JP2013207965A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミ線挿入部33と半田付けランド34を有する接続基板21にてモータコイル14のアルミ線18とリード線19とを半田付け接続するモータ10において、アルミ線18における樹脂被膜23を剥離したアルミ芯線22の先端部にフラックスを塗布してアルミ用半田を半田付けし、半田付けランド31は、アルミ線挿入部33との間に隙間を有するように離して形成され、アルミ芯線22のアルミ用半田27をのせていない基部22aを前記隙間に位置させて、アルミ芯線22のアルミ用半田27をのせた部分を銅用半田28でリード線19とともに半田付けする。
【選択図】図1
Description
前記モータコイル14として用いられているアルミ線18は、リード線19に絡げて半田付けされ、半田付け部分は、収縮チューブ20で被覆されるものである。
(a)アルミ線18の樹脂被膜23は、アルミ芯線22に対し焼き付けにより密着しており、この樹脂被膜23を剥離してアルミ芯線22を露出させる。これに対し、リード線19の樹脂被覆25は、密着することなく単に覆われているだけであり、この樹脂被覆25を剥離して銅芯線24を露出させる。
(b)アルミ線18のアルミ芯線22をリード線19の銅芯線24に絡げる。
(c)この絡げた部分をアルミ用フラックス26の槽に浸漬し、アルミ用フラックス26を塗布する。フラックスには、次の役割がある。
(1)洗浄(金属表面の酸化物を遊離させる)
(2)酸化防止(空気との間に薄い膜を作って、半田と母材表面を保護)
(3)濡れ促進(界面張力を減らし、半田を広がり易くする)
リード線19の樹脂被覆25は、密着することなく覆われているだけであるため、酸化力の強いアルミ用フラックス26は、樹脂被覆25と銅芯線24の隙間に侵入する。
(d)アルミ用フラックス26の塗布した部分をアルミ用半田槽に浸漬してアルミ用半田27を半田付けする。半田付けした部分以外のアルミ用フラックス26の残渣を洗浄するため、アルコールや水につけ、かつ、布などで拭き取る。
(e)半田付け部分に空気の遮断と絶縁のための収縮チューブ20を嵌め込み、ヒーターで加熱して収縮させ接続部分に密着させる。
(1)リード線19の樹脂被覆25は、密着することなく覆われているだけであるため、酸化力の強いアルミ用フラックス26は、樹脂被覆25と銅芯線24の隙間に侵入することにより、銅芯線24が腐食し、断線の恐れがあること。
(2)以下の各工程が必要であり、作業工数が多いこと。すなわち、アルミ線18のアルミ芯線22をリード線19の銅芯線24に絡げる工程、この絡げた部分をアルミ用フラックス26の槽に浸漬し、アルミ用フラックス26を塗布する工程、アルミ用フラックス26の塗布した部分をアルミ用半田槽に浸漬してアルミ用半田27を半田付けする工程、酸化力の強いアルミ用フラックス26が樹脂被覆25と銅芯線24の隙間に侵入しているのを除去する工程、半田付け部分に空気の遮断と絶縁のための収縮チューブ20を嵌め込み、ヒーターで加熱して収縮させ接続部分に密着させる工程、及び、接続部分をモータコイルのコイルエンドに固定する工程。
(1)リード線に酸化力の強いアルミ用フラックスを塗布しないので、樹脂被覆と銅芯線の隙間に侵入せず、銅芯線の腐食、断線の恐れがなくなる。また、基部が接続基板上に位置するためシール部材やワニスを塗布しやすくなり、基部の酸化や腐食を確実に防止できる。
(2)接続の作業工程を大幅に削減できる。
アルミ線18(アルミ単独線又はアルミの合金線を含むものとする)は、つぎの前処理が行われる(図2)。
(a)アルミ線18の樹脂被膜23は、焼き付けによりアルミ芯線22に密着しており、このアルミ線18の樹脂被膜23を剥離してアルミ芯線22を露出させる。剥離するには、アルミ線18をアルミ半田槽に入れて溶融する方法、ローラを使用した剥離機等により剥離する方法等がある。また、リード線19の樹脂被覆25は、銅芯線24に密着することなく単に覆われているだけであり、この樹脂被覆25を剥離して銅芯線24を露出させる。
(b)アルミ線18のアルミ芯線22をアルミ用フラックス槽に浸漬し、アルミ用フラックス26を塗布する。リード線19にはアルミ用フラックスを塗布しない。
(c)アルミ用のフラックス26を塗布したアルミ芯線22部分をアルミ用半田槽に浸漬してアルミ用半田27を半田付けする。アルミ用半田27を半田付けした部分以外のアルミ用フラックス26の残渣を洗浄するため、水につけ、かつ、布などでその残渣を拭き取る。アルミ線18は、リード線19に絡げていないので、簡単に、かつ、十分にアルミ用フラックス26の残渣を除去することができる。フラックスの洗浄液は、水に限られず、フラックスの種類によりアルコールや他の溶剤などを用いることができる。なお、アルミ用半田27を半田付けする際、アルミ線18の樹脂被膜18とアルミ用半田27を半田付けした部分との間に、アルミ用半田が半田付けされずアルミ芯線22がむき出しになる部分(基部22a)が残ることがある。これは、アルミ用フラックス26の塗布が基部22aで不十分であったり、アルミ用半田27の半田付けが不十分であったりすることが原因である。この基部22aを放置すると酸化や腐食のおそれがあるため、以下に述べるシール部材30やワニス36により覆う。
半田付け後、アルミ芯線22の基部22aをシール部材30で覆い、140℃程度に加熱してシール部材30を硬化することにより半田付け部分を密封して空気を遮断するとともに、絶縁する。シール部材30は、アルミ芯線22の基部22aだけでなく、接続基板21全体を覆ってもよい。
Claims (3)
- 固定子鉄心と、この固定子鉄心と対向して回転する回転子と、前記固定子鉄心に巻回されたモータコイルとを具備し、前記モータコイルは、アルミ線からなり、このアルミ線の引き出し線端部を挿入するためのアルミ線挿入部と半田付けランドとを有する接続基板にて、前記アルミ線の引き出し線端部と外部から電力を供給するための銅線からなるリード線とを半田付け接続するモータであって、前記アルミ線はアルミ芯線が樹脂被膜で被膜されており、この樹脂被膜を剥離したアルミ芯線にフラックスを塗布してアルミ用半田を半田付けし、前記半田付けランドは、前記アルミ線挿入部から隙間をもって形成され、前記アルミ芯線のアルミ用半田を半田付けした部分と前記リード線とを銅用半田で半田付けする際、アルミ芯線におけるアルミ用半田を塗布した部分と樹脂被膜との間のアルミ用半田を塗布していない基部を、半田付けランドとアルミ線挿入部の間に位置させたことを特徴とするモータ。
- モータは誘導モータであり、前記固定子鉄心と前記モータコイルと共に前記基部を含む前記接続基板をワニスで覆ったことを特徴とする請求項1記載のモータ。
- 前記基部を、熱硬化性樹脂からなるシール部材で少なくとも覆うように塗布したうえで、前記固定子鉄心と前記モータコイルと共に前記基部を含む前記接続基板を加熱し、かつ、前記固定子鉄心と前記モータコイルと共に前記接続基板をワニスで覆ったことを特徴とする請求項1又は2記載のモータ。
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- 2012-03-29 JP JP2012076151A patent/JP5988084B2/ja active Active
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