JP2013208831A - エンボスクリアシートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防滑性能、特に、歩行時のスリップを防止できるエンボスクリアシートの製造方法、特に屋内において床材に使用される意匠性の高いエンボスクリアシートの製造方法を提供すること。
【解決手段】Tダイ付押出機と冷却ロールとニップロールと剥離ロールと巻き取り機とを有する押出製膜装置を用いたエンボスクリアシートの製造方法において、溶融混練した熱溶融樹脂をTダイ付押出機で冷却ロール上に落とし、シート形状に冷却固化すると同時に、表面に凹陥形状を設けた冷却ロールとニップロールとで加圧してシート表面に凸部形状を設けることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、歩行時のスリップを防止できるエンボスクリアシートに関し、特に屋内において床材に使用されるエンボスクリアシートの製造方法に関する。
近年の屋内や屋外の建造物床面にはフローリング材が多く用いられている。フローリング材には突板に塗装したものが一般的であったが、実用上の観点から耐傷性、耐汚染性などの様々な表面性能が要求されることから、木質系基材や樹脂系基材にエンボスクリアシートをラミネートしたものなどが用いられるようになってきた。
これらのようなエンボスクリアシートを用いた床材は、実用上の要求やエンボスクリアシートの製造技術の発達により、耐候性、耐傷性、耐汚染性などの様々な性能を併せ持つようになってきている。
ところで、近年では利用者の住環境に対する意識の高まりから、床材に関しては上述したような実用上の性能だけでなく、安全性や快適性などの新たな性能が求められるようになってきている。
それら求められる性能の一つとして、防滑性があげられる。この場合の防滑性とは屋内用のスリッパや木綿靴下と床材表面間における摩擦係数によって表現される。
屋外、特に階段やバルコニー、マンション廊下等に用いられる床用のシートに関しては、従来、表面に凹凸を付与した種々の防滑性床材が提案されている。その一つとして、基材上に盛り上がり印刷模様部を形成し、この印刷模様部の表面に架橋樹脂からなる点状防滑小突起群を印刷して一体的に固着したノンスリップ床材が知られている。
特開平3−144061号公報
社団法人 日本建築学会著「床の性能評価方法の概要と性能の推奨値(案)」 2008年6月
本発明は上記の問題に対処すべくなされたもので、防滑性能、特に、歩行時のスリップを防止できるエンボスクリアシートの製造方法、特に屋内において床材に使用される意匠性の高いエンボスクリアシートの製造方法を提供するものである。
本発明はこれらの課題を解決したものであり、すなわちその請求項1記載の発明は、Tダイ付押出機と冷却ロールとニップロールと剥離ロールと巻き取り機とを有する押出製膜装置を用いたエンボスクリアシートの製造方法において、溶融混練した熱溶融樹脂をTダイ付押出機で冷却ロール上に落とし、シート形状に冷却固化すると同時に、表面に凹陥形状を設けた冷却ロールとニップロールとで加圧してシート表面に凸部形状を設けることを特徴とするエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項2記載の発明は、前記冷却ロール表面の凹陥形状が、深度hが10〜100μmであり、凹陥部間口寸法wが15〜300μmであり、任意の凸部の1点から最短距離にある他の凸部の1点までの距離dが50〜1000μmであり、凸部の点密度が1〜300点/mmであることを特徴とする、請求項1に記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項3記載の発明は、前記熱溶融樹脂を冷却ロール上へ落とす位置が、前記冷却ロールとニップロールの接触位置から冷却ロール側に2〜100mmずらしたことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項4記載の発明は、前記ニップロールの表面に、凹陥及び/または突起形状を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項5記載の発明は、前記冷却ロールの表面にサンドブラスト処理を施してなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項6記載の発明は、前記熱溶融樹脂が、JIS K7210:1999にて規定されるメルトフローレートが2〜40であるポリプロピレン樹脂を主原料とすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
またその請求項7記載の発明は、前記熱溶融樹脂の押出溶融温度が180〜290℃であることを特徴とする、請求項6に記載のエンボスクリアシートの製造方法である。
本発明はその請求項1記載の発明により、容易に表面に凸部形状を有するエンボスクリアシートを得ることが可能となる。従来のような盛り上げ印刷などによるシートの樹脂と一体ではない凸部とは異なり、シートの樹脂と一体化した凸部であることから、床材用途として優れた防滑性を有し、かつ表面の各種耐性にも優れたエンボスクリアシートを提供することが可能となる。
またその請求項2記載の発明により、凸部形状を限定することで、製造が容易で、かつより優れた防滑性を有し、かつ表面の各種耐性にも優れたエンボスクリアシートを提供することが可能となる。
またその請求項3記載の発明により、冷却ロールの凹陥形状に対して溶融樹脂が入り込みやすくなる為に、エンボス形状の再現性が高まる。この効果は特に高速生産において顕著に現れる。
またその請求項4記載の発明により、ニップロールにも凹陥及び/または突起形状を設けることで、より意匠性の高いエンボスクリアシートを提供することが可能となる。
またその請求項5記載の発明により、冷却ロールの表面へのサンドブラスト処理により、凸部形状表面に微細な凹凸を付与することが可能となり、これにより優れた防滑性を有するエンボスクリアシートを提供することが可能となる。また意匠性にも優れたエンボスクリアシートを提供する事が可能にもなる。
またその請求項6記載の発明により、溶融樹脂の溶融粘度を一定の範囲内にする事が可能になり、生産性が高まる。メルトフローレートが2を下回ると、溶融粘度が高すぎる為に、冷却ロールの凹陥形状に対して溶融樹脂が入り込みにくくなる。またメルトフローレートが40を上回ると、ネックインが大きくなり、溶融樹脂端部での膜厚が高くなってしまう為、厚さの不均一性の元になるほか、厚膜部では冷却が充分に進まなくなる為に、冷却ロールリリース性が悪くなるなどの問題が発生する。これらの問題は、特に高速生産において顕著に現れる。
またその請求項7記載の発明により、押出溶融温度を限定することで、請求項6と同じく溶融粘度を一定範囲内にする事が可能になり、生産性が高まる。加えて溶融樹脂温度を180℃以上とする事で、未溶融成分の発生を防ぐ効果が得られる。また溶融樹脂温度を290℃以下とする事で、押出機内から冷却固化されるまでの間に、溶融樹脂の熱分解を抑制する効果も得られる。
本発明のエンボスクリアシートの製造方法の実施例における冷却ロールの表面に設ける凹陥形状を示す説明図である。 本発明のエンボスクリアシートの製造方法の一実施例の製造工程を示す説明図である。
以下本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明のエンボスクリアシートの製造方法の実施例における冷却ロールの表面に設ける凹陥形状を示す。図2に本発明のエンボスクリアシートの製造方法の一実施例の製造工程を示す。Tダイ付押出機1と、溶融混練した熱溶融樹脂2と、冷却ロール3と、ニップロール4と、剥離ロール5と、巻き取り機6とからなる。
本発明にて用いるTダイ付押出機1としては、従来公知のものが使用可能であるが、溶融温度と混練のスクリュー回転数等が調節可能なものが好ましい。また、位置については熱溶融樹脂を冷却ロール上へ落とす位置が、前記冷却ロールとニップロールの接触位置から冷却ロール側に2〜100mmずらすことで冷却ロールの凹陥形状に対して溶融樹脂が入り込みやすくなる為に、エンボス形状の再現性が高まる。この効果は特に高速生産において顕著に現れるので好適であるが、これら位置の調整が可能なものが好ましい。
本発明にて用いる溶融混練した熱溶融樹脂2としては、ポリオレフィン樹脂が好適に用いられる。具体的にはポリプロピレンが好適である。また、特にはJIS K7210:1999にて規定されるメルトフローレート(以下、MFRと記す。)が2〜40であるものが好適に用いられる。メルトフローレートが2を下回ると、溶融粘度が高すぎる為に、冷却ロールの凹陥形状に対して溶融樹脂が入り込みにくくなる。またメルトフローレートが40を上回ると、ネックインが大きくなり、溶融樹脂端部での膜厚が高くなってしまう為、厚さの不均一性の元になるほか、厚膜部では冷却が充分に進まなくなる為に、冷却ロールリリース性が悪くなるなどの問題が発生する。これらの問題は、特に高速生産において顕著に現れる。具体的にはホモポリプロピレンが好ましい。溶融押出温度は、180〜290℃が好適である。溶融樹脂温度を180℃以上とする事で、未溶融成分の発生を防ぐ効果が得られる。また溶融樹脂温度を290℃以下とする事で、押出機内から冷却固化されるまでの間に、溶融樹脂の熱分解を抑制する効果も得られる。
本発明にて用いる表面に凹陥形状を設けた冷却ロール3としては、従来公知の金属ロールに銅メッキを施した後、金属エッチング法を用いて図1に示す様なパターンを設けることで作成可能である。冷却方式は特に限定しないが水冷式が好適である。
成形される凸部形状としては、深度hが10〜100μmであり、凹陥部間口寸法wが15〜300μmであり、任意の凸部の1点から最短距離にある他の凸部の1点までの距離dが50〜1000μmであり、凸部の点密度が1〜300点/mmであることが好ましい。この範囲であると製造が容易で、かつより優れた防滑性を有し、かつ表面の各種耐性にも優れたエンボスクリアシートを提供することが可能となる。
また、表面へ適宜サンドブラスト処理を施すのも好適である。冷却ロールの表面へのサンドブラスト処理により、凸部形状表面に微細な凹凸を付与することが可能となり、これにより優れた防滑性を有するエンボスクリアシートを提供することが可能となる。また意匠性にも優れたエンボスクリアシートを提供する事が可能にもなる。
本発明にて用いるニップロール4としては、従来公知のものが使用可能であるが、シリコン製のものが好適である。また、適宜凹陥及び/または突起形状を設けることでニップロールにも凹陥及び/または突起形状を設けることで、より意匠性の高いエンボスクリアシートを提供することが可能となる。
本発明にて用いる剥離ロール5、巻き取り機6としては、従来公知のものが使用可能であるが、巻き取り張力や速度などの調整機能などのついたものが好適である。
直径300mm面長600mmの水冷式金属ロールの表層に銅メッキを施した後、金属エッチング法を用いて図1に示す様な各種パターンを設けた。その後、表層にクロムメッキ処理を施して、凹陥状の模様が施された冷却ロール3を得た。一方、スクリュー直径65mm、スクリュー長/スクリュー直径=28のT型ダイ付き押出機1、シリコン製ニップロール4、剥離ロール5、巻き取り機6を図2に示すようなレイアウトで設置した。
T型ダイ付き押出機1中に、熱溶融樹脂2としてホモポリプロピレン樹脂「F113G」(株式会社プライムポリマー製、MFR=3(230℃))投入して、設定温度200℃で溶融混練し、Tダイから冷却ロール3とシリコン製ニップロール4とが接触している位置に、エアギャップ90mmで落とし入れつつ、冷却ロールのフラットな位置での、成形後の押出樹脂厚みが90μmで巾方向に均一になるように、リップクリアランスと引取速度を調整して、エンボスクリアシートを作製した。
実施例1のエンボスクリアシートが安定して作製できた条件において、押出厚みが変化しないようにスクリュー回転数をコントロールしながら、ラインスピードを少しずつアップさせていき、図1で示すエンボスパターンのA−5のパターンにおいて、エンボス形状が問題なく再現されているかどうかを確認していった。その後、Tダイより溶融される樹脂の落とし位置を冷却ロール側に10mm移動させて、同じ作業をおこなった。その後、落とし位置をエンボス側に更に10mm移動させて、同じ作業をおこなった。こうして、落とし位置を0〜120mmまで10mm刻みで変化させていき、生産性の確認を行った。すると、最初の0〜40mm迄は、移動させるほどにエンボス形状が再現できるラインスピードが増えていくことが確認され、40〜70mmの範囲では、エンボス形状が再現できるラインスピードはほとんど変化しなかった。70〜100mmまで変化させると、逆に低速域でのエンボス形状が再現されにくい傾向が見られた。110μm以上では、エンボス形状の再現はほぼ不可能であった。このような現象が生じた理由としては、溶融樹脂落とし位置を変化させていくと、初めの頃はエンボスの凹陥形状に対して、溶融樹脂の入り込む角度が緩やかになる為にエンボス形状が再現されやすいが、更に落とし位置を変化させていくと、冷却ロールに樹脂が触れてからニップロールに押されるまでの間に樹脂の冷却固化が始まってしまい、エンボス形状を再現しづらくなってしまったと考えられる。
ニップロール4の表面材を金属製に変更し、尚且つ木目調の導管エンボス形状を凹凸反転させた形状を付加させた以外は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例3のエンボスクリアシートを作製した。この防滑エンボスクリアシートは、ニップロール側に設けたエンボス形状により、より高い意匠性が付与された。
実施例1で作製した冷却ロール3の表層に、更にサンドブラスト処理を施して、表層に細かい凹凸を施した。その冷却ロールを使用した他は実施例1と同様の方法を用いて、実施例4のエンボスクリアシートを作製した。
ホモポリプロピレン樹脂「F113G」の代わりに、ホモポリプロピレン樹脂「Y−2000GP」(株式会社プライムポリマー製)を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例5のエンボスクリアシートを作製した。
ホモポリプロピレン樹脂「F113G」の代わりに、ホモポリプロピレン樹脂「Y−2000GP」(株式会社プライムポリマー製 MFR=18(230℃))を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例6のエンボスクリアシートを作製した。
ホモポリプロピレン樹脂「F113G」の代わりに、ホモポリプロピレン樹脂「E−100GV」(株式会社プライムポリマー製 MFR=0.5(230℃))を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例7のエンボスクリアシートの作製を試みたが、エンボスクリアシートの製膜において、Tダイより落下する溶融樹脂の粘度が高すぎて、冷却ロールのエンボス形状を再現できなかった。その後、溶融温度を段階的に上げていき、300℃まで昇温することで、エンボス形状を再現するに至ったが、シート製膜したものが若干黄変気味であった。
ホモポリプロピレン樹脂「F113G」の代わりに、ホモポリプロピレン樹脂「Y−6005GM」(株式会社プライムポリマー製 MFR=60(230℃))を使用した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例8のエンボスクリアシートを作製した。しかしエンボスクリアシート製膜時にはネックインが大きく、シート端部の厚膜化傾向が顕著に見られた。溶融温度を段階的に下げていくことで、ネックイン現象は緩和されていったが、180℃では未溶融樹脂由来と思われるフィッシュアイが発生した。
設定温度170℃で溶融混練した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例9のエンボスクリアシートの作製。を試みたが、エンボスクリアシートに未溶融フィッシュアイが多く、意匠性の低いものになってしまった
設定温度230℃で溶融混練した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例10のエンボスクリアシートを作製した。
設定温度260℃で溶融混練した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例11のエンボスクリアシートを作製した。
設定温度300℃で溶融混練した他は、実施例1と同様の方法を用いて、実施例12のエンボスクリアシートを作製を試みたが、ネックインが高くなってしまい、巾方向の厚みコントロールがうまくいかずに、有効巾の狭いものになってしまった。またエンボスクリアシートには若干の黄変傾向が見られ、意匠性の低いものになってしまった。
<比較例1>
水冷式金属ロールへのエンボス付与を行なわずにクリアシートを製膜した他は、実施例1と同様の方法を用いて、比較例1のフラットなエンボスクリアシートを作製した。
<比較例2>
実施例にて使用したエンボスロールと同じ形状を有する熱エンボスロールを作製し、熱エンボス機を用いて、比較例にて作製したクリアシートに熱エンボスをかけることで、エンボスクリアシートを作製した。それ以外は実施例1と同じ方法を用いることにより、比較例2のエンボスクリアシートを作製した。
<性能比較>
上記実施例1および比較例1,2により得られたエンボスクリアシートを、それぞれ床用基材として市販の厚さ12mmの合板に対して、酢酸ビニル系接着剤「リカボンドBA−10L」(中央理化工業株式会社製)を用いて、塗布量80g/m(wet)で貼り合わせ、性能比較用の評価サンプルを作製した
それぞれの評価サンプルに対し、JIS K 1454に規定された方法に準拠して、携帯型すべり試験機「ONO:PPMS」(東北測器(株)製)を用いて滑り性試験を行った。滑り片については発泡ウレタンゴムシート(ショアA硬度10 厚さ10mm)に対し木綿靴下をかぶせた物を使用した。また、ONO:PPMSの滑り片と錘を合わせた重量は20kgとした。同じ試験片に対して三回の測定を行ない、それらの値を平均することで、そのシートのC.S.R’値を測定した。この値が高い程、防滑性が高いとされる。
表1から明らかなように、実施例1のC.S.R’測定結果は、全てのエンボスパターンで比較例1のフラットパターンよりも高い数値を示しており、本発明で作製したエンボスパターンが防滑性の付与に効果があることを示している。また比較例2との比較においても、全てのエンボス形状において実施例の方が高いC.S.R’値が得られた。これは、比較例2では後工程にてエンボスパターンを付与した為に、突起エンボスの裏面側に空洞ができてしまった為と考えられる。また実施例1と実施例4との比較においては、15のエンボスパターンのうち11パターンで、実施例4の方がC.S.R値が高い結果となった。表面のブラスト処理により、更なる防滑性が付与されたとみられる。
本発明のエンボスクリアシートは、屋内において床材に使用される化粧シートの表面層として利用可能である。
1…Tダイ付押出機
2…溶融混練した熱溶融樹脂
3…冷却ロール
4…ニップロール
5…剥離ロール
6…巻き取り機

Claims (7)

  1. Tダイ付押出機と冷却ロールとニップロールと剥離ロールと巻き取り機とを有する押出製膜装置を用いたエンボスクリアシートの製造方法において、溶融混練した熱溶融樹脂をTダイ付押出機で冷却ロール上に落とし、シート形状に冷却固化すると同時に、表面に凹陥形状を設けた冷却ロールとニップロールとで加圧してシート表面に凸部形状を設けることを特徴とするエンボスクリアシートの製造方法。
  2. 前記冷却ロール表面の凹陥形状が、深度hが10〜100μmであり、凹陥部間口寸法wが15〜300μmであり、任意の凸部の1点から最短距離にある他の凸部の1点までの距離dが50〜1000μmであり、凸部の点密度が1〜300点/mmであることを特徴とする、請求項1に記載のエンボスクリアシートの製造方法。
  3. 前記熱溶融樹脂を冷却ロール上へ落とす位置が、前記冷却ロールとニップロールの接触位置から冷却ロール側に2〜100mmずらしたことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法。
  4. 前記ニップロールの表面に、凹陥及び/または突起形状を設けたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法。
  5. 前記冷却ロールの表面にサンドブラスト処理を施してなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法。
  6. 前記熱溶融樹脂が、JIS K7210:1999にて規定されるメルトフローレートが2〜40であるポリプロピレン樹脂を主原料とすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のエンボスクリアシートの製造方法。
  7. 前記熱溶融樹脂の押出溶融温度が180〜290℃であることを特徴とする、請求項6に記載のエンボスクリアシートの製造方法。
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