JP2013206255A - 半導体装置及びその動作タイミング調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力回路がデータを取り込むタイミングを精度よく調整できる半導体装置を提供する。
【解決手段】インターフェイスチップIFは、制御信号DWCLKTSVに基づくタイミングで、コアチップCC0に複数のライトデータをシリアルに出力するTSVバッファ52を有し、コアチップCC0は、インターフェイスチップIFからシリアルに供給されるライトデータをパラレルに保持する保持回路70a,70bと、内部ライトコマンドWRに応じて、制御信号DWCLKTSVOUTを生成するライト制御タイミング調整回路76と、ライト制御タイミング調整回路76に内部ライトコマンドWRを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路75と、制御信号DWCLKTSVOUTに基づくタイミングで、保持回路70a,70bから順次複数のライトデータを取り出す入力バッファ71とを有する。
【選択図】図8
【解決手段】インターフェイスチップIFは、制御信号DWCLKTSVに基づくタイミングで、コアチップCC0に複数のライトデータをシリアルに出力するTSVバッファ52を有し、コアチップCC0は、インターフェイスチップIFからシリアルに供給されるライトデータをパラレルに保持する保持回路70a,70bと、内部ライトコマンドWRに応じて、制御信号DWCLKTSVOUTを生成するライト制御タイミング調整回路76と、ライト制御タイミング調整回路76に内部ライトコマンドWRを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路75と、制御信号DWCLKTSVOUTに基づくタイミングで、保持回路70a,70bから順次複数のライトデータを取り出す入力バッファ71とを有する。
【選択図】図8
Description
本発明は半導体装置及びその動作タイミング調整方法に関し、特に、インターフェース機能を有するフロントエンド部と、メモリコアを含むバックエンド部とがそれぞれ別個の半導体チップに集積されてなる半導体装置及びその動作タイミング調整方法に関する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体記憶装置に要求される記憶容量は年々増大している。この要求を満たすため、近年、複数のメモリチップを積層したマルチチップパッケージと呼ばれるメモリデバイスが提案されている。しかしながら、マルチチップパッケージにて用いられるメモリチップは、それ自身が単体でも動作する通常のメモリチップであることから、各メモリチップには外部(例えば、メモリコントローラ)とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部が含まれている。このため、夫々のメモリチップ内のメモリコアに割り当て可能な占有面積は、全チップ面積からフロントエンド部の占有面積を減じた面積に制限され、1チップ当たり(一つのメモリチップ当たり)の記憶容量を大幅に増大させることは困難である。
しかも、フロントエンド部を構成する回路はロジック系の回路であるにもかかわらず、メモリコアを含むバックエンド部と同時に作製されるために、フロントエンド部のトランジスタを高速化することが困難であるという問題もあった。
このような問題を解決する方法として、フロントエンド部とバックエンド部をそれぞれ別個のチップに集積し、これらを積層することによって一つの半導体装置を構成する方法が提案されている。この方法によれば、バックエンド部が集積されたコアチップについては、メモリコアに割り当て可能な占有面積が増大することから、1チップ当たり(一つのコアチップ当たり)の記憶容量を増大させることが可能となる。一方、フロントエンド部が集積されたインターフェイスチップについては、メモリコアとは異なるプロセスで作製できるため、高速なトランジスタによって回路を形成することが可能となる。しかも、1つのインターフェイスチップに対して複数のコアチップを割り当てることができるため、全体として非常に大容量且つ高速な半導体装置を提供することが可能となる。
このような半導体装置に関し、特許文献1には、インターフェイスチップがリードデータを取り込む際の時間的なマージン(ラッチマージン)を十分に確保するための技術が開示されている。この技術では、コアチップ内に、リードデータの出力に関連する回路のレプリカ回路と、リードデータの出力タイミングを制御する出力タイミング調整回路とが設けられ、インターフェイスチップ内に、可変遅延回路を含むプロセスモニタ回路が設けられる。そして、プロセスモニタ回路は、レプリカ回路の遅延量と一致するよう可変遅延回路の遅延量を調節し、その結果を出力タイミング調整回路に反映させる。こうして各コアチップがリードデータを出力するタイミングを調節することで、インターフェイスチップがリードデータを取り込む際のラッチマージンを十分に確保することが可能になる。
また、DDR3(Double-Data-Rate3)タイプのSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)では、メモリコントローラとSDRAMとの間で、ライトレベリング及びリードレベリングが行われる。
ライトレベリングは、ライトデータがSDRAMに到達するタイミングをメモリコントローラ側で調整する処理である。この処理では、まずメモリコントローラが、クロック信号とデータストローブ信号をSDRAMに入力する。SDRAMは、データストローブ信号に同期してクロック信号をサンプリングし、その結果をメモリコントローラに返す。メモリコントローラは、こうして返されたサンプリング結果に基づき、クロック信号とデータストローブ信号の位相を補正する。
一方、リードレベリングは、SDRAMからリードデータが出力されてくるタイミングをメモリコントローラ側で検出する処理である。この処理では、まずメモリコントローラが、SDRAMに対してリードコマンドを発行する。SDRAMは、このリード指示に応じて、メモリセルアレイではなくマルチパーパスレジスタに記憶されるデータを出力する。メモリコントローラは、こうして出力されてきたデータの出力タイミングを確認することにより、SDRAMからリードデータが出力されてくるタイミングを検出する。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術や、ライトレベリング及びリードレベリングは、いずれも実データを用いてタイミング調整を行っているわけではない。したがって、タイミング調整に用いている回路と、実データの入出力に用いる回路(実データパス)との間で遅延量に違いがあると、タイミング調整の精度が悪化することになる。
また、上記のようなインターフェイスチップを用いるタイプの半導体装置において例えばライト動作を行う場合、ライトデータは、外部のコントローラからデータ入出力端子を通じて、インターフェイスチップに入力される。インターフェイスチップは、ライトコマンドに基づいて制御信号(以下、「第2の制御信号」という)を生成し、この第2の制御信号に応じたタイミングで、コアチップに対してライトデータを出力する。一方コアチップも、ライトコマンドに基づいて制御信号(以下、「第1の制御信号」という)を生成しており、この第1の制御信号に応じたタイミングで、インターフェイスチップからライトデータを受け取る。
ライトデータは、以上のような仕組みで各コアチップまで届けられる。したがって、第1の制御信号と第2の制御信号とは同期している必要があり、この同期がある程度以上ずれると、ライト動作が正常に行えなくなる。同期ずれの許容範囲を、「タイミングマージン」という。
以上のような事情は、リード動作についても同様である。従来の半導体装置においてチップ間のデータ入出力を行う場合、一方の半導体チップから他方の半導体チップに対して出力されるデータの時間幅は通常、2クロックである。したがって、上記タイミングマージンは2クロック分となるが、この2クロック分というタイミングマージンは十分なものとはいえないため、より長いタイミングマージンを有する半導体装置が求められている。
本発明による半導体装置は、第1及び第2の半導体チップと、コマンドが供給されるコマンド端子とを備え、前記第2の半導体チップは、前記コマンド端子に前記コマンドが供給されたタイミングに応じて第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路を有し、前記第1及び第2の半導体チップのいずれか一方は、前記第2の制御信号に基づくタイミングで、前記第1の半導体チップに複数のデータをシリアルに出力する出力バッファと、前記第2の半導体チップからシリアルに供給される前記複数のデータをパラレルに保持する複数の保持回路とを有し、前記第1の半導体チップは、前記コマンドを受けて第1の内部コマンドを生成する第1のコマンド発生回路と、前記第1の内部コマンドに応じて、第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、前記第1のタイミング調整回路に前記第1の内部コマンドを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路と、前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記複数の保持回路から順次前記複数のデータを取り出す入力バッファとを有することを特徴とする。
本発明の他の一側面による半導体装置は、第1及び第2の半導体チップと、コマンドが供給されるコマンド端子と、前記第2の半導体チップ内に保持されるデータを出力する出力回路と、前記出力回路から出力された前記データを取り込む入力回路と、前記コマンドを受けて第1の内部コマンドを生成する第1のコマンド発生回路と、前記第1の内部コマンドに応じて、前記データを前記第1の半導体チップに取り込むタイミングを示す第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、前記第1のタイミング調整回路に前記第1の内部コマンドを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路とを備え、前記入力回路は、前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記データを取り込むことを特徴とする。
本発明による半導体装置の動作タイミング調整方法は、互いにデータの入出力を行う第1及び第2の半導体チップを有し、外部から供給されるコマンドに応じて前記第2の半導体チップから前記第1の半導体チップにデータを出力する機能を有する半導体装置の動作タイミング調整方法であって、前記半導体装置に前記コマンドを供給するステップと、前記第1の半導体チップが、前記データを正しく取り込むことができたか否かを判定するステップと、前記データを前記第1の半導体チップが取り込むタイミングを示す第1の制御信号の生成タイミングを制御するステップとを備え、前記生成タイミングを変化させ、それぞれの前記生成タイミングにおける前記判定の結果に基づき、前記半導体装置に前記生成タイミングを書き込むことを特徴とする。
本発明のさらに他の一側面による半導体装置は、メモリセルアレイを有するコアチップと、前記コアチップを制御するインターフェイスチップと、複数のライトデータが供給されるデータ入出力端子と、ライトコマンドが供給されるコマンド端子とを備え、前記インターフェイスチップは、前記コマンド端子に前記ライトコマンドが供給されたタイミングに応じて第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路と、前記第2の制御信号に基づくタイミングで、前記コアチップに前記複数のライトデータをシリアルに出力する出力バッファとを有し、前記コアチップは、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータをパラレルに保持する複数の保持回路と、前記コマンド端子に前記ライトコマンドが供給されたタイミングに応じて第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記複数の保持回路から順次前記複数のライトデータを取り出し、かつ前記メモリセルアレイに対してシリアルに出力する入力バッファとを有することを特徴とする。
本発明のさらに他の一側面による半導体装置は、メモリセルアレイを有するコアチップと、前記コアチップを制御するインターフェイスチップと、複数のライトデータが供給されるデータ入出力端子と、ライトコマンドが供給されるコマンド端子とを備え、前記インターフェイスチップは、所定の時間間隔で断続的に活性化する第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路と、前記第2の制御信号が活性化するタイミングで順次、前記複数のライトデータを前記コアチップに出力する出力バッファとを有し、前記コアチップは、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータをパラレルに保持する複数の保持回路と、前記所定の時間間隔で断続的に活性化する第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、前記第1の制御信号が活性化するタイミングで順次、前記複数の保持回路から前記複数のライトデータを取り出し、かつ前記メモリセルアレイに対してシリアルに出力する入力バッファとを有することを特徴とする。
本発明によれば、実データパスを用いて検出した遅延量を遅延調整回路に設定することができるので、入力バッファ(入力回路)がデータを取り込むタイミングを精度よく調整できる。また、第1の半導体チップに複数の保持回路を設けたので、第1の半導体チップの入り口で、データを長い時間(第2の半導体チップから第1の半導体チップに対して出力されるデータの時間幅より長い時間)にわたって保持することが可能になる。したがって、第1の制御信号と第2の制御信号の同期ずれの許容範囲であるタイミングマージンを、保持回路を有しない従来の半導体装置に比べて、延ばすことが可能になる。
また、第1の半導体チップがデータを正しく取り込むことができたか否かを判定し、その結果に基づいて第1の制御信号の生成タイミングを設定しているので、第1の半導体チップがデータを取り込むタイミングを精度よく調整できる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態による半導体装置10の構造を説明するための模式的な断面図である。
図1に示すように、本実施の形態による半導体装置10は、互いに同一の機能を有し、同一の製造マスクを用いて製作された4枚のコアチップCC0〜CC3と、コアチップCC0〜CC3とは異なる製造マスクを用いて製作された1枚のインターフェイスチップIFと、1枚のインターポーザIPとが積層された構造を有している。コアチップCC0〜CC3及びインターフェイスチップIFはシリコン基板を用いた半導体チップであり、インターポーザIP上にフェースダウン方式で積層されている。フェースダウン方式とは、トランジスタなどの電子回路が形成された主面が下向き、つまり主面がインターポーザIP側を向くように半導体チップを搭載する方式を指す。
ただし、本発明による半導体装置がこれに限定されるものではなく、各半導体チップをフェースアップ方式で積層しても構わない。フェースアップ方式とは、トランジスタなどの電子回路が形成された主面が上向き、つまり主面がインターポーザIPとは反対側を向くように半導体チップを搭載する方式を指す。さらには、フェースダウン方式で積層された半導体チップとフェースアップ方式で積層された半導体チップとが混在していても構わない。
これら半導体チップのうち、最上層に位置するコアチップCC0を除く、コアチップCC1〜CC3及びインターフェイスチップIFには、いずれもシリコン基板を貫通する多数の貫通電極TSV(Through Silicon Via)が設けられている。積層方向から見た平面視で貫通電極TSVと重なる位置には、チップの主面側に表面バンプFBが設けられ、チップの裏面側には裏面バンプBBが設けられている。下層に位置する半導体チップの裏面バンプBBは、上層に位置する半導体チップの表面バンプFBに接合されており、これによって上下に隣接する半導体チップが電気的に接続されている。
本実施の形態において最上層のコアチップCC0に貫通電極TSVが設けられていないのは、フェースダウン方式で積層されているため、コアチップCC0の裏面側にバンプ電極を形成する必要がないからである。このように最上層のコアチップCC0に貫通電極TSVを設けない場合、他のコアチップCC1〜CC3よりも最上層のコアチップCC0の厚みを厚くすることが可能となるため、コアチップCC0の機械的強度を高めることが可能となる。ただし、本発明において最上層のコアチップCC0に貫通電極TSVを設けても構わない。この場合、全てのコアチップCC0〜CC3を同一の工程で作製することが可能となる。
コアチップCC0〜CC3は、単体で動作する通常のSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)に含まれる回路ブロックのうち、外部とのインターフェースを行ういわゆるフロントエンド部が削除された半導体チップである。言い換えれば、バックエンド部に属する回路ブロックのみが集積されたメモリチップである。フロントエンド部に含まれる回路ブロックとしては、メモリセルアレイとデータ入出力端子との間で入出力データのパラレル/シリアル変換を行うパラレルシリアル変換回路や、データの入出力タイミングを制御するDLL(Delay Locked Loop)回路などが挙げられる。
一方、インターフェイスチップIFは、単体で動作する通常のSDRAMに含まれる回路ブロックのうち、フロントエンド部のみが集積された半導体チップである。インターフェイスチップIFは、4枚のコアチップCC0〜CC3に対する共通のフロントエンド部として機能する。したがって、外部からのアクセスは全てインターフェイスチップIFを介して行われ、データの入出力もインターフェイスチップIFを介して行われる。
インターポーザIPは樹脂からなる回路基板であり、その裏面IPbには複数の外部端子(半田ボール)SBが形成されている。インターポーザIPは、半導体装置10の機械的強度を確保するとともに、電極ピッチを拡大するための再配線基板として機能する。つまり、インターポーザIPの上面IPaに形成された基板電極91をスルーホール電極92によって裏面IPbに引き出し、裏面IPbに設けられた再配線層93によって、外部端子SBのピッチを拡大している。インターポーザIPの上面IPaのうち、基板電極91が形成されていない部分はレジスト90aによって覆われている。また、インターポーザIPの裏面IPbのうち、外部端子SBが形成されていない部分はレジスト90bによって覆われている。図1には、5個の外部端子SBのみを図示しているが、実際にはより多くの外部端子が設けられる。外部端子SBのレイアウトは、規格により定められたSDRAMにおけるそれと同じである。したがって、外部のコントローラから見れば、半導体装置10は1個のSDRAMとして機能する。
積層されたコアチップCC0〜CC3及びインターフェイスチップIFの隙間には、アンダーフィル94が充填され、これによって機械的強度が確保されている。インターポーザIPとインターフェイスチップIFとの隙間には、NCP(Non-Conductive Paste)95が充填される。パッケージ全体はモールドレジン96によって被覆されている。これにより、各チップが物理的に保護される。
コアチップCC1〜CC3及びインターフェイスチップIFに設けられた貫通電極TSVは、チップサイズの増加を抑える為、加工可能な最小ピッチ又はそれよりもやや広いピッチP0で配列されている。ピッチP0の値は例えば40〜50μm程度である。一方、インターポーザIP上に設けられた基板電極91は、インターポーザIPの配線ルールで許容される最小ピッチ又はそれよりもやや広いピッチP1(>P0)で配列されている。ピッチP1の値は例えば75〜150μm程度である。特に限定されるものではないが、P1=P0×2とすることが好ましい。図1においては、コアチップCC1〜CC3及びインターフェイスチップIFのそれぞれにT1列〜T8列に配置された8つの貫通電極TSVを図示し、インターフェイスチップIFにT1列及びT8列〜T12列に配置された6つの表面バンプFBを図示しているが、実際にはより多くの貫通電極TSV及び表面バンプFBが設けられる。図1に示すように、インターフェイスチップIFに設けられた表面バンプFBには、インターポーザIP上の基板電極91に接合されるものと、インターポーザIP上の基板電極91に接合されないものとが含まれる。
コアチップCC1〜CC3に設けられた貫通電極TSVの大部分は、平面視で同じ位置に設けられた表面バンプFB及び裏面バンプBBと接続されている。本実施の形態においては、この種の貫通電極TSVを貫通電極TSV1と表記する。図1に示すT1列〜T8列に属する貫通電極TSVは、いずれも貫通電極TSV1である。
一方、インターフェイスチップIFに設けられた貫通電極TSVの大部分は、平面視で同じ位置に設けられた裏面バンプBBと接続される一方、平面視で同じ位置に設けられた表面バンプFBには接続されていない。本実施の形態においては、この種の貫通電極TSVを貫通電極TSV2と表記する。図1では、インターフェイスチップIFに設けられた複数の貫通電極TSVのうちT2列〜T7列のものが貫通電極TSV2である。
図2及び図3はそれぞれ、貫通電極TSV1,TSV2の構造を示す断面図である。
図2に示すように、貫通電極TSV1は、シリコン基板80、シリコン基板80の表面に設けられた層間絶縁膜81、及びシリコン基板80の裏面に設けられたパッシベーション膜83を貫通して設けられている。特に限定されるものではないが、貫通電極TSV1はCu(銅)からなる。シリコン基板80の表面(図2では上側の表面)は、トランジスタなどのデバイスが形成されるデバイス形成面である。貫通電極TSV1の周囲には絶縁リング82が設けられており、これによって、貫通電極TSV1とトランジスタ領域との絶縁が確保される。図2に示す例では絶縁リング82が二重に設けられており、これによって貫通電極TSV1とシリコン基板80との間の静電容量が低減されている。なお、絶縁リング82は、二重ではなく一重であっても構わない。
シリコン基板80の裏面側における貫通電極TSV1の端部は、裏面バンプBBで覆われている。裏面バンプBBは、図1に示すように、コアチップCC1〜CC3においては上層のコアチップCC0〜CC2に設けられた表面バンプFBと接し、インターフェイスチップIFにおいてはコアチップCC3に設けられた表面バンプFBと接する。特に限定されるものではないが、裏面バンプBBは、貫通電極TSV1の表面を覆うSnAg半田からなる。
シリコン基板80の表面には、上述した層間絶縁膜81を含む5層分の絶縁層が形成される。最上層は、パッシベーション膜84である。パッシベーション膜84を除く各層の表面には、シリコン基板80の表面に近い側から順に配線層L1〜L4が形成される。配線層L1〜L4はそれぞれパッドM1〜M4を含んで構成される。このうちパッドM1は、貫通電極TSV1のシリコン基板80の表面側における端部と接触している。また、層間絶縁膜81及びパッシベーション膜84を除く各層には、シリコン基板80の表面に近い側から順に各複数のスルーホール電極TH1〜TH3が設けられ、これによってパッドM1〜M4は互いに接続されている。
表面バンプFBは、パッシベーション膜84を貫通するピラー部86を通じて、パッドM4に接続される。したがって、表面バンプFBは、ピラー部86、パッドM1〜M4、及びスルーホール電極TH1〜TH3を介して、貫通電極TSV1の端部に接続される。表面バンプFBは、図1に示すように、コアチップCC1〜CC3においては下層のコアチップCC2,CC3及びインターフェイスチップIFに設けられた裏面バンプBBと接し、インターフェイスチップIFにおいてはインターポーザIP上の基板電極91と接する。特に限定されるものではないが、表面バンプFBはCu(銅)からなるピラー部86を有している。ピラー部86の表面は、Ni(ニッケル)とAu(金)の積層構造を有している。表面バンプFB及び裏面バンプBBの径は約20μm程度である。
パッシベーション膜84の表面は、表面バンプFBが形成された領域を除いてポリイミド膜85で覆われている。尚、図示しない内部回路との接続は、配線層L1〜L3に設けられたパッドM1〜M3から引き出される内部配線(図示せず)を介して行われる。
このように、貫通電極TSV1は、同一チップに関して平面視で同じ位置に設けられた表面バンプFB及び裏面バンプBBと接続されている。
これに対し、貫通電極TSV2では、図3に示すように、同じ平面位置にあるパッドM2とパッドM3を接続するスルーホール電極TH2が設けられない。このため、同じ平面位置にある表面バンプFBと裏面バンプBBとは短絡されない。その他の点では、貫通電極TSV2と貫通電極TSV1とは同じ構造を有している。
図4は、貫通電極TSV2の構造の変形例を示す断面図である。図1のT2列〜T7列に示された貫通電極TSV2の表面バンプFBは、インターポーザIP上の基板電極91に接合されていない。このような場合、図4に示す変形例のように、表面バンプFBを設けないこととしてもよい。
インターフェイスチップIFに設けられる貫通電極TSV2は、図1のT2列〜T7列に示すように、各コアチップCC1〜CC3に設けられる貫通電極TSV1とともに、インターフェイスチップIFと各コアチップCC1〜CC3とに共通に接続される信号パスを構成する。この信号パスを通じてインターフェイスチップIFが出力する信号は、各コアチップCC0〜CC3に共通に入力される。また、この信号パスを通じて各コアチップCC1〜CC3が出力する信号は、ワイヤードオアされてインターフェイスチップIFに入力される。こうして入出力される信号には、コマンド信号、アドレス信号、データ信号などが含まれる。なお、各チップにおいては、パッドM1〜M4を通じて、図示しない内部回路への信号の入出力が行われる。
一方、インターフェイスチップIFに設けられる貫通電極TSV1も、図1のT1列及びT8列に示すように、各コアチップCC1〜CC3に設けられる貫通電極TSV1とともに、インターフェイスチップIFと各コアチップCC1〜CC3とに共通に接続される信号パスを構成する。この信号パスは外部端子SBに直接接続され、主に電源電位を供給する用途で用いられる。
なお、図1には示していないが、図3に示した構造の貫通電極TSV2は、コアチップCC1〜CC3においても一部使用される。コアチップCC1〜CC3に設けられた貫通電極TSV2は、各コアチップCC0〜CC3に設けられた図示しない内部回路に所定の情報を順次転送したり、固有の情報を入力したりするために用いられる。このような情報としては、チップアドレス情報や、不良チップ情報などが挙げられる。
インターフェイスチップIFには、同じ平面位置に貫通電極TSVが設けられていない表面バンプFBaも設けられる。図1では、インターフェイスチップIFに設けられた複数の貫通電極TSVのうちT9列〜T12列に、この種の表面バンプFBaが設けられている。
図5は、表面バンプFBaの構造を示す断面図である。
図5に示すように、インターフェイスチップIFに設けられる表面バンプFBaはパッドM4,M3に接続されているが、その下方にはパッドM2,M1、貫通電極TSV及び裏面バンプBBが設けられていない。パッドM4,M3は、図示しないインターフェイスチップIF内のロジック回路などに接続される。
以上、半導体装置10の構造について説明した。次に、半導体装置10の具体的な回路構成について説明する。
初めに、図6は、半導体装置10と外部のメモリコントローラ1との接続関係を示す図である。同図に示すように、メモリコントローラ1は、インターフェイスチップIFを介して、各コアチップCC0〜CC3に接続される。メモリコントローラ1と半導体装置10との間では、上述したライトレベリング及びリードレベリングが行われる。一方、インターフェイスチップIFと各コアチップCC0〜CC3との間では、本発明にかかるデータ入出力のタイミング調整が行われる。
次に、図7及び図8は、本発明の好ましい第1の実施の形態による半導体装置10の構成を示すブロック図である。図7は、メモリセルからリードデータを読み出す動作(リード動作)に関する構成を、図8は、メモリセルに対してライトデータを書き込む動作(ライト動作)に関する構成を、それぞれ示している。
図7及び図8に示すように、インターポーザIPに設けられた外部端子には、クロック端子11、コマンド端子12、データ入出力端子13が含まれている。その他、アドレス端子、データストローブ端子、キャリブレーション端子、電源端子なども設けられているが、これらについては図示を省略してある。これら外部端子のうち、電源端子を除く全ての外部端子はインターフェイスチップIF内の内部回路に接続されており、コアチップCC0〜CC3内の内部回路には直接接続されない。
クロック端子11は外部クロック信号CLKが供給される端子であり、供給された外部クロック信号CLKはクロック生成回路15に供給される。クロック生成回路15は内部クロック信号ICLKを生成する回路であり、生成された内部クロック信号ICLKは、インターフェイスチップIF内及びコアチップCC0〜CC3内の各種回路ブロックに供給される。
コマンド端子12は、ロウアドレスストローブ信号、カラムアドレスストローブ信号、ライトイネーブル信号、チップセレクト信号、クロックイネーブル信号などからなるコマンド信号CMDが供給される端子である。これらのコマンド信号CMDは、インターフェイスチップIFのコマンド発生回路23及び各コアチップCC0〜CC3のコマンド発生回路44に供給される。コマンド発生回路44へは、コマンド発生回路23から貫通電極TSV1を経由して供給される。
コマンド発生回路23,44は、コマンド端子12から入力されたコマンド信号CMDをデコードすることによって、各種内部コマンドを生成する回路である。コマンド信号CMDには、リードコマンド、ライトコマンド、MRS(Mode register Set)コマンドなどが含まれる。コマンド信号CMDがリードコマンドを示している場合、コマンド発生回路23,44はそれぞれ内部リードコマンドRDを生成する。コマンド発生回路23が生成した内部リードコマンドRDは、遅延調整回路24を経て、インターフェイスチップIFに設けられるリード制御タイミング調整回路25に供給される。また、コマンド発生回路44が生成した内部リードコマンドRDは、同一コアチップ内のリード制御タイミング調整回路45に供給される。一方、コマンド信号CMDがライトコマンドを示している場合、コマンド発生回路23,44はそれぞれ内部ライトコマンドWRを生成する。コマンド発生回路23が生成した内部ライトコマンドWRは、インターフェイスチップIFに設けられるライト制御タイミング調整回路54に供給される。また、コマンド発生回路44が生成した内部ライトコマンドWRは、遅延調整回路75を経て、同一コアチップ内のライト制御タイミング調整回路76に供給される。
図7に示すリード制御タイミング調整回路25,45はそれぞれ、内部リードコマンドRDに応じて(コマンド端子12にリードコマンドが供給されたタイミングに応じて)、各種の制御信号を生成する回路である。リード制御タイミング調整回路25が生成する制御信号には、図7に示すように、制御信号DRAOTSVOUT、制御信号DRWBSLTCH、制御信号DRAODTが含まれる。また、リード制御タイミング調整回路45が生成する制御信号には、制御信号DRAE、制御信号DRAO、及び制御信号DRAOTSVが含まれる。
リード制御タイミング調整回路45が生成する制御信号DRAE,DRAO,DRAOTSVはそれぞれ、制御信号セレクタ回路46により、同一コアチップ内のメインアンプ40、RWBUSバッファ41、及びTSVFIFO42に供給される。また、リード制御タイミング調整回路25が生成する各制御信号のうち制御信号DRWBSLTCH,DRAODTはそれぞれ、制御信号セレクタ回路26により、インターフェイスチップIF内のTSVバッファ20及びRWBUSバッファ21に供給される。一方、制御信号DRAOTSVOUTは、制御信号セレクタ回路26及び貫通電極TSV1を介して各コアチップCC0〜CC3内のTSVセレクタ回路47に送られ、TSVセレクタ回路47によってTSVバッファ43に供給される。
図8に示すライト制御タイミング調整回路54,76はそれぞれ、内部ライトコマンドWRに応じて(コマンド端子12にライトコマンドが供給されたタイミングに応じて)、各種の制御信号を生成する回路である。ライト制御タイミング調整回路54が生成する制御信号には、制御信号DWCLKDT、制御信号DWCLKTSV、及び制御信号DWCLKTSVINが含まれる。また、ライト制御タイミング調整回路76が生成する制御信号には、制御信号DWCLKTSVOUT、制御信号DWCLK_CORE、及び制御信号DWAEが含まれる。
ライト制御タイミング調整回路54が生成する各制御信号のうち制御信号DWCLKDT,DWCLKTSVはそれぞれ、制御信号セレクタ回路55により、インターフェイスチップIF内のRWBUSバッファ51及びTSVバッファ52に供給される。一方、制御信号DWCLKTSVINは、制御信号セレクタ回路55及び貫通電極TSV1を介して各コアチップCC0〜CC3内のTSVセレクタ回路78に送られ、TSVセレクタ回路78によってTSVFIFO70に供給される。また、ライト制御タイミング調整回路76が生成する制御信号DWCLKTSVOUT,DWCLK_CORE,DWAEはそれぞれ、制御信号セレクタ回路77により、同一コアチップ内のTSVバッファ71、RWBUSバッファ72、及びライトアンプ73に供給される。
データ入出力端子13は、リードデータDQ又はライトデータDQの入出力を行うための端子である。リードデータDQに関しては、図7に示すように、データ入出力端子13は出力バッファ22に接続される。各コアチップCC0〜CC3のメモリセルアレイ65から読み出されたリードデータDQは、貫通電極TSV1を含む信号パスを経てインターフェイスチップIFに供給され、さらに出力バッファ22を経て、データ入出力端子13から外部に出力される。出力バッファ22の動作タイミングは、DQ出力制御回路27からのタイミング信号によって制御される。一方、ライトデータDQに関しては、図8に示すように、データ入出力端子13は入力バッファ50に接続される。外部から入力されたライトデータDQは、この入力バッファ50を介してRWBUSバッファ51に供給され、貫通電極TSV1を含む信号パスを経て、各コアチップCC0〜CC3に供給される。入力バッファ50の動作タイミングは、DQ入力制御回路56からのタイミング信号によって制御される。なお、図7及び図8にはデータ入出力端子13を1つだけ描いているが、実際の半導体装置10は複数のデータ入出力端子13を有しており、出力バッファ22、入力バッファ50、及び後述する各回路は、これら複数のデータ入出力端子13ごとに設けられる。
ライトデータDQは、これら複数のデータ入出力端子13それぞれに、8ビットずつバースト入力される。通常、このバースト入力が1サイクル内で2回連続して行われるため、各データ入出力端子13には、1サイクルで16ビットのライトデータDQがシリアルに供給されることになる。入力バッファ50は、こうして供給された16ビットのデータを4列のパラレルデータに変換して、RWBUSバッファ51に供給する。
一方、リードデータDQは、4列のパラレルデータとして、RWBUSバッファ21から出力バッファ22に供給される。各列には4ビットずつのデータが含まれる。出力バッファ22は、4列のパラレルデータを16ビットのシリアルデータに変換し、データ入出力端子13から8ビットずつバースト出力する。
以下、半導体装置10におけるリード動作とライト動作のそれぞれに関して、各信号の動作タイミング図も参照しながら、詳しく説明する。
初めに、図9は、リード動作に関わる各信号の動作タイミングを示す図である。以下、図7及び図9を参照しながら、リード動作に関わる半導体装置10の構成について詳しく説明する。
リード動作に関して、インターフェイスチップIF(第1の半導体チップ)には、図7に示すようにTSVバッファ20、RWBUSバッファ21、及び出力バッファ22が設けられる。また、各コアチップCC0〜CC3(第2の半導体チップ)には、メインアンプ40、RWBUSバッファ41、TSVFIFO42(第2の半導体チップ内に保持されるデータを出力する出力回路)、TSVバッファ43(出力回路から出力されたデータを取り込む入力回路)が設けられる。各コアチップCC0〜CC3には、他にセンスアンプ回路64及びメモリセルアレイ65も設けられる。
メモリセルアレイ65は、複数のワード線WLと複数のビット線BLが交差し、その交点にメモリセルMCが配置された構成を有している(図7及び後掲の各図においては、1本のワード線WL、1本のビット線BL、及び1個のメモリセルMCのみを示している)。ワード線WLの選択は、図示しないロウ系制御回路により、外部からアドレス端子に供給されるロウアドレスに基づいて行われる。また、ビット線BLはセンスアンプ回路64内の対応するセンスアンプに接続されている。センスアンプの選択は、図示しないカラム系制御回路により、外部からアドレス端子に供給されるカラムアドレスに基づいて行われる。
メモリセルアレイ65から読み出されたリードデータDQは、メインアンプ40及びRWBUSバッファ41を経て、TSVFIFO42に供給される。メインアンプ40及びRWBUSバッファ41の動作タイミングは、それぞれ制御信号DRAE,DRAOによって制御される。
図9に示すリードデータD1〜D4は、メモリセルアレイ65から4列のパラレルデータとして読み出される16ビットのリードデータDQのうちの1列分を示している。同図に示すデータRWBUS_COREは、RWBUSバッファ41の出力データである。同図に示すように、リードデータD1〜D4はそれぞれ2クロック分の時間幅で、シリアルにRWBUSバッファ41から出力される。
TSVFIFO42は、制御信号DRAOTSV(第3の制御信号)が活性化しているときに、RWBUSバッファ41から出力されたデータRWBUS_COREを取り込むよう構成される。なお、上述したように、制御信号DRAOTSVは、リード制御タイミング調整回路45(第2のタイミング調整回路)が、コマンド発生回路44(第2のコマンド発生回路)から供給される内部リードコマンドRD(第2のコマンド)に基づいて生成する制御信号である。図7に示すように、TSVFIFO42は2個の保持回路42a,42bを含んでおり、これらにより、取り込んだデータRWBUS_COREをパラレルに保持する。
保持回路42aは、断続的に到来する制御信号DRAOTSVの活性区間のうち、奇数番目のものが到来したタイミングで、データRWBUS_COREを取り込むよう構成される。これにより、保持回路42aは、RWBUSバッファ41からシリアルに出力される複数のリードデータDQのうち、奇数番目に供給されるリードデータDQ(リードデータD1,D3)を順次保持することになる。一方、保持回路42bは、断続的に到来する制御信号DRAOTSVの活性区間のうち、偶数番目のものが到来したタイミングで、データRWBUS_COREを取り込むよう構成される。これにより、保持回路42bは、RWBUSバッファ41からシリアルに出力される複数のリードデータDQのうち偶数番目に供給されるリードデータDQ(リードデータD2,D4)を順次保持することになる。図9に示すデータRWBUS_TSVFIFO<0>,RWBUS_TSVFIFO<1>はそれぞれ、保持回路42a,42bが保持しているデータを示している。図9に示すように、保持回路42a,42bはそれぞれ、各データを4クロック分の時間にわたって保持する。
TSVバッファ43は、2個の保持回路42a,42bから順次複数のリードデータDQを取り出し、貫通電極TSV1のコアチップ側端部に出力する回路である。TSVバッファ43がデータRWBUS_TSVFIFO<0>,RWBUS_TSVFIFO<1>を取り込むタイミングは、制御信号DRAOTSVOUT(第1の制御信号)によって制御される。
ここで、制御信号DRAOTSVOUTはインターフェイスチップIFから供給される信号であり、リードデータDQをインターフェイスチップIFに取り込むタイミングを示している。一方、制御信号DRAOTSVはコアチップ内で生成されるので、制御信号DRAOTSVと制御信号DRAOTSVOUTとの間では、同一チップ内で生成される制御信号間に比べ、同期ずれが発生する可能性が高い。そこで半導体装置10では、この同期ずれに対応するために、TSVFIFO42及び遅延調整回路24を設けている。TSVFIFO42は、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して遅れた場合に対応するための回路である。2個の保持回路42a,42bを有していることから、TSVFIFO42は、リードデータDQを従来のタイミングマージン(2クロック)の2倍の時間(4クロック)にわたって保持することができる。これにより、制御信号DRAOTSVOUTが多少遅れても、TSVバッファ43はリードデータDQを正しく取得できるようになる。一方、遅延調整回路24は、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して進んだ場合に対応するための回路である。こちらについては、後ほど別途詳しく説明する。
TSVバッファ43によって貫通電極TSV1のコアチップ側端部に出力されたリードデータDQは、TSVバッファ20によって取り込まれる。そして、RWBUSバッファ21及び出力バッファ22を経て、データ入出力端子13から外部のメモリコントローラ1(図6)に向けて出力される。TSVバッファ20及びRWBUSバッファ21の動作タイミングは、それぞれ制御信号DRWBSLTCH,DRAOUTによって制御される。制御信号DRWBSLTCH,DRAOUTはともにインターフェイスチップIF内のリード制御タイミング調整回路25が生成した制御信号であるので、制御信号DRAOTSVOUTと正しく同期している。したがって、TSVバッファ20及びRWBUSバッファ21は、常に正しくリードデータDQを取得することができる。
以下、遅延調整回路24の機能について、詳しく説明する。
遅延調整回路24は、リード制御タイミング調整回路25が各制御信号を生成するタイミングを制御する回路である。これを、コマンド発生回路23(第1のコマンド発生回路)により生成される内部リードコマンドRD(第1の内部コマンド)を、リード制御タイミング調整回路25(第1のタイミング調整回路)に供給するタイミングを遅延させることにより、実現する。半導体装置10は、遅延調整回路24に関連して遅延調整カウンタ回路30及びカウンタ値ラッチ回路31を備えており、遅延調整回路24における内部リードコマンドRDの遅延量は、これらの回路によって設定される。具体的に説明すると、遅延調整カウンタ回路30は、コマンド発生回路23から供給されるカウンタ制御信号CCSに従い、カウンタ値を増加させる機能を有している。なお、コマンド発生回路23は、コマンド端子12にMRSコマンドが供給されたことに応じて、カウンタ制御信号CCSを生成するよう構成される。カウンタ値ラッチ回路31は、遅延調整カウンタ回路30のカウンタ値をラッチする回路である。カウンタ値ラッチ回路31は複数のヒューズ素子を含むヒューズ回路(記憶回路)も有しており、レーザ等によってこれら複数のヒューズ素子の切断状態を制御することで、固定的にカウンタ値を記憶できるように構成される。カウンタ値ラッチ回路31に記憶されるカウンタ値は遅延調整コード信号DACSDACSとして遅延調整回路24に供給され、これにより内部リードコマンドRDの遅延量が規定される。
図9に示す「調整コード:0」「調整コード:1」「調整コード:N」はそれぞれ、遅延調整コード信号DACSが0,1,Nである場合を示している。遅延調整コード信号DACSの数値は、遅延調整回路24における内部リードコマンドRDの遅延量を表している。図9には、遅延調整コード信号DACSが0である場合に、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して進んでしまっている例を示している。この例では、TSVバッファ43はリードデータDQの取り込みに失敗し、TSVバッファ43の出力信号である信号RWBUS_TSVには、前サイクルにおけるTSVFIFO42の出力信号が設定される。
本実施の形態では、外部テスタを用い、出荷前の試験段階で、最適な遅延調整コード信号DACSを半導体装置10に設定する処理を行う。具体的には、まず初期状態として、メモリセルアレイ65に所定のデータを書き込んでおく。この書き込みは、各コアチップがウエハ状態にあるときに(積層前の段階で)、図示しないテスト用回路を用いて行えばよい。また、遅延調整カウンタ回路30には、カウンタ値の初期値として0を設定しておく。設定処理においては、まず初めにコマンド端子12及び図示しないアドレス端子にそれぞれアクトコマンド及びロウアドレスを入力し、次いで、コマンド端子12及びアドレス端子にそれぞれリードコマンド及びカラムアドレスを入力する。その結果、データ入出力端子13からリードデータDQが出力されてくるので、外部テスタにより、正しいデータが出力されてきたか否かを確認する。出力されてきたリードデータDQが正しくないものであった場合、コマンド端子12にMRSコマンドを入力することによってコマンド発生回路23にカウンタ制御信号CCSを生成させ、これにより、遅延調整カウンタ回路30のカウンタ値を1増加させる。その後、正しいリードデータDQが出力されるようになるまで、以上の処理を繰り返す。正しいリードデータDQが出力されたら、その時点でのカウンタ値を、レーザ等によってカウンタ値ラッチ回路31内のヒューズ回路に書き込む。これにより、最適な遅延調整コード信号DACSの設定が完了する。
図9の例では、遅延調整コード信号DACSを0から1ずつ増加させていき、遅延調整コード信号DACSがNとなったところで、TSVバッファ43がリードデータDQを正しく取り込めるようになっている。したがって、遅延調整コード信号DACSNが、カウンタ値ラッチ回路31内のヒューズ回路に書き込まれることになる。
以上説明したように、半導体装置10では、インターフェイスチップIFがリードデータDQを正しく取り込むことができたか否かを判定し、その結果に基づいて、カウンタ値ラッチ回路31に遅延調整コード信号DACSを設定している。したがって、半導体装置10によれば、インターフェイスチップIFがリードデータDQを取り込むタイミングを精度よく調整できる。
次に、図10は、ライト動作に関わる各信号の動作タイミングを示す図である。以下、図8及び図10を参照しながら、ライト動作に関わる半導体装置10の構成について詳しく説明する。
ライト動作に関して、インターフェイスチップIF(第2の半導体チップ)には、図8に示すように入力バッファ50、RWBUSバッファ51、及びTSVバッファ52(出力バッファ)が設けられる。また、各コアチップCC0〜CC3(第1の半導体チップ)には、TSVFIFO70(第2の半導体チップ内に保持されるデータを出力する出力回路)、TSVバッファ71(出力回路から出力されたデータを取り込む入力回路。入力バッファ)、RWBUSバッファ72、及びライトアンプ73が設けられる。
データ入出力端子13から入力されたライトデータDQは、入力バッファ50、RWBUSバッファ51、及びTSVバッファ52を経て、貫通電極TSV1のインターフェイスチップ側端部に供給される。この間、入力バッファ50、RWBUSバッファ51、及びTSVバッファ52はそれぞれ、ライトデータDQを一時的に保持する。RWBUSバッファ51及びTSVバッファ52の動作タイミングは、それぞれ制御信号DWCLKDT,DWCLKTSVによって制御される。
図10に示すライトデータD1〜D4は、入力バッファ50から4列のパラレルデータとして出力される16ビットのライトデータDQのうちの1列分を示している。同図に示すデータRWBUSBF_IF,RWBUS_TSVはそれぞれ、RWBUSバッファ51及びTSVバッファ52の出力データである。同図に示すように、ライトデータD1〜D4はそれぞれ2クロック分の時間幅で、シリアルにRWBUSバッファ51から出力される。
TSVバッファ52は、制御信号DWCLKTSV(第2の制御信号)が活性化しているときにデータRVBUSBF_IFを取り込み、次に制御信号DWCLKTSVが活性化されるまで、取り込んだデータRVBUSBF_IFを貫通電極TSV1に出力するよう構成される(データRWBUS_TSV)。図10に示すように、制御信号DWCLKTSVは2クロックごとに活性化するよう制御されるので、TSVバッファ52は、ライトデータD1〜D4を順次取り込み、2クロック分の時間幅で順次、貫通電極TSV1に出力することになる。
TSVFIFO70は、貫通電極TSV1に接続されており、制御信号DWCLKTSVIN(第3の制御信号)が活性化しているときに、貫通電極TSV1のコアチップ側端部に現れたデータRWBUS_TSVを取り込むよう構成される。なお、上述したように、制御信号DWCLKTSVINは、ライト制御タイミング調整回路54(第2のタイミング調整回路)が、コマンド発生回路23(第2のコマンド発生回路)から供給される内部ライトコマンドWR(第2のコマンド)に基づいて生成する制御信号である。図8に示すように、TSVFIFO70は2個の保持回路70a,70bを含んでおり、これらにより、取り込んだデータRWBUS_TSVをパラレルに保持する。
保持回路70a,70bそれぞれの機能は、上述した保持回路42a,42bと同様である。すなわち、保持回路70aは、断続的に到来する制御信号DWCLKTSVINの活性区間のうち、奇数番目のものが到来しているときに、データRWBUS_TSVを取り込むよう構成される。これにより、保持回路70aは、インターフェイスチップIFからシリアルに供給される複数のライトデータDQのうち、奇数番目に供給されるライトデータDQ(ライトデータD1,D3)を順次保持することになる。一方、保持回路70bは、断続的に到来する制御信号DWCLKTSVINの活性区間のうち、偶数番目のものが到来しているときに、データRWBUS_TSVを取り込むよう構成される。これにより、保持回路70bは、インターフェイスチップIFからシリアルに供給される複数のライトデータDQのうち偶数番目に供給されるライトデータDQ(ライトデータD2,D4)を順次保持することになる。図10に示すデータRWBUS_TSVFIFO<0>,RWBUS_TSVFIFO<1>はそれぞれ、保持回路70a,70bが保持しているデータを示している。図10に示すように、保持回路70a,70bはそれぞれ、各データを4クロック分の時間にわたって保持する。
なお、制御信号DWCLKTSVINは、インターフェイスチップIF内のライト制御タイミング調整回路54が生成した制御信号であるので、制御信号DWCLKTSV及び制御信号DWCLKTSVINと正しく同期している。したがって、TSVFIFO70は、常に正しくライトデータDQを取得することができる。
TSVバッファ71は、2個の保持回路70a,70bから順次複数のライトデータDQを取り出し、RWBUSバッファ72、ライトアンプ73、及びセンスアンプ回路64を介して、メモリセルアレイ65に出力する回路である。TSVバッファ71がデータRWBUS_TSVFIFO<0>,RWBUS_TSVFIFO<1>を取り込むタイミングは、制御信号DWCLKTSVOUT(第1の制御信号)によって制御される。
ここで、制御信号DWCLKTSVOUTはコアチップ内で生成される信号であり、ライトデータDQをコアチップに取り込むタイミングを示している。一方、制御信号DWCLKTSVINはインターフェイスチップIF内で生成されるので、制御信号DWCLKTSVINと制御信号DWCLKTSVOUTとの間では、同一チップ内で生成される制御信号間に比べ、同期ずれが発生する可能性が高い。これは、上述した制御信号DRAOTSVと制御信号DRAOTSVOUTとの関係と同じであり、これに対応するための回路が、ライト動作ではTSVFIFO70及び遅延調整回路75となる。TSVFIFO70は、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して遅れた場合に対応するための回路である。TSVFIFO70を設けることで、リード動作の場合と同様に、制御信号DWCLKTSVOUTが多少遅れても、TSVバッファ71はライトデータDQを正しく取得できるようになる。一方、遅延調整回路75は、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して進んだ場合に対応するための回路である。後ほど別途詳しく説明する。
TSVFIFO70を用いることの効果について、より詳しく説明する。なお、以下の説明は、リード動作に関するTSVFIFO42についても同様のことが言える。
TSVFIFO70を有しない場合、制御信号DWCLKTSVOUTと制御信号DWCLKTSVINの間での同期ずれが2クロック分を超えると、TSVバッファ71は最早ライトデータDQを正しく取り込むことができなくなる。これは、インターフェイスチップIFからコアチップに対して出力されるライトデータDQの時間幅が、図10のデータRWBUS_TSVに示すように、2クロック幅であるからである。同期ずれの許容範囲をタイミングマージンと言うことにすると、TSVFIFO70を有しない場合のタイミングマージンは2クロック分である。これに対し、半導体装置10では、2個の保持回路70a,70bを有するTSVFIFO70を設けたことによって、タイミングマージンを4クロック分まで拡大している。
図10に示すデータRWBUS_COREは、TSVバッファ71の出力データである。また、制御信号DWCLKTSVOUTは、図10に示すように、2クロック間隔で活性化と非活性化を繰り返すよう、ライト制御タイミング調整回路76によって制御される。TSVバッファ71は、こうして制御される制御信号DWCLKTSVOUTの活性区間のうち、奇数番目の区間に対応してデータRWBUS_TSVFIFO<0>(保持回路70aに保持されるデータ)を取り込む一方、偶数番目の区間に対応してデータRWBUS_TSVFIFO<0>(保持回路70bに保持されるデータ)を取り込むよう構成される。その結果、TSVバッファ71は、図10に示すように、ライトデータD1〜D4を順次取り込み、2クロック幅で後段のRWBUSバッファ72に出力することとなる。
上述したように、保持回路70a,70bはそれぞれ、各データを4クロック分の時間にわたって保持している。したがって、図10にも示すように、仮に制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVに対して2クロック以上ずれたとしても、そのずれが4クロック以下であれば、TSVバッファ71がライトデータDQを取り込もうとする時点で保持回路70a,70bには正しいライトデータDQが保持されていることになる。したがって、TSVバッファ71は、正しくライトデータDQを取り込むことができる。
このように、コアチップ側に2個の保持回路70a,70bを設けたことにより、コアチップ側の入り口でライトデータDQを、インターフェイスチップIFからコアチップに対して出力されるライトデータの時間幅(2クロック)より長い時間(4クロック)にわたって保持することが可能になる。したがって、制御信号DWCLKTSVと制御信号DWCLKTSVOUTの同期ずれの許容範囲であるタイミングマージンを、4クロック分まで延ばすことが可能になる。
さて、TSVバッファ71から出力されたライドデータDQは、RWBUSバッファ72、ライトアンプ73、及びセンスアンプ回路64を経て、メモリセルアレイ65内のメモリセルに書き込まれる。RWBUSバッファ72及びライトアンプ73の動作タイミングは、それぞれ制御信号DWCLK_CORE,DWAEによって制御される。制御信号DWCLK_CORE,DWAEはともにコアチップ内のライト制御タイミング調整回路76が生成した制御信号であるので、制御信号DWCLKTSVOUTと正しく同期している。したがって、RWBUSバッファ72及びライトアンプ73は、常に正しくライトデータDQを取得することができる。
以下、遅延調整回路75の機能について、詳しく説明する。
遅延調整回路75は、ライト制御タイミング調整回路76が各制御信号を生成するタイミングを制御する回路である。これを、コマンド発生回路44(第1のコマンド発生回路)により生成される内部ライトコマンドWR(第1の内部コマンド)を、ライト制御タイミング調整回路76(第1のタイミング調整回路)に供給するタイミングを遅延させることにより、実現する。半導体装置10は、遅延調整回路75に関連して遅延調整カウンタ回路60及びカウンタ値ラッチ回路61を備えており、遅延調整回路75における内部ライトコマンドWRの遅延量は、これらの回路によって設定される。なお、遅延調整カウンタ回路60及びカウンタ値ラッチ回路61は、遅延調整回路75とは異なり、インターフェイスチップIF内に設けられる。
遅延調整カウンタ回路60及びカウンタ値ラッチ回路61の詳しい機能及び遅延調整コード信号DACSの設定処理は、上述した遅延調整カウンタ回路30及びカウンタ値ラッチ回路31に関するものと同様である。具体的には、遅延調整カウンタ回路30は、コマンド発生回路23から供給されるカウンタ制御信号CCSに従い、カウンタ値を増減する機能を有している。カウンタ値ラッチ回路61は、遅延調整カウンタ回路60のカウンタ値をラッチする回路である。カウンタ値ラッチ回路61は複数のヒューズ素子を含むヒューズ回路(記憶回路)も有しており、レーザ等によってこれら複数のヒューズ素子の切断状態を制御することで、固定的にカウンタ値を記憶できるように構成される。カウンタ値ラッチ回路61に記憶されるカウンタ値は遅延調整コード信号DACSとして遅延調整回路75に供給され、これにより内部リードコマンドRDの遅延量が規定される。なお、カウンタ値ラッチ回路61と遅延調整回路75とが異なるチップ内に設けられていることから、遅延調整コード信号DACSは、貫通電極TSV1を含む信号パスを通じて、カウンタ値ラッチ回路61から遅延調整回路75に送られる。
図10に示す「調整コード:0」「調整コード:1」「調整コード:N」はそれぞれ、遅延調整コード信号DACSが0,1,Nである場合を示している。遅延調整コード信号DACSの数値は、遅延調整回路75における内部ライトコマンドWRの遅延量を表している。図10には、遅延調整コード信号DACSが0である場合に、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して進んでしまっている例を示している。この例では、TSVバッファ71はライトデータDQの取り込みに失敗し、TSVバッファ71の出力信号である信号RWBUS_COREには、前サイクルにおけるTSVFIFO70の出力信号が設定される。
本実施の形態では、リード動作に関してもライト動作の場合と同様、外部テスタを用い、出荷前の試験段階で、最適な遅延調整コード信号DACSを半導体装置10に設定する処理を行う。この設定処理は、ライトデータDQを正しく書き込めたか否かをリード動作によって確認しながら行うため、リード動作に関する設定処理が完了してから行うことが好適である。
設定処理においては、まず初めにコマンド端子12及び図示しないアドレス端子にそれぞれアクトコマンド及びロウアドレスを入力し、次いでコマンド端子12、アドレス端子、データ入出力端子13に、それぞれライトコマンド、カラムアドレス、及びライトデータDQを入力する。その後、コマンド端子12及びアドレス端子にそれぞれリードコマンド及びカラムアドレスを入力し、結果としてデータ入出力端子13から出力されたリードデータDQが先に入力したライトデータDQに等しいか否か、外部テスタによって確認する。等しくなかった場合、コマンド端子12にMRSコマンドを入力することによってコマンド発生回路23にカウンタ制御信号CCSを生成させ、これにより、遅延調整カウンタ回路60のカウンタ値を1増加させる。その後、出力されたリードデータDQが入力したライトデータDQに等しくなるまで、以上の処理を繰り返す。等しいという結果が得られたら、その時点でのカウンタ値を、レーザ等によってカウンタ値ラッチ回路61内のヒューズ回路に書き込む。これにより、最適な遅延調整コード信号DACSの設定が完了する。
図10の例では、遅延調整コード信号DACSを0から1ずつ増加させていき、遅延調整コード信号DACSがNとなったところで、TSVバッファ71がライトデータDQを正しく取り込めるようになっている。したがって、遅延調整コード信号DACSNが、カウンタ値ラッチ回路61内のヒューズ回路に書き込まれることになる。
以上説明したように、半導体装置10では、コアチップCC0〜CC3がライトデータDQを正しく取り込むことができたか否かを判定し、その結果に基づいて、カウンタ値ラッチ回路61に遅延調整コード信号DACSを設定している。したがって、半導体装置10によれば、コアチップCC0〜CC3がライトデータDQを取り込むタイミングを精度よく調整できる。
図11及び図12は、本発明の好ましい第2の実施の形態による半導体装置10の構成を示すブロック図である。図11はリード動作に関する構成を、図12はライト動作に関する構成を、それぞれ示している。
本実施の形態による半導体装置10は、判定マージン調整回路32、期待値判定回路33(以上、図11)、判定マージン調整回路62、期待値判定回路63(以上、図12)を備える点で、第1の実施の形態による半導体装置10と異なっており、その他の点では第1の実施の形態による半導体装置10と同一である。判定マージン調整回路32及び期待値判定回路33はインターフェイスチップIF内に設けられ、判定マージン調整回路62及び期待値判定回路63は各コアチップCC0〜CC3に設けられる。これらの回路は、上述した遅延調整コード信号DACSの設定処理を半自動化するためのもので、第1の実施の形態では外部のテスタで行っていたデータの正誤判定処理を、本実施の形態では期待値判定回路33,63で行う。以下、第1の実施の形態による半導体装置10との相違点を中心に詳しく説明する。
まずリード動作(図11)に関して、判定マージン調整回路32は、TSVバッファ20から出力されるデータRWBUSBF_IFを、所定の遅延量だけ遅延させて期待値判定回路33に供給する回路である。この遅延量は、外部のテスタによって予め判定マージン調整回路32に設定される。期待値判定回路33は、リードデータDQの期待値(正しく取り込まれた場合にTSVバッファ20から出力されるリードデータDQの値)を記憶しており、この期待値と判定マージン調整回路32から供給されるデータRWBUSBF_IFとを比較し、比較結果に応じて判定信号JSを生成する。期待値判定回路33の動作タイミングは、TSVバッファ20にも供給される制御信号DRWBSLTCHによって制御される。また、判定信号JSは、遅延調整カウンタ回路30とカウンタ値ラッチ回路31に供給される。
図13(a)は、判定マージン調整回路32及び期待値判定回路33の詳しい回路構成を示す図である。同図に示すように、判定マージン調整回路32は、それぞれ遅延量が異なる複数の経路32a−1〜32a−3と、セレクタ32bとを有して構成される。各経路32a−1〜32a−3の入力端には、データRWBUSBF_IFが供給される。一方、各経路32a−1〜32a−3の出力端はセレクタ32bの入力端に接続され、セレクタ32bの出力端は判定マージン調整回路32の出力端となる。セレクタ32bには、外部のテスタから判定マージン調整コードが供給される。判定マージン調整コードは、複数の経路32a−1〜32a−3の中から1つのみを選択するためのコードであり、セレクタ32bは、判定マージン調整コードによって選択された経路のみを判定マージン調整回路32の出力端に接続する。判定マージン調整回路32の出力信号は、信号RWBUSDとして期待値判定回路33に供給される。
期待値判定回路33は、縦続接続されたD型フリップフロップ33a−1〜33a−4と、判定回路33bとを有して構成される。D型フリップフロップ33a−1〜33a−4は、それぞれ入力端子D、出力端子Q、及びクロック端子を有しており、クロック端子に供給される信号が活性化するタイミングで、入力端子Dに供給されている信号の出力端子Qからの出力を開始するよう構成される。D型フリップフロップ33a−1〜33a−4それぞれのクロック端子には、制御信号DRWBSLTCHの反転信号DRWBSLTCHBが共通に供給される。また、1段目のD型フリップフロップ33a−1の入力端Dには信号RWBUSDが供給される。D型フリップフロップ33a−1〜33a−4それぞれの出力信号は、データRWBUSJ<3>〜<0>として判定回路33bに供給される。これにより、信号RWBUSDとしてシリアルに供給される4ビットのリードデータDQは、4ビットのパラレルなデータRWBUSJ<3>〜<0>に変換されて、判定回路33bに供給されることになる。
判定回路33bは、データRWBUSJ<3>〜<0>と、予め期待値判定回路33内に記憶される4ビットの期待値<3:0>とを比較する機能を有している。判定回路33bは、この比較の結果を示す判定信号JSを、図11に示すように、遅延調整カウンタ回路30及びカウンタ値ラッチ回路31に出力する。
図11に戻り、遅延調整カウンタ回路30は、不一致を示す判定信号JSに応じて、カウンタ値を1増加させる機能を有している。一方、カウンタ値ラッチ回路31は、一致を示す判定信号JSに応じて、その時点でラッチしているカウンタ値を、ヒューズ回路に設定する機能を有している。ヒューズ回路に設定されたカウンタ値は、後にレーザ等によってヒューズ回路に書き込まれる。
以下、これらの回路により実行される遅延調整コード信号DACSの設定処理の流れを、リード動作に関わる各信号の動作タイミングの例を参照しながら、説明する。
図14、図15、及び図16はそれぞれ、リード動作に関わる各信号の動作タイミングを示す図である。信号RWBUS_TSVまでは図9に示した例と同様であるので、以下では、図9と異なる部分に着目して説明する。
設定処理は、TSVバッファ43がリードデータDQを確実に取り込めるようになるまで、遅延調整コード信号DACSをインクリメントしながら繰り返し行われる。初めに、図16は、設定処理が完了した状態、すなわちTSVバッファ43がリードデータDQを確実に取り込める状態を示している。この例に示されるように、TSVバッファ43がリードデータDQを確実に取り込める場合、制御信号DRWBSLTCHの4つの活性化区間によって特定される1サイクルの最後の活性化区間に対応して、判定回路33bに入力されるデータRWBUSJ<3>〜<0>にそれぞれデータD4〜D1が設定される。期待値判定回路33は、このときのデータRWBUSJ<3>〜<0>と、期待値<3:0>とを比較する。図16の場合にはこれらが一致するので、期待値判定回路33は、判定信号JSの論理値を「一致」を示すハイとする。これにより、カウンタ値ラッチ回路31のヒューズ回路に、その時点での遅延調整コード信号DACSが書き込まれることになる。
図14は、繰り返し行われる設定処理の1回目の例を示している。この例では、同図のデータRWBUS_TSVを見ると理解されるように、TSVバッファ43(図11)のところでリードデータDQの取り込みに失敗している。これは、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して進んでしまっている(逆マージンになっている)ためである。その結果、判定信号JSの論理値は「ロー」となり、遅延調整カウンタ回路30のカウンタ値が1増加する。
図15は、数度の設定処理を経て、TSVバッファ43にはリードデータDQを正しく取り込めるようになった例を示している。しかし、この場合、制御信号DRAOTSVOUTの活性期間と、TSVFIFO42の出力信号の活性区間との重なり(リードデータDQの取り込みマージン)が小さく、半導体装置10が使用される環境(気温や外部から供給される電源電圧など)の変化により、容易に逆マージンとなってしまう可能性を残している。したがって、この状態では「TSVバッファ43がリードデータDQを確実に取り込める」とはいえないので、半導体装置10では、この状態で遅延調整コード信号DACSが確定しないようにしている。この処理は、具体的には判定マージン調整回路32によって行われる。以下、詳しく説明する。
判定マージン調整回路32は、上述したように、期待値判定回路33にデータRWBUSBF_IFを供給するタイミングを遅延させる回路である。この遅延により期待値判定回路33には、図15の信号RWBUSDに示されるように、反転信号DRWBSLTCHBに対して若干遅れてリードデータDQが入力される。その結果、図15の例では、反転信号DRWBSLTCHBの1つ目の活性化タイミングでデータRWBUSJ<3>にデータD1が取り込まれておらず、最終的に、判定信号JSの論理値は「ロー」となっている。したがって、遅延調整コード信号DACSは確定せず、遅延調整カウンタ回路30のカウンタ値が1増加する。その後は、図16に示した状態となるまで、設定処理が続けられる。
以上、リード動作に関する構成について説明した。次に、ライト動作に関する構成について説明する。ライト動作に関する判定マージン調整回路62及び期待値判定回路63(図12)の機能は、リード動作に関する判定マージン調整回路32及び期待値判定回路33(図11)の機能とほぼ同様であるので、以下では、同一の点について適宜割愛しながら説明する。
図12に示す判定マージン調整回路62は、TSVバッファ71から出力されるデータRWBUSBF_COREを、所定の遅延量だけ遅延させて期待値判定回路63に供給する回路である。この遅延量は、外部のテスタによって予め判定マージン調整回路62に設定される。期待値判定回路63は、ライトデータDQの期待値(正しく取り込まれた場合にTSVバッファ71から出力されるライトデータDQの値)を記憶しており、この期待値と判定マージン調整回路62から供給されるデータRWBUSBF_COREとを比較し、比較結果に応じて判定信号JSを生成する。期待値判定回路63の動作タイミングは、TSVバッファ71にも供給される制御信号DWCLKTSVOUTによって制御される。また、判定信号JSは、貫通電極TSV1を含む信号パスを介して、インターフェイスチップIF内の遅延調整カウンタ回路60とカウンタ値ラッチ回路61に供給される。
図13(b)は、判定マージン調整回路62及び期待値判定回路63の詳しい回路構成を示す図である。同図に示すように、判定マージン調整回路62は、それぞれ遅延量が異なる複数の経路62a−1〜62a−3と、セレクタ62bとを有して構成される。経路62a−1〜62a−3の入力端には、信号RWBUS_COREが共通に供給される。また、期待値判定回路63は、縦続接続されたD型フリップフロップ63a−1〜63a−4と、判定回路63bとを有して構成される。D型フリップフロップ63a−1〜63a−4それぞれのクロック端子には、制御信号DWCLKTSVOUTの反転信号DWCLKTSVOUTBが共通に供給される。
図13(a)と図13(b)とを比較すると理解されるように、判定マージン調整回路62及び期待値判定回路63の内部構成は、判定マージン調整回路32及び期待値判定回路33のそれと同じである。したがって、判定マージン調整回路62及び期待値判定回路63の処理は判定マージン調整回路32及び期待値判定回路33の処理と同様であるので、詳しい説明は割愛する。
図12に戻り、遅延調整カウンタ回路60は、不一致を示す判定信号JSに応じて、カウンタ値を1増加させる機能を有している。一方、カウンタ値ラッチ回路61は、一致を示す判定信号JSに応じて、その時点でラッチしているカウンタ値を、ヒューズ回路に設定する機能を有している。ヒューズ回路に設定されたカウンタ値は、後にレーザ等によってヒューズ回路に書き込まれる。
以下、これらの回路により実行される遅延調整コード信号DACSの設定処理の流れを、ライト動作に関わる各信号の動作タイミングの例を参照しながら、説明する。
図17、図18、及び図19はそれぞれ、ライト動作に関わる各信号の動作タイミングを示す図である。信号RWBUS_COREまでは図10に示した例と同様であるので、以下では、図10と異なる部分に着目して説明する。
ライト動作に関しても、設定処理は、TSVバッファ71がライトデータDQを確実に取り込めるようになるまで、遅延調整コード信号DACSをインクリメントしながら繰り返し行われる。初めに、図19は、設定処理が完了した状態、すなわちTSVバッファ71がライトデータDQを確実に取り込める状態を示している。この例に示されるように、TSVバッファ71がライトデータDQを確実に取り込める場合、制御信号DWCLKTSVOUTの4つの活性化区間によって特定される1サイクルの最後の活性化区間に対応して、判定回路63bに入力されるデータRWBUSJ<3>〜<0>にそれぞれデータD4〜D1が設定される。期待値判定回路63は、このときのデータRWBUSJ<3>〜<0>と、期待値<3:0>とを比較する。図19の場合にはこれらが一致するので、期待値判定回路63は、判定信号JSの論理値を「一致」を示すハイとする。これにより、カウンタ値ラッチ回路61のヒューズ回路に、その時点での遅延調整コード信号DACSが書き込まれることになる。
図17は、繰り返し行われる設定処理の1回目の例を示している。この例では、同図のデータRWBUS_COREを見ると理解されるように、TSVバッファ71(図12)のところでライトデータDQの取り込みに失敗している。これは、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して進んでしまっている(逆マージンになっている)ためである。その結果、判定信号JSの論理値は「ロー」となり、遅延調整カウンタ回路60のカウンタ値が1増加する。
図18は、数度の設定処理を経て、TSVバッファ71にはライトデータDQを正しく取り込めるようになった例を示している。しかし、この場合、制御信号DWCLKTSVOUTの活性期間と、TSVFIFO70の出力信号の活性区間との重なり(ライトデータDQの取り込みマージン)が小さく、半導体装置10が使用される環境(気温や外部から供給される電源電圧など)の変化により、容易に逆マージンとなってしまう可能性を残している。したがって、この状態では「TSVバッファ71がライトデータDQを確実に取り込める」とはいえないので、半導体装置10では、この状態で遅延調整コード信号DACSが確定しないようにしている。この処理は、判定マージン調整回路62によって行われるが、その詳細はリード動作に関する判定マージン調整回路32のものと同様であるので、詳しい説明は省略する。
判定マージン調整回路62による処理の結果として、図18の例では、反転信号DWCLKTSVOUTBの1つ目の活性化タイミングでデータRWBUSJ<3>にデータD1が取り込まれておらず、判定信号JSの論理値は「ロー」となっている。その結果、遅延調整コード信号DACSは確定せず、遅延調整カウンタ回路60のカウンタ値が1増加する。その後は、図19に示した状態となるまで、設定処理が続けられる。
以上説明したように、本実施の形態による半導体装置10によれば、リード動作及びライト動作の両方に関し、データの正誤判定処理を自動化することが可能になる。また、判定マージン調整回路32,62を設けたことにより、データの取り込みマージンを広く確保することが可能になる。
また、本実施の形態による半導体装置10によれば、組み立て後の選別工程に要する時間を短縮できるという効果も得られる。詳しく説明すると、組み立て後の選別工程においては複数の半導体装置10が同時に試験されるが、遅延調整コード信号DACSの値は半導体装置10ごとに異なる可能性がある。また、ヒューズ素子の切断は、初めにアドレス端子から切断対象のヒューズ素子を特定するアドレスを印加し、その後、レーザによりヒューズ素子の切断を行うという手順で行われる。したがって、第1の実施の形態による半導体装置10によれば、各半導体装置10に個別にアドレス信号を入力してから、レーザによるヒューズ素子の切断を行う必要があった。これに対し、本実施の形態による半導体装置10によれば、カウンタ値ラッチ回路61がカウンタ値をヒューズ回路に設定するので、各半導体装置10に個別にアドレス信号を入力する工程を省略できる。したがって、組み立て後の選別工程に要する時間を短縮できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施の形態では4ビットずつデータがバースト入出力される例を挙げて説明したが、本発明は、少なくとも1ビットのデータが入出力される場合に広く適用できる。
また、上記実施の形態ではTSVFIFO42,70それぞれの内部に2個の保持回路を設けるとしたが、TSVFIFO42,70内に設ける保持回路の個数は2個に限られず、複数個であればよい。一例を挙げると、n個の保持回路をTSVFIFO70内に設ける場合、k番目(kは1乃至nのいずれか)の保持回路は、制御信号DWCLKTSVINの活性区間のうち、k+n×m(mは0以上の整数)番目のものが到来したタイミングで、データRWBUS_TSVを取り込むよう構成される。これにより、各保持回路は、2nクロック分の時間にわたって、取り込んだライトデータDQを保持することができるようになる。したがって、タイミングマージンを2nクロック分まで延ばすことが可能になる。
また、上記実施の形態では、リード動作に関して、TSVFIFO42と遅延調整回路24の両方を用いることにより、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して遅れた場合にも、進んだ場合にも対応できるようにしたが、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して遅れた場合が問題とならない場合には、TSVFIFO42を設けず、データRWBUS_COREを直接TSVバッファ43で受け取ってもよい。また、制御信号DRAOTSVOUTが制御信号DRAOTSVに対して進んだ場合が問題とならない場合には、遅延調整回路24及びその関連回路を設けず、コマンド発生回路23が生成した内部リードコマンドRDを、直接リード制御タイミング調整回路25に供給することとしてもよい。
同様に、上記実施の形態では、ライト動作に関して、TSVFIFO70と遅延調整回路75の両方を用いることにより、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して遅れた場合にも、進んだ場合にも対応できるようにしたが、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して遅れた場合が問題とならない場合には、TSVFIFO70を設けず、データRWBUS_TSVを直接TSVバッファ71で受け取ってもよい。また、制御信号DWCLKTSVOUTが制御信号DWCLKTSVINに対して進んだ場合が問題とならない場合には、遅延調整回路75及びその関連回路を設けず、コマンド発生回路44が生成した内部ライトコマンドWRを、直接ライト制御タイミング調整回路76に供給することとしてもよい。
1 メモリコントローラ
10 半導体装置
11 クロック端子
12 コマンド端子
13 データ入出力端子
15 クロック生成回路
20,43,52,71 TSVバッファ
21,41,51,72 RWBUSバッファ
22 出力バッファ
23,44 コマンド発生回路
24,75 遅延調整回路
25,45 リード制御タイミング調整回路
26,46,55,77 制御信号セレクタ回路
27 DQ出力制御回路
30,60 遅延調整カウンタ回路
31,61 カウンタ値ラッチ回路
32,62 判定マージン調整回路
32a−1〜32a−3,62a−1〜62a−3 経路
32b,62b セレクタ
33,63 期待値判定回路
33a−1〜33a−4,63a−1〜63a−4 D型フリップフロップ
33b,63b 判定回路
40 メインアンプ
42,70 TSVFIFO
42a,42b,70a,70b 保持回路
47,78 TSVセレクタ回路
50 入力バッファ
54,76 ライト制御タイミング調整回路
56 DQ入力制御回路
64 センスアンプ回路
65 メモリセルアレイ
73 ライトアンプ
80 シリコン基板
81 層間絶縁膜
82 絶縁リング
83,84 パッシベーション膜
85 ポリイミド膜
86 ピラー部
90a,90b レジスト
91 基板電極
92 スルーホール電極
93 再配線層
94 アンダーフィル
96 モールドレジン
BB 裏面バンプ
BL ビット線
CC0〜CC3 コアチップ
FB,FBa 表面バンプ
IF インターフェイスチップ
IP インターポーザ
L1〜L4 配線層
M1〜M4 パッド
MC メモリセル
SB 外部端子
TH1〜TH3 スルーホール電極
TSV,TSV1,TSV2 貫通電極
WL ワード線
10 半導体装置
11 クロック端子
12 コマンド端子
13 データ入出力端子
15 クロック生成回路
20,43,52,71 TSVバッファ
21,41,51,72 RWBUSバッファ
22 出力バッファ
23,44 コマンド発生回路
24,75 遅延調整回路
25,45 リード制御タイミング調整回路
26,46,55,77 制御信号セレクタ回路
27 DQ出力制御回路
30,60 遅延調整カウンタ回路
31,61 カウンタ値ラッチ回路
32,62 判定マージン調整回路
32a−1〜32a−3,62a−1〜62a−3 経路
32b,62b セレクタ
33,63 期待値判定回路
33a−1〜33a−4,63a−1〜63a−4 D型フリップフロップ
33b,63b 判定回路
40 メインアンプ
42,70 TSVFIFO
42a,42b,70a,70b 保持回路
47,78 TSVセレクタ回路
50 入力バッファ
54,76 ライト制御タイミング調整回路
56 DQ入力制御回路
64 センスアンプ回路
65 メモリセルアレイ
73 ライトアンプ
80 シリコン基板
81 層間絶縁膜
82 絶縁リング
83,84 パッシベーション膜
85 ポリイミド膜
86 ピラー部
90a,90b レジスト
91 基板電極
92 スルーホール電極
93 再配線層
94 アンダーフィル
96 モールドレジン
BB 裏面バンプ
BL ビット線
CC0〜CC3 コアチップ
FB,FBa 表面バンプ
IF インターフェイスチップ
IP インターポーザ
L1〜L4 配線層
M1〜M4 パッド
MC メモリセル
SB 外部端子
TH1〜TH3 スルーホール電極
TSV,TSV1,TSV2 貫通電極
WL ワード線
Claims (29)
- 第1及び第2の半導体チップと、
コマンドが供給されるコマンド端子とを備え、
前記第2の半導体チップは、
前記コマンド端子に前記コマンドが供給されたタイミングに応じて第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路を有し、
前記第1及び第2の半導体チップのいずれか一方は、
前記第2の制御信号に基づくタイミングで、前記第1の半導体チップに複数のデータをシリアルに出力する出力バッファと、
前記第2の半導体チップからシリアルに供給される前記複数のデータをパラレルに保持する複数の保持回路とを有し、
前記第1の半導体チップは、
前記コマンドを受けて第1の内部コマンドを生成する第1のコマンド発生回路と、
前記第1の内部コマンドに応じて、第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、
前記第1のタイミング調整回路に前記第1の内部コマンドを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路と、
前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記複数の保持回路から順次前記複数のデータを取り出す入力バッファとを有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記第1の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第2の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイに書き込まれるライトデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 前記第2の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第1の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイから出力されるリードデータである
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 第1及び第2の半導体チップと、
コマンドが供給されるコマンド端子とを備え、
前記第1及び第2の半導体チップのいずれか一方は、
前記第2の半導体チップ内に保持されるデータを出力する出力回路と、
前記出力回路から出力された前記データを取り込む入力回路とを有し、
前記第1の半導体チップは、
前記コマンドを受けて第1の内部コマンドを生成する第1のコマンド発生回路と、
前記第1の内部コマンドに応じて、前記データを前記第1の半導体チップに取り込むタイミングを示す第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、
前記第1のタイミング調整回路に前記第1の内部コマンドを供給するタイミングを遅延させる遅延調整回路とを有し、
前記入力回路は、前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記データを取り込む
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記第1及び第2の半導体チップのいずれか一方は、前記遅延調整回路の遅延量を記憶する記憶回路をさらに有し、
前記遅延調整回路は、前記記憶回路に記憶される遅延量に従って、前記第1のタイミング調整回路に前記第1の内部コマンドを供給する
ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。 - 前記記憶回路に記憶される遅延量は、外部から供給されるカウンタ制御信号によって制御可能に構成される
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。 - 前記入力回路により取り込まれた前記データが正しいか否かを判定する判定回路をさら備え、
前記記憶回路には、前記判定回路によって前記データが正しいと判定されるときの前記遅延調整回路の遅延量が設定される
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。 - 前記第1の半導体チップは、前記判定回路に前記データを供給するタイミングを遅延させる判定マージン調整回路をさらに有する
ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。 - 前記記憶回路はヒューズ素子を含み、該ヒューズ素子の切断状態によって前記遅延量を記憶する
ことを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2の半導体チップは、
前記コマンドを受けて第2の内部コマンドを生成する第2のコマンド発生回路と、
前記第2の内部コマンドに応じて、前記データを前記第2の半導体チップから出力するタイミングを示す第3の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路とを有し、
前記出力回路は、前記第3の制御信号に基づくタイミングで、前記データを出力する
ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第1の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイから出力されるリードデータである
ことを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記コアチップと前記インターフェイスチップとは、それぞれ貫通電極を含む複数の信号パスによって接続され、
前記入力回路は、前記コアチップ内に設けられ、前記出力回路から取り込んだ前記データを前記複数の信号パスのうちのひとつに出力する貫通電極バッファである
ことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。 - 前記第1の制御信号は、前記複数の信号パスのうちの他のひとつを通じて、前記入力回路に供給される
ことを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。 - 前記第1の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第2の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイに書き込まれるライトデータである
ことを特徴とする請求項4乃至10のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記コアチップと前記インターフェイスチップとは、それぞれ貫通電極を含む複数の信号パスによって接続され、
前記インターフェイスチップは、複数の前記ライトデータをシリアルに、前記複数の信号パスのうちのひとつに出力する貫通電極バッファを有し、
前記出力回路は、前記コアチップ内に設けられ、前記貫通電極バッファによりシリアルに出力される前記複数のライトデータをパラレルに保持する複数の保持回路を含む
ことを特徴とする請求項14に記載の半導体装置。 - 互いにデータの入出力を行う第1及び第2の半導体チップを有し、外部から供給されるコマンドに応じて前記第2の半導体チップから前記第1の半導体チップにデータを出力する機能を有する半導体装置の動作タイミング調整方法であって、
前記半導体装置に前記コマンドを供給するステップと、
前記第1の半導体チップが、前記データを正しく取り込むことができたか否かを判定するステップと、
前記データを前記第1の半導体チップが取り込むタイミングを示す第1の制御信号の生成タイミングを制御するステップとを備え、
前記生成タイミングを変化させ、それぞれの前記生成タイミングにおける前記判定の結果に基づき、前記半導体装置に前記生成タイミングを書き込む
ことを特徴とする半導体装置の動作タイミング調整方法。 - 前記半導体装置は、前記第1の制御信号の生成タイミングを記憶するヒューズ素子を有し、
前記生成タイミングの書き込みは、前記ヒューズ素子の切断状態を制御することにより行う
ことを特徴とする請求項16に記載の半導体装置の動作タイミング調整方法。 - 前記第2の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第1の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイから出力されるリードデータである
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の半導体装置の動作タイミング調整方法。 - 前記第1の半導体チップは、メモリセルアレイを有するコアチップであり、
前記第2の半導体チップは、前記コアチップを制御するインターフェイスチップであり、
前記データは、前記メモリセルアレイに書き込まれるライトデータである
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の半導体装置の動作タイミング調整方法。 - メモリセルアレイを有するコアチップと、
前記コアチップを制御するインターフェイスチップと、
複数のライトデータが供給されるデータ入出力端子と、
ライトコマンドが供給されるコマンド端子とを備え、
前記インターフェイスチップは、
前記コマンド端子に前記ライトコマンドが供給されたタイミングに応じて第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路と、
前記第2の制御信号に基づくタイミングで、前記コアチップに前記複数のライトデータをシリアルに出力する出力バッファとを有し、
前記コアチップは、
前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータをパラレルに保持する複数の保持回路と、
前記コマンド端子に前記ライトコマンドが供給されたタイミングに応じて第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、
前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記複数の保持回路から順次前記複数のライトデータを取り出し、かつ前記メモリセルアレイに対してシリアルに出力する入力バッファとを有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記複数の保持回路は第1及び第2の保持回路を含み、
前記第1の保持回路は、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち奇数番目に供給される前記ライトデータを保持し、
前記第2の保持回路は、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち偶数番目に供給される前記ライトデータを保持する
ことを特徴とする請求項20に記載の半導体装置。 - 前記入力バッファは、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち奇数番目に供給される前記ライトデータを前記第1の保持回路から取り出し、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち偶数番目に供給される前記ライトデータを前記第2の保持回路から取り出す
ことを特徴とする請求項21に記載の半導体装置。 - 前記出力バッファ及び前記入力バッファはそれぞれ、所定時間間隔で前記複数のライトデータをシリアルに出力し、
前記第1及び第2の保持回路はそれぞれ、対応する前記ライトデータを前記所定時間の2倍の時間にわたって保持する
ことを特徴とする請求項21又は22に記載の半導体装置。 - 前記第2のタイミング調整回路は、前記コマンド端子に前記ライトコマンドが供給されたタイミングに応じて第1の制御信号をさらに生成し、
前記複数の保持回路は、前記第1の制御信号に基づくタイミングで、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータを取り込むよう構成される
ことを特徴とする請求項20乃至23のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 複数の前記コアチップを備え、
前記出力バッファは、前記複数のコアチップ及び前記インターフェイスチップのうちの少なくとも一部に設けられる貫通電極を含んで構成される信号パスに前記複数のライトデータを出力する
ことを特徴とする請求項20乃至24のいずれか一項に記載の半導体装置。 - メモリセルアレイを有するコアチップと、
前記コアチップを制御するインターフェイスチップと、
複数のライトデータが供給されるデータ入出力端子と、
ライトコマンドが供給されるコマンド端子とを備え、
前記インターフェイスチップは、
所定の時間間隔で断続的に活性化する第2の制御信号を生成する第2のタイミング調整回路と、
前記第2の制御信号が活性化するタイミングで順次、前記複数のライトデータを前記コアチップに出力する出力バッファとを有し、
前記コアチップは、
前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータをパラレルに保持する複数の保持回路と、
前記所定の時間間隔で断続的に活性化する第1の制御信号を生成する第1のタイミング調整回路と、
前記第1の制御信号が活性化するタイミングで順次、前記複数の保持回路から前記複数のライトデータを取り出し、かつ前記メモリセルアレイに対してシリアルに出力する入力バッファとを有する
ことを特徴とする半導体装置。 - 前記第2のタイミング調整回路は、前記所定の時間間隔で断続的に活性化する第1の制御信号も生成し、
前記複数の保持回路は第1及び第2の保持回路を含み、
前記第1の保持回路は、前記第1の制御信号の活性区間のうち奇数番目の区間に対応して、前記インターフェイスチップから供給される前記ライトデータを取り込み、
前記第2の保持回路は、前記第1の制御信号の活性区間のうち奇数番目の区間に対応して、前記インターフェイスチップから供給される前記ライトデータを取り込む
ことを特徴とする請求項26に記載の半導体装置。 - 前記入力バッファは、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち奇数番目に供給される前記ライトデータを前記第1の保持回路から取り出し、前記インターフェイスチップからシリアルに供給される前記複数のライトデータのうち偶数番目に供給される前記ライトデータを前記第2の保持回路から取り出す
ことを特徴とする請求項27に記載の半導体装置。 - 複数の前記コアチップを備え、
前記出力バッファは、前記複数のコアチップ及び前記インターフェイスチップのうちの少なくとも一部に設けられる貫通電極を含んで構成される信号パスに前記複数のライトデータを出力する
ことを特徴とする請求項26乃至28のいずれか一項に記載の半導体装置。
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