆動されるようになっている。この場合、1ドッドラインの印字ドットの総数が128ドット以下の場合には(分割数が「1」の場合には)、全ての印字ドットを同時に印字できるので、1ドットラインの印字に必要な時間は、一つの印字ブロックに対して一定周期の通電パルスを1回だけ印加できればよい。したがって、1ドットラインの印字時間が短くて済むので、1ドットライン送りのためのステッピングモータの駆動周期も短くなる(駆動速度が速くなる)。印字ドットの総数が128ドットを超える場合には、2分割〜4分割の範囲内で必要最低限度の分割数で1ドットライン分の印字が行われる。例えば、2分割で駆動される場合(分割数が2の場合)には、2つの印字ブロックを駆動するために、順次に一定周期の通電パルスを印加する必要があるので、単一の印字ブロックを駆動する場合に比べて1ドットラインの印字時間が2倍になる。よって、1ドットライン送りのためのステッピングモータの駆動周期も2倍になる。すなわち、駆動速度が1/2に低下する。
図2は分割駆動による印字動作を示すタイミングチャートである。この図において、(a)は記録紙の送り距離を示すグラフであり、実線Aは実際の記録紙の送り距離(搬送位置)を表し、破線Bはステッピングモータ4の駆動制御に対応する理想的な記録紙の送り距離を表す。また、これら実線Aおよび破線Bの傾きは記録紙の搬送速度を表す。(b)はヘッド通電パルス制御部14からラインサーマルヘッド2に供給されるヘッド通電ストローブパルス信号を示す信号波形図であり、4分割されたラインサーマルヘッド2の各印字ブロック(No.1〜No.4)に対してそれぞれヘッド通電ストローブパルス信号が供給される。(c)はモータ通電パルス制御部15からステッピングモータ4に供給されるモータ駆動用の通電パルス信号を示す信号波形図である。
ステッピングモータ4の通電切り換え周期T1、T2、T3、T4、T5・・毎にステッピングモータ4が所定の速度でステップ送りされ、記録紙が1ドットライン分の送りピッチ、たとえば0.125mmのピッチで搬送される。したがって、図においては、これらの周期が、それぞれ1ドットライン分の印字期間(1ドットラインの周期)である。期間Taは、本例の分割駆動制御の特徴をなす遅延期間であり、詳細については後述する。
本例では、記録紙上に形成される1画素が2ドット印字から構成され、ステッピングモータ4の1相通電開始タイミングt1、t3、t5、t7・・・で1画素形成用の前半ドットが印字され、2相通電開始タイミングt2、t4、t6、t8・・・で1画素形成用の後半ドットが印字される。1ドットラインの印字期間T1、T2、T3、T4、T5においては、それぞれラインサーマルヘッド2の印字ブロックに対して同一周期のヘッド通電パルスが2回印加される。図示の例では、期間T1、T2は分割数が「1」であり、単一の印字ブロック(No.1)のみが駆動され、1ドットライン分の印字がそれぞれ行われる。期間T3は分割数が「4」であり、4つの全ての印字ブロック(No.1〜No.4)が分割駆動されて、1ドットライン分の印字が行われ、期間T4、T5は分割数が「2」であり、2つの印字ブロック(No.1、No.2)が分割駆動されて1ドットライン分の印字がそれぞれ行われる。
ここで、分割数が「1」の期間T1は例えば2msであり、分割数が「2」の期間T4、T5はその2倍の4msであり、分割数が「4」の期間T3はその4倍の8msとなっている。しかるに、期間T2は、分割数が「1」であるが、遅延期間Taだけ通電切り換え時点t5が遅延しており、2ms+Taと長い。通電ストローブパルスは分割数が「1」の期間T1と同様に、2msの期間内において2パルス連続して印加される。
次に、図3は本例のライン型サーマルプリンタ1の印字動作を示す概略フローチャートである。この図を参照して本例の分割駆動による印字動作を説明する。印字データは、上位装置からプリンタ制御装置10のデータ入力部16を介してCPU11に読み込まれる。印字データは1ドットライン毎に読み込まれ、1ドットライン毎に順次に印字される。まず、印字ドットライン番号を示す変数nの初期値が「1」とされ、1ドットライン目の印字データの印字行程に入る(ステップST1)。実際の印字開始に先立って、これから印字を行う1ドットライン分の印字ドットの総数がカウントされ、印字ドットの総数に基づき、ラインサーマルヘッド2の分割数Dnが算出される(ステップST2)。
この後に、印字開始のタイミングでステッピングモータ4に対して駆動信号が印加される(ステップST3)。すなわち、印字開始前のステッピングモータ4は停止状態にあり、モータ停止の相にラッシュ通電(モータホールド通電)が行われており、印字開始のタイミングでモータ停止相の次の相へ切り換えるためのモータパルス通電が行われる。また、これと同期して、ラインサーマルヘッド2に対するストローブパルス通電が開始される(ステップST4、図2の時点t1、t3、t5、t7・・・)。複数の印字ブロックが駆動される場合には、ステッピングモータ4の同一相に通電されている1ドットライン周期の中で、予め設定されている順番で、各印字ブロックに対して順次にストローブパルス通電が行われる(ステップST4、ST5、図2の期間T1、T2、T3・・・)。
このようにして1ドットライン分の印字を終了した後は、次の1ドットライン分の印字データがあるか否かを判別し(ステップST6)、印字データが無ければ印字動作を終了する。次の印字データがある場合には、その1ドットライン分の印字ドットの総数がカウントされ、印字ドットの総数に基づき、ラインサーマルヘッド2の分割数D(n+1)を算出する(ステップST7)。
ここで、本例では、分割数D(n+1)と現在の分割数Dnを比較し、分割数D(n+1)が分割数Dnよりも多い場合、すなわち、その差S(=D(n+1)−Dn)が「1」以上の場合には、ステピングモータ4の通電切り換え時点を遅延させる。換言すると、ステッピングモータ4に印加されている相信号(モータ通電パルス)の通電切り換え周期を引き延ばす処理を行う(ステップST8、9、10)。通電切り換え時点を遅延させると、ラインサーマルヘッド2に対するストローブパルス通電の開始タイミングも同様に遅延するので、次の1ドットライン分の印字開始が遅れることになる。本例では、分割数が「1」の場合の1ドットライン分の印字に要する時間(ヘッド通電パルス幅)に差Sを乗算して得た時間だけ、モータ通電パルスの周期を引き延ばすようにしている。換言すると、この時間をモータ通電切り換え時点の遅延期間Taとしている。
例えば、図2において、印字期間T2では分割数が「1」で1ドットライン分の印字が行われ、この後の印字期間T3では分割数が「4」で1ドットライン分の印字が行われる。この場合には、印字期間T3の開始時点t5が、分割数が「1」である印字期間T2の本来の終了時点taから期間Taだけ遅延する。分割数の差S=3であるので、これにヘッド通電パルス幅である2msを乗算した6msだけモータ通電切り換え時点t5が遅延する。
分割数が増加する場合には印字速度が遅くなることを意味しており、本例では、印字速度が低速に切り換えられる場合には、その切り換えのタイミングを所定時間(Ta)だけ遅延させているのである。この結果、記録紙の実際の搬送位置(実線A)を理想的な搬送位置(破線B)に近づけることができる。
ここで、図4は従来における分割駆動方法を示すタイミングチャートであり、図2に示す場合と同一の印字を行う場合を示したものである。この場合には、分割数が「1」の印字期間T2に引き続いて分割数が「4」の印字期間T3が開始する。印字期間T3では印字速度が1/4になるので、それに伴って記録紙の搬送速度も1/4の低速に切り換えられる。しかしながら、搬送速度が低速に切り換わっても、記録紙の実際の搬送速度がそれに追従できずに、記録紙が高速のまま搬送されてしまい、切り換え後の時点では、記録紙の実際の搬送位置(実線C)が目標とする搬送位置(破線B)から大幅に外れてしまう。この結果、例えば、印字期間T3における印字ブロック(No.1)の前半ドット31が印字された後における記録紙の搬送量が過剰となってしまい、次の後半ドット32が前半ドット31から離れた位置に形成されてしまう。この結果、記録紙上に形成される印字ドットにピッチ乱れが生じ、印字品質が低下してしまう。
これに対して、本例の分割駆動方法では、前述のように、記録紙の搬送速度が低速に切り換わる際に、印字に先立って、所定の遅延期間Taをおくようにしている。このため、この遅延期間の間で記録紙の実際の搬送速度が低下するので、精度良く、低速搬送に切り換えることができる。この結果、記録紙の搬送位置を理想的な搬送位置に近づけることができるので、印字ドットのピッチ乱れを抑制でき、印字品質の低下を抑制あるいは防止できるのである。
また、本例では、遅延期間Taだけモータ通電切り換え周期T2が長くなっているが、印字ブロック(No.1)に対するヘッド通電スルロープパルスの印加時点は、分割数が「1」の場合(期間T1)と同一のままとし、後半ドットの印字時点を遅延させないようにしている。このように、印字時点をそのままとすれば、期間T2における印字ドットのピッチ乱れを防止できるという利点がある。
なお、本例では、分割数が少なくなる場合、換言すると、印字速度(搬送速度)が低速から高速に切り換わる場合には、遅延期間Taをおかずに、直ちに印字動作に入るようになっている(図2の時点t7)。この場合には、記録紙の実際の搬送位置と理想的な搬送位置とのずれが少ないので、遅延期間を設けなくとも印字ピッチの乱れが特に問題とはならず、逆に、遅延期間Taを設けると印字速度の低下が著しくなってしまうからである。
1 ライン型サーマルプリンタ、2 ラインサーマルヘッド、3 プラテンローラ、4 ステッピングモータ、10 プリンタ制御装置、11 CPU、12 ROM、13 RAM、14 ヘッド通電パルス制御部、15 モータ通電パルス制御部、20 駆動制御部
Claims (8)
- 1ドットライン分の印字ドットの総数に基づき、ラインサーマルヘッドを一つあるいは複数の印字ブロックに分割し、
前記ラインサーマルヘッドの分割数に基づき、記録媒体を1ドットライン分搬送するためのステッピングモータのモータ通電切り換え周期を決定し、
前記印字ブロックを順次に分割駆動して、前記ステッピングモータによって搬送される前記記録紙に前記1ドッドライン分の印字を行い、
1ドットラインを印字するために要する前記ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応して前記ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換える際に、当該駆動速度を低速に切り換えるための通電切り換え時点を所定時間だけ遅延させるライン型サーマルプリンタの分割駆動方法。 - 請求項1において、
前記通電切り換え時点が遅延することにより長くなった1ドットラインの印字期間では、前記ラインサーマルヘッドに対する通電パルスの印加時点の遅延は行わないライン型サーマルプリンタの分割駆動方法。 - 請求項1または2において、
印字中の1ドットラインの印字に要する前記分割数と、次の1ドットラインの印字に要する前記分割数のとの差を求め、
この分割数の差に基づき、前記ステッピングモータの前記通電切り換え時点の遅延時間を定めるライン型サーマルプリンタの分割駆動方法。 - 請求項3において、
前記遅延時間は、前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するためのヘッド通電パルスのパルス幅に前記分割数の差を乗算した値であるライン型サーマルプリンタの分割駆動方法。 - ラインサーマルヘッドと、
記録媒体を前記ラインサーマルヘッドの印字位置を経由して搬送させるためのステッピングモータと、
前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するヘッド通電パルス制御部と、
前記ステッピングモータを駆動制御するモータ通電パルス制御部と、
1ドットライン分の印字ドットの総数に基づき、前記ラインサーマルヘッドを一つあるいは複数の印字ブロックに分割し、前記ラインサーマルヘッドの分割数に基づき、記録媒体を1ドットライン分搬送するためのステッピングモータのモータ通電切り換え周期を決定し、前記印字ブロックを順次に分割駆動して、前記ステッピングモータによって搬送される前記記録紙に前記1ドッドライン分の印字を行うように、前記ヘッド通電パルス制御部および前記モータ通電パルス制御部を駆動制御する駆動制御部とを有し、
前記駆動制御部は、1ドットラインを印字するために要する前記ラインサーマルヘッドの分割数の増加に対応して前記ステッピングモータの駆動速度を低速に切り換える際に、当該駆動速度を低速に切り換えるための通電切り換え時点を所定時間だけ遅延させるように、前記モータ通電パルス制御部を制御するライン型サーマルプリンタ。 - 請求項5において、
前記駆動制御部は、前記通電切り換え時点が遅延することにより長くなった1ドットラインの印字期間では、前記ラインサーマルヘッドに対する通電パルスの印加時点を遅延させないように、前記ヘッド通電パルス制御部を制御するライン型サーマルプリンタ。 - 請求項5または6において、
前記駆動制御部は、
印字中の1ドットラインの印字に要する前記分割数を記憶している記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記分割数と、次の1ドットラインの印字に要する前記分割数のとの差を求める算出部と、
算出された前記差に基づき、前記ステッピングモータの前記通電切り換え時点の遅延時間を決定する遅延時間算出部とを備えているライン型サーマルプリンタ。 - 請求項7において、
前記遅延時間は、前記ラインサーマルヘッドを分割駆動するためのヘッド通電パルスのパルス幅に前記分割数の差を乗算した値であるライン型サーマルプリンタ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |