JP5614854B2 - 電子銃、x線発生装置及びx線測定装置 - Google Patents

電子銃、x線発生装置及びx線測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、陰極で発生した電子の進行をウエネルト電極によって制御する構成を有したX線発生装置に関する。
一般にX線発生装置においては、陰極で発生した電子を対陰極に衝突させる。対陰極において電子が衝突した領域がX線焦点となる。そして、このX線焦点からX線が発生する。このX線発生装置において、電子の進行経路上にウエネルト電極を配置し、このウエネルト電極によって電子の進行方向を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に示されたX線発生装置は、本明細書に添付の図16に示すように、開口面積が大きい第1ウエネルト電極101と、開口面積が小さい第2ウエネルト電極102とを有している。陰極(フィラメント)103は第2ウエネルト電極102の開口の中に配置されている。対陰極(ターゲット)104と陰極103との間に電圧V1が印加されている。ウエネルト電極101,102と陰極103との間に電圧V2が印加されている。
陰極103に通電がなされると、陰極103は発熱して熱電子Eを発生する。熱電子Eは、第1ウエネルト電極101及び第2ウエネルト電極102によって形成された電界によって進行方向を制御されながら、電圧V1によって加速されて対陰極104に衝突する。電子が衝突した領域がX線焦点Fであり、このX線焦点FからX線が放射される。
特開2007−115553号公報(第5〜6頁、図7)
上記の従来のX線発生装置においては、陰極としてコイル状のタングステンフィラメントを用いていた。また、第1ウエネルト電極101と第2ウエネルト電極102は1つの電極部材によって一体部品となっていた。陰極は、継続して使用すると劣化するので、必要に応じて交換を行う。この交換の際には、図16において、ウエネルト電極101,102をX線発生装置内の所定位置に配置したままで、陰極103を第2ウエネルト電極102から取り外し、その後、新たな陰極103を第2ウエネルト電極102の内部に取り付けていた。
陰極103の形状が大きくて、しかも第2ウエネルト電極102に対する陰極103の位置精度がそれ程厳しく無い場合には、そのような従来の交換方法を支障なく適用できる。しかしながら、最近では小型で高輝度の電子源が要求されており、そのような電子源においては、陰極を小型に形成すること、及び第2ウエネルト電極に対する陰極の位置精度を高く規定することが必要となって来ている。
このような場合に上記の従来の交換方法、すなわち、ウエネルト電極101,102をX線発生装置内の所定位置に配置したままで、陰極103を第2ウエネルト電極102から取り外し、その後、新たな陰極103を第2ウエネルト電極102の内部に取り付けるという方法を採用した場合には、ウエネルト電極101,102に対して陰極を所望の位置精度で配置することが不可能であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、陰極をウエネルト電極に対して高い位置精度で配置することができる電子銃、X線発生装置、及びX線測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電子銃は、電子を放出する陰極と、電子を通過させるための第1の孔を備えた第1ウエネルト電極と、前記陰極及び前記第1の孔に対して所定位置に配置された第2の孔を備えており前記第1ウエネルト電極よりも前記陰極に近い位置に設けられた第2ウエネルト電極と、前記陰極及び前記第2ウエネルト電極は1つの組立体内に含まれていて一体になっており、前記組立体は前記第1ウエネルト電極に対して着脱可能であることを特徴とする。
本発明によれば、陰極及び第2ウエネルト電極を含む組立体が第1ウエネルト電極に対して着脱可能である。そして、単体となった状態の組立体において第2ウエネルト電極に対する陰極の位置調整を行うことができる。このため、陰極の構成要素であるエミッタの形状が非常に小さくて、そのエミッタを第2ウエネルト電極に対して厳しい許容差範囲内の位置に置かなければならない場合でも、そのエミッタを所望の位置に容易に且つ正確に置くことができる。
本発明に係る電子銃において、前記第1ウエネルト電極の第1の孔の開口面積は前記第2ウエネルト電極の第2の孔の開口面積よりも大きく設定することができる。この構成により、陰極から放出された電子の方向制御を、第1ウエネルト電極及び第2ウエネルト電極によって正確に行うことができる。
本発明に係る電子銃において、前記陰極は、発熱するヒータ部と、前記ヒータ部によって加熱されて電子を放出するエミッタとを有する構成とすることができる。そして、前記エミッタは前記第2ウエネルト電極の第2の孔に挿入することができる。
この構成は、線状でコイル状のフィラメントによって陰極を構成するのでは無く、いわゆる傍熱型の陰極を用いることを内容とする構成である。ヒータ部はガラス状カーボン等によって形成でき、エミッタはLaB、CeB等によって形成できる。傍熱型の陰極は、線状でコイル状のフィラメント陰極に比較して、ヒータ電流を小さくでき、簡単に取り替えることができ、しかも寸法精度を容易に高くできる。
本発明に係る電子銃において、前記第2ウエネルト電極の電子が出る側の面は長方形状とすることができる。そして、前記組立体は、第2ウエネルト電極における電子が出る側の面の反対側に設けられた電極軸支持部材と、当該電極軸支持部材によって支持されて前記電子が出る側の面に沿って延在している電極軸とを有することができる。そして、前記陰極が前記電極軸に固定された状態で、前記陰極のエミッタを前記第2ウエネルト電極の第2の孔に対する所定位置に配置することができる。この構成により、組立体を簡単で安定した構造とすることができる。
本発明に係る電子銃において、前記陰極は前記電極軸の一端にネジによって固定することができる。また、前記電極軸の他端に端子ブロックを設け、当該端子ブロックに電力供給系の端子を取外し可能に接続することができる。
この構成により、電子銃を小型に形成することができ、しかも電力(すなわち、電圧及び電流)を受け取るための構成を小型で安定した構造にすることができる。
本発明に係る電子銃は、前記組立体及び前記第1ウエネルト電極を覆うウエネルトカバーと、当該ウエネルトカバーに固定された取付部とを有することができる。この取付部は、他の部材(例えば、台座)に取り付けられて所定位置に配置される。この構成により、作業者による組立体の取り扱いが容易となる。
次に、本発明に係るX線発生装置は、電子銃と、これに対向している対陰極とを有するX線発生装置であって、その電子銃は以上に記載した構成の各電子銃であり、当該電子銃は前記対陰極に対する所定位置に対して着脱可能であることを特徴とする。
このX線発生装置によれば、電子銃の交換及び電子銃内の陰極の交換を容易に行うことができ、しかも電子銃の構成要素である陰極を常にX線発生装置内の所望の位置に正確に置くことができる。
次に、本発明に係るX線測定装置は、X線発生装置で発生したX線を試料に照射し、当該試料で発生したX線をX線検出器によって検出するX線測定装置であって、そのX線発生装置は上記構成のX線発生装置であることを特徴とする。
このX線測定装置によれば、X線発生装置の構成要素である電子銃の交換及び電子銃内の陰極の交換を容易に行うことができ、しかも電子銃の構成要素である陰極を常にX線発生装置内の所望の位置に正確に置くことができる。このため、異なる種類のX線を用いて複数種類の測定を行うことが要求される場合に、その要求に容易に対応できる。
本発明によれば、陰極及び第2ウエネルト電極を含む組立体が第1ウエネルト電極に対して着脱可能である。そして、単体となった状態の組立体において第2ウエネルト電極に対する陰極の位置調整を行うことができる。このため、陰極の構成要素であるエミッタの形状が非常に小さくて、そのエミッタを第2ウエネルト電極に対して厳しい許容差範囲内の位置に置かなければならない場合でも、そのエミッタを所望の位置に容易に且つ正確に置くことができる。
本発明に係るX線発生装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1のA−A線に従った平面断面図である。 図1及び図2のB−B線に従った縦断面図である。 図2の要部を拡大して示す平面断面図である。 本発明に係る電子銃の一実施形態を示す斜視図である。 図5の矢印Cに従って電子銃の前面を示す斜視図である。 図5に示す電子銃の要部である陰極ユニットを示す斜視図である。 図7に示す陰極ユニットの要部である陰極を示す斜視図である。 図7の矢印Dに従って陰極ユニットの前面を示す斜視図である。 図5のE−E線に従って電子銃の断面構造を示す縦断面図である。 図5の要部である陰極のエミッタ及びその周辺を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は正面図である。 陰極と対陰極とを用いて行われるX線の発生を模式的に示す図である。 図2の要部であるモノクロメータを示す斜視図である。 図8に示した陰極の変形例を示す斜視図である。 図7に示した陰極ユニットの変形例を示す斜視図である。 従来のX線発生装置の要部を示す側面断面図である。
以下、本発明に係るX線発生装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これ以降の説明では図面を参照するが、その図面では特徴的な部分を分かり易く示すために実際のものとは異なった比率で構成要素を示す場合がある。
(X線発生装置の全体的な構成)
図1は本発明に係るX線発生装置の外観を示す斜視図である。図2は図1におけるA−A線に従った平面断面図である。図3は図1及び図2におけるB−B線に従った縦断面図である。図4は図2の要部を拡大して示す図である。
これらの図において、X線発生装置1は、図1に示す台座2と、台座2の上に設けられた金属製のケーシング3と、ケーシング3の内部に設けられた電子銃4と、同じくケーシング3の内部に設けられていて電子銃4に対向している回転対陰極6とを有している。図2及び図3では台座2の図示を省略している。電子銃4はケーシング3内の陰極収容空間K1内に配置されている。回転対陰極6はケーシング3内の対陰極収容空間K2内に配置されている。陰極収容空間K1と対陰極収容空間K2とは互いにつながっている空間である。
図2において、電子銃4と回転対陰極6とが対向している部分のケーシング3の壁の部分にX線取出し窓7が設けられている。X線取出し窓7は、X線を通過させることができる材料、例えば、Be(ベリリウム)によって形成されている。ケーシング3において電子銃4が設けられている側の端部は、電子銃4を出し入れできる大きさの開口となっている。そして、その開口は蓋10によって閉じられている。蓋10はケーシング3に対して、ネジその他の締結手段によって着脱可能となっている。
図2では、ケーシング3の右側の壁(図3の図示しない手前側の壁)にX線取出し窓7を設ける例を示したが、X線取出し窓7はケーシング3の左側の壁(図3の奥側の壁)に設けることもできる。また、X線取出し窓7は、図2の手前側及び/又は奥側(すなわち、図3に示すX線発生装置1の上側U及び/又は下側D)に設けることもできる。
X線発生装置1は、また、図2において、X線取出し窓7の外部の近傍に設けられたX線シャッタ8と、X線シャッタ8の後部(図2の右部)に設けられたX線処理要素としての集光機能を備えたモノクロメータ9と、不要なX線の進行を遮断するスリット11とを有している。図4に示すように、X線取出し窓7は、X線焦点Fから発生したX線をモノクロメータ9が取り込む角度βの範囲よりも広い照射角度を有している。なお、X線処理要素としては、モノクロメータ以外のX線処理構造体を必要に応じて用いることもできる。なお、図1ではX線シャッタ8及びモノクロメータ9の図示を省略している。
X線発生装置1がX線測定装置、すなわちX線分析装置に適用される場合には、図2において、スリット11を通過したX線は試料S、例えばタンパク質の微小領域、例えば50×50μm〜150×150μmの範囲内の領域を照射する。そして、試料Sで回折が生じた場合には、その回折線が図示しないX線検出器によって検出される。X線測定装置は特定の構成に限定されるものではなく、集中法回折測定装置、平行ビーム法回折測定装置、その他種々のX線測定装置に適用できる。なお、図1では、スリット11及び試料Sの図示を省略している。
(電子銃)
図3及び図4において、電子銃4は、電子発生部12と、ウエネルトカバー13と、ウエネルトカバー13と一体である取付部14とを有している。電子発生部12は、図5に示すように、第1ウエネルト電極16と、陰極ユニット17とを有している。陰極ユニット17は、ネジ18(例えば、直径2.6mmの6角孔付ボルト)によって第1ウエネルト電極16に固定されている。第1ウエネルト電極16はネジ19(例えば、直径2.6mmの6角孔付ボルト)によってウエネルトカバー13に固定されている。
第1ウエネルト電極16の回転対陰極6に対向する面を矢印Cに従って示すと図6に示す通りである。図6において、ウエネルトカバー13は第1ウエネルト電極16の回転対陰極6に対向する面以外の部分を覆っている。第1ウエネルト電極16は電子を通過させるための孔である第1の孔22を有している。
本実施形態において、陰極ユニット17は第1ウエネルト電極16に対して着脱可能な構成となっている。図7は、第1ウエネルト電極16から取り外された単体の陰極ユニット17を示している。陰極ユニット17は、第2ウエネルト電極23と、これの裏面に固定された断面L字形状の電極軸支持部材としてのブラケット24と、ブラケット24を貫通している2本の電極軸26a,26bと、カーボンワッシャ27a,27bを介してネジ28a,28bによって電極軸26a,26bの上端に固定された陰極29とを有している。
ブラケット24はネジ(例えば、6角孔付ボルト)25によって第2ウエネルト電極23の裏面に固定されている。ブラケット24と電極軸26a,26bとは耐熱性の接着剤によって互いに固着されている。端子ブロック31a,31bは、溶接、例えばTIG溶接によって電極軸26a,26bの下端に固着されている。各端子ブロック31a,31bにはネジ孔32a,32bが設けられている。これらのネジ孔32a,32bに図5の端子ネジ21a,21bをネジ込むことができる。
図5において、外部の電気系統の端子33がウエネルトカバー13の下部に導入されている。端子ネジ21a又は21bによって相手側の端子33を端子ブロック31a又は31bに固着することにより、端子ブロック31a及び31bの一方又は両方を他の電気系統と電気的に接続することができる。本実施形態では、一方の端子ブロック31aに外部端子33が接続されている。
端子ブロック31a,31bは導電性材料、例えばSUS304によって形成されている。電極軸26a,26bは導電性材料、例えばSUS304によって形成されている。ブラケット24は絶縁性材料、例えばセラミックスによって形成されている。第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23は導電性材料、例えばSUS304によって形成されている。
本実施形態では、図5に示す状態において電子発生部12の下部の端子ネジ21a又は21bを緩めて取り外し、さらにネジ18を緩めて取り外せば、陰極ユニット17を第1ウエネルト電極16から取り外すことができる。また、その逆の手順により、陰極ユニット17を第1ウエネルト電極16へ取り付けることができる。
陰極29は、図8に示すように、非晶質のカーボンによって形成されたヒータ部36と、単結晶の硼化物又多結晶焼結体の硼化物によって形成されたエミッタ(電子放出体)37とによって形成されている。非晶質のカーボンは、例えばガラス状カーボンである。硼化物は、例えばLaB(六硼化ランタン)、CeB(六硼化セリウム)である。
ヒータ部36は、図7の電極軸26a,26bに固定される部分である取付部38と、熱を有効に発生するために迂回している迂回形状部39とを有している。エミッタ37は、ヒータ部36の中央の先端部に接着剤、好ましくはカーボン接着剤によって固着されている。取付部38には、図7のネジ28a,28bを貫通させるための貫通孔41が形成されている。
なお、陰極29の形状は、供給される電流や、必要とされる発熱量に応じて、図8に示す形状以外の適宜の形状とすることができる。
図7において、第2ウエネルト電極23の回転対陰極6に対向する面を矢印Dに従って示すと図9に示す通りである。図9において、第2ウエネルト電極23における電子が出る側の面23aは概ね長方形状に形成されている。その第2ウエネルト電極23には、上方から順に、陰極29のエミッタ37を収容する孔である第2の孔42と、図5のネジ18(第1ウエネルト電極16への固着用ネジ)を通すための貫通孔43と、ネジ25(ブラケット24の固定用ネジ)と嵌合するネジ孔44とが設けられている。
図5のE−E線に従った電子銃4の断面構造は図10に示す通りである。図10において、陰極29の取付部38とウエネルトカバー13の内面との間隔Gは、例えば約0.75mmである。
図11は、陰極29のエミッタ37と、第2ウエネルト電極23と、第1ウエネルト電極16との位置関係を示している。図11(a)は側面断面図であり、図11(b)は正面図である。エミッタ37の電子放出面の高さH及び長さLは、例えば、H×L=0.5mm×2mmである。第2ウエネルト電極23の回転対陰極6(図3参照)側の表面である電子が出る側の面23a(以下、基準面ということもある)は、陰極ユニット17を図5のように第1ウエネルト電極16に取り付けた状態で、第1ウエネルト電極16に対する相対位置が自動的に正確に所定位置に位置決めされる。
そして、第2ウエネルト電極23の電子が出る側の面、すなわち基準面23aに対するエミッタ37の相対位置は、投影機を用いて寸法を確認したり、レーザ光を利用した非接触高さ測定器を用いて寸法を確認しながら、図7のネジ28a,28bを緩めたり締めたりして陰極29を微妙に動かすことにより、調節される。具体的には、基準面23aに対するエミッタ37の寸法公差は、例えば±0.02mmである。また、基準面23aに対するエミッタ37の平行度は、例えば±0.02mmである。
本実施形態では、エミッタ37の形状自体が非常に小さく、さらに、第2ウエネルト電極23の基準面23aに対するエミッタ37の相対位置も非常に厳しい許容差範囲内に収まっていなければならない。図16に示した従来の電子銃にあっては第1ウエネルト電極101と第2ウエネルト電極102とが1つの一体部品であるウエネルト電極として形成されており、しかもそのウエネルト電極は対陰極104に対する所定位置に取り外し不能に固定配置されていた。そして、ウエネルト電極101,102に対する陰極103の相対的な位置を調整する際には、X線発生装置の内部に固定されているウエネルト電極101,102に対して陰極103を外部から微妙に動かして、その調整をしなければならなかった。陰極103の形状が大きかったり、ウエネルト電極101,102に対する陰極103の相対位置の許容差範囲が大きい場合には、そのような従来の調整方法を適用しても問題は生じなかったが、本実施形態のようにエミッタ37が非常に小型になり、しかもウエネルト電極101,102に対する陰極103の相対位置の許容差範囲が非常に小さい場合には、上記のような従来の調整方法では十分な位置精度を実現できない。
この点に関し、本実施形態では、エミッタ37及び第2ウエネルト電極23を含む陰極ユニット17が第1ウエネルト電極16に対して着脱可能である。そして、単体となった状態の陰極ユニット17において第2ウエネルト電極23の基準面23aに対して陰極29のエミッタ37の位置を微妙に調節することが可能である。この結果、エミッタ37の形状が非常に小さくて、そのエミッタ37を第2ウエネルト電極23に対して厳しい許容差範囲内の位置に置かなければならない場合でも、そのエミッタ37を所望の位置に容易に置くことができる。
(回転対陰極)
図2及び図3から理解されるように、回転対陰極6は円盤形状に形成されている。回転対陰極6の外周表面は、希望する波長のX線を発生できる材料によって形成されている。例えば、CuKα線を希望する場合には、Cu(銅)によって形成される。また、回転対陰極6の外周表面は、Cr(クロム)又はW(タングステン)とすることもできる。
回転対陰極6は、図示しない駆動装置によって駆動されて、対陰極6自身の幅方向(すなわち、円形状の平面と直交する方向)に延びる中心線X0を中心として回転する。例えば、9,000〜12,000rpmの回転速度で回転する。駆動装置は、図示されていないが、例えば回転対陰極6の中心軸と駆動源とをベルトで連結して成るベルト駆動方式や、回転対陰極6の中心軸を電磁力によって直接に回転駆動するダイレクトドライブ方式等、任意の構成とすることができる。異なる方式の駆動方法を採用する場合でケーシング3の形状が変わることがあるが、いずれの場合でも回転対陰極6を収容するためのケーシング3の内部空間は気密に保持される。
(電力系及びX線の発生)
図3において、ケーシング3の上部に電圧供給部46が設けられている。この電圧供給部46に電力ケーブル47が接続されており、図示しない高電圧発生源から電力ケーブル47を通して図5の外部端子33へ電圧及び電流が供給される。これにより、電子銃4の電子発生部12へ高電圧及び高電流が供給される。
図12は、陰極29と回転対陰極6とを模式的に示している。図12において、回転対陰極6は電気的に接地されている。回転対陰極6と陰極29との間には負の電圧V1、例えばV1=45〜60kVが印加されている。陰極29と第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23との間には負の電圧V2、例えばV2=200Vが印加されている。電圧V1及びV2は、図3の電力ケーブル47を通じて供給される。
陰極29は通電によって発熱してエミッタ37から熱電子を放出する。放出された電子は、第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23によって進行方向を制御されながら、電圧V1によって加速されて回転対陰極6の外周面に衝突する。こうして回転対陰極6の外周面に電子が衝突した領域がX線焦点Fであり、このX線焦点FからX線が空間の全方位に発生する。
回転対陰極6の外周面上に形成された実際のX線焦点Fは実焦点と呼ばれる。実焦点Fの大きさは、例えば陰極29のエミッタ37の形状に対応した幅W0、長さL0の長方形状である。寸法は、例えば、W0=40μm、L0=400μmの長方形状からW0=70μm、L0=700μmの長方形状である。
X線焦点Fから全方位に放出されたX線は、回転対陰極6の回転中心線X0に対して平行方向に設けられた(すなわち実焦点Fの短手側に設けられた)取出し窓7から外部へ取り出されたり、回転中心線X0に対して直角方向に設けられた(すなわち実焦点Fの長手側に設けられた)取出し窓48から外部へ取り出される。X線焦点Fに対する取出し窓7の角度α1及びX線焦点Fに対する取出し窓48の角度α2は、X線取出し角と呼ばれており、これらの角度は例えば角度5°〜6°である。なお、X線取出し窓7は図1及び図2に示したX線取出し窓7と同じものである。また、X線取出し窓48は図1及び図2に示す本実施形態では設けられていない。
実焦点端手側の窓7から取り出されるX線についてのX線焦点、及び実焦点長手側の窓48から取り出されるX線についてのX線焦点は、実効焦点と呼ばれている。実焦点短手側の窓7から取り出されるX線の実効焦点の大きさは、実焦点が40×70μmであれば、40×40μmの矩形状又はφ(直径)40μmの円形状である。他方、実焦点が70×700μmであれば70×70μm又はφ70μmである。こうして取り出されたX線はポイントフォーカスのX線と呼ばれる。
実焦点長手側の窓48から取り出されるX線の実効焦点の大きさは、実焦点が40×70μmであれば、40×70μmの長方形状である。他方、実焦点が70×700μmであれば70×700μmの長方形状である。こうして取り出されたX線はラインフォーカスのX線と呼ばれる。
ポイントフォーカス又はラインフォーカスは、X線回折装置、X線散乱装置等といったX線分析装置によって行われる測定の種類に応じて適宜に選択して使用される。本実施形態では、実焦点端手側の1つのX線取出し窓7からポイントフォーカスのX線を取り出すものとしている。
(排気系)
図3において、陰極29を含んでいる電子銃4はケーシング3内に設けられた陰極収容空間K1内に収容されている。また、回転対陰極6はケーシング3内に設けられた対陰極収容空間K2内に収容されている。陰極収容空間K1と対陰極収容空間K2は互いにつながっている。陰極29の寿命を長くしたり、対陰極6の表面の汚染を防いだりするため、陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2は真空状態又はそれに近い減圧状態(以下、単に真空状態という)になるように排気される。以下、この排気系について説明する。
ケーシング3の内部であって、ケーシング3の壁3aによって隔てられた所に排気通路51が設けられている。排気通路51の一端は電子銃4を収容している陰極収容空間K1に直接に開口している。壁3aによって隔てられているので、排気通路51は対陰極収容空間K2には直接には開口していない。排気通路51の他端には排気手段としてのターボ分子ポンプ52が接続されている。ターボ分子ポンプ52は、周知の通り、回転軸に複数の回転翼を軸心に沿って多段にわたって取り付けた構成を有している。図示していないが、ターボ分子ポンプ52の後段にはロータリーポンプが接続されている。
ロータリーポンプは陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を、大気圧より低いが比較的高い圧力まで1次的に粗く減圧させるための1次的な排気装置である。ターボ分子ポンプ52は陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を、ロータリーポンプによって設定された1次的な圧力よりもさらに低い圧力状態、望ましくは真空状態まで減圧するための2次的な排気装置である。粗い排気を行う1次的な排気装置はロータリーポンプ以外の適宜のポンプを適用することもできる。また、高精度の排気を行う2次的な排気装置もターボ分子ポンプ以外の適宜のポンプ、例えば油拡散ポンプを適用することができる。
ターボ分子ポンプ52及び図示しないロータリーポンプによって陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2を真空状態に設定することにより、陰極29の劣化を抑えて陰極29の寿命を長くすることができ、さらに回転対陰極6の表面の汚染を防いで回転対陰極6の寿命を長くすることができる。
ところで、一般に、陰極29のエミッタ37から電子を発生して回転対陰極6のX線焦点FからX線を発生させたとき、X線焦点FからはX線以外に2次電子(いわゆる反跳電子)が発生する。この2次電子がターボ分子ポンプ52の内部へ進入すると、ターボ分子ポンプ52内で電荷が蓄積され、その結果、異常な放電が発生するおそれがある。また、進入した電子が、ターボ分子ポンプの回転翼を支持するベアリングのグリスを劣化させるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、ターボ分子ポンプ52につながっている排気通路51は隔壁3aによって対陰極収容空間K2から隔絶しているので、対陰極6のX線焦点Fで発生した2次電子は対陰極収容空間K2内で消滅し、排気通路51に進入することがなく、従って、2次電子がターボ分子ポンプ52に進入することを防止できる。
本実施形態では、排気通路51は回転対陰極6の回転中心線X0に対して直角の方向(図3の左右方向)に延在している。また、排気通路51は、陰極29から見て回転対陰極6と同じ側に設けられている。これらの構成により、X線焦点Fで発生した2次電子が排気通路51へ進入することを正確に防止できると共に、排気通路51を対陰極収容室R2と別の所に設けた構造でありながら、X線発生装置1の全体形状を非常に小型に形成することができた。
なお、排気通路51は隔壁を隔てて対陰極収容空間K2と別の所に形成されていれば良く、必ずしも、図3に示すように回転対陰極6の回転中心線X0に対して直角であって、しかも回転対陰極6の面平行中心線X2に沿って略平行に延びる方向に設けなくても良く、それ以外の適宜の方向に延在するようにしても良い。
(電子銃の支持系)
図3において、ケーシング3の端部に電子銃4の支持装置53が設けられている。この支持装置53は、セラミックによって形成されたガイシ54と、ガイシ54の上に固定された台座56とを有している。電子銃4の取付部14は、ネジ等といった固定具によって台座56の上に固定されている。電子銃4は、電子銃4以外の他の部材に取り付けられてX線発生装置1の内部の所定位置に設置されるのであるが、本実施形態では、台座56がそのような他の部材として機能している。台座56への取付部14の固定は、ネジ以外の任意の固定手段を用いて行っても良い。
ガイシ54はベアリング57によって自身の中心線X1を中心として回転可能にケーシング3に支持されている。ガイシ54従って台座56の回転中心線X1は、回転対陰極6の回転中心線X0に直交している回転対陰極6の幅方向に関する中心線X2、すなわち回転対陰極6の円形状の面に対して平行方向に延びる回転対陰極6の中心線X2(面平行中心線ということがある)と交差している。
ガイシ54及びそれに固定された台座56は中心線X1を中心として回転可能であるが、通常は、図2に示す位置、すなわち、電子銃4のフィラメント29のエミッタ37が回転対陰極6に対して真正面を向く位置、すなわちウエネルトカバー13が回転対陰極6の面平行中心線X2と一直線を成す位置に固定されている。
電子銃4を上記の固定状態から解除することにより、台座56及びそれに取り付けられた電子銃4を線X1を中心として小さな角度で回転移動、すなわち傾斜移動させることができる。そして、台座56はその傾斜移動させた後の位置に固定することができる。このような電子銃4の傾斜移動は、回転対陰極6の外周面上における電子の衝突領域、すなわちX線焦点Fの形成領域を、回転対陰極6の外周面上で変化させるためのものである。例えば、回転対陰極6の外周表面の中心から左側の部分と右側の部分とを互いに異なる材料で形成した上で、電子銃4を左右方向へ傾斜移動させれば、回転対陰極6の外周面から発生するX線の波長を変化させることができる。
(X線処理系)
図2のモノクロメータ9はX線焦点Fから出た複数種類の波長のX線を含むX線を単色化する。すなわち、モノクロメータ9は複数種類の波長のX線から特定波長のX線を選択的に取り出す。本実施形態においてモノクロメータ9は、いわゆるサイド・バイ・サイド構造の多層膜ミラーによって構成されている。このような多層膜ミラーは、例えば株式会社リガク製のマックス・フラックス(登録商標)を用いることができる。サイド・バイ・サイドの多層膜ミラーは、例えば図13に示すように、それぞれが湾曲したX線反射面58a,58bを有した2つの多層膜ミラー59a,59bを互いに直角に配置した構成となっている。
個々の多層膜ミラー59a,59bは、図13の部分図(a)に模式的に示すように、複数の異なる物質から成る薄膜61を交互に積層することによって形成されている。薄膜61は、例えば、Ni(ニッケル)とC(炭素)、Mo(モリブデン)とSi(シリコン)、W(タングステン)とBC、等といった各種の物質の積層の組み合わせを適用できる。図13(a)では便宜的に個々の薄膜61を非常に厚い膜厚で描いているが、実際には非常に薄い薄膜である。X線焦点Fから出たX線R0は各X線反射面58a,58bで反射(すなわち回折)する。反射したX線R1は、X線反射面58a,58bの湾曲形状に応じた進行経路をたどる。
例えば、X線反射面58a,58bが楕円面であれば、X線焦点Fを1つの楕円焦点に置いたとき、反射X線R1はもう1つの楕円焦点に集束する集束X線となる。X線反射面58a,58bが放物面であれば、反射X線R1は平行X線となる。本実施形態では、X線反射面58a,58bを楕円面に設定し、試料Sが置かれる位置Pに反射X線R1が集束するように設定する。
X線は、一般に、ブラッグの回折条件である2dsinθ=nλを満足するときに回折する。但し、「d」は格子面間隔、「θ」はブラッグ角(すなわち、X線の入射角及び反射角)、「n」は反射次数、「λ」は使用したX線の波長である。多層膜ミラー59a.59bでは、X線入射側からの距離をYとしたとき、Yの値が変化するごとにdの値を変化させて、距離Yの各位置においてX線が反射(すなわち回折)するように設定している。これにより、反射X線R1として強度の強いX線を得ている。
図2において、ケーシング3のX線取出し窓7とX線処理要素としてのモノクロメータ9との間に設けられたX線シャッタ8は、例えば、図2の紙面垂直方向(紙面を貫通する方向)に延びる円筒形状に形成されており、さらにその円筒形状の中心線を横切る方向にX線通過用の貫通孔が設けられている。X線シャッタ8を自身の中心線の周りに矢印Jで示すように回転させて貫通孔をX線進行路に合わせるか、あるいは合わせないかにより、それぞれ、X線を通過させるか、あるいはX線の進行を遮断できる。
(ケーシング、電子銃等の寸法)
本実施形態において、電子銃4、ケーシング3等に関する形状及び寸法は、図4において、次のように設定されている。なお、各寸法は許容誤差を含んだ概略の値である。
電子銃4のウエネルトカバー13の幅W10=10mm、
回転対陰極6の幅W11=10mm、
電子銃4のウエネルトカバー13とケーシング3の壁の内面との距離W12=9.5mm、
電子銃4の取付部14とケーシング3の壁の内面との距離W22=15mm、
回転対陰極6の面平行方向の中心線X2からX線処理要素であるモノクロメータ9の先端までの距離W14=30mm、
である。
電子銃4の取付部14の幅W30は、人が取付部14を台座56に着脱する際に支障を来たさない程度の小さ過ぎない大きさである。陰極収容空間K1は、電子銃4の電子発生部12を収容している狭幅部分と、電子銃4の取付部14を収容している広幅部分とから成っている。広幅部分の幅W31は人の指を挿入するのに十分な幅である。陰極収容空間K1の狭幅部分の幅は対陰極収容空間K2の幅W32と等しくなっている。
なお、ケーシング3の形状は必要に応じて種々に改変できる。例えば、陰極収容空間K1の狭幅部分の幅及び対陰極収容空間K2の幅W32を陰極収容空間K1の幅広部分の幅W31まで広げて、陰極収容空間K1の全体の幅と対陰極収容空間K2の幅とを等しい均一の幅とすることができる。
また、本実施形態における狭幅部分を含めた陰極収容空間K1の全体の幅を符号W31で示すように広くして、陰極収容空間K1の狭幅部分を無くすこともできる。
(X線発生装置の全体的な動作)
本実施形態のX線発生装置1は以上のように構成されているので、図3において、排気通路51、ターボ分子ポンプ52、及び図示しないロータリーポンプを含む排気装置の働きにより、陰極収容空間K1及び対陰極収容空間K2の内部が真空状態に設定される。その後、フィラメント29に通電が成されると、そのフィラメント29が発熱してエミッタ37から電子が放出される。放出された電子は、図11の第1ウエネルト電極16及び第2ウエネルト電極23によって進行方向を制御されながら、図2の回転対陰極6の外周面に衝突してX線焦点Fを形成する。そして、このX線焦点FからX線が空間の全方位に出射する。
X線シャッタ8がX線の通過を許容する状態に設定されていると、X線シャッタ8を通過したX線がモノクロメータ9のX線反射面に入射する。モノクロメータ9は入射したX線を単色化し、単色化されたX線R1が試料S内の領域に集束する。スリット11は、不要なX線が試料Sに向かうことを防止する。試料Sに入射したX線は、その試料Sの結晶構造に対応して回折し、その回折線が図示しないX線検出器によって検出される。その検出結果を分析することにより、試料Sの結晶構造を解析できる。
X線発生の処理を継続して行うと、電子銃4の特性が次第に劣化する。特性が許容限界よりも悪くなった場合には、電子銃4を交換する。また、測定の種類に応じて異なった種類の電子銃4に交換する必要が生じる場合がある。これらのような電子銃4の交換に際しては、ケーシング3の側端の蓋10をケーシング3から取り外し、陰極収容空間K1内に作業者が指を挿入し、電子銃4の取付部14を台座56から取り外し、さらに、電子銃4の全体をケーシング3の外側へ持ち出す。その後、別の電子銃4を陰極収容空間K1内へ挿入し、その電子銃4の取付部14を台座56に固定することにより、電子銃4を回転対陰極6に対する所定位置に設置する。
本実施形態のX線発生装置1では、図5において、陰極29を別の陰極と交換しなければならない場合がある。その場合には、図3においてケーシング3の端面に設けた蓋10を外して開口を開ける。そして、その開口に作業者が手を入れて、電子銃4の取付部14を台座56から取り外し、電子銃4をケーシング3の外部に取り出す。
次に、取り出された電子銃4に対して、図5において、端子ネジ21aを緩めて外部端子33を端子ブロック31aから取り外し、ネジ18を緩めて陰極ユニット17を第1ウエネルト電極16から取り外し、さらに、陰極ユニット17の全体をウエネルトカバー13の外部に取り出す。このとき、第1ウエネルト電極16はネジ19によってウエネルトカバー13に取り付けられたままである。
取り出された陰極ユニット17は図7に示す状態である。この陰極ユニット17において、電極軸26a,26bの上端のネジ28a,28bを緩めて取り外し、陰極29を電極軸26a,26bから取り外す。次に、別の陰極29のエミッタ37を第2ウエネルト電極23の第2の孔42に挿入し、さらに、陰極29の取付部38をネジ28a,28bによって電極軸26a,26bの上端に固定する。
この際、エミッタ37は、第2ウエネルト電極23の基準面である電子が出る側の面23aに対して所望の相対位置に置かれる。本実施形態では、図11に示すように、エミッタ37が第2ウエネルト電極23の第2の孔42の中に納まる位置に置かれる。必要に応じて、エミッタ37の一部若しくは全部を第2の孔42の対陰極側(図11の右側)の外側又は対陰極と反対側(図11の左側)の外側へ出して配置させることもできる。
電子が出る側の面23aに対するエミッタ37の相対位置の調整は、投影機を用いて寸法を確認したり、レーザ光を利用した非接触高さ測定器を用いて寸法を確認しながら、ネジ28a,28bを締めたり緩めたりして陰極29を適宜に位置移動させることによって行われる。この位置調整は、図3及び図5のウエネルトカバー13の中で行われるのではなく、陰極ユニット17を第1ウエネルト電極16から分離した上で、ウエネルトカバー13の外部にて行われる。従って、本実施形態では、エミッタ37が小型であって、しかもエミッタ37の設置位置に関して厳しい寸法許容差が要求される場合であっても、その要求に応えることができる。
(変形例)
陰極29の形状は、図8に示した形状に限られず、必要に応じた形状とすることができる。例えば、図8の実施形態では、迂回形状部分39においてZ1〜Z5の5つの迂回形状を形成したが、迂回形状の個数をより少なく、又はより多くすることができる。図14は変形例に係る陰極69を示している。この陰極69はZ1〜Z3の3個の迂回形状を持っている。なお、図14と図8とで同じ部材は同じ符号を用いて示している。
図15は、上記の陰極69を用いて構成された陰極ユニット67を示している。この陰極ユニット67が図7に示した陰極ユニット17と異なる点は、
(1)電極軸26a,26bを支持するための電極軸支持部材としてのブラケット64が断面L字形状の部材ではなく、直方体部材の角部を面取りした形状の部材であること、
(2)図7で示したようなネジ25でブラケット64を第2ウエネルト電極23に固定するのではなく、部分Mの所で溶接によってそれらを固着して一体にしている。図15と図7とで同じ部材は同じ符号を用いて示している。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、上記の実施形態では図2において電子銃4を中心線X1を中心として傾斜移動(すなわち揺動移動)できるようにしたが、そのような傾斜移動を行うことなく、電子銃4が常に回転対陰極6の面平行方向の中心線X2と平行に延在する状態に固定されている場合も本発明に含まれる。
上記の実施形態では、対陰極として回転対陰極4を用いたが、これを固定型の対陰極とすることもできる。
上記の実施形態ではX線シャッタ8をX線の進行方向に沿ってモノクロメータ9の上流位置に設けたが、X線シャッタ8はモノクロメータ9の下流位置に設けることもできる。こうすることにより、X線焦点Fからモノクロメータ9までの距離を小さくできる。
上記の実施形態では、線状のフィラメントによって陰極を形成するのではなく、断面矩形状で平面的には適宜の迂回形状を有した発熱体によってヒータ36を形成し、そのヒータ部36の先端にエミッタ37を固着することにより陰極を形成した。しかしながら、線状でコイル状のフィラメントを陰極とすることもできる。
1.X線発生装置、 2.台座、 3.ケーシング、 3a.壁、 4.電子銃、 6.回転対陰極、 7.X線取出し窓、 8.X線シャッタ、 9.モノクロメータ、 10.蓋、 11.スリット、 12.電子発生部、 13.ウエネルトカバー、 14.取付部、 16.第1ウエネルト電極、 17.陰極ユニット(組立体)、 18.ネジ、 19.ネジ、 21a,21b.端子ネジ、 22.第1の孔、 23.第2ウエネルト電極、 23a.電子が出る側の面、 24.ブラケット(電極軸支持部材)、 25.ネジ、 26a,26b.電極軸、 27a,27b.カーボンワッシャ、 28a,28b.ネジ、 29.陰極、 31a,31b.端子ブロック、 32a,32b.ネジ孔、 33.外部端子、 36.ヒータ部、 37.エミッタ、 38.取付部、 39.迂回形状部、 41.貫通孔、 42.第2の孔、 43.貫通孔、 44.ネジ孔、 46.電圧供給部(電力供給系)、 47.電力ケーブル(電力供給系)、 48.X線取出し窓、 51.排気通路、 52.ターボ分子ポンプ、 53.支持装置、 54.ガイシ、 56.台座(他の部材)、 57.ベアリング、 58a,58b.X線反射面、 59a,59b.多層膜ミラー、 61.薄膜、 64.ブラケット(電極軸支持部材)、 67.陰極ユニット、 69.陰極、 F.X線焦点、 G.間隔、 H.エミッタの高さ、J.回転方向、 L.エミッタの長さ、 L0.X線焦点の長さ、 M.溶接部分、 K1.陰極収容空間、 K2.対陰極収容空間、 R0,R1.X線、 S.試料、 V1,V2.電圧、 W0.X線焦点の幅、 W10.ウエネルトカバーの幅、 W11.回転対陰極の幅、 W12.ウエネルトカバーとケーシングとの距離、 W22.取付部とケーシングとの距離、 W14.モノクロメータまでの距離、 W30.電子銃の取付部の幅、 W31.陰極収容空間の幅、 W32.対陰極収容空間の幅、 X0.対陰極の回転中心線、 X1.電子銃の回転中心線、 X2.対陰極の面平行中心線、 Y.多層膜ミラーの反射位置の距離、 α1,α2.取出し角、 β.モノクロメータのX線取込み角

Claims (9)

  1. 電子を放出する陰極と、
    電子を通過させるための第1の孔を備えた第1ウエネルト電極と、
    前記陰極及び前記第1の孔に対して所定位置に配置された第2の孔を備えており前記第1ウエネルト電極よりも前記陰極に近い位置に設けられた第2ウエネルト電極と、を有しており、
    前記陰極及び前記第2ウエネルト電極は1つの組立体内に含まれていて一体になっており、
    前記組立体は前記第1ウエネルト電極に対して着脱可能である
    ことを特徴とする電子銃。
  2. 前記第1ウエネルト電極の第1の孔の開口面積は前記第2ウエネルト電極の第2の孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の電子銃。
  3. 前記陰極は、発熱するヒータ部と、前記ヒータ部によって加熱されて電子を放出するエミッタとを有しており、
    前記エミッタは前記第2ウエネルト電極の第2の孔に挿入されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子銃。
  4. 前記第2ウエネルト電極の電子が出る側の面は長方形状であり、
    前記組立体は、第2ウエネルト電極における電子が出る側の面の反対側に設けられた電極軸支持部材と、当該電極軸支持部材によって支持されて前記電子が出る側の面に沿って延在している電極軸とを有しており、
    前記陰極が前記電極軸に固定された状態で前記陰極のエミッタが前記第2ウエネルト電極の第2の孔に対する所定位置に配置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電子銃。
  5. 前記陰極は前記電極軸の一端にネジによって固定されていることを特徴とする請求項4記載の電子銃。
  6. 前記電極軸の他端に端子ブロックが設けられており、当該端子ブロックに電力供給系の端子が取外し可能に接続されることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の電子銃。
  7. 前記組立体及び前記第1ウエネルト電極を覆うウエネルトカバーと、当該ウエネルトカバーに固定された取付部とを有しており、前記取付部が他の部材に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の電子銃。
  8. 電子銃と、これに対向している対陰極とを有するX線発生装置において、
    前記電子銃は請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の電子銃であり、
    当該電子銃は前記対陰極に対する所定位置に対して着脱可能である
    ことを特徴とするX線発生装置。
  9. X線発生装置で発生したX線を試料に照射し、当該試料で発生したX線をX線検出器によって検出するX線測定装置において、
    前記X線発生装置は請求項8記載のX線発生装置である
    ことを特徴とするX線測定装置。
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