JP2013206632A - 排気機器を備えたx線発生装置 - Google Patents

排気機器を備えたx線発生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】X線発生時に対陰極から同時に発生する反跳電子が排気装置の内部へ進入することを正確に防止できるX線発生装置を提供する。
【解決手段】陰極29で発生した電子を対陰極6に衝突させ、当該対陰極の電子が衝突した部分であるX線焦点からX線を発生するX線発生装置1である。陰極29と対陰極6との周囲を真空に排気する排気機器52と、陰極29と排気機器52との間及び対陰極6と排気機器52との間に配置された隔壁3aとを有している。陰極29と対陰極6と排気機器52とは空間的につながっている。隔壁3aはX線焦点Fから発生する反跳電子が排気機器52へ向かって進行することを防止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、陰極及び対陰極の周囲を真空状態にするための排気機器を備えたX線発生装置に関する。
X線発生装置はX線を発生する装置である。従来、電子銃等といった電子発生部で発生した電子を対陰極(すなわちターゲット)に衝突させて、その衝突領域からX線を発生するようにしたX線発生装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。電子銃は、電子を発生する要素として、例えば熱電子を発生する陰極(すなわちフィラメント)を有している。
陰極から対陰極へ向けて飛翔する熱電子の飛翔の妨げとなる気体を排除して熱電子のエネルギの損失を防ぐため、及び放電の発生を防止するため、従来より、X線発生装置の内部の陰極や対陰極の周囲の領域を真空状態に設定することが行われている。また、X線発生装置の内部を真空に設定すれば、陰極及び対陰極のそれぞれの表面の酸化や汚染や損傷を防止してそれらの陰極及対陰極の寿命を長く保持することもできる。
特許文献1に開示されたX線発生装置では、その図2(A)に示されているように、陰極であるフィラメント(40)(この段落でカッコ付符号は特許文献1内の符号を示す)を備えた電子銃(22)から見て、対陰極(24)が収容されている空間の後方位置に排気装置であるターボ分子ポンプ(20)を設けた構成が示されている。この排気装置の働きにより、X線発生装置の内部を真空状態に設定している。
特開平8−162285号公報(第5〜6頁、図2)
ところで、電子をターゲットに衝突させると、X線が発生する以外に反跳(はんちょう)電子(いわゆる2次電子)が同時に発生する。通常は、衝突した電子の10〜20%程度が反跳電子になる。
特許文献1のX線発生装置では、対陰極が収容されている空間の後方位置に排気装置が設けられていたので、対陰極で反跳電子が発生すると、その反跳電子が排気装置の内部へ進入するおそれがあった。反跳電子が排気装置の内部に進入すると、排気装置内で電荷が蓄積され、その結果、異常な放電が発生するおそれがあった。また、排気装置の回転部分(例えば、ターボ分子ポンプの回転翼を支持するベアリング等)の潤滑油(例えばグリス等)を劣化させるおそれがあった。
そのような不都合を回避するため、従来、ターゲットを収容した空間と排気装置とを結ぶ通路内に遮蔽板を設けて、反跳電子が排気装置内へ進行することを遮断するようにした構成が知られている。しかしながら、この構成を採用した場合には、排気装置による排気能力が低下するおそれがあった。また、単に遮蔽板を設けただけでは、排気装置内への反跳電子の進入を完全には防止できなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、X線発生時に対陰極から同時に発生する反跳電子が排気装置の内部へ進入することを正確に防止できるX線発生装置を提供することを目的とする。
本発明に係るX線発生装置は、陰極で発生した電子を対陰極に衝突させ、当該対陰極の電子が衝突した部分であるX線焦点からX線を発生するX線発生装置において、前記陰極と前記対陰極との周囲を真空に排気する排気機器と、前記陰極と前記排気機器との間及び前記対陰極と前記排気機器との間に配置された隔壁とを有しており、前記陰極と前記対陰極と前記排気機器とは空間的につながっており、前記隔壁は前記X線焦点から発生する反跳電子が前記排気機器へ向かって進行することを防止することを特徴とする。排気機器は、例えば、ターボ分子ポンプ、ロータリーポンプ等によって形成できる。
上記構成のX線発生装置によれば、対陰極のX線焦点で発生した反跳電子が排気機器へ向かって進行することが隔壁によって阻止されるので、反跳電子が排気機器に進入することを防止でき、これにより、排気機器が反跳電子によって損傷を受けることを防止できる。また、本発明では、陰極及び対陰極の全体を隔壁によって覆っているので、反跳電子の影響から排気機器を完全に保護できる。
本発明に係るX線発生装置において、前記排気機器は空気を吸引する吸気口を有することができ、前記隔壁は前記吸気口へ通じる排気通路を形成することができる。そして、前記排気通路は、前記陰極を収容している空間に直接に開口し、前記対陰極を収容している空間には直接には開口していない構成とすることができる。
この構成により、対陰極のX線焦点で発生した反跳電子が排気通路へ進入すること、従って排気機器へ進入することを正確に防止できる。特に、排気通路の壁が隔壁として機能して、反跳電子が排気機器へ進入すること防止できる。
本発明に係るX線発生装置において、前記対陰極は回転対陰極とするができ、前記排気通路は前記回転対陰極の回転中心線と直角の方向に延在させることができる。排気通路は対陰極に対して任意の方向へ延在するように設けることが可能である。しかしながら、排気通路を回転対陰極の回転中心線に対して直角の方向に延在させるようにすれば、排気通路が回転対陰極の側方部分に出っ張らないので、X線発生装置の全体形状を小型で取扱い易い形状にすることができる。また、回転対陰極のX線発生部分から発生した反跳電子が排気通路へ進入する確率をさらに低くすることができる。
本発明に係るX線発生装置において、前記排気通路は、前記回転対陰極の回転中心線と直角の方向に延在させることができ、さらに、前記陰極から見て前記対陰極と同じ側に設けることができる。
排気通路は、陰極から見て対陰極と同じ側に設けることもできるし、対陰極と反対側に設けることもできる。しかしながら排気通路を、回転対陰極の回転中心線と直角の方向に延在させると共に陰極から見て対陰極と同じ側に設けることにすれば、X線発生装置の全体形状を小型で取扱い易い形状にすることができると共に、対陰極のX線焦点で発生した反跳電子が排気通路従って排気機器へ進入することを、より一層正確に防止できる。
本発明に係るX線発生装置において、前記排気機器は、回転軸上に回転翼を設けて成るターボ分子ポンプを含む構成の排気機器とすることができる。ターボ分子ポンプは複数の回転翼を有している構成なので、反跳電子が進入したときに損傷を受け易い構成である。しかしながら、本発明のX線発生装置では排気機器に反跳電子が進入することを防止できるので、ターボ分子ポンプを心配なく用いることができる。
本発明に係るX線発生装置によれば、対陰極のX線焦点で発生した反跳電子が排気機器へ向かって進行することが隔壁によって阻止されるので、反跳電子が排気機器に進入することを防止でき、これにより、排気機器が反跳電子によって損傷を受けることを防止できる。
本発明に係る排気機器を備えたX線発生装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1のA−A線に従った平面断面図である。 図1及び図2のB−B線に従った縦断面図である。 図2の要部を拡大して示す平面断面図である。 図3に示すX線発生装置の要部である電子銃を示す斜視図である。 図5の矢印Cに従って電子銃の前面を示す斜視図である。 図5に示す電子銃の要部であるフィラメントユニットを示す斜視図である。 図7に示すフィラメントユニットの要部であるフィラメントを示す斜視図である。 図7の矢印Dに従ってフィラメントユニットの前面を示す斜視図である。 図5のE−E線に従って電子銃の断面構造を示す縦断面図である。 図5の要部であるフィラメントのエミッタ及びその周辺を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 陰極と対陰極とを用いて行われるX線の発生を模式的に示す図である。 図2の要部であるモノクロメータを示す斜視図である。
以下、本発明に係るX線発生装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これ以降の説明では図面を参照するが、その図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(X線発生装置の全体的な構成)
図1は本発明に係るX線発生装置の外観を示す斜視図である。図2は図1におけるA−A線に従った平面断面図である。図3は図1及び図2におけるB−B線に従った縦断面図である。図4は図2の要部を拡大して示す図である。
これらの図において、X線発生装置1は、図1に示す台座2と、台座2の上に設けられた金属製のケーシング3と、ケーシング3の内部に設けられた電子銃4と、同じくケーシング3の内部に設けられていて電子銃4に対向している回転対陰極6とを有している。図2及び図3では台座2の図示を省略している。電子銃4はケーシング3内の陰極収容空間K1内に配置されている。回転対陰極6はケーシング3内の対陰極収容空間K2内に配置されている。陰極収容空間K1と対陰極収容空間K2とは互いにつながっている空間である。
図2において、電子銃4と回転対陰極6とが対向している部分のケーシング3の壁の部分にX線取出し窓7が設けられている。X線取出し窓7は、X線を通過させることができる材料、例えば、Be(ベリリウム)によって形成されている。ケーシング3において電子銃4が設けられている側の端部は、電子銃4を出し入れできる大きさの開口となっている。そして、その開口は蓋10によって閉じられている。蓋10はケーシング3に対して、ネジその他の締結手段によって着脱可能となっている。
図2では、ケーシング3の右側の壁(図3の図示しない手前側の壁)にX線取出し窓7を設ける例を示したが、X線取出し窓7はケーシング3の左側の壁(図3の奥側の壁)に設けることもできる。また、X線取出し窓7は、図2の手前側及び/又は奥側(すなわち、図3に示すX線発生装置1の上側U及び/又は下側D)に設けることもできる。
X線発生装置1は、また、図2において、X線取出し窓7の外部の近傍に設けられたX線シャッタ8と、X線シャッタ8の後部(図2の右部)に設けられたX線処理要素としての集光機能を備えたモノクロメータ9と、不要なX線の進行を遮断するスリット11とを有している。図4に示すように、X線取出し窓7は、X線焦点Fから発生したX線をモノクロメータ9が取り込む角度βの範囲よりも広い照射角度を有している。なお、X線処理要素としては、モノクロメータ以外のX線処理構造体を必要に応じて用いることもできる。なお、図1ではX線シャッタ8及びモノクロメータ9の図示を省略している。
X線発生装置1がX線測定装置、すなわちX線分析装置に適用される場合には、図2において、スリット11を通過したX線は試料S、例えばタンパク質の微小領域、例えば50×50μm〜150×150μmの範囲内の領域を照射する。そして、試料Sで回折が生じた場合には、その回折線が図示しないX線検出器によって検出される。X線測定装置は特定の構成に限定されるものではなく、集中法回折測定装置、平行ビーム法回折測定装置、その他種々のX線測定装置に適用できる。なお、図1では、スリット11及び試料Sの図示を省略している。
(電子銃)
図3及び図4において、電子銃4は、電子発生部12と、ウエネルトカバー13と、ウエネルトカバー13と一体である取付部14とを有している。電子発生部12は、図5に示すように、第1ウエネルト電極16と、フィラメントユニット17とを有している。フィラメントユニット17は、ネジ18(例えば、直径2.6mmの6角孔付ボルト)によって第1ウエネルト電極16に固定されている。第1ウエネルト電極16はネジ19(例えば、直径2.6mmの6角孔付ボルト)によってウエネルトカバー13に固定されている。
第1ウエネルト電極16の回転対陰極6に対向する面を矢印Cに従って示すと図6に示す通りである。図6において、ウエネルトカバー13は第1ウエネルト電極16の回転対陰極6に対向する面以外の部分を覆っている。第1ウエネルト電極16は電子を通過させるための長方形状の開口22を有している。
図5において、端子ネジ21a又は21bを緩めて取り外し、さらにネジ18を緩めて取り外せば、フィラメントユニット17を第1ウエネルト電極16から取り外すことができる。図7はこうして取り外された単体のフィラメントユニット17を示している。フィラメントユニット17は、第2ウエネルト電極23と、これの裏面に固定された断面L字形状のブラケット24と、ブラケット24を貫通している2本の電極軸26a,26bと、カーボンワッシャ27a,27bを介してネジ28a,28bによって電極軸26a,26bの上端に固定されたフィラメント29とを有している。フィラメント29は電子を発生するための陰極として機能する。
ブラケット24はネジ(例えば、6角孔付ボルト)25によって第2ウエネルト電極23の裏面に固定されている。ブラケット24と電極軸26a,26bとは耐熱性の接着剤によって互いに固着されている。電極軸26a,26bの下端には溶接、例えばTIG溶接によって端子ブロック31a,31bが固着されている。各端子ブロック31a,31bにはネジ孔32a,32bが設けられている。図5に示すように、端子ネジ21a又は21bによって相手側の端子33を端子ブロック31a又は31bに固着させることにより、端子ブロック31a,31bを他の電気系統と電気的に接続させることができる。
フィラメント29は、図8に示すように、非晶質のカーボンによって形成されたヒータ部36と、単結晶の硼化物又多結晶焼結体の硼化物によって形成されたエミッタ(電子放出体)37とによって形成されている。非晶質のカーボンは、例えばガラス状カーボンである。硼化物は、例えばLaB(6硼化ランタン)、CeB(6硼化セリウム)である。
ヒータ部36は、図7の電極軸26a,26bに固定される部分である取付部38と、熱を有効に発生するために迂回している迂回形状部39とを有している。エミッタ37は、ヒータ部36の中央の先端部に接着剤、好ましくはカーボン接着剤によって固着されている。取付部38には、図7のネジ28a,28bを貫通させるための貫通孔41が形成されている。
なお、フィラメント29の形状は、供給される電流や、必要とされる発熱量に応じて、図8に示す形状以外の適宜の形状とすることができる。
図7において、第2ウエネルト電極23の回転対陰極6に対向する面を矢印Dに従って示すと図9に示す通りである。図9において、第2ウエネルト電極23は概ね長方形状に形成されている。その第2ウエネルト電極23には、上方から順に、フィラメント29のエミッタ37を収容する開口42と、図5のネジ18(第1ウエネルト電極16への固着用ネジ)を通すための貫通孔43と、ネジ25(ブラケット24の固定用ネジ)と嵌合するネジ孔44とが設けられている。
図5のE−E線に従った電子銃4の断面構造は図10に示す通りである。図10において、フィラメント29の取付部38とウエネルトカバー13の内面との間隔Gは、例えば約0.75mmである。
図11は、フィラメント29のエミッタ37と、第2ウエネルト電極23と、第1ウエネルト電極16との位置関係を示している。図11(a)は側面断面図であり、図11(b)は正面図である。エミッタ37の電子放出面の高さH及び長さLは、例えば、H×L=0.5mm×2mmである。第2ウエネルト電極23の回転対陰極6(図3参照)側の表面23a(以下、基準面という)は、フィラメントユニット17を図5のように第1ウエネルト電極16に取り付けた状態で、第1ウエネルト電極16に対する相対位置が自動的に正確に所定位置に位置決めされる。
そして、第2ウエネルト電極23の基準面23aに対するエミッタ37の相対位置は、投影機を用いて寸法を確認したり、レーザ光を利用した非接触高さ測定器を用いて寸法を確認しながら、図7のネジ28a,28bを緩めたり締めたりしてフィラメント29を微妙に動かすことにより、調節される。具体的には、基準面23aに対するエミッタ37の寸法公差は、例えば±0.02mmである。また、基準面23aに対するエミッタ37の平行度は、例えば±0.02mmである。
本実施形態では、エミッタ37の形状自体が非常に小さく、さらに、第2ウエネルト電極23の基準面23aに対するエミッタ37の相対位置も非常に厳しい許容差範囲内に収まっていなければならない。本実施形態では、エミッタ37及び第2ウエネルト電極23を含むフィラメントユニット17が第1ウエネルト電極16に対して着脱可能である。そして、単体となった状態のフィラメントユニット17において第2ウエネルト電極23の基準面23aに対してフィラメント29のエミッタ37の位置を微妙に調節することが可能である。この結果、エミッタ37の形状が非常に小さくて、そのエミッタ37を第2ウエネルト電極23に対して厳しい許容差範囲内の位置に置かなければならない場合でも、そのエミッタ37を所望の位置に容易に置くことができる。
(回転対陰極)
図2及び図3から理解されるように、回転対陰極6は円盤形状に形成されている。回転対陰極6の外周表面は、希望する波長のX線を発生できる材料によって形成されている。例えば、CuKα線を希望する場合には、Cu(銅)によって形成される。また、回転対陰極6の外周表面は、Cr(クロム)又はW(タングステン)とすることもできる。
回転対陰極6は、図示しない駆動装置によって駆動されて、対陰極6自身の幅方向(すなわち、円形状の平面と直交する方向)に延びる中心線X0を中心として回転する。例えば、9,000〜12,000rpmの回転速度で回転する。駆動装置は、図示されていないが、例えば回転対陰極6の中心軸と駆動源とをベルトで連結して成るベルト駆動方式や、回転対陰極6の中心軸を電磁力によって直接に回転駆動するダイレクトドライブ方式等、任意の構成とすることができる。異なる方式の駆動方法を採用する場合でケーシング3の形状が変わることがあるが、いずれの場合でも回転対陰極6を収容するためのケーシング3の内部空間は気密に保持される。
(電力系及びX線の発生)
図3において、ケーシング3の上部に電圧供給部46が設けられている。この電圧供給部46に電力ケーブル47が接続されており、図示しない高電圧発生源から電力ケーブル47を通して電子銃4の電子発生部12へ高電圧が供給される。
図12は、陰極であるフィラメント29と回転対陰極6とを模式的に示している。図12において、回転対陰極6は電気的に接地されている。回転対陰極6とフィラメント29との間には負の電圧V1、例えばV1=45〜60kVが印加されている。フィラメント29と第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23との間には負の電圧V2、例えばV2=200Vが印加されている。電圧V1及びV2は、図3の電力ケーブル47を通じて供給される。
フィラメント29は通電によって発熱してエミッタ37から熱電子を放出する。放出された電子は、第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23によって進行方向を制御されながら、電圧V1によって加速されて回転対陰極6の外周面に衝突する。こうして回転対陰極6の外周面に電子が衝突した領域がX線焦点Fであり、このX線焦点FからX線が空間の全方位に発生する。
回転対陰極6の外周面上に形成された実際のX線焦点Fは実焦点と呼ばれる。実焦点Fの大きさは、例えばフィラメント29のエミッタ37の形状に対応した幅W0、長さL0の長方形状である。寸法は、例えば、W0=40μm、L0=400μmの長方形状からW0=70μm、L0=700μmの長方形状である。
X線焦点Fから全方位に放出されたX線は、回転対陰極6の回転中心線X0に対して平行方向に設けられた(すなわち実焦点Fの短手側に設けられた)取出し窓7から外部へ取り出されたり、回転中心線X0に対して直角方向に設けられた(すなわち実焦点Fの長手側に設けられた)取出し窓48から外部へ取り出される。X線焦点Fに対する取出し窓7の角度α1及びX線焦点Fに対する取出し窓48の角度α2は、X線取出し角と呼ばれており、これらの角度は例えば角度5°〜6°である。なお、X線取出し窓7は図1及び図2に示したX線取出し窓7と同じものである。また、X線取出し窓48は図1及び図2に示す本実施形態では設けられていない。
実焦点端手側の窓7から取り出されるX線についてのX線焦点、及び実焦点長手側の窓48から取り出されるX線についてのX線焦点は、実効焦点と呼ばれている。実焦点短手側の窓7から取り出されるX線の実効焦点の大きさは、実焦点が40×400μmであれば、40×40μmの矩形状又はφ(直径)40μmの円形状である。他方、実焦点が70×700μmであれば70×70μm又はφ70μmである。こうして取り出されたX線はポイントフォーカスのX線と呼ばれる。
実焦点長手側の窓48から取り出されるX線の実効焦点の大きさは、実焦点が40×400μmであれば、4×400μmの長方形状である。他方、実焦点が70×700μmであれば7×700μmの長方形状である。こうして取り出されたX線はラインフォーカスのX線と呼ばれる。
ポイントフォーカス又はラインフォーカスは、X線回折装置、X線散乱装置等といったX線分析装置によって行われる測定の種類に応じて適宜に選択して使用される。本実施形態では、実焦点端手側の1つのX線取出し窓7からポイントフォーカスのX線を取り出すものとしている。
(排気系)
図3において、陰極としてのフィラメント29を含んでいる電子銃4はケーシング3内に設けられた陰極収容空間K1内に収容されている。また、回転対陰極6はケーシング3内に設けられた対陰極収容空間K2内に収容されている。陰極収容空間K1と対陰極収容空間K2は互いに空間的につながっている。主にフィラメント23から対陰極6へ向けて飛翔する熱電子の進行を妨げる気体を排除するために、陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2は真空状態又はそれに近い減圧状態(以下、単に真空状態という)になるように排気される。以下、この排気系について説明する。
ケーシング3の内部であって、ケーシング3の壁3aによって隔てられた所に排気通路51が設けられている。壁3aは隔壁として機能している。排気通路51の一端は電子銃4を収容している陰極収容空間K1に直接に開口している。壁3aによって隔てられているので、排気通路51は対陰極収容空間K2には直接には開口していない。排気通路51の他端は排気機器としてのターボ分子ポンプ52の吸気口52aに接続されている。ターボ分子ポンプ52は、周知の通り、回転軸に複数の回転翼を軸心に沿って多段にわたって取り付けた構成を有している。図示していないが、ターボ分子ポンプ52の後段には排気機器としてのロータリーポンプが接続されている。本実施形態では、排気通路51と排気機器(ターボ分子ポンプ52、ロータリーポンプ等)によって排気機器が構成されている。
ロータリーポンプは陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を、大気圧より低いが比較的高い圧力まで1次的に粗く減圧させるための1次的な排気装置である。ターボ分子ポンプ52は陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を、ロータリーポンプによって設定された1次的な圧力よりもさらに低い圧力状態、望ましくは真空状態まで減圧するための2次的な排気装置である。粗い排気を行う1次的な排気装置はロータリーポンプ以外の適宜のポンプを適用することもできる。また、高精度の排気を行う2次的な排気装置もターボ分子ポンプ以外の適宜のポンプ、例えば油拡散ポンプを適用することができる。
ターボ分子ポンプ52及び図示しないロータリーポンプによって陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を真空状態に設定することにより、フィラメント29の劣化を抑えてフィラメント29の寿命を長くすることができ、さらに回転対陰極6の表面の汚染を防いで回転対陰極6の寿命を長くすることができる。
ところで、一般に、フィラメント29のエミッタ37から電子を発生して回転対陰極6のX線焦点FからX線を発生させたとき、X線焦点FからはX線以外に反跳電子(いわゆる2次電子)が発生する。特許文献1(特開平8−162285号公報)の図2(A)に示されている従来のX線発生装置においては、フィラメント(40/この段落及び次の段落でカッコ付符号は特許文献内の符号を示す)を収容している空間から見て対陰極(24)を収容している空間の後方位置にターボ分子ポンプ(20)を設けていた。そのため、X線焦点で発生した反跳電子はターボ分子ポンプ(20)の内部へ進入していた。
反跳電子がターボ分子ポンプ(20)の内部へ進入すると、ターボ分子ポンプ(20)内で電荷が蓄積され、その結果、異常な放電が発生するおそれがあった。また、進入した電子が、ターボ分子ポンプの回転翼を支持するベアリングのグリスを劣化させるおそれがあった。
これに対し、本実施形態では、ターボ分子ポンプ52につながっている排気通路51は隔壁3aによって、陰極収容室K1のフィラメント29の周辺部分及び対陰極収容空間K2から隔絶しているので、対陰極6のX線焦点Fで発生した反跳電子は対陰極収容空間K2内で消滅し、排気通路51に進入することがなく、従って、反跳電子がターボ分子ポンプ52に進入することを防止できる。また、本実施形態では、フィラメント29及び対陰極6の全体を隔壁3aによって覆っているので、X線焦点Fから出る反跳電子の影響からターボ分子ポンプ52を完全に保護できる。
本実施形態では、排気通路51は回転対陰極6の回転中心線X0に対して直角の方向(図3の左右方向)に延在している。また、排気通路51は、フィラメント29から見て回転対陰極6と同じ側に設けられている。これらの構成により、X線焦点Fで発生した反跳電子が排気通路51へ進入することを正確に防止できると共に、排気通路51を対陰極収容室K2と別の所に設けた構造でありながら、X線発生装置1の全体形状を非常に小型に形成することができた。
なお、排気通路51は隔壁3aを隔てて対陰極収容空間K2と別の所に形成されていれば良く、必ずしも、図3に示すように回転対陰極6の回転中心線X0に対して直角であって、しかも回転対陰極6の面平行中心線X2に沿って略平行に延びる方向に設けなくても良く、それ以外の適宜の方向に延在するようにしても良い。
(電子銃の支持系)
図3において、ケーシング3の端部に電子銃4の支持装置53が設けられている。この支持装置53は、セラミックによって形成されたガイシ54と、ガイシ54の上に固定された台座56とを有している。電子銃4の取付部14は、ネジ等といった固定具によって台座56の上に固定されている。この固定は、ネジ以外の任意の固定手段を用いて行っても良い。ガイシ54はベアリング57によって自身の中心線X1を中心として回転可能にケーシング3に支持されている。ガイシ54従って台座56の回転中心線X1は、回転対陰極6の回転中心線X0に直交している回転対陰極6の幅方向に関する中心線X2、すなわち回転対陰極6の円形状の面に対して平行方向に延びる回転対陰極6の中心線X2(面平行中心線ということがある)と交差している。
ガイシ54及びそれに固定された台座56は中心線X1を中心として回転可能であるが、通常は、図2に示す位置、すなわち、電子銃4のフィラメント29のエミッタ37が回転対陰極6に対して真正面を向く位置、すなわちウエネルトカバー13が回転対陰極6の面平行中心線X2と一直線を成す位置に固定されている。
電子銃4を上記の固定状態から解除することにより、台座56及びそれに取り付けられた電子銃4を線X1を中心として小さな角度で回転移動、すなわち傾斜移動させることができる。そして、台座56はその傾斜移動させた後の位置に固定することができる。このような電子銃4の傾斜移動は、回転対陰極6の外周面上における電子の衝突領域、すなわちX線焦点Fの形成領域を、回転対陰極6の外周面上で変化させるためのものである。例えば、回転対陰極6の外周表面の中心から左側の部分と右側の部分とを互いに異なる材料で形成した上で、電子銃4を左右方向へ傾斜移動させれば、回転対陰極6の外周面から発生するX線の波長を変化させることができる。
(X線処理系)
図2のモノクロメータ9はX線焦点Fから出た複数種類の波長のX線を含むX線を単色化する。すなわち、モノクロメータ9は複数種類の波長のX線から特定波長のX線を選択的に取り出す。本実施形態においてモノクロメータ9は、いわゆるサイド・バイ・サイド構造の多層膜ミラーによって構成されている。このような多層膜ミラーは、例えば株式会社リガク製のマックス・フラックス(登録商標)を用いることができる。サイド・バイ・サイドの多層膜ミラーは、例えば図13に示すように、それぞれが湾曲したX線反射面58a,58bを有した2つの多層膜ミラー59a,59bを互いに直角に配置した構成となっている。
個々の多層膜ミラー59a,59bは、図13の部分図(a)に模式的に示すように、複数の異なる物質から成る薄膜61を交互に積層することによって形成されている。薄膜61は、例えば、Ni(ニッケル)とC(炭素)、Mo(モリブデン)とSi(シリコン)、W(タングステン)とBC、等といった各種の物質の積層の組み合わせを適用できる。図13(a)では便宜的に個々の薄膜61を非常に厚い膜厚で描いているが、実際には非常に薄い薄膜である。X線焦点Fから出たX線R0は各X線反射面58a,58bで反射(すなわち回折)する。反射したX線R1は、X線反射面58a,58bの湾曲形状に応じた進行経路をたどる。
例えば、X線反射面58a,58bが楕円面であれば、X線焦点Fを1つの楕円焦点に置いたとき、反射X線R1はもう1つの楕円焦点に集束する集束X線となる。X線反射面58a,58bが放物面であれば、反射X線R1は平行X線となる。本実施形態では、X線反射面58a,58bを楕円面に設定し、試料Sが置かれる位置Pに反射X線R1が集束するように設定する。
X線は、一般に、ブラッグの回折条件である2dsinθ=nλを満足するときに回折する。但し、「d」は格子面間隔、「θ」はブラッグ角(すなわち、X線の入射角及び反射角)、「n」は反射次数、「λ」は使用したX線の波長である。多層膜ミラー59a.59bでは、X線入射側からの距離をYとしたとき、Yの値が変化するごとにdの値を変化させて、距離Yの各位置においてX線が反射(すなわち回折)するように設定している。これにより、反射X線R1として強度の強いX線を得ている。
図2において、ケーシング3のX線取出し窓7とX線処理要素としてのモノクロメータ9との間に設けられたX線シャッタ8は、例えば、図2の紙面垂直方向(紙面を貫通する方向)に延びる円筒形状に形成されており、さらにその円筒形状の中心線を横切る方向にX線通過用の貫通孔が設けられている。X線シャッタ8を自身の中心線の周りに矢印Jで示すように回転させて貫通孔をX線進行路に合わせるか、あるいは合わせないかにより、それぞれ、X線を通過させるか、あるいはX線の進行を遮断できる。
(ケーシング、電子銃等の寸法)
本実施形態において、電子銃4、ケーシング3等に関する形状及び寸法は、図4において、次のように設定されている。なお、各寸法は許容誤差を含んだ概略の値である。
電子銃4のウエネルトカバー13の幅W10=10mm、
回転対陰極6の幅W11=10mm、
電子銃4のウエネルトカバー13とケーシング3の壁の内面との距離W12=9.5mm、
電子銃4の取付部14とケーシング3の壁の内面との距離W22=15mm、
回転対陰極6の面平行方向の中心線X2からX線処理要素であるモノクロメータ9の先端までの距離W14=30mm、
である。
電子銃4の取付部14の幅W30は、人が取付部14を台座56に着脱する際に支障を来たさない程度の小さ過ぎない大きさである。陰極収容空間K1は、電子銃4の電子発生部12を収容している狭幅部分と、電子銃4の取付部14を収容している広幅部分とから成っている。広幅部分の幅W31は人の指を挿入するのに十分な幅である。陰極収容空間K1の狭幅部分の幅は対陰極収容空間K2の幅W32と等しくなっている。
なお、ケーシング3の形状は必要に応じて種々に改変できる。例えば、陰極収容空間K1の狭幅部分の幅及び対陰極収容空間K2の幅W32を陰極収容空間K1の幅広部分の幅W31まで広げて、陰極収容空間K1の全体の幅と対陰極収容空間K2の幅とを等しい均一の幅とすることができる。
また、本実施形態における狭幅部分を含めた陰極収容空間K1の全体の幅を符号W31で示すように広くして、陰極収容空間K1の狭幅部分を無くすこともできる。
(X線発生装置の全体的な動作)
本実施形態のX線発生装置1は以上のように構成されているので、図3において、排気通路51、ターボ分子ポンプ52、及び図示しないロータリーポンプを含む排気装置の働きにより、陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2の内部が真空状態に設定される。その後、フィラメント29に通電が成されると、そのフィラメント29が発熱してエミッタ37から電子が放出される。放出された電子は、図11の第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23によって進行方向を制御されながら、図2の回転対陰極6の外周面に衝突してX線焦点Fを形成する。そして、このX線焦点FからX線が空間の全方位に出射する。
X線シャッタ8がX線の通過を許容する状態に設定されていると、X線シャッタ8を通過したX線がモノクロメータ9のX線反射面に入射する。モノクロメータ9は入射したX線を単色化し、単色化されたX線R1が試料S内の領域に集束する。スリット11は、不要なX線が試料Sに向かうことを防止する。試料Sに入射したX線は、その試料Sの結晶構造に対応して回折し、その回折線が図示しないX線検出器によって検出される。その検出結果を分析することにより、試料Sの結晶構造を解析できる。
X線発生の処理を継続して行うと、電子銃4の特性が次第に劣化する。特性が許容限界よりも悪くなった場合には、電子銃4を交換する。また、測定の種類に応じて異なった種類の電子銃4に交換する必要が生じる場合がある。これらのような電子銃4の交換に際しては、ケーシング3の側端の蓋10をケーシング3から取り外し、陰極収容空間K1内に作業者が指を挿入し、電子銃4の取付部14を台座56から取り外し、さらに、電子銃4の全体をケーシング3の外側へ持ち出す。その後、別の電子銃4を陰極収容空間K1内へ挿入し、その電子銃4の取付部14を台座56に固定することにより、電子銃4を回転対陰極6に対する所定位置に設置する。
なお、本実施形態ではX線シャッタ8をX線の進行方向に沿ってモノクロメータ9の上流位置に設けたが、X線シャッタ8はモノクロメータ9の下流位置に設けることもできる。こうすることにより、X線焦点Fからモノクロメータ9までの距離を小さくできる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、陰極としてのフィラメント29の形状は、図8に示した形状に限られず、必要に応じた形状とすることができる。例えば、図8の実施形態では、迂回形状部分39においてZ1〜Z5の5つの迂回形状を形成したが、迂回形状の個数をより少なく、又はより多くすることができる。
また、上記の実施形態では図2において電子銃4を中心線X1を中心として傾斜移動(すなわち揺動移動)できるようにしたが、そのような傾斜移動を行うことなく、電子銃4が常に回転対陰極6の面平行方向の中心線X2と平行に延在する状態に固定されている場合も本発明に含まれる。
また、上記の実施形態では対陰極として回転対陰極4を用いたが、これを固定型の対陰極とすることもできる。
1.X線発生装置、 2.台座、 3.ケーシング、 3a.壁、 4.電子銃、 6.回転対陰極、 7.X線取出し窓、 8.X線シャッタ、 9.モノクロメータ、 10.蓋、 11.スリット、 12.電子発生部、 13.ウエネルトカバー、 14.取付部、 16.第1ウエネルト電極、 17.フィラメントユニット、 18.ネジ、 19.ネジ、 21a,21b.端子ネジ、 22.開口、 23.第2ウエネルト電極、 23a.基準面、 24.ブラケット、 25.ネジ、 26a,26b.電極軸、 27a,27b.カーボンワッシャ、 28a,28b.ネジ、 29.フィラメント(陰極)、 31a,31b.端子ブロック、 32a,32b.ネジ孔、 33.端子、 36.ヒータ部、 37.エミッタ、 38.取付部、 39.迂回形状部、 41.貫通孔、 42.開口、 43.貫通孔、 44.ネジ孔、 46.電圧供給部、 47.電力ケーブル、 48.X線取出し窓、 51.排気通路、 52.ターボ分子ポンプ(排気機器)、 53.支持装置、 54.ガイシ、 56.台座、 57.ベアリング、 58a,58b.X線反射面、 59a,59b.多層膜ミラー、 61.薄膜、 F.X線焦点、 G.間隔、 H.エミッタの高さ、J.回転方向、 L.エミッタの長さ、 L0.X線焦点の長さ、 K1.陰極収容空間、 K2.対陰極収容空間、 R0,R1.X線、 S.試料、 V1,V2.電圧、 W0.X線焦点の幅、 W10.ウエネルトカバーの幅、 W11.回転対陰極の幅、 W12.ウエネルトカバーとケーシングとの距離、 W22.取付部とケーシングとの距離、 W14.モノクロメータまでの距離、 W30.電子銃の取付部の幅、 W31.陰極収容空間の幅、 W32.対陰極収容空間の幅、 X0.対陰極の回転中心線、 X1.電子銃の回転中心線、 X2.対陰極の面平行中心線、 Y.多層膜ミラーの反射位置の距離、 α1,α2.取出し角、 β.モノクロメータのX線取込み角

Claims (5)

  1. 陰極で発生した電子を対陰極に衝突させ、当該対陰極の電子が衝突した部分であるX線焦点からX線を発生するX線発生装置において、
    前記陰極と前記対陰極との周囲を真空に排気する排気機器と、
    前記陰極と前記排気機器との間及び前記対陰極と前記排気機器との間に配置された隔壁とを有しており、
    前記陰極と前記対陰極と前記排気機器とは空間的につながっており、
    前記隔壁は前記X線焦点から発生する反跳電子が前記排気機器へ向かって進行することを防止する
    ことを特徴とする排気機器を備えたX線発生装置。
  2. 前記排気機器は空気を吸引する吸気口を有しており、
    前記隔壁は前記吸気口へ通じる排気通路を形成しており、
    前記排気通路は、前記陰極を収容している空間に直接に開口しており、前記対陰極を収容している空間には直接には開口していない
    ことを特徴とする請求項1記載の排気機器を備えたX線発生装置。
  3. 前記対陰極は回転対陰極であり、前記排気通路は前記回転対陰極の回転中心線と直角の方向に延在していることを特徴とする請求項2記載の排気機器を備えたX線発生装置。
  4. 前記排気通路は、前記陰極から見て前記対陰極と同じ側に設けられていることを特徴とする請求項3記載の排気機器を備えたX線発生装置。
  5. 前記排気機器は、回転軸上に回転翼を設けて成るターボ分子ポンプを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の排気機器を備えたX線発生装置。
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