JP2013207551A - トリプレクサ - Google Patents

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Abstract

【課題】回路を簡素化し、小型低背で良好な特性を有するトリプレクサを得る。
【解決手段】入力ポートP0と、第一周波数帯域f1の信号を出力する第一ポートP1と、f1より高い第二周波数帯域f2の信号を出力する第二ポートP2と、f2より高い第三周波数帯域f3の信号を出力する第三ポートP3と、f1の信号を通過させる第一フィルタと、f2の信号を通過させる第二フィルタと、f3の信号を通過させる第三フィルタと、f1及びf2の信号を通過させる一方、f3で開放状態となるマッチング線路とを備え、第一フィルタはマッチング線路を介してP0とP1との間に、第二フィルタはマッチング線路を介してP0とP2との間に、第三フィルタはP0とP3との間に夫々接続する。第一フィルタのインダクタとマッチング線路を積層基板の上層部に、第三フィルタのインダクタを積層基板の下層部に夫々配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トリプレクサに係り、特に、トリプレクサの回路構成とチップ内における回路素子の配置構造に関する。
無線通信装置、特に携帯電話機やスマートフォン、ノートパソコンなどの携帯型無線通信装置では、高機能・多機能化の進展に伴い、複数の通信周波数帯に対応可能なものが近年提供されている。例えば、携帯電話機で使用される800MHz帯や1.7GHz帯、2GHz帯に加えて、GPS(Global Positioning System)の1.5GHz帯、無線LANの2.4GHz帯、高速無線LANの5GHz帯など複数の異なる周波数帯を使用して通話やデータ通信、GPS機能などを同時に利用可能な機器である。
このようなマルチバンド機器では、アンテナから受信した高周波信号を各周波数帯に分離するためトリプレクサが用いられる。このトリプレクサは、高域通過フィルタ(以下「HPF」と言う)と低域通過フィルタ(以下「LPF」と言う)と帯域通過フィルタ(以下「BPF」と言う)を組み合わせることにより、入力された信号を異なる3つの周波数帯の信号に分離して出力するもので、一般に積層基板を利用した1つのチップ部品として提供される。
トリプレクサの回路構成としては、例えば図13に示すようにマッチング線路51,52,53とフィルタ54,55,56を3つ並列に接続したものや、図14および図15に示すように2つのフィルタ61〜62,64〜65,71〜72,74〜75を組み合わせたダイプレクサ63,66,73,76を2段直列に接続する手法が従来から採られている。
また、トリプレクサを開示するものとして下記特許文献がある。
特開2003−198309号公報 特開2006−108824号公報 特許第4428292号公報 特許第4442056号公報 特許第4842245号公報
ところで、従来のトリプレクサは、小型低背と良好な特性(低挿入損失および各周波数帯の高い分波性能)を同時に実現する点で更なる改良の余地を残している。
具体的には、前記図13に示した回路構成は、3つのフィルタ54,55,56に加えてこれらのフィルタ54〜56各々についてマッチング線路51,52,53を備えており、このため小型低背なチップを実現することが難しい。一方、前記図14に示した構成例では第一の出力P1と第二の出力P2が、また前記図15に示した構成例では第二の出力P2と第三の出力P3が、それぞれフィルタ61,64,65,72,74,75を2段重ねたものとなるため、いずれも挿入損失が大きくならざるを得ない。
また、前記図14及び図15の例では2個のダイプレクサ63,66;73,76を使用するため素子数が多くなり、前記図13の場合と同様に小型低背化の点で不利なうえ、2個のダイプレクサ63,66;73,76を1つのチップ部品内に配置しようとした場合に、各ダイプレクサ63,66;73,76を構成するインダクタやキャパシタ同士が接近し或いは同じ導体層に配置されることとなり、素子間で結合が生じて高いアイソレーション特性(分波性能)を得ることが難しい。さらに、前記特許文献に記載の発明も同様の問題を含んでおり、これらの問題を解消できるものではない。
したがって、本発明の目的は、トリプレクサの回路構成を簡素化し、更にチップ内における各素子の配置を工夫することにより、小型低背で挿入損失が小さく、各周波数帯について高いアイソレーション特性を備えたトリプレクサを実現する点にある。
前記課題を解決し目的を達成するため、本発明に係るトリプレクサは、入力信号を互いに異なる3つの周波数帯域の信号に分離しそれぞれ出力するトリプレクサであって、前記入力信号を入力可能な共通の入力ポートと、第一の周波数帯域の信号を出力する第一ポートと、前記第一の周波数帯域より高い第二の周波数帯域の信号を出力する第二ポートと、前記第二の周波数帯域より高い第三の周波数帯域の信号を出力する第三ポートと、前記第一の周波数帯域の信号を通過させる第一フィルタと、前記第二の周波数帯域の信号を通過させる第二フィルタと、前記第三の周波数帯域の信号を通過させる第三フィルタと、前記第一の周波数帯域の信号および前記第二の周波数帯域の信号を通過させる一方、前記第三の周波数帯域で開放状態となるマッチング線路とを備え、前記第一フィルタは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第一ポートとの間に接続され、前記第二フィルタは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第二ポートとの間に接続され、前記第三フィルタは、前記入力ポートと前記第三ポートとの間に接続されている。
前記第一フィルタの通過周波数帯(第一の周波数帯域)をf1、第二フィルタの通過周波数帯(第二の周波数帯域)をf2、第三フィルタの通過周波数帯(第三の周波数帯域)をf3とした場合に(f1<f2<f3)、本発明のトリプレクサでは、入力ポートから入力されるf1及びf2の信号に対して、上記マッチング線路はそれらの信号を通過させる一方、第三フィルタは当該f1及びf2の信号を遮断し、第三ポート側への伝送を阻止する。
さらに、マッチング線路を通過したf1の信号に対して、第一フィルタは当該信号を通過させるが、第二フィルタは当該f1の信号を遮断する。したがって、入力ポートから入力されたf1の信号は、マッチング線路および第一フィルタを通過して第一ポートから出力されることとなる。
また、上記マッチング線路を通過したf2の信号に対しては、第二フィルタは当該信号を通過させるが、第一フィルタは当該f2の信号を遮断する。したがって、入力ポートから入力されたf2の信号は、マッチング線路および第二フィルタを経て第二ポートから出力されることとなる。
さらに、f3の信号に対しては、第三フィルタは当該信号を通過させるが、マッチング線路はf3のときに開放状態(入力インピーダンスが無限大)となり、当該f3の信号を遮断する(第一ポート及び第二ポート側への伝送を阻止する)。したがって、入力ポートから入力されたf3の信号は、第三フィルタを通って第三ポートから出力される。
このようにして本発明のトリプレクサでは、入力ポートから入力された信号をf1〜f3の各周波数帯に対応して第一ポートから第三ポートへそれぞれ分離して出力させることが出来る。また、本発明のトリプレクサでは、上記のように入力ポートから各出力ポート(第一ポート、第二ポート及び第三ポート)への信号伝送は、フィルタが1段のみ、或いはマッチング線路とフィルタ1段が介在されるだけであるから、挿入損失を低く抑えることが可能となる。さらに、マッチング線路は1本備えるだけで良く、フィルタの数は3つで済むから、従来に比べ回路を簡素化することができ、構成素子数を減らして小型低背なトリプレクサを実現することが出来る。
なお、前記第一フィルタはLPF(低域通過フィルタ)により、第二フィルタはHPF(高域通過フィルタ)により、第三フィルタはHPF(高域通過フィルタ)によりそれぞれ構成することが出来るが、これら第一から第三フィルタのいずれか1つ又は2つ又は総てをBPF(帯域通過フィルタ)により構成することも可能である。
また、本発明の一態様では、前記各フィルタ(第一フィルタ、第二フィルタ及び第三フィルタ)並びに各ポート(入力ポート、第一ポート、第二ポート及び第三ポート)を積層基板に備え、1つのチップ部品とした積層型チップトリプレクサを構成するが、この場合、次のような積層構造を採ることが各周波数帯f1〜f3についてアイソレーションを高め、良好な特性を得る点で好ましい。
すなわち当該態様では、前記第一フィルタ、第二フィルタおよび第三フィルタは、いずれも1以上のインダクタと1以上のキャパシタをそれぞれ含み、これらのインダクタおよびキャパシタを、絶縁層を介して積層された2層以上の導体層を有する積層基板に備え、前記第一フィルタと第二フィルタに含まれるインダクタ並びに前記マッチング線路を積層基板の上層部に配置し、前記第三フィルタに含まれるインダクタを積層基板の下層部に配置する。
このような積層構造とすれば、周波数が最も高く最も結合を生じやすい第三フィルタのインダクタをチップ(積層基板)の下層に隔離し、他の構成素子(周波数の比較的低い第一フィルタ及び第二フィルタを構成するインダクタやマッチング線路)から離して配置することが出来るから、当該第三フィルタのインダクタと他のインダクタやマッチング線路との間の結合を回避し、高周波数領域における良好な減衰を得ることができ、トリプレクサ全体として構成素子間の結合による特性劣化(アイソレーションの低下)を最小限に抑えることが可能となる。
また、更に好ましい態様では、前記積層基板は3層以上の導体層を有し、前記上層部と前記下層部との間に位置する中層部に、前記第一フィルタに含まれるキャパシタ、前記第二フィルタに含まれるキャパシタ、および前記第三フィルタに含まれるキャパシタのうちの1以上を配置する。
このように第三フィルタを構成するインダクタを配置した下層部と、他の(第一及び第二フィルタの)インダクタやマッチング線路を配置した上層部との間(中層部)にキャパシタを配置すれば、当該キャパシタによって第三フィルタのインダクタと他のインダクタやマッチング線路との間の結合をより良好に遮断することが出来る。また同様の理由から、当該中層部にグランド電極を更に配置しても良い。
なお、上述の上層部、中層部ならびに下層部はいずれも、1層または2層あるいは3層以上の導体層を含んでいて良く、これら各部(上層部、中層部および下層部)にそれぞれ含まれる1以上の導体層に上記インダクタやキャパシタ等の構成素子を適宜配置し、異なる導体層に配置した素子間あるいは素子部分の間の接続はビアホール(以下「ビア」と言う)や、積層基板の外周面に形成した側面電極などの層間接続導体により行えば良い。また、本発明の上記態様は、積層基板ないし当該トリプレクサチップが、上層部と下層部の2つの部分のみからなること、或いは、上層部と中層部と下層部の3つの部分のみからなることを意味するものではなく、例えば、上層部の更に上部、或いは、上層部と中層部との間、或いは、中層部と下層部との間、或いは、下層部より更に下部に導体層や絶縁層、導体パターン、端子電極など当該トリプレクサを構成する部分や要素を更に備えていて勿論構わない。
また本発明では、前記第一フィルタと前記第二フィルタを纏めて第一の周波数帯域(f1)の信号と第二の周波数帯域(f2)の信号を分離する一つのダイプレクサとして把握すること(第一フィルタと第二フィルタに代えダイプレクサを備えること)も可能であり、次のような発明として捉えることも出来る。
すなわち当該発明に係るトリプレクサは、入力信号を互いに異なる3つの周波数帯域の信号に分離しそれぞれ出力するトリプレクサであって、前記入力信号を入力可能な共通の入力ポートと、第一の周波数帯域の信号を出力する第一ポートと、前記第一の周波数帯域より高い第二の周波数帯域の信号を出力する第二ポートと、前記第二の周波数帯域より高い第三の周波数帯域の信号を出力する第三ポートと、前記第一の周波数帯域の信号と前記第二の周波数帯域の信号とを分離して前記第一の周波数帯域の信号を前記第一ポートへ出力するとともに前記第二の周波数帯域の信号を前記第二ポートへ出力するダイプレクサと、前記第三の周波数帯域の信号を通過させるフィルタと、前記第一の周波数帯域の信号および前記第二の周波数帯域の信号を通過させる一方、前記第三の周波数帯域で開放状態となるマッチング線路とを備え、前記ダイプレクサは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第一ポートおよび第二ポートとの間に接続され、前記フィルタは、前記入力ポートと前記第三ポートとの間に接続されている。
かかるトリプレクサにおいても、好ましくは、上記ダイプレクサおよび上記フィルタがいずれも1以上のインダクタと1以上のキャパシタをそれぞれ含み、これらのインダクタおよびキャパシタを、絶縁層を介して積層された3層以上の導体層を有する積層基板に備え、前記積層基板の上層部に前記ダイプレクサに含まれるインダクタと前記マッチング線路とを配置し、前記積層基板の下層部に前記フィルタに含まれるインダクタを配置し、前記上層部と前記下層部との間に位置する前記積層基板の中層部に前記ダイプレクサに含まれるキャパシタと前記フィルタに含まれるキャパシタのうちの1以上を配置する。
本発明によれば、トリプレクサの回路構成を簡素化し、小型低背で挿入損失が小さく高いアイソレーション特性を備えたトリプレクサを得ることが出来る。
本発明の他の目的、特徴および利点は、図面に基づいて述べる以下の本発明の実施の形態の説明により明らかにする。なお、各図中、同一の符号は、同一又は相当部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るトリプレクサを示すブロック図である。 図2は、前記実施形態に係るトリプレクサを示す回路図である。 図3は、前記実施形態に係るトリプレクサの積層基板への配置構造を示す概念図である。 図4は、前記実施形態のトリプレクサを構成する導体パターンを示す分解斜視図である。 図5Aは、前記実施形態のトリプレクサを構成する積層基板の第1層〜第12層を示す平面図である。 図5Bは、前記実施形態のトリプレクサを構成する積層基板の第13層〜第24層を示す平面図である。 図6は、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第一の周波数帯域)を示す線図である。 図7は、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第二の周波数帯域)を示す線図である。 図8は、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第三の周波数帯域)を示す線図である。 図9Aは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第一の周波数帯域における挿入損失)を示す線図である。 図9Bは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第一の周波数帯域におけるVSWR)を示す線図である。 図10Aは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第二の周波数帯域における挿入損失)を示す線図である。 図10Bは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第二の周波数帯域におけるVSWR)を示す線図である。 図11Aは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第三の周波数帯域における挿入損失)を示す線図である。 図11Bは、前記実施形態に係るトリプレクサの周波数特性(第三の周波数帯域におけるVSWR)を示す線図である。 図12は、前記実施形態に係るトリプレクサの変形例を示すブロック図である。 図13は、従来のトリプレクサの一構成例を示すブロック図である。 図14は、従来のトリプレクサの別の一構成例を示すブロック図である。 図15は、従来のトリプレクサの更に別の一構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るトリプレクサは、アンテナからの受信信号を入力する入力ポートP0と、周波数が低い順にf1、f2、f3とした場合に(f1<f2<f3)、第一の周波数帯域f1の信号を出力する第一ポートP1と、第二の周波数帯域f2の信号を出力する第二ポートP2と、第三の周波数帯域f3の信号を出力する第三ポートP3と、f1に通過帯域を有する第一フィルタ11と、f2に通過帯域を有する第二フィルタ12と、f3に通過帯域を有する第三フィルタ13と、マッチング線路10とを備える。
マッチング線路10は、一端を入力ポートP0に、他端を第一フィルタ11と第二フィルタ12とに接続してあり、f1及びf2の信号を通過させる一方、f3で開放状態(入力インピーダンスが略無限大)となるように当該線路を形成してある。また、第一フィルタ11はマッチング線路10と第一ポートP1との間に、第二フィルタ12はマッチング線路10と第二ポートP2との間にそれぞれ接続してある。さらに、第三フィルタ13は、入力ポートP0と第三ポートP3との間に接続する。
各フィルタ11,12,13は、インダクタとキャパシタからなるLCフィルタで、第一フィルタ11はLPF又はBPFにより、第二フィルタ12はHPF又はBPFにより、第三フィルタ13はHPF又はBPFによりそれぞれ構成することが出来る。
図2に上記各フィルタ11,12,13の回路構成を例示する。同図に示すように第一フィルタ11は、当該フィルタ11の入力端と出力端の間に直列に挿入するように接続したインダクタL1と、このインダクタL1に対して並列に接続したキャパシタC1と、このキャパシタC1の出力端側の接続点と当該第一フィルタ11の出力端との間にグランドに分岐するように接続したキャパシタC2とからなる。
また第二フィルタ12は、当該第二フィルタ12の入力端と出力端との間に挿入するように直列に接続したキャパシタC3と、このキャパシタC3と出力端との間からグランドへ分岐する分岐路上に直列に接続したインダクタL2とキャパシタC4とからなる。
さらに第三フィルタ13は、当該第三フィルタ13の入力端から出力端を結ぶ伝送路上に順に直列に接続した第一のキャパシタC5と、第二のキャパシタC6と、第一のインダクタL3とを備え、更に、第一のキャパシタC5及び第二のキャパシタC6に対して並列に(即ち前記入力端と第一のキャパシタC5との間に一端を、第二のキャパシタC6と第一のインダクタL3との間に他端を)接続した第三のキャパシタC7と、第一のインダクタL3に対して並列に(即ち第二のキャパシタC6と第一のインダクタL3との間に一端を、第一のインダクタL3と前記出力端との間に他端を)接続した第四のキャパシタC8と、第一及び第二のキャパシタC5,C6間からグランドへ分岐する分岐路上に接続した第二のインダクタL4と、第二のキャパシタC6と第一のインダクタL3の間からグランドへ分岐する分岐路上に接続した第五のキャパシタC9と、第一のインダクタL3と前記出力端の間からグランドへ分岐する分岐路上に接続した第六のキャパシタC10とを備える。
本実施形態では、上記各回路素子(インダクタL1〜L4、キャパシタC1〜C10及びマッチング線路10)を積層基板の内部導体層に配置することにより、積層型チップトリプレクサを構成する。積層基板としては、例えばLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics/低温同時焼成セラミックス)基板を使用し、当該基板の内部導体層(セラミックグリーンシートの表面)に上記各回路素子を構成する導体パターンやグランド電極、これらの導体パターンを電気的に接続するビア等を形成し、これらを重ねて焼成することで一体化する。
上記導体パターン等の積層基板への配置は、図3〜図4並びに図5A〜図5Bに示すとおりである。なお、当該積層基板は24枚のセラミックグリーンシートを積層したもので、図5A〜図5Bは当該積層基板の各層を上層から下層に向け順に示している。
図3に示すように本実施形態では、基板上層部21に第一フィルタ11と第二フィルタ12の各インダクタL1,L2とマッチング線路10を、基板下層部23に第三フィルタ13のインダクタL3,L4をそれぞれ配置し、これら基板上層部21と下層部23との間の部分である基板中層部22と、基板下層部23の更に下層の部分である基板底面部24に、各フィルタ11,12,13のキャパシタC1〜C10とグランド電極Gを配置する。
図4及び図5A〜図5Bを参照して更に詳しく述べれば、第一フィルタ11のインダクタL1は、ループ状の導体を第2層と第3層に分けて形成しこれら各層に形成した導体をビアVで接続してインダクタL1とする。同様に第二フィルタ12のインダクタL2は、第2層〜第6層の各層にループ状の導体を形成してこれらの導体をビアVで接続することによりインダクタL2を構成する。また、第2層と第4層と第6層に導体線路を形成し、これらの導体線路をビアVで接続することによりマッチング線路10とする。一方、第三フィルタ13のインダクタL3,L4は、第18層と第19層に形成した導体をビアVで接続することによりインダクタL3,L4とする。
また、第9層および第11層〜第14層には、第一フィルタ11のキャパシタC1と、第二フィルタ12のキャパシタC3,C4と、第三フィルタ13のキャパシタC5,C6,C7を形成する電極を配置する。さらに、第22層〜第24層には、第一フィルタ11のキャパシタC2を形成する電極と、第三フィルタ13のキャパシタC8,C9,C10を形成する電極と、グランド電極Gを配置する。
また、外部接続用の端子(入力ポートP0,第一ポートP1,第二ポートP2,第三ポートP3,グランド(GND)端子)は積層基板の裏面(第24層の裏面側)に形成してあり(図示せず)、これらに対する接続は、上下方向(積層方向)に延びるように積層基板の外周面に形成した側面電極(図示せず)を介して行う。図5A及び図5B中において「P0へ」「P1へ」「P2へ」「P3へ」「GNDへ」と記載したのはこのことを表したものである
本実施形態のトリプレクサは、使用周波数帯として1.5GHz帯(f1)、2.4GHz帯(f2)および5GHz帯(f3)を想定している。図6〜図8はそれぞれ本実施形態のトリプレクサのf1、f2およびf3に関する周波数特性(実線は通過特性、破線は反射特性)を、図9A、図10Aおよび図11Aはそれぞれf1、f2およびf3に関する挿入損失を、図9B、図10Bおよび図11Bはそれぞれf1、f2およびf3に関するVSWR(電圧定在波比)を示すものである。これらの図に示すように当該3つの周波数帯f1,f2,f3で良好な通過・減衰特性が得られることが分かる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で種々の変更を行うことができることは当業者に明らかである。
例えば、前記使用周波数帯の数値は一例を示したものであって、これら以外にも様々な使用周波数帯を有するトリプレクサを本発明に基づいて構成することが可能である。また前記図2に示した第一フィルタ11、第二フィルタ12および第三フィルタ13の回路構成は一例を示したものであって、各フィルタ11〜13の構成はこれらに限定されるものではない。
また本発明では、図12に示すように前記実施形態の第一フィルタ11と第二フィルタ12をダイプレクサ14に置き換える(図1に示した第一フィルタ11と第二フィルタ12に代えダイプレクサ14を備える)ことも可能である。尚この場合にも、前記実施形態と同様に、ダイプレクサ14に含まれるインダクタはマッチング線路10と共に積層基板の上層部21に配置し、第三フィルタ13に含まれるインダクタは基板下層部に配置すれば良い。
さらに、絶縁層の構成材料を前記積層基板内において異ならせることも可能である。具体的には、キャパシタを配置するグリーンシート(基板中層部22および基板底面部24)には誘電率の高い材料を使用し、インダクタを配置するグリーンシート(基板上層部21および基板下層部23)は誘電率の低い材料を使用すれば、良好な特性を得る点で有利である。特に、前記本発明の好ましい態様および実施形態では、インダクタとキャパシタを異なる層にそれぞれ配置するから、上記のように積層基板内で絶縁層の構成材料(誘電率)を変える構造を容易に適用することが出来る。
C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9,C10 キャパシタ
L1,L2,L3,L4 インダクタ
P0 入力ポート
P1 第一ポート
P2 第二ポート
P3 第三ポート
G グランド電極
V ビアホール
10,51,52,53 マッチング線路
11 第一フィルタ
12 第二フィルタ
13 第三フィルタ
14,63,66,73,76 ダイプレクサ
21 基板上層部
22 基板中層部
23 基板下層部
24 基板底面部
54,55,56,61,62,64,65,71,72,74,75 フィルタ

Claims (6)

  1. 入力信号を互いに異なる3つの周波数帯域の信号に分離しそれぞれ出力するトリプレクサであって、
    前記入力信号を入力可能な共通の入力ポートと、
    第一の周波数帯域の信号を出力する第一ポートと、
    前記第一の周波数帯域より高い第二の周波数帯域の信号を出力する第二ポートと、
    前記第二の周波数帯域より高い第三の周波数帯域の信号を出力する第三ポートと、
    前記第一の周波数帯域の信号を通過させる第一フィルタと、
    前記第二の周波数帯域の信号を通過させる第二フィルタと、
    前記第三の周波数帯域の信号を通過させる第三フィルタと、
    前記第一の周波数帯域の信号および前記第二の周波数帯域の信号を通過させる一方、前記第三の周波数帯域で開放状態となるマッチング線路と、
    を備え、
    前記第一フィルタは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第一ポートとの間に接続され、
    前記第二フィルタは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第二ポートとの間に接続され、
    前記第三フィルタは、前記入力ポートと前記第三ポートとの間に接続されている
    ことを特徴とするトリプレクサ。
  2. 前記第一フィルタ、第二フィルタおよび第三フィルタは、いずれも1以上のインダクタと1以上のキャパシタをそれぞれ含み、
    これらのインダクタおよびキャパシタを、絶縁層を介して積層された2層以上の導体層を有する積層基板に備えた
    トリプレクサであって、
    前記第一フィルタに含まれるインダクタと、前記マッチング線路とを前記積層基板の上層部に配置する一方、
    前記第三フィルタに含まれるインダクタを前記積層基板の下層部に配置した
    請求項1に記載のトリプレクサ。
  3. 前記積層基板は3層以上の導体層を有し、
    前記上層部と前記下層部との間に位置する中層部に、前記第一フィルタに含まれるキャパシタ、前記第二フィルタに含まれるキャパシタ、および前記第三フィルタに含まれるキャパシタのうちの1以上を配置した
    請求項2に記載のトリプレクサ。
  4. 前記中層部にグランド電極を配置した
    請求項3に記載のトリプレクサ。
  5. 入力信号を互いに異なる3つの周波数帯域の信号に分離しそれぞれ出力するトリプレクサであって、
    前記入力信号を入力可能な共通の入力ポートと、
    第一の周波数帯域の信号を出力する第一ポートと、
    前記第一の周波数帯域より高い第二の周波数帯域の信号を出力する第二ポートと、
    前記第二の周波数帯域より高い第三の周波数帯域の信号を出力する第三ポートと、
    前記第一の周波数帯域の信号と前記第二の周波数帯域の信号とを分離して前記第一の周波数帯域の信号を前記第一ポートへ出力するとともに前記第二の周波数帯域の信号を前記第二ポートへ出力するダイプレクサと、
    前記第三の周波数帯域の信号を通過させるフィルタと、
    前記第一の周波数帯域の信号および前記第二の周波数帯域の信号を通過させる一方、前記第三の周波数帯域で開放状態となるマッチング線路と、
    を備え、
    前記ダイプレクサは、前記マッチング線路を介して前記入力ポートと前記第一ポートおよび第二ポートとの間に接続され、
    前記フィルタは、前記入力ポートと前記第三ポートとの間に接続されている
    ことを特徴とするトリプレクサ。
  6. 前記ダイプレクサおよび前記フィルタは、いずれも1以上のインダクタと1以上のキャパシタをそれぞれ含み、
    これらのインダクタおよびキャパシタを、絶縁層を介して積層された3層以上の導体層を有する積層基板に備えた
    トリプレクサであって、
    前記積層基板の上層部に、前記ダイプレクサに含まれるインダクタと前記マッチング線路とを配置する一方、
    前記積層基板の下層部に、前記フィルタに含まれるインダクタを配置し、
    前記上層部と前記下層部との間に位置する前記積層基板の中層部に、前記ダイプレクサに含まれるキャパシタと前記フィルタに含まれるキャパシタのうちの1以上を配置した
    請求項5に記載のトリプレクサ。
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